JP3964468B2 - 画像再生装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、例えば現像済フィルムの各駒に撮影された画像をCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ等で撮像して得られる画像等の撮像画像をモニタTV(television)等の表示装置に再生表示する画像再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、現像済フィルムの各駒に撮影された画像をモニタTV等で表示するフィルム画像再生装置が知られている。このフィルム画像再生装置は、例えば予め設定された再生条件に従って各駒に撮影された画像をCCD等からなるラインイメージセンサで走査して読み取り、この読み取った画像に所定の信号処理を施して順次、モニタTVに再生表示するようになされている。
【0003】
また、従来のフィルム画像再生装置には画像の編集や検索処理の操作性を考慮して、装填された現像済フィルムの全駒の画像を所定の配列パターンに配列してなるマルチ画像に編集してモニタTVに再生表示する、いわゆるマルチ画像再生機能を備えたものが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記フィルム画像再生装置により現像済フィルムをモニタTVに再生表示させる場合、全駒の画像を予め設定した再生条件により連続的に再生させるだけでなく、一度再生された駒の中から所望の駒を検索して再生表示させたい場合がある。
【0005】
かかる場合、上記マルチ画像再生機能を用いて検索再生を行なうことも可能であるが、マルチ画像再生機能は全駒の画像を読み取り、マルチ画像に合成して再生するため、一定の処理時間を要し、検索内容によっては検索処理に時間を要し、必ずしも好適な検索操作とはいえない場合がある。例えば現在の駒位置から比較的近い位置に見たい駒があると分かっている場合は、鑑賞者がマニュアルで見たい駒をサーチした方がマルチ画像再生機能を利用するよりは短時間で検索することができる。
【0006】
鑑賞者のマニュアル操作による検索処理方法として、例えば鑑賞者が駒番号を指定して当該番号の駒の画像を再生させる方法や鑑賞者がマニュアルで所定の方向に駒送りを行ない、各駒の画像を確認しながら検索し、所望の駒が見つかった時点で駒送りを停止させて当該駒を再生させる方法が考えられる。この場合、前者の方法は、正確な駒番号が分からない場合は、適当に駒番号を指定しては当該駒の画像を再生させて確認するという煩雑な作業を繰り返さなければならず、操作性及び検索効率が著しく低下するので、好ましくは両方法を併用した検索処理方法を採用する方がよい。
【0007】
本発明は、上記課題及び背景に鑑みてなされたものであり、操作性及び検索効率の高いマニュアル検索が可能な画像再生装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、撮像された画像を表示手段に再生表示する画像再生装置において、上記撮像された画像を順次、再生表示する検索モードを設定するモード設定手段と、検索モードが設定されたときは、上記撮像された画像から通常再生時よりも粗い密度の表示画像を生成して1つの表示画像を再生表示する第1の制御手段と、上記検索モードが解除されたときは、該検索モードが解除されたときに再生表示されていた画像を通常再生時の密度で再生表示する第2の制御手段と、上記撮像された画像から通常再生時よりも粗い密度の表示画像を生成して所定の配列パターンで配列した複数の画像を再生表示する第3の制御手段とを備えたものである。
【0009】
【作用】
本発明によれば、検索モードが設定されると、撮像された画像が通常再生時よりも粗い密度で順次、表示手段に再生表示される。検索モードが解除されると、この解除時の駒を選択された駒と判断として当該駒の画像が通常再生時の密度で表示手段に再生表示される。例えばフィルムの各コマに撮影された画像をCCDイメージセンサ等で撮像し、この撮像画像をモニタTV( television )等の表示装置に再生表示する場合、検索モードが設定されると、フィルムが高速給送されつつ各駒の画像が通常再生時よりも粗い密度で撮像されて順次、表示手段に再生表示される。そして、検索モードが解除されると、この解除時の駒の画像が通常再生時の密度で撮像され、この撮像画像が表示手段に再生表示される。
【0010】
【実施例】
本発明に係る画像再生装置について、フィルムに撮影された画像をモニタ( Television )に再生表示するフィルム画像再生装置を例に説明する。図1は、本発明に係るフィルム画像再生装置の一実施例の外観図である。フィルム画像再生装置1は、映像信号用のケーブルK1と音声信号用のケーブルK2とによりモニタTV2に接続されて使用され、フィルムカートリッジ9に収納された現像済みのフィルム11(図8、参照)の各駒Fに撮影された画像(以下、フィルム画像という。)を撮像装置により撮像し、この撮像された画像(以下、撮像画像という。)を設定された演出条件に従ってモニタTV(表示手段)2に再生するものである。
【0011】
上記演出条件にはフィルム画像の再生に関する演出とBGM(Background Music)等の効果音に関する演出とが含まれ、両演出条件は、フィルム画像再生装置1の操作部8から設定されるようになっている。上記フィルム画像は、上記モニタTV2の表示画面3に再生表示され、上記効果音は、モニタTV2の両側面に設けられた一対のスピーカ4から発音される。
【0012】
上記フィルム画像の再生に関する演出条件にはフェードイン/フェードアウトによる再生、パンニングによる再生(フィルム画像を左端から右方向に、或いは下端から上方向にパンして再生するもの)、ズームアップによる再生及びスーパーインポーズによる文字情報の重畳等が含まれる。
【0013】
再生に関する演出条件の設定においては、上記演出条件の他、再生駒の指定、再生駒の順番、画像の天地方向の反転及び画像の縦横の画面変換等の再生条件が設定される。また、効果音に関する演出条件は、主として各フィルム画像の再生条件に対応したBGMの演奏であるが、必要に応じてナレーションを挿入することも可能である。上記演出条件は、フィルム画像再生装置1による編集作業で設定されるとともに、フィルム11の磁気記録部116A,116B,117A,117B(図8、参照)に記録される。
【0014】
フィルム画像再生装置1は、前面パネル101にイジェクトテーブル6、表示部7及び操作部8を備え、該操作部8に設けられた各種スイッチ類によりフィルム画像の再生操作や上記演出条件の設定に関する各種操作が可能になっている。
【0015】
なお、フィルム画像再生装置1は、リモートコントロール5を備え、上記操作部8に代えて該リモートコントロール5により上記各種操作を行うこともできるようになっている。
【0016】
イジェクトテーブル6は、フィルムカートリッジ9をフィルム画像再生装置1内に設けられたフィルム装填部12(図3、参照)に装填させるもので、上記前面パネル101の正面左側に該前面パネル101に対して出没し得るようにスライド可能に設けられている。イジェクトテーブル6の底面には巻戻しフォーク(不図示)が垂直に立設され、フィルムカートリッジ9はスプール91の駆動孔911(図5、参照)を上記巻戻しフォークに嵌入装着してイジェクトテーブル6に装着される。
【0017】
上記表示部7は、上記前面パネル101の右上部に配けられ、図2に示すように、各種情報の表示を行なう複数の表示領域701〜707を有している。表示領域701は、フィルム11の読取モード、プログラムモード、再生モード及び演出モード等の各モードの設定状態を表示するものである。表示領域702は、モニターTV2に再生される画像(以下、再生画像という)の色調整の状態を表示するもので、R,G,Bの各色の信号成分のレベルが表示されるようになっている。表示領域703は、フィルム11の有無、ローディング及び給送状態を表示するもので、各状態がシンボルマークにより表示されるようになっている。
【0018】
表示領域704は、駒番号をデジタル表示するものである。表示領域705は、効果音用の音楽の番号をデジタル表示するものである。フィルム画像再生装置1は、予め複数の音楽が記録された音楽記録媒体を内蔵し、上記演出方法の設定に際し、該音楽記録媒体に記録された音楽から効果音を選曲し得るようになっている。上記表示領域705には演出方法の設定時や実際のフィルム画像の再生時に、選択あるいは設定された音楽の番号が表示される。
【0019】
表示領域706は、フィルム11から読み取られた全駒番号を2次元マトリックス状に配列して表示するものである。表示領域707は、再生画像のクリッピング領域を表示するものである。
【0020】
操作部8は、上記前面パネル101の左上部に配設された電源スイッチ801、電源ランプ802及びイジェクトスイッチ803と、上記表示部7の下方に配列された各種のスイッチ804〜817とから構成されている。
【0021】
電源スイッチ801は、フィルム画像再生装置1の主電源スイッチで、押下毎にON状態とOFF状態とが交互に切り換わるようになっている。電源スイッチ801がON状態になると、フィルム画像再生装置1が起動され、OFF状態になると、駆動中のフィルム画像再生装置1は停止される。また、電源ランプ802は、上記電源スイッチ801の状態を示すもので、電源スイッチ801がON状態になると、点灯され、OFF状態になると、消灯される。
【0022】
イジェクトスイッチ803は、イジェクトテーブル6の排出及び収納を指示するスイッチで、押下毎にONとOFFとが交互に切り換わるようになっている。イジェクトスイッチ803がONになると、イジェクトテーブル6がフィルム画像再生装置1内に収納され、OFFになると、イジェクトテーブル6がフィルム画像再生装置1から排出される。
【0023】
スイッチ804〜812は、演出条件を設定するためのスイッチであり、スイッチ813〜817は、フィルム11の給送及び再生を指示するためのスイッチである。
【0024】
色調整スイッチ804は、ズームスイッチ811とともに再生画像のR,G,Bの各色の調整を行なうためのスイッチを構成するものである。色調整スイッチ804により調整対象の色が切換設定され、ズームスイッチ811により色の信号レベルが調整される。上記色調整時の各色の調整状態は、上記表示領域702のR,G,Bの各色のレベルに表示され、操作者は、表示領域702の表示をモニターしながら色調整操作を行なうことができる。
【0025】
プログラムスイッチ805は、プログラムモード(演出条件をプログラムするためのモード)をセットするためのスイッチである。モードスイッチ806は、演出モードを切換設定するためのスイッチである。フィルム画像再生装置1は、例えばマニュアル設定された演出条件によりフィルム画像を再生したり、上記プログラムモードにより設定されたプログラムに従ってフィルム画像を再生させる等の数種類の演出モードを備え、これらの演出モードはモードスイッチ(モード設定手段)806により切換設定される。
【0026】
ローテーションスイッチ807は、パンニングスイッチ812とともに、再生画像を回転させるためのスイッチを構成するものである。ローテーションスイッチ807により画像の回転モードが設定され、パンニングスイッチ812により回転量が設定される。デリートスイッチ808は、上記パンニングスイッチ812とともに、読み取られたフィルム画像の内、再生不要のフィルム画像を指定し、再生すべきフィルム画像の編集をするためのスイッチを構成するものである。デリートスイッチ808によりデリートモードが設定され、パンニングスイッチ812により再生不要の駒が指定される。
【0027】
クリップスイッチ809は、フィルム画像のクリッピングを行うためのスイッチである。選択スイッチ810は、マニュアル設定を行う演出条件の対象(画像又は音楽)を切換設定するスイッチである。
【0028】
ズームスイッチ811は、再生画像の拡大/縮小を行うスイッチである。パンニングスイッチ812は、編集作業においてモニタTV2の表示画面3に表示されるカーソル或いは再生領域を制御するスイッチである。なお、ズームスイッチ811及びパンニングスイッチ812は、上記のように他のスイッチと組み合わせて複数の機能を行うようになされている。
【0029】
巻戻スイッチ813は、繰り出されたフィルム11のフィルムカートリッジ9内への高速巻戻しを指示するスイッチである。停止スイッチ814は、給送中のフィルム11の停止を指示するスイッチである。一時停止スイッチ815は、再生動作におけるフィルム11の給送を一時停止させるスイッチである。再生スイッチ816は、フィルム画像の再生動作を指示するスイッチである。早送りスイッチ817は、フィルムカートリッジ9からのフィルム11の高速繰出しを指示するスイッチである。
