JPH07251008A - 濾過タンク - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 タンクの補修作業及び濾材の交換作業が容易
で、コンパクトに構成できて全体の高さを比較的低く抑
えることができる濾過タンクを提供することを目的とす
る。 【構成】 上下に２分可能なタンク本体１、２を設け、
下側タンク本体２の底面中央部に集水部７を設け、集水
部７から前記底面に沿って外方に延びる、多数の通水孔
９を有する集水路８を複数設置し、集水路８と集水部７
とを連通させ、集水部７に処理水をタンク外へ導く排水
管１０を連結し、また、下側タンク本体２の底面に水抜
きパイプを設置し、上側タンク本体１には、被処理水供
給管６を設置し、下側タンク本体２に濾材支持用の砂利
層１３を配し、その上に上側タンク本体１の上部に至る
濾材１４を載置して成る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は濾過タンク、より詳細に
は、プ−ル、浴場、観賞池、食品工場等において水を循
環濾過するために用いる濾過タンクに関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】従来の上記種類の濾過タンクの一般的構
成例を図４に拠って説明すると、図中２１はベ−ス２２
上に支持されたタンク本体で、その上部に、濾過すべき
水をタンク本体２１内に供給する被処理水供給路２３が
設置される。また、タンク本体２１内下部に多孔板２４
が配設され、その上に濾材２５を受ける砂利層２６が形
成される。濾材２５はタンク本体２１の上部にまで充填
される。タンク本体２１には蓋２７が被せられ、また、
タンク本体２１の底部に処理水排水路２８と水抜き孔２
９が形成される。

【０００３】上記構成において、被処理水供給路２３か
らタンク本体２１内に導かれた被処理水は、濾材２５の
上面に散水され、濾材２５中を浸透する間に濾過され
る。そして処理水は、砂利層２６を通過して多孔板２４
を抜け、タンク本体１底部の空間部３０に落ち、処理水
排水路２８から回収される。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上記濾過タンクは、通
例、強化プラスチック（ＦＲＰ）製であって、経時劣化
に伴い、補修が必要となる。また、定期的に濾材を交換
しなければならない。然るに、従来のタンク本体は一体
物であるため、上記補修作業及び濾材の交換作業は簡単
にはなし得ない。また、従来の濾過タンクにおいては、
多孔板の下に空間部が設けられるため、その分のスペ−
スが必要となって全体の高さが高くなる欠点がある。

【０００５】本発明は上記従来の濾過タンクの欠点を除
去すべくなされたもので、タンクの補修作業及び濾材の
交換作業が容易で、コンパクトに構成できて全体の高さ
を比較的低く抑えることができる濾過タンクを提供する
ことを課題とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、上下に２分可
能なタンク本体を設け、下側タンク本体の底面中央部に
集水部を設け、前記集水部から前記底面に沿って外方に
延びる、多数の通水孔を有する集水路を複数設置し、前
記集水路と前記集水部とを連通させ、前記集水部に処理
水をタンク外へ導く排水管を連結し、また、前記下側タ
ンク本体の底面に水抜きパイプを設置し、上側タンク本
体には、被処理水供給管を設置し、前記下側タンク本体
に濾材支持用の砂利層を配し、その上に前記上側タンク
本体の上部に至る濾材を載置して成る濾過タンク、を以
て上記課題を解決した。

【０００７】

【作 用】被処理水供給管からタンク内に供給された被
処理水は、濾材を通過中に濾過され、砂利層を経てタン
ク底面に至り、通水孔から集水路内に入る。そして、集
水部に集められた後処理水は、排水管を通ってタンク外
へ排出される。濾材の交換、あるいは、タンクの補修
は、上側タンク本体を下側タンク本体から外すことによ
り、容易に行なうことができる。

【０００８】

【実施例】本発明の好ましい実施例を図１乃至図３に依
拠して説明する。そこにおいて１は上側タンク本体、２
は下側タンク本体で、それぞれ同径の鍔３、４を有して
おり、鍔３、４を接合することにより上側タンク本体１
と下側タンク本体２が一体化され、且つ、分離も可能に
構成される。上側タンク本体１は蓋５を備え、また、被
処理水をタンク内に導く被処理水供給管６を上部に配備
する。

【０００９】下側タンク本体２の底は球面状とされ、そ
の中心部が最も低位にあり、そこに集水部７が設置され
る。そして、集水部７からラジアル方向に複数（図では
４本）の集水路８が形成される。集水路８は中空管状
で、両側面に多数の通水孔９を有している。集水部７も
中空であって、各集水路８と連通状態にされる。

【００１０】集水部７には濾過された処理水をタンク外
へ導く排水管１０が接続され、また、タンク底面に設置
された水抜き管１１が接続される。１２はタンク支持台
である。下側タンク本体２にはその中程まで砂利が充填
され、濾材１４を支持する砂利層１３が形成される。濾
材１４は、上側タンク本体１の上部にまで至る大きさの
ものである。

【００１１】上記構成において、被処理水供給管６から
タンク内に供給される被処理水は、濾材１４を通過中に
濾過され、砂利層１３を経てタンク底部に至る。そこに
おいて処理水は、通水孔９から通水路８内に流入し、最
低位に位置する集水部７内に集まり、そこから排水管１
０を通ってタンク外へ流出する。このように本発明に係
る濾過タンクにおいては、処理水は多数の通水孔９から
集水路８内に流入して集水部７に集められ、そこから排
水管１０を介して排出されるので、従来のタンクのよう
に砂利層の下に空間部を設ける必要がない。

【００１２】濾材１４を交換したり、タンクの内部補修
をしたりする場合は、上側タンク本体１を下側タンク本
体２から取り外すことにより、容易且つ迅速に作業を行
なうことができる。

【００１３】

【発明の効果】本発明は上述した通りであって、濾材を
支持する砂利層の下に空間部を必要としないのでその分
高さを低くすることができ、以て省スペ−スに寄与で
き、また、タンク本体が接合分離自在に上下に二分され
ているため、濾材の交換や補修等の作業を容易且つ迅速
に行なうことができる効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の実施例の一部切截正面図である。

【図２】 本発明の実施例における下側タンク本体の平
面図である。

【図３】 本発明の実施例における下側タンク本体の底
面部斜視図である。

【図４】 従来の濾過タンクの構成例を示す縦断面図で
ある。

【符号の説明】

１ 上側タンク本体 ２ 下側タンク本体 ６ 被処理水供給管 ７ 集水部 ８ 集水路 ９ 通水孔 10 排水管 13 砂利層 14 濾材

フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｂ０１Ｄ 29/08 ５４０ Ａ 29/42 ５１０ 35/02 Ｊ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 上下に２分可能なタンク本体を設け、下
   側タンク本体の底面中央部に集水部を設け、前記集水部
   から前記底面に沿って外方に延びる、多数の通水孔を有
   する集水路を複数設置し、前記集水路と前記集水部とを
   連通させ、前記集水部に処理水をタンク外へ導く排水管
   を連結し、また、前記下側タンク本体の底面に水抜きパ
   イプを設置し、上側タンク本体には、被処理水供給管を
   設置し、前記下側タンク本体に濾材支持用の砂利層を配
   し、その上に前記上側タンク本体の上部に至る濾材を載
   置して成る濾過タンク。