JPH07251795A - 二重反転プロペラ船用船尾管シール装置のドレン排水方法およびドレン排水管構造 - Google Patents

二重反転プロペラ船用船尾管シール装置のドレン排水方法およびドレン排水管構造

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JPH07251795A
JPH07251795A JP6989694A JP6989694A JPH07251795A JP H07251795 A JPH07251795 A JP H07251795A JP 6989694 A JP6989694 A JP 6989694A JP 6989694 A JP6989694 A JP 6989694A JP H07251795 A JPH07251795 A JP H07251795A
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drain
inner shaft
seal device
propeller
shaft
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JP6989694A
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Masatoshi Eda
政利 江田
Hiroshi Morita
宏 森田
Shinji Tsukabe
真次 塚部
Masami Akatsu
昌巳 赤津
Kiyoshi Uchiyama
潔 内山
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Eagle Industry Co Ltd
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Eagle Industry Co Ltd
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 二重反転プロペラ船において、船尾管シール
装置のドレンを、ドレンポンプを使用することなく排出
可能にした。 【構成】 二重反転プロペラ船において、内軸後部シー
ル装置11のドレン室30のドレンを、シールライナー11b
に形成したドレン排水用連通路29,後部内軸軸受7に形
成したドレン管25および外軸後部シール装置13のシール
ライナー13bに形成したドレン導入用連通路27を介し
て、外軸後部シール装置13のドレン室31へ導入し、ドレ
ン室31からドレン管17を介して機関室内へ排出すること
でドレン排水系の短縮化をはかり、これによりドレン室
30内のドレンの重力による自然排水を可能にした。した
がってドレンポンプが不必要となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、二重反転プロペラ船に
おける船尾管シール装置のドレン排水方法およびドレン
排水管構造に関し、特に、前方プロペラの後部に装備さ
れる内軸船尾軸封装置のドレン排水方法およびドレン排
水管構造に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、二重反転プロペラ船が実用化され
てきており、その軸系装置を図6により説明すると、図
6において、符号135は後方プロペラを示しており、こ
の後方プロペラ135は内軸137の後端部に接続され主機関
130により駆動されるようになっている。一方、前方プ
ロペラ134は外軸136の後端部に接続され、反転ギア132
により主機関130と逆方向に回転されるようになってい
る。なお、反転ギア132の断面を主機関130のトルク変動
から保護するために、弾性継手131が主機関130と反転ギ
ア132との間に装備されている。また内軸137は外軸136
の内面に装着された内軸軸受142,145により支持されて
いる。
【0003】一方外軸136にかかる重量は船体133に装着
された外軸軸受143,144により支承されている。船尾管
軸受142〜145は潤滑油を用いているので、この潤滑油の
外部への流出を防ぐ目的から、船尾管軸受142〜145の船
首側および船尾側の合計4ケ所に、船尾管軸封装置(シ
ール装置)138,139,140,141が設けられる。この軸封
装置138〜141としては、従来の船舶に多く採用されてい
るラバー製のリップ型シールが用いられている(図7参
照)。
【0004】なお図7中の符号141-1ないし141-4および
140-1ないし140-4は、それぞれ軸封装置141および140の