【0030】
図5は、上記フィルム画像再生装置に適用されるフィルムカートリッジの斜視図である。また、図6は、上記フィルムカートリッジにフィルムが収納された状態を示す斜視図、図7は、上記フィルムカートリッジからフィルムが繰り出された状態を示す斜視図である。
【0031】
フィルムカートリッジ9は円筒状をなし、軸に平行な側面にフィルム11の給送部96が突設されている。上記給送部96の先端にはフィルム11の給送口99が設けられ、該給送口99には遮光蓋98が開閉可能に取り付けられている(図6、参照)。また、フィルムカートリッジ9は、本体軸上にフィルム11を巻き取るためのスプール91を有し、上記給送部96の適所に上記遮光蓋98を開閉させる開閉軸97を有している。
【0032】
フィルムカ−トリッジ9は、フィルム画像再生装置1に装填されていない状態においては、フィルム11がフィルムカートリッジ9内に完全に収納されるとともに、上記給送口99が遮光蓋98により閉成され、フィルム11がフィルムカートリッジ9から容易に取り出せないようになっている。
【0033】
一方、フィルム画像再生装置1は、後述するようにオートローディング機構を有し、上記フィルムカートリッジ9がフィルム装填部12(図3、参照)に装填されると、上記開閉軸97を回転させて遮光蓋98を給送口99から退避させる(給送口99を開成させる)とともに、上記スプール91を回転させてフィルム11のフィルムリーダ部11Aをフィルムカートリッジ本体から引き出し(図7、参照)、上記フィルム装填部12内に設けられた巻取用スプール153(図3、参照)に自動的に巻き付け、各駒のフィルム画像を読み取ることができるようになっている。
【0034】
フィルムカートリッジ9は、上記スプール91の一方端にフィルム感度、フィルムの種類(カラー/モノクロ、ネガ/ポジ等)及び駒数等のフィルム固有の情報(以下、フィルム情報という)がバーコード94で表示されたデータディスク92を備えている。なお、上記バーコード94については、本明細書では便宜上、ハッチングで示した黒い部分94aをバー、白い部分94bをスペースと称し、黒の幅が広い領域941をブラックゾーン、白い幅が広い領域942をクワイエットゾーンと称する。
【0035】
上記データディスク92は、カートリッジ9本体の端面9Aと面一に設けられ、上記スプール91と一体に回転するようになっている。上記スプール91の中心軸上には上記イジェクトテーブル6に設けられた巻戻しフォークに嵌合する駆動孔911が設けられている。
【0036】
上記データディスク92にはブラックゾーン941及びクワイエットゾーン942を除いてバー94a及びスペース94bがそれぞれ2種類の幅(幅の広いものをワイドと称し、幅の狭いものをナロウと称する。)で11本ずつ設けられており、その組み合せにより上記フィルム情報が表示されている。なお、ブラックゾーン941及びクワイエットゾーン942に隣接しているバー94a及びスペース94bはそれぞれナロウの幅で形成され、本実施例においてはワイドとナロウの幅の比率は3:1に設定されている。
【0037】
また、上記データディスク92の表面にはフィルム11の使用状態の表示を指示するための矢印形状の合わせマーク93が設けられ、カートリッジ9本体の外周面にはカートリッジ内のフィルム11の使用状態を表示するための4種類の表示マーク951〜954が設けられている。
【0038】
表示マーク951〜954は文字表示からなり、「FRESH」の表示マーク951は未露光状態であることを示し、「MRI」の表示マーク952は途中の駒まで露光済みであることを示し、「EXPOSED」の表示マーク953は全駒露光済みであることを示し、「PROCESSED」の表示マーク954は現像済みであることを示している。なお、上記表示マーク951〜954は、シンボルマークや記号等で表示してもよい。
【0039】
そして、上記合わせマーク93の指示する表示マーク951〜954によりカートリッジ内のフィルム11の使用状態が分かるようになっている。例えば合わせマーク93が「FRESH」の表示マーク951を指示していれば、フィルム11は未露光であり、「MRI」の表示マーク952を指示していれば、フィルム11は途中の駒まで露光済みであると判別される。
【0040】
図8は、上記フィルム画像再生装置に適用されるフィルムの構造を示す図である。
【0041】
フィルムカートリッジ9に収納されたフィルム11は、先頭からフィルムリーダ部11A、画像撮像部11B及びフィルムエンド部11Cの3つの領域を有している。
【0042】
フィルムリーダ部11Aはフィルムカーリッジ9本体からフィルム11を引き出すために設けられたリード部分である。フィルムリーダ部11Aの後端部には略1駒分の未露光領域11Dが設けられている。画像撮像部11Bは、所定枚数の写真が所定ピッチで撮影された領域である。各駒Fの写真は、ハイビジョンサイズのアスペクト比(縦:横=9:16)を有し、標準サイズの画面(アスペクト比(縦:横)=3:4)よりも横長画面で撮影されている。フィルムエンド部11Cは、上記画像撮像部11Bをカートリッジ9本体から所定寸法以上引き出すためにフィルム11の後端に設けられた未露光領域である。
【0043】
なお、以下の説明では、各駒Fのフィルム画像が画面構成に合わせ、必要に応じてフィルムの長手方向を横方向、フィルムの幅方向を縦方向という。
【0044】
フィルム11の引出方向に対して左側縁部に複数個の矩形状の孔111〜115が穿設されている。孔111,112は未露光領域11D及び各駒Fの位置を示すもので、孔111は未露光領域11D及び各駒Fの前端位置に設けられ、孔112は未露光領域11D及び各駒Fの後端位置に設けられている。孔113は、フィルムリーダ部11Aの磁気記録部116A,116Bの始まりを示すもので、未露光領域11Dの前端位置を示す孔111より所定寸法だけ先端側に設けられている。孔114は、フィルムエンド部11Cの先端位置を示すもので、最終駒Fの後端位置を示す孔112より所定寸法だけ後端側に設けられている。また、孔115は、フィルムエンド部11Cの後端位置を示すもので、上記孔114より所定寸法だけ後端側に設けられている。
【0045】
なお、フィルムエンド部11Cの横方向寸法は、各駒Fの横方向寸法より短く設定されており、孔114と孔115間の距離は、各駒Fに対する孔111と孔112間の距離より短くなっている。
【0046】
上記孔111〜115は、フォトリフレクタにより検出され、該検出信号を用いてオートローディングの良否判定、各駒Fのフィルム画像の読取開始位置の位置出し及びフィルム11の終端検出が行われるようになっている。オートローディングの良否判定、各駒Fのフィルム画像の読取開始位置の位置出し及びフィルム11の終端検出については後述する。
【0047】
また、各駒Fのフィルム画像の右下隅部の下部に当該フィルム画像の再生フォーマットを示す情報(以下、フォーマット情報という)が光学的に記録されている。この情報は、カメラによる撮影時に記録される。上記フォーマット情報は、各駒Fに撮影された画像のアスペクト比を指定する情報で、標準サイズ、ハイビジョンサイズ及びパノラマサイズの3種類のアスペクト比が指定されるようになっている。上記フォーマット情報は、2桁のビット情報で構成され、各ビット情報が光学的に記録されている。
【0048】
図9は、フィルムに光学的に記録されたフォーマット情報の一例を示すもので、(a)はハイビジョンサイズに対するフォーマット情報が記録されたフィルムの図、(b)は標準サイズに対するフォーマット情報が記録されたフィルムの図、(c)はパノラマサイズに対するフォーマット情報が記録されたフィルムの図である。
【0049】
本実施例では上記標準サイズ、ハイビジョンサイズ及びパノラマサイズに対すフォーマット情報として(01)、(00),(10)の2ビット情報が割り当てられ、「1」のビットをスポット露光することにより上記2ビット情報がフィルム11に光学的に記録されている。図9においては、「1」のビットを「●」で示し、「0」のビットを「○」で示している。
【0050】
ハイビジョンサイズの場合は、2ビット情報が(00)であるから、ハイビジョンサイズによる撮影がされた駒Fには光学的に記録された情報(以下、光学情報という)は存在しない(図9(a)、参照)。ハイビジョンサイズの撮影がされた駒Fは、図9(a)の点描で示す画像GHが再生される。
【0051】
標準サイズによる撮影がされた駒Fは、当該フィルム画像の横方向の両端部よりそれぞれ所定寸法d1(=5L/64)だけ内側のアスペクト比(横/縦)=3/2の画像(図9(b)、点描で示す画像GL)が再生される。
【0052】
また、パノラマサイズによる撮影がされた駒Fは、当該フィルム画像の縦方向の両端部よりそれぞれ所定寸法d2(=H/4)だけ内側のアスペクト比(横/縦)=3/1の画像(図9(c)、点描で示す画像GP)が再生される。
【0053】
なお、上記各サイズに対する2ビット情報の割当ては上記のものに限定されるものではなく、任意の2ビット情報を適当に割り当てることができる。また、「0」のビットをスポット露光するようにしてもよく、2ビット情報の露光形式も点列に限定されるものではなく、バーコード形式で行ってもよい。
【0054】
更に本実施例ではフォーマット情報を2ビット情報で表し、該2ビット情報を光学的に記録するようにしているが、同一マークを上記サイズに対応した異なる位置に形成したり、あるいはサイズ乃至形状の異なるマークを上記サイズに対応して形成することにより上記フォーマット情報を表すようにしてもよい。
【0055】
図8に戻り、フィルム11の両側縁に沿って未露光領域11D及び各駒Fの両側に該未露光領域11D及び各駒Fに対応して帯状の磁気記録部116A,116B,117A,117Bが設けられている。
【0056】
フィルム11の引出方向に対して左側に設けられた磁気記録部116Aは、未露光領域11Dの前端位置を示す孔111と後端位置を示す孔112間に設けられ、フィルム11の引出方向に対して上側に設けられた磁気記録部117Aは、各駒Fの前端位置を示す孔111と後端位置を示す孔112間に設けられている。また、フィルム11の引出方向に対して下側に設けられた各駒Fに対応する磁気記録部117Bは、上記光学情報118に隣接して設けられている。
【0057】
上記磁気記録部116A,116Bにはフィルム11に関するインデックス情報(例えば撮影枚数、撮影内容のタイトル、駒サイズ(ハーフサイズ/フルサイズ等)、フィルム画像再生装置1の光源特性(光源ランプの明るさや色バランスの特性)及び全体的な演出条件等のフィルム11全体に関する情報(以下、リーダ部情報という))が磁気的に記録されるようになっている。
【0058】
上記インデックス情報は、撮影時にカメラから自動的に、若しくは撮影者から手動で記録され、上記光源特性は、現像済フィルム11がフィルム画像再生装置1により再生される際に検出され、再生処理時若しくは再生処理終了後のフィルムカートリッジ9の排出時に記録される。また、上記演出条件は、再生前の編集作業において自動的に、若しくは操作者により設定され、例えば再生処理終了後のフィルムカートリッジ9の排出時に記録される。
【0059】
また、上記未露光領域11Dの磁気記録部116Aと磁気記録部116B間に挟まれた領域は、当該フィルム11の未露光部分の濃度情報が取り込まれるオレンジベース撮像部11Eになっている。
【0060】
現像済みのカラーフィルムは、未露光時においても一定の濃度でオレンジ色に発色するようになっている。各駒Fのフィルム画像は、このオレンジ色の濃度(以下、ベース濃度という)に撮影画像に応じた濃度が加算された濃度を有している。フィルム画像を撮像して得られる画像信号を高精度で信号処理するには撮像画像の濃度からベース濃度を除去する必要があり、本実施例では各駒Fのフィルム画像の再生処理を行う前に上記オレンジベース撮像部11Eを撮像して上記ベース濃度を取り込み、該ベース濃度に基づきCCDからなる撮像素子で撮像された画像信号の補正を行うようにしている。
【0061】
なお、上記ベース濃度は、上記オレンジベース撮像部11E以外の未露光部分、例えば上記フィルムエンド部11C、磁気記録部116A,116B,117A,117B及び駒F間の隙間等の未露光部分を撮像して取り込むようにしてもよい。
【0062】
上記磁気記録部117A,117Bには各駒Fのフィルム画像に関する固有の情報(以下、フレーム情報という)が記録されるようになっている。フレーム情報は、撮影に関する情報(以下、撮影情報という)と現像に関する情報(以下、現像情報)とからなり、上記現像情報は磁気記録部117Aに記録され、上記撮影情報は磁気記録部117Bに記録されるようになっている。
