JPH0725291U - ベーン型コンプレッサのシリンダ - Google Patents

ベーン型コンプレッサのシリンダ

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JPH0725291U
JPH0725291U JP6183093U JP6183093U JPH0725291U JP H0725291 U JPH0725291 U JP H0725291U JP 6183093 U JP6183093 U JP 6183093U JP 6183093 U JP6183093 U JP 6183093U JP H0725291 U JPH0725291 U JP H0725291U
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JP
Japan
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cylinder
insertion space
discharge port
valve
compression chamber
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Application number
JP6183093U
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English (en)
Inventor
俊博 村山
俊二 牟田
知靖 高橋
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Bosch Corp
Original Assignee
Bosch Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シリンダの壁体内に弁挿入空間と圧縮室に通
じる吐出ポートとを精度よく一体形成したベーン型コン
プレッサのシリンダを提供する。 【構成】 圧縮室と平行する弁挿入空間18と、圧縮室
と弁挿入空間18とを連通し、弁挿入空間18に直交す
る吐出ポート22とがシリンダ1の壁体中に形成されて
いる。これら弁挿入空間18と吐出ポート22を有する
シリンダ1は、シリンダ1を構成する金属の融点よりも
低い融点を持つ樹脂の中子を用いて鋳造される。弁挿入
空間18を形成するために、従来のようにシリンダにカ
バーを取り付ける必要がなくなる。バルブシート面を中
子型で精度調整することができ、吐出ポート22を後か
ら加工する手間がいらなくなる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、ベーン型コンプレッサのシリンダに関し、特に、吐出ポートを閉 塞するロールバルブをシリンダの壁体中に内設するようにしたものに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より知られているベーン型コンプレッサは、例えば、特開平4−1594 85号公報に示されているように、シリンダ内にロータと、このロータと共に回 転するベーンとが収納され、シリンダの両端開口部がサイドブロックで閉塞され 、さらにその外側にヘッドが取り付けられている。また、シリンダの外周には、 その一部を平坦にすると共に、そこにカバーを覆設して弁収納空間が形成され、 この弁収納空間はシリンダ内の圧縮室に吐出ポートを介して連通し、この吐出ポ ートは弁収納空間に収納されるロールバルブによって閉塞されている。そして、 一方のサイドブロックとその外側に取り付けられるヘッドとで圧縮室に連通する 低圧室が形成され、他方のサイドブロックとその外側に取り付けられるヘッドと で高圧室が形成され、圧縮室で圧縮された流体が吐出ポートから弁収納空間に入 り、この弁収納空間を介して高圧室に吐出するようになっている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、上述のベーン型コンプレッサにあっては、弁収納空間がシリンダに 外付けされるカバーによって形成されるので、ロールバルブが当接するシート面 等はダイキャスト型で直接形成される。しかしながら、ロールバルブのシート面 をダイキャスト型で形成するためには、ダイキャスト型を常時磨く等して寸法精 度を出す必要があった。また、弁収納空間を形成するためにカバーを気密よく取 り付ける必要があり、部品点数が多くなりコストがかかるデメリットもある。
