JPH0725498Y2 - 弁の開閉駆動機構 - Google Patents

弁の開閉駆動機構

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JPH0725498Y2
JPH0725498Y2 JP9793590U JP9793590U JPH0725498Y2 JP H0725498 Y2 JPH0725498 Y2 JP H0725498Y2 JP 9793590 U JP9793590 U JP 9793590U JP 9793590 U JP9793590 U JP 9793590U JP H0725498 Y2 JPH0725498 Y2 JP H0725498Y2
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valve
piston
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drive mechanism
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務 谷口
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ブイエスイー バクウムテヒニーク ゲーエムベーハー
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【考案の詳細な説明】 考案の技術分野 本考案は、弁、例えば、ゲート弁の開閉を行うための弁
の開閉駆動機構に関する。
考案の技術的背景 弁、例えば、ゲート弁、バタフライ弁では、空気圧、油
圧等により作動されるピストンの軸方向の移動に連動し
て、弁座に対して弁体を移動させて弁を開閉する弁の開
閉駆動機構が採用されている。
このような場合、ピストンの一側には、環状の加圧端面
が形成されており、この加圧端面にシリンダ室の流体圧
が作用されて、ピストンが軸方向に移動される。このピ
ストンの環状の加圧端面の内方の中央部に、動力伝達部
材が連結されており、ピストンの軸方向の移動に追随し
て、動力伝達部材が軸方向に移動され、その結果、弁体
が移動されている。
この動力伝達部材は、ハウジングに形成された筒状固定
部材に摺動可能に支持されているが、弁体側の流体が、
ピストンと、この筒状固定部材との隙間を介して、シリ
ンダ室に流入する虞がある。そのため、ベローズが、ピ
ストンの環状の加圧端面の径方向内方と、この筒状固定
部材とを連結して設けられ、これにより、ピストンが軸
方向に移動する場合であっても、ベローズが伸縮するこ
とにより、移動するピストンと、固定された筒状固定部
材との間の隙間が密封されている。
しかしながら、ベローズの外周を覆う環状の空間と、上
述したシリンダ室とが連通されていたため、シリンダ室
の流体圧がベローズの外周に作用する一方、ベローズの
内周には、弁体側の流体圧が作用しており、その結果、
ベローズには、両者の差圧が作用する状態となってい
た。弁の開閉時にシリンダ室の流体圧及び弁体側の流体
圧が変化されると、ベローズに作用する差圧が大きく変
化されることがあり、特に、真空弁では、差圧の変化が
著しく、その結果、ベローズの劣化が著しく、ひいて
は、ベローズの寿命が短いという問題があった。
考案の目的 本考案は、上述した従来技術に伴う問題点を解決しよう
とするものであって、シリンダ室の流体圧のベローズへ
の作用を抑制し、これにより、ベローズの劣化を防止し
て、ベローズの長寿命化を図ることができる弁の開閉駆
動機構を提供ことを目的としている。
考案の概要 本考案に係る弁の開閉駆動機構は、ピストンの環状の加
圧端面にシリンダ室の流体圧を作用させて、ピストンを
軸方向に移動させ、その結果、動力伝達部材を軸方向に
移動させて弁体を弁座に対して移動させ、弁を開閉する
ための弁の開閉駆動機構であって、 一端がピストンの環状の加圧端面の径方向内方に連結さ
れ、他端が動力伝達部材を摺動可能に支持したハウジン
グの筒状固定部材に連結され、ピストンの移動に追随し
て伸縮し、ピストンとこの筒状固定部材との隙間を介し
て弁体側の流体が外部に漏れることを防止するベローズ
と、 ピストンの環状の加圧端面の径方向内方から、前記ベロ
ーズを覆うように、軸方向延出された小径スリーブと、 この小径スリーブを摺動可能に支持するように、ハウジ