【0063】
上記撮影情報は、例えば撮影日、縦横の画面構成、露出条件及び撮影倍率等の情報を含み、撮影時にカメラから自動的に、或いは撮影者により手動で記録される。上記現像情報は、例えば露光条件やプリント枚数等を含み、現像時に記録される。
【0064】
上記フレーム情報はフィルム画像再生装置1により修正可能で、修正されたフレーム情報は、例えば再生処理終了後のフィルムカートリッジの排出時に更新的に記録される。
【0065】
図3は、フィルム装填部の構造を示す斜視図である。
フィルム装填部は、フィルム画像再生装置1内の上記イジェクトテーブル6の収納位置に設けられている。
【0066】
イジェクトテーブル6のテーブル収納部10内の下部適所にはフィルムカートリッジ9の有無を検出するカートリッジセンサ13が設けられ、上部適所にはフィルムカートリッジ9の上端面に設けられたバーコード94を読み取るフォトリフレクタ14が設けられている。上記カートリッジセンサ13の検出信号は、装置全体を統括制御する制御部47に入力される。また、フィルム11のオートローディング時に上記バーコード94によるフィルム情報がフォトリフレクタ14により読み取られ、該フィルム情報は、上記制御部47に入力される。
【0067】
テーブル収納部10の横には給送ローラ対151,ガイドローラ152及びフィルム11を巻き取る巻取スプール153からなるフィルム給送部15が設けられている。また、上記フィルム給送部15におけるフィルム11の給送路上であって上記テーブル収納部10の下流側の適所にフィルム11の孔111〜115を検出するフォトリフレクタ16、光学情報を読み取るフォトリフレクタ17及び磁気記録部116A,116B,117A,117Bに記録されたリーダ部情報及びフレーム情報の読/書を行う磁気ヘッド18A,18Bがこの順に配設されている。
【0068】
また、磁気ヘッド18A,18Bとガイドローラ152間に各駒Fのフィルム画像を照明する照明部19が設けられている。照明部19は、蛍光灯からなる光源191、該光源191の発光をフィルム11に照射する反射傘192及び光源191からの発光を均一にフィルム画像に照射する拡散板193から構成されている。
【0069】
上記照明部19は、フィルム11の給送路の巻上方向に対して右側に設けられ、該給送路の左側であって上記照明部19に対向する位置の適所にフィルム画像の光像を撮像素子23に導くミラー20が設けられている。更に上記ミラー20の反射光路上であって該ミラー20と上記撮像装置23間に上記フィルム画像の光像を撮像素子23に結像するレンズ系21と該撮像素子23への光量を調節するアイリス22とがこの順に設けられている。
【0070】
上記撮像素子(撮像手段)23は、例えばR,G,Bの色フィルタを備えた3本のCCDラインイメージセンサがセンサ軸に対して直角方向に並列に配設されてなるカラーイメージセンサで構成されている。上記撮像素子23(以下、CCD23という)は、投影されるフィルム画像の幅方向(図8において縦方向)に上記センサ軸を一致させて配設され、フィルム11の給送により該フィルム11を給送方向に相対的に走査(スキャン)して各フィルム画像を撮像する。
【0071】
上記CCD23は、入射光量に比例した電荷量を蓄積することにより光像を電気信号からなる画像に変換(光電変換)する感光部、該感光部に蓄積された電荷を取り出すべく蓄積電荷を上記感光部から退避させるための転送部及び上記感光部に蓄積された不要電荷を排出する排出部を備えている。
【0072】
CCD23は、感光部で入射光量に応じた電荷を蓄積(撮像)するとともに所定の周期で蓄積電荷を転送部に転送し、後段の画像処理回路(図4、参照)に撮像画像として出力する。CCD23は、フィルム画像をスキャンしている間に上記電荷蓄積と蓄積電荷の転送とを交互に複数回繰り返し、フィルム画像をライン単位で撮像する。
【0073】
図10は、CCD23の撮像動作を説明するための波形図で、(a)は感光部に蓄積された電荷の転送部への転送制御を行なう転送パルスの波形図、(b)は感光部に蓄積された不要電荷の排出制御を行なうリセットパルスの波形図、(c)は感光部に蓄積される蓄積電荷レベルの波形図である。
【0074】
CCD23は、該CCD23の駆動を制御するCCDドライバ38(図4、参照)から撮像開始信号が入力されると、撮像動作を開始し、撮像停止信号が入力されると、撮像動作を停止する。撮像動作が開始されると、感光部で入射光量に応じた電荷が蓄積される。この蓄積電荷は、上記CCDドライバ38から所定周期τで入力される転送パルスPtに基づいて転送部に転送され、画像処理回路に画像信号として出力され、リセットパルスPrに基づいて不要電荷が排出される。
【0075】
上記リセットパルスPrは転送パルスPtより位相φだけ遅れており、転送パルスPtにより蓄積電荷が画像信号として取り出されてからリセットパルスPrが入力される間に感光部に蓄積された電荷は不要電荷として排出されるようになっている。そして、上記リセットパルスPrの転送パルスPtに対する出力タイミング(位相φ)を制御することによりCCD23の露光期間(シャッタースピードに相当)が制御されるようになっている。
【0076】
例えば転送パルスPtが入力される時刻t0〜t2間について説明すると、時刻t0で蓄積電荷が画像信号として取り出されると、感光部で新たに入射光量に応じた電荷が蓄積され、感光部の蓄積電荷レベルは、電荷蓄積量に比例して上昇する。この蓄積電荷レベルの上昇勾配θは入射光の強度に比例し、強度が大きいほど、上昇勾配θは大きくなる。
【0077】
時刻t0から位相φだけ遅れた時刻t1でリセットパルスPrが入力されると、時刻t0から時刻t1間に蓄積された電荷(図10(c)、小三角形で囲まれた部分の面積S1に相当)は、不要電荷として排出され、時刻t1から感光部で新たに電荷が蓄積される。そして、時刻t0から所定周期τ経過後の時刻t2で次の転送パルスPtが入力されると、時刻t1から時刻t2間に蓄積された電荷(図10(c)、大三角形で囲まれた部分の面積S2に相当)が転送部に転送され、画像信号として取り出される。
【0078】
従って、感光部における時刻t0から時刻t2間の受光期間τの内、時刻t1と時刻t2間の期間Tv(=τ−φ)が実質的なCCD23の露光期間となり、フィルム画像の撮像期間となる。そして、上記露光期間Tvは、通常のカメラのシャッタースピードに相当し、図10から明らかなように、位相φを制御することにより各フィルム画像の露光期間Tvを制御することができる。すなわち、上記位相φを大きくするほど、露光期間Tvは短くなり、シャッタースピードは早くなる。
【0079】
図4は、本発明に係るフィルム画像再生装置の制御系のブロック図である。
同図において、図3に示す部材と同一部材には同一番号を付している。
【0080】
アイリスドライバ37はアイリス22の開閉駆動を制御するドライブ回路、CCDドライバ38はCCD23の撮像及び撮像画像を構成する画像信号の読出を制御するドライブ回路である。
【0081】
アナログ処理部24は、CDS(Correlative Double Sampling)回路、アナログアンプ、及びホワイトバランス(WB)回路等の信号処理回路を含み、CCD23から出力されるR,G,Bの各色の画像信号(アナログ信号)に所定の信号処理を施すものである。
【0082】
上記アナログ処理部14においては、R,G,Bの各色の画像信号はCDS回路によりノイズが抑圧された後、アナログアンプで所定レベルに増幅され、更にWB回路により画像信号のホワイトバランスが自動調整される。WB回路は、R,G,Bの各色の画像信号に対して3個のアンプを備え、Gの色の画像信号のレベルを基準にR,Bの各色の画像信号のレベルを補正することにより画像信号のホワイトバランスを調整する。
【0083】
WB調整値(R,Bの各色の画像信号に対するアンプのゲインGR,GB)は、後述する自動露光(AE(Auto Exposure))・ホワイトバランス(AWB(Auto White Balance))演算回路39(以下、AE・AWB演算回路39という)により演算され、画像信号の上記WB回路への入力に同期してWB回路に入力されるようになっている。
【0084】
A/Dコンバータ25は、アナログの画像信号をデジタルの画像信号(以下、画像データという)に変換する回路である。A/Dコンバータ25は、シリアルに入力されるR,G,Bの各色の画像信号をデジタルに変換し、A/Dコンバータ25からのR,G,B信号の各々一部を取り込み、R,G,B信号をパラレル出力するように構成されている。
【0085】
AE・AWB演算回路39は、フィルム画像の撮像に際し、露出値(絞り値Av,シャッタースピードTv)、アナログ処理部24内のアナログアンプのゲイン及びWB回路のWB調整値を演算し、その演算結果をそれぞれアイリスドライバ37、CCDドライバ38及びアナログ処理部24に出力するものである。R,G,B信号の一部を取り込む理由は、全R,G,B信号を露出演算のために取り込むと、メモリの容量が大きくなるためである。
【0086】
第1プロセス部26は、γ補正回路及び色差マトリックス回路を含み、A/Dコンバータ25から入力されるR,G,Bの各色の画像信号のγ補正を行うとともに、R,G,Bの各色の画像信号を輝度信号(Y信号)及びクロマ信号(C信号)からなる画像信号に変換するものである。
【0087】
第1画像メモリ27は、第1プロセス部26から出力される画像信号を記憶する画像メモリである。第1画像メモリ27は、少なくとも撮像画像1枚分の容量を有し、再生処理においては、CCD23により撮像された各フィルム画像が順次、第1画像メモリ27に更新的に記憶される。
【0088】
また、フィルム画像再生装置1は、編集作業や再生駒の検索作業の操作性を考慮し、全駒Fのフィルム画像を所定の配列パターンで2次元配列してなる画像(以下、マルチ画像という)にしてモニタTV2に再生表示するマルチ表示機能を有している。マルチ画像における各駒Fの画像は、再生画像に比してサイズが小さくなるので、マルチ画像用の撮像においては、通常の再生処理における撮像処理と異なる撮像処理が行なわれ、撮像された画像データは間引処理により所定のサイズに縮小されて上記第1画像メモリ27に記憶される。
【0089】
図11は、マルチ画像用に縮小された画像(以下、縮小画像という)の作成方法を示す図で、(a)は元のフィルム画像を示す図、(b)はマルチ画像用に撮像された画像を示す図、(c)は縮小画像を示す図である。
【0090】
マルチ画像用の撮像においては、フィルム画像を飛越スキャンして当該フィルム画像を構成する画素データ(CCD23を構成する各画素で得られるデータ)の一部が取り込まれる。これは、マルチ画像を構成する各駒Fの画像は、正規の再生画像よりもサイズが小さく、高画質が要求されないことから、必ずしもフィルム画像を構成する全画素データを必要としないことに基づくものである。
【0091】
上記飛越スキャンは、画像を取り込むべきライン位置のみ通常再生時のスキャン速度(以下、本スキャン速度という)でスキャンし、これ以外のライン位置は通常再生時のスキャン速度よりも高速でスキャンするものである。例えば先頭ラインから第1ライン,第2ライン,第3ライン,…とし、6の整数倍のライン位置である第6k(k=1,2,…)ラインのライン位置のみ撮像し、高速で飛び越すようにすると、マルチ画像用の撮像時のスキャン速度は本スキャン速度の略6倍になり、撮像画像G′は、元のフィルム画像G(図11(a)、参照)に対してフィルム11の給送方向に縮小される(同図(b)、参照)。この縮小率(L′/L)はフィルム11の給送速度に略反比例し、略1/6となる。
【0092】
上記撮像画像G′は、上記第1プロセス回路26から第1画像メモリ27に記憶される際、更に縦方向(フィルム11の幅方向)にも所要の縮小率(H′/H)に基づき所定ピッチで撮像画像G′を構成するデータの間引処理が行われ、第1画メモリ27には、同図11(c)に示すように縮小画像G″が記憶される。
【0093】
なお、上記撮像画像G′を構成するデータの間引処理は、アドレスコントローラ41により第1画像メモリ27における各データの格納アドレスを制御することにより行われる。
【0094】
演出制御回路28は、上記第1画像メモリ27から撮像画像を読み出し、該撮像画像に制御部47から入力された、例えば縦横変換、天地変換、フェードイン/フェードアウト、ズーミング、パンニング及びクリッピング等の再生に関する演出条件に基づく所定の画像処理を施し、再生画像を生成するものである。
【0095】
例えば制御部47から画面の縦横変換の演出条件が入力されていると、演出制御回路28は、当該演出条件に基づき第1画像メモリ27に記憶された横画面の撮像画像を縦画面に変換して読み出し、この画像を第2画像メモリ29に記憶する。また、制御部47からズーミングの演出条件が入力されていると、当該演出条件に基づき第1画像メモリ27に記憶された撮像画像内のズーミング領域にある一部画像を読み出すとともに、該一部画像を所定の倍率で拡大して再生画像を生成し、この再生画像を第2画像メモリ29に記憶する。
