JPH0725273Y2 - 簡易浄水器 - Google Patents
簡易浄水器Info
- Publication number
- JPH0725273Y2 JPH0725273Y2 JP1990113199U JP11319990U JPH0725273Y2 JP H0725273 Y2 JPH0725273 Y2 JP H0725273Y2 JP 1990113199 U JP1990113199 U JP 1990113199U JP 11319990 U JP11319990 U JP 11319990U JP H0725273 Y2 JPH0725273 Y2 JP H0725273Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- water purifier
- water
- activated carbon
- simple water
- soluble glass
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Description
【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は家庭において水道の蛇口等に装着し、飲料水等
の脱臭、消毒のために用いられる簡易浄水器に関するも
のである。
の脱臭、消毒のために用いられる簡易浄水器に関するも
のである。
(従来の技術) 近年における自然環境の悪化に伴い上水道の取水源の汚
染も進行している。このために水道水中には処理場にお
いて大量の塩素系殺菌剤が投入されており、特に大都市
部では水道水に著しいカルキ臭が感じられるようになっ
ている。また高層住宅では一度屋上の受水槽に溜めた水
道水を各家庭に供給しているが、受水槽の内部の藻や錆
等による汚染のため、カルキ臭のほかにカビ臭やカナケ
臭なども感じられることがある。
染も進行している。このために水道水中には処理場にお
いて大量の塩素系殺菌剤が投入されており、特に大都市
部では水道水に著しいカルキ臭が感じられるようになっ
ている。また高層住宅では一度屋上の受水槽に溜めた水
道水を各家庭に供給しているが、受水槽の内部の藻や錆
等による汚染のため、カルキ臭のほかにカビ臭やカナケ
臭なども感じられることがある。
このため、各家庭において水道の蛇口等に取り付けてこ
れらの臭気を除去する簡易浄水器が普及しつつある。と
ころが従来の簡易浄水器のほとんどを占める活性炭式の
ものは、臭気の除去には効果があるものの殺菌作用のあ
る塩素をも同時に吸着してしまうので浄水器の内部で細
菌が繁殖して浄化されたはずの水道水を却って汚染する
心配がある。
れらの臭気を除去する簡易浄水器が普及しつつある。と
ころが従来の簡易浄水器のほとんどを占める活性炭式の
ものは、臭気の除去には効果があるものの殺菌作用のあ
る塩素をも同時に吸着してしまうので浄水器の内部で細
菌が繁殖して浄化されたはずの水道水を却って汚染する
心配がある。
また実開昭61-55997号公報に示されるように中空糸によ
るフィルター作用と活性炭の吸着作用とを組み合わせた
簡易浄水器も市販されているが、中空糸を用いて細菌を
除去する方法は基本的に細菌の発生を抑制する方法では
ないうえ、構造が複雑化して本体及びカートリッジのコ
ストが高いものとなる欠点があった。
るフィルター作用と活性炭の吸着作用とを組み合わせた
簡易浄水器も市販されているが、中空糸を用いて細菌を
除去する方法は基本的に細菌の発生を抑制する方法では
ないうえ、構造が複雑化して本体及びカートリッジのコ
ストが高いものとなる欠点があった。
(考案が解決しようとする課題) 本考案は上記した従来の欠点を解決して、家庭用の飲料
水の臭気および細菌を確実に除去することができ、しか
も構造が簡単で安価な簡易浄水器を提供するためになさ
れたものである。
水の臭気および細菌を確実に除去することができ、しか
も構造が簡単で安価な簡易浄水器を提供するためになさ
れたものである。
(課題を解決するための手段) 上記の課題は、被処理水の入口と出口とを持つ浄水器本
体の内部に、粒径が3〜5mmで溶解速度が0.005〜50mg/g
/Hrの銀イオンを含有する溶解性ガラス粉末と、活性炭
とを入口側から順次収納したカートリッジフィルタを取
