JPH07250277A - フィルム画像再生装置 - Google Patents

フィルム画像再生装置

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JPH07250277A
JPH07250277A JP4266594A JP4266594A JPH07250277A JP H07250277 A JPH07250277 A JP H07250277A JP 4266594 A JP4266594 A JP 4266594A JP 4266594 A JP4266594 A JP 4266594A JP H07250277 A JPH07250277 A JP H07250277A
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film
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JP4266594A
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Inventor
Manabu Inoue
学 井上
Hiroaki Kubo
広明 久保
Hajime Sasaki
元 佐々木
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Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N9/00Details of colour television systems
    • H04N9/11Scanning of colour motion picture films, e.g. for telecine

Landscapes

  • Projection-Type Copiers In General (AREA)
  • Color Television Image Signal Generators (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 全駒の撮像画像を所定の配列パターンで合成
してなるマルチ画像を好適な画質で表示する。 【構成】 フィルム10がローディングされると、高速
で早送りされて各駒の磁気情報が磁気ヘッド18A,1
8Bにより読み込まれた後、準高速で巻戻されて各駒の
フィルム画像がCCDラインセンサ23により撮像され
る。AE・AWB演算回路42により撮像画像から濃度
情報が検出され、該濃度情報と磁気情報とに基づき各駒
に対する撮像条件が演算される。更にフィルム10が中
速で早送りされ、演算された撮像条件に基づき各駒のフ
ィルム画像がCCDラインセンサ23により撮像され
る。各撮像画像はマルチ画像が合成されて第1画像メモ
リ29に記憶され、撮像が終了すると、第1画像メモリ
29内のマルチ画像がモニタTVに出力されて表示され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、現像済フィルムの各駒
に撮影された画像をモニタTV(television)等の表示
装置に再生表示するフィルム画像再生装置に係り、特に
撮像画像をマルチ画像に合成して表示することのできる
フィルム画像再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、フィルム面に撮影条件、現像条件
及び再生条件等の種々の情報が磁気的に記録可能なフィ
ルムが知られている。また、上記情報(以下、磁気情報
という)が記録された現像済フィルムから磁気情報を読
み込むとともに、各駒に撮影された画像(以下、フィル
ム画像という)をCCD(Charge Coupled Device)等
のカラーイメージセンサで撮像し、該撮像画像を上記磁
気情報に含まれる再生条件に基づいてモニタTVに再生
表示するフィルム画像再生装置が提案されている。
【0003】かかるフィルム画像再生装置は、全駒のフ
ィルム画像を所定の配列パターンで配列してなるマルチ
画像に合成してモニタTVに表示する、いわゆるマルチ
画像表示機能を備え、マルチ画像表示により現像済フィ
ルムの内容が確認できるようになっている。
【0004】マルチ画像表示においては、上記磁気情報
及び各駒のフィルム画像の濃度情報が読み込まれ、該磁
気情報及び濃度情報から各フィルム画像に対応して露出
制御値(絞り値及びCCDの露光期間)を設定し、この
露出制御値に基づいて各駒のフィルム画像の撮像が行わ
れる。そして、全フィルム画像の撮像が終了すると、全
撮像画像が所定の配列パターンで配列してなるマルチ画
像に合成され、モニタTVに表示される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記磁気情
報は、磁性体のヒステリシスに基づく信号歪を低減する
ため交流バイアス法により記録されており、その読取を
正確に行うにはバイアス用高周波に基づく所定の高速度
で現像済フィルムを走行させる(スキャンする)必要が
ある。
【0006】上記濃度情報は、各駒のフィルム画像の実
際の濃度分布に関する情報で、各フィルム画像を撮像し
た撮像画像から離散的な複数箇所の濃度情報を抽出する
ことにより検出される。濃度情報は、フィルム画像内の
一部を撮像して得られるから、再生用にフィルム画像を
撮像する際の現像済フィルムの走行速度(以下、再生画
像読込速度という)よりも高速で現像済フィルムを走行
させて各フィルム画像の一部を飛越撮像し、該撮像画像
から画面内の所定位置の濃度情報が読み込まれる。
【0007】また、マルチ画像合成用の撮像画像は、再
生用の撮像画像に比して画面サイズが小さく、高画質も
要求されないから、再生画像読込速度よりも高速で現像
済フィルムを走行させて各フィルム画像を撮像すること
が可能である。
【0008】マルチ画像の表示処理の高速化を考慮する
と、上記磁気情報、濃度情報の読込み及びマルチ画像合
成用のフィルム画像の撮像を可及的高速で行うことが望
ましく、これを実現する方法として、例えば上記磁気情
報、濃度情報の読込み及びマルチ画像合成用のフィルム
画像の撮像を同時に行ったり、或いは、上記磁気情報及
び濃度情報の読込みを同時に行うことが考えられる。
【0009】しかし、磁気情報を読み込むための現像済
フィルムの適正な走行速度(以下、磁気情報読込速度と
いう)、濃度情報を読み込むための現像済フィルムの適
正な走行速度(以下、濃度情報読込速度という)及びマ
ルチ画像合成用のフィルム画像を撮像するための現像済
フィルムの適正な走行速度(以下、マルチ画像用撮像速
度という)の範囲は相互に異なり、一般にマルチ画像用
撮像速度、濃度情報読込速度、磁気情報読込速度の順に
早くなる。
【0010】従って、例えばマルチ画像用撮像速度で現
像済フィルムを走行させて上記磁気情報、濃度情報の読
込み及びマルチ画像合成用のフィルム画像の撮像を同時
に行うと、読み込んだ磁気情報に磁性体のヒステリシス
による信号歪が生じ、磁気情報を高精度で読み込むこと
が困難となる。
【0011】一方、磁気情報読込速度で現像済フィルム
を走行させて上記磁気情報、濃度情報の読込み及びマル
チ画像合成用のフィルム画像の撮像を同時に行うと、フ
ィルム画像がスキャン方向に圧縮されて撮像されるた
め、該撮像画像の濃度分布が実際の濃度分布と異なり、
正確な濃度情報を得ることが困難になるとともに、マル
チ画像の合成も困難になる。
【0012】そして、上記磁気情報及び濃度情報の読込
精度が不正確であると、これらの情報から設定されるフ
ィルム画像の露出制御値が不適正になり、撮像画像の画
質が低下することになる。
【0013】上記のことは上記磁気情報及び濃度情報の
読込みを同時に行うようにした場合も同様で、上記と同
様の問題が生じる。
【0014】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
であり、高精度の磁気情報及び濃度情報の読込みを可能
にし、好適な画質でマルチ画像を表示することのできる
フィルム画像再生装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、フィルム面に
各駒に関する磁気情報が記録された現像済フィルムの各
駒に撮影されたフィルム画像を撮像し、この撮像画像を
所定の配列パターンで配列してなるマルチ画像に合成
し、該マルチ画像を表示手段に表示するフィルム画像再
生装置であって、上記現像済フィルムを走行させるフィ
ルム走行手段と、上記現像済フィルムを走行させて上記
磁気情報を読み込む磁気情報読込手段と、上記現像済フ
ィルムを走行させて上記各駒のフィルム画像の濃度情報
を読み込む濃度情報読込手段と、上記磁気情報及び各フ
ィルム画像の濃度情報に基づき撮像条件を演算する撮像
条件演算手段と、上記現像済フィルムを走行させて上記
撮像条件演算手段により演算された撮像条件に基づき上
記各駒のフィルム画像を撮像する撮像手段と、上記磁気
情報を読み込むべく上記現像済フィルムを第1の速度で
巻上又は巻戻方向に走行させ、磁気情報の読込終了後に
走行方向を反転させて上記濃度情報を読み込むべく上記
現像済フィルムを第2の速度で走行させ、濃度情報の読
込終了後に走行方向を反転させて上記マルチ画像合成用
のフィルム画像の撮像を行うべく上記現像済フィルムを
第3の速度で走行させるフィルム走行制御手段とを備え
たものである。
【0016】
【作用】本発明によれば、現像済フィルムがローディン
グされると、第1の速度で巻上又は巻戻方向に走行させ
てフィルム面に記録された磁気情報が読み込まれる。磁
気情報の読込みが終了すると、走行方向を反転させ、現
像済フィルムを第2の速度で走行させて各駒のフィルム
画像の濃度情報が読み込まれる。フィルム画像の濃度情
報の読込みが終了すると、該フィルム画像の濃度情報及
び上記磁気情報に基づき各駒に対応して露出値、色補正
値等の撮像条件が演算される。また、走行方向を反転さ
せ、現像済フィルムを第3の速度で走行させて、上記演
算された撮像条件に基づき各駒のフィルム画像が撮像さ
れる。
【0017】フィルム画像の撮像が終了すると、全撮像
画像が所定の配列パターンで合成されてマルチ画像が生
成され、このマルチ画像が表示手段に表示される。
【0018】
【実施例】図2は、同フィルム画像再生装置の一実施例
の外観図である。フィルム画像再生装置1は、フィルム
カートリッジ9に収納された現像済みのフィルム10の
(図5、参照)の各駒に撮影された画像(以下、フィル
