JPH07256580A - 複腕協調制御装置 - Google Patents

複腕協調制御装置

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Publication number
JPH07256580A
JPH07256580A JP4960294A JP4960294A JPH07256580A JP H07256580 A JPH07256580 A JP H07256580A JP 4960294 A JP4960294 A JP 4960294A JP 4960294 A JP4960294 A JP 4960294A JP H07256580 A JPH07256580 A JP H07256580A
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JP
Japan
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arm
control
arms
control unit
impedance
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JP4960294A
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Inventor
Kaku Ejiri
革 江尻
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 複腕協調制御装置に関し、対象物を柔軟に把
持すると共に対象物と外界との接触がある場合の作業に
ついても柔軟かつ安全に対処できる複腕協調制御装置の
提供。 【構成】 複数のロボットアームが協調して共通の対象
物を持ち操るための複腕協調制御を行う複腕協調制御装
置において、対象物1の運動を複数のアーム21〜2n
の運動に分解することにより対応するアームの各アーム
制御情報を生成する対象物制御部12である。対象物1
にアーム以外から加わる外力を検出することによりこれ
らに対して対象物1が第1のインピーダンス特性を有す
るように制御情報の修正を行うものと、対象物制御部1
2の出力の各アーム制御情報に従って対応するアームの
アーム駆動情報を生成する複数のアームインピーダンス
制御部171 〜17n であって、アーム駆動情報の修正
を行うものとを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は複腕協調制御装置に関
し、更に詳しくは複数のロボットアームが協調して共通
の対象物を持ち操るための複腕協調制御を行う複腕協調
制御装置に関する。今日、ロボットアームに行わせる作
業は多様化しており、複腕協調制御の下で1又は2以上
の共通の対象物を持ち操るような作業を行う場合も少な
くない。そこで、かかる複腕協調作業を柔軟かつ安全に
遂行する複腕協調制御装置の提供が望まれる。
【0002】
【従来の技術】この種のロボットシステムは基本的には
作業計画に従う対象物の運動を複数のロボットアームの
運動に分解してこれらの協調制御により対象物の軌道
(位置)を制御する。更に対象物に加わる内力を制御す
ることで対象物をしっかりと把持できる。更にまた対象
物の質量や運動に伴う慣性力等を各アームに最適に分配
することで複腕協調作業を円滑に制御している。
【0003】しかし、実際の各アームにはリンク長や組
み立て誤差等によるハード的な誤差及び位置決め制御や
各アームの応答性の不均一等により生じる制御的な誤差
が存在し、このために各アームの先端には位置誤差が発
生する。そして、この位置誤差は対象物に予測し難い過
大な内力を発生する場合があり、このために対象物が損
傷することがある。更には、把持した対象物と外界との
接触がある場合の作業についても柔軟に対応する必要が
ある。
【0004】小菅らは、慣性力や重力に起因する負荷の
分配と対象物に加わる内力とを考慮して各アームの位置
指令値を生成した(計測自動制御学会論文集27巻1
号)。そして、各アームに対する位置指令値とその応答
に基づいて各アームをインピーダンス制御した。アーム
をインピーダンス制御すれば、アーム先端の位置誤差に
よる過大内力の発生を防止でき、万一対象物が破壊した
時でも、安定した制御を行える。しかし、この方法は、
対象物に加わる外力を考慮していないため、対象物と外
