JPH07252648A - 潤滑被膜形成用スパッタリングターゲット材 - Google Patents
潤滑被膜形成用スパッタリングターゲット材Info
- Publication number
- JPH07252648A JPH07252648A JP4357594A JP4357594A JPH07252648A JP H07252648 A JPH07252648 A JP H07252648A JP 4357594 A JP4357594 A JP 4357594A JP 4357594 A JP4357594 A JP 4357594A JP H07252648 A JPH07252648 A JP H07252648A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- target material
- powder
- kinds
- coating
- plating
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Landscapes
- Powder Metallurgy (AREA)
- Physical Vapour Deposition (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 機械・装置部材の摺動部の表面処理として、
スパッタリングにより潤滑性保護被膜を形成するための
ターゲット材を提供する。 【構成】 このターゲット材は、MoS2 ,Cの固体潤
滑材の1種もしくは2種1〜10重量%を含み、所望に
より、(i)Sn,Pbの1種もしくは2種1〜20重
量%、(ii)周期律表第5A,6A,8族の遷移金属
から選ばれる1種ないし2種以上1〜30重量%、を含
有し、残部は実質的にCu及び/又はAgからなる混合
粉末の加圧焼結体(熱間静水圧加圧焼結法等による)で
ある。
スパッタリングにより潤滑性保護被膜を形成するための
ターゲット材を提供する。 【構成】 このターゲット材は、MoS2 ,Cの固体潤
滑材の1種もしくは2種1〜10重量%を含み、所望に
より、(i)Sn,Pbの1種もしくは2種1〜20重
量%、(ii)周期律表第5A,6A,8族の遷移金属
から選ばれる1種ないし2種以上1〜30重量%、を含
有し、残部は実質的にCu及び/又はAgからなる混合
粉末の加圧焼結体(熱間静水圧加圧焼結法等による)で
ある。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種部材の摺動摩擦面
に潤滑被膜をスパッタリングにより形成するためのター
ゲット材に関する。
に潤滑被膜をスパッタリングにより形成するためのター
ゲット材に関する。
【0002】
【従来の技術】部材同士の摺接界面の摩擦抵抗の低減,
焼付き防止等のための表面処理として、摺接面に自己潤
滑性を有する被膜を形成することは各種分野において広
く行われている。例えば、石油・天然ガス採掘井におい
て地中深く挿入される油井管(多数本の管体をねじ継手
で連結することにより構成される)は、複数回の反復使
用を予定して接続されるので、ねじ継手部は、締付け/
締戻し(Make-up/Brek-out)を反復でき、かつ高圧の管
内容物のリークを阻止し得るシール性が維持されるよう
に、ねじ継手部表面には、管材種に応じた潤滑保護膜を
形成するための表面処理が行われる。例えば炭素鋼管の
場合は燐酸塩処理、高Ni合金鋼管やTi合金鋼管に対
しては湿式めっき法によるCu,Zn等の軟質金属のめ
っき等が実施されている。近時は乾式のコーティングの
研究も進められ、合金鋼管を対象としてイオンプレーテ
ィングによりCu被膜を蒸着形成する試みもなされてい
る(「鉄と鋼」1993,N352〜N355「最近の油井管継
手」)。また、軸受,ピストン等の摺動部材において
は、MoS2 ,C等の固体潤滑剤と、Cu,Sn,P
b,Fe,Mn等の金属粉末との混合物を原料として製
造される焼結製品を摺動部に適用することが試みられ、
これに関する提案は多数に昇る(特開平4-102764号, 特
公昭55-45622号, 特公昭57-42121号, 特公平1-20215号
公報等)。
焼付き防止等のための表面処理として、摺接面に自己潤
滑性を有する被膜を形成することは各種分野において広
く行われている。例えば、石油・天然ガス採掘井におい
て地中深く挿入される油井管(多数本の管体をねじ継手
で連結することにより構成される)は、複数回の反復使
用を予定して接続されるので、ねじ継手部は、締付け/
締戻し(Make-up/Brek-out)を反復でき、かつ高圧の管
内容物のリークを阻止し得るシール性が維持されるよう
に、ねじ継手部表面には、管材種に応じた潤滑保護膜を
形成するための表面処理が行われる。例えば炭素鋼管の
場合は燐酸塩処理、高Ni合金鋼管やTi合金鋼管に対
しては湿式めっき法によるCu,Zn等の軟質金属のめ
っき等が実施されている。近時は乾式のコーティングの
研究も進められ、合金鋼管を対象としてイオンプレーテ
ィングによりCu被膜を蒸着形成する試みもなされてい
る(「鉄と鋼」1993,N352〜N355「最近の油井管継
手」)。また、軸受,ピストン等の摺動部材において
は、MoS2 ,C等の固体潤滑剤と、Cu,Sn,P