【0096】
第2画像メモリ29は、上記演出制御回路28から出力される再生画像を記憶するメモリで、モニタTV2に対するバッファメモリとなっている。第2画像メモリ29は、記憶された再生画像を構成するデータをテレビジョンの走査レートに基づいて読み出すことができるようになっている。
【0097】
第2プロセス部30は、輝度信号(Y信号)及びクロマ信号(C信号)からなる画像信号をNTSC(National Television System Committee)信号に変換するものである。第2プロセス部30は、上記第2画像メモリ29から読み出されたY信号及びC信号からなる再生画像をNTSC信号からなる再生画像に変換し、映像信号用のケーブルK1を介してモニタTV2に送出する。また、第2プロセス部30は、スーパーインポーズ部46から撮影日や駒番号等の文字情報が入力されると、該文字情報と上記画像信号とを合成し、再生画面の所定位置に上記文字情報が重畳された画像を生成した後、NTSC信号に変換し、このNTSC信号をモニタTV2に送出する。
【0098】
フィルム給送ドライバ31は、給送ローラ対151の駆動源であるモータMの駆動を制御するドライブ回路である。光源制御部32は、照明部19の駆動を制御するものである。光源駆動部32は、光源ヒータ194の駆動を制御するヒータ制御回路と、光源191の駆動及び発光量を制御する光源制御回路とを備えている。なお、照明部19に周囲温度を検出する温度センサを設け、発光量と周囲温度とに基づいて照明部19の駆動を制御するようにすれば、より好適な制御が可能になる。
【0099】
磁気情報読書制御部33は、フィルム11の磁気記録部116A,116B,117A,117Bへの磁気情報の読込み及び書込みを制御するものである。光学情報読取部34は、フィルム11の各駒Fに光学的に記録されたフォーマット情報を読み込むものである。光学情報読取部34は、フォトリフレクタ18の検出信号から上記フォーマット情報を判別し、この判別結果を制御部47に出力する。
【0100】
ローディング検出部35は、フィルム収納部10に装填されたフィルムカートリッジ9がローディングされているか否かを検出するものである。
【0101】
ローディング検出部35は、フォトリフレクタ16の検出信号から先頭駒Fの先端を示す孔111を検出することによりローディングが正常に行われた否かを判別し、この判別結果を制御部47に出力する。なお、本実施例ではフォトリフレクタ16の検出信号を用いてフィルムのローディングを検出するようにしているが、巻取スプール153にフィルム11が巻き付けられたことを検出するセンサを設け、該センサの検出信号によりフィルムのローディングを検出するようにしてもよい。あるいはフィルムカートリッジ装填後のフィルム11の最初の給送時の給送量をモータMの駆動量から検出し、該給送量からフィルムのローディングを検出するようにしてもよい。
【0102】
駒位置検出部36は、各駒Fのフィルム画像の読取開始位置及び読取停止位置並びにフィルム11の終端位置を検出するものである。駒位置検出部36は、上記フィルム11の終端位置を検出するためのタイマ361とメモリ362とを備えている。上記画像読取の開始位置及び停止位置の検出は、フォトリフレクタ16の検出信号から各駒Fの先端位置及び後端位置を検出することにより行われる。
【0103】
また、上記フィルム11の終端位置の検出は、フォトリフレクタ16の検出信号から孔115を検出することにより行われる。具体的にはフィルムエンド部11Cの先端位置を示す孔114と後端位置を示す孔115間の距離が各駒Fの先端位置を示す孔111と後端位置を示す孔112間の距離よりも短いことから、各駒毎に先端位置から後端位置までのスキャン時間をカウントし、スキャン時間が前回のスキャン時間よりも短いとき、孔115(フィルムエンド部11Cの後端位置)が検出されたと判別するようにしている。なお、フィルム11の終端位置の検出の詳細は後述する。
【0104】
タイミングジェネレータ40は、第1プロセス部26、演出制御回路28、フィルム給送ドライバ31及びAE・AWB演算回路39等の各部のタイミング信号を生成するものである。タイミングジェネレータ40は、基準クロック発生回路42から発生されるシステムの基準クロックに基づいて上記タイミング信号を生成する。
【0105】
アドレスコントローラ41は、上記第1画像メモリ27及び第2画像メモリ29に記憶される画像データのアドレスを制御するものである。アドレスコントローラ41は、制御部47から入力される制御信号に基づき撮像画像を構成するデータの格納アドレスを演算し、この演算結果を第1画像メモリ27及び第2画像メモリ29に出力する。また、アドレスコントローラ41は、制御部47から入力される読出タイミングに基づき第2画像メモリ29に記憶された再生画像の読出しを制御する。
【0106】
データメモリ43は、タイトル画像等の予め作成された所定の画像が記憶されたメモリである。また、データメモリ43は、読書可能な記憶領域を有し、該記憶領域にフィルム11から読み出された磁気情報が記憶されるようになっている。フィルム画像再生装置1により磁気情報が修正されると、修正された内容がデータメモリ43に更新的に記憶され、この修正された最新の磁気情報は、所定のタイミングでフィルム11の磁気記録部116A,116B,117A,117Bに更新的に記録される。フィルム11への磁気情報の記録タイミングについては後述する。
【0107】
APO(Auto Power Off)タイマ44は、図12に示す「APOシーケンス」のフローチャートにより制御され、所定時間以上再生処理に関する動作が行われないとき、自動的に電源スイッチ801をオフにするためのタイマである。
【0108】
「APOシーケンス」は、操作部8からの指示に基づく一定の処理が終了すると、実行され、まず、APOタイマ44による所定時間のカウントが開始される(#501)。操作パネル101のいずれのスイッチも操作されることなくAPOタイマ44による所定時間のカウントが終了すると(#503でYES)、後述する「終了シーケンス」のフローチャートに従って所定の終了処理が行なわれる(#509)。
【0109】
APOタイマ44による所定時間のカウント中にいずれかのスイッチ操作があると(#505でYES)、このスイッチ操作が電源スイッチ801又はイジェクトスイッチ803によるものか否かの判別が行なわれ(#507)、電源スイッチ801又はイジェクトスイッチ803が操作されたものであれば(#507でYES)、#509に移行し、所定の終了処理が行なわれる。一方、電源スイッチ801又はイジェクトスイッチ803以外のスイッチが操作されたものであれば(#507でNO)、APOスイッチ44のカウント動作が停止されるとともに、カウント値がリセットされた後(#511)、制御フローチャートにおける操作されたスイッチの指示に対応する所定のステップに移行し、当該指示内容に対する所定の処理が行なわれる。
【0110】
図4に戻り、電源部45は、フィルム画像再生装置1内の各回路に所要の電源を供給するものである。電源部45は、交流電源の供給を検出する検出回路を有し、電源プラグK3がコンセントに接続され、交流電源が供給されると、この検出信号を制御部47に送出する。制御部47は、上記検出信号により電源プラグK3がコンセントに接続されたことを認識し、所定の初期化処理を行ってスタンバイ状態に入る。
【0111】
スーパーインポーズ部46は、再生画像に重畳させるスーパーインポーズ用のデータを生成するものである。スーパーインポーズ部46は、制御部47から重畳すべき文字情報が入力されると、該文字情報をスーパーインポーズ用のデータに変換し、所定のタイミングで第2プロセス部30に出力する。
【0112】
制御部(撮像制御手段)47は、フィルム画像再生装置全体の動作を集中制御する制御部である。制御部47は、内蔵のROM(Read Only Memory)に予め記憶されたフィルム画像の撮像/再生に関する処理プログラムに従って上記各構成部材の駆動を制御する。
【0113】
次に、図13〜図34のフローチャート及び図面を用いて本発明に係るフィルム画像再生装置の再生動作について説明する。
【0114】
図13〜図18は、フィルム画像再生装置1の電源スイッチ801が投入されときに行われる初期化処理(イニシャライズ)のフローチャートである。
【0115】
電源プラグK3がコンセントに差し込まれ、交流電源が供給されると、これが検知され(#1)、まず、光源ヒータ194がONになる(#3)。続いて、操作者により電源スイッチ801がONにされると(#5)、CCD23の予備駆動が行われ(#7)、電源ランプ802が点灯される(#9)。上記予備駆動は、CCD23の駆動開始直後に生じる暗出力のレベル変動の影響を抑制するため、本来の撮像動作が行なわれる前に予備的に駆動するものである。
【0116】
なお、フィルム画像再生装置1にモニタTV2が接続され、該モニタTV2が既に起動されていれば、例えばモニタTV2の表示画面3全体をブルーバック等にしてモニタTV2にもフィルム画像再生装置1の電源ONの表示が行われる。
【0117】
続いて、撮像画像を構成する画素データの暗出力レベルの補正データとして暗時のCCD23の各画素の出力信号(以下、暗出力データという)が取り込まれ、AE・AWB演算回路39内のメモリに記憶された後(#11)、光源191が発光される(#13)。なお、上記光源191は、#1〜#11の処理の終了後に自動的に発光させているが、光源スイッチ(不図示)を別に設け、該光源スイッチをONにする等の操作者の操作に基づいて行わせるようにしてもよい。
【0118】
続いて、フィルムカートリッジ9がフィルム収納部10に装填されているか否かが判別され(#15)、フィルムカートリッジ9が装填されていなければ(#15でNO)、未装填メッセージが出力されるとともに、イジェクトテーブル6がフィルム収納部10から引き出されて装填口が開口され、フィルムカートリッジ9がセットされるまで待機状態となる(#17〜#21)。
【0119】
上記未装填メッセージは、例えば表示部7の表示領域703若しくはモニタTV2に、図28(a)に示すフィルムマークFMを点滅させたり、上記表示領域703に未装填マークを別個に設け、該未装填マークを点灯させることにより行われる。なお、モニタTV2の表示画面3に未装填メッセージを文字表示させ、スピーカ4から「フィルムカートリッジをお入れ下さい。」等の音声メッセージを発生させるようにしてもよい。
【0120】
続いて、フィルム収納部10にフィルムカートリッジ9がセットされると(#21でYES)、フィルムカートリッジ9及びフィルム11の適合性(正常に再生できるものであるか否か)の判別が行われる(#23、#29)。
【0121】
フィルムカートリッジ9の適合性は、例えばカートリッジ規格に合っているか、現像済フィルムが収納されているか(フィルムカートリッジ9の合わせマーク93が「PROCESSED」にセットされているか)、異物の混入の有無等のチェックにより判別される。
【0122】
フィルムカートリッジ9が適合していれば(#23でYES)、フィルム巻上の表示が行われた後、フィルムカートリッジ9のバーコード94に記録されたフィルム情報が読み込まれ(#25,#27)、フィルム情報からフィルム11の適合性が判別される(#29)。なお、フィルム11の適合性は、フィルム感度、フィルムの種類(ネガ/ポジ)、フィルムの規格等をチェックすることにより行われる。
【0123】
フィルムカートリッジ9又はフィルム11が不適合であれば(#23又は#29でNO)、フィルムカートリッジ9がフィルム収納部10から排出され(#31)、フィルムカートリッジ9又はフィルム11の不適合メッセージが行われる(#33)。
【0124】
不適合メッセージは、例えば表示部7の表示領域703若しくはモニタTV2に、上記フィルムマークFM(図28(a)参照)を点滅させるとともに、表示領域704,705にエラーコードを表示させたり、上記表示領域703に不適合マークを別個に設け、該不適合マークを点灯させることにより行われる。なお、モニタTV2の表示画面3に不適合メッセージを文字表示させ、スピーカ4から「このカートリッジは再生できません。」等の音声メッセージを発生させるようにしてもよい。
【0125】