ム画像という)を撮像装置により撮像し、この撮像画像
を設定された演出方法に従って上記フィルム画像をモニ
タTV(Televison)2の表示画面3に再生するもの
で、図2に示すように、映像信号用のケーブルK1と音
声信号用のケーブルK2とによりモニタTV2に接続さ
れて使用されるようになっている。
【0019】上記演出方法にはフィルム画像の再生に関
する演出とBGM(Background Music)等の効果音の関
する演出とが含まれ、両演出条件は、フィルム画像再生
装置1から設定されるようになっている。上記フィルム
画像は、上記モニタTV2(表示手段)の表示画面3に
再生表示され、効果音は、モニタTV2の両側面に設け
られた一対のスピーカ4から発音される。
【0020】上記再生に関する演出方法には、フェード
イン/フェードアウトによる再生、パンニングによる再
生(フィルム画像を左端から右方向に、或いは下端から
上方向にパンして再生するもの)、ズームアップによる
再生及びスーパーインポーズによる文字情報の重畳等が
含まれる。再生に関する演出方法の設定においては、上
記再生方法の他、再生駒の指定、再生駒の順番、画像の
天地方向の反転及び画像の縦横の画面変換等の再生条件
が設定される。また、効果音に関する演出方法は、主と
して各フィルム画像の再生方法に対応したBGMの演奏
であるが、必要に応じてナレーションを挿入することも
可能である。
【0021】上記演出方法は、フィルム画像再生装置1
による編集作業で設定されるとともに、後述するフィル
ム10の磁気記録部11A,11B,12A,12Bに
記録される。
【0022】フィルム画像再生装置1は、前面パネル1
aにイジェクトテーブル6、表示部7及び操作部8を備
え、該操作部8に設けられた各種スイッチ類によりフィ
ルム画像の再生操作や上記演出方法の設定に関する各種
操作が可能になっている。なお、フィルム画像再生装置
1は、リモートコントロール5を備え、上記操作部8に
代えて該リモートコントロール5により上記各種操作を
行うこともできるようになっている。
【0023】イジェクトテーブル6は、フィルムカート
リッジ9をフィルム画像再生装置1内に取り込み、後述
するフィルム装填部13(図3、参照)に装填させるも
ので、上記前面パネル1aの正面左側に該前面パネル1
aに対して出没し得るようにスライド可能に設けられて
いる。イジェクトテーブル6の底面には巻戻しフォーク
(不図示)が垂直に立設され、フィルムカートリッジ9
はスプール91の駆動孔911(図4、参照)を該巻戻
しフォークに嵌入装着してイジェクトテーブル6に装着
される。
【0024】図4は、上記フィルム画像再生装置に適用
されるフィルムカートリッジの斜視図、図5は、上記フ
ィルムカートリッジからフィルムが引き出された状態を
示す斜視図である。
【0025】フィルムカートリッジ9は、上記フィルム
画像再生装置1に装填されていない状態では、フィルム
10が常にフィルムリーダ部10Aの前端までカートリ
ッジ9本体に収納されるようになっている。フィルム画
像再生装置1は、上記フィルムカートリッジ9がフィル
ム装填部13に装填されると、フィルム9をカートリッ
ジ9本体から引き出し、上記フィルムリーダ部10Aを
フィルム装填部13内に設けられた巻取用スプール16
3(図3、参照)に自動的に巻き付けるオートローディ
ング機構を有している。
【0026】フィルムカートリッジ9は、スプール91
の一方端にフィルム感度やフィルムの枚数等のフィルム
固有の情報(以下、フィルム情報という)がバーコード
94で表示されたデータディスク92を備えている。な
お、上記バーコード94については、本明細書では便宜
上、ハッチングで示した黒い部分94aをバー、白い部
分94bをスペースと称し、黒の幅が広い領域941を
ブラックゾーン、白い幅が広い領域942をクワイエッ
トゾーンと称する。
【0027】上記データディスク92は、カートリッジ
9本体の端面9aと面一に設けられ、上記スプール91
と一体に回転するようになっている。上記スプール91
の中心軸上には上記イジェクトテーブル6に設けられた
巻戻しフォークに嵌合する駆動孔911が設けられてい
る。
【0028】上記データディスク92にはブラックゾー
ン94a及びクワイエットゾーン94bを除いてバー9
41及びスペース942がそれぞれ2種類の幅(幅の広
いものをワイドと称し、幅の狭いものをナロウと称す
る。)で11本ずつ設けられており、その組み合せによ
り上記フィルム情報が表示されている。なお、ブラック
ゾーン94a及びクワイエットゾーン94bに隣接して
いるバー941及びスペース942はそれぞれナロウの
幅で形成され、本実施例においてはワイドとナロウの幅
の比率は、3:1に設定されている。
【0029】また、上記データディスク92の表面には
後述するフィルムの使用状態の表示を指示するための矢
印からなる合わせマーク93が設けられ、カートリッジ
9本体の外周面にはカートリッジ内のフィルム10の状
態を表示するための4種類の表示マーク951〜954
が設けられている。
【0030】表示マーク951〜954は文字表示から
なり、「FRESH」の表示マーク951は未露光状態
であることを示し、「MAI」の表示マーク952は途
中の駒まで露光済みであることを示し、「EXPOSE
D」の表示マーク953は全駒露光済みであることを示
し、「PROCESSED」の表示マーク954は現像
済みであることを示している。なお、上記表示マーク9
51〜954は、シンボルマークや記号等で表示するよ
うにしてもよい。
【0031】そして、上記合わせマーク93の指示する
表示マーク951〜954によりカートリッジ内のフィ
ルム10の状態が分かるようになっている。例えば合わ
せマーク93が「FRESH」の表示マーク951を指
示していれば、フィルム10は未露光であり、「MA
I」の表示マーク952を指示していれば、フィルム1
0は途中の駒まで露光済みであると判別される。
【0032】上記フィルムカートリッジ9に収納された
フィルム10は、図5に示すように、先頭からフィルム
リーダ部10A、画像撮像部10B及びフィルムエンド
部10Cの3つの領域を備えている。
【0033】フィルムリーダ部10Aはカーリッジ9本
体からフィルム10を引き出すために設けられたリード
部分である。フィルムリーダ部10Aの後端部には略1
駒分の未露光領域10Dが設けられ、該未露光領域10
Dの両側部に、当該フィルム10に関するインデックス
情報(例えば撮影枚数、撮影内容のタイトル等)が磁気
的に記録される帯状の磁気記録部11A,11Bが設け
られている。また、上記磁気記録部11Aと磁気記録部
11B間に挟まれた領域は、当該フィルム10の未露光
部分の濃度情報が取り込まれるオレンジベース撮像部1
0Eになっている。
【0034】カラーフィルムは、未露光時おいても一定
の濃度でオレンジ色に発色するようになっている。各駒
Fのフィルム画像は、このオレンジ色の濃度(以下、オ
レンジベース濃度という)に撮影画像に応じた濃度が加
算された濃度を有している。フィルム画像を撮像して得
られる画像信号を高精度に信号処理するためには撮像画
像の濃度からオレンジベース濃度を除去する必要がある
ので、本実施例では、各駒Fのフィルム画像を読み取る
前に上記オレンジベース濃度の情報(以下、オレンジベ
ースデータという)を取り込むべぐ上記オレンジベース
撮像部10Eを撮像して上記オレンジベースデータを取
り込むようにしている。
【0035】なお、上記オレンジベースデータは、フィ
ルム画像の再生時の撮像画像の信号処理前に取り込まれ
ていればよく、上記フィルムエンド部10C、磁気記録
部11A,11B,12A,12B及び駒間の隙間等の
未露光部分を撮像して取り込んでもよい。
【0036】画像撮像部10Bは各駒Fのフィルム画像
を撮像する領域で、所定枚数の写真が所定のピッチで撮
影されている。また、フィルムエンド部10Cは、フィ
ルム10の後端に設けられた未露光領域である。フィル
ムエンド部10Cは、最終駒Fがカートリッジ本体から
所定寸法だけ引き出されるように所要の寸法に設定され
ている。
【0037】フィルム10の巻上方向に対して左側縁部
に矩形状の孔101〜104が穿設されている。孔10
1,102は未露光領域10D及び各駒Fの位置を示す
もので、孔101は未露光領域10D及び各駒Fの前端
位置に設けられ、孔102は未露光領域10D及び各駒
Fの後端位置に設けられている。また、孔103は、フ
ィルムリーダ部10Aのリード部の終端位置を示すもの
で、未露光領域10Dの前端位置を示す孔101より所
定寸法だけ先端側に設けられている。
【0038】また、孔104は、フィルム10のフィル
ムエンド部10Cの先端位置を示すもので、最終駒Fの
後端位置を示す孔102より所定寸法だけ後端側に設け
られている。孔105は、フィルムエンド部10Dの後
端位置を示すもので、上記孔104より所定寸法だけ後
端側に設けられている。
【0039】また、フィルム10の未露光領域10D及
び各駒Fの両側にフィルム10の両側縁に沿って帯状の
磁気記録部11A,11B,12A,12Bが設けられ
ている。フィルム10の巻上方向に対して左側に設けら
れた磁気記録部11Aは、未露光領域10Dの位置を示
す孔101と孔102間に設けられ、巻上方向に対して
左側に設けられた磁気記録部12Aは、各駒Fの位置を
示す孔101と孔102間に設けられている。
【0040】上記磁気記録部11A,11Bは、上記イ
ンデックス情報のほか、設定された演出条件等のフィル
ム10全体に関する情報が記録される記録部である。上
記磁気記録部12Aは、各駒Fの撮影に関する情報、例
えば撮影日、縦横の画面構成、パノラマ(P),ハイビ
ジョン(H),Lプリント等のプリント情報(以下、P
HL情報という)、露出値及び撮影倍率等の撮影情報が
記録される記録部である。また、上記磁気記録部12B
は、例えば露光条件やプリント枚数等の各駒Fの現像時
の情報が記録される記録部である。
【0041】図3は、フィルム装填部の構造を示す斜視
図である。フィルム装填部13は、フィルム画像再生装
置1内の上記イジェクトテーブル6の収納位置に設けら
れている。
【0042】イジェクトテーブル6のテーブル収納部1
31内の下部適所にはフィルムカートリッジ9の有無を
検出するカートリッジセンサ14が設けられ、上部適所
にはフィルムカートリッジ9の上端面に設けられたバー
コード94を読み取るフォトリフレクタ15が設けられ