b,Fe,Mn等の金属粉末との混合物を原料として製
造される焼結製品を摺動部に適用することが試みられ、
これに関する提案は多数に昇る(特開平4-102764号, 特
公昭55-45622号, 特公昭57-42121号, 特公平1-20215号
公報等)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記油井管の反復耐用
回数を向上させるためには、ねじ継手部の焼付きを生じ
難く、かつ継手部のシール性が安定に維持されなければ
ならない。そのためには、そこに形成される被膜が潤滑
性,緻密性等と共に、密着強度に優れていることが必要
である。潤滑性,緻密性,密着強度等の被膜特性の改善
は、軸受,ピストン,その他の機械部材の摺動摩擦部の
潤滑特性の信頼性とその耐用寿命の向上を図る場合にも
同様に要請されるものであることはいうまでもない。本
発明は、このような潤滑保護被膜をスパッタリングによ
り効率よく成膜するためのスパッタリングターゲット材
を提供するものである。
回数を向上させるためには、ねじ継手部の焼付きを生じ
難く、かつ継手部のシール性が安定に維持されなければ
ならない。そのためには、そこに形成される被膜が潤滑
性,緻密性等と共に、密着強度に優れていることが必要
である。潤滑性,緻密性,密着強度等の被膜特性の改善
は、軸受,ピストン,その他の機械部材の摺動摩擦部の
潤滑特性の信頼性とその耐用寿命の向上を図る場合にも
同様に要請されるものであることはいうまでもない。本
発明は、このような潤滑保護被膜をスパッタリングによ
り効率よく成膜するためのスパッタリングターゲット材
を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の潤滑膜形成用ス
パッタリングターゲット材は、MoS2 ,Cの1種もし
くは2種の固体潤滑剤1〜10重量%を含有し、所望に
より、下記(i) または/および(ii)、(i)Sn,Pbの
1種もしくは2種1〜20重量%、(ii) 周期律表第5
A族,6A族,8族遷移金属から選ばれる1種ないし2
種以上1〜30重量%、を含有し、残部は実質的にCu
または/およびAgからなる混合粉末の加圧焼結体であ
ることを特徴としている。
パッタリングターゲット材は、MoS2 ,Cの1種もし
くは2種の固体潤滑剤1〜10重量%を含有し、所望に
より、下記(i) または/および(ii)、(i)Sn,Pbの
1種もしくは2種1〜20重量%、(ii) 周期律表第5
A族,6A族,8族遷移金属から選ばれる1種ないし2
種以上1〜30重量%、を含有し、残部は実質的にCu
または/およびAgからなる混合粉末の加圧焼結体であ
ることを特徴としている。
【0005】
【作用】本発明のターゲット材は、MoS2 ,C等の固
体潤滑剤と、Cu,Ag等の軟質金属を含む複合組織を
有する加圧焼結体として製造されているので、これをス
パッタリングすることにより形成される被膜は、化学組
成に基づく効果として良好な潤滑性を有する。しかも、
その被膜形成は、スパッタガスイオン(イオン化したA
rガス)によりターゲット材からはじき出されるターゲ
ット材原子が、高エネルギ状態で対象物品(基材)表面
に衝突沈積することにより行われるので、基地に対する
被膜の密着強度が高く、かつ高緻密質である。基材表面
に形成される被膜が、良好な潤滑性,密着強度,および
緻密性を有することにより、油井管では、ねじ継手部の
耐焼付き性、シール性が高められ反復使用回数が増加
し、軸受,シリンダ等の機械部材においては、摺動摩擦
抵抗の低減効果が安定に維持され、長期に亘る稼働運転
の円滑な遂行が可能となる。
体潤滑剤と、Cu,Ag等の軟質金属を含む複合組織を
有する加圧焼結体として製造されているので、これをス
パッタリングすることにより形成される被膜は、化学組
成に基づく効果として良好な潤滑性を有する。しかも、
その被膜形成は、スパッタガスイオン(イオン化したA
rガス)によりターゲット材からはじき出されるターゲ
ット材原子が、高エネルギ状態で対象物品(基材)表面
に衝突沈積することにより行われるので、基地に対する
被膜の密着強度が高く、かつ高緻密質である。基材表面
に形成される被膜が、良好な潤滑性,密着強度,および
緻密性を有することにより、油井管では、ねじ継手部の
耐焼付き性、シール性が高められ反復使用回数が増加
し、軸受,シリンダ等の機械部材においては、摺動摩擦
抵抗の低減効果が安定に維持され、長期に亘る稼働運転
の円滑な遂行が可能となる。
【0006】以下、本発明について詳しく説明する。本
発明のターゲット材に含有されるMoS2 ,Cは、形成
される被膜の潤滑性を高める効果を有する。その含有量
は1〜10重量%の範囲であることを要する。1重量%
を下限とするのは、それに満たないと、被膜の潤滑性が
不足するからである。10重量%を上限とするのは、そ
れを超えると、ターゲット材(焼結体)の強靱性が不足
するため、スパッタリング成膜される被膜は強靱性に乏
しく膜面に亀裂等を生じ易いものとなり、またスパッタ
リング過程のターゲット材に熱衝撃によるクラック(タ
ーゲット材のクラックは、形成される被膜の均質性を損
なう原因となる)が生じ易くなるからである。MoS2
とCとを複合含有する場合は、両者の合計量を1〜10