ングに形成された筒状壁と、 小径スリーブの外周と筒状壁の内周との間の隙間を密封
するシール部材とを具備することを特徴としている。
このように、本考案では、ベローズは、ピストンの環状
の加圧端面の径方向内方から延出された小径スリーブに
より、覆われており、この小径スリーブは、筒状壁の内
周に摺動可能に支持されている。さらに、この小径スリ
ーブと筒状壁との間に、シール部材が介在されている。
そのため。シリンダ室の流体圧は、小径スリーブと筒状
壁との隙間に作用するときに抑制され、さらに、これら
の隙間に介在されたシール部材により一層抑制され、そ
の結果、シリンダ室の流体圧は、小径スリーブにより覆
われたベローズには、殆ど作用しない。そのため、ベロ
ーズに作用する差圧が従来に比べて著しく小さくされ
る。そのため、ベローズの劣化が抑制され、ベローズの
長寿命化が図られる。
考案の具体的説明 以下、図面を参照して、本考案に係る実施例を具体的に
説明する。
第1図から第6図には、流管(図示略)の一側を真空に
維持するような場合に用いられる真空弁であるゲート弁
を示す。
このゲート弁は、流管を開閉する弁本体10と、この弁本
体10を駆動するための本実施例に係る弁の開閉駆動機構
30とからなっている。
先ず、第1図乃至第3図を参照して、弁本体10の構造に
ついて説明する。第1図は、弁の閉成状態を示し、第2
図は、弁が開成した直後の状態を示し、第3図は、第1
図に示す矢印IIIの矢視図を示している。
この弁本体10には、袋状に形成されたハウジング11が設
けてあり、このハウジング11の両外側には、対称に配置
された一対の流管接続用フランジ12が固定してある。ハ
ウジング11及びフランジ12には、流体流通用の開口が形
成してあり、このハウジング11の一方の開口近くの側壁
により弁座13を規定している。弁体15がハウジング11内
を上下動可能に設けられ、この弁体15に収納されたシー
ル部材14が弁座13に当接し、弁を閉成する。
この弁体15は、以下のようなロック機構により、下位置
(弁の閉成位置)と上位置(弁の開成位置)との間で移
動される。
このロック機構は、弁体15に並列的に配置されたガイド
プレート16を備えており、第3図に示すように、これら
弁体15及びガイドプレート16は、複数のガイドローラ9
によりハウジング11内壁を上下方向に案内されるように
構成されている。第1図及び第3図に示すように、これ
ら両プレート15,16の上方は、弁の開閉駆動機構30のア
ーム17に支持されている。すなわち、このアーム17に固
定軸18が固定してあり、この固定軸18に軸受19を介して
ローラ20が回転可能に取付けてある。このローラ20は、
第3図に示すように、弁体15及びガイドプレート16に各
々形成された2つの案内溝21,22を摺動するように構成
されている。したがって、アーム17が揺動されると、ロ
ーラ20が案内溝21,22に案内されて、弁体15及びガイド
プレート16がハウジング11内を上下方向に移動される。
さらに、これらの案内溝21,22は、第3図に示すよう
に、左端では同じ高さで互いに一致しているが、右側で
は弁体15の案内溝21の方がガイドプレート16の案内溝22
より位置が高くなっている。これらの案内溝21,22の左
端にローラ20がくると、弁体15及びガイドプレート16
は、同じ高さの位置にあり、このとき、弁体15及びガイ
ドプレート16は下位置(弁の閉成位置)及び上位置(弁
の開成位置)を取るように構成してある。一方、案内溝
21,22の高さの違う右側にローラ20がくると、ガイドプ
レート16の位置の方が弁体15の位置より高い位置にあ
り、このとき、弁体15及びガイドプレート16は上位置
(弁の閉成位置)と下位置(弁の開成位置)との中間の
位置を取るように構成してある。
したがって、第2図に示すように、弁が閉成される直前
までは、ローラ20が案内溝21,22の高さの違う所にあ
り、ガイドプレート16の位置の方が弁プレート15の位置
より高くなっているが、第1図に示すように、完全な閉
成位置(下位置)を取ろうとする場合には、ローラ20が
案内溝21,22の高さの違う所から同じ高さの所(第3図
の案内溝21,22の左端)に案内されるため、ガイドプレ
ート16が弁体15に対して押し下げられ、弁体15及びガイ
