JP3284775B2 - フィルム画像再生装置 - Google Patents

フィルム画像再生装置

Info

Publication number
JP3284775B2
JP3284775B2 JP21408894A JP21408894A JP3284775B2 JP 3284775 B2 JP3284775 B2 JP 3284775B2 JP 21408894 A JP21408894 A JP 21408894A JP 21408894 A JP21408894 A JP 21408894A JP 3284775 B2 JP3284775 B2 JP 3284775B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
image
frame
information
reproduced
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP21408894A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0879616A (ja
Inventor
克行 難波
Original Assignee
ミノルタ株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ミノルタ株式会社 filed Critical ミノルタ株式会社
Priority to JP21408894A priority Critical patent/JP3284775B2/ja
Priority to US08/524,529 priority patent/US6100919A/en
Publication of JPH0879616A publication Critical patent/JPH0879616A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3284775B2 publication Critical patent/JP3284775B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、現像済フィルムの各駒
に撮影された画像(以下、フィルム画像という。)をC
CD(Charge Coupled Device)イメージセンサ等で撮
像し、この撮像画像をモニタTV(television)等の表
示装置に再生表示するフィルム画像再生装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、各駒毎に露出値、プリントサイズ
等の再生に関する情報が磁気的に記録された現像済フィ
ルムから上記情報を読み出して各駒の撮像条件(露出
値、色バランス等)を設定し、この撮像条件で各駒の画
像を撮像し、この撮像画像を順次モニタTV等に再生表
示するフィルム画像再生装置が知られている。
【0003】通常、フィルムの駒数は、フィルムが収納
されたフィルムカートリッジやフィルム面に記録された
当該フィルムに関する情報から知ることができるように
なっているが、現済済フィルムにあっては、常に全駒に
写真が撮影されているとは限らないので、一部に未撮影
(未露光)の駒を有する場合は、写真が撮影されている
駒数や駒番号を知ることはできない。
【0004】このため、従来のフィルム画像再生装置に
おいては、未撮影の駒についても画像の撮像及び撮像画
像の再生処理が行なわれ、モニタTVに表示された画像
(未露光状態の画像)から当該駒が未撮影駒であること
を判別していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のフィルム画
像再生装置では、特に指定されない限り、撮影されてい
ない駒についても再生が行なわれるので、再生すべき駒
が効率良く再生されないという不具合がある。特に複数
駒のフィルム画像を自動的に順次、再生させる場合、一
部に未撮影駒が含まれていると、当該未撮影駒を再生し
ないように指示していなければ、連続的に再生される画
像に未撮影駒の画像が混在するので、有用な駒の再生効
率が低下するとともに、鑑賞者に違和感を与えることに
なる。
【0006】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
であり、フィルム内の未撮影の駒の再生を禁止し、撮影
駒のみ効率良く再生することのできるフィルム画像再生
装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、各駒毎に撮影
画像と撮影に関する情報が記録され現像済フィルム
から撮影画像が記録された駒の当該撮影画像を撮像し、
この撮像画像を表示手段に再生するフィルム画像再生装
置であって、再生前に予め上記現像済フィルムの全駒に
ついて撮影に関する情報を読み取る情報読取手段と、読
