JPH07252312A - 高ステレオブロック含量を有するプロピレンホモポリマー樹脂 - Google Patents
高ステレオブロック含量を有するプロピレンホモポリマー樹脂Info
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- JPH07252312A JPH07252312A JP6313500A JP31350094A JPH07252312A JP H07252312 A JPH07252312 A JP H07252312A JP 6313500 A JP6313500 A JP 6313500A JP 31350094 A JP31350094 A JP 31350094A JP H07252312 A JPH07252312 A JP H07252312A
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- C08F110/06—Propene
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Abstract
ル)ジメトキシシランを含有する特定のチーグラー−ナ
ッタ担持触媒の存在下にプロピレンモノマーを重合する
ことにより得られた結晶構造のステレオブロック含量少
なくとも20%、P.I.値3.0〜6.5及びMFR0.15〜
1000g/10分を有するプロピレンホモポリマー。 【効果】 従来のプロピレンホモポリマーより高い結晶
構造のステレオブロック含量を有しかつ相対的に狭い分
子量分布を有するプロピレンホモポリマーが得られる。
Description
ポリマーに関する。更に詳細には、結晶性プロピレンホ
モポリマー、それから製造されたフィルム及び繊維並び
に該繊維から作られた不織布に関する。
いて、紡糸又は梳毛繊維ウェッブは、通常、種々の適用
に必要とされる多機能性及び強度を有する布に作られる
べき熱接着工程を通過する。2層以上の不織ウェッブを
含む積層構造においては、熱接着は層をはり合わせるた
めに必要な工程である。これらの方法において、最適接
着温度は許容しうる布特性を達成するために選ばれる。
許容しうる接着が達成される温度範囲である接着窓(bo
nding window)も実施しやすい接着工程に十分に幅のあ
るものでなければならない。単層スパンボンドファブリ
ックス又は熱接着可能ファブリックスの熱接着において
は、接着温度は典型的には、最適接着温度とも言われる
最大布強度が得られる温度に設定される。従来のプロピ
レンホモポリマー樹脂の場合、この温度範囲は、典型的
にはスパンボンドファブリックスには140−150℃
及び熱接着ファブリックスには155−165℃であ
る。しかしながら、従来のプロピレンホモポリマー樹脂
は結晶化度が高いために接着窓が非常に狭い。
サイズ又はポリマーの種類の違いにより異なった接着特
性を有するので、最適接着温度は一般に異なった種類の
層間で接着特性の相違が釣り合う温度に設定される。こ
の相違は、各層が種々の物理的性質を要求するように設
計されるので意図的である。例えば、外部層が強度及び
摩耗の特性を意図し、内部層がバリヤー特性を意図する
積層構造の場合、特性要求の違いから、内部層に用いら
れる繊維サイズは通常外部層に用いられる繊維サイズよ
りかなり小さい。また、用いられるポリマーの種類も紡
糸要求を満たすために異なる。繊維のサイズ及びポリマ
ーの種類の違いのために、内部層には通常外部層より1
0〜20℃低い接着温度が必要である。これにより、積
層構造に最適な接着温度を選ぶに当たり問題が生じる。
例えば、接着温度が外部層に対して設定される場合に
は、内部層での過度の繊維の溶融によるピンホールが起
こり、これらはバリヤー特性に好ましくない。反対に、
接着温度が内部層に対して設定される場合には、積層品
は外部層の不十分な接着のため耐摩耗性が低くなる。
関しては、許容しうる積層品を作るために接着温度を厳
密に制御しなければならず、これは非常に狭い接着窓を
意味する。接着温度の小さなずれがピンホールの存在や
不十分な耐摩耗性による規格外のファブリックスを製造