重量%とする。Cu,Agをバランス成分とするのは、
これらの金属は、軟質で展延性にも富み、焼結体ターゲ
ット材の強度・靱性を高めると共に、スパッタリングに
より形成される被膜を耐亀裂性・耐剥離性等の良好なも
のとすることが可能となるからである。
発明のターゲット材に含有されるMoS2 ,Cは、形成
される被膜の潤滑性を高める効果を有する。その含有量
は1〜10重量%の範囲であることを要する。1重量%
を下限とするのは、それに満たないと、被膜の潤滑性が
不足するからである。10重量%を上限とするのは、そ
れを超えると、ターゲット材(焼結体)の強靱性が不足
するため、スパッタリング成膜される被膜は強靱性に乏
しく膜面に亀裂等を生じ易いものとなり、またスパッタ
リング過程のターゲット材に熱衝撃によるクラック(タ
ーゲット材のクラックは、形成される被膜の均質性を損
なう原因となる)が生じ易くなるからである。MoS2
とCとを複合含有する場合は、両者の合計量を1〜10
重量%とする。Cu,Agをバランス成分とするのは、
これらの金属は、軟質で展延性にも富み、焼結体ターゲ
ット材の強度・靱性を高めると共に、スパッタリングに
より形成される被膜を耐亀裂性・耐剥離性等の良好なも
のとすることが可能となるからである。
【0007】Sn,Pbは、ターゲット材の強靱性を高
め、ターゲット材のスパッタリング過程の熱衝撃による
クラックの発生を防止すると共に、形成される被膜の潤
滑性および密着強度等を高める効果を有する。この効果
は1重量%以上の配合により得られる。しかし、20重
量%を超えると、焼結体の脆化をきたすほか、形成され
る被膜の靱性も乏しく、亀裂・剥離を生じ易くなる。こ
のため、これらの元素を含有する場合の配合量は1〜2
0重量%とする。両者を複合含有する場合は、合計量が
その範囲内であることを要する。
め、ターゲット材のスパッタリング過程の熱衝撃による
クラックの発生を防止すると共に、形成される被膜の潤
滑性および密着強度等を高める効果を有する。この効果
は1重量%以上の配合により得られる。しかし、20重
量%を超えると、焼結体の脆化をきたすほか、形成され
る被膜の靱性も乏しく、亀裂・剥離を生じ易くなる。こ
のため、これらの元素を含有する場合の配合量は1〜2
0重量%とする。両者を複合含有する場合は、合計量が
その範囲内であることを要する。
【0008】周期律表第5A族,6A族,および8族の
遷移金属である、Sb,Bi(5A族)、Se,Te,
Po(6A族)、Fe,Co,Ni,Pd ,Ir,Pt
(8族)等の各元素は、被膜の強度・耐摩耗性を高める
効果を有する。1重量%ではその効果を得られず、他方
30重量%を超えると、被膜の潤滑性の低下をきたす。
このため1〜30重量%とする。2種以上の元素を複合
的に含有する場合は、その合計量を1〜30重量%とす
る。
遷移金属である、Sb,Bi(5A族)、Se,Te,
Po(6A族)、Fe,Co,Ni,Pd ,Ir,Pt
(8族)等の各元素は、被膜の強度・耐摩耗性を高める
効果を有する。1重量%ではその効果を得られず、他方
30重量%を超えると、被膜の潤滑性の低下をきたす。
このため1〜30重量%とする。2種以上の元素を複合
的に含有する場合は、その合計量を1〜30重量%とす
る。
【0009】次に本発明のターゲット材の製造工程につ
いて説明する。本発明のターゲット材は、目的とするタ
ーゲット材の成分組成に応じて調合された均一な粉末混
合物を焼結原料として製造される。固体潤滑剤であるM
oS2 粉末,C粉末(グラファイト粉末)〔潤滑剤粉末
は約10μm以下の通常の粒径のものでよい〕は、所望
によりその粒子表面を金属めっきで被覆したものが使用
される。例えば、Cu粉末やSn粉末を、固体潤滑剤粉
末と混合して原料を調製する場合には、その金属粉末と
同種の金属のめっきである、Cuめっき,Snめっき,
またはCuとSnの二重めっき,あるいはCu−Sn合
金めっき等の無電解めっきを施した固体潤滑剤を使用す
ることができる。このように、原料粉末として配合され
る金属粉末と同種の金属のめっきを固体潤滑剤の粒子表
面に施すことは、異種の粉末間の比重差等による分散の
偏りを防止し、ひいては焼結製品(ターゲット材)の組
成的均質性の向上(このことは、スパッタリング成膜さ
れる潤滑被膜の均質性の確保に重要である)に奏効す
る。また、固体潤滑剤に金属めっきを施すことは、焼結
原料粉末の充填工程において固体潤滑剤粉末と金属粉末
との粒子界面の摩擦抵抗を緩和し、充填密度を高めるの
に有効であり、焼結製品の高緻密質化にも寄与する。な
お、金属めっきを施した固体潤滑剤を使用する場合の原
料粉末混合物における金属分の占める量比は、そのめっ
き分と粉末分との合計量が、前記所定の範囲となるよう
に調整されることはいうまでもない。
いて説明する。本発明のターゲット材は、目的とするタ
ーゲット材の成分組成に応じて調合された均一な粉末混
合物を焼結原料として製造される。固体潤滑剤であるM
oS2 粉末,C粉末(グラファイト粉末)〔潤滑剤粉末
は約10μm以下の通常の粒径のものでよい〕は、所望
によりその粒子表面を金属めっきで被覆したものが使用
される。例えば、Cu粉末やSn粉末を、固体潤滑剤粉
末と混合して原料を調製する場合には、その金属粉末と