【0004】 これら点を解決するためのアプローチとしては、弁収納空間と吐出ポートとを 別部材を用いずにシリンダに直接形成できれば好ましいわけであるが、シリンダ の軸方向と垂直に吐出ポートを後から形成することができないため、シリンダの 開口端面から吐出ポートを斜めに穿設するしかなかった。また、ロールバルブが 当接するシート面は、精度を出すために弁挿入空間の内径研磨を必要とし、作業 工数が多くなる。
【0005】 さらに一歩進んで、シリンダの弁収納空間や吐出ポートを砂中子を用いて鋳造 することも考えられるが、砂中子による場合は、型開きをしてシリンダを取り出 した後に砂中子を完全に取り除けれる保障はなく、シリンダ内に砂が残存してし まうことが問題となっている。このため、従来においては、弁収納空間及び吐出 ポートの中子による一体成形がはばまれていた。
【0006】 そこで、この考案においては、シリンダの壁体内に弁挿入空間と圧縮室に通じ る吐出ポートとを精度よく一体形成したベーン型コンプレッサのシリンダを提供 することを課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
しかして、この考案の要旨とするところは、ロータと、このロータのベーン溝 に摺動自在に挿入されたベーンとが収納されて圧縮室が内部に形成されているベ ーン型コンプレッサのシリンダにおいて、前記シリンダを構成する金属の融点よ りも低い融点を持つ樹脂の中子を用いて前記シリンダの壁体中に前記圧縮室と平 行する弁挿入空間を設けると共に前記圧縮室と弁挿入空間とを連通する吐出ポー トを該弁挿入空間に対して直交して設けたことにある。
【0008】
【作用】
したがって、樹脂中子を用いて弁挿入空間と吐出ポートとをシリンダの壁体中 に一体成形するようにしたので、従来のようなカバーを必要とせず、また、バル ブシート面を中子型で精度調整することができ、内部研磨が不要となる。更に、 吐出ポートを後から加工する手間がいらず、また、従来の砂中子のような砂残り もなくなり、そのため、上記課題を達成することができる。
【0009】
【実施例】
以下、この考案の実施例を図面により説明する。
【0010】 図1及び図2において、この考案に係るベーン型コンプレッサが示され、該コ ンプレッサは、略楕円形状の内面が形成されたシリンダ1を有し、このシリンダ 1の両側にフロントサイドブロック2とリアサイドブロック3とがそれぞれ固装 されており、シリンダ1内にロータ4が配置されている。このロータ4は、両サ イドブロック2,3に軸支された駆動軸5に固く装着されていると共に、シリン ダ1内の対称な位置に2つの空間6を画成している。このロータ4には、その略 径方向に例えば5つのベーン溝7が放射状に形成されており、各ベーン溝7にベ ーン8がそれぞれ摺動自在に挿入されている。したがって、ロータ4の回転に伴 って前記シリンダ1の内面に該ベーン8の先端が案内されながら回転し、シリン ダ1、ロータ4、両サイドブロック2,3及び隣合うベーン8とで囲まれた圧縮 室9が形成され、この圧縮室9がロータ4の回転に伴って移動しながらその容積 を変化するようになっている。
【0011】 フロントサイドブロック2のさらに外側には、フロントヘッド10がシール材 を介して組付けられており、リアサイドブロック3のさらに外側には、リアヘッ ド11がシール材を介して組付けられている。そして、フロントヘッド10、フ ロントサイドブロック2、シリンダ1、リアサイドブロック3、及びリアヘッド 11は、例えばリアヘッド11の側方から挿入されるねじ12により一体に組付 けられている。
【0012】 リアヘッド11は、リアサイドブロック3との間に低圧室13が形成され、こ の低圧室13は、該リアヘッド11に形成された吸入通路14に吸入圧力制御弁 を介して連通すると共に、リアサイドブロック3に形成された吸入ポート(図示 せず)を介して前記空間6に連通している。この吸入ポートは、ロータ4の回転 方向に対して空間6が徐々に拡大するシリンダ内面の短径部付近に開口し、低圧 室内に導かれた被圧縮流体を圧縮室9に供給するようになっている。