ている。上記カートリッジセンサ14の検出信号は、後
述するシステムの制御部であるシステムコントローラ4
4に入力される。また、フィルム10のオートローディ
ング時に上記バーコード94によるフィルム情報がフォ
トリフレクタ15により読み取られ、該フィルム情報
は、上記システムコントローラ44に入力される。
【0043】また、テーブル収納部131の後方には給
送ローラ対161,ガイドローラ162及びフィルム1
0を巻き取る巻取スプール163からなるローディング
部16(フィルム走行手段)が設けられている。また、
上記ローディング部16におけるフィルム10の給送路
上であって上記テーブル収納部131の近傍の所定位置
にフィルム10の孔101〜105を検出するフォトリ
フレクタ17が設けられている。
【0044】更に、上記フォトリフレクタ17に隣接し
てフィルム10の磁気記録部11A,12Aへの情報の
読出/書込を行なう磁気ヘッド18A(磁気情報の読出
/書込手段)が設けられ、該磁気ヘッド18Aの下方位
置にフィルム10の磁気記録部11B,12Bへの情報
の読出/書込を行なう磁気ヘッド18B(磁気情報の読
出/書込手段)が設けられている。
【0045】フィルム10の給送(巻上及び巻戻)は、
上記給送ローラ対161の回転駆動により行なわれる。
フィルム10の給送時には上記フォトリフレクタ17に
よりフィルム10に設けられた各孔101〜105が検
出され、この検出信号は、上記システムコントローラ4
4に入力される。そして、フィルム10の給送量及び給
送位置は、上記孔の孔101〜105の検出信号に基づ
きシステムコントローラ44(フィルム走行制御手段)
により制御される。
【0046】また、磁気ヘッド18A,18Bとガイド
ローラ162間に各駒Fのフィルム画像を照明する照明
部19が設けられている。照明部19は、ハロゲンラン
プ、蛍光灯又はキセノン管等からなる光源191、該光
源の191の発光をフィルム10に照射する反射傘19
2及び光源191からの発光を均一にフィルム画像Gに
照射する拡散板193から構成されている。
【0047】上記照明部19は、フィルム10の巻上方
向に対して給送路の右側に設けられ、該給送路の左側で
あって上記照明部19との対向位置の適所に、フィルム
画像の光像を撮像装置23(撮像手段)に導くミラー2
0が設けられている。更に、ミラー20の反射光路上で
あって該ミラー20と上記撮像装置23間に上記フィル
ム画像の光像を撮像装置23に結像するレンズ系21と
該撮像装置23への光量を調節するアイリス22とがこ
の順に設けられている。
【0048】上記撮像装置23は、例えばR,G,Bの
色フィルタを備えた3本のCCD(Charge Coupled Dev
ice)ラインイメージセンサがセンサ軸に対して直角方
向に並列に配列設されてなるカラーイメージセンサで構
成されている。撮像装置23(以下、CCDラインセン
サ23という)は、投影されるフィルム画像の幅方向
(フィルム10の給送方向に対して直角の方向)に上記
センサ軸を一致させて配設され、フィルム10の給送に
より該フィルム10を給送方向に相対的に走査(スキャ
ン)して各フィルム画像を撮像する。
【0049】上記CCDラインイメージセンサは、入射
光量に比例した電荷量を蓄積することにより光像を電気
信号の画像に変換(光電変換)する感光部、該感光部に
蓄積された電荷を取り出すべく蓄積電荷を上記感光部か
ら退避させるための転送部及び上記感光部に蓄積された
不要電荷を排出する排出部を備えている。
【0050】CCDラインセンサ23は、感光部により
入射光量に応じて電荷を蓄積(撮像)するとともに所定
の周期で蓄積電荷を転送部に転送し、後段の画像処理回
路(図1、参照)に撮像画像として出力する。CCDラ
インセンサ23は、フィルム画像をスキャンしている間
に上記電荷蓄積と蓄積電荷の転送とを交互に複数回繰り
返し、フィルム画像をライン単位で撮像する。
【0051】図6は、CCDラインセンサ23の撮像動
作を説明するための波形図で、(a)は感光部に蓄積さ
れた電荷の転送部への転送制御を行なう転送パルスの波
形図、(b)は感光部に蓄積された不要電荷の排出制御
を行なうリセットパルスの波形図、(c)は感光部に蓄
積される蓄積電荷レベルの波形図である。
【0052】CCDラインセンサ23は、後述するCC
Dドライバ41(図1、参照)から撮像開始信号が入力
されると、撮像動作を開始し、撮像停止信号が入力され
ると、撮像動作を停止する。撮像動作が開始されると、
感光部で入射光量に応じた電荷が蓄積される。この蓄積
電荷は、上記CCDドライバ41から所定周期τで入力
される転送パルスPtに基づいて転送部に転送され、画
像処理回路に画像信号として出力され、リセットパルス
Prに基づいて排出される。
【0053】上記リセットパルスPrは転送パルスPtよ
り位相φだけ遅れており、転送パルスPtにより蓄積電
荷が画像信号として取り出されてからリセットパルスP
rが入力される間に感光部に蓄積された電荷は不要電荷
として排出されるようになっている。そして、上記リセ
ットパルスPrの転送パルスPtに対する出力タイミング
(位相φ)を制御することによりCCDラインセンサ2
3の露光期間(シャッタースピードTvに相当)が制御
されるようになっている。
【0054】例えば転送パルスPtが入力される時刻t
0〜t2間について説明すると、時刻t0で蓄積電荷が
画像信号として取り出されると、感光部で新たに入射光
量に応じた電荷が蓄積され、感光部の蓄積電荷レベル
は、電荷蓄積量に比例して上昇する。この蓄積電荷レベ
ルの上昇勾配θは入射光の強度に比例し、強度が大きい
ほど、上昇勾配θは大きくなる。
【0055】時刻t0から位相φだけ遅れた時刻t1で
リセットパルスPrが入力されると、時刻t0から時刻
t1間に蓄積された電荷(図6(c)、小三角形で囲ま
れた部分の面積S1に相当)は、不要電荷として排出さ
れ、時刻t1から感光部で新たに電荷が蓄積される。そ
して、時刻t0から所定周期τ経過後の時刻t2で次の
転送パルスPtが入力されると、時刻t1から時刻t2
間に蓄積された電荷(図6(c)、大三角形で囲まれた
部分の面積S2に相当)が転送部に転送され、画像信号
として取り出される。
【0056】従って、感光部における時刻t0から時刻
t2間の受光期間τの内、時刻t1と時刻t2間の期間
Tv(=τ−φ)が実質的なCCDラインセンサ23の
露光期間となり、画像の撮像期間となる。そして、上記
露光期間Tvは、通常のカメラのシャッタースピードに
相当し、図6から明らかなように、位相φを制御するこ
とにより各フィルム画像の露光期間Tvを制御すること
ができる。すなわち、上記位相φを大きくするほど、露
光期間Tvは短くなり、シャッタースピードは早くな
る。
【0057】フィルム画像の撮像においては、上記アイ
リス22の絞り値Avと上記CCDラインセンサ23の
露光期間Tv(以下、電子シャッタースピードTvとい
う)とを調節して所要の露光量が制御されるが(アイリ
ス22とCCDラインセンサ23とにより露出制御手段
が構成されるが)、後述するマルチ画像用のフィルム画
像の撮像時のように、再生用のフィルム画像の撮像時よ
りも高速でフィルム10がスキャンされるときは、各フ
ィルム画像に対するアイリス22の絞り値Avの設定の
困難性を考慮して、アイリス22の絞り値Avは固定さ
れ、電子シャッタースピードTvのみを調節して各フィ
ルム画像に対する露光量が制御される。すなわち、高速
かつ連続的にフィルム画像を撮像するときは、CCDラ
インセンサ23のみで露出制御手段が構成される。
【0058】図2に戻り、フィルム画像再生装置1は、
フィルムカートリッジ9がフィルム装填部13に装填さ
れると、各駒Fのフィルム画像の再生処理の前にオレン
ジベースデータ、磁気記録部11A,11B,12A,
12Bに記録された情報(以下、磁気情報という)及び
各駒Fのフィルム画像の濃度情報を読み込むようになっ
ている。また、全駒Fのフィルム画像を撮像し、該撮像
画像を所定の配列パターンで二次元配列してなる画像
(以下、マルチ画像という)に合成し、該マルチ画像を
モニタTV2の表示画面3に表示するようになってい
る。
【0059】すなわち、上記マルチ画像の表示や各駒F
のフィルム画像の再生における撮像及び該撮像画像の画
像処理に必要なオレンジベースデータ、磁気情報及び露
出/色補正演算用データ等は、フィルムカートリッジ9
の装填直後に読み込まれる。また、上記マルチ画像の表
示は、フィルム10のインデックス情報として、また、
再生条件設定のための処理画面としてマルチ画像用のフ
ィルム画像の撮像後に行なわれる。
【0060】図7及び図8はマルチ画像の表示例を示す
もので、図7は、36駒の全フィルム画像を一括表示す
る場合の表示例を示し、図8は、36駒のフィルム画像
を12駒単位で分割表示する場合の表示例を示してい
る。
【0061】図7に示すマルチ画像は、36駒のフィル
ム画像が6行6列の配列パターンで合成されている。各
駒Fのフィルム画像G1〜G36は撮影順に対応してお
り、古いフィルム画像から新しいフィルム画像の順に
(1,1),(1,2),…,(2,1),(2,
2),…,(6,5),(6,6)の位置に配列されて
いる。
【0062】図8に示すマルチ画像は、36駒のフィル
ム画像が3枚のマルチ画像で構成され、各マルチ画像
は、それぞれ12枚のフィルム画像が3行4列の配列パ
ターンで合成されている。この表示例では、3枚のマル
チ画像を切換表示することにより全駒Fのフィルム画像
が表示される。
【0063】なお、マルチ画像の配列パターンのサイズ
は、総駒数及び各駒の表示サイズを考慮して適宜のサイ
ズに設定される。また、複数枚のマルチ画像による分割
表示においては、一行ずつ上下にスクロールさせて表示
するようにしてもよい。
【0064】本実施例では、36枚撮りのフィルムを例
に説明したが、任意の撮影枚数のフィルムについても同
様の方法で当該撮影枚数に応じた適宜の配列パターンで
マルチ画像が作成され、該マルチ画像がモニタTV2の
表示画面3に表示される。
【0065】上記各駒Fのフィルム画像の濃度情報は、
再生用のフィルム画像の撮像時の適正な露出値(絞り値
Av,電子シャッタースピードTv)及びホワイトバラン
スの調整値(以下、WB調整値という)を演算するため
に読み込まれるものである。各駒Fのフィルム画像の濃
度情報(以下、露出/色補正演算用データという)は、
フィルム画像内の離散的な複数箇所の濃度を抽出したも
のである。
【0066】フィルムカートリッジ9を装着したイジェ