り付けたことを特徴とする簡易浄水器によって解決する
ことができる。
体の内部に、粒径が3〜5mmで溶解速度が0.005〜50mg/g
/Hrの銀イオンを含有する溶解性ガラス粉末と、活性炭
とを入口側から順次収納したカートリッジフィルタを取
り付けたことを特徴とする簡易浄水器によって解決する
ことができる。
(作用) 本考案の簡易浄水器は、浄水器本体の入口を水道の蛇口
等に取り付けて使用するものであり、水道水中の臭気は
カートリッジフィルタに収納されている活性炭により吸
着されて除去される。また溶解性ガラス粉末から徐々に
溶出する銀イオンが活性炭の内部における細菌の繁殖を
防止するので、臭気および細菌のない飲料水を簡便に得
ることができる。しかも溶出した銀イオンはほとんど全
部が下段側にある活性炭の表面に吸着されてしまうの
で、飲料水中に多量の銀イオンが溶出することもない。
等に取り付けて使用するものであり、水道水中の臭気は
カートリッジフィルタに収納されている活性炭により吸
着されて除去される。また溶解性ガラス粉末から徐々に
溶出する銀イオンが活性炭の内部における細菌の繁殖を
防止するので、臭気および細菌のない飲料水を簡便に得
ることができる。しかも溶出した銀イオンはほとんど全
部が下段側にある活性炭の表面に吸着されてしまうの
で、飲料水中に多量の銀イオンが溶出することもない。
以下に本考案を図示の実施例により更に詳細に説明す
る。
る。
(実施例) 第1図は本考案の第1の実施例を示すもので、(1)は
被処理水の入口(2)と出口(3)とを上下に持つ合成
樹脂製の浄水器本体であり、入口(2)は水道の蛇口等
に容易に接続できるサイズとされている。また浄水器本
体(1)は適当な部分で分割して内部のカートリッジフ
ィルタ(4)を容易に交換できるようにしておく。
被処理水の入口(2)と出口(3)とを上下に持つ合成
樹脂製の浄水器本体であり、入口(2)は水道の蛇口等
に容易に接続できるサイズとされている。また浄水器本
体(1)は適当な部分で分割して内部のカートリッジフ
ィルタ(4)を容易に交換できるようにしておく。
浄水器本体(1)の内部に取り付けられたカートリッジ
フィルタ(4)は上記の入口(2)と出口(3)に接続
できる中空のもので、その内部には入口側から順次不織
布(5)と、溶解性ガラス粉末(6)と、活性炭(7)
とが収納されている。また出口(3)に近い部分には強
度のあるフィルタ(8)が設けられて内容物の流出を防
止している。
フィルタ(4)は上記の入口(2)と出口(3)に接続
できる中空のもので、その内部には入口側から順次不織
布(5)と、溶解性ガラス粉末(6)と、活性炭(7)
とが収納されている。また出口(3)に近い部分には強
度のあるフィルタ(8)が設けられて内容物の流出を防
止している。
本考案に使用される溶解性ガラスとは、ガラスの組成を
調整することによってガラス成分を制御された速度で溶
出させることができるようにしたガラスであって、ガラ
ス中にAgO2を含有させておくことにより、殺菌性のある
銀イオンを長期間にわたりほぼ一定速度で溶出させるこ
とができるものである。実施例ではその粒径は3〜5mm
程度、その量は5g程度としておけばよい。
調整することによってガラス成分を制御された速度で溶
出させることができるようにしたガラスであって、ガラ
ス中にAgO2を含有させておくことにより、殺菌性のある
銀イオンを長期間にわたりほぼ一定速度で溶出させるこ
とができるものである。実施例ではその粒径は3〜5mm
程度、その量は5g程度としておけばよい。
本考案で使用される溶解性ガラス粉末(6)としては、
0.005〜50mg/g/Hrの溶解速度を持つものが好ましい。こ
こで溶解速度は粒径が420〜600μのガラス1gが20℃の水
中で溶解することによる重量減少の割合として定義され
る数値であり、この値が0.005mg/g/Hr未満では十分な殺
菌効果が得られない。逆にこの値が50mg/g/Hrを越える
と短期間で銀イオンの溶出が終了してしまい寿命が短く
なるとともに、過剰の銀イオンが活性炭に吸着されるこ
となく流出してしまうおそれがあるので好ましくない。
0.005〜50mg/g/Hrの溶解速度を持つものが好ましい。こ
こで溶解速度は粒径が420〜600μのガラス1gが20℃の水
中で溶解することによる重量減少の割合として定義され