することがあるので、外部層に溶融温度のより低いエチ
レン−プロピレンランダムコポリマーのようなプロピレ
ンポリマー樹脂を用いることによりこの問題を解決する
ことが試みられてきた。ランダムコポリマーを使用する
ことにより、ランダムコポリマーの低溶融性が外部層と
内部層との間の最適接着温度の差を狭くすることが望ま
れる。しかしながら、ランダムコポリマーは特にスパン
ボンド層の場合に布強度を低下させる傾向があり、ある
場合には紡糸装置に粘着して紡糸連続性を破壊するとい
った紡糸の問題を生じることがある。
くかつ接着窓の広い繊維を製造することができるプロピ
レンホモポリマー樹脂が求められている。
−トリフルオロプロピル(アルキル)ジメトキシシラン
を含有する特定のチーグラー−ナッタ担持触媒を用いる
ことにより、結晶構造のステレオブロック含量が従来の
プロピレンホモポリマーより非常に高くかつ比較的狭い
分子量分布を有する点で他のチーグラー−ナッタ触媒を
用いて調製された従来のプロピレンホモポリマーの結晶
構造とは異なった結晶構造を有するプロピレンホモポリ
マーが重合で直接得られることが見出された。本明細書
で用いられる『ステレオブロック』なる語は、重合プロ
ピレンモノマー中のメチル基(モノマー単位欠陥)が他
の重合プロピレンモノマーのメチル基と異なった平面に
あるようにポリマー鎖に単一の重合モノマー単位欠陥を
有するチーグラー−ナッタ触媒を用いた重合法で製造さ
れたポリマーの結晶構造を意味する。平均モノマー単位
欠陥数は、ポリマーの炭素原子1000個当たり35で
ある。モノマー単位欠陥数は、ポリマーの炭素原子10
00個当たり20〜60の範囲である。
モポリマーは、単層用に用いられた従来のプロピレンホ
モポリマー及び積層構造に用いられたエチレン−プロピ
レンランダムコポリマーに代わるものである。単層用に
おいては、本発明のプロピレンホモポリマーは従来のプ
ロピレンホモポリマーより接着温度が低くかつ接着窓が
広い。積層構造においては、本発明の該プロピレンホモ
ポリマーは典型的に用いられたランダムコポリマーと同
様の溶融特性を有するので層間の接着温度のずれが狭
い。しかしながら、本発明の高ステレオブロックプロピ
レンホモポリマーは、布強度の低下がランダムコポリマ
ーより非常に小さく、本発明のプロピレンホモポリマー
が粘着性でないことから、ランダムコポリマーの粘着性
と関連のある紡糸の問題を排除する点でランダムコポリ
マーより優れている。従って、本発明はステレオブロッ
ク含量少なくとも20%、好ましくは少なくとも25
%、P.I.値3.0〜6.5、好ましくは3.2〜5.5及びメル
トフローインデックス0.15〜1000g/10分を有
するプロピレンホモポリマーを提供するものである。
ブロック含量少なくとも20%、好ましくは少なくとも
25%、P.I.値3.0〜5.0、好ましくは3.2〜4.0及び
メルトフローインデックス0.15〜1000g/10分
を有するプロピレンホモポリマーから製造された繊維で
ある。本発明のもう1つの実施態様は、ステレオブロッ
ク含量少なくとも20%、好ましくは少なくとも25
%、P.I.値3.0〜5.0、好ましくは3.2〜4.0及びメル
トフローインデックス0.15〜1000g/10分を有
するプロピレンホモポリマーの繊維を含有するウェッブ
及びそれから製造された布材である。更に本発明の実施
態様は、ステレオブロック含量少なくとも20%、好ま
しくは少なくとも25%、P.I.値4.5〜6.5、好ましく
は5.0〜6.5及びメルトフローインデックス0.15〜1
000g/10分を有するプロピレンホモポリマーのフ
ィルム又はシートである。
にことわらない限り重量による。周囲温度又は室温は約
25℃である。本発明のプロピレンホモポリマーの調製
方法で用いられる触媒は下記の反応生成物を含むもので
ある。 (A)活性マグネシウムハライド及びそれに担持され
た、Ti−ハロゲン結合を少なくとも1個含有するチタ
ン化合物及び電子供与体を含む固体触媒成分; (B)Al−アルキル化合物;及び(C)3,3,3−トリ
フルオロプロピル(アルキル)ジメトキシシラン。 固体触媒成分(A)で用いられる電子供与性化合物とし