クトテーブル6がテーブル収納部131に収納される
と、上記カートリッジセンサ14によりフィルムカート
リッジ9の存在が検出されるとともに、上記フォトリフ
レクタ15によりバーコード94によるフィルム情報が
読み取られる。続いて、給送ローラ161によりフィル
ム10のフィルムリーダ部10Aが繰り出され、フィル
ムリーダ部10Aの先端が巻取ローラ163に巻き付け
られて自動的にローディングが行なわれる。
【0067】そして、この後、フィルム10を往復動さ
せて上記オレンジベースデータ、磁気情報及び露出/色
補正演算用データの読込み並びにマルチ画像用のフィル
ム画像の撮像が行なわれる。
【0068】本実施例では、フィルム10のローディン
グ後に高速でフィルム10を最終駒Fまで早送り(第1
スキャン)して上記オレンジベースデータ及び磁気情報
を読み込み、この後、フィルム10を最初の駒Fまで準
高速で巻戻し(第2スキャン)して露出/色補正演算用
データを読み込み、この後、フィルム10を中速で最終
駒Fまで早送り(第3スキャン)してマルチ画像用のフ
ィルム画像の撮像を行なうようにしている。
【0069】磁気情報の読込み、露出/色補正演算用デ
ータの読込み及びマルチ画像用のフィルム画像の撮像を
それぞれ別々に行なっているのは、それぞれの適正なフ
ィルム10のスキャン速度が異なることに基づくもので
ある。なお、上記「高速」、「準高速」及び「中速」
は、再生時における各駒Fのフィルム画像の撮像時のフ
ィルム10の給送速度を基準としたものである。
【0070】マルチ画像用のフィルム画像の撮像時のス
キャン速度を再生時のスキャン速度よりも高速にしてい
るのは、マルチ画像表示を可及的高速で行うためであ
る。マルチ画像における各フィルム画像は、正規の再生
画像よりもサイズが小さく、高画質が要求されないか
ら、必ずしもフィルム画像を構成する全画像データ(C
CDラインセンサ23を構成する各画素で得られるデー
タ)を必要としない。従って、本実施例では、スキャン
方向に画素データを間引いて(縮小して)取り込むべく
各フィルム画像を飛び越しスキャンすることによりマル
チ画像用のフィルム画像の撮像時のスキャン速度の高速
化を図っている。
【0071】上記飛び越しスキャンは、画像を取り込む
べきライン位置のみ正規のスキャン速度(通常の撮像を
行うためのスキャン速度)でスキャンし、これ以外のラ
イン位置は高速でスキャンするものである。例えば先頭
ラインから第1ライン,第2ライン,第3ライン,…と
すると、6の整数倍のライン位置である第6ライン,第
12ライン,…,第6k(k=1,2,…)ラインのラ
イン位置は撮像することなく高速で飛び越すようにする
と、スキャン速度を再生時のスキャン速度の略6倍にす
ることができる。そして、この場合の撮像画像のサイズ
は、元の画像サイズの1/6に縮小される。
【0072】磁気情報の適正なスキャン速度は、通常、
フィルム画像の撮像時のスキャン速度より高速で、マル
チ画像用のフィルム画像の撮像時のスキャン速度に比し
て数倍の高速化が可能である。なお、上記オレンジベー
スデータ、磁気情報、露出/色補正演算用データの読込
み及びマルチ画像用のフィルム画像の撮像の処理につい
ては後述する。
【0073】フィルム画像の撮像においては、上記照明
部19の光源191が所定の照度で発光され、フィルム
画像の内、数ライン分の光像が所定の光量で反射板2
0、レンズ系21及びアイリス22を介してCCDライ
ンセンサ23に投影される。そして、フィルム画像の給
送タイミングに同期して該CCDラインセンサ23の撮
像動作を制御することによりCCDラインセンサ23を
フィルム画像に対して相対的に走査して一枚のフィルム
画像が撮像される。
【0074】図1は、本発明に係るフィルム画像再生装
置の画像の撮像/再生部のブロック図である。
【0075】同図において、図3に示す部材と同一部材
には同一番号を付している。相関二重サンプリング(C
DS(Correlative Double Sampling))回路24、アン
プ25、ホワイトバランス(WB)回路26、A/Dコ
ンバータ27及びγ補正回路28は、CCDラインセン
サ23から出力されるR,G,Bの各色の画像信号に所
定の信号処理を施す画像信号処理回路を構成している。
【0076】CDS回路24は、CCDラインセンサ2
3で生じるリセット雑音やサンプリング雑音等の上記画
像信号に含まれる雑音を抑圧する回路である。アンプ2
5は、R,G,Bの各色の画像信号のレベルを補正する
増幅回路である。
【0077】WB回路26は、R,G,Bの各色の画像
信号に対して3個のアンプ261,262,263を備
え、Gの色の画像信号のレベルを基準にR,Bの各色の
画像信号のレベルを補正することにより撮像画像のホワ
イトバランスを自動的に調整する回路である。WB調整
値(R,Bの各色の画像信号に対するアンプ261,2
63のゲインAGR,AGB)は、後述する自動露光(A
E(Auto Exposure))・ホワイトバランス(AWB(A
uto White Balance))演算回路42(以下、AE・A
WB演算回路42という)により演算され、上記画像信
号のWB回路26への入力に同期してWB回路26に入
力されるようになっている。
【0078】A/Dコンバータ27は、アナログの画像
信号をデジタルの画像信号(以下、画像データという)
に変換する回路である。A/Dコンバータ27もR,
G,Bの各色の画像信号に対する3個のA/Dコンバー
タから構成されている。
【0079】A/Dコンバータ27内の各A/Dコンバ
ータのダイナミックレンジは、装填されたフィルム10
の濃度特性に応じて上記AE・AWB演算回路42によ
り設定される。すなわち、AE・AWB演算回路42
は、装填されたフィルム10のオレンジベース撮像部1
0Eを撮像して得られるオレンジベースデータに基づい
てR,G,Bの各色に対するA/Dコンバータのダイナ
ミックレンジを演算し、この演算結果に基づいて上記各
A/Dコンバータのダイナミックレンジを設定する。
【0080】フィルムのR,G,Bの各色の透過率特性
は、フィルムの種類や現像条件により異なっており一定
範囲のバラツキがある。上記A/Dコンバータ27の処
理可能な信号レベルの範囲(濃度範囲)を固定的に設定
する場合、任意のフィルムを撮像して得られる画像信号
について信号レベルを飽和させることなく信号処理を可
能にするためにはフィルムの透過率特性のバラツキを考
慮すると、上記濃度範囲を実際のフィルム画像の有する
濃度範囲よりもかなり広く設定する必要がある。
【0081】しかし、A/Dコンバータ27の処理可能
な濃度範囲を固定的に設定すると、実際に装填されたフ
ィルムの濃度範囲が狭い場合、A/Dコンバータ27の
処理可能な濃度範囲に対して撮像画像の画像信号の濃度
範囲が非常に狭くなるから、相対的に画像信号の解像度
が粗くなり該画像信号を高精度で信号処理することが困
難となる。
【0082】図9は、露出値に対するカラーフィルムの
赤色の透過率(濃度)特性を示す図である。
【0083】図9の実線で示す透過率特性は濃度範囲
が最も狭い場合を示し、点線で示す透過率特性は、濃
度範囲が最も広い場合を示している。そして、両透過率
特性,の濃度範囲の差ΔDが濃度範囲のバラツキと
なっている。
【0084】A/Dコンバータ27のダイナミックレン
ジを固定的に設定する場合、フィルムの濃度範囲のバラ
ツキを考慮すると、赤色の画像信号に対するA/Dコン
バータの処理可能な濃度範囲の上限は、濃度範囲の最も
広い透過率特性の上限(P1′(%))にマージンを
加えた透過率P1(>P1′(%))に設定する必要が
ある。
【0085】この場合、装填されたフィルム10が、例
えば透過率特性を有していると、実際の画像信号の濃
度範囲(0〜P2′(%))に対してA/Dコンバータ
の処理可能な濃度範囲が広くなり過ぎ、実際の画像信号
に対する処理精度が低下することになる。
【0086】すなわち、透過率特性のフィルム10に
対しては、赤色の画像信号に対するA/Dコンバータの
処理可能な濃度範囲は透過率P2′より少し高い透過率
P2で十分であるにも拘らず、実際に存在しない透過率
の範囲ΔR(=P1−P2)が存在することにより、こ
の分信号処理範囲が狭くなり(図では、P2/P1=略
80%に圧縮される)、相対的に赤色の画像信号のレベ
ルの分解能が低下することになる。
【0087】本実施例では、フィルム画像の撮像に先立
ち、フィルム10のオレンジベースデータ(当該フィル
ムの最大透過率のデータ)を取り込み、該オレンジベー
スデータに基づいてA/Dコンバータ27の処理可能な
濃度範囲を設定するようにしている。
【0088】従って、赤色の画像信号に対するA/Dコ
ンバータの処理可能な濃度範囲は、装填されたフィルム
10が、例えば透過率特性を有している場合は、オレ
ンジベースデータP2′(%)に基づき当該フィルム1
0の撮像画像の画像信号処理に必要な濃度範囲0〜P2
(%)に設定され、例えば透過率特性を有している場
合は、オレンジベースデータP1′(%)に基づき当該
フィルム10の撮像画像の画像信号処理に必要な濃度範
囲0〜P1(%)の範囲に設定される。
【0089】上述のことはフィルムのG,Bの色成分に
ついても同様であり、G,Bの各色の画像信号に対する
A/Dコンバータの処理可能な濃度範囲についてもオレ
ンジベースデータに基づいて適正な範囲に設定される。
これによりフィルム間のR,G,Bの各色の濃度範囲の
バラツキやフィルム間のR,G,Bの色成分のバランス
のバラツキに拘らず、フィルム画像の濃度範囲に応じて
適正な濃度範囲で好適に撮像画像の画像処理ができるよ
うになっている。
【0090】図1に戻り、A/Dコンバータ27から出
力されるR,G,Bの各画像データは、γ補正回路28
及び上記AE・AWB演算回路42に入力される。
【0091】γ補正回路28は、画像データの濃度階調
(γ)特性を所定の非線形の濃度階調(γ)特性に補正
する回路である。γ補正回路28は、R,G,Bの各色
の画像データに対する3個のγ補正回路281,28
2,283を備え、γ補正は、R,G,Bの各色の画像
データについて行なわれる。上記γ補正回路281,2
82,283は、それぞれ上記γ特性を変換する変換テ
ーブルが記憶されたRAM(Random Access Memory)を
備え、該変換テーブルを用いて画像データの非線形処理
を行なう。
【0092】第1画像メモリ29は、上記CDS回路2
4〜γ補正回路28の画像信号処理回路によって所定の