リップ型シールを示している。そして多くの船舶には、
リップ型シールの交換が比較的難しい船尾側軸封装置14
0,141のリップ型シールの耐久性を確保するために、非
常用配管151,153を装備している。
【0005】また、船尾管軸受142〜145を潤滑した潤滑
油を排油するためのパイプ147に弁148,149が装備され
ていて、正常時この弁148,149を“開”とすることによ
り、船尾側軸封装置140,141の140-3と140-4との間およ
び141-3と141-4との間の油圧が配管151,153によって船
尾管軸受142〜145付近と同じとなり、結果的にリップ型
シール140-4と141-4とをフリー状態として、リップ型シ
ール140-3と141-3とが機能するようになっている。
【0006】リップ型シール140-3と141-3とが損耗する
等の異常時には、弁148,149を“閉"とすることでリップ
型シール140-3と140-4との間および141-3と141-4との間
の圧力が低くなり、リップ型シール140-4と141-4とが機
能し始める。ここで、内軸後部軸封装置141のリップ型
シール141-3と141-4との間への給油は、外軸136の外周
に装備された給水装置150を介して、外軸136の内周面に
布設した給油管151により行なわれる。
【0007】さらに、外軸後部軸封装置140のリップ型
シール140-2と140-3との空間に溜まったドレンD1(主
に浸入してきた海水および軸受潤滑油の漏れ)を排出す
るために、ドレン管154が船体133に布設されている。も
し、海水の浸入を防止するリップ型シール140-1と140-2
とに不具合があれば、海水が前記空間に浸入するので、
海水は重力で自然にドレン管154に導かれ、機関室内に
て乗組員が発見できるようになっている。
【0008】一方、内軸後部軸封装置141のリップ型シ
ール141-2と141-3との空間に溜まったドレンD2は、給
油管151と同様の布設要領にて配設されたドレン管152に
より、機関室内へと排出される。この際、配管が長いの
で重力での自然排出が難しいため、排油ポンプ155で強
制的に吸引する方策がとられることもある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述の従来
のものでは、次のような問題点がある。 (1) 内軸後部軸封141のドレン管152は、外軸内周面に沿
って機関室内へと布設されるので長くなり、管内抵抗が
増加してドレンが重力で自然に排出され難い。ドレンが
排出されないと、浸入してきた海水はリップ型シール14
1-2と141-3間との空間に充満した後に、リップ型シール
141-3を通って隣の空間、すなわちリップ型シール141-3
と141-4へとの間へと浸入する。そしてドレンはここで
潤滑油と混合され、さらにリップ型シール141-4を通っ
て軸受の潤滑油と混じり合うことになる。潤滑油に海水
が浸入すると乳化して、軸受の潤滑性能を悪化させ、場
合によっては軸受の焼付事故を招く。
【0010】(2) ドレンの主成分は海水であり、外軸内
周面の潤滑油中にドレン管を長く布設することは、ドレ
ン管継手部などからの漏れの危険性が高くなり、信頼性
を損なう。 (3) 仮に、排油ポンプで強制的にドレンを吸引するとし
ても、上記(2)の問題点は解決されない。加えて次の問
題があって実用的でない。
【0011】ポンプの吸引能力に比べて浸入する海水
の量は微量であり、ポンプを運転するとリップ型シール
141-2と141-3との空間が負圧となって、両隣りのリップ
型シール141-2と141-3に過大な負荷を与え、シール自体
の損耗を招く。 ポンプの運転をタイマーによる間欠運転にするにして
も、ドレン量が一定しておらず、いつ浸入するかも定ま
っていないのでタイマーの設定ができない。本発明は、
このような問題点を解決した二重反転プロペラ船用船尾
管シール装置のドレン排水方法およびドレン排水管構造
を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、請求項1に記載の二重反転プロペラ船用船尾管シー
ル装置のドレン排水方法は、二重反転プロペラ船におい
て、後方プロペラを駆動する内軸と、同内軸に同芯的に
支持されて前方プロペラを上記後方プロペラに対し逆回
転方向に駆動する外軸と、同外軸に取り付けられ上記内
軸を回転可能に支持する後部内軸軸受と、船体に取り付
けられて上記外軸を回転可能に支持する後部外軸軸受
と、上記の前方プロペラと後方プロペラとの間に配設さ