み取った情報から各駒が撮影済であるか否かを判別する
判別手段と、上記判別手段により未撮影であると判別さ
駒の撮影画像の撮像を禁止する撮像禁止手段とを備
えたものである。
【0008】
【作用】本発明によれば、再生に先立ち、予め現像済フ
ィルムの全駒について撮影に関する情報が読み取られ、
この情報から各駒が撮影済であるか否かが判別される。
そして、再生における各駒の撮影画像の撮像において
は、未撮影と判別された駒の撮影画像の撮像は禁止さ
れ、撮影済と判別された駒の撮影画像のみが撮像され、
この撮像画像がモニタTV等の表示手段に再生表示され
る。
【0009】
【実施例】図1は、本発明に係るフィルム画像再生装置
の一実施例の外観図である。フィルム画像再生装置1
は、映像信号用のケーブルK1と音声信号用のケーブル
K2とによりモニタTV(Televison)2に接続されて
使用され、フィルムカートリッジ9に収納された現像済
みのフィルム11(図8、参照)の各駒Fに撮影された
画像(以下、フィルム画像という)を撮像装置により撮
像し、この撮像された画像(以下、撮像画像という)を
設定された演出条件に従ってモニタTV(表示手段)2
に再生するものである。
【0010】上記演出条件にはフィルム画像の再生に関
する演出とBGM(Background Music)等の効果音に関
する演出とが含まれ、両演出条件は、フィルム画像再生
装置1の操作部8から設定されるようになっている。上
記フィルム画像は、上記モニタTV2の表示画面3に再
生表示され、上記効果音は、モニタTV2の両側面に設
けられた一対のスピーカ4から発音される。
【0011】上記フィルム画像の再生に関する演出条件
にはフェードイン/フェードアウトによる再生、パンニ
ングによる再生(フィルム画像を左端から右方向に、或
いは下端から上方向にパンして再生するもの)、ズーム
アップによる再生及びスーパーインポーズによる文字情
報の重畳等が含まれる。
【0012】再生に関する演出条件の設定においては、
上記演出条件の他、再生駒の指定、再生駒の順番、画像
の天地方向の反転及び画像の縦横の画面変換等の再生条
件が設定される。また、効果音に関する演出条件は、主
として各フィルム画像の再生条件に対応したBGMの演
奏であるが、必要に応じてナレーションを挿入すること
も可能である。上記演出条件は、フィルム画像再生装置
1による編集作業で設定されるとともに、フィルム11
の磁気記録部116A,116B,117A,117B
(図8、参照)に記録される。
【0013】フィルム画像再生装置1は、前面パネル1
01にイジェクトテーブル6、表示部7及び操作部8を
備え、該操作部8に設けられた各種スイッチ類によりフ
ィルム画像の再生操作や上記演出条件の設定に関する各
種操作が可能になっている。
【0014】なお、フィルム画像再生装置1は、リモー
トコントロール5を備え、上記操作部8に代えて該リモ
ートコントロール5により上記各種操作を行うこともで
きるようになっている。
【0015】イジェクトテーブル6は、フィルムカート
リッジ9をフィルム画像再生装置1内に設けられたフィ
ルム装填部12(図3、参照)に装填させるもので、上
記前面パネル101の正面左側に該前面パネル101に
対して出没し得るようにスライド可能に設けられてい
る。イジェクトテーブル6の底面には巻戻しフォーク
(不図示)が垂直に立設され、フィルムカートリッジ9
はスプール91の駆動孔911(図5、参照)を上記巻
戻しフォークに嵌入装着してイジェクトテーブル6に装
着される。
【0016】上記表示部7は、上記前面パネル101の
右上部に配けられ、図2に示すように、各種情報の表示
を行なう複数の表示領域701〜707を有している。
表示領域701は、フィルム11の読取モード、プログ
ラムモード、再生モード及び演出モード等の各モードの
設定状態を表示するものである。表示領域702は、モ
ニターTV2に再生される画像(以下、再生画像とい
う)の色調整の状態を表示するもので、R,G,Bの各
色の信号成分のレベルが表示されるようになっている。
表示領域703は、フィルム11の有無、ローディング
及び給送状態を表示するもので、各状態がシンボルマー
クにより表示されるようになっている。
【0017】表示領域704は、駒番号をデジタル表示
するものである。表示領域705は、効果音用の音楽の
番号をデジタル表示するものである。フィルム画像再生
装置1は、予め複数の音楽が記録された音楽記録媒体を
内蔵し、上記演出方法の設定に際し、該音楽記録媒体に
記録された音楽から効果音を選曲し得るようになってい
る。上記表示領域705には演出方法の設定時や実際の
フィルム画像の再生時に、選択あるいは設定された音楽
の番号が表示される。
【0018】表示領域706は、フィルム11から読み
取られた全駒番号を2次元マトリックス状に配列して表