信号処理が施されたR,G,Bの各色の画像データから
なる撮像画像を記憶するメモリである。第1画像メモリ
29は、R,G,Bの各色の画像データについてそれぞ
れ少なくとも撮像画像1枚分の容量を有し、各駒Fのフ
ィルム画像が再生されるときは、CCDラインセンサ2
3により撮像された各フィルム画像が順次、第1画像メ
モリ29に更新的に記憶される。
【0093】また、マルチ画像が表示されるときは、C
CDラインセンサ23により撮像された各フィルム画像
は、画像データの間引き処理によりマルチ画像用の画像
に縮小されて第1画像メモリ29に更新的に記憶され
る。
【0094】図10は、マルチ画像の作成方法を示す図
で、(a)はフィルム画像を示す図、(b)はマルチ画
像作成用に読み取られたフィルム画像を示す図、(c)
はマルチ画像用に縮小されたフィルム画像を示す図であ
る。
【0095】上述したように、マルチ画像用のフィルム
画像の撮像時は、再生時のフィルム画像の撮像時よりも
高速でフィルム10を給送して飛び越しスキャンが行わ
れるから、撮像画像は、同図(b)に示すように、フィ
ルム10の給送方向(横長画面の横方向)に縮小され
る。この縮小率(L′/L)はフィルム10の給送速度
に略比例し、再生画像の横方向寸法に対するマルチ画像
における各フィルム画像の横方向寸法の比率に基づいて
フィルムフィルム10の給送速度を制御することにより
撮像画像の横方向寸法L′がマルチ画像における表示サ
イズの横方向寸法に設定される。
【0096】上記縮小された撮像画像は、上記CDS回
路24〜γ補正回路28により所定の信号処理が施され
た後、縦方向(幅方向)に画像データの間引処理を行な
いつつ第1画像メモリ29に記憶される。この間引処理
により第1画像メモリ29には、同図10に示すよう
に、縦方向にも縮小された撮像画像が記憶される。
【0097】縦方向の縮小率は再生画像の縦方向寸法H
に対するマルチ画像における各フィルム画像の縦方向寸
法の比率(H′/H)に設定され、撮像画像を構成する
画像データは、第1画像メモリ29に記憶される際にこ
の縮小率に基づき縦方向に所定ピッチで間引かれる。
【0098】上記画像データの間引処理は、後述するア
ドレス演算回路43により制御される。また、アドレス
演算回路43により第1画像メモリ29における画像デ
ータのアドレスが制御され、各フィルム画像の撮像画像
はマルチ画像の所定の配列位置に記憶される。
【0099】すなわち、図10(c)において、例えば
フィルム画像G1は、マルチ画像の配列パターンの
(1,1)の位置に記憶され、フィルム画像G2の撮像
画像は、マルチ画像の配列パターンの(1,2)の位置
に記憶される。以下、各駒Fのフィルム画像が撮像され
る毎に各撮像画像は、例えば図7,図8に示すマルチ画
像の配列パターンの所定の配列位置(i,j)に配置さ
れるように第1画像メモリ29に記憶される。
【0100】色差マトリックス回路30は、第1画像メ
モリ29に記憶されたR,G,Bの各画像データからな
る撮像画像を輝度信号Y及びクロマ信号Cからなる撮像
画像に変換する回路である。色差マトリックス回路30
は、R,G,Bの各画像データを所定の比率で合成して
輝度信号Y(=0.3R+0.59G+0.11B)を生成するととも
に、R,Bの各画像データからそれぞれ輝度信号Yを減
算して色差信号(R−Y),(B−Y)からなるクロマ
信号Cを生成する。
【0101】画像処理回路31は、輝度信号Y及びクロ
マ信号Cからなる撮像画像に必要に応じて所定の画像処
理を施すものである。画像処理回路31は、画像の拡
大、縮小及び回転機能を有し、システムコントローラ4
4からの制御信号に基づき所要の画像の拡大、縮小及び
回転処理を行なう。
【0102】画像の拡大、縮小は、例えば上記PHL情
報に基づいて再生画像の画面サイズを変更したり、フィ
ルム画像のクリッピング処理を行なう場合の処理であ
り、画像の回転は、例えば横画面を縦画面に変換した
り、画面の天地を反転する場合の処理である。
【0103】第2画像メモリ32は、上記画像処理回路
31から出力される撮像画像を記録するメモリで、モニ
タTV2に対するバッファメモリとなっている。第2画
像メモリ32は、記憶された撮像画像を構成する画像デ
ータをテレビジョンの走査レートに基づいて読み出すこ
とができるようになっている。
【0104】上記第1画像メモリ29及び第2画像メモ
リ32のアドレス制御、第1画像メモリ29から第2画
像メモリ32への撮像画像の画像データの読出タイミン
グの制御は、後述するアドレス演算回路43によりアド
レス制御が行なわれるようになっている。第1画像メモ
リ29及び第2画像メモリ32は、アドレス演算回路4
3から入力されるアドレスに従って各撮像画像を構成す
る画像データを記憶する。また、第1画像メモリ29
は、アドレス演算回路43から入力される読出タイミン
グに基づき記憶している撮像画像の画像データの読出し
を行なう。
【0105】そして、第1画像メモリ29から第2画像
メモリ32への撮像画像の画像データの読出タイミング
を制御することにより、後述するマルチ画像順次表示に
おける各マルチ画像の表示タイミングが制御される。
【0106】なお、マルチ画像順次表示は、マルチ画像
用のフィルム画像を撮像する際、各フィルム画像の撮像
毎に撮像画像からマルチ画像を生成し、このマルチ画像
をモニタTV2の表示画面3に順次、表示するもので、
詳細は後述する。
【0107】エンハンサ33は、上記輝度信号Yの輪郭
補正を行なう回路である。直交変調回路34は、内部に
搬送波の生成回路を有し、上記色差信号(R−Y),
(B−Y)からなるクロマ信号Cにより上記搬送波の平
衡変調を行なう回路である。D/Aコンバータ35は、
デジタルの輝度信号Y及び平衡変調されたクロマ信号C
をアナログ信号に変換する回路である。バッファ36,
37は、それぞれ上記輝度信号Y及び平衡変調されたク
ロマ信号CのモニタTV2への出力バッファである。
【0108】また、アンプ38は、磁気ヘッド18A,
18Bで読み取られた磁気情報のデータ(デジタル信
号)の増幅及び波形成形を行なう回路である。この磁気
情報のデータは、システムコントローラ44に入力され
る。システムコントローラ44は、読み取った磁気情報
の中の露出に関するデータをAE・AWB演算回路42
に送出する。
【0109】モータMは、給送ローラ対161を駆動す
る駆動源である。モータドライバ39、アイリスドライ
バ40及びCCDラインセンサ23は、それぞれ上記モ
ータMの駆動を制御するドライブ回路、アイリス22の
開閉駆動を制御するドライブ回路及びCCDラインセン
サ23の撮像及び画像信号の読出を制御するドライブ回
路である。上記モータドライバ39は、システムコント
ローラ44により制御され、アイリスドライバ40及び
CCDラインセンサ23は、AE・AWB演算回路42
により制御される。
【0110】AE・AWB演算回路42は、フィルム画
像の撮像に際し、露出値(絞り値Av,電子シャッター
スピードTv)、アンプ25のゲインAG及びWB調整
値を演算し、該演算結果に基づいてアイリスドライバ4
0及びCCDドライバ41の駆動を制御する回路であ
る。
【0111】AE・AWB演算回路42は、システムコ
ントローラ44により制御される。そして、上記AE・
AWB演算回路42及びシステムコントローラ44によ
り各フィルム画像の濃度情報読込手段が構成されるとと
もに、露出値及び画像処理の処理条件を演算する撮像条
件演算手段が構成されている。
【0112】すなわち、システムコントローラ44は、
フィルム10がローディングされると、フィルム10の
オレンジベース撮像部10Bを撮像してオレンジデータ
ベースを読み込んだ後、フィルム10を高速で早送りし
つつ磁気情報を読み込み、引き続き該フィルム10を準
高速で巻戻しつつ各露出/色補正演算用データの読込み
とマルチ画像用のフィルム画像の撮像とを行なう。そし
て、読み込んだ磁気情報の中の露出データをAE・AW
B演算回路42に送出し、該露出データ、上記オレンジ
ベースデータ及び上記露出/色補正演算用データに基づ
き再生時における露出制御値(Av,Tv)、アンプ25
のゲインAG及びWB調整値の演算を行なわせる。
【0113】また、システムコントローラ44は、アド
レス演算回路43を介して全駒Fのフィルム画像の撮像
画像からマルチ画像を生成させ、このマルチ画像をモニ
タTV2に送出して表示画面3に表示させる。
【0114】AE・AWB演算回路42は、各駒Fのフ
ィルム画像の再生時において、算出した露出制御値に基
づきアイリスドライバ40及びCCDドライバ41の駆
動を制御し、各駒Fのフィルム画像の撮像における露出
制御を行なう。また、算出したゲインAG及びWB調整
値をそれぞれアンプ25とWB回路26とに送出し、ア
ンプ25及びWB回路26のゲインを設定する。
【0115】アドレス演算回路43は、上記第1画像メ
モリ29及び第2画像メモリ32に記憶される撮像画像
の画像データのアドレスを演算するもので、マルチ画像
生成手段及びマルチ画像の表示制御手段としての機能を
行うものである。アドレス演算回路43は、システムコ
ントローラ44から入力される制御信号に基づき撮像画
像の画像データに対するアドレスを演算し、この演算結
果を第1画像メモリ29及び第2画像メモリ32に出力
する。また、アドレス演算回路43は、システムコント
ローラ44から入力される読出タイミングに基づき第1
画像メモリ29に記憶された画像データの読出しを制御
する。
【0116】システムコントローラ44は、フィルム画
像再生部の動作を集中制御する制御部である。システム
コントローラ44は、内蔵のROM(Read Only Memor
y)に予め記憶されたフィルム画像の撮像/再生に関す
る処理プログラムに従って上記各構成部材の駆動を制御
する。
【0117】また、システムコントローラ44は、読み
込まれた磁気情報からフィルムに関する情報を判別する
とともに、例えば露出/色補正演算用データの読込タイ
ミング、フィルム画像の撮像タイミング及び磁気情報の
読込/書込タイミング等を制御する。
【0118】次に、オレンジベースデータ、磁気情報、
各駒Fの露出/色補正演算用データ及びマルチ画像用の
フィルム画像の撮像制御について説明する。
【0119】カメラには、写真の撮影方式として写真が
撮影される毎にフィルムを1駒ずつ巻き上げ、フィルム
の先頭駒から後方向に順番に写真撮影を行なう方式(以
下、ノーマルワインド方式という)と、フィルムが装填