れ上記後部内軸軸受の軸封装置としての後部内軸シール
装置と、上記前方プロペラと上記船体の船尾端部との間
に配設され上記後部外軸軸受の軸封装置としての後部外
軸シール装置とをそなえ、上記後部内軸シール装置の内
部に溜まったドレンが上記後部外軸シール装置を経て排
出されるように構成されていることを特徴としている。
【0013】請求項2に記載のドレン排水方法は、請求
項1に記載ドレン排水方法において、上記の後部内軸シ
ール装置および後部外軸シール装置に、それぞれフラッ
シング水の供給を受けてシール作用を行なう端面型シー
ルが設けられ、上記後部内軸シール装置に設けられた端
面型シールに供給された上記フラッシング水が、同後部
内軸シール装置の内部に溜まった上記ドレンと共に上記
後部外軸シール装置を経て排出されるように構成されて
いることを特徴としている。
【0014】請求項3に記載のドレン排水管構造は、後
方プロペラを駆動する内軸と、同内軸に同芯的に支持さ
れて前方プロペラを上記後方プロペラに対し逆回転方向
に駆動する外軸と、同外軸に取り付けられ上記内軸を回
転可能に支持する後部内軸軸受と、船体に取り付けられ
て上記外軸を回転可能に支持する後部外軸軸受と、上記
前方プロペラと後方プロペラとの間に配設され上記後部
内軸軸受の軸封装置としての後部内軸シール装置と、上
記の前方プロペラと上記船体の船尾端部との間に配設さ
れ上記後部外軸軸受の軸封装置としての後部外軸シール
装置とをそなえ、上記後部内軸シール装置のケーシング
に同後部内軸シール装置の内部に連通するドレン排水用
連通路が形成されるとともに、上記後部外軸シール装置
のライナーに同後部外軸シール装置の内部に連通するド
レン導入用連通路が形成され、上記後部内軸シール装置
に形成されたドレン排水用連通路と上記後部外軸シール
装置に形成されたドレン導入用連通路とを、接続するド
レン管が、上記前方プロペラのボス部を貫通して形成さ
れ、上記後部外軸シール装置のケーシングに同後部外軸
シール装置の内部に連通するドレン排水路が形成されて
いることを特徴としている。
【0015】請求項4に記載のドレン排水管構造は、請
求項3に記載のドレン排水管構造において、上記ドレン
管が、上記後部内軸軸受を貫通して形成されていること
を特徴としている。
【0016】
【作用】上述の本発明の二重反転プロペラ船用船尾管シ
ール装置のドレン排水方法およびドレン排水管構造によ
れば、内軸後部シール装置に浸入した海水あるいはフラ
ッシング水は、短くかつ流水抵抗の少ないドレン排水用
連絡路、ドレン管等を通じて後部外軸シール装置の内部
のドレン室へ重力で自然に導かれ、ここで後部外軸シー
ル装置のドレンと一緒になって機関室内へ確実に排出さ
れる。このため、機関室内へ排水されるドレンを観測し
て、ドレン量の増加によるシール装置の異常の早期発見
が可能となり、また海水が軸受用潤滑油へ混入すること
を防止できるため、船尾管軸受およびシール装置の信頼
性が向上する。
【0017】
【実施例】以下、図面により本発明の実施例としての二
重反転プロペラ船用船尾管シール装置のドレン排水方法
およびドレン排水管構造について説明すると、図1,2
は第1実施例に係る全リップシール型船尾管シール装置
における排水管構造を示しており、図1はその全体側断
面図,図2は図1のA矢視部の拡大側断面図であり、図
3,4は第2実施例に係るリップシールと端面シールと
の組合せ型船尾管シール装置における排水管構造を示し
ており、図3はその全体側断面図,図4は図3のB矢視
部の拡大側断面図であり、図5は第3実施例に係るリッ
プシールと端面シールとの組合せ型船尾管シール装置に
おける排水管の構造の全体側断面図である。
【0018】まず、図1,2により第1実施例を説明す
る。この第1実施例では、シール装置としてリップシー
ル型のものが用いられている。図1において、符号3は
後方プロペラを示しており、この後方プロペラ3は主機
関(図示せず)に接続された内軸1の後端部に取り付け
られている。一方前方プロペラ4が反転ギア(図示せ
ず)に接続された外軸2の後端部に取り付けられていて
両プロペラ3,4は互いに反転駆動されるようになって
いる。
【0019】内軸1の重量は外軸2の内面に装着された
前部内軸軸受6と前方プロペラ4のボス内部に装着され
た後部内軸軸受7とにより支持されており、外軸2にか
かる重量は船体5に装備された前部および後部外軸軸受
8,9により支持されるようになっている。各軸受6〜
9に供給される潤滑油が船外や船内に流出するのを防止
するために内軸前部シール装置10および内軸後部シール