示するものである。表示領域707は、再生画像のクリ
ッピング領域を表示するものである。
【0019】操作部8は、上記前面パネル101の左上
部に配設された電源スイッチ801、電源ランプ802
及びイジェクトスイッチ803と、上記表示部7の下方
に配列された各種のスイッチ804〜817とから構成
されている。
【0020】電源スイッチ801は、フィルム画像再生
装置1の主電源スイッチで、押下毎にON状態とOFF
状態とが交互に切り換わるようになっている。電源スイ
ッチ801がON状態になると、フィルム画像再生装置
1が起動され、OFF状態になると、駆動中のフィルム
画像再生装置1は停止される。また、電源ランプ802
は、上記電源スイッチ801の状態を示すもので、電源
スイッチ801がON状態になると、点灯され、OFF
状態になると、消灯される。
【0021】イジェクトスイッチ803は、イジェクト
テーブル6の排出及び収納を指示するスイッチで、押下
毎にONとOFFとが交互に切り換わるようになってい
る。イジェクトスイッチ803がONになると、イジェ
クトテーブル6がフィルム画像再生装置1内に収納さ
れ、OFFになると、イジェクトテーブル6がフィルム
画像再生装置1から排出される。
【0022】スイッチ804〜812は、演出条件を設
定するためのスイッチであり、スイッチ813〜817
は、フィルム11の給送及び再生を指示するためのスイ
ッチである。
【0023】色調整スイッチ804は、ズームスイッチ
811とともに再生画像のR,G,Bの各色の調整を行
なうためのスイッチを構成するものである。色調整スイ
ッチ804により調整対象の色が切換設定され、ズーム
スイッチ811により色の信号レベルが調整される。上
記色調整時の各色の調整状態は、上記表示領域702の
R,G,Bの各色のレベルに表示され、操作者は、表示
領域702の表示をモニターしながら色調整操作を行な
うことができる。
【0024】プログラムスイッチ805は、プログラム
モード(演出条件をプログラムするためのモード)をセ
ットするためのスイッチである。モードスイッチ806
は、演出モードを切換設定するためのスイッチである。
フィルム画像再生装置1は、例えばマニュアル設定され
た演出条件によりフィルム画像を再生したり、上記プロ
グラムモードにより設定されたプログラムに従ってフィ
ルム画像を再生させる等の数種類の演出モードを備え、
これらの演出モードはモードスイッチ806により切換
設定される。
【0025】ローテーションスイッチ807は、パンニ
ングスイッチ812とともに、再生画像を回転させるた
めのスイッチを構成するものである。ローテーションス
イッチ807により画像の回転モードが設定され、パン
ニングスイッチ812により回転量が設定される。デリ
ートスイッチ808は、上記パンニングスイッチ812
とともに、読み取られたフィルム画像の内、再生不要の
フィルム画像を指定し、再生すべきフィルム画像の編集
をするためのスイッチを構成するものである。デリート
スイッチ808によりデリートモードが設定され、パン
ニングスイッチ812により再生不要の駒が指定され
る。
【0026】クリップスイッチ809は、フィルム画像
のクリッピングを行うためのスイッチである。選択スイ
ッチ810は、マニュアル設定を行う演出条件の対象
(画像又は音楽)を切換設定するスイッチである。
【0027】ズームスイッチ811は、再生画像の拡大
/縮小を行うスイッチである。パンニングスイッチ81
2は、編集作業においてモニタTV2の表示画面3に表
示されるカーソル或いは再生領域を制御するスイッチで
ある。なお、ズームスイッチ811及びパンニングスイ
ッチ812は、上記のように他のスイッチと組み合わせ
て複数の機能を行うようになされている。
【0028】巻戻スイッチ813は、繰り出されたフィ
ルム11のフィルムカートリッジ9内への高速巻戻しを
指示するスイッチである。停止スイッチ814は、給送
中のフィルム11の停止を指示するスイッチである。一
時停止スイッチ815は、再生動作におけるフィルム1
1の給送を一時停止させるスイッチである。再生スイッ
チ816は、フィルム画像の再生動作を指示するスイッ
チである。早送りスイッチ817は、フィルムカートリ
ッジ9からのフィルム11の高速繰出しを指示するスイ
ッチである。
【0029】図5は、上記フィルム画像再生装置に適用
されるフィルムカートリッジの斜視図である。また、図
6は、上記フィルムカートリッジにフィルムが収納され
た状態を示す斜視図、図7は、上記フィルムカートリッ
ジからフィルムが繰り出された状態を示す斜視図であ
る。
【0030】フィルムカートリッジ9は円筒状をなし、
軸に平行な側面にフィルム11の給送部96が突設され
ている。上記給送部96の先端にはフィルム11の給送
口99が設けられ、該給送口99には遮光蓋98が開閉
可能に取り付けられている(図6、参照)。また、フィ