同種の金属のめっきである、Cuめっき,Snめっき,
またはCuとSnの二重めっき,あるいはCu−Sn合
金めっき等の無電解めっきを施した固体潤滑剤を使用す
ることができる。このように、原料粉末として配合され
る金属粉末と同種の金属のめっきを固体潤滑剤の粒子表
面に施すことは、異種の粉末間の比重差等による分散の
偏りを防止し、ひいては焼結製品(ターゲット材)の組
成的均質性の向上(このことは、スパッタリング成膜さ
れる潤滑被膜の均質性の確保に重要である)に奏効す
る。また、固体潤滑剤に金属めっきを施すことは、焼結
原料粉末の充填工程において固体潤滑剤粉末と金属粉末
との粒子界面の摩擦抵抗を緩和し、充填密度を高めるの
に有効であり、焼結製品の高緻密質化にも寄与する。な
お、金属めっきを施した固体潤滑剤を使用する場合の原
料粉末混合物における金属分の占める量比は、そのめっ
き分と粉末分との合計量が、前記所定の範囲となるよう
に調整されることはいうまでもない。
【0010】金属粉末は、各元素の単体金属粉末(Cu
粉末,Sn粉末,Fe粉末等)として配合してよいが、
複数種の金属元素を構成成分とする場合は、それらの金
属元素同士間の任意の組合せになる相互合金、例えば、
Cu−Sn,Cu−Pb,Cu−Ni,Co−Cr,C
o−Fe,Co−Ni等の二元合金、Ni−Cu−F
e,Fe−Co−Ni,Sn−Bi−Pb等の多元合金
として配合することができ、また相互合金粉末と単体金
属粉末とを混合使用することも任意である。このように
複数種の金属を構成分とする場合に、それらの相互合金
を使用して焼結原料を調製することは、単体金属粉末の
複数種を混合使用する場合に比べ、粉末の比重や粒子形
態の差異による分散の偏りを緩和し、焼結製品(ターゲ
ット材)の組成的均質性を高めるのに有効である。
粉末,Sn粉末,Fe粉末等)として配合してよいが、
複数種の金属元素を構成成分とする場合は、それらの金
属元素同士間の任意の組合せになる相互合金、例えば、
Cu−Sn,Cu−Pb,Cu−Ni,Co−Cr,C
o−Fe,Co−Ni等の二元合金、Ni−Cu−F
e,Fe−Co−Ni,Sn−Bi−Pb等の多元合金
として配合することができ、また相互合金粉末と単体金
属粉末とを混合使用することも任意である。このように
複数種の金属を構成分とする場合に、それらの相互合金
を使用して焼結原料を調製することは、単体金属粉末の
複数種を混合使用する場合に比べ、粉末の比重や粒子形
態の差異による分散の偏りを緩和し、焼結製品(ターゲ
ット材)の組成的均質性を高めるのに有効である。
【0011】複数種の金属を構成成分とする場合の金属
粉末として、前記のように相互合金粉末を使用する方法
のほか、任意の金属粉末(単体金属粉末または合金粉
末)の粒子表面に、これと混合される他の金属粉末と同
種の金属のめっきを施した粉末を使用することも、焼結
原料の均一分散性を高め、焼結体の組成の均質性、ひい
ては形成される被膜組成の均質性を高めるのに有効であ
る。金属粉末の粒子表面を被覆する金属めっきは、単体
金属めっき(Cuめっき,Snめっき等)、単体金属の
多重めっき(例えばCuめっきとSnめっきの積層めっ
き)、あるいは2元系ないし3元系以上の多元合金めっ
き(例えばCu−Sn合金めっき,Cu−Sn−Fe合
金めっき)等であり、その選択は任意である。金属粉末
に金属めっきを施した場合の原料粉末混合物中に占める
各金属成分の量比はめっき分と粉末分との合計量が前記
所定の値となるように調整される。
粉末として、前記のように相互合金粉末を使用する方法
のほか、任意の金属粉末(単体金属粉末または合金粉
末)の粒子表面に、これと混合される他の金属粉末と同
種の金属のめっきを施した粉末を使用することも、焼結
原料の均一分散性を高め、焼結体の組成の均質性、ひい
ては形成される被膜組成の均質性を高めるのに有効であ
る。金属粉末の粒子表面を被覆する金属めっきは、単体
金属めっき(Cuめっき,Snめっき等)、単体金属の
多重めっき(例えばCuめっきとSnめっきの積層めっ
き)、あるいは2元系ないし3元系以上の多元合金めっ
き(例えばCu−Sn合金めっき,Cu−Sn−Fe合
金めっき)等であり、その選択は任意である。金属粉末
に金属めっきを施した場合の原料粉末混合物中に占める
各金属成分の量比はめっき分と粉末分との合計量が前記
所定の値となるように調整される。
【0012】金属粉末は、アトマイズ粉末が好ましく使
用される。アトマイズ粉末は、その粒子形態に基づく良
好な流動性により、焼結原料粉末の高密度充填を容易に
し、またアトアイズ工程での急冷凝固の効果として、固
溶限の低い元素を含む合金の場合にも、粒内偏析の少な
い微細粉末が得られ、従って焼結原料粉末の組成的均一
性を高め、ひいては焼結製品の均質性を高めるのに有効
である。金属粉末の粒径は特に限定されないが、焼結体
の緻密性や均質性等の点から約500μm以下の微細粒
径粉末が好適に使用される。
用される。アトマイズ粉末は、その粒子形態に基づく良
好な流動性により、焼結原料粉末の高密度充填を容易に
し、またアトアイズ工程での急冷凝固の効果として、固
溶限の低い元素を含む合金の場合にも、粒内偏析の少な
い微細粉末が得られ、従って焼結原料粉末の組成的均一
性を高め、ひいては焼結製品の均質性を高めるのに有効
