JPH0725671A - 炭素質材料のスポット溶接用接合剤 - Google Patents

炭素質材料のスポット溶接用接合剤

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JPH0725671A
JPH0725671A JP19169193A JP19169193A JPH0725671A JP H0725671 A JPH0725671 A JP H0725671A JP 19169193 A JP19169193 A JP 19169193A JP 19169193 A JP19169193 A JP 19169193A JP H0725671 A JPH0725671 A JP H0725671A
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JP
Japan
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bonding
polyimide resin
aromatic polyimide
spot welding
adhesive
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JP19169193A
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English (en)
Inventor
Itsuro Imazu
逸郎 今津
Reiko Yashikida
励子 屋敷田
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Tokai Carbon Co Ltd
Original Assignee
Tokai Carbon Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 炭素質材料のスポット溶接時に高度の接合強
度を示し、複雑形状の接合面に対しても作業性よく接合
することができるスポット溶接用接合剤。 【構成】 ガラス転移温度350℃以下、粘度60ポイ
ズ以下、不揮発分45%以上の性状を有する液状の芳香
族ポリイミド樹脂に、平均粒径0.9μm 以下の黒鉛微
粉末を重量比で98:2〜85:15の割合で均一分散
させた接合材。前記の接合材において、液状の芳香族ポ
リイミド樹脂に対し重量比で1:1以下のポリアミック
酸を配合した組成にすると一層接合強度が増大する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、炭素、黒鉛のような炭
素質材料相互を黒鉛溶接棒を用いてスポット加熱により
溶接する際に用いる炭素質材料のスポット溶接用接合剤
に関する。
【0002】
【従来の技術】加工が困難な形状の炭素製品を製造する
場合に、炭素質材料の各部材を接合して製品化する方法
が従来から採られている。また、製造過程で例えば黒鉛
材と炭素材、緻密質黒鉛材と多孔質黒鉛材といった異質
の炭素質材料相互を接合するケースもある。
【0003】通常、炭素質材料の接合は、例えばフェノ
ール樹脂、フラン樹脂またはジビニルベンゼンなど焼成
後における炭素残分の多い熱硬化性樹脂やタールピッ
チ、あるいは前記のバインダー成分に炭素質微粉末を混
合した炭素系の接合材を用い、これを接合面に塗布して
材料間を予め接着したのち加熱処理してバインダー成分
を焼成炭化する方法でおこなわれている。バインダー成
分を焼成炭化するための加熱処理としては、焼成加熱炉
を用いる方法あるいは接合する炭素質材料に直接通電し
て抵抗発熱する方法(特開昭53−133216号公報)などが
知られているが、これらの手段には高価で大型の加熱炉
や電気的装置を必要とする欠点がある。
【0004】このような欠点を解消し、接合母材が大き
くても短時間内に接合することができる炭素質材料の接
合方法として、接合面に炭素系接合剤を介在させ、圧接
状態でその周縁部分を黒鉛溶接棒によりスポット加熱し
て樹脂成分を融解および焼成炭化する方法、および該ス
ポット溶接法に好適な接合剤として、ポリイミド樹脂と
平均粒径0.9μm 以下の黒鉛微粉末を重量比98:2
〜85:15の割合で均一混合した組成が、本発明者ら
によって既に開発されている(特公平5−5787号公報)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記組成の炭素系接合
剤は、加熱時に揮発逸散する成分が少なく、低熱量で強
固な接合が得られる良熱伝導性をもち、スポット接合後
は1000℃以上の高温に曝しても接合強度が劣化しな
い優れた性能を発揮する。しかしながら、接合強度その
ものが最大でも50kg/cm2未満と低く、そのうえ接合剤
が固体粉末状を呈しているため傾斜のある接合面を接合
する際には均一な敷き詰めが難しく、特に垂直や屈曲面
を有する複雑形状の接合面の接合は著しく困難となる問
題点があった。
【0006】本発明はかかる先行技術による接合剤の不
足面を改善するために開発されたもので、炭素質材料の
スポット溶接時に高度の接合強度を示し、複雑形状の接
合面に対しても作業性よく接合することができる組成性
