JPH0725533Y2 - 冷暖房機における加湿装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は冷暖気通風路内に設置し、該通風路内を通流す
る空気中に適当な湿度を付与行なわしめんとする所謂、
冷暖房機における加湿装置に関するものである。

〔従来の技術〕

通常、冷暖房時において、該空気内に適当な湿度の供
給、即ち加湿が行なわれている。

斯かる手段として従来、加湿皿内に充配せる水を機内を
流通する自然対流によって加湿をする方法、或は加湿皿
より水滴を熱交換コイル上に滴下させる方法等種々の手
段が用いられているが、此れらの殆んどが上記の如く加
湿皿等による開放式構造であるがために塵埃、雑菌等が
容易に付着しその都度、点検掃除を要し、特に上記が原
因にて加湿効果を著るしく低下することゝなる。

また近時、機構内に超音波或は蒸気等による加湿器が開
発されているが、構造複雑にて非常に高価である等の欠
点を有していたのである。

〔考案が解決しようとする課題〕

本考案は上記従来の欠点にて述べた如く、開放式の加湿
器を密閉式とし、塵埃雑菌の侵入付着を根本的に解決す
ると共に如何なる機種にでもきわめて簡単容易に設置で
き得、而もメンテ等の諸作業が全く不要であると謂う甚
だ至便な加湿装置を提供しようとするものである。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成する手段として本考案に係る冷暖房機に
おける加湿装置は適宜型状の立上り鍔筒（３）の孔周部
に付設した多数のパイプ挿通孔（２）、（２）、（２）
を開孔してなる導水板（１）、（１）、（１）を一定間
隔毎にサイドフレーム（８）、（８）間に並列しコイル
型状に形成すると共に上記パイプ挿通孔（２）内に該パ
イプ挿通孔（２）孔径より径小で、注水孔（６）、
（６）、（６）を多数開孔してなる通水パイプ（５）を
挿通し、パイプ挿通孔（２）との間隔（ａ）内に含水体
（７）を充填せしめ、上記導水板（１）、（１）、
（１）面に水滴を自然的に流下行なわしめるように形成
したことをその特徴としている。

〔作用〕

上記構成において、開閉弁（Ｃ）を開弁するにおいてポ
ンプ（ｐ）の作動にて加湿水が送水パイプ（９）を通し
て各通水パイプ（５）、（５）、（５）内に送水し、各
注水孔（６）、（６）、（６）より間隙（ａ）内に充填
せる含水体（７）に含浸し此れを保水する。

斯かる状体にて含水体（７）にて貯水された水分が水分
の溢量にて自然的に各導水板（１）の鍔筒（３）と隣接
導水板（１）との間隙または切欠孔（４）、（４）、凹
凸縁（４）′、、（４）′より序々に放出し此れが水滴
となって各導水板（１）、（１）、（１）面を添流し乍
ら下方に滴下するが、該滴下時に各導水板（１）、
（１）、（１）間を通流する空気中に混流し室内に放徹
し適当な湿度を供給行なわしめる。

〔実施例〕

以下、本考案の実施の態様を例示図に付いて詳説する
と、導水板（１）面に多数のパイプ挿通孔（２）、
（２）、（２）を開孔し、且つ該挿通孔（２）、（２）
の一方の孔周縁に一定の高さの鍔筒（３）を一体的に凸
設形成する。

かかる形状による多数の導水板（１）を第２図の如く各
凸設せる鍔筒（３）の鍔縁頭部（３）′（３）′
（３）′の夫々が隣接する導水板（１）、（１）面との
間に僅小な間隔を隔ててサイドフレーム（８），（８）
内に嵌装配設すると共に上記導水板（１）に開孔せる各
パイプ挿通孔（２）内に上記鍔筒（３）の内径より稍径
小とし且つ多数の注水孔（６），（６），（６）を予め
開孔してなる通水パイプ（５）を嵌挿し全体形状をコイ
ル形状に形成する。更に該通水パイプ（５）挿通時に各
鍔筒（３）内との間隙ａ内にスポンジ、含水紙等の含水
機能を有した含水体（７）を充填する。