界との接触時の制御に問題があった。
【0005】Schneider らは対象物が外界と接触した場
合を考え、対象物に働く外力を検出して対象物のインピ
ーダンス制御を行った(IEEE TRANSACTIONS OF ROBOTIC
S AND AUTOMATION, VOL 8, NO. 3)。そして、慣性力や
重力による負荷の分配と対象物に加わる内力とに加え、
更に外力をも考慮して各アームの力指令値を生成した。
しかし、アームをトルク制御したために、アームの位置
決め精度が犠牲になり、また万一対象物が破壊したとき
に、アームが暴走してしまうという問題点があった。
【0006】また、例えば長尺物を2腕で把持し操るよ
うな場合には長尺物の姿勢によってはアームの可動範囲
等の問題により長尺物を握り直す必要が生じる。従来
は、複腕協調制御系を一旦単腕毎の制御系に切り替える
ことにより、対象物を保持するアームと対象物を握り直
すアームとを夫々互いに協調性のない単腕制御系で個別
に駆動していた。このため、握り直しの際の動作が不安
定となる問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のように従来にお
いては、対象物を柔軟に把持し、かつ対象物と外界との
接触がある場合の作業についても柔軟かつ安全に対処で
きるような複腕協調制御装置は無かった。本発明の目的
は、対象物を柔軟に把持すると共に対象物と外界との接
触がある場合の作業についても柔軟かつ安全に対処でき
る複腕協調制御装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題は図1の構成
により解決される。即ち、本発明の複腕協調制御装置
は、複数のロボットアームが協調して共通の対象物を持
ち操るための複腕協調制御を行う複腕協調制御装置にお
いて、対象物1の運動を複数のアーム21 〜2nの運動
に分解することにより対応するアームの各アーム制御情
報を生成する対象物制御部12であって、前記対象物1
にアーム以外から加わる外力,外モーメントを検出する
ことによりこれらに対して該対象物1が第1のインピー
ダンス特性を有するように制御情報の修正を行うもの
と、対象物制御部12の出力の各アーム制御情報に従っ
て対応するアームのアーム駆動情報を生成する複数のア
ームインピーダンス制御部171 〜17n であって、対
応するアーム2の運動により対象物1に生ずる内力,内
モーメントを検出することによりこれらに対して前記ア
ーム2が第2のインピーダンス特性を有するように前記
アーム駆動情報の修正を行うもの、とを備えるものであ
る。
【0009】
【作用】図において、対象物制御部12は対象物1の運
動を複数のアーム21 〜2n の運動に分解することによ
り対応するアームの各アーム制御情報C1 〜Cn を生成
すると共に、対象物1にアーム以外から加わる外力F
ext ,外モーメントτextを検出することによりこれら
に対して該対象物1が第1のインピーダンス特性を有す
るように制御情報の修正を行う。そして、各アームイン
ピーダンス制御部171 〜17n は対象物制御部12の
出力の各アーム制御情報C1 〜Cn に従って対応するア
ームの各アーム駆動情報Q1 〜Qn を生成すると共に、
対応するアーム2i の運動により対象物1に生ずる内力
i ,内モーメントmi を検出することによりこれらに
対して前記アーム2i が第2のインピーダンス特性を有
するように前記アーム駆動情報Qi の修正を行う。
【0010】本発明によれば、各アーム21 〜2n は各
アームインピーダンス制御部171〜17n によって夫
々にインピーダンス制御されるので各アーム21 〜2n
の先端に位置誤差が生じても対象物1に加わる過大内力
i ,過大内モーメントmiの発生を有効に防止でき
る。また同時に対象物1は対象物制御部12によってイ
ンピーダンス制御されるので対象物1が外界と接触した
ような場合でも柔軟かつ安全に対処できる。
【0011】ところで、一般に共通の制御対象に対して
2以上の帰還制御ループを構成するときは、各ループの
制御値が他の帰還制御ループに影響を与えることになる
結果、振動が起きやすく、全体の制御が不安定となる。
そこで、好ましくは、対象物制御部12に関する第1の
帰還制御ループとアームインピーダンス制御部171
17n に関する各第2の帰還制御ループとの間で帰還す
る信号を異ならしめている。従って、全体の制御が安定