である。金属粉末の粒径は特に限定されないが、焼結体
の緻密性や均質性等の点から約500μm以下の微細粒
径粉末が好適に使用される。
【0013】混合粉末は、公知の乾式または湿式混合を
適用して行われる。湿式混合法を適用する場合におい
て、スプレードライアにより適当な粒径の造粒粉(粒径
約100〜500μm)として使用することは、混合粉
末の成分偏析の軽減に有効である。
適用して行われる。湿式混合法を適用する場合におい
て、スプレードライアにより適当な粒径の造粒粉(粒径
約100〜500μm)として使用することは、混合粉
末の成分偏析の軽減に有効である。
【0014】粉末混合物の焼結は、ホットプレス法や熱
間静水圧加圧焼結法等の加圧焼結法が適用される。ホッ
トプレス法によれば、粉末混合物を型に充填して一軸加
圧力(約500〜1000Kg/cm 2 )の作用により圧縮
緻密化し、更に加圧力の作用下に加熱昇温し、焼結反応
温度(例えば600〜1100℃)に適当時間(例えば
0.5〜6Hr)保持することに焼結反応を完結して焼
結体を得る。熱間静水圧加圧焼結法では、粉末混合物を
カプセル(軟鋼製カプセル等)に充填し、真空密封(約
10-2〜10 -4 Torr)した上、装置内に装入し、流体
を圧力媒体とする高加圧力(約500〜1300Kg/
m 2)の作用下に、焼結反応温度(約600〜1100
℃)に適当時間(例えば0.5〜6Hr)保持して焼結
反応を行い、しかる後カプセル材を機械加工により除去
して焼結体を取り出す。
間静水圧加圧焼結法等の加圧焼結法が適用される。ホッ
トプレス法によれば、粉末混合物を型に充填して一軸加
圧力(約500〜1000Kg/cm 2 )の作用により圧縮
緻密化し、更に加圧力の作用下に加熱昇温し、焼結反応
温度(例えば600〜1100℃)に適当時間(例えば
0.5〜6Hr)保持することに焼結反応を完結して焼
結体を得る。熱間静水圧加圧焼結法では、粉末混合物を
カプセル(軟鋼製カプセル等)に充填し、真空密封(約
10-2〜10 -4 Torr)した上、装置内に装入し、流体
を圧力媒体とする高加圧力(約500〜1300Kg/
m 2)の作用下に、焼結反応温度(約600〜1100
℃)に適当時間(例えば0.5〜6Hr)保持して焼結
反応を行い、しかる後カプセル材を機械加工により除去
して焼結体を取り出す。
【0015】本発明のターゲット材を加圧焼結体として
製造することとしたのは、焼結製品の高緻密性を確保す
るためである。ターゲット材の密度が低いと、それだけ
焼結体に内蔵されるガス量が多くなり、潤滑被膜のスパ
ッタリング成膜過程でターゲット材からのガス放出によ
る異常放電を生じ易く、形成される被膜の均質性が損な
われる原因となるからであり、加圧焼結法を適用してタ
ーゲット材の高緻密性を確保することは、潤滑被膜品質
の確保に重要である。殊に、熱間静水圧加圧焼結法によ
る場合は、高加圧力の均一な作用下に焼結反応が行われ
る効果として、著しく高緻密質の焼結体(相対密度約9
8%以上)を確保することができる。
製造することとしたのは、焼結製品の高緻密性を確保す
るためである。ターゲット材の密度が低いと、それだけ
焼結体に内蔵されるガス量が多くなり、潤滑被膜のスパ
ッタリング成膜過程でターゲット材からのガス放出によ
る異常放電を生じ易く、形成される被膜の均質性が損な
われる原因となるからであり、加圧焼結法を適用してタ
ーゲット材の高緻密性を確保することは、潤滑被膜品質
の確保に重要である。殊に、熱間静水圧加圧焼結法によ
る場合は、高加圧力の均一な作用下に焼結反応が行われ
る効果として、著しく高緻密質の焼結体(相対密度約9
8%以上)を確保することができる。
【0016】得られた焼結体は、機械加工により所定サ
イズの製品ターゲット材に仕上げられる。所望により、
焼結体に熱間鍛圧加工(圧延,鍛造等)を加えて緻密性
を更に高めたうえ、機械加工を施して製品ターゲット材
に仕上げるようにすることもできる。
イズの製品ターゲット材に仕上げられる。所望により、
焼結体に熱間鍛圧加工(圧延,鍛造等)を加えて緻密性
を更に高めたうえ、機械加工を施して製品ターゲット材
に仕上げるようにすることもできる。
【0017】本発明のターゲット材を使用して行うスパ
ッタリング成膜操作は、特別な条件や制限を課せられ
ず、スパッタリングの常法に従って行えばよい。被膜厚
さは、対象部材の用途・使用態様等に応じて適宜設定す
ればよく、例えば油井管のねじ継手部の表面処理として
行う場合の膜厚は、約2〜10μm程度が適当であり、
その被膜形成効果として、ねじ継手部に良好な耐焼付き
性,シール性が付与されることにより、多数回の反復使
用が確保される。
ッタリング成膜操作は、特別な条件や制限を課せられ
ず、スパッタリングの常法に従って行えばよい。被膜厚
さは、対象部材の用途・使用態様等に応じて適宜設定す
ればよく、例えば油井管のねじ継手部の表面処理として
行う場合の膜厚は、約2〜10μm程度が適当であり、
その被膜形成効果として、ねじ継手部に良好な耐焼付き
性,シール性が付与されることにより、多数回の反復使
用が確保される。
【0018】
〔1〕ターゲット材の製造 Cu粉末,Sn粉末,およびMoS2 粉末等を用意し、
これを所定の化学組成となるように配合した混合粉末
を、軟鋼製カプセルに充填し、脱気密封(真空度:0.