【0013】 これに対して、フロントヘッド10は、フロントサイドブロック2との間に高 圧室16が形成され、この高圧室16は、該フロントヘッド10に形成された吐 出通路17に連通すると共に、シリンダ1に形成された下記する弁挿入空間18 に連通孔19を介して連通している。また、このフロントヘッド10には、図中 左側に駆動源から駆動軸5へ動力を伝達するためのクラッチが装着されるクラッ チ装着部20が形成されている。
【0014】 シリンダ1の壁体内には、図3にも示されるように、前記圧縮室9と平行する 弁挿入空間18が設けられると共に、前記圧縮室9と弁挿入空間18とを連通す る吐出ポート22が弁挿入空間18に対して直交して設けられている。これら弁 挿入空間18と吐出ポート22は、シリンダ1の対向する2か所に形成され、こ の吐出ポート22は、ロータ4の回転方向に対して空間6が徐々に縮小するシリ ンダ内面の短径部付近で圧縮室9に開口している。
【0015】 弁挿入空間18には、吐出ポート22を閉塞するロールバルブ23と、このロ ールバルブ23の移動量と規制するストッパ24とが設けられている。ストッパ 24は、弁挿入空間18の内径より小さい径を有する断面弧状のもので、弁挿入 空間18の一方の開口端近傍から他方の開口端近傍にかけて設けられており、シ リンダ1の端面に形成された取付凹部25にストッパ24と一体に突出形成され た突片26をねじ27等により固定して取り付けられている。このストッパ24 は、突片26を基準にして周方向に4分の3周する程度の長さに形成されており 、その途中において吐出ポート22と所定のクリアランスを保って対峙するよう になっている。これに対して、ロールバルブ23は、弾性薄板をストッパ24の 曲率より大きい曲率をもって該ストッパ24の外周に沿って円弧状に丸められて いるもので、一端がストッパ24の突片近傍において軸方向にわたって溶接され 、他端近傍において吐出ポート22周縁のシート面に弾力を利用して当接するよ うになっている。
【0016】 しかして、駆動軸5が回転されると、ロータ4とベーン8とがシリンダ1の内 面に沿って回転し、圧縮室9が容積変化する。圧縮室9が拡大する吸入工程時に は、圧縮室9と吸入ポートとが連通するので、吸入ポートから圧縮室9に被圧縮 流体が吸入される。後方のベーンが吸入孔を通り過ぎると、圧縮室内に被圧縮流 体が封じ込められ、圧縮室9の容積が縮小して圧縮される。そして、ベーンが吐 出ポート22に近づくと、圧縮室9と吐出ポート22とが連通している為、圧縮 室9のガス圧によりロールバルブ23を押し開き、弁挿入空間18に圧縮された 流体が吐出する。この弁挿入空間18に吐出された流体は、連通孔19を介して 高圧室16に至り、さらに高圧室16から吐出通路17を介してコンプレッサの 外部へ吐出される。
【0017】 ところで、上記弁挿入空間18と吐出ポート22の成形は、図4に示されるよ うな鋳造サイクルによって行われる。即ち、ステップ100において、例えば図 5に示されるように、弁挿入空間18、吐出ポート22、及びシリンダ1の内周 面を形成する空間を型取った中子28を樹脂で構成し、これを固定金型29に固 定し、移動金型30が可動して中子28と金型29、30とで最終形状と同等の 空間を形成する。(型締め)。ここで、樹脂中子28は、例えばポリカーボネー ト等の樹脂で構成され、その融点(例えば、約145度)は、金型に圧入する溶 融金属(ADC12)の凝固点(例えば、約640度)より低くなっている。
【0018】 固定金型29または移動金型30には、シリンダ1の外形状を形成するため の型取りがしてあり、組付けられた固定金型29及び移動金型30と、樹脂中子 28との間の空間に溶融金属を圧入する(ステップ200)。図6に示されるよ うに、溶融金属は、瞬時(ΔTの後)に凝固点まで低下し、樹脂中子の温度が溶 融金属からの伝導熱で融点に至る前に金属表面が凝固し、樹脂が溶け始める前に 製品の形状ができあがる。この溶融金属を完全に凝固させ(ステップ300)、 凝固した後に型開きをし(ステップ400)、中子と共に鋳造されたシリンダを 押し出しとりだす(ステップ500)。その後、シリンダを樹脂中子と共に加熱 し、シリンダを構成する金属の融点よりも低い温度ではあるが、樹脂の融点より 高い温度に設定し(ステップ600)、樹脂を溶融させてシリンダに形成された 孔から除去する(ステップ700)。最後に、中に残った樹脂を溶剤で完全に溶 かし出せば、中子28をシリンダ1内から容易に取り除くことができ、弁挿入空 間18と吐出ポート22とが一体に形成されたシリンダ1が完成する(ステップ 800)。