装置11,21ならびに外軸前部シール装置および外軸後部
シール装置12,13,20が設けられ、さらに、上記潤滑油
が排油管16を通じて潤滑油タンク(図示せず)へ回収さ
れるようになっている。
【0020】符号14は給油装置を示しており、この給油
装置14は外軸2の外周面に装着され内軸後部シール装置
11に通油管19で連結されていて、内軸後部シール装置11
に潤滑油L1を供給している。外軸後部シール装置13
は、船体5に布設された通油管18により潤滑油L2が供
給されるようになっている。
【0021】次に、図2により内軸後部シール装置11お
よび外軸後部シール装置13の具体的構造を詳述する。符
号11aは内軸後部シール装置11のケーシングを示してお
り、このケーシング11aは前方プロペラ4に装着されて
いる。一方内軸1に内軸後部シール装置11ののライナー
11bが固定されている。符号11c,11d,11e,11fは
リップ型シールを示しており、各リップ型シール11c〜
11fはケーシング11aの内面にそれらの基端部を取り付
けられるとともに、先端部のく字状の屈曲部をライナー
11bに摺設可能に配設されている。
【0022】符号13aは船体5に装着された外軸後部シ
ール装置のケーシングを、また符号13bは外軸2に固定
された外軸後部シール装置のライナーを示している。符
号13c,13d,13e,13fはケーシング13aにそれらの
基端部を取り付けられるとともに先端部のく字状の屈曲
部をライナー13bに摺設可能に配設されたリップ型シー
ルを示している。ここで前方プロペラ4は外軸2のフラ
ンジ部2bと継手ボルト2aで接続される。このフラン
ジ部2bを海水から保護する目的で防水板15が装備され
ている。
【0023】リップシール11d,11eの間の底部はドレ
ン室30となっていて、このドレン室30のドレンを機関室
内へ排出するために、次のような排水経路が設けられて
いる。すなわち、ケーシング11aにドレン管30に連通す
るドレン排水用連絡路29が形成されている。一方外軸後
部シール装置13のリップシール13d,13e間の底部はド
レン室31となっていて、このドレン室31に連通するドレ
ン導入用連通路27がライナー13bに形成されている。
さらに、後部内軸軸受7にドレン管25が形成されてい
る。
【0024】そして、ドレン管25とドレン排水用連絡路
29とが前方プロペラ4の後端部で連通し、ドレン管25と
ドレン導入用連通路27とが前方でプロペラ4の前端部
で、外軸2のフランジ部2b,連通用ピース26および防
水板15などを介して、連通し、さらに、ケーシング13b
にドレン室31に連通するドレン排水路28が形成されてい
る。ドレン排水路28は機関室に末端部を開口するドレン
管17に連通している。したがって、内軸後部シール装置
11のドレン室30のドレンは、次のルートで機関室内へ排
出される。
【0025】内軸後部シール装置のケーシング11a→前
方プロペラ4の後端部→内軸後部軸受7の外周面→前方
プロペラ4の前端部→外軸2のフランジ部2b→同フラ
ンジと防水板15とをつなぐピース26→外軸後部シール装
置のライナー13b→リップ型シール13d,13eの間→ド
レン管17。なお、ドレン室30からドレン室31へのドレン
排水系は、極力流水抵抗を低くおさえ、かつ最短距離と
なるように考慮されている。また、ドレン室31はドレン
室30より低い位置にあるため、ドレン室30のドレンは、
重力により自然に、ドレン室31に流れることになる。
【0026】次に、図3,4により第2実施例を説明す
る。この第2実施例では、シール装置として、リップシ
ールと端面シールとの組合せ型のものが用いられてい
る。図3において、符号22は給水装置を示しており、こ
の給水装置22は外軸2の外周面に装着され、後部内軸シ
ール装置21に通水管23で連絡されて、フラッシング水F
1が供給されるようになっている。また、外軸後部シー
ル装置20には、船体5に布設された通水管24によりフラ
ッシング水F2が供給されるようになっている。
【0027】符号25は内軸後部シール装置のドレン管
を、また符号17は外軸後部シール装置のドレン管をそれ
ぞれ示している。さらに、図4により内軸後部シール装
置21の具体的構造を説明する。内軸1の外周面にはシー
ル装置21のライナー21bが装着される。シール装置21の
ケーシング21aは前方プロペラ4のプロペラボス後端面
に装着されており、ケーシング21aの内周面にはリップ
型シール21e,21fがそれらの基端部を取り付けられる
とともに、先端部のく字状折曲部をライナー21に摺動可