されると、一旦、最終の駒位置までフィルムを巻き上
げ、写真が撮影される毎にフィルムを1駒ずつ巻き戻し
てフィルムの最終駒から前方向に順番に写真撮影を行な
う方式(以下、プリワインド方式という)の2種類の方
式がある。
【0120】図11及び図12は、36枚撮りの現像済
フィルムの外観を示す図で、図11は、ノーマルワイン
ド方式により撮影された場合の外観図、図12は、プリ
ワインド方式により撮影された場合の外観図である。
【0121】図11及び図12から明らかなように、ノ
ーマルワインド方式による撮影済フィルム(以下、正方
向撮影フィルムという)は、フィルム10の先頭駒Fに
最も古いフィルム画像G1が記録され、最終駒Fに最も
新しいフィルム画像G36が記録されている。また、プ
リワインド方式による撮影済フィルム(以下、逆方向撮
影フィルムという)は、フィルム10の先頭駒Fに最も
新しいフィルム画像G36が記録され、最終駒Fに最も
古いフィルム画像G1が記録されている。
【0122】上記フィルムの種類は、システムコントロ
ーラ44によりフィルム10から読み込まれた磁気情報
から判別される。例えばフィルムリーダ部10Aの磁気
記録部11A,11Bにフィルムの種類に関する情報が
直接記録されている場合は、当該磁気情報から判別さ
れ、フィルムの種類に関する情報が直接記録されていな
い場合は、各駒Fに対応して磁気記録部12A,12B
に記録された撮影日から間接的に判別される。
【0123】フィルム画像再生装置1に装填されるフィ
ルム10が正方向撮影フィルムか、逆方向撮影フィルム
かによって上記磁気情報等の読込制御が異なってくるの
で、以下、正方向撮影フィルムの場合と逆方向撮影フィ
ルムの場合とに分けて説明する。
【0124】図13は、正方向撮影フィルムの磁気情報
等の読込及びフィルム画像の再生の処理の概要を示す図
である。
【0125】同図において、太線の矢印Q1は、フィル
ム10に対する磁気情報及び露出/色補正演算用データ
の読込み、フィルム画像の撮像の方向であり、磁気ヘッ
ド18A,18B及びCCDラインセンサ23がフィル
ム10を相対的にスキャンする方向を示している。ま
た、白抜きの矢印Q2は、フィルム10を高速で巻き戻
していることを示している。
【0126】また、点線の矢印q1及び一点鎖線の矢印
q2は、上記スキャン及び巻戻しの期間におけるモニタ
TV2の表示画面3に表示される表示内容を示すもの
で、矢印q1の期間は、ローディング状態(ローディン
グ中であること)が表示され、矢印q2の期間は、マル
チ画像が各駒Fのフィルム画像が撮像される毎に順次、
モニタTV2の表示画面3に表示される(以下、マルチ
画像順次表示という)。
【0127】図16(a)は、第9駒目のフィルム画像
が撮像された時の第1画像メモリ29に記憶されたマル
チ画像の一例を示すもので、第1駒〜第9駒のフィルム
画像の撮像画像G1〜G9が6行6列の配列パターンで
マルチ画像に合成された状態を示している。
【0128】後述するマルチ画像一括表示では、36駒
の全フィルム画像を撮像し、これらの撮像画像G1〜G
36が合成されたマルチ画像(図7、参照)がモニタT
V2の表示画面3に表示されるが、マルチ画像順次表示
では、図16(a)に示すように、各駒Fのフィルム画
像が撮像される毎に当該撮像時までに既に撮像されたフ
ィルム画像を合成してなるマルチ画像がモニタTV2の
表示画面3に表示される。
【0129】フィルムカートリッジ9がフィルム装填部
13に装填されると、フィルム10が自動的にローディ
ングされ、引き続きフィルムエンド部10Cまで給送さ
れる。 フィルム10は、ローディング終了後に所定の
速度(高速)にまで加速され、この加速期間中にオレン
ジベースデータが読み込みまれる。また、上記高速で画
像撮像部10Bが巻上方向にスキャン(第1スキャン)
され、この第1スキャンにおいて、磁気情報が読み込ま
れる。
【0130】フィルム10がフィルムエンド部10Cに
達すると、その給送方向が反転され、上記第1スキャン
よりも遅い所定の速度(準高速)にまで加速された後、
この速度で画像撮像部10Bが巻戻方向にスキャン(第
2スキャン)され、露出/色補正演算用データの読込み
が行なわれる。
【0131】フィルム10がフィルムリーダ部10Aに
達すると、再度、その給送方向が反転され、上記第2ス
キャンよりも遅い所定の速度(中速)にまで加速された
後、この速度で画像撮像部10Bが巻上方向にスキャン
(第3スキャン)され、マルチ画像用のフィルム画像G
1〜G36の撮像が行われる。
【0132】マルチ画像用のフィルム画像G1〜G36
の撮像が終了すると、フィルム10の給送方向が反転さ
れてフィルム10がフィルムリーダ部10Aまで高速で
巻き戻され、フィルム10がフィルムリーダ部10Aま
で巻き戻されると、フィルム10が停止され、再生条件
及びフィルム画像の再生可能状態となる。なお、上記第
1スキャン及び2スキャンの期間にはローディング状態
が表示され、第3スキャン及び高速巻戻の期間にはマル
チ画像順次表示が行われる。
【0133】本実施例では、上記のようにフィルム10
がローディングされてからマルチ画像用のフィルム画像
G1〜G36の撮像が完了するまでにフィルム10が3
回スキャンされるので、マルチ画像一括表示を行うと、
マルチ画像の表示までの比較的長期間を要し、操作者に
操作上の違和感を与えることになるので、可及的早期に
モニタTV2の表示画面3にマルチ画像を表示すること
により上記違和感を軽減するようにしている。
【0134】そして、操作者によりフィルム画像の再生
条件が設定された後、再生が指示されると、設定された
再生条件に従って各駒Fのフィルム画像がモニタTV2
の表示画面3に再生表示される。この再生時にはフィル
ム10が先頭駒Fから巻上方向に所定の速度(低速度)
で給送されて所定の駒Fのフィルム画像が順次、撮像さ
れ(第4スキャン)、所定の画像処理が行なわれた後、
モニタTV2の表示画面3に再生表示される。
【0135】そして、再生すべき全駒Fのフィルム画像
の再生が終了すると、図示はしていないが、フィルム1
0を排出すべく該フィルム10がフィルムエンド部10
Cから高速で巻き戻され、この巻戻時に上記設定された
再生条件等の情報(磁気情報の変更内容)がフィルム1
0の磁気記録部11A,11B,12A,12Bに更新
的に記録される。
【0136】次に、図14及び図15のフローチャート
を用いて上記正方向撮影フィルムの磁気情報等の読込制
御及びフィルム画像の再生処理を詳細に説明する。
【0137】図14は、正方向撮影フィルムの磁気情報
等の読込制御のフローチャートである。フィルムカート
リッジ9がイジェクトテーブル6に装填され、フィルム
装填部13に収納されると(#1)、照明部19の光源
191が点灯された後(#3)、フィルム10のローデ
ィングが行なわれ(#5)、モニタTV2の表示画面3
に「ローディング中」の表示(ローディング状態表示)
が行なわれる(#7)。
【0138】続いて、上記ローディング処理の間に絞り
値Av、電子シャッタースピードTv及びWB調整値が予
め設定された初期値にそれぞれ設定され(#9,#1
1)、ローディング処理が終了すると、磁気情報を読み
込むべくフィルム10の給送速度が所定の高速度に加速
され、第1スキャンが開始される(#13)。
【0139】続いて、フィルム10のオレンジベース部
10Bを撮像してオレンジベースデータが読み込まれ
(#15)、該オレンジベースデータに基づき絞り値A
v、電子シャッタースピードTv及びWB調整値が演算さ
れた後(#17)、フィルム10を高速で巻上方向に早
送りしつつ磁気記録部11A,11Bから磁気情報が読
み込まれる(#19,#21のループ)。
【0140】磁気情報の読込みが終了(第1スキャン終
了)すると(#21でYES)、アイリス22が#17
で演算された絞り値Avに設定され(#23)、フィル
ム10が停止される(#25)。
【0141】続いて、フィルム10の巻戻方向の給送
(第2スキャン)が開始され、準高速でフィルム10を
巻き戻しつつ各駒の露出/色補正演算用データの読込み
が行われる(#27〜#31のループ)。
【0142】各駒Fの露出/色補正演算用データを読み
込む毎に、該露出/色補正演算用データに基づきマルチ
画像用のフィルム画像撮像時における絞り値Av、電子
シャッタースピードTv及びWB調整値が演算される
(#29)。
【0143】上記絞り値Av、電子シャッタースピード
Tv及びWB調整値の演算は、AE・AWB演算回路4
2により行なわれる。AE・AWB演算回路42は、シ
ステムコントローラ44から入力される各駒Fの磁気情
報(PHL情報、縦/横の撮影画面等)と上記露出/色
補正演算用データとからフィルム画像の輝度を予測演算
(評価測光)し、この演算結果に基づき各駒Fに対する
上記絞り値Av、電子シャッタースピードTv及びWB調
整値の演算を行なう。
【0144】全駒Fについて露出/色補正演算用データ
の読込みが終了すると(#31でYES)、アイリス2
2が#29で演算された絞り値Avに設定され(#3
3)、フィルム10が停止される(#35)。
【0145】続いて、フィルム10の巻上方向の給送
(第3スキャン)が開始され、中速でフィルム10を巻
上方向に給送しつつ各駒Fのフィルム画像が撮像される
とともに、該撮像画像及び既に撮像された撮像画像から
マルチ画像が生成され、順次、モニタTV2の表示画面
3に表示される(#37〜#43のループ)。
【0146】上記各マルチ画像の順次表示の制御は、第
1画像メモリ29から第2画像メモリ32へのマルチ画
像の読出タイミングを制御することにより行われる。
【0147】図13に示すように、マルチ画像順次表示
は、第1スキャンQ1及び高速巻戻Q2の期間に行われ
る。このマルチ画像順次表示においては、マルチ画像用
のフィルム画像が撮像される毎に当該撮像画像を含むマ
ルチ画像を更新的に表示してもよいが、各マルチ画像の
表示タイミングをフィルム画像の撮像タイミングより遅
延させて上記期間に平均的に表示させるようにしてもよ
い。
【0148】図16は、マルチ画像順次表示におけるマ
ルチ画像の一例を示す図で、(a)は第1画像メモリ2
9に記憶されたマルチ画像の構成図、(b)は第2画像
メモリ32の記憶されたマルチ画像の構成図である。
【0149】第1スキャンにおいて、各駒Fのフィルム
画像がマルチ画像用に撮像されると、各撮像画像は所定
の画像信号処理が施された後、所定の配列パターンに合
成されて第1画像メモリ29に記憶される。図16