ドプレート16はその高さが同じにされて停止される。逆
に、この完全な閉成位置(下位置)から開成位置(上位
置)に向って移動を開始する場合には、ローラ20が案内
溝21,22の同じ高さの所から高さの違う所に案内される
ため、ガイドプレート16は、弁体15に対して相対的に押
し上げられ、ガイドプレート16の位置の方が弁プレート
15の位置より高くなった状態にされる。
なお、開成位置(上位置)を取る場合にも、特に図示し
ないが、閉成位置(下位置)の場合と同様に作動され
る。
次に、このロック機構では、弁体15及びガイドプレート
16が弁の閉成位置に近づくときには、弁体15を弁座13に
近づくように移動させる一方、弁体15及びガイドプレー
ト16が弁の開成位置に向かって移動し始めるときには、
弁体15の弁座13から離してガイドプレート16に近付ける
ように移動させるように構成されている。
すなわち、第1図及び第2図に示すように、ガイドプレ
ート16の下方には、図示しないバネにより弁体15に向っ
て付勢された一対のボール体25が設けてあり、弁体15の
下方に、このボール体25が摺動する凹状の案内溝26が形
成してある。この案内溝26は、上側ほど深く、下側にな
るほど浅くなるように形成されている。なお、これらボ
ール体25及び案内溝26は、第3図に示すように、複数箇
所設けられている。
したがって、第2図に示すように、ボール体25が案内溝
26に嵌まり込んだ状態でハウジング13内を下方に移動さ
れてきて弁体15が弁座12に対向する位置にくると、上述
したように、ガイドプレート16がさらに下方に移動され
る。これにより、ボール体25が案内溝26をその下方に摺
動し、その結果、第1図に示すように、弁体15は、ガイ
ドプレート16から離れて弁座12に近づくように移動さ
れ、その結果、弁体11が弁座12に押し付けられてロック
される。これにより、弁が閉成される。
一方、第1図及び第2図に示すように、弁体15には、案
内カム27を有する突片28が設けられており、ガイドプレ
ート16には、案内カム27を摺動するボール体29が設けら
れている。このボール体29は、図示しないが、上述した
ボール体25と同じであり、案内カム27に向って付勢され
ている。また、案内カム27は、下側ほど弁体15及びガイ
ドプレート16から離れており、上側ほど弁体15及びガイ
ドプレート16に近いように構成されている。なお、これ
らボール体29及び案内カム27は、第3図に示すように、
複数箇所設けられている。
したがって、弁体15及びガイドプレート16が閉成位置
(下位置)から開成位置(上位置)に向って移動を開始
すると、上述したように、ガイドプレート16が弁体15に
対して押し上げられ、ボール体29が案内カム27を上方に
摺動し、その結果、弁体15が弁座12から離れてガイドプ
レート16に近付く方向に移動され、この状態でロックさ
れる。
このようなロック機構では、従来と異なり、ハウジング
11の底壁などにガイドプレート16などが当接することが
ない状態にて弁の開閉が実行されるため、弁の閉成時の
音が静かである。また、弁体15及びガイドプレート16が
アーム17により連続的に移動されて、弁が開閉されてお
り、弁体及びガイドプレートの止めなどが必要とされな
いため、弁体及びガイドプレートの運動がスムーズであ
り、ノックするようなこともない。さらに、メンテナン
ス時にはロック機構をハウジング11から容易に取り出せ
るとともに、ロック機構の構造が極めて簡易であるた
め、ロック機構のメンテナンスが極めて容易である。
次に、第4図乃至第6図を参照して、本実施例に係る弁
の開閉駆動機構30について説明する。第4図は、第1図
に示した弁の開閉駆動機構の拡大断面図を示し、第5図
は、第4図のIV−IV線に沿う断面図を示し、第6図は、
第4図のV−V線に沿う断面図を示している。
この開閉駆動機構30では、第4図に示すように、基本的
には、空気圧によりピストン31が直線的に移動され、ピ
ストン31によりスクリュー50が直線運動され、このスク
リュー50の直線運動が旋回軸75の回転運動に変換され
て、アーム17が回転され、その結果、上述したように弁
が開閉される。
先ず、ピストン31を直線運動させる構成について説明す
る。
この駆動機構のハウジングは、シリンダ32と、このシリ
ンダ32の左側端を閉鎖する蓋部材33と、シリンダ32の右