能に配設されており、さらに、ライナー21bの外周面に
断面略L字状の2個の端面型シール21c,21dがそれら
の水平面を固着されて、前後方向に配設されている。
【0028】各端面型シール21c,21dの垂直面にはケ
ーシング21aの垂直状摺動面21l,21mと摺接する内外
の摺動面とそれらの間に形成された圧力室21h,21jを
そなえている。フラッシング水F1が通水管23を介して
端面型シール21dの垂直面に形成されてケーシング21a
の垂直状摺動面21mに開口する圧力室21jに供給される
ようになっている。
【0029】そして、端面型シールの圧力室21jにフラ
ッシング水が供給されると、内側の摺動面がケーシング
21aの摺動面21mに押し付けられてシール作用が行なわ
れ、このときの摺動熱はフラッシング水により、海中へ
排出される。外軸後部シール装置20も内軸後部シール装
置21と同様の構成となっている。ここで、内軸後部シー
ル装置21の端面型シール21dとリップ型シール21eとの
間の空間の底部ドレン室30に溜まったドレンD1は、第
1実施例(図2)と同様のルートで機関室内へと排出さ
れる。
【0030】次に、図5により第3実施例を説明する。
この第3実施例のものと第2実施例(図4)との相違点
は、ドレンの排水ルートを構成するドレン管25が前方プ
ロペラ4を前後方向にかつ前下がり状に貫通して設けら
れた点にある。一般的に銅合金の長尺の穴明は難しいた
めドレン管25は内軸後部軸受7の外周面を経由するが、
前方プロペラ4の穴明が可能であれば、第3実施例の方
がドレンパイプラインが単純化してドレンルートの確保
の手間およびパイプラインが短くなるので流体抵抗が減
少してドレン排出の確実性が向上する。
【0031】このように、上述の1〜3の各実施例のも
のでは、内軸後部シール装置11のドレンを外軸内面に沿
って機関室内まで単独にひくことが不要となったので、
ドレン排水系中の抵抗が減ってドレンの排出が確実に行
なわれる。また、従来例のように、内外軸間に充満した
潤滑油の中をドレン管が導設されないので、ドレン管の
継手部からの海水(ドレン)リークなどの危険性が著し
く減り、また浸入した海水が軸受油まで至ることがない
ので、軸系システムの信頼性が向上する。
【0032】さらに、ドレンの排水経路となる内軸後部
シール装置11,前方プロペラ4,外軸2,ピース26,防
水板15,外軸後部シール装置13の各部品は、機械的に位
置がしっかり固定されるので、要所にOリングなどを装
着するのみで、容易に確実にドレン管25を導設でき、実
用的である。
【0033】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の二重反転
プロペラ船用船尾管シール装置のドレン排水方法および
ドレン排水管構造によれば、次のような効果ないし利点
が得られる。 (1) 内軸後部シール装置のドレンを外軸後部シール装置
を介して排水することにより、ドレン排水系の短縮化と
流水抵抗の減少をはかることができ、内軸後部シール装
置のドレンを自然に確実に排出することが可能となる。 (2) 上記(1)により、ドレンポンプの廃止が可能とな
る。 (3) 従来例のようにドレン管が内外軸間に充満した潤滑
油中に導設されないので、ドレン管の継手部などからリ
ークしたドレン(主として海水)が潤滑油に混入するこ
とに伴う不都合を解消することができる。 (4) 機関室内で排出されてくるドレンを計測することに
より、シール装置の異常の早期発見が可能となるほか、
海水が軸受用潤滑油に混合することが防止できるため、
船尾管軸受およびシール装置の信頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例としての二重反転プロペラ
船用船尾管シール装置のドレン排水方法およびドレン排
水管構造の全体側断面図。
【図2】図1のA矢視部の拡大側断面図。
【図3】本発明の第2実施例としての二重反転プロペラ
船用船尾管シール装置のドレン排水方法およびドレン排
水管構造の全体側断面図。
【図4】図3のB矢視部の拡大側断面図。
【図5】本発明の第3実施例としての二重反転プロペラ
船用船尾管シール装置のドレン排水方法およびドレン排
水管構造の全体側断面図。
【図6】従来の二重反転プロペラ船の軸系装置の模式側
断面図。
【図7】同船尾管シール部の側断面図。
【符号の説明】