ては、芳香族酸、特に安息香酸又はフタル酸のアルキ
ル、アリール及びシクロアルキルエステル及びそれらの
誘導体が挙げられる。具体例としては、エチルベンゾエ
ート、n−ブチルベンゾエート、メチルp−トルエー
ト、メチルp−メトキシベンゾエート及びジイソブチル
フタレートが挙げられる。上記の他に、エステル、エー
テル結合を1個だけ有するアルキル又はアルカリルエー
テル、ケトン、モノ又はポリアミン、アルデヒド及びリ
ン化合物、例えばホスフィン及びホスホルアミドも電子
供与体として用いることができる。
る。例えば、マグネシウムハライド(無水物、即ち水含
量1%未満)、チタン化合物及び電子供与性化合物をマ
グネシウムハライドが活性である条件下でミルされる。
次いでミル生成物を過剰量のTiCl4 で1回以上80
〜135℃の温度で処理し、その後ヘキサンのような炭
化水素で塩素イオンがすべて消失するまで繰り返し洗浄
する。もう1つの方法によれば、無水マグネシウムハラ
イドを既知の方法により予備活性化し、次いで溶液中電
子供与性化合物を含有する過剰量のTiCl4 と反応さ
せる。ここで再び、80〜135℃の温度で処理が行わ
れる。場合によっては、TiCl4 での処理を繰り返
し、微量の未反応TiCl4 をすべて除去するために固
形物をヘキサン又は別の炭化水素溶媒で洗浄する。
ROH付加物(特に回転楕円体粒子として)(nは通常1
〜3であり、ROHはエタノール、ブタノール又はイソ
ブタノールである。)を溶液中電子供与性化合物を含有
する過剰量のTiCl4 と反応させる。温度は通常80
〜120℃である。次いで固形物を単離し、TiCl 4
と再度反応させ、その後分離し、塩素イオンがすべて消
失するまで炭化水素で洗浄する。もう1つの方法によれ
ば、マグネシウムアルコラート及びクロロアルコラー
ト、特に米国特許第 4,220,554号に記載されている方法
に従って調製されたクロロアルコラートを溶液中電子供
与性化合物を含有する過剰量のTiCl4 と上記反応条
件下に反応させる。固体触媒成分(A)において、Ti
として表されるチタン化合物は通常0.5〜10重量%で
存在する。固体成分に固定されたままの電子供与性化合
物(内部供与体)の量は、通常マグネシウムジハライド
の5〜20モル%である。
タン化合物の適切な例は、Tiテトラハライド、特にT
iCl4 である。しかしながら、そのアルコキシハライ
ドも用いることができる。上記で示された反応は、マグ
ネシウムハライドを活性形で生成するものである。これ
らの反応の他に、マグネシウムのカルボキシレートのよ
うなハライドと異なったマグネシウム化合物から出発し
て活性マグネシウムハライドを形成させる他の反応も文
献で既知である。非活性塩化マグネシウムのスペクトル
(3m2/gより小さい表面積を有する)上に出現する触媒
成分のX線スペクトルの主要なインテンシティーはもは
や存在しないが、その代わりに非活性マグネシウムジハ
ライドの主要なインテンシティー反射の位置について最
大インテンシティーがずれたハロがある事実又は主要な
インテンシティー反射が非活性塩化マグネシウムスペク
トルで出現する主要なインテンシティー反射より少なく
とも30%大きい半値幅を示す事実によって、触媒成分
(A)におけるマグネシウムハライドの活性形を確認す
ることができる。
上記ハロが出現するものである。マグネシウムハライド
の中で、塩化物が好ましい化合物である。塩化マグネシ
ウムの最も活性な形の場合には、触媒成分のX線スペク
トルは不活性塩化物のスペクトルで出現する反射の代わ
りに2.56Åの距離にハロを示す。共触媒として用いら
れるAl−アルキル化合物(B)は、Al−トリアルキ
ル、例えばAl−トリエチル、Al−イソブチル、Al
−トリ−n−ブチル及びO又はN原子を介した2個以上
のAl原子又はSO4 及びSO3 基を含有する線状又は
環状Al−アルキル化合物を含む。これらの化合物の例
は、(C2 H5)2 Al−O−Al(C2 H5)2;(C2 H
5) 2 Al−N(C6 H5)−Al(C2 H5)2;(C2 H5)
2 Al−SO2 −Al(C 2 H5)2;CH3 [(CH3)Al