08mmHg)した後、熱間静水圧加圧焼結処理を行
う。焼結後、カプセル容器を機械加工により除去し、円
柱形状の焼結体ターゲット材(直径:40mm,長さ:
100mm)を得る。各供試ターゲット材の原料配合組
成は表1のとおりである。熱間静水圧加圧焼結処理は、
温度:950℃,加圧力:1100Kg/cm 2 , 処理時
間:2Hrとした。得られた焼結体は、いずれも相対密
度約98.5%である。
これを所定の化学組成となるように配合した混合粉末
を、軟鋼製カプセルに充填し、脱気密封(真空度:0.
08mmHg)した後、熱間静水圧加圧焼結処理を行
う。焼結後、カプセル容器を機械加工により除去し、円
柱形状の焼結体ターゲット材(直径:40mm,長さ:
100mm)を得る。各供試ターゲット材の原料配合組
成は表1のとおりである。熱間静水圧加圧焼結処理は、
温度:950℃,加圧力:1100Kg/cm 2 , 処理時
間:2Hrとした。得られた焼結体は、いずれも相対密
度約98.5%である。
【0019】
【表1】 ターゲット材A1 の原料組成:Cu-5%MoS2 ターゲット材A2 の原料組成:Cu-15 %Sn-5%Mo
S2 ターゲット材A3 の原料組成:Cu-10 %Sn-10 %F
e-5%MoS2 ターゲット材B の原料組成:100 %Cu ターゲット材C の原料組成:100 %MoS2
S2 ターゲット材A3 の原料組成:Cu-10 %Sn-10 %F
e-5%MoS2 ターゲット材B の原料組成:100 %Cu ターゲット材C の原料組成:100 %MoS2
【0020】〔2〕潤滑被膜のスパッタリング成膜 各供試ターゲット材を使用し、マグネトロンスパッタリ
ングにより、油井配管材(基材)の管端部のねじ継手部
表面に被膜を形成。 膜厚はいずれも、約5±2μm。 (1) 基材:高Ni合金鋼管(Fe-38 %Ni-25 %Cr
-3%Mo-0.3%Ti) Ti合金管(Ti-6%Al-4%V) (2) スパッタリング条件: 雰囲気組成:Ar、10-2〜10-3Torr 電源(高周波電源):500W 基材温度:100℃(スパッタリング開始時)
ングにより、油井配管材(基材)の管端部のねじ継手部
表面に被膜を形成。 膜厚はいずれも、約5±2μm。 (1) 基材:高Ni合金鋼管(Fe-38 %Ni-25 %Cr
-3%Mo-0.3%Ti) Ti合金管(Ti-6%Al-4%V) (2) スパッタリング条件: 雰囲気組成:Ar、10-2〜10-3Torr 電源(高周波電源):500W 基材温度:100℃(スパッタリング開始時)
【0021】〔3〕被膜特性試験 油井管継手部の耐焼付き性評価に関するAPI RP 5C5 3.2
(API Recommended Practice 5C5)に準拠し、下記の耐
焼付き性試験およびシール性試験を行う。また、油井管
のねじ継手部の潤滑表面処理として従来より実施されて
いる燐酸塩( 燐酸亜鉛) 処理, 電気銅めっきを常法に従
って行ったもの( 燐酸塩膜重量:約10g/m 2 , Cuめっ
き膜厚:約10μm) について同じ被膜特性試験を実施。
表3に試験結果を示す。
(API Recommended Practice 5C5)に準拠し、下記の耐
焼付き性試験およびシール性試験を行う。また、油井管
のねじ継手部の潤滑表面処理として従来より実施されて
いる燐酸塩( 燐酸亜鉛) 処理, 電気銅めっきを常法に従
って行ったもの( 燐酸塩膜重量:約10g/m 2 , Cuめっ
き膜厚:約10μm) について同じ被膜特性試験を実施。
表3に試験結果を示す。
【0022】(3.1)耐焼付き性試験 API RP 5C5 3.2に規定の締付け/ 締戻し試験〔Make-up/
Break-out Test〕(繰り返し回数:10回)により焼付
き発生の有無を目視判定する。表中「耐焼付き性」欄の
各マークは次のとおりである。 ○…焼付き皆無 △…微小スジ疵発生 ×…反復試験過程で焼付き発生(締戻し不能により再試
験中断)
Break-out Test〕(繰り返し回数:10回)により焼付
き発生の有無を目視判定する。表中「耐焼付き性」欄の
各マークは次のとおりである。 ○…焼付き皆無 △…微小スジ疵発生 ×…反復試験過程で焼付き発生(締戻し不能により再試
験中断)
【0023】(3.2)シール性試験 API RP 5C5 3.3に規定のシール試験〔Sealing Proof Te
st〕による。継手部に引張・圧縮の付加(降伏応力の9
5%以内)を与え、管内部にガス圧を負荷してリークガ
スの有無を検出し、リーク量に基づいてシール性(API
RP 5C5 4.5)を評価する。表中「耐シール性」欄の各マ
ークは次のとおりである。 ○…リーク発生なし △…一部リーク発生 ×…シール部の焼付きによるリーク発生大
st〕による。継手部に引張・圧縮の付加(降伏応力の9
5%以内)を与え、管内部にガス圧を負荷してリークガ
スの有無を検出し、リーク量に基づいてシール性(API
RP 5C5 4.5)を評価する。表中「耐シール性」欄の各マ
ークは次のとおりである。 ○…リーク発生なし △…一部リーク発生 ×…シール部の焼付きによるリーク発生大
【0024】
【表2】
【0025】表2に示したように、本発明のターゲット
材A1 〜A3 を使用してスパッタリング成膜を行うこと
により、高Ni合金鋼管やTi合金管(炭素鋼管に比
べ、高い密着強度を有する被膜の形成が困難である)の