る数値であり、この値が0.005mg/g/Hr未満では十分な殺
菌効果が得られない。逆にこの値が50mg/g/Hrを越える
と短期間で銀イオンの溶出が終了してしまい寿命が短く
なるとともに、過剰の銀イオンが活性炭に吸着されるこ
となく流出してしまうおそれがあるので好ましくない。
本考案の効果を確認するために次の通りの実験を行っ
た。
た。
まずP2O550モル%、CaO30モル%、Na2O20モル%の基本
組成を持つ溶解性ガラス100重量部中に1重量部のAgO2
を添加し、粒径3〜5mmのビーズ状の溶解性ガラス粉末
(6)を製造した。この溶解性ガラス粉末(6)の溶解
速度は2mg/g/Hrであった。
組成を持つ溶解性ガラス100重量部中に1重量部のAgO2
を添加し、粒径3〜5mmのビーズ状の溶解性ガラス粉末
(6)を製造した。この溶解性ガラス粉末(6)の溶解
速度は2mg/g/Hrであった。
この溶解性ガラス粉末の5gを45gの活性炭とともに第1
図のカートリッジフィルタ(4)の内部に充填した。ま
た対照品として、カートリッジフィルタ(4)の内部に
溶解性ガラス粉末(6)のみを充填したものを製作し、
従来品として活性炭(7)のみを充填したものを製作し
た。
図のカートリッジフィルタ(4)の内部に充填した。ま
た対照品として、カートリッジフィルタ(4)の内部に
溶解性ガラス粉末(6)のみを充填したものを製作し、
従来品として活性炭(7)のみを充填したものを製作し
た。
これらの3種類の簡易浄水器に2時間置きに2l/分の割
合で2分ずつ毎日6回水道水を流す実験を3ケ月にわた
り継続した。出口側から流出した銀イオンの最大値は実
施例品では0.012ppm、対照品では1.8ppmであった。
合で2分ずつ毎日6回水道水を流す実験を3ケ月にわた
り継続した。出口側から流出した銀イオンの最大値は実
施例品では0.012ppm、対照品では1.8ppmであった。
このようにして3種類の簡易浄水器を通した水道水につ
いて、10人にカルキ臭のモニターテストを行った。テス
トの方法は水道水100mlを共栓ガラス容器に取り、40〜5
0℃に温めて開栓したときのカルキ臭の有無を判定する
方法に依った。その結果は第1表の通りである。
いて、10人にカルキ臭のモニターテストを行った。テス
トの方法は水道水100mlを共栓ガラス容器に取り、40〜5
0℃に温めて開栓したときのカルキ臭の有無を判定する
方法に依った。その結果は第1表の通りである。
また簡易浄水器を通した水道水中の雑菌数を測定したと
ころ、第2表の通りの結果が得られた。なお測定方法
は、普通ブイヨン寒天培地に水1mlを取り、37℃で48時
間培養後、コロニー数を係数する方法に依った。
ころ、第2表の通りの結果が得られた。なお測定方法
は、普通ブイヨン寒天培地に水1mlを取り、37℃で48時
間培養後、コロニー数を係数する方法に依った。
(考案の効果) 以上に説明したように、本考案の簡易浄水器は浄水器本
体の内部に、活性炭と、銀イオンを含有する溶解性ガラ
ス粉末とを収納したカートリッジフィルタを取り付けた
ものであるから、水道水中の臭気を確実に除去できるこ
とはもちろん、銀イオンの殺菌作用によりカートリッジ
フィルタの内部で細菌が繁殖することを防止することが
できるので、従来のこの種の簡易浄水器とは異なり、細
菌が水道水中に混入するおそれを無くすることができ
る。しかも余分な銀イオンは下段側にある活性炭の表面
に吸着されるので飲料水中への混入が防止されるととも
に、殺菌効果を長期間にわたり継続させることができる
利点がある。
体の内部に、活性炭と、銀イオンを含有する溶解性ガラ
ス粉末とを収納したカートリッジフィルタを取り付けた
ものであるから、水道水中の臭気を確実に除去できるこ
とはもちろん、銀イオンの殺菌作用によりカートリッジ
フィルタの内部で細菌が繁殖することを防止することが
できるので、従来のこの種の簡易浄水器とは異なり、細
菌が水道水中に混入するおそれを無くすることができ
る。しかも余分な銀イオンは下段側にある活性炭の表面
に吸着されるので飲料水中への混入が防止されるととも
に、殺菌効果を長期間にわたり継続させることができる
利点がある。
よって本考案は従来の問題点を解消した簡易浄水器とし
て、その実用的価値は極めて大きいものがある。
て、その実用的価値は極めて大きいものがある。