化する。
【0012】また好ましくは、対象物制御部12は、検
出した外力Fext ,外モーメントτ ext に対して所定の
オフセット量を加えることにより該検出した外力
ext ,外モーメントτext に対して対象物1が第1の
インピーダンス特性を陽に有するように制御情報の修正
を行う。従って、対象物1を他の物体に所望の力で押し
つけながら、かつ柔軟に作業を進めることが可能にな
る。
【0013】また好ましくは、1又は2以上のアーム2
に対する負荷配分を一時的にゼロと成すと共に、残りの
アーム2で対象物1の協調把持を分担し、かつこの区間
に前記1又は2以上のアーム2で対象物1の握り直しを
行うように複腕協調制御を行う。従って、複腕協調制御
の延長上で対象物1の握り直し等を円滑かつ安定に行え
る。
【0014】
【実施例】以下、添付図面に従って本発明による実施例
を詳細に説明する。なお、全図を通して同一符号は同一
又は相当部分を示すものとする。図2は実施例の複腕協
調制御システムの構成を示す図で、図において1は剛体
よりなる対象物、記号(+)は対象物の重心、21 〜2
n はn本のロボットアーム(但し、図には2本分を示
す)、31 〜3n は各ロボットアームの関節アクチュエ
ータ(但し、任意のm自由度のものを一つで表してい
る)、41 〜4n は角度センサ、51 〜5n は各ロボッ
トアームの手先に取り付けたハンド、61 〜6 n は同じ
く手先に取り付けた力・トルクセンサ、10は実施例の
複腕協調制御装置、11は対象物の軌道計画等を行うプ
ラナ、12は対象物の軌道制御等を担う対象物制御部、
13は外力検出部、14は対象物のインピーダンス制御
を行う対象物インピーダンス制御部、15は対象物のア
ーム加速度指令値を生成するアーム位置指令値生成部、
16は対象物のアーム力指令値を生成するアーム力指令
値生成部、171 〜17n は各アーム21 〜2n のイン
ピーダンス制御を夫々に行うアームインピーダンス制御
部である。
【0015】なお、上記の各機能部はベクトル演算に適
したハードウエア及び又はCPU等の構成により実現さ
れている。かかる構成により、各アーム21 〜2n によ
って対象物1を協調的に把持し、かつ各アーム21 〜2
n を複腕協調制御することにより対象物1に所望の軌道
運動を行わせる場合の各部の動作を以下に詳細に説明す
る。
【0016】ニュートンによれば対象物の持つ運動量の
時間変化率は対象物に作用した力に比例する。またオイ
ラーによれば対象物の持つ角運動量の時間変化率は対象
物に作用したモーメントに比例する。以上を運動方程式
で示すと(1)式となる。
【0017】
【数1】
【0018】ここで、 X0 :重心の位置{但し、位置Y0 (x,y,z)と姿
勢R0 (Rx,Ry,Rz)より成る} ω0 :重心の回転角速度 M0 ,I0 :重心の質量,重心におけるイナーシャ(慣
性行列) g:重力の加速度 Fext ,τext :アーム以外から重心に加わる外力,外
モーメント Pi :重心から見たi番目のアームの把持位置 fi ,mi :i番目のアームから対象物が受ける内力,
内モーメント である。 <外力検出部13>上記(1)式を変形すると、アーム
2以外から対象物1に働く外力Fext ,外モーメントτ
ext についての(2)式が得られる。
【0019】
【数2】
【0020】外力検出部13は(2)式に従って対象物
1に働く外力Fext ,外モーメントτext を求める。こ
こで、対象物1の慣性パラメータM0 ,I0 及び重心か
ら見たi番目のアームの把持位置Pi はプラナ11によ
り与えられる。また重心の位置Y0 及び回転角速度ω0
は角度センサ41 〜4n の出力θ1 〜θn から夫々に割
り出す。またi番目のアームから対象物1が受ける内力
i ,内モーメントm i は力・トルクセンサ61 〜6n
から夫々に得られる。 <対象物インピーダンス制御部14>対象物1がその軌
道運動中に他の物体と接触しなければ、外力Fext
0,外モーメントτext =0である。この場合の現時点
の重心の位置Xo (即ち、位置YO ,姿勢RO )はプラ
ナ11から与えられる現時点の目標位置XOref(即ち、
目標位置YOref ,目標姿勢ROref)と等しい。速度、
加速度等についても同様である。
【0021】しかし、対象物1がその軌道運動中に他の
物体と接触すると、その重心には外力Fext ,外モーメ