表面に対しても、燐酸塩被膜や湿式Cuめっき等では得
られない良好な耐焼付き性およびシール性を有する耐久
性にすぐれた被膜を形成することができる。なお、100%
MoS2 のターゲット材をスパッタリングして形成した
No.12 の被膜特性が劣るのは、被膜の強度が低いことに
よる。他方、100%Cuのターゲット材のスパッタリング
による被膜(No.11 )は、基材の材種により、耐焼付き
性やシール性が異なる(高Ni合金鋼管の被膜特性は良
好であるが、Ti合金管の被膜特性は相対的に低い)の
に対し、本発明のターゲット材を使用して形成した被膜
が、基材の材種に拘らず、良好な耐焼付き性およびシー
ル性を安定に維持しているのは、被膜の潤滑性および密
着強度等に優れていることによるものであり、これらの
潤滑保護膜性能の差異は歴然である。
材A1 〜A3 を使用してスパッタリング成膜を行うこと
により、高Ni合金鋼管やTi合金管(炭素鋼管に比
べ、高い密着強度を有する被膜の形成が困難である)の
表面に対しても、燐酸塩被膜や湿式Cuめっき等では得
られない良好な耐焼付き性およびシール性を有する耐久
性にすぐれた被膜を形成することができる。なお、100%
MoS2 のターゲット材をスパッタリングして形成した
No.12 の被膜特性が劣るのは、被膜の強度が低いことに
よる。他方、100%Cuのターゲット材のスパッタリング
による被膜(No.11 )は、基材の材種により、耐焼付き
性やシール性が異なる(高Ni合金鋼管の被膜特性は良
好であるが、Ti合金管の被膜特性は相対的に低い)の
に対し、本発明のターゲット材を使用して形成した被膜
が、基材の材種に拘らず、良好な耐焼付き性およびシー
ル性を安定に維持しているのは、被膜の潤滑性および密
着強度等に優れていることによるものであり、これらの
潤滑保護膜性能の差異は歴然である。
【0026】
【発明の効果】本発明のターゲット材をスパッタリング
の成膜材料として使用することにより、耐久性に優れた
潤滑保護被膜を形成することができ、例えば油井管のね
じ継手部の表面処理として被膜を形成する場合は、継手
部の締付け/締戻しの繰り返しに耐え得る良好な耐焼付
き性やシール性が確保され、継手の信頼性が高められる
と共に、油井管の耐用寿命(反復使用回数)の向上が可
能となる。また、軸受,ピストン,その他の各種機械・
装置の摺動部に適用した場合にも、被膜の有する良好な
潤滑性,密着強度等により、摺動面の潤滑保護膜機能が
安定に保持され、摺動部の耐用寿命向上効果を得ること
ができる。
の成膜材料として使用することにより、耐久性に優れた
潤滑保護被膜を形成することができ、例えば油井管のね
じ継手部の表面処理として被膜を形成する場合は、継手
部の締付け/締戻しの繰り返しに耐え得る良好な耐焼付
き性やシール性が確保され、継手の信頼性が高められる
と共に、油井管の耐用寿命(反復使用回数)の向上が可
能となる。また、軸受,ピストン,その他の各種機械・
装置の摺動部に適用した場合にも、被膜の有する良好な
潤滑性,密着強度等により、摺動面の潤滑保護膜機能が
安定に保持され、摺動部の耐用寿命向上効果を得ること
ができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C22C 1/05 Z (72)発明者 船越 淳 兵庫県尼崎市西向島町64番地 株式会社ク ボタ尼崎工場内 (72)発明者 西 隆 兵庫県尼崎市西向島町64番地 株式会社ク ボタ尼崎工場内 (72)発明者 傳 孝文 兵庫県西宮市東鳴尾町2−1−13−709
Claims (4)
- 【請求項1】 MoS2 ,Cの1種もしくは2種の固体
潤滑剤1〜10重量%を含有し、残部は実質的にCuま
たは/およびAgからなる混合粉末の加圧焼結体である
ことを特徴とする潤滑被膜形成用スパッタリングターゲ
ット材。 - 【請求項2】 MoS2 ,Cの1種もしくは2種の固体
潤滑剤1〜10重量%、およびSn,Pbの1種もしく
は2種1〜20重量%を含有し、残部は実質的にCuま
たは/およびAgからなる混合粉末の加圧焼結体である
ことを特徴とする潤滑被膜形成用スパッタリングターゲ
ット材。 - 【請求項3】 MoS2 ,Cの1種もしくは2種の固体
潤滑剤1〜10重量%、Sn,Pbの1種もしくは2種
1〜20重量%、および周期律表第5A族,6A族,8
族遷移金属から選ばれる1種ないし2種以上1〜30重
量%を含有し、残部は実質的にCuまたは/およびAg
からなる混合粉末の加圧焼結体であることを特徴とする
潤滑被膜形成用スパッタリングターゲット材。 - 【請求項4】 加圧焼結体が、熱間静水圧加圧焼結体で
あることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれ
か1つに記載の潤滑被膜形成用スパッタリングターゲッ
ト材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4357594A JPH07252648A (ja) | 1994-03-15 | 1994-03-15 | 潤滑被膜形成用スパッタリングターゲット材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4357594A JPH07252648A (ja) | 1994-03-15 | 1994-03-15 | 潤滑被膜形成用スパッタリングターゲット材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07252648A true JPH07252648A (ja) | 1995-10-03 |