−O−] n Al (CH3)2; [( CH3)Al−O−]
n (nは1〜20の数である。)である。Al−アルキ
ル化合物は、通常Al/Ti比が1〜1000であるよ
うな量で用いられる。
ル(アルキル)ジメトキシシランのアルキルは、メチル
又はエチルとすることができ、好ましくはメチルであ
る。触媒、即ち成分(A)、(B)及び(C)は、モノ
マーが既に反応器にあるかに無関係に実質的に同時に又
はモノマーが後で重合反応器に添加される場合には連続
的に別個の手段で重合反応器に加えることができる。成
分(A)及び(B)を予備混合し、次いで重合の3分か
ら約10分前に該予備混合物と成分(C)とを周囲温度
で接触させることが好ましい。プロピレンモノマーは、
触媒の添加前に、添加と同時に又は添加後に重合反応器
に加えることができる。触媒の添加後に加えることが好
ましい。ポリマーの分子量を低下させるために、連鎖移
動剤として必要とされる水素を加えることができる。重
合反応はスラリー、液相もしくは気相プロセスで又は別
個の反応器を用いて処理される液相及び気相の組合わせ
で行われ、これらはすべてバッチあるいは連続で行われ
る。
又は高圧で行われる。触媒とプロピレンモノマーの少量
とを予備接触させ(予備重合)、その触媒を炭化水素溶
媒中懸濁液として維持し、60℃以下の温度で触媒重量
の0.5〜3倍のポリマー量を生成するのに十分な時間重
合することができる。予備重合は液状又はガス状モノマ
ーでも行われ、この場合には触媒重量の1000倍まで
のポリマー量を生成させることができる。下記実施例は
本発明を具体的に説明するために示され、その範囲を限
定するものではない。特にことわらない限り、下記の解
析法を本発明のプロピレンホモポリマー、それから調製
された布及び比較布材の特性を調べるために用いる。特性 方法 メルトフローインデックス、g/10分 ASTM-D 1238 、条件 L 固有粘度、I.V. テトラヒドロナフタレン中135℃で測定 グラブ引張強さ試験 ASTM-D 1682 及びASTM-D 1776 軟らかさ試験 ASTM-D 1388-64
分布の測定、Mw /Mn 。P.I.値を求めるために、RHEO
METRICS(USA)で販売されている平行プレートレオメータ
ーモデル RMS-800を用いて0.1ラジアン/秒から100
ラジアン/秒まで増加する周波数で操作することにより
200℃の温度で低モデュラス値、例えば500Paの
モデュラス分離を求める。モデュラス分離値から下記式
を用いてP.I.値を導くことができる。 P.I.=54.6(モデュラス分離)-1.76 、 式中、モデュラス分離は次のように定義される。 モデュラス分離=G′=500Paの周波数/G″=5
00Paの周波数 式中、G′は貯蔵モデュラスであり、G″は低モデュラ
スである。温度上昇溶離分画法(TREF)− これ
は、ポリマーの結晶構造を分析する方法である。この手
法は、ポリマー結晶構造を溶解する溶媒としてキシレン
を用い、温度を室温より高くポリマーのすべてが溶解す
る点まで上昇させるにつれて溶解した量を求める。室温
で溶解した部分をアタクチックと呼び、室温と100℃
の間で溶解した部分をステレオブロックと呼び、100
℃以上の残りの部分をアイソタクチックと呼ぶ。
を250mlのキシレンに攪拌しながら135℃で溶解す
る。20分後、この溶液をなお攪拌しながら25℃まで
冷却し、次いで30分間放置する。沈澱をろ紙でろ過
し、溶液を窒素流れ下で蒸発し、残留物を恒量に達する
まで80℃で真空乾燥する。次いで、周囲温度における
キシレン中ポリマー可溶分の重量%を計算する。周囲温
度におけるキシレン中ポリマー不溶分の重量%をポリマ
ーのアイソタクチック指数であるとみなす。このように
して得られた数値は、沸騰n−ヘプタン中抽出によって
求めたアイソタクチック指数に基本的に対応し、当然ポ
リプロピレンのアイソタクチック指数を構成する。融点
(M.P.) − DSC(示差走査熱量測定)により求め
る。温度を200℃まで上昇させることにより試料を予
め溶融し、該温度で5分間維持する。試料を50℃まで