ントτext が加わり、このために対象物1の現時点の重
心位置Xo はその目標位置XOrefから外れてしまう。か
かる場合でも、もし対象物1をインピーダンス制御すれ
ば、対象物1を損傷から守り、かつ各アーム21 〜2 n
が受けるショックを緩和できる。そこで、対象物インピ
ーダンス制御部14は、この場合における対象物1の望
ましいインピーダンス特性をMd (マス),D d (ダン
パ),Kd (バネ)とすると、(3)式に示すような加
速度指令値,角加速度指令値を生成し、出力する。
【0022】
【数3】
【0023】ここで、対象物1の望ましいインピーダン
ス特性Md ,Dd ,Kd はプラナ11より実時間で又は
予め与えられる。また、(3)式における現時点の位置
oc mdp は対象物インピーダンス制御部14による1サ
ンプル前の加速度指令値を積分して形成したものであ
り、これにより後述のアームインピーダンス制御部17
1 〜17n で使用する現時点の位置Yai(角度センサ4
i の実測値に基づく)とは帰還する信号の発生源を異な
らしめている。(3)式における現時点の姿勢R ocmdp
についても同様である。従って、対象物制御部12に関
する第1の帰還制御ループとアームインピーダンス制御
部171 〜17n に関する各第2の帰還制御ループとの
間で帰還する信号が異なり、もって本システム全体のフ
ィードバック制御は格段に安定化する。 <アーム位置指令値生成部15>対象物1に対する上記
修正された加速度指令値,角加速度指令値とi番目のア
ーム2i に対する加速度指令値,角加速度指令値との間
の関係は(4)式で表される。
【0024】
【数4】
【0025】アーム位置指令値生成部15は(4)式に
従って各アーム21 〜2n に対する手先加速度指令値,
手先角加速度指令値を生成する。 <アーム力指令値生成部16>上記(1)式を変形し、
かつ対象物1が(3)式の指令通りに作動した時に対象
物1がi番目のアーム2i から受けるべき内力ficmd
内モーメントmicmdを求めると(5)式になる。
【0026】
【数5】
【0027】ここで、Rfi,Rmiは負荷をi番目のアー
ム2i にどの程度分配するかを決める分配係数である。
fi,Rmiはプラナ11によって(6)式のように指定
され、各アーム21 〜2n の合計はI(単位行列)にな
る。
【0028】
【数6】
【0029】またFiint,τiintは対象物1の慣性力や
重力等に起因する負荷分配の項に加えてi番目のアーム
i が対象物1に対して陽に発生させるべき望ましい内
力,内モーメントの項を夫々表しており、これらもプラ
ナ11によって与えられる。この場合に、各アーム21
〜2n に加えるFiintの合計はゼロ、かつτiintの合計
もゼロである。アーム力指令値生成部16は、負荷と外
力の分配及び望ましい内力Fiint,内モーメントτiint
の発生を考慮した上記(5)式に従って各アーム21
n のアーム力指令値ficmd,micmdを生成する。
【0030】かくして、対象物制御部12は、対象物の
目標位置Xoref、対象物の慣性パラメータMo ,Io
対象物の目標インピーダンス特性Md ,Dd ,Kd 、ア
ームの把持位置Pi 、各アーム2から受ける力fi ,m
i 、負荷分配係数Rfi,Rmi、及び内力指令値Fiint
τiint等に基づいて各アーム21 〜2n の加速度指令値
と力指令値とを生成する。そして、各アーム21 〜2n
はこの2つの指令値に従い、次に述べるアームインピー
ダンス制御部171 〜17n により夫々にアームインピ
ーダンス制御される。 <アームインピーダンス制御部17>各アームインピー
ダンス制御部17i は対象物制御部12よりi番目のア
ーム2i に対して出力された加速度指令,角値加速度指
令値を、力指令値,トルク力指令値に従って(7)式に
より修正を行う。
【0031】
【数7】
【0032】ここで、Mid,Did,Kidはi番目のアー
ム2i に与えられる望ましいアームインピーダンス特性
であり、プラナ11より実時間で又は予め与えられる。
本来、アーム2i や対象物1の位置誤差が共にゼロの場
合は加えた力指令値f icmdと検出した力fi とは一致し
ており、アームインピーダンス制御は働かないはずであ
る。しかし、実際には位置誤差が存在する。しかるに、
かかる場合でもアーム2i は位置指令と力指令とが釣り
合う点に収束するので、アーム2i (ひいては対象物