Family
ID=12667561
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4357594A Withdrawn JPH07252648A (ja) | 1994-03-15 | 1994-03-15 | 潤滑被膜形成用スパッタリングターゲット材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07252648A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008506040A (ja) * | 2004-07-15 | 2008-02-28 | プランゼー エスエー | 銅合金から製造した導電線のための材料 |
CN111961944A (zh) * | 2020-09-02 | 2020-11-20 | 宁波康强微电子技术有限公司 | 一种宽温域自润滑VN-AgMoS2复合材料及其制备方法 |
-
1994
- 1994-03-15 JP JP4357594A patent/JPH07252648A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008506040A (ja) * | 2004-07-15 | 2008-02-28 | プランゼー エスエー | 銅合金から製造した導電線のための材料 |
CN111961944A (zh) * | 2020-09-02 | 2020-11-20 | 宁波康强微电子技术有限公司 | 一种宽温域自润滑VN-AgMoS2复合材料及其制备方法 |
CN111961944B (zh) * | 2020-09-02 | 2021-11-30 | 宁波康强微电子技术有限公司 | 一种宽温域自润滑VN-AgMoS2复合材料及其制备方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3084402B1 (ja) | AlTi系合金スパッタリングターゲット及び耐摩耗性AlTi系合金硬質皮膜並びに同皮膜の形成方法 | |
CN101821038B (zh) | 多层烧结滑动构件 | |
US20070225177A1 (en) | Slide Member and Production Process for Slide Member | |
JP2001271129A (ja) | 焼結材料および複合焼結摺動部材 | |
EP1467129B1 (en) | Spraying piston ring | |
JP3013946B2 (ja) | 耐焼付性に優れた多層複合摺動材料 | |
US6837915B2 (en) | High density, metal-based materials having low coefficients of friction and wear rates | |
US6344280B1 (en) | Swash-plate of swash-plate type compressor | |
US4478871A (en) | Method for hardfacing a ferrous base material | |
EP0202886B1 (en) | Canless method for hot working gas atomized powders | |
JP2004083934A (ja) | 複層摺動部品およびその製造方法 | |
JPH0280813A (ja) | 複層鉄銅鉛系合金軸受材料 | |
GB2285060A (en) | Copper-head alloy bearing | |
JPH07252648A (ja) | 潤滑被膜形成用スパッタリングターゲット材 | |
EP1052306B1 (en) | Metal-based gradient composite material having good lubrication and wear resistance property, the production and the use of the same | |
JPH0790551A (ja) | 高負荷用すべり軸受材料およびその製造方法 | |
JPH05156388A (ja) | 複層焼結摺動部材ならびにその製造方法 | |
JP3089262B1 (ja) | AlTi系合金スパッタリングターゲット及び耐摩耗性AlTi系合金硬質皮膜並びに同皮膜の形成方法 | |
CN112662977B (zh) | 一种热喷涂Ni基合金自润滑涂层的制备方法 | |
JP2002020882A (ja) | 摺動部材及びその製造方法 | |
JP3370785B2 (ja) | 銅系焼結摺動材料 | |
JPH08134570A (ja) | 高耐食耐摩耗性複合材料 | |
JPH05132734A (ja) | 耐摩耗耐食性複合材料 | |
JPS58104172A (ja) | 摺動用部材の表面処理方法 | |
JPH0536502B2 (ja) |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20010605 |