側に配置された筒状の第1ブロック34と、この第1ブロ
ック34の右側に固定された筒状の第2ブロック35と、こ
れのさらに右側に固定された筒状の第3ブロック36と、
これら第2,第3ブロック35,36の内方に配置された筒状
固定部材37とからなっている。
一方、シリンダ32の内側に、内スリーブ38が摺動可能に
配置してあり、この内スリーブ38に、ピストン31が摺動
可能に配置してある。このピストン31は、内スリーブ38
内を摺動する大径部31aと、この大径部31aより小径で且
つ筒状に形成され、第1ブロック34の筒状壁34aの内
周、および第2ブロック35の筒状壁35aの内周と筒状固
定部材37との間を摺動する小径スリーブ31bとからなっ
ている。なお、大径部31aと内スリーブ38との間は、O
リング39によりシールされており、小径スリーブ31bと
第2ブロック35との間も、Oリング41によりシールされ
ている。
このピストン31の内部に形成された有底孔42の底部に
は、後述するベローズ103を装着するためのピストン・
ブロック43が固定されており、このピストン・ブロック
43に、円板44を介してスクリュー50の基部51がボルト45
により固定されている。このスクリュー50の基部51は、
筒状固定部材37に軸方向移動可能且つ回転不能に嵌合さ
れている。すなわち、基部51の外周面には、軸方向に延
びる数条の溝53が形成されており(第6図参照)、この
基部51の溝53に対向する筒状固定部材37の内周面にも、
軸方向に延びる数条の溝54が形成されている。これらの
溝53,54に、数個のボール体55が介挿されている。これ
により、スライドベアリングが構成されており、スクリ
ュー50を滑らかに軸方向に移動させることができるとと
もに、回転不能に構成されている。したがって、ピスト
ン31が軸方向に移動されると、ピストン・ブロック43及
びスクリュー50がピストン31と一体的に移動される。
次に、ピストン31は、以下のように、空気圧により軸方
向に移動される。
ピストン31の基部31aを左端面31cと、内スリーブ38と、
蓋部材33とにより、第1シリンダ室Aが規定されている
一方、第1ブロック34に形成された環状の凹所56と、ピ
ストン31の基部31aの環状の右端面31dとにより、第2シ
リンダ室Bが規定されている。ピストン31の左端面31c
は円であるのに対し、ピストン31の右端面31dは環状で
ある。そのため、ピストンの加圧面積は、左端面31cの
方が右端面31dより大きくなっている。
第1シリンダ室Aには、図示しない空気管を通して一定
圧力P(具体的には、約4kgf/cm2)がかけられる場合
と、大気圧がかけられる場合とが、図示しない三方弁に
より切り替えられる。一方、第2シリンダ室Bには、第
1ブロック34に形成された空気管57を通して、第1シリ
ンダ室Aにかけられる圧力と同じ一定圧力Pが常時かけ
られている。
したがって、三方弁(図示略)が切り替えられて一定圧
力Pが第1シリンダ室Aにかけられる場合、第2シリン
ダ室Bにも一定圧力Pが常時かけられているが、左端面
31cの加圧面積が右端面31dの加圧面積より大きいため、
左端面31cに作用する力は、右端面31dに作用する力より
大きい。そのため、ピストン31は、右方に移動され、後
述するように、弁が閉成されるように弁体15が移動され
る。ピストン31が右方に移動されて、ピストン31の右端
面31dが第ブロック34に当接すると、ピストン31の移動
が停止され弁が完全に閉成される。
本実施例では、このようにピストン31の移動が停止され
ようとするとき、第2シリンダ室Bにも一定圧力Pがか
けられた状態にあるため、ピストン31の移動速度は除々
に遅くなり、ゆっくりと停止しようとする。すなわち、
この時、第2シリンダ室Bが真空でないため、ピストン
31を第1ブロック34側に引きつけようとする力が作用す
るといったことがなく、逆に、第2シリンダ室B内の空
気が緩衝作用をし(即ちクッションの役割を果たし)、
ピストン31はゆっくりと移動して、衝突音を発すること
なく第1ブロック34にゆっくりと当接する。そのため、
弁体15も弁座13に当接するとき、弁体15もゆっくりと移
動し、衝突音を発することなくゆっくりと弁体15に当接
することができる。これにより、弁の閉成作用を極めて