状を有する接合剤の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明による炭素質材料のスポット溶接用接合剤
は、ガラス転移温度350℃以下、粘度60ポイズ以
下、不揮発分45%以上の性状を有する液状の芳香族ポ
リイミド樹脂に、平均粒径0.9μm 以下の黒鉛微粉末
を重量比で98:2〜85:15の割合で均一分散して
なることを構成上の特徴とするものである。
【0008】なお、本発明において用いる芳香族ポリイ
ミド樹脂液の粘度は、JIS K7117に従い、SB
型粘度計を用いて温度25℃、スピンドルNo.SB2
号、回転数3〜12の条件で測定された粘度値(ポイ
ズ)を指し、不揮発分とは、350℃の温度で30分間
加熱保持後の残分比率(%)をいう。
【0009】本発明の接合剤を構成する液状の芳香族ポ
リイミド樹脂は、ガラス転移温度が350℃以下、粘度
が60ポイズ以下で、不揮発分が45%以上の性状を有
するものが選択的に用いられる。これらの性状要件は、
高度の接合強度と接合操作を容易にするために有効に機
能する。すなわち、ガラス転移温度が350℃を上廻る
と均一な溶液の作製が困難となり、また接合時に適度の
軟化性が保持されなくなって接合強度が著しく減退す
る。粘度が60ポイズを越えると、黒鉛微粉末の均一分
散ならびに接合面への均質な塗布が困難となり、接合面
の湿潤化が不十分となって有効接合面積の減少と接合強
度の低下を招く。不揮発分が45%未満になると、接合
層に多数の気泡が生じて有効接合面積率が減少し、さら
に残炭率が低くなるため接合強度の向上が図れなくな
る。
【0010】液状の芳香族ポリイミド樹脂は、上記の性
状範囲に合致するように芳香族ポリイミド樹脂を適宜な
有機溶媒に溶解し、液状化する過程で性状調整をおこな
い使用に供する。好適な有機溶媒として、アセトン、ク
ロロホルム、ベンゼン、テトラヒドロフラン、N-メチル
ピロリドン、N,N-ジメチルホルムアマイド等の汎用低沸
点有機溶剤を挙げることができる。
【0011】上記の芳香族ポリイミド樹脂液に、予め所
定量のポリアミック酸を配合しておくと、ポリアミック
酸重合体がアーク溶接時に溶融することなく接合面を固
定するため一層接着強度を向上させることができる。芳
香族ポリアミド樹脂に対するポリアミック酸の配合量
は、重量比で1:1以下に設定することが好ましい。
【0012】黒鉛微粉末としては、平均粒径が0.9μ
m 以下、好ましくは0.5μm 以下のサブミクロン粒度
範囲のものが使用される。平均粒径が0.9μm を越え
ると高度な接合強度の付与ができなくなる。この黒鉛微
粉末は上記した性状の芳香族ポリイミド樹脂液またはこ
れにポリアミック酸を配合した樹脂液に対し、重量比で
98:2〜85:15の割合で均一分散される。黒鉛微
粉末の配合量が前記の範囲を外れると、高水準の接合強
度を得ることが困難となる。樹脂成分と黒鉛微粉末の混
合は、適宜な固液撹拌混合装置を用いてペースト状の均
一分散相が形成されるまで十分におこなう。
【0013】本発明の接合剤による炭素質材料の接合操
作は、次のようにおこなわれる。まず、必要に応じて接
合面を研磨したのちペースト状の接合剤を均質に塗布
し、接合面を当接する。ポリアミック酸を含む芳香族ポ
リイミド樹脂液を用いた接合剤の場合には、溶接前に2
5〜400℃の温度でポリアミック酸の硬化をおこなう
と接合剤は接合母材に強く接着し、接合母材に匹敵する
ほどの高い接合強度が得られる。ついで接合面の周縁部
分を黒鉛溶接棒を用いてアーク放電によりスポット加熱
する。この処理は接合面の周縁を1乃至数カ所にわたり
スポット加熱すれば良く、この状態で接合剤中の樹脂混
合物は焼成炭化して強固な炭素質接合層が形成される。
【0014】
【作用】芳香族ポリイミド樹脂は、単体で68%の残炭
分(1000℃加熱時)を有する高炭化収率性の樹脂で
ある。本発明による接合剤の組成は、バインダー成分と
なる芳香族ポリイミド樹脂としてガラス転移温度350
℃以下、粘度60ポイズ以下、不揮発分45%以上の性
状をもつ液状樹脂を選択的に使用することに特徴づけら
れ、接合剤を液状としたことにより複雑形状の接合面に
対しても塗布による円滑な接合操作と濡れ性改善に伴う
均質な接合が可能となり、同時に選択された樹脂性状が
接合強度を大幅に増大するために寄与する。これらの機
能は、均一分散された所定配合量の黒鉛微粉末による接
合層の高熱伝導化作用と相俟って接合強度を十分に強固
なものとする。
【0015】とくに液状の芳香族ポリイミド樹脂に予め
ポリアミック酸を配合した組成系にした場合には、ポリ
アミック酸重合体の作用で溶接時に溶融することなく接
合面を強固に固定するため接合強度は著しく増大し、接
合対象となる炭素質材料の材質強度と同等以上の接合強
度を発現する。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を比較例と対比しなが
ら具体的に説明する。
【0017】実施例1 (1) 接合剤の調製 芳香族ポリイミド樹脂をN-メチルピロリドンに溶解した
ガラス転移温度230〜235℃、粘度58ポイズ、不
揮発分70%の樹脂液97.5重量部に、平均粒径0.