(a)は、第9駒目のフィルム画像が撮像された時の第
1画像メモリ29に記憶されたマルチ画像を示し、フィ
ルム画像G1〜G9が6行6列の配列パターンで合成さ
れている。
【0150】各マルチ画像を第1スキャンQ1の期間T
aとフィルム10の高速巻戻Q2の期間Tpの合計期間に
均等に表示する場合、各マルチ画像は、表示期間Ti
(=(Ta+Tp)/Nk;Nkは総駒数)ずつモニタTV
2の表示画面3に表示されることになるから、各マルチ
画像の表示タイミングは、各駒Fのフィルム画像の読込
タイミングよりも遅延する。
【0151】例えば第9駒目のフィルム画像が読み込ま
れたとき、図16(b)に示す第1駒〜第6駒のフィル
ム画像G1〜G6を合成してなるマルチ画像がモニタT
V2の表示画面3に表示されるとすると、該マルチ画像
は、第1画像メモリ29に記憶された図16(a)に示
すマルチ画像から同図(b)に示すマルチ画像を第2画
像メモリ32に読み出し、このマルチ画像をモニタTV
2に出力することにより表示画面3に表示される。
【0152】すなわち、第1画像メモリ29に記憶され
たマルチ画像の内、フィルム画像G7〜G9に相当する
部分を除去して第2画像メモリ32に読み出すことによ
り表示すべきマルチ画像が生成される。なお、このマル
チ画像の生成制御は、システムコントローラ44により
アドレス演算回路43を介して行なわれる。
【0153】一方、フィルム画像の読込時に直ちに新し
いマルチ画像を更新的に表示する場合は、例えば第9駒
目のフィルム画像が読み込まれ、図16(a)に示すマ
ルチ画像が第1画像メモリ29に記憶されると、該マル
チ画像が直ちに第2画像メモリ32に読み出され、更に
モニタTV2に出力されて表示画面3に表示される。
【0154】図14に戻り、マルチ画像用の全駒Fのフ
ィルム画像の撮像が終了すると(#43でYES)、フ
ィルム10の給送が停止される(第3スキャン終了)
(#45)。
【0155】上記のように第3スキャンにおいては、絞
り値Av、電子シャッタースピードTv及びWB調整値を
スキャン開始前に#29で演算された演算値に固定的に
設定し(#33、参照)、各駒Fのフィルム画像の撮像
毎には設定しないようにしている。これは、マルチ画像
用の各駒のフィルム画像の撮像が比較的高速のスキャン
で行なわれるため、各駒Fのフィルム画像の撮像毎に上
記アイリス22の絞り値等を高速設定することが困難で
あること、マルチ画像は再生画像ほど高画質が要求され
ないこと等を考慮し、各駒のフィルム画像の撮像毎にア
イリス22の絞り制御を行なわないようにしたものであ
る。
【0156】続いて、フィルム10が高速でフィルムリ
ーダ部10Aまで巻き戻され(#47〜#51)、マル
チ画像順次表示が終了する(#53)。この後、モニタ
TV2の表示画面3に表示されたマルチ画像を参照しつ
つ各駒Fの再生順、縦横変換、クリピッング等の再生条
件の設定が操作者により行なわれる(#55)。そし
て、再生条件の設定が終了すると、この設定条件がシス
テムコントローラ44の内部メモリに記録され、再生の
ための画像読込待機状態となる(#57)。
【0157】図17は、上記再生条件を設定するための
表示画面の一例を示す図である。同図は、8枚のフィル
ム画像をマルチ画像に合成してモニタTV2の表示画面
3に表示しもので、表示画面3の右下隅部に操作ボタン
に相当するダイアログボックス50が表示されている。
【0158】ダイアログボックス50には画像の向きを
指示するスイッチ501、画像の再生順を指示する順序
スイッチ502及び操作終了を指示する終了スイッチ5
03が表示されている。
【0159】また、表示画面3内にはフィルム画像再生
装置1に外部接続されるマウス(不図示)によりカーソ
ルKが表示されている。
【0160】マルチ画像における各駒の画像の左上隅部
に再生順と画像の向きとを表示する再生情報表示部51
が設けられている。再生情報表示部51内の数字は、再
生順を示し、矢印は画像の向きを示している。例えば再
生情報表示部51に数字「1」と上向き矢印とが表示さ
れた画像G1は、1番目に上向き画像で再生される。
【0161】上記画像の向き及び再生順は、マウスによ
りカーソルKを画像G1〜G8内の任意の位置に移動さ
せ、該マウスの選択スイッチをクリック操作することに
より画像の指定を行なった後、カーソルKをダイアログ
ボックス50内の所望のスイッチ501又は順序スイッ
チ502の表示位置に移動させ、マウスの選択スイッチ
をクリック操作することにより設定される。
【0162】また、画像G3,G5,G7内に表示され
た矩形の点線枠52は、当該画像のクリッピング領域を
示すものである。クリッピング領域は、マウスによりカ
ーソルKを所望の画像G1〜G8内に移動させ、クリッ
ピング領域の対角線上の2つの角(例えば画像G3にお
ける点C1、C2)をマウスの選択スイッチのクリック
操作により指定することにより設定される。
【0163】そして、再生条件設定の終了は、カーソル
Kをダイアログボックス50の終了スイッチ503に移
動させ、マウスの選択スイッチをクリック操作すること
により行なわれる。
【0164】なお、その他の再生条件についてもモニタ
TV2の表示画面3にマルチ画像とダイアログボックス
とを表示させ、種々の条件をカーソルKにより選択指定
することにより上記と同様に行われる。
【0165】図18は、正方向撮影フィルムのフィルム
画像の再生処理のフローチャートである。
【0166】画像読込待機状態において、操作部8から
再生モード(画像取込モード)が設定されると(#61
でYES)、絞り値Av、電子シャッタースピードTv及
びWB調整値が上記#29で算出された1駒目の所定値
に設定され(#63,#65)、フィルム10を巻上方
向に所定の低速度で給送しつつ再生すべき1駒目のフィ
ルム画像が読み込まれ(#67)、所定の再生条件に従
ってモニタTV2の表示画面3に再生表示される(#6
9)。
【0167】1駒目のフィルム画像の再生が終了する
と、#65に戻り、電子シャッタースピードTv及びW
B調整値が上記#29で演算された再生すべき2駒目の
演算値に設定され、1駒目と同様に2駒目のフィルム画
像が撮像され(#67)、所定の再生条件に従ってモニ
タTV2の表示画面3に再生表示される(#69)。
【0168】以下、同様の再生処理により再生すべき3
駒目以降のフィルム画像の再生が行なわれ(#65〜#
71のループ)、再生すべき全駒Fのフィルム画像の再
生が終了すると(#71でYES)、フィルム10がフ
ィルムエンド部10Cまで給送されて停止される(#7
3)。
【0169】続いて、フィルム10の高速巻戻しが開始
され(#81)、この巻戻期間にシステムコントローラ
44の内部メモリに記録された磁気情報がフィルム10
の磁気記録部11A,11B,12A,12Bに更新的
に記録される(#83,#81〜#85のループ)。
【0170】そして、フィルム10がフィルムリーダ部
10Aまで巻き戻されると(#85でYES)、フィル
ム10の給送速度が減速され(#87)、該フィルム1
0がフィルムカートリッジ9に収納された後(#8
9)、イジェクトテーブル6がフィルム装填部13から
排出される(#91)。
【0171】#61で再生モードが設定されていなけれ
ば(#61でNO)、フィルム10が最終駒まで高速で
早送りされた後(#75,#77のループ,#79)、
#81に移行し、フィルム10を高速で巻戻しつつ磁気
情報が磁気記録部11A,11B,12A,12Bに更
新的に記録される(#81〜#91)。
【0172】なお、上記再生処理においてもアイリス2
2の絞り制御をフィルム10の給送開始時にのみ行な
い、各駒のフィルム画像の撮像毎にフィルム10の駒間
を給送している期間(図13のΔtの期間)には電子シ
ャッタースピードTv及びWB調整値のみを設定するよ
うにしているが、上記期間Δtに各駒Fに応じた絞り値
Avを設定するようにしてもよい。
【0173】図18は、逆方向撮影フィルムの磁気情報
等の読込み及びフィルム画像の再生の処理の概要を示す
図である。同図において、矢印Q1,Q2,q1は、図
13における内容と同一である。細線の矢印q3は、全
駒のフィルム画像を合成してなるマルチ画像が表示され
ていること(以下、マルチ画像一括表示という)を示し
ている。
【0174】逆方向撮影フィルムの場合は、第1スキャ
ンにおいて、オレンジベースデータ及び磁気情報が読み
込まれ、第2スキャン及び第3スキャンにおいて、それ
ぞれ露出/色補正演算用データの読込みとマルチ画像用
のフィルム画像の撮像とが行なわれ、最後のフィルム1
0の高速巻戻時に磁気情報が記録される点は、正方向撮
影フィルムの場合と同様であるが、マルチ画像の表示方
法が上記マルチ画像一括表示になる点、第4スキャンが
終了すると、上記磁気情報を記録するためフィルム10
がフィルムエンド部10Cまで高速で早送りされる点
(図18の矢印Q3、参照)が異なっている。
【0175】逆方向撮影フィルムに対してもマルチ画像
順次表示は可能であるが、逆方向撮影フィルムではフィ
ルム画像G36,G35,…G1の順に各駒Fのフィル
ム画像が撮像され、最終駒から先頭駒の順にマルチ画像
が生成されるので、マルチ画像順次表示を行なうと、モ
ニタTV2の表示画面3に表示されるマルチ画像が不自
然になるから、本実施例ではマルチ画像一括表示を行な
っている。
【0176】また、白抜き矢印Q3の高速早送り処理
は、逆方向撮影フィルムの各駒Fのフィルム画像G1〜
G36の配列方向が正方向撮影フィルムと逆になってい
ることに基づくものである。
【0177】次に、図19及び図20のフローチャート
を用いて上記逆方向撮影フィルムの磁気情報等の読込制
御及びフィルム画像の再生処理を説明する。
【0178】図19は、逆方向撮影フィルムの磁気情報
等の読込制御のフローチャートである。同図に示す処理
手順は基本的に図14に示す処理手順と同一で、#10
1〜#139,#141,#145,#147,#14
9の各処理は、#1〜#39,#43,#45,#5
5,#57の各処理にそれぞれ対応している。
【0179】図19のフローチャートにおいては、上記
相違点に基づき#41の「マルチ画像順次表示」の処理
に代えて#141と#145間に「マルチ画像一括表
示」の処理が設けられ、#145と#147間には#4
7〜#53に相当する処理が設けられていない点が図1
4と異なっている。
【0180】従って、ここでは図14と同一処理につい
ては説明を簡略化し、上記相違点に関する処理について