スムーズに行うことができ、弁の開閉駆動機構の長寿命
化を図ることができる。
一方、三方弁(図示略)が逆に切り替えられて第1シリ
ンダ室Aに大気圧がかけられると、第2シリンダ室Bに
は、大気圧より高い一定圧力Pが常時かけられているた
め、右端面31dに作用する力は左端面31cに作用する力よ
り大きくなり、ピストン31は、左方に移動され、後述す
るように、弁が閉成されるように弁体15が移動される。
ピストン31が左方に移動されてピストン31の左端面31c
が蓋部材33の右端面に当接すると、ピストン31の移動が
停止されて弁が完全に開成される。
このとき、弁が閉成される場合と同様に、ピストン31の
移動が停止されようとするとき、第1シリンダ室Aには
大気圧がかけられているため、この第1シリンダ室A内
の空気が緩衝作用をし(即ち、クッションの役割を果た
し)、ピストン31はゆっくりと移動して衝突音を発する
ことなく蓋部材33の右端面に当接し、これにより、弁体
15は弁の開成位置にゆっくりと停止することができる。
したがって、上述したように、弁の開閉を極めてスムー
ズに行うことができ、ピストン、弁体などの劣化を抑制
して、弁の開閉駆動機構の長寿命化を図ることができ
る。
また、本考案では、第1シリンダ室Aへの流体圧の切り
替えを三方弁により行えるため、流体圧の制御機構の簡
略化も図ることができる。
次に、ピストン31の直線運動を回転運動に変換する機構
について説明する。
この機構では、弁体15を移動させるアーム17に連結され
た筒状回転部材61が設けられ、この筒状回転部材61の外
周面に形成された環状の凹溝62と、第3及び筒状固定部
材36,37に設けられた一対のブッシュ63,64とに、数個の
ボール体65が介装されている。これにより、第3ブロッ
ク36及び筒状固定部材37に回転可能に且つ軸方向移動不
能に支持されている。
ボール体55により軸方向移動自在に筒状固定部材37に装
着されたスクリュー50が、この筒状回転部材61に対して
も軸方向移動自在に筒状回転部材の内周に装着されてい
る。このスクリュー50には、第5図にも示されるよう
に、螺旋状に相互に所定間隔の一対の隙間72を介して軸
方向に突出する一対の爪部71が形成されている。このス
クリュー50を軸方向に貫通する段付き孔73が形成されて
いる。この段付き孔73が形成されていることにより、後
述する旋回軸75がこの段付き孔73を貫通して、一対の隙
間72間に挿入されることができる。なお、この孔73の左
方にボルト45が挿入されてスクリュー50の基部51がピス
トン・ブロック43に固定されている。さらに、第5図に
示すように、この段付き孔73に垂直方向に、爪部71間の
所定間隔の隙間72に連続する孔74が形成されている。
この爪部71間の隙間72と孔74とに、スクリュー50の軸と
各垂直方向に且つ段付き孔71を貫通して、円柱状の旋回
軸75が差し込まれている。この旋回軸75は、その両端部
が前記筒状回転部材61に形成された孔62に差し込まれ、
この筒状回転部材61に一体的に回転自在であるが、軸方
向移動不能に構成されている。
したがって、ピストン31が軸方向に往復移動されると、
スクリュー50がピストン31と一体的に軸方向に往復移動
される。これに対応して、旋回軸75が、螺旋状の爪部71
を滑動し、爪部71間の隙間72を相対的に螺旋状に旋回移
動する。これにより、筒状回転部材61は、この旋回軸75
と一体的に回転される。その結果、この筒状回転部材61
に連結されたアーム17が回転されて、弁体15及びガイド
プレート16とが移動され、その結果、弁が開閉される。
このスクリュー50の軸方向の直線運動が旋回軸75の回転
運動に変換される際、旋回軸75は、爪部71を滑動してい
るため、旋回軸75と爪部71とは、いわば、面接触ではな
く、線接触している状態にある。そのため、旋回軸75と
爪部71との間には、殆ど摩擦力が発生せず、その結果、
スクリュー50の軸方向の力が、トルクに変換されて旋回
軸74に伝達されるとき、摩擦に伴う損失を生じることが
殆どなく、トルクへの変換効率を従来に比べて著しく改
善することができる。そのため、従来のように大きい機
構を用いなくても小さい機構であっても、大きい力をト
ルクに変換ことができる。さらに、このように変換効率
が従来に比べて著しく改善される結果、従来のように変
換に伴う損失を補填する必要がないため、従来のように