5μm の黒鉛部粉末2.5重量部を配合した。この配合
物を、撹拌混合機を用いて均質な分散ペーストとなるま
で撹拌混合し、接合剤を得た。
【0018】(2) 接合試験 接合対象物として嵩比重1.80g/cm3 、引張り強さ1
70kg/cm2の緻密質黒鉛板(巾15mm、長さ60mm、厚
さ4mm)の2枚を用い、接合面を炭化珪素研磨材(粒度
4000# )により鏡面研磨した。ついで、接合面(巾
15mm、長さ7mmの部分)に接合剤約0.01gを均一
に塗布し、この部分に片方の接合部分を重ねて樹脂成分
を硬化させた。接合面の一箇所の周縁を黒鉛溶接棒によ
り30秒間スポット加熱し、局部接合をおこなった。形
成された接合部分は炭素質層に転化していた。
【0019】(3) 接合部の評価 形成された接合部の接合層厚、有効接合面積率および接
合強度を測定し、その結果を用いた芳香族ポリイミド樹
脂液の性状と対比させて表1に示した。なお、接合強度
は引張り速度1mm/minにおける引張り剪断強度の値とし
て示し、また有効接合面積率は金属顕微鏡写真により測
定された接合面における接合剤面積と気泡面積の和に対
する接合剤面積の百分率として示した。
【0020】実施例2 芳香族ポリイミド樹脂液に対する黒鉛微粉末の配合比率
を重量比90:10に変え、その他の条件は実施例1と
同一条件により接合剤を調製した。この接合剤につき、
実施例1と同様に接合試験および接合部を評価をおこな
い、結果を表1に併せて示した。
【0021】比較例1〜4 芳香族ポリイミド樹脂をアセトンに溶解してガラス転移
温度、粘度および不揮発分の全部またはいずれかが本発
明の範囲を外れる性状の樹脂液を調製した。これらの芳
香族ポリイミド樹脂液を用い、その他は実施例1と同一
条件で接合剤を作製した。得られた各接合剤につき、実
施例1と同様に接合試験および接合部の評価をおこな
い、結果を用いた樹脂液の性状と対比させて表1に併載
した。
【0022】比較例5 ポリアミック酸をN-メチルピロリドンに溶解して樹脂液
成分とし、その他の条件は実施例1と同一にして接合剤
を調製した。この接合剤につき、実施例1と同様に接合
試験および接合部の評価をおこない、結果を樹脂液の性
状と対比させて表1に示した。
【0023】実施例3〜6 実施例1の芳香族ポリイミド樹脂液に配合量を変えてポ
リアミック酸〔宇部興産(株)製、Uワニス−A〕を配
合した混合樹脂液を用い、その他は実施例1と同一条件
により接合剤を調製した。各接合剤を実施例1と同様に
接合部に塗布し接合部を固定した状態で100℃の乾燥
器に1時間保持してポリアミック酸の予備重合をおこな
った。以後の操作は実施例1と同様にして接合試験およ
び接合部の評価をおこない、その結果を用いた樹脂液の
性状と対比させて表1に示した。
【0024】
【表1】 〔表注〕A:B配合比の、Aは芳香族ポリイミド樹脂、
Bはポリアミック酸。
【0025】表1の結果から、本発明の接合剤を用いた
各実施例は比較例に比べて有効接合面積率が高く、接合
強度が著しく高水準にあることが認められる。とくに芳
香族ポリイミド樹脂液にポリアミック酸を配合した実施
例4、5の接合品は母材の黒鉛材料の材質強度よりも高
い接合強度を示し、接合部が剥離する前に母材が破断し
た。
【0026】
【発明の効果】以上のとおり、本発明に係る炭素質材料
のスポット溶接用接合剤によれば接合面の形状に関わり
なく常に円滑に正常な接合操作をおこなうことができ、
かつ高水準の接合強度を付与することができる。したが
って、高い応力がかかる炭素質部材相互を作業性よく強
固に接合することが可能となるから、実用面での効果は
頗る大である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス転移温度350℃以下、粘度60
    ポイズ以下、不揮発分45%以上の性状を有する液状の
    芳香族ポリイミド樹脂に、平均粒径0.9μm 以下の黒
    鉛微粉末を重量比で98:2〜85:15の割合で均一
    分散してなることを特徴とする炭素質材料のスポット溶
    接用接合剤。
  2. 【請求項2】 液状の芳香族ポリイミド樹脂に対し、ポ
    リアミック酸を重量比1:1以下の比率で配合する請求
    項1記載の炭素質材料のスポット溶接用接合剤。
JP19169193A 1993-07-05 1993-07-05 炭素質材料のスポット溶接用接合剤 Pending JPH0725671A (ja)

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