フィルムカートリッジ9及びフィルム11が適合していれば(#29でYES)、当該フィルムカートリッジ9の遮光蓋98を開き、後述のサブルーチン「リーダ部情報読取」に従ってリーダ部情報の読取処理が行われる(#35,#37,#39)。なお、フィルムカートリッジ9が装填された状態で電源が切られ、電源が再投入されたとき、フィルムカートリッジ9が既に装填されている場合は、フィルム11がローディングされ、上記遮光蓋98は既に開いているので、上記遮光蓋98の開放処理を行うことなくリーダ部情報の読取処理が行われる(#35,#39)。
【0126】
電源投入時にフィルムカートリッジ9が装填されていれば(#15でYES)、ローディング済みであるか(フィルム11が画像撮像部11Bまで引き出されているか)否かが判別され(#41)、ローディング済みであれば(#41でYES)、フィルム巻戻表示が行われ、給送モータMを高速で逆方向(フィルム11の巻戻方向)に回転駆動させてフィルム11がフィルムリーダ部11Aの終端位置まで(孔113が検出されるまで)巻き戻される(#43,#45)。フィルム巻戻表示は、例えば表示部7の表示領域703及びモニタTV2に、図28(c)に示す巻戻マークFRを表示して行われる。
【0127】
続いて、前回のフィルム11のローディング時にフィルムカートリッジ9の読み取られたフィルム情報がデータメモリ43に格納されているか否かが判別され(#47)、フィルム情報がデータメモリ43に格納されていなければ(#47でNO)、#23〜#39の処理を実行してフィルム情報の読取処理が行われ、フィルム情報が既にデータメモリ43に格納されていれば(#47でYES)、#23〜#39の処理を行うことなく(フィルム情報の読取処理を行うことなく)、#49(図14、参照)に移行する。
【0128】
ここで、リーダ部情報の読取処理について説明する。
図19は、サブルーチン「リーダ部情報読取」のフローチャートである。
【0129】
サブルーチン「リーダ部情報読取」がコールされると、給送モータMの低速正転駆動(低速度でのフィルム11の巻上げ)が開始されるとともに(#141)、制御部47内のタイマT1により所定時間t1のカウントが開始される(#143,#145)。このタイマT1による所定時間t1のカウントは、該所定時間内にローディングが完了するか否かによりローディングの良否を判定するためのものである。
【0130】
上記所定時間t1内にローディング検出部35によりフィルム11のローディングが検出されると(#147でYES)、タイマT1がリセットされ(#149)、給送モータMの駆動が停止される(#151)。
【0131】
続いて、磁気ヘッド18A,18Bが読取位置にセットされた後(#153)、フィルム11を低速度で巻き戻してフィルムリーダ部11Aの磁気記録部116A,116Bに記録されたリーダ部情報が読み取られる(#157,#159)。
【0132】
すなわち、フィルム11を未露光領域11Eの先端位置を示す孔111が検出されるまで低速度で巻き戻しながら上記磁気記録部116A,116Bに記録されたリーダ部情報が磁気情報読書制御部33により読み取られる。読み取られたリーダ部情報は、制御部47を介してデータメモリ43に記憶される。なお、リーダ部情報を巻き戻しながら読み取る理由は、フィルムを繰り出しながらリーダ部情報を読み取る場合に比して平面性を出しやすく、安定した情報読取が可能となるからである。
【0133】
そして、リーダ部情報の読取が完了すると(#159でYES)、給送モータMの駆動が停止され(#161)、磁気ヘッド18A,18Bが退避位置にリセットされた後(#163)、リターンする。
【0134】
上記所定時間t1内にローディング検出部35によりフィルム11のローディングが検出されなければ(#165でNO)、ローディング不良と判断して、「イニシャルNG」のフローチャートに従って初期化不良処理が行われる(#167)。
【0135】
図20は、「イニシャルNG」のフローチャートである。
「イニシャルNG」のフローに移行すると、フィルム11が低速度でフィルムカートリッジ9内に巻き戻され、この巻戻期間中に表示部7の表示領域703にローディングが失敗したことを示す警告表示が行われる(#171〜#177)。上記警告表示は、例えばフィルム画像再生装置1の表示部7の表示領域703のフィルムマークFM(図28(a)参照)を点滅させて行なわれる。
【0136】
続いて、操作者によりフィルムカートリッジ9の排出指示又は当該フィルムカートリッジ9の再生指示(イジェクトスイッチ803又は再生スイッチ816をON)が行われたか否かが判別され(#179,#185)、再生指示が行われると(#185でYES)、後述するフィルム画像の再生処理が行われる(#187)。
【0137】
一方、フィルムカートリッジ9の排出指示が行われていれば(#179でYES)、更にリーダ部情報の読取が行われているか否かが判別される(#181)。リーダ部情報を巻き戻しながら読み取った後のローディング時にローディング不良となった場合のように、リーダ部情報が読み取られていれば(#181でYES)、データメモリ43に格納されたリーダ部情報が消去された後(#183)、#17(図13、参照)に戻り、リーダ部情報が読み取られていなければ(#181でNO)、データメモリ43のリーダ部情報を消去することなく#17に戻る。
【0138】
なお、#183でデータメモリ43に格納されたリーダ部情報を消去しているのは、当該リーダ部情報が利用されず、#17に戻り、再度、フィルムカートリッジ9が装填されてリーダ部情報が読み取られる可能性が高いと考えられるからである。
【0139】
図14に戻り、リーダ部情報読取処理が終了すると、再度、フィルム11のローディングが行われ(#49〜#61)、このローディング処理の期間中にベース濃度が取り込まれ、該ベース濃度、読み込まれた暗出力データ(#11)及びリーダ部情報(#39)に基づいて撮像画像の信号処理における補正値の演算が行われ(#57)、更にアイリス22が予め設定された所定の絞り値(初期設定値)に設定される(#59)。
【0140】
上記撮像画像の信号処理における補正は、例えば光源の光量変動に対するレベル補正、シェーディング補正、画素間の感度バラツキ補正及びフィルムベースの色補正(撮像画像の濃度からベース濃度を除去する補正)等である。上記レベル補正、シェーディング補正及び感度バラツキ補正は、アナログ処理部24における信号処理において行われ、AE・AWB演算回路39により上記各補正の補正値が演算され、この演算結果がアナログ処理部24にセットされる。
【0141】
また、フィルムベースの色補正は、A/Dコンバータの信号変換処理において行われ、AE・AWB演算回路39により上記ベース濃度に基づいてA/Dコンバータ25のダイナミックレンジが演算され、この演算結果がA/Dコンバータ25のセットされる。
【0142】
なお、所定時間t1内にフィルム11のローディングが行われなければ(#63でYES)、リーダ部情報読取処理と同様にローディング不良と判断して上述の「イニシャルNG」の処理が行われる(#65)。
【0143】
フィルム11のローディングが正常に行われると(#61でYES)、#67(図15、参照)に移行し、フィルム11が高速度で最終駒Fまで巻き上げられ(給送モータMの高速正転駆動)、フィルム11の磁気記録部117A,117Bに記録されたフレーム情報及び光学情報118が読み取られる(#67〜#73)。続いて、読み取られたフレーム情報から未露光の駒Fが抽出され、この未露光駒の情報は、再生不要な駒情報としてデータメモリ43に記憶される(#75)。
【0144】
続いて、フィルムエンド部11Cにおいてベース濃度が読み込まれ、該ベース濃度を所定の基準ベース濃度と比較することにより光源の光量のチェックが行われる(#81〜#83)。この光源の光量チェックは、予め設定された所定時間t2内で複数回行われ(#77〜#83のループ)、いずれのチェックにおいても上記ベース濃度と基準ベース濃度との差(濃度差)(=|検出ベース濃度−基準ベース濃度|)が所定の範囲εよりも大きい場合は(#83でYES)、光源の光量異常と判断して光源異常警告が行われた後(#85)、図24に示す「終了シーケンス」のフローチャートに従って終了処理が行われる。
【0145】
上記光源異常警告は、例えばフィルム画像再生装置1の表示部7の表示領域707,705にエラーコードを表示することにより行われる。また、モニタTV2に光源異常のメッセージを表示させ、スピーカ4から光源異常の音声メッセージを発生させて行なわれる。
【0146】
ここで、終了処理について説明する。
「終了シーケンス」のフローチャートに移行すると、「電源 OFF」のメッセージが出力される(#321)。本メッセージは、例えばモニタTV2の表示画面3にフィルムの巻戻表示をしたり、スピーカ4から「電源を切ります」等の音声を発したり、フィルム画像再生装置1の電源ランプ802を点滅させて行われる。
【0147】
続いて、光源がOFFにされ(#323)、フィルム11がフレーム情報を書き直す必要のある駒Fの内、最後尾にある駒Fまで高速で給送される(#325)。なお、このフィルム給送期間においては、フィルム巻上中又はフィルム巻戻中の表示が行われる。この表示は、フィルム画像再生装置1の表示領域703若しくはモニタTV2に、例えば図28(b)(c)に示す巻戻マークFR又は早送マークFFを表示して行われる。
【0148】
続いて、フィルム11が高速で巻き戻され、この巻戻中にフレーム情報を書き直す必要のある駒Fを検出し、当該駒Fに対応する磁気記録部117A,117Bのフレーム情報だけが書き換えられる(#327〜#333)。フレーム情報の書換が終了すると(#333でYES)、引き続きリーダ部情報がフィルムリーダ部11Aの磁気記録部116A,116Bに記録され(#335)、フィルム11がフィルムカートリッジ9内に完全に収納されると、巻戻処理が停止される(#337)。
【0149】
続いて、フィルムカートリッジ9の遮光蓋98が閉じられ(#339)、合わせマーク93が所定の位置(「EXPOSED」の位置)にセットされた後(#341)、イジェクトスイッチ803の指示による終了処理であるか否かが判別される(#343)。合わせマーク93を「EXPOSED」の位置にセットするのは、フィルムカートリッジ9を取り出した後、再度装填するときに現像済フィルムでないと判別され、再生不可とならないようにするためである。
【0150】
なお、上記合わせマーク93のセットは、特開平5−313234号公報に示されるように、フィルム11の巻戻時にバーコード94のコードをフォトリフレクタ14により検出し、フィルム11がフィルムカートリッジ9に収納された後、該フィルム11の使用状態に対応したコードの信号パターンが検出された時点でスプール91の回転駆動を停止させることにより行なわれる。
【0151】
イジェクトスイッチ803の指示によるものでなければ(#343でNO)、電源スイッチ802をOFFにして処理を終了する(#345)。一方、イジェクトスイッチ803の指示によるものであれば(#343でYES)、フィルムカートリッジ9がフィルム装填部12から排出される(#347)。なお、この排出処理の間においてもフィルム排出中を示す表示がフィルム画像再生装置1及びモニタTV2に行われる。
【0152】
続いて、APOタイマ44がリセットされた後、スタートされる(#349)。そして、APOタイマ44がカウントアップする前に新たにフィルムカートリッジ9が装填されると(#353でYES)、APOタイマ44のカウント動作が停止されるとともに、カウント値がリセットされた後(#355)、#23(図13、参照)に移行し、当該フィルムカートリッジ9についてイニシャライズの処理が行われる。一方、新たにフィルムカートリッジ9が装填されることなくAPOタイマ44がカウントアップすると(#351でYES)、給送口99を閉じた後(#352)、#345に移行し、電源スイッチ802をOFFにして処理を終了する。
【0153】
図15に戻り、濃度差(=|検出ベース濃度−基準ベース濃度|)が所定範囲ε内であれば(#83)、光源の発光量は正常であると判断し、更に光源チェック用に取り込まれたベース濃度(#77参照)とローディング時に取り込まれたベース濃度(#55参照)とに差があるか否かが判別され(#87)、ベース濃度に差が生じていれば(#87でYES)、光源チェック用に取り込まれたベース濃度に基づき画像信号の信号処理における補正値が再度、演算される(#89)。この補正値演算の処理内容は、#57における処理内容と同じである。なお、ベース濃度に差が生じていなければ(#87でNO)、上記補正値の演算処理は行われない。
【0154】
続いて、ベース濃度及び露出に関する情報がデータメモリ43に記録されているか否が判別される(図16、#91)。ベース濃度等が記録済みでなければ(#91でNO)、#93〜#111の処理により各駒Fのフィルム画像が最終駒Fから先頭駒Fの方向に順次、マルチ画像用の撮像方法で撮像され(縮小画像で取り込まれ)(#99)、この撮像画像がモニタTV2に逐次、再生されるととともに(#105)、この撮像画像から本再生時の撮像のための露出値(シャッタースピードTv)とWB調整値(R,Bの色のアンプゲインGR,GB)とが演算され(#101)、該演算結果がフィルム11の磁気記録部117A,117Bに逐次、記録される(#111)。