1)に過大な内力が働くことが有効に防止される。ま
た、万一対象物1が破壊した場合、力指令が増大する恐
れがあるが、インピーダンス制御によって吸収されるの
で、安全である。このようにMid,Did,Kidは破壊防
止の役割を果たすので、Md ,Dd ,Kd よりも剛性の
高い特性にする必要がある。
【0033】更に、各アーム21 〜2n の関節は角加速
度制御されているので、(7)式の修正加速度指令値,
修正角加速度指令値を(8)式により関節角加速度指令
値に変換して各アクチュエータ31 〜3n に加える。
【0034】
【数8】
【0035】ここで、Ji ,θi はi番目のアーム2i
のヤコビアン,関節角である。ところで、上記実施例で
は対象物1が外界に接触した時のインピーダンス特性を
制御できるが、接触力を陽には制御できない。すると、
例えば複腕で対象物1を持ち、かつ壁等に一定の力で押
し付けながら対象物1を移動させるような作業ができな
い。そこで、上記対象物インピーダンス制御部14の
(3)式に外力指令値Fextref,τextrefを設定するこ
とにより、外力を陽に制御できるようにする。これを
(9)式に示す。
【0036】
【数9】
【0037】そして、(3)式の代わりに(9)式を用
いて対象物加速度指令値を生成すると、結果的に対象物
制御部14は対象物1に外力Fextref,外モーメントτ
extr efが発生するように各アーム21 〜2n に指令値を
送ることになる。図3は実施例の複腕協調制御システム
の応用例を示す図で、図において1は長尺物の対象物、
1 ,22 は不図示の実施例の複腕協調制御装置10に
より協調制御されるアームである。
【0038】この例では図3の(A)に示す如く水平に
把持した対象物1をアーム21 を支点としてアーム22
により矢印a方向に回転させることで図3の(B)のよ
うに姿勢を垂直する。その後も複雑な作業を行う場合に
は、アーム21 を矢印b方向に移動させて対象物1を図
3の(C)に示す如く握り直した方が良い。この場合の
制御を次に説明する。
【0039】図4は実施例の複腕協調制御のフローチャ
ートである。図3の(A)から図3の(B)への対象物
1の回転は上記に従って2腕協調制御を行う。そして、
図3の(C)の如く握り直しを行う際には図4の処理に
入力する。ステップS1ではアーム21 に対する(5)
式のF1int,τ1intを共にゼロにする。これによりアー
ム21 から対象物1に陽に加えられる内力,内モーメン
トは共にゼロになる。ステップS2ではアーム21 に対
する(5)式のRf1,Rm1を共にゼロ行列にする。これ
によりアーム21 は負荷を全く負担しなくなる。なお、
必要なら上記ステップS2,S3におけるアーム22
単腕でも対象物1をその位置、姿勢で保持できるように
全負荷を分担される。
【0040】ステップS3ではアーム21 のハンド51
を開く。ステップS4ではプラナ11がアーム21 の把
持位置P1 を変更し、アーム21 を新しい把持位置P1
に移動させる。ステップS5ではアーム21 のハンド5
1 を閉じる。ステップS6ではアーム21 に対する
(5)式のRf1,Rm1を共に元の値に戻す。これにより
アーム21 は負荷を元通りに負担する。ステップS7で
はアーム21 に対する(5)式のF1int,τ1intを共に
元に戻す。これによりアーム21 から対象物1に陽に加
えられる内力,内モーメントが元通りに発生する。この
場合も、必要なら上記ステップS6,S7におけるアー
ム22 は複腕協調作業を分担するように戻される。
【0041】なお、上記実施例では複腕で一つの対象物
を把持したが、2以上の共通の対象物を複腕で相互に押
しつけながら把持しても良い。また、上記実施例では複
腕協調制御を述べたが、負荷分担を単腕に集中させるこ
とで単腕の作業にもそのまま本発明の複腕協調制御装置
を使用できる。また、上記実施例では対象物1にアーム
以外から加わる外力Fext 及び外モーメントτext を検
出し、かつ各アーム2i の運動により対象物1に生ずる
内力f i 及び内モーメントmi を検出することにより夫
々に第1及び第2のインピーダンス制御を行ったが、例
えば外力Fext は発生するが外モーメントτext は発生
しないような作業環境も考えられ、またこの逆も考えら
れる。従って、本発明における「対象物1にアーム以外
から加わる外力,外モーメントを検出する」の記載は