冷却し、次いで完全な溶融点まで再加熱する。加熱及び
冷却中共に10℃/分の速度で操作する。示された溶融
温度は、第2溶融中に得られたDSC曲線の頂点ピーク
を意味する。
iCl4 を0℃で導入した。攪拌しながら10.3gの小
回転楕円状MgCl2 2.1C2 H5 OHを15分かけて
加える。添加の終わりに温度を70℃まで上昇させ、9
ミリモルのジイソブチルフタレートを加え、100℃ま
で加熱し、この温度で2時間反応させ、その後TiCl
4 をろ別した。次いで200mlのTiCl4 を加え、1
20℃で1時間反応させ、その後ろ過し、すべての塩素
イオンがろ液から消失するまで無水ヘプタンで60℃に
おいて洗浄した。固体成分の分析は、固体触媒成分がM
g16.7重量%、Ti2.35重量%及びジイソブチルフ
タレート7.2重量%を含有することを示す。小回転楕円
状MgCl2 2.1C2 H5 OH付加物を次のように調製
した。
2 H5 OH及び810gのケロセンを不活性ガス下周囲
温度でタービン攪拌機及びディップパイプを完備した2
リットルのオートクレーブに導入した。これを攪拌しな
がら120℃まで加熱し、MgCl2 と溶融及び分散剤
に混合したままであるアルコールとの間で付加物を形成
した。オートクレーブ内部を15気圧の窒素圧に維持し
た。オートクレーブのディップパイプを加熱ジャケット
によって120℃まで外部から加熱した。これは内径1
mm及び加熱ジャケットの端から端まで3mの長さを有す
る。混合液を7m/秒の速度でパイプに循環させた。2.
5リットルのケロセンを含有し初期温度−40℃に維持
されたジャケットで外部から冷却している5リットルの
フラスコに攪拌しながら分散液を集めた。エマルジョン
の最終温度は0℃とした。エマルジョンの分散相を構成
する球状固体生成物を沈降及びろ過により分離してから
ヘプタンで洗浄し、乾燥した。上記手順はすべて不活性
ガス雰囲気中で行った。130gのMgCl2 2.1C2
H5 OHを最大径50ミクロン未満の球状固体粒子とし
て得た。次いでこの生成物を窒素流れ下50℃から10
0℃まで徐々に上げる温度でアルコール含量がMgCl
2 1モル当たり2.1モルに達するまで脱アルコールし
た。
装置を備えた一連のループ反応器で連続的に行った。液
相においては、水素及びモノマーを連続的に分析し、所
望の濃度が一定に維持されるような方法で供給した。ト
リエチルアルミニウム(TEAL)活性化剤と3,3,3−
トリフルオロプロピル(メチル)ジメトキシシラン(T
EAL/シラン重量比は2.3である)の混合物を上記で
調製された固体触媒成分と容器中で約13〜15分間接
触させた。次いで触媒を別の反応器に移し、そこで重合
が液相で起こり(A)部分を形成した。上記反応器の生
成物を第2反応器に液相で供給して(B)部分を形成し
た。得られたプロピレンホモポリマーの調製及び物理的
性質に相対する操作条件は下記の通りである。
76安定剤、500 ppmのステアリン酸カルシウム及びLu
persol 101と慣用の押出及び造粒法を用いてMER38
g/10分を得た。
ルトフローインデックス38g/10分及びP.I.2.5を
有する。
ンホモポリマーが従来のプロピレンホモポリマーより非
常に高いステレオブロック含量を有することがわかる。
MgCl2/アルコール付加物の代わりに顆粒状MgCl
2 担体を有する固体触媒成分を用い、外部供与体として
下記表2に示される3,3,3−トリフルオロプロピル(メ
チル)ジメトキシシラン及び他の供与体を用いる以外
は、実施例1の方法に従ってプロピレンホモポリマーを
調製した。得られたプロピレンホモポリマーの結晶構造
のアタクチック、ステレオブロック及びアイソタクチッ
ク含量を分析した。結果を下記表2に示す。
ロピル(メチル)ジメトキシシランを用いて調製された
プロピレンホモポリマーの結晶構造が他の外部供与体を
用いて調製されたプロピレンホモポリマーの結晶構造よ
り非常に高いステレオブロック含量を有したことがわか
る。
レンランダムコポリマーを、実施例2の方法に従ってM
FR10g/10分からMFR38g/10分まで強め
た。ランダムコポリマーは、ステレオブロック含量94.