【0155】
そして、先頭駒Fのフィルム画像に対する上記露出値及びWB調整値の記録が終了すると(#111でYES)、フィルムリーダ部11Aの磁気記録部116A,116Bにベース濃度等の情報の記録を行ない(#113)、給送モータMの逆転駆動(フィルム11の巻戻し)が停止され(#115)、初期化処理は終了する。
【0156】
なお、上記露出値及びWB調整値は、下記数1により演算され、この演算結果Tv0,GR0,GB0がフィルム11に記録される。
【0157】
【数1】
露出値(露光時間)Tv0=A/G0
Rの色のWBゲインGR0=G0/R0
Bの色のWBゲインGB0=G0/B0
但し、A:定数
G0:Gの色のベース濃度の平均値
B0:Bの色のベース濃度の平均値。
【0158】
また、上記各駒Fの撮像画像は、撮像毎に現在再生されているマルチ画像に追加されて再生される。
【0159】
図29は、モニタTV2に表示されたマルチ画像の表示例を示すものである。
同図は、24駒のフィルム画像G1〜G24を4行6列の配列パターンでマルチ表示させるようにしたもので、9駒分のフィルム画像G24〜G16が読み取られたときのマルチ画像の表示例である。最終駒Fから先頭駒Fの方向にフィルム画像が読み取られているので、各フィルム画像G24〜G16は、それぞれ(1,1),(1,2),…,(2,3)の位置に配列されている。
【0160】
10番目以降のフィルムG15,G14,…は、撮像される毎に、図29に示すマルチ画像の(2,4),(2,5),…の位置に順次、配列されてモニタTV2に表示される。そして、先頭駒Fのフィルム画像が撮像されると、24枚のフィルム画像G24〜G1が4行6列の配列パターンで配列されたマルチ画像がモニタTV2に表示される。
【0161】
図16に戻り、ベース濃度等が記録済みであれば(#91でYES)、#117〜#131の処理により各駒Fのフィルム画像が最終駒Fから先頭駒Fの方向に順次、マルチ画像用の撮像方法で撮像され(縮小画像で取り込まれ)(#123)、該撮像画像がモニタTV2に逐次、再生される(#119)。なお、#117〜#131の処理では、本再生時撮像用の露出値及びWB調整値が既に記録されているので、これらの演算は行われない。
【0162】
そして、先頭駒Fのフィルム画像の表示が終了すると(#131でYES)、給送モータMの逆転駆動(フィルム11の巻戻し)が停止され(#115)、初期化処理は終了する。
【0163】
ところで、上記実施例ではフィルム11のローディングが終了した後、フィルム情報を読み取るべくフィルム11をフィルムエンド部11Cまで給送し、フィルム11の巻戻時に各駒Fのフィルム画像を撮像してマルチ画像を表示させるようにしていたが(#99,#105,#123,#127参照)、フィルム情報の読取時に同時に各駒Fのフィルム画像を撮像し、この撮像画像をマルチ表示させるようにしてもよい。
【0164】
図17及び図18は、フィルム情報読取時に各駒Fのフィルム画像をマルチ表示させるフローチャートである。
【0165】
図17は、図15において、#67と#69間にマルチ画像用の撮像処理(#68)を追加し、#69と#71間に撮像したフィルム画像をマルチ画像に合成して表示する画像表示処理(#70)を追加したものである。一方、図18は、図16において、#105及び#127の画像表示の処理を削除し、#111と#113間及び131の直後に画像表示停止の処理(#112,#132)を追加したものである。図18の画像表示処理の削除及び画像表示停止処理の追加は、図17の#70に画像表示処理を追加したことに基づくものである。
【0166】
図17及び図18のフローチャートによれば、フィルム11のローディングが終了した後、引き続きフィルム11が巻き上げられ、各駒Fに対応するフィルム情報が読み取られるとともに、各駒Fのフィルム画像がマルチ画像用の撮像方法で撮像され、該撮像画像がマルチ画像に合成されて順次、モニタTV2に表示される(#68〜#71)。
【0167】
なお、この場合のマルチ画像も図29に示すマルチ画像と同様の方法で表示されるが、図16のフローチャートの場合とは各駒Fの撮像順が逆になるので、フィルム画像G1〜G24の配列順は図29のものとは逆になる。
【0168】
フィルム11がフィルムエンド部11Cまで巻き上げられ、最終駒Fの撮像が終了すると(#71でYES)、モニタTV2には24枚のフィルム画像G1〜G24がそれぞれ(1,1),(1,2),…(4,5),(4,6)の位置に配列されたマルチ画像がモニタTV2に表示される。このマルチ画像の表示は、フィルム11を巻き戻しつつ各駒Fの露出値及びWB補正値の演算が行われている間も継続され、該演算処理が終了したとき(#111又は#131でYES)、停止される(#112又は#132)。
【0169】
本実施例では、フィルム11の巻上時にモニタTV2の表示画面3にマルチ画像の表示が逐次、行われるので、初期化処理の開始後暫くモニタTV2に何も表示されない、或いは表示内容が変化しないことによるユーザの不快感が軽減される。また、マルチ画像の各駒Fのフィルム画像の配列順が撮影順になるので、表示されたマルチ画像に対する違和感もなくなる。
【0170】
なお、図17のフローチャートでは、各駒Fのフィルム画像を撮像する毎に生成されたマルチ画像を逐次、モニタTV2に表示させていたが、各マルチ画像をマルチ画像が表示される期間(フィルム11の巻上及び巻戻期間)、平均して表示させるようにしてもよい。このようにすると、フィルム11の巻戻期間(#93〜#111又は#117〜#131)にもモニタTV2に表示されるマルチ画像の内容が変化するので、上記モニタTV2の表示内容が変化しないことによるユーザの不快感がより低減される。
【0171】
次に、フィルム画像の再生処理について説明する。
なお、ここでは一例としてフィルム11の再生駒数が24枚の場合について説明する。
【0172】
図21及び図22は、フィルム画像の再生処理を示すメインフローチャートである。
【0173】
まず、フィルム11のベース濃度が取り込まれる(#201)。このベース濃度は、駒と駒との間の未露光領域若しくは駒の上下の未露光領域を撮像して取り込まれる。続いて、上記ベース濃度とイニシャライズの処理時に演算された露出値及びWB調整値(図16の#101,#109参照)とから各駒Fに対する露出値とWB補正値が演算される(#203)。
【0174】
#201で取り込まれたR,G,Bの各色のベース濃度をr1,g1,b1、イニシャライズの処理時に取り込まれたR,G,Bの各色のベース濃度(図14の#55参照)をr0,g0,b0とすると、露出値Tv1及びWB補正値(RのWBゲインGR1,BのWBゲインGB1)は、下記数2により算出される。
【0175】
【数2】
Tv1=Tv0・(g0/g1)
GR1=GR0・(g0/g1)・(r0/r1)
GB1=GB0・(g0/g1)・(b0/b1)。
【0176】
なお、前回の再生処理時に露出値Tv0,WB補正値GR0,GB0が算出され、フィルム11に磁気記録部116A,116B,117A,117Bに記録されている場合は、該フィルム11から読み出された露出値Tv0,WB補正値GR0,GB0と上記ベース濃度r1,g1,b1とから上記数2により再生用の画像取込時の好適な露出値Tv1,WB補正値GR1,GB1が算出される。
【0177】
続いて、フィルム11の種類が判別される(#205)。
カメラには、写真の撮影方式として写真が撮影される毎にフィルムを1駒ずつ巻き上げ、フィルムの先頭駒から後方向に順番に写真撮影を行なう方式(以下、ノーマルワインド方式という)と、フィルムが装填されると、一旦、最終の駒位置までフィルムを巻き上げ、写真が撮影される毎にフィルムを1駒ずつ巻き戻してフィルムの最終駒から前方向に順番に写真撮影を行なう方式(以下、プリワインド方式という)の2種類の方式がある。
【0178】
ノーマルワインド方式による撮影済フィルム(以下、ノーマルワインドフィルムという)は、図30に示すように、フィルム11の先頭駒Fに最も古いフィルム画像G1が記録され、最終駒Fに最も新しいフィルム画像G24が記録されている。また、プリワインド方式による撮影済フィルム(以下、プリワインドフィルムという)は、図31に示すように、フィルム11の先頭駒Fに最も新しいフィルム画像G24が記録され、最終駒Fに最も古いフィルム画像G1が記録されている。
【0179】
上記フィルムの種類は、制御部47によりフィルム11から読み込まれた磁気情報から判別される。例えばフィルムリーダ部11Aの磁気記録部116A,116Bにフィルムの種類に関する情報が直接記録されている場合は、当該磁気情報から判別され、フィルムの種類に関する情報が直接記録されていない場合は、各駒Fに対応して磁気記録部117A,117Bに記録された撮影日から間接的に判別される。
【0180】
フィルム11がノーマルワインドフィルムであれば、再生すべき最初の駒F(未露光でない駒F)のフィルム画像の撮像開始位置(当該駒Fの先端位置を示す孔111の検出位置)までフィルム11が巻き上げられ(#207〜#211のループ)、該フィルム画像に対する撮影条件が設定される(#213)。
【0181】
上記撮影条件には、例えば露出レベル、WB調整値、γ補正値、縦横変換条件、トリミング条件、解像度情報及び光学系の倍率等があるが、ここでは未設定の条件が設定される。
【0182】
続いて、設定された撮影条件に基づき光源191の発光量、アイリス22の絞り値、CCD23の露光時間(シャッタースピードTv)、アナログ処理部24におけるWBゲイン等の各装置及び処理部の動作条件が設定される(#215)。
【0183】
続いて、フィルム11の低速給送が開始され、再生用のフィルム画像の撮像が開始される(#217)。フィルム画像は、ハイビジョンのアスペクト比で再生される場合、画像の先端位置がCCD23の撮像位置に給送されるタイミングで読取スキャンが開始され、画像の後端位置がCCD23の撮像位置を通過したタイミングで読取スキャンが終了されるようになっている。
【0184】
このため、フィルム11の給送開始タイミングと上記フィルム画像の読取スキャン開始タイミング間には給送速度の安定性やその他の条件を調整するためにタイムラグが設けられ、このタイムラグの間にモニタTV2にスキャン開始準備中であることを示す「READY」の文字表示が行われる(#219,#221)。
【0185】
なお、上記読取スキャンの開始タイミングは、フィルム11の給送開始タイミングからの所定の経過時間の検出、フィルム画像の先端位置を示す孔111の検出、フィルム11の所定の給送量の検出等により行われる。また、フィルム11の給送速度が所定の低速度に達するタイミングで読取スキャンを開始させるようにしてもよい。
【0186】
更に上記読取スキャン開始の準備中にフォーマット情報から再生画像が標準サイズであるか否かが判別され(#223)、標準サイズであれば(#223でYES)、読取スキャンの開始タイミングを予め設定された所定時間Tdだけ遅延させる処理が行われる(#225)。
【0187】
上記読取スキャン開始タイミングの遅延処理は、再生画像が標準サイズの場合、図9(b)に示すように、再生画像GLがフィルム画像の両端部をd1だけ除去した領域に生成されていることに基づくものである。従って、フィルム11の給送速度をvとすると、再生画像が標準サイズの場合、読取スキャン開始タイミングは、通常の読取スキャン開始タイミングよりd1/vだけ遅延される。
【0188】
続いて、図23に示すサブルーチン「本スキャン」のフローチャートに従ってフィルム画像の撮像処理が行われる。
【0189】
サブルーチン「本スキャン」がコールされると、まず、読取ライン数Mがセットされ(#281)、実際に読み取ったライン数をカウントするカウンタKが「0」にリセットされる(#283)。上記読取ライン数Mは、当該駒Fの再生画像のサイズに応じた所定のライン数である。再生サイズが標準サイズの場合は、フィルム画像の両端部を除く中間の所定範囲がスキャンされるので(図9(b)参照)、該所定範囲に対応するライン数M1が読取ライン数として設定され、再生サイズが標準サイズでない場合は、フィルム画像のスキャン方向において全範囲がスキャンされるので(図9(a)(c)参照)、該全範囲に対応するライン数M2が読取ライン数として設定される。
【0190】