必要以上に大きい力が軸移動手段に加えられる必要がな
い。
また、スクリュー50の爪部71の隙間72は、は、常に所定
間隔に形成されているため、また、上述したように旋回
軸75と爪部71とは、いわば線接触している状態にあるた
め、旋回軸75が爪部71を滑動するとき、旋回軸75と爪部
71との間に、「ガタ」が生じる可能性が殆どない。その
ため、旋回軸75が爪部71を極めてスムーズに滑動でき、
軸方向の力をトルクにスムーズに変換することができ
る。
次に、弁の開閉を表示する表示機構について説明する。
この表示機構では、基本的には、ピストン31の移動に伴
って、内スリーブ38が移動することにより、リミットス
イッチ81,82がON−OFFされ弁の開閉が表示されるととも
に、内スリーブ38の外周に形成された表示マーク83の移
動を表示窓84を通して目視して弁の開閉を認識すること
ができる。
先ず、内スリーブ38の右方に形成された数個の孔に、数
個のボール体84が介在されている。このボール体84が嵌
入し得る凹所85,86が各々ピストン31及びシリンダ32に
形成されている。ピストン31が第4図に図示の位置にあ
るときには、ボール体84はピストン31の凹所85に嵌入さ
れているが、ピストン31が左方に移動すると、ボール体
84はピストン31の凹所85により押圧されてシリンダ32の
凹所86に嵌入し、ピストン31はこのボール体84の内側を
通過するように構成されている。
さらに、ピストン31の右端面31dに、リング87が当接さ
れており、このリング87はバネ88により左方に付勢され
ている。これにより、ピストン31が左方に所定距離移動
してボール体84がシリンダ32の凹所86に嵌入すると、リ
ング87がボール体84に当接し、バネ88の付勢力によりボ
ール体84及び内スリーブ38を左方に向けて付勢する状態
となる。なお、このリング87の右側には、シリンダ32に
嵌入したCリング89が配置されている。
一方、内スリーブ38の左方に形成された数個の凹所に
も、数個のボール体91が介在されている。シリンダ32に
は、このボール体91が嵌入する凹所92が形成されてお
り、ピストン31が左方に移動したときにボール体91が嵌
入する凹所93がこのピストン31の左方外周面に形成され
ている。さらに、このボール体91にリング94が当接され
ており、このリング94は、バネ95により右方に付勢さ
れ、これにより、内スリーブ38は右方に付勢されてい
る。
リミットスイッチ81,82をON−OFFするための機構とし
て、2つのボール体96,97がシリンダ32に形成された凹
溝98に介在されており、ボール体96,97を嵌入し得る凹
所99が内スリーブ38に形成されている。これらのボール
体96,97は、リミットスイッチ81,82のスイッチ101,102
により内スリーブ38の凹所99に向けて付勢されている。
これにより、第4図に示すように、内スリーブ38が右方
に移動されると、これに対応して、一方のボール体96が
スイッチ101の付勢力に抗して凹所99の縁により持ち上
げられてシリンダ32の凹溝98に嵌入され、スイッチ101
を作動させ、その結果、リミットスイッチ81がONされ
て、弁が閉成したことが表示される。このとき、他方の
ボール体97は凹所99の縁により凹溝98に嵌入されていた
状態から、スイッチ101の付勢力により押圧されて凹所9
9内に嵌入され、その結果、弁の開成を表示するスイッ
チ102がOFFされる。
次に、この表示機構全体の作用を説明する。
弁が閉成状態から開成状態にされるとき、ピストン31が
左方に移動されてくると、ボール体84がピストン31によ
り押圧されて、シリンダ32の凹所86に嵌入され、ピスト
ン31は、ボール体84の内側を通過する。このとき、バネ
88により左方に付勢されたリング87は、このボール体84
に当接する。これにより、ボール体84及び内スリーブ38
は左方に付勢された状態となるが、内スリーブ38は、バ
ネ95の付勢力によりリング94及びボール体91を介して右
方に付勢されているため、左右の付勢力がつりあった状
態にあり、内スリーブ38は第4図に示す状態で停止して
いる。
その後、ピストン31は、ボール体91の内側を通過し、リ
ング94に当接してバネ95の付勢力に抗してリング94を左
方に移動させると、リング94がボール体91から離れるた