【0019】 したがって、従来において切削形成が困難、または不可能であった吐出ポート 22が樹脂中子28によって形成可能となるので、ロールバルブ23を取り付け るためにカバーを必要とせず、また、中子28によってシート面を精度よく成形 でき、鋳造後に特別な切削、研磨作業をする必要もなくなり、コンプレッサ自体 の組付作業も容易に行えるようになる。
【0020】
【考案の効果】
以上述べたように、この考案によれば、樹脂中子を用いて前記シリンダの壁体 中に前記圧縮室と平行する弁挿入空間と、前記圧縮室と弁挿入空間とを連通し、 弁挿入空間に対して直交する吐出ポートとを設け、弁挿入空間に前記吐出ポート を閉塞するロールバルブと、このロールバルブの開弁方向への移動量を規制する ストッパとを挿入固定するようにしたので、ダイキャスト型の頻繁なメンテナン スが不要となり、バルブシート面を中子型で精度調節でき、後の研磨作業が不要 となる。また、吐出ポートも一体成形されるので、後の穿設作業が不要となる。
【0021】 さらに、従来のように弁挿入空間を形成するためにカバーを必要としないので 、カバーやカバーの取り付け部品が削除でき、部品点数の削減に伴うコストダウ ンも図れる。
【0022】 他の効果としては、従来のカバーに相当する部分がシリンダと一体となってい るので、シリンダの剛性を高めることができる。また、樹脂中子によってシリン ダが成形されるので、砂中子のような砂残りやそれに伴う焼き付けの心配もなく 、信頼性の高いベーン型コンプレッサのシリンダを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案に係るベーン型コンプレッサの実施例
を示す断面図である。
【図2】図1に係るベーン型コンプレッサのシリンダを
フロントヘッド側から見た図である。
【図3】図1に係るベーン型コンプレッサのシリンダの
壁体に設けられる弁挿入空間と吐出ポート、及び弁挿入
空間に挿入されるロールバルブとストッパを示す。
【図4】シリンダを成形するための鋳造サイクルを示す
フローチャートである。
【図5】シリンダを成形するための金型と樹脂中子を示
す断面図である。
【図6】鋳造過程における金属と樹脂中子との温度変化
を示す特性曲線である。
【符号の説明】
1 シリンダ 4 ロータ 7 ベーン溝 8 ベーン 9 圧縮室 18 弁挿入空間 22 吐出ポート 23 ロールバルブ 24 ストッパ 28 樹脂中子

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロータと、このロータのベーン溝に摺動
    自在に挿入されたベーンとが収納されて圧縮室が内部に
    形成されているベーン型コンプレッサのシリンダにおい
    て、前記シリンダを構成する金属の融点よりも低い融点
    を持つ樹脂の中子を用いて前記シリンダの壁体中に前記
    圧縮室と平行する弁挿入空間を設けると共に前記圧縮室
    と弁挿入空間とを連通する吐出ポートを該弁挿入空間に
    対して直交して設けたことを特徴とするベーン型コンプ
    レッサのシリンダ。
JP6183093U 1993-10-22 1993-10-22 ベーン型コンプレッサのシリンダ Pending JPH0725291U (ja)

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JP6183093U JPH0725291U (ja) 1993-10-22 1993-10-22 ベーン型コンプレッサのシリンダ

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JP6183093U JPH0725291U (ja) 1993-10-22 1993-10-22 ベーン型コンプレッサのシリンダ

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JP6183093U Pending JPH0725291U (ja) 1993-10-22 1993-10-22 ベーン型コンプレッサのシリンダ

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