続いて、給送モータMを所定速度で駆動してフィルム11が給送され、当該駒Fのフィルム画像が読み込まれる(#283〜#303のループ)。フィルム画像は、フィルム11を1ライン分給送する毎にライン単位で撮像を行い(#295)、このライン撮像を撮像範囲の後端位置が検出されるまで(#301又は#303でYESとなるまで)繰り返して行われる。
【0191】
なお、上記本スキャンにおいては、フィルム11の給送異常のチェックを行い、フィルム画像が正常に撮像されるようにしている。すなち、給送モータMが1ライン分に相当する所定量だけ駆動される毎に(#285)、この駆動によりフィルム11が正常に1ライン分だけ給送されたか否かが判別される(#287)。
【0192】
上記判別は、例えば給送モータMの駆動電流値や負荷トルクの監視、或いはフィルム11の給送不良(切れ、引っ掛かり、滑り等)のチェックにより行われ、フィルム11の給送が正常に行われたときは(#287でYES)、1ライン分の撮像が行われ(#295)、フィルム11の給送が正常に行われなかったときは(#287でNO)、直ちに給送モータMの駆動が停止され(#289)、フィルム画像再生装置1の表示部7にフィルム給送異常を示すエラー表示が行われた後(#291)、電源OFFの処理が行われる(#293)。上記電源OFFの処理は、処理を中止するとともに、電源スイッチ801をOFFにし、エラー内容が解除されるまで、待機状態に入るものである。
【0193】
続いて、再生画像が標準サイズでない場合、フィルム11がフィルム画像の撮像範囲の後端位置まで給送されると(#301でYES)、撮像動作が停止され(#305)、当該撮像画像について露出及び撮像範囲の適否が判別される(#307,#309)。そして、撮像画像の露出又は撮像範囲が適正でなければ(#307又は#309でNO)、フィルム画像再生装置1の表示部7にフィルム画像の読取異常を示すエラー表示が行われた後(#311)、再度、当該駒Fのフィルム画像の読取を行うべく#213に移行し、撮像画像の露出又は撮像範囲が適正であれば(#307及び#309でYES)、リターンする。
【0194】
また、再生画像が標準サイズの場合、所定のライン数M1だけフィルム画像の読取が終了すると(#303でYES)、撮像動作が停止され(#313)、当該撮像画像について露出の適否が判別される(#315)。そして、撮像画像の露出が適正でなければ(#315でNO)、フィルム画像再生装置1の表示部7にフィルム画像の読取異常を示すエラー表示が行われた後(#311)、再度、当該駒Fのフィルム画像の読取を行うべく#213に移行し、撮像画像の露出が適正であれば(#315でYES)、リターンする。
【0195】
図21に戻り、フィルム画像の撮像処理が終了すると、撮像したフィルム画像が設定された所定の演出方法に基づきモニタTV2に再生表示される(#229)。続いて、再生画像の表示方法の変更が指示されているか否かが判別され(#231)、表示方法の変更が指示されていれば(#231でYES)、変更内容に基づき表示方法を変更して再生画像の再表示が行われる(#233)。一方、表示方法の変更が指示されていなければ(#231でNO)、現在の再生表示が継続される。
【0196】
続いて、再生駒Fが最終駒のフィルム画像G24であるか否かが判別され(#235)、最終駒でなければ(#235でNO)、#207に戻り、次の駒Fのフィルム画像の再生処理が行われる。以下、先頭駒Fのフィルム画像G1から順次、再生処理が行われ、最終駒Fのフィルム画像G24の再生処理が終了すると(#235でYES)、フィルム11が所定の駒数分だけ巻き戻された後(#237)、再生処理は終了する。
【0197】
なお、上記#237のフィルム11の巻戻処理は、次に再生処理が指示されたときの再生駒Fのサーチを迅速に行うために、フィルム11を所定位置まで予め給送しておくものである。所定位置は、例えば先頭駒、最終駒或いは中央の駒等の読取位置である。先頭の駒Fのフィルム画像G1から再生されることが多い場合は、上記所定位置を先頭駒に設定するとよいが、通常、再生される最初の駒Fはランダムであると仮定して最初の駒Fへのアクセス時間の平均値が最小となる中央の駒位置を上記所定位置として設定するとよい。
【0198】
#205でフィルム11がプリワインドフィルムであれば、#241(図22参照)に移行し、#241〜#275を実行してノーマルワインドフィルムと同様の方法で各駒Fのフィルム画像の再生処理が行われる。
【0199】
プリワインドフィルムは、フィルム11の後端部から先端部の方向に各駒Fが撮影されているので、フィルム11が後端部にある最終駒F(再生すべき最初の駒F)の読取位置まで高速で給送される(#241)。そして、フィルム11を先端側に給送しつつ各駒Fのフィルム画像G1,G2,…,G24が順次、再生され(#241〜#275)、先頭駒F(最後のフィルム画像G24が撮影されている駒F)の再生処理が終了すると(#267でYES)、フィルム11が所定の駒数分だけ巻き戻された後(#275)、再生処理は終了する。
【0200】
なお、各駒Fの本スキャンにおいて、フィルム画像の読取位置の位置出しが終了すると、当該駒Fのフィルム画像が未露光駒か否かにより再生すべき駒であるか否かを判別するようにしているが、プリワインドフィルムの場合は、最終駒F(最初のフィルム画像G1が撮影されている駒)が未露光であることは少ないと考えられるので、2番目の駒F(フィルム画像G2が撮影されている駒)から未露光駒であるか否かの判別を行うようにしている。
【0201】
すなわち、図21のノーマルワインドフィルムの再生処理においては、先頭駒F(フィルム画像G1が撮影されている駒)の読取位置の位置出しが終了した後に未露光駒の判別ができるように、撮像駒の位置出しの処理(#209)の次に未露光駒の判別処理(#211)を入れているが、図22のプリワインドフィルムの再生処理においては、最終駒Fの位置出しの処理(#243)の次に未露光駒の判別処理を入れず、次の駒の位置出しの処理(#271)の次に未露光駒の判別処理(#273)を入れている。
【0202】
図32は、再生処理におけるフィルムの給送制御を示す図で、(a)は、ノーマルワインドフィルムに対する給送制御を示す図、(b)は、プリワインドフィルムに対する給送制御を示す図である。
【0203】
同図において、細線の矢印Q1は、本スキャンにおけるフィルム画像のスキャン方向を示し、太線の矢印Q0は、先頭駒から最終駒までのフィルム11の給送を示し、矢印Q2は、駒と駒との間のフィルム11の給送を示している。また、各矢印Q1,Q2に付された丸数字は、本スキャンの順番(フィルム画像の読取順)を示している。なお、矢印Q0,Q2で示すフィルム11の給送は各駒Fの読取位置をサーチする給送であるから、矢印Q1で示す本スキャンの時より高速で給送される。
【0204】
ノーマルワインドフィルムの場合は、フィルム11が巻き戻された状態からフィルム11を巻き上げながら順次、フィルム画像G1、G2,…G24が撮像されてモニタTV2に再生表示されるので、図32(a)に示すように、フィルム11は巻上方向に単純給送される。
【0205】
一方、プリワインドフィルムの場合は、フィルム画像G1,G2,…がフィルムエンド部11Cからフィルムリーダ部11Aの方向に配列されているので、再生処理が開始されると、まず、フィルム11が高速でフィルム画像G1の読取位置まで巻き上げられ、この後、フィルム11を巻上方向に本スキャンしてフィルム画像G1が読み取られ、該フィルム画像G1が再生表示される。フィルム画像G1の再生表示が終了すると、フィルム11をフィルム画像G2の読取位置まで高速で巻き戻した後、フィルム11の給送方向を反転させ、フィルム11を巻上方向に本スキャンしてフィルム画像G1を読み取り、該フィルム画像G1が再生表示される。
【0206】
以下、フィルム画像の読取位置の位置出しのための巻戻方向の高速給送と本スキャンための巻上方向の低速給送とを繰り返しながらフィルム画像G2,G3,…G24の撮像及び再生表示が行われる。すなわち、プリワインドフィルムの場合は、フィルム11が往復動しながら巻戻方向に給送される。
【0207】
上記再生処理は、撮影された駒Fを所定の再生順に従って順番に再生する場合のものであるが、操作者がフィルム11の撮影内容を検索し、所望の駒Fを選択的に再生表示したい場合がある。
【0208】
次に、所望の駒Fを選択的に再生表示させる再生制御について、図25及び図26に示す「フレーム選択」のフローチャートを用いて説明する。
【0209】
なお、所望の駒Fを選択的に再生表示させる再生処理(以下、検索再生処理という)は、所定の検索モードにより行われ、例えばモードスイッチ806により当該検索モードが設定されると、「フレーム選択」のフローチャートに従って再生処理が行われる。
【0210】
「フレーム選択」のフローチャートに入ると、早送りスイッチ816又は巻戻しスイッチ813がONになっている(押されている)か否かがチェックされる(#361,#363)。なお、検索再生処理においては、上記早送りスイッチ816及び巻戻しスイッチ813は、フィルム11に撮影された駒Fの検索方向を指示するスイッチとなっている。
【0211】
早送りスイッチ816がONになっていると(#361でYES)、フィルム11を巻き上げて次の駒Fの読取位置の位置出しが行われ(#363)、更に本スキャンを行ってフィルム画像が撮像され(#367)、該撮像画像がモニタTV2に再生表示される(#369)。最初の再生駒は、検索開始駒を示すものであるから、モニタTV2には、図33に示すように、通常の再生画像が表示される。なお、同図において、Aは駒番号を示し、Bは撮影日時、タイトル等の情報である。
【0212】
続いて、早送りスイッチ816のON状態が継続しているか否かが判別され(#371)、早送りスイッチ816がOFFになっていれば(#371でNO)、#363に移行する。早送りスイッチ816のON状態が継続していれば(#371でYES)、フィルム11を準高速で巻き上げて(準高速でラフにスキャンして)次の駒Fのフィルム画像の撮像が行われ、該撮像画像がモニタTV2に再生表示される(#373〜#377)。そして、早送りスイッチ816のON状態が継続している間、駒順に順次、次の駒Fのフィルム画像が撮像され、該撮像画像がモニタTV2に再生表示される(#375〜#379のループ)。
【0213】
なお、上記ラフスキャンは、フィルム画像をマルチ画像用として撮像するものである。従って、準高速というのは、本スキャンにおけるフィルム11の速度より高速であるが、通常の巻上げ/巻戻しの速度より低速であるという意味である。
【0214】
また、上述したようにマルチ画像用として撮像された画像は、正規の再生画像よりも間引いて撮像されているので(図11参照)、モニタTV2の表示画面3には、図34に示すように、正規の再生画像よりも小さいサイズの画像Cが再生される。なお、同図において、Aは駒番号である。
【0215】
2番目以降の再生表示をマルチ画像用として撮像した画像で行っているのは、当該再生画像は、検索用の画像で、通常の再生画像のような高画質が要求されないからである。また、撮像画像を再生画像のサイズに拡大して表示させないのは、フィルム画像が飛越スキャンにより低分解能で撮像されているので、撮像画像を拡大して再生すると、再生画像の画質が極端に低下し、操作者に違和感乃至不快感を与えることになるからである。
【0216】
検索再生処理中に早送りスイッチ816のON状態が解除されると(#379でNO)、フィルム11の給送が停止され(#381)、停止位置の駒Fのフィルム画像を通常の再生画像で表示すべく当該駒Fのフィルム画像の読取位置の位置出しが行われた後(#383)、#367に戻る。停止位置の駒Fのフィルム画像を通常の再生画像で表示させるのは、この駒Fが検索終了駒を示すものだからである。
【0217】
「フレーム選択」のフローチャートに入り、巻戻しスイッチ813がONになる(押される)と、或いは検索再生処理中に巻戻しスイッチ813がONになると、(#363でYES)、フレーム情報の書換が必要な場合、ラフスキャン中に当該駒Fのフレーム情報が同時に書き換えられる処理(#385,#387,#401,#403参照)が追加されれている点を除いて、早送りスイッチ816が押されたときと同様の手順で検索再生処理が行われる(#385〜#411)。すなわち、#391〜#399の各ステップは、#367〜#375の各ステップに対応し、#405〜#411の各ステップは、#377〜#383の各ステップに対応している。
【0218】
従って、巻戻しスイッチ813がONになると、検索開始駒Fに対し、フレーム情報の書換えが必要であるか否かの判別が行われ(#385)、フレーム情報の書換えが必要であれば(#385でYES)、フィルム11が検索開始駒Fのフィルム画像の読取位置まで巻き戻される間にフレーム情報の書換えが行われる(#387)。そして、検索開始駒Fのフィルム画像は、本スキャンにより通常の再生画像として撮像され、該撮像画像がモニタTV2に再生表示される(#391,#393)。