なお導水板（１）は金属板、合成樹脂板等如何なる材質
板を用いることもでき得るが、更に此れらの板面部分に
植毛加工、粗目塗装または格子、横縞柄等の凸条の付成
し、第４図示の如く導水板（１）を横方向に鋸歯状にＷ
状に曲折したしたものを用いることによって通水パイプ
（５）よりの水滴がストレートに下方に流下することな
く、該流下速度が遅延し途中にて滞流等してより有効な
る加湿効果を求めることができ得る。

また上記、鍔筒（３）、（３）、（３）の立上り高さに
よってコイル状配列時において次隣の導水板（１）との
間隔が自動的に保持でき得るは勿論のこと、第３図示例
（Ａ）、（Ｂ）等の如く夫々の鍔縁頭部（３）′、
（３）′、（３）′に切欠孔（４）、（４）、（４）ま
たは凹凸縁（４）′、（４）′、（４）′を形成設ける
ことによって導水板（１）えの流水機能をより容易確実
とするものである。

図示中符号（８）はサイドフレーム、（９）は送水パイ
プ、（10）はドレン受け兼自然蒸発皿である。

〔効果〕

本考案は上記の如く構成してなるものであるから、従来
の開放式加湿装置と異なり密閉式であるがために要部に
塵埃、雑菌等が付着侵入する等の憂れいは毛頭無く、以
てメンテ等の諸作業が全く不要である。

而も多数の導水板（１）、（１）、（１）を多数併列し
全体的型状をコイル型状に形成したことによって各板間
を通流する空気の全てに略平均、確実に水分が付与され
理想的な加湿が得られると共に、組立て容易であり全体
型状コンパクトにて如何なる冷暖房機器にも速応でき得
る等種々の効果を併せ有するものである。

なお、請求項第項以下各項記載の効果に付いては上
記、実施例において夫々を説明しているので省略する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案加湿装置の実施の態様を例示し、 第１図は正面図、 第２図は要部拡大断面図、 第３図および第４図は他の実施態様を示す部分図であ
る。 符号の説明 （１）……導水板、（２）……パイプ挿通孔 （４）……通水パイプ、（７）……含水体

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】多数のパイプ挿通孔（２）、（２）、
   （２）を開孔し、且つ該挿通孔（２）、（２）、（２）
   の一方の孔周縁に一定高さの鍔筒（３）を一体的に凸設
   形成してなる導水板（１）を、上記各鍔筒（３）の鍔縁
   頭部（３）′（３）′（３）′を夫々隣接する導水板
   （１）、（１）面との間に僅小な間隔を隔ててサイドフ
   レーム（８），（８）内に嵌装配設しコイル形状に形成
   すると共に上記各パイプ挿通孔（２）、（２）、（２）
   内に該挿通孔（２）の孔径より稍径小にて予め多数の注
   水孔（６），（６），（６）を開孔してなる通水パイプ
   （５）を嵌挿し、更に上記通水パイプ（５）と各鍔筒
   （３）内面との間隙ａ内に含水体（７）を充填せしめた
   ことを特徴とする冷暖房機における加湿装置。
2. 【請求項２】上記請求の範囲の項、第１項記載の加湿装
   置において、上記各鍔筒（３）の鍔縁頭部（３）′に数
   個の切欠孔（４）を切欠設け、漏水部分を形成設けたこ
   とを特徴とする冷暖房機における加湿装置。
3. 【請求項３】上記請求の範囲の項、第１項記載の加湿装
   置において、上記導水板（１）の全面を連続する波状形
   状に曲折し、断面恰かも鋸歯形状に形成せしめたことを
   特徴とする冷暖房機における加湿装置。
4. 【請求項４】上記請求の範囲の項、第１項記載の加湿装
   置において、上記導水板（１）の全面に荒目塗装等を施
   し、導水板（１）全体に保水機能を有しめたことを特徴
   とする冷暖房機における加湿装置。