「対象物1にアーム以外から加わる外力及び又は外モー
メントを検出する」と解釈されるべきである。同様にし
て「対応するアーム2の運動により対象物1に生ずる内
力,内モーメンを検出する」の記載も「対応するアーム
2の運動により対象物1に生ずる内力及び又は内モーメ
ンを検出する」と解釈されるべきである。
【0042】また、上記本発明に好適なる実施例を述べ
たが、本発明思想を逸脱しない範囲内で、構成及び制御
の様々な変更が行えることは言うまでも無い。
【0043】
【発明の効果】以上述べた如く本発明の複腕協調制御装
置は、上記構成であるので、対象物を柔軟に把持すると
共に対象物と外界との接触がある場合の作業についても
柔軟かつ安全に対処でき、もって複腕で行うあらゆる作
業に対応できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の原理的構成図である。
【図2】図2は実施例の複腕協調制御システムの構成を
示す図である。
【図3】図3は実施例の複腕協調制御システムの応用例
を示す図である。
【図4】図4は実施例の複腕協調制御のフローチャート
である。
【符号の説明】
1 対象物 21 〜2n アーム 10 複腕協調制御装置 12 対象物制御部 171 〜17n アームインピーダンス制御部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のロボットアームが協調して共通の
    対象物を持ち操るための複腕協調制御を行う複腕協調制
    御装置において、 対象物(1)の運動を複数のアーム(21 〜2n )の運
    動に分解することにより対応するアームの各アーム制御
    情報を生成する対象物制御部(12)であって、前記対
    象物(1)にアーム以外から加わる外力,外モーメント
    を検出することによりこれらに対して該対象物(1)が
    第1のインピーダンス特性を有するように制御情報の修
    正を行うものと、 対象物制御部(12)の出力の各アーム制御情報に従っ
    て対応するアームのアーム駆動情報を生成する複数のア
    ームインピーダンス制御部(171 〜17n )であっ
    て、対応するアーム(2)の運動により対象物(1)に
    生ずる内力,内モーメントを検出することによりこれら
    に対して前記アーム(2)が第2のインピーダンス特性
    を有するように前記アーム駆動情報の修正を行うもの、
    とを備えることを特徴とする複腕協調制御装置。
  2. 【請求項2】 対象物制御部(12)に関する第1の帰
    還制御ループとアームインピーダンス制御部(171
    17n )に関する各第2の帰還制御ループとの間で帰還
    する信号を異ならしめたことを特徴とする請求項1の複
    腕協調制御装置。
  3. 【請求項3】 対象物制御部(12)は、検出した外
    力,外モーメントに対して所定のオフセット量を加える
    ことにより該検出した外力,外モーメントに対して対象
    物(1)が第1のインピーダンス特性を陽に有するよう
    に制御情報の修正を行うことを特徴とする請求項1の複
    腕協調制御装置。
  4. 【請求項4】 1又は2以上のアーム(2)に対する負
    荷配分を一時的にゼロと成すと共に、残りのアーム
    (2)で対象物(1)の協調把持を分担し、かつこの区
    間に前記1又は2以上のアーム(2)で対象物(1)の
    握り直しを行うように複腕協調制御することを特徴とす
    る請求項1の複腕協調制御装置。
JP4960294A 1994-03-18 1994-03-18 複腕協調制御装置 Withdrawn JPH07256580A (ja)

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JP4960294A JPH07256580A (ja) 1994-03-18 1994-03-18 複腕協調制御装置

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JP4960294A JPH07256580A (ja) 1994-03-18 1994-03-18 複腕協調制御装置

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