【0219】
また、2枚目以降の検索駒Fについては、各駒Fのフィルム画像のラフスキャンが開始されると(#399)、当該駒Fについてフレーム情報の書換えが必要であるか否かの判別が行われ(#401)、フレーム情報の書換えが必要であれば(#401でYES)、当該ラフスキャンが行われる間に同時にフレーム情報の書換えが行われる(#403)。そして、各駒Fのフィルム画像は、ラフスキャンによりマルチ画像用として撮像された画像がモニタTV2に再生表示される(#399〜#405)。
【0220】
なお、再生用の駒Fの巻戻方向の検索においては、巻上方向の検索と異なり、各駒Fのフィルム画像は後端側から先端側にスキャンされて撮像される。これは、巻上方向の検索と同様に各駒Fのフィルム画像を先端側から後端側にスキャンするようにすると、各駒Fのフィルム画像の読取位置の位置出しのためのフィルム11の巻戻しと各駒Fのフィルム画像の撮像のためのフィルム11の巻上げとが交互に行われ、巻戻方向の検索再生処理が巻上方向の検索再生処理に比して著しく遅くなるからである。
【0221】
また、巻戻方向の検索再生処理においては、フィルム11に対するフレーム情報書込のためのスキャン方向が一致し、しかも各駒Fのフィルム画像のラフスキャンにおいては、フィルム11が磁気情報書込時の給送速度と略同一の速度で給送されるので、上記ラフスキャン時に必要なフレーム情報書換処理を行うことにより処理の効率化及び迅速化を図るようにしている。
【0222】
ところで、フィルム11の巻上制御においては、駆動モータMや給送機構の慣性によりフィルム11が終端位置から必要以上に巻き上げられてフィルム11が損傷することがある。このため、フィルム11の巻上制御においては、フィルム11がフィルムカートリッジ9から全て引き出される前に駆動モータMの駆動を停止させ、フィルム11がフィルムカートリッジ9から完全に引き出されてから更に巻き上げられないようにする必要がある。
【0223】
本実施例では、フィルムエンド部11Cの後端位置を示す孔115を検出し、この検出に基づいて駆動モータMを停止させるようにしている。
【0224】
上記駆動モータMの停止制御は、図27の「終端検知」のフローチャートに従って行われる。
【0225】
図27の「終端検知」のフローチャートは、フィルムエンド部11Cの先端位置を示す孔114と後端位置を示す孔115間の距離が各駒Fに対応して設けられた先端位置を示す孔111と後端位置を示す孔112間の距離よりも短いことから、各駒Fの先端位置と後端位置間の給送時間Tを検出しながらフィルム11を巻き上げ、この給送時間Tが前回検出した給送時間Tよりも短かくなると、当該給送時間Tはフィルムエンド部11Cの先端位置と後端位置間を給送した時間であると判断してフィルムエンド部11Cの後端位置を示す孔115を検出するようにしている。
【0226】
すなわち、フィルム11の給送速度が低速であるか否かが判別され(#421)、給送速度が低速であれば(#421でYES)、#423に移行し、#423〜#439で低速給送に応じたフィルム11の終端検知処理が行われ、給送速度が高速であれば(#421でNO)、#439に移行し、#439〜#455で高速給送に応じたフィルム11の終端検知処理が行われる。
【0227】
低速給送に対する終端検知処理と高速給送に対する終端検知処理とは、第1のタイムメモリTn-1,Tm-1にセットされる基準給送時間Tr1,Tr2が異なるのみで、#423〜#439の各ステップはそれぞれ#439〜#455の各ステップに対応し、基本的な処理手順は同一であるから、以下の詳細説明では低速給送に対する終端検知処理についてのみ行う。
【0228】
なお、上記基準給送時間Tr1,Tr2は、最初の駒Fについて実測した給送時間T1に対する比較対象の前の駒Fについての給送時間T0が存在しないので、当該給送時間T0としてセットされるものである。
【0229】
フィルム11の給送速度が低速の場合、メモリ362の第1のタイムメモリTn-1に予め設定された基準給送時間Tr1がセットされる(#423)。続いて、巻上開始後の最初の駒Fの先端位置を示す孔111が検出されると(#425でYES)、タイマT3(図4、タイマ361に相当)のカウントが開始され(#427)、最初の駒Fの後端位置を示す孔112が検出されると(#429でYES)、タイマT3のカウントが停止され(#431)、このカウント時間(給送時間)T1がメモリ362の第2のタイムメモリTnに記憶される(#433)。
【0230】
続いて、上記第1のタイムメモリTn-1の記憶されたカウント時間T1と上記第2のタイムメモリTnの記憶された基準給送時間Tr1とを比較し、カウント時間T1が上記基準給送時間Tr1に比して非常に小さいか否かが判別され(#435)、カウント時間T1が上記基準給送時間Tr1より非常に小さければ(#435でYES)、#427で検出された孔はフィルムエンド部11Cの後端位置を示す孔115であると判断して、駆動モータMの駆動が停止される(#439)。
【0231】
カウント時間T1が上記基準給送時間Tr1と略同一であれば(#435でNO)、上記第1のタイムメモリTn-1の内容が上記カウント時間T1に書き換えられた後(#437)、#425に戻り、#425〜#433で2番目の駒Fに対する給送時間T2がカウントされ、第2のタイムメモリTnの内容が該カウント結果により書き換えられる。
【0232】
続いて、上記第1のタイムメモリTn-1の記憶された現在の駒Fに対する給送時間T2と上記第2のタイムメモリTnの記憶された前の駒Fに対する給送時間T1とを比較し、給送時間T2が上記給送時間T1に比して非常に小さいか否かが判別される(#435)。
【0233】
そして、給送時間T2が給送時間T1より非常に小さければ(#435でYES)、#427で検出された孔はフィルムエンド部11Cの後端位置を示す孔115であると判断して、駆動モータMの駆動が停止され(#439)、給送時間T2が給送時間T1と略同一であれば(#435でNO)、上記第1のタイムメモリTn-1の内容が上記カウント時間T2に書き換えられた後(#437)、#425に戻る。
【0234】
以下、各駒Fの給送時間Tnを検出する毎に今回の駒Fに対する給送時間Tnと前回の駒Fに対する給送時間Tn-1とを比較し、今回の給送時間Tnが前回の給送時間Tn-1に比して非常に小さくなっていれば(#435でYES)、フィルムエンド部11Cの後端位置を示す孔115が検出されたと判断して、駆動モータMの駆動が停止され(#439)。
【0235】
なお、本実施例では、フィルムエンド部11Cの後端位置を示す孔115を検出し、この検出に基づいて駆動モータMを停止させるようにしているが、例えばフィルム11にフィルムエンド部11Cを示すマークを付し、このマークを検出して駆動モータMを停止させるようにしてもよい。また、各駒Fに付された駒番号を検出し、最大の駒番号の駒Fを超えると、フィルムエンド部11Cに達したと判断して駆動モータMを停止させてもよく、フィルム11の引出量を検出し、フィルム11が所定量以上引き出されると、駆動モータMを停止させるようにしてもよい。
【0236】
【発明の効果】
以上説明したように、撮像された画像を表示手段に再生表示する画像再生装置において、検索モードが設定されると、撮像された画像を通常再生時よりも粗い密度で1つずつ順次、再生表示し、検索モードが解除されると、検索モードが解除された時に再生表示されていた画像を通常再生時の密度で再生表示するようにしたので、検索中は各駒の像が迅速に再生され、画像を確認しながら駒検索を迅速に行なうことができる。
【0237】
また、検索モードが解除されると、検索モードが解除された時に再生表示されていた駒を目的の駒と判断してこの駒の画像を通常再生時の密度で再生表示するようにしたので、駒の検索及び選択の一連の操作を簡単に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るフィルム画像再生装置の一実施例の外観図である。
【図2】本発明に係るフィルム画像再生装置の前面パネルを示す正面図である。
【図3】本発明に係るフィルム画像再生装置のフィルム装填部の構造を示す図である。
【図4】本発明に係るフィルム画像再生装置の制御系のブロック構成図である。
【図5】本発明に係るフィルム画像再生装置に適用されるフィルムカートリッジの構造を示す斜視図である。
【図6】フィルムカートリッジにフィルムが収納された状態を示す斜視図である。
【図7】フィルムカートリッジからフィルムが繰り出された状態を示す斜視図である。
【図8】本発明に係るフィルム画像再生装置に適用されるフィルムの構造を示す図である。
【図9】フィルムに光学的に記録されたフォーマット情報の一例を示すもので、(a)はハイビジョンサイズに対するフォーマット情報が記録されたフィルムを示す図、(b)は標準サイズに対するフォーマット情報が記録されたフィルムを示す図、(c)はパノラマサイズに対するフォーマット情報が記録されたフィルムを示す図である。
【図10】CCDラインセンサの撮像動作を説明するための波形図で、(a)は転送パルスの波形図、(b)はリセットパルスの波形図、(c)は感光部に蓄積される蓄積電荷レベルの波形図である。
【図11】マルチ画像用の画像作成方法を示す図で、(a)はフィルム画像を示す図、(b)はマルチ画像用に撮像された画像を示す図で、(c)はマルチ画像用に縮小された画像を示す図である。
【図12】「APOシーケンス」のフローチャートである。
【図13】「イニシャライズ」のフローチャートである。
【図14】「イニシャライズ」のフローチャートである。
【図15】「イニシャライズ」のフローチャートである。
【図16】「イニシャライズ」のフローチャートである。
【図17】「イニシャライズ」のフローチャートである。
【図18】「イニシャライズ」のフローチャートである。
【図19】「リーダ部情報読取」のフローチャートである。
【図20】「イニシャルNG」のフローチャートである。
【図21】ノーマルフィルムの再生処理に関するフローチャートである。
【図22】プリワインドフィルムの再生処理に関するフローチャートである。
【図23】「本スキャン」のフローチャートである。
【図24】「終了シーケンス」のフローチャートである。
【図25】「フレーム選択」のフローチャートである。
【図26】「フレーム選択」のフローチャートである。
【図27】「終端検知」のフローチャートである。
【図28】シンボルマークの一例を示すもので、(a)はフィルムマークを示す図、(b)は巻戻マークを示す図、(c)は早送マークを示す図である。
【図29】モニタTVに表示されるマルチ画像の表示例を示す図である。
【図30】ノーマルワインドフィルムの各駒の配列を示す斜視図である。
【図31】プリワインドフィルムの各駒の配列を示す斜視図である。
【図32】再生処理におけるフィルムの給送制御を示す図で、(a)はノーマルワインドフィルムに対する給送制御を示す図、(b)はプリワインドフィルムに対する給送制御を示す図である。
【図33】通常の再生画像の一例を示す図である。
【図34】検索再生時の再生画像の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 フィルム画像再生装置
2 モニタTV(表示手段)
6 イジェクトテーブル
7 表示部
8 操作部
801 電源スイッチ
802 電源ランプ
803 イジェクトスイッチ
806 モードスイッチ(モード設定手段)
9 フィルムカートリッジ
10 テーブル収納部
11 フィルム
12 フィルム装填部
19 照明部
20 ミラー
21 レンズ系
22 アイリス
23 CCD
24 アナログ処理部
25 A/Dコンバータ
26 第1プロセス部
27 第1画像メモリ
28 演出制御回路
29 第2画像メモリ
30 第2プロセス部
38 CCDドライバ
47 制御部(制御手段)
Claims (1)
- 撮像された画像を表示手段に再生表示する画像再生装置において、上記撮像された画像を順次、再生表示する検索モードを設定するモード設定手段と、検索モードが設定されたときは、上記撮像された画像から通常再生時よりも粗い密度の表示画像を生成して1つの表示画像を再生表示する第1の制御手段と、上記検索モードが解除されたときは、該検索モードが解除されたときに再生表示されていた画像を通常再生時の密度で再生表示する第2の制御手段と、上記撮像された画像から通常再生時よりも粗い密度の表示画像を生成して所定の配列パターンで配列した複数の画像を再生表示する第3の制御手段とを備えたことを特徴とする画像再生装置。
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