補充的に説明する。
【0181】フィルム装填部13に装填されたフィルム
カートリッジ9のフィルム10がオートローディングさ
れ(#101〜#107)、第1スキャンによりオレン
ジベースデータ及び磁気情報が読み込まれる(#109
〜#121)。続いて、アイリス22が#117で演算
された所定の絞り値Avに設定され(#123)、フィ
ルム10が停止される(#125)。
【0182】続いて、フィルム10の巻戻方向の給送
(第2スキャン)が開始され、準高速でフィルム10を
巻き戻しつつ各駒の露出/色補正演算用データの読込み
が行われる(#127〜#131のループ)。
【0183】全駒Fについて露出/色補正演算用データ
の読込みが終了すると(#131でYES)、アイリス
22が#129で演算された絞り値Avに設定され(#
133)、フィルム10が停止される(#135)。
【0184】続いて、フィルム10の巻上方向の給送
(第3スキャン)が開始され、中速でフィルム10を巻
上方向に給送つつ各駒Fのフィルム画像が撮像される
(#137〜#141)。
【0185】そして、全駒Fについてマルチ画像用のフ
ィルム画像の撮像が終了すると(#141でYES)、
全撮像画像からマルチ画像が合成され、このマルチ画像
がモニタTV2の表示画面3に表示され(#143)、
フィルム10の給送が停止される(第2スキャン終了)
(#145)。
【0186】続いて、モニタTV2の表示画面3に表示
されたマルチ画像を参照しつつ各駒Fの再生順、縦横変
換、クリピッング等の再生条件の設定が操作者により行
なわれる(#147)。そして、再生条件の設定が終了
すると、この設定条件がシステムコントローラ44の内
部メモリに記録され、再生のための画像読込待機状態と
なる(#149)。
【0187】図20は、逆方向撮影フィルムのフィルム
画像の再生処理のフローチャートである。
【0188】同図に示す処理手順は基本的に図15示す
処理手順と同一で、#151〜#163,#171〜#
181の各処理は、#61〜#73,#81〜#91の
各処理にそれぞれ対応している。図20のフローチャー
トにおいては、上記相違点に基づき#75〜#79に相
当するフィルム早送り処理がなく、#163と#171
間にフィルム早送り処理が設けられている点が図15と
異なる。
【0189】従って、ここでは図15と同一処理につい
ては説明を簡略化し、上記相違点に関する処理について
補充的に説明する。
【0190】画像読込待機状態において、操作部8から
再生モード(画像取込モード)が設定されると(#15
1でYES)、フィルム10を巻上方向に所定の低速度
で給送しつつ再生すべき駒Fのフィルム画像が撮像さ
れ、順次、設定された演出条件に従ってモニタTV2の
表示画面3に再生表示される(#153〜#161のル
ープ)。そして、再生すべき全駒Fのフィルム画像の再
生が終了すると(#161でYES)、フィルム10の
給送が停止される(#163)。
【0191】続いて、フィルム10が高速で早送りされ
(#165,#167のループ)、フィルムエンド部1
0Cに達すると、停止される(#169)。続いて、フ
ィルム10の高速巻戻しが開始され(#171)、この
巻戻期間にシステムコントローラ44の内部メモリに記
録された磁気情報がフィルム10の磁気記録部11A,
11B,12A,12Bに更新的に記録される(#17
3,#171〜#175のループ)。
【0192】そして、フィルム10がフィルムリーダ部
10Aまで巻き戻されると(#175でYES)、フィ
ルム10の給送が停止され(#177)、該フィルム1
0がフィルムカートリッジ9に収納された後(#17
9)、イジェクトテーブル6がフィルム装填部13から
排出される(#181)。
【0193】#151で再生モードが設定されていなけ
れば(#151でNO)、フィルム10はフィルムエン
ド部10Cまで早送りされているので、#171に移行
し、フィルム10を高速で巻戻しつつ磁気情報が磁気記
録部11A,11B,12A,12Bに更新的に記録さ
れる(#171〜#175)。
【0194】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
フィルム面に各駒に関する磁気情報が記録された現像済
フィルムの各駒に撮影されたフィルム画像を撮像し、こ
の撮像画像を所定の配列パターンで配列してなるマルチ
画像に合成し、該マルチ画像を表示手段に表示するフィ
ルム画像再生装置であって、磁気情報及びフィルム画像
の濃度情報をそれぞれに適正な速度で現像済フィルムを
走行させて読み込むとともに、読み込まれた磁気情報及
びフィルム画像の濃度情報から各駒に対応した撮像条件
を演算し、更に適正速度で現像済フィルムを走行させ、
演算された撮像条件に基づきマルチ画像用のフィルム画
像の撮像を行うようにしたので、上記磁気情報及び濃度
情報が高精度で読み込まれ、各駒のフィルム画像を正確
に撮像することができる。
【0195】また、高精度で読み込まれた磁気情報及び
濃度情報に基づき各フィルム画像の撮像条件を設定して
いるので、各駒のフィルム画像をマルチ画像として好適
な画質で撮像することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るフィルム画像再生装置のフィルム
画像の撮像/再生部のブロック図である。
【図2】本発明に係るフィルム画像再生装置の一実施例
を示す外観図である。
【図3】本発明に係るフィルム画像再生装置のフィルム
装填部を示す斜視図である。
【図4】本発明に係るフィルム画像再生装置に適用され
るフィルムカートリッジの斜視図である。
【図5】フィルムカートリッジからフィルムを引き出し
た状態を示す斜視図である。
【図6】CCDラインセンサの撮像動作を説明するため
の波形図で、(a)は転送パルスの波形図、(b)はリ
セットパルスの波形図、(c)は感光部に蓄積される蓄
積電荷レベルの波形図である。
【図7】36駒のフィルム画像を一括表示するマルチ画
像の表示例を示す図である。
【図8】36駒のフィルム画像を分割表示するマルチ画
像の表示例を示す図である。
【図9】露出値に対するフィルムの赤色の透過率(濃
度)特性を示す図である。
【図10】マルチ画像の作成方法を示す図で、(a)は
フィルム画像を示す図、(b)はマルチ画像作成用に撮
像された撮像画像を示す図、(c)はマルチ画像用に縮
小された画像を示す図である。
【図11】ノーマルワインド方式により撮影された現像
済フィルムの外観図である。
【図12】プリワインド方式により撮影された現像済フ
ィルムの外観図である。
【図13】正方向撮影フィルムの磁気情報等の読込及び
フィルム画像の再生の処理の概要を示す図である。
【図14】正方向撮影フィルムの磁気情報等の読込制御
のフローチャートである。
【図15】正方向撮影フィルムのフィルム画像の再生処
理のフローチャートである。
【図16】マルチ画像順次表示におけるマルチ画像の一
例を示す図で、(a)は第1画像メモリに記憶されたマ
ルチ画像の構成図、(b)は第2画像メモリに記憶され
たマルチ画像の構成図である。
【図17】再生条件を設定するための表示画面の一例を
示す図である。
【図18】逆方向撮影フィルムの磁気情報等の読込及び
フィルム画像の再生の処理の概要を示す図である。
【図19】逆方向撮影フィルムの磁気情報等の読込制御
のフローチャートである。
【図20】逆方向撮影フィルムのフィルム画像の再生処
理のフローチャートである。
【符号の説明】
1 フィルム画像再生装置 2 モニタTV 3 表示画面 4 スピーカ 5 リモートコントロール 6 イジェクトテーブル 7 表示部 8 操作部 9 フィルムカートリッジ 10 フィルム 10A フィルムリーダ部 10B 画像撮像部 10C フィルムエンド部 10D 未露光領域 10E オレンジベース撮像部 101〜105 孔 11A,11B,12A,12B 磁気記録部 13 フィルム装填部 14 カートリッジセンサ 15,17 フォトリフレクタ 16 ローディング部 18A,18B 磁気ヘッド 19 照明部 20 ミラー 21 レンズ系 22 アイリス 23 撮像装置 24 CDS回路 25,38 アンプ 26 ホワイトバランス(WB)回路 27 A/Dコンバータ 28 γ補正回路 29,32 画像メモリ 30 色差マトリックス回路 31 画像処理回路 33 エンハンサ 34 変調回路 35 D/Aコンバータ 36,37 バッファ 39 モータドライバ 40 アイリスドライバ 41 CCDドライバ 42 AE・AWB演算回路 43 アドレス演算回路 44 システムコントローラ 50 アナログボックス 51 再生領域表示部 52 クリッピング領域 M モータ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィルム面に各駒に関する磁気情報が記
    録された現像済フィルムの各駒に撮影されたフィルム画
    像を撮像し、この撮像画像を所定の配列パターンで配列
    してなるマルチ画像に合成し、該マルチ画像を表示手段
    に表示するフィルム画像再生装置であって、上記現像済
    フィルムを走行させるフィルム走行手段と、上記現像済
    フィルムを走行させて上記磁気情報を読み込む磁気情報
    読込手段と、上記現像済フィルムを走行させて上記各駒
    のフィルム画像の濃度情報を読み込む濃度情報読込手段
    と、上記磁気情報及び各フィルム画像の濃度情報に基づ
    き撮像条件を演算する撮像条件演算手段と、上記現像済
    フィルムを走行させて上記撮像条件演算手段により演算
    された撮像条件に基づき上記各駒のフィルム画像を撮像
    する撮像手段と、上記磁気情報を読み込むべく上記現像
    済フィルムを第1の速度で巻上又は巻戻方向に走行さ
    せ、磁気情報の読込終了後に走行方向を反転させて上記
    濃度情報を読み込むべく上記現像済フィルムを第2の速
    度で走行させ、濃度情報の読込終了後に走行方向を反転
    させて上記マルチ画像合成用のフィルム画像の撮像を行
    うべく上記現像済フィルムを第3の速度で走行させるフ
    ィルム走行制御手段とを備えたことを特徴とするフィル
    ム画像再生装置。
JP4266594A 1994-02-28 1994-03-14 フィルム画像再生装置 Pending JPH07250277A (ja)

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