め、ボール体91及び内スリーブ38を右方に付勢する付勢
力が解除される。これにより、内スリーブ38は、バネ88
によりリング87及びボール体84を介して付勢されている
ため、左方に移動する。その結果、上述したように、ボ
ール体97が持ち上げられ、ボール体96は押し下げられ、
弁の開成を表示するリミットスイッチ102がONされ、弁
の閉成を表示するリミットスイッチ101がOFFされる。ま
た、このとき、表示窓84を通して内スリーブ38の表示マ
ーク83の移動を目視して、弁が閉成したことを認識する
ことがでる。
逆に、弁が閉成状態から開成状態にされるときには、ピ
ストン31が左端にある状態から右方に移動されると、リ
ング94は、ピストン31から離れ、ボール体91に当接して
バネ95の付勢力によりボール体91及び内スリーブ38を右
方に押圧する。しかし、このとき、内スリーブ38は、バ
ネ88の付勢力によりリング87及びボール体84を介して左
方に付勢されているため、左右の付勢力がつりあった状
態にあり、内スリーブ38は停止している。
その後、ピストン31が右方に移動して、ボール体84の内
側を通過するとき、ピストン31の右端面31dがリング87
に当接し、バネ88の付勢力に抗してリング87を右方に移
動させる。これにより、リング87がボール体84から離さ
れるため、ボール体84及び内スリーブ38を左方に付勢す
る付勢力が解除される。このとき、内スリーブ38は、バ
ネ95の付勢力によりリング94及びボール体91を介して右
方に付勢されているため、右方に移動される。その結
果、上述したように、ボール体96が持ち上げられ、ボー
ル体97は押し下げられ、弁の閉成を表示するリミットス
イッチ101がONされ、弁の開成を表示するリミットスイ
ッチ102がOFFされる。また、このとき、表示窓84を通し
て内スリーブ38の表示マーク83の移動を目視して、弁が
開成したことを認識することがでる。
このように、本実施例では、本実施例では、多数のボー
ル体を利用してスリーブを移動させて、リミットスイッ
チを切り替えるように構成しているため、弁の開閉の表
示が確実であり、その信頼性が高い。また、表示機構の
ためにスリーブ叉はボール体体が設けられているだけで
あり、特別な機構が設けられていないため、表示機構の
構造が簡易である。また、リミットスイッチ自体が故障
した場合であっても、表示マークを目視して弁の開閉を
確実に確認することができる。
次に、この弁のシールについて説明する。
本実施例に係る弁は、真空弁であるため、弁本体10のハ
ウジング11内は真空に維持される必要がある。一方、弁
の開閉駆動機構30の第2シリンダ室Bには、ピストンを
駆動するための一定圧力Pがかかっている。そのため、
弁本体10と駆動機構30との間がシールされている必要が
ある。
本実施例では、筒状固定部材37に形成された環状の凹部
111と、ピストン31に固定されたピストン・ブロック43
に形成された環状の凹所112との間に、ベローズ103が連
結されている。さらに、上述したように、ピストン31の
小径スリーブ31bと第1ブロック34の筒状壁34aとの間
に、Oリング41が介在されている。
これらのベローズ103及びOリング41が設けられていな
い場合には、第2シリンダ室Bの一定圧力Pは、ピスト
ン31の小径スリーブ31bと、第1及び第2ブロック34,35
との間を通して、ピストン・ブロック43と筒状固定部材
37との間に作用し、次いで、筒状固定部材37の溝54とス
クリュー50の基部51の溝53との間の空間を通して、さら
に、スクリュー50の段付き孔73を通して弁本体10のハウ
ジング11に作用することになる。本実施例では、上述し
たように、ベローズ103及びOリング41が設けられてい
るため、第2シリンダ室Bの一定圧力Pの作用は、小径
スリーブ31bと筒状壁34a,35aとの隙間に作用するときに
抑制され、さらに、Oリング41により抑制され、そし
て、ベローズ103により抑制され、これらのシール作用
により、一定圧力Pが弁本体10のハウジング11に作用す
ることが殆ど滅殺される。
これにより、このハウジング11内は、極めて良好に真空
に維持されることができるとともに、ベローズ103に作
用する差圧が従来に比べて著しく小さくされる。そのた
め、ベローズ103の劣化が抑制され、ベローズ103の長寿