2%、アイソタクチック含量2.5%及びアタクチック含
量3.3%を有した。
ーをスパンボンドファブリックスに変換した。造粒生成
物を押出溶融し、慣用のスパンボンド紡糸装置であっ
て、溶融ポリマーを繊維に変換し、ウェッブを製造する
ためにベルト上に流延し、次いで5種類の接着温度によ
ってカレンダーロールで熱接着する装置に供給した。ス
パンンボンドファブリックスを作るために用いられた条
件は次の通りである。 スループット速度: 0.35 g/分/穴 押出温度: 210℃ スピンベルト速度: 27 メートル/分 布基準量: 40 g/m2 繊維サイズ: 28 ミクロン 接着温度: 104、116 、127 、138 及
び149 ℃
に示す。実施例2のプロピレンホモポリマー、比較例1
の従来のプロピレンホモポリマー及び比較例2の従来の
プロピレン−エチレンランダムコポリマーの3種類のポ
リマーを比較した。布の直角方向(CD)グラブ引張強
さはスパンボンドファブリックスに最も重要な強度要件
の1つである。本発明のプロピレンホモポリマーを従来
のプロピレンホモポリマーと比べると、本発明のプロピ
レンホモポリマーが従来のプロピレンホモポリマーより
最適接着温度が低いことがわかる、127℃対138
℃。また、本発明のプロピレンホモポリマーは幅のある
接着窓を有する。即ち、接着曲線は従来のプロピレンホ
モポリマーに比べて最適接着温度により近い。比較例2
の従来のプロピレン−エチレンランダムコポリマーに比
べると、本発明のプロピレンホモポリマーは、両ポリマ
ーが従来のプロピレンホモポリマーより低い強度を有す
るけれども引張強さの高い布を製造した。また、本発明
のプロピレンホモポリマーは使用された従来のランダム
コポリマーより広い接着窓を与える。
は曲げ長さに逆比例する。結果を図2に示す。本発明の
プロピレンホモポリマーはより低い接着温度でより軟ら
かいが、比較例1の従来のホモポリマーはより高い温度
でより軟らかいことがわかる。本明細書で用いられる本
発明のプロピレンホモポリマーの場合127℃及び従来
のプロピレンホモポリマーの場合138℃の最適温度に
おいて、本発明のプロピレンホモポリマーから作られた
布の軟らかさは従来のプロピレンホモポリマーに匹敵す
るものであった。
1の方法に従って、メルトフロー278g/10分、P.
I.4.2、ステレオブロック含量25.2%、アタクチック
含量3.8%及びアイソタクチック含量71.0%を有する
ウルトラハイメルトフロープロピレンホモポリマーを調
製した。上記で得られたポリマーを1000 ppm Irgan
ox 1076 安定剤、500 ppmステアリン酸カルシウム及
び500 ppm Lupersol 101 でエマルジョン安定化して
メルトフロー600g/10分を得た。
/10分、ステレオブロック含量16.5%、アタクチッ
ク含量3.3%及びアイソタクチック含量80.1%を有す
る HH-442Hウルトラハイメルトフロープロピレンホモポ
リマー。
ピレンホモポリマーをメルトブローンウェッブに変換し
た。メルトブローンウェッブを作るために用いられる条
件は次の通りとした。 スループット速度: 0.4g/分/穴 溶融温度: 254℃及び 232℃ 布基準量: 34 g/m2 空気温度: 285℃ 布の軟らかさを試験した。MD曲げ長さ(cm) 及びCD
曲げ長さ(cm) の結果を下記表3に示す。
れた布の軟らかさは、従来のプロピレンホモポリマーに
匹敵するものであった。
レン可溶分4.3%を有するペレット状の本発明のプロピ
レンホモポリマー材料及び HIMONT,カナダ製のMFR2.