1 内軸 2 外軸 3 後方プロペラ 4 前方プロペラ 5 船体 6 前部内軸軸受 7 後部内軸軸受 8 前部外軸軸受 9 後部外軸軸受 10 内軸前部シール装置 11 内軸後部シール装置 12 外軸前部シール装置 13 外軸後部シール装置 14 給油装置 15 ドレン管 16 排油管 17 ドレン管 18,19 通油管 20 外軸後部シール装置 21 後部内軸シール装置 22 給水装置 23,24 通水管 25 ドレン管 27 ドレン導入用連通路 28 ドレン排水路 29 ドレン排水用連通路 30,31 ドレン室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森田 宏 長崎市飽の浦町1番1号 三菱重工業株式 会社長崎造船所内 (72)発明者 塚部 真次 長崎市飽の浦町1番1号 三菱重工業株式 会社長崎造船所内 (72)発明者 赤津 昌巳 埼玉県坂戸市大字片柳1500番地 イーグル 工業株式会社内 (72)発明者 内山 潔 埼玉県坂戸市大字片柳1500番地 イーグル 工業株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二重反転プロペラ船において、 後方プロペラを駆動する内軸と、 同内軸に同芯的に支持されて前方プロペラを上記後方プ
    ロペラに対し逆回転方向に駆動する外軸と、 同外軸に取り付けられ上記内軸を回転可能に支持する後
    部内軸軸受と、 船体に取り付けられて上記外軸を回転可能に支持する後
    部外軸軸受と、 上記の前方プロペラと後方プロペラとの間に配設され上
    記後部内軸軸受の軸封装置としての後部内軸シール装置
    と、 上記前方プロペラと上記船体の船尾端部との間に配設さ
    れ上記後部外軸軸受の軸封装置としての後部外軸シール
    装置とをそなえ、 上記後部内軸シール装置の内部に溜まったドレンが上記
    後部外軸シール装置を経て排出されるように構成されて
    いることを特徴とする、二重反転プロペラ船用船尾管シ
    ール装置のドレン排水方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の二重反転プロペラ船用
    船尾管シール装置のドレン排水方法において、 上記の後部内軸シール装置および後部外軸シール装置
    に、それぞれフラッシング水の供給を受けてシール作用
    を行なう端面型シールが設けられ、 上記後部内軸シール装置に設けられた上記端面型シール
    に供給された上記フラッシング水が、同後部内軸シール
    装置の内部に溜まった上記ドレンと共に上記後部外軸シ
    ール装置を経て排出されるように構成されていることを
    特徴とする、二重反転プロペラ船用船尾管シール装置の
    ドレン排水方法。
  3. 【請求項3】 二重反転プロペラ船において、 後方プロペラを駆動する内軸と、 同内軸に同芯的に支持されて前方プロペラを上記後方プ
    ロペラに対し逆回転方向に駆動する外軸と、 同外軸に取り付けられ上記内軸を回転可能に支持する後
    部内軸軸受と、 船体に取り付けられて上記外軸を回転可能に支持する後
    部外軸軸受と、 上記の前方プロペラと後方プロペラとの間に配設され上
    記後部内軸軸受の軸封装置としての後部内軸シール装置
    と、 上記前方プロペラと上記船体の船尾端部との間に配設さ
    れ上記後部外軸軸受の軸封装置としての後部外軸シール
    装置とをそなえ、 上記後部内軸シール装置のケーシングに同後部内軸シー
    ル装置の内部に連通するドレン排水用連通路が形成され
    るとともに、上記後部外軸シール装置のライナーに同後
    部外軸シール装置の内部に連通するドレン導入用連通路
    が形成され、 上記後部内軸シール装置に形成されたドレン排水用連通
    路と上記後部外軸シール装置に形成されたドレン導入用
    連通路とを接続するドレン管が、上記前方プロペラのボ
    ス部を貫通して形成され、 上記後部外軸シール装置のケーシングに同後部外軸シー
    ル装置の内部に連通するドレン排水路が形成されている
    ことを特徴とする、二重反転プロペラ船用船尾管シール
    装置のドレン排水管構造。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の二重反転プロペラ船用
    船尾管シール装置のドレン排出管構造において、上記ド
    レン管が、上記後部内軸軸受を貫通して形成されている
    ことを特徴とする、二重反転プロペラ船用船尾管シール
    装置のドレン排水管構造。
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