命化が図られる。
なお、従来の弁の開閉駆動機構では、弁体を駆動させる
ためのトルクがベローズに作用し、ベローズが劣化され
ることがあり、ベローズの寿命が短いという問題があっ
た。
これに対して、本実施例では、ピストンの軸方向の力が
スクリュー50と旋回軸75との協働作用により、この軸方
向の力がトルクに変換されて、変換に伴う損失が抑制さ
れているため、さらに、スクリュー50は、スライドベア
リングを構成するボール体55により軸方向に移動自在に
筒状固定部材37に支持されている。そのため、旋回軸75
のトルクのベローズ103への伝達は完全に遮断され、ベ
ローズ103にトルクが加えられることは全くない。その
ため、ベローズ103の劣化は著しく抑制され、ベローズ1
03の長寿命化が図られる。また、駆動機構が小型化され
る結果、このベローズ103のサイズも小さくすることが
できる。
さらに、本実施例では、ピストン31の外周面に設けられ
たOリング39により、ピストン31の大径部31aとスリー
ブとの間がシールされ、第1シリンダ室Aと第2シリン
ダ室Bとの間の連通が阻止されている。さらに、シリン
ダ32と内スリーブ38との間にも、2つのOリング104が
介装されており、このシリンダ32と蓋部材33との間にも
Oリング105が介装されている。さらに、ピストン31の
大径部31aにピストン・ブロック43との間にも、Oリン
グ106が介装されており、第3ブロック36と筒状固定部
材37との間には、メタルシール107が介装されている。
なお、本考案は、上述した実施例に限定されないのは勿
論であり、種々変形可能である。たとえば、実施例は、
ゲート弁に適用される弁の開閉駆動機構であるが、この
駆動機構は、種々の弁の弁体の駆動に適用可能であり、
たとえば、バタフライ弁の弁体を駆動するに際しても適
用可能である。
考案の効果 以上述べたように、本考案に係る弁の開閉駆動機構で
は、シリンダ室の流体圧のベローズの作用が抑制され、
これにより、ベローズの劣化が防止されて、ベローズの
長寿命化が図られることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本考案の一実施例に係る弁の開閉駆動機構及
びこれにより駆動される弁の断面図、第2図は、第1図
に示された弁本体の断面図であって弁が閉成する直前を
示す図、第3図は、第2図に示す矢印IIIの矢視図、第
4図は、第1図に示した本実施例に係る弁の開閉駆動機
構の拡大断面図、第5図は、第4図のV−V線に沿う断
面図、第6図は、第4図のVI−VI線に沿う断面図であ
る。 13……弁座、15……弁体、31……ピストン、31b……小
径スリーブ、31d……加圧端面(右端面)、34a,35a……
筒状壁、41……シール部材(Oリング)、50……動力伝
達部材(スクリュー)、103……ベローズ、B……シリ
ンダ室(第2シリンダ室)。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ピストンの環状の加圧端面にシリンダ室の
    流体圧を作用させて、ピストンを軸方向に移動させ、そ
    の結果、動力伝達部材を軸方向に移動させて弁体を弁座
    に対して移動させ、弁を開閉するための弁の開閉駆動機
    構であって、 一端がピストンの環状の加圧端面の径方向内方に連結さ
    れ、他端が動力伝達部材を摺動可能に支持したハウジン
    グの筒状固定部材に連結され、ピストンの移動に追随し
    て伸縮し、ピストンとこの筒状固定部材との隙間を介し
    て弁体側の流体が外部に漏れることを防止するベローズ
    と、 ピストンの環状の加圧端面の径方向内方から、前記ベロ
    ーズを覆うように、軸方向延出された小径スリーブと、 この小径スリーブを摺動可能に支持するように、ハウジ
    ングに形成された筒状壁と、 小径スリーブの外周と筒状壁の内周との間の隙間を密封
    するシール部材とを具備することを特徴とする弁の開閉
    駆動機構。
JP9793590U 1990-09-18 1990-09-18 弁の開閉駆動機構 Expired - Lifetime JPH0725498Y2 (ja)

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