0g/10分、P.I.5.3及びキシレン可溶分4.6%を有
するペレット状の従来のプロピレンホモポリマーフィル
ム樹脂のフィルム材料を例示する。1.5インチの Killi
on押出機により下記条件でキャストシートを押出した。 ゾーン #1 - 約 232℃ ( 450°F ) ゾーン #2 - 約 249℃ ( 480°F ) ゾーン #3 - 約 249℃ ( 480°F ) ゾーン #4 - 約 249℃ ( 480°F ) ゲート - 約 249℃ ( 480°F ) ダイ #1 - 約 249℃ ( 480°F ) ダイ #2 - 約 249℃ ( 480°F ) 速度 - 97 RPM チルロール温度 - 約 49-52℃ ( 120-125°F ) チルロール速度 - 約2.1m(6.8 ft)/ 分
のプロピレンホモポリマーのシート試料をT.M.ロングフ
ィルム引張装置により約7.6cm(3″) /秒、35psi 力
モード及び6倍同時延伸で伸ばした。2種のフィルムの
機械方向における降伏時配向に対する応力を種々の温度
で測定した。結果を下記表4に示す。
S(スパンボンド−メルトブローン−スパンボンド)不
織積層構造のスパンボンド不織層及び他の不織材料製造
のスパンボンド不織層、熱接着可能ステープルファイバ
ー、フィルム、シート、スパンボンドファブリックス及
びメルトブローンファブリックスに用いることができ
る。本明細書に開示される本発明の他の特徴、利点及び
実施態様は、前述の開示を読み取った後当業者に容易に
明らかになるであろう。これについて、本発明の個々の
実施態様はかなり詳細に記載してきたが、説明及び特許
請求した本発明の真意及び範囲を逸脱することなくこれ
らの実施例の変更及び修正を行うことができる。
プロピレンホモポリマー及びプロピレン−エチレンラン
ダムコポリマーの接着温度の関数として布の直角方向
(CD)グラブ引張強さの関係を示すプロットである。
ロピレンホモポリマーの接着温度の関数として布の軟ら
かさの関係を示すプロットである。
Claims (9)
- 【請求項1】 下記の反応生成物を含む触媒の存在下に
プロピレンモノマーを重合することにより得られた結晶
構造のステレオブロック含量少なくとも20%、P.I.値
3.0〜6.5及びMFR0.15〜1000g/10分を有
するプロピレンホモポリマー。 (A)活性マグネシウムハライド及びそれに担持され
た、Ti−ハロゲン結合を少なくとも1個含有するチタ
ン化合物及び芳香族酸のエステル、エーテル結合を1個
だけ有するアルキル又はアルカリルエーテル、ケトン、
モノ又はポリアミン、アルデヒド及びリン化合物からな
る群より選ばれた電子供与体を含む固体触媒成分; (B)Al−アルキル化合物;及び (C)3,3,3−トリフルオロプロピル(アルキル)ジメ
トキシシラン。 - 【請求項2】 ステレオブロック含量が少なくとも25
%であり、P.I.が3.2〜5.5である請求項1記載のプロ
ピレンホモポリマー。 - 【請求項3】 結晶構造のステレオブロック含量少なく
とも20%、P.I.値3.0〜5.0及びMFR0.15〜10
00g/10分を有するプロピレンホモポリマーから製
造された繊維。 - 【請求項4】 請求項3記載の繊維を含有するウェッ
ブ。 - 【請求項5】 ウェッブが不織である請求項4記載のウ
ェッブ。 - 【請求項6】 請求項4記載のウェッブから製造された
布材。 - 【請求項7】 請求項5記載のウェッブから製造された
布材。 - 【請求項8】 ウェッブがメルトブローン又はスパンボ
ンド法で製造された請求項4記載のウェッブ。 - 【請求項9】 結晶構造のステレオブロック含量少なく
とも20%、P.I.値4.5〜6.5及びMFR0.15〜10
00g/10分を有するプロピレンホモポリマーを含む
フィルム。
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