第1図は本考案の実施例を示す断面図である。 (1):浄水器本体、(2):入口、(3):出口、
(4):カートリッジフィルタ、(6):溶解性ガラス
粉末、(7):活性炭。
(4):カートリッジフィルタ、(6):溶解性ガラス
粉末、(7):活性炭。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C02F 1/50 560 B 9045−4D 9/00 502 H 7446−4D 503 A 7446−4D
Claims (1)
- 【請求項1】被処理水の入口(2)と出口(3)とを持
つ浄水器本体(1)の内部に、粒径が3〜5mmで溶解速
度が0.005〜50mg/g/Hrの銀イオンを含有する溶解性ガラ
ス粉末(6)と、活性炭(7)とを入口側から順次収納
したカートリッジフィルタ(4)を取り付けたことを特
徴とする簡易浄水器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1990113199U JPH0725273Y2 (ja) | 1990-10-29 | 1990-10-29 | 簡易浄水器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1990113199U JPH0725273Y2 (ja) | 1990-10-29 | 1990-10-29 | 簡易浄水器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0470190U JPH0470190U (ja) | 1992-06-22 |
JPH0725273Y2 true JPH0725273Y2 (ja) | 1995-06-07 |
Family
ID=31860757
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1990113199U Expired - Lifetime JPH0725273Y2 (ja) | 1990-10-29 | 1990-10-29 | 簡易浄水器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0725273Y2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2721618B2 (ja) * | 1992-06-25 | 1998-03-04 | 松下電工株式会社 | 浄水器 |
JP4586232B2 (ja) * | 2000-04-04 | 2010-11-24 | 東洋製罐株式会社 | 用水浄化剤 |
US20110024355A1 (en) * | 2007-10-10 | 2011-02-03 | Polymers Crc Ltd. | Antimicrobial membranes |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5320780B2 (ja) * | 1972-10-20 | 1978-06-28 | ||
JPS62210098A (ja) * | 1986-03-07 | 1987-09-16 | Kyoritsu Glass Kk | ガラス水処理剤 |
JPS6339692A (ja) * | 1986-08-04 | 1988-02-20 | Kinki Pipe Giken Kk | 循環系,非循環系統における水の腐敗と、スライム,藻の発生防止処理方法 |
JPH01317133A (ja) * | 1988-06-15 | 1989-12-21 | Mitsubishi Rayon Eng Co Ltd | ガラス水処理剤 |
JPH04122493A (ja) * | 1990-09-11 | 1992-04-22 | Gunze Ltd | 浄水器 |
-
1990
- 1990-10-29 JP JP1990113199U patent/JPH0725273Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0470190U (ja) | 1992-06-22 |
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