ルムカートリッジ9は、本体軸上にフィルム11を巻き
取るためのスプール91を有し、上記給送部96の適所
に上記遮光蓋98を開閉させる開閉軸97を有してい
る。
【0031】フィルムカ−トリッジ9は、フィルム画像
再生装置1に装填されていない状態においては、フィル
ム11がフィルムカートリッジ9内に完全に収納される
とともに、上記給送口99が遮光蓋98により閉成さ
れ、フィルム11がフィルムカートリッジ9から容易に
取り出せないようになっている。
【0032】一方、フィルム画像再生装置1は、後述す
るようにオートローディング機構を有し、上記フィルム
カートリッジ9がフィルム装填部12(図3、参照)に
装填されると、上記開閉軸97を回転させて遮光蓋98
を給送口99から退避させる(給送口99を開成させ
る)とともに、上記スプール91を回転させてフィルム
11のフィルムリーダ部11Aをフィルムカートリッジ
本体から引き出し(図7、参照)、上記フィルム装填部
12内に設けられた巻取用スプール153(図3、参
照)に自動的に巻き付け、各駒のフィルム画像を読み取
ることができるようになっている。
【0033】フィルムカートリッジ9は、上記スプール
91の一方端にフィルム感度、フィルムの種類(カラー
/モノクロ、ネガ/ポジ等)及び駒数等のフィルム固有
の情報(以下、フィルム情報という)がバーコード94
で表示されたデータディスク92を備えている。なお、
上記バーコード94については、本明細書では便宜上、
ハッチングで示した黒い部分94aをバー、白い部分9
4bをスペースと称し、黒の幅が広い領域941をブラ
ックゾーン、白い幅が広い領域942をクワイエットゾ
ーンと称する。
【0034】上記データディスク92は、カートリッジ
9本体の端面9Aと面一に設けられ、上記スプール91
と一体に回転するようになっている。上記スプール91
の中心軸上には上記イジェクトテーブル6に設けられた
巻戻しフォークに嵌合する駆動孔911が設けられてい
る。
【0035】上記データディスク92にはブラックゾー
ン941及びクワイエットゾーン942を除いてバー9
4a及びスペース94bがそれぞれ2種類の幅(幅の広
いものをワイドと称し、幅の狭いものをナロウと称す
る。)で11本ずつ設けられており、その組み合せによ
り上記フィルム情報が表示されている。なお、ブラック
ゾーン941及びクワイエットゾーン942に隣接して
いるバー94a及びスペース94bはそれぞれナロウの
幅で形成され、本実施例においてはワイドとナロウの幅
の比率は3:1に設定されている。
【0036】また、上記データディスク92の表面には
フィルム11の使用状態の表示を指示するための矢印形
状の合わせマーク93が設けられ、カートリッジ9本体
の外周面にはカートリッジ内のフィルム11の使用状態
を表示するための4種類の表示マーク951〜954が
設けられている。
【0037】表示マーク951〜954は文字表示から
なり、「FRESH」の表示マーク951は未露光状態
であることを示し、「MRI」の表示マーク952は途
中の駒まで露光済みであることを示し、「EXPOSE
D」の表示マーク953は全駒露光済みであることを示
し、「PROCESSED」の表示マーク954は現像
済みであることを示している。なお、上記表示マーク9
51〜954は、シンボルマークや記号等で表示しても
よい。
【0038】そして、上記合わせマーク93の指示する
表示マーク951〜954によりカートリッジ内のフィ
ルム11の使用状態が分かるようになっている。例えば
合わせマーク93が「FRESH」の表示マーク951
を指示していれば、フィルム11は未露光であり、「M
RI」の表示マーク952を指示していれば、フィルム
11は途中の駒まで露光済みであると判別される。
【0039】図8は、上記フィルム画像再生装置に適用
されるフィルムの構造を示す図である。
【0040】フィルムカートリッジ9に収納されたフィ
ルム11は、先頭からフィルムリーダ部11A、画像撮
像部11B及びフィルムエンド部11Cの3つの領域を
有している。
【0041】フィルムリーダ部11Aはフィルムカーリ
ッジ9本体からフィルム11を引き出すために設けられ
たリード部分である。フィルムリーダ部11Aの後端部
には略1駒分の未露光領域11Dが設けられている。画
像撮像部11Bは、所定枚数の写真が所定ピッチで撮影
された領域である。各駒Fの写真は、ハイビジョンサイ
ズのアスペクト比(縦:横=9:16)を有し、標準サ
イズの画面(アスペクト比(縦:横)=3:4)よりも
横長画面で撮影されている。フィルムエンド部11C
は、上記画像撮像部11Bをカートリッジ9本体から所
定寸法以上引き出すためにフィルム11の後端に設けら
れた未露光領域である。
【0042】なお、以下の説明では、各駒Fのフィルム
画像が画面構成に合わせ、必要に応じてフィルムの長手
方向を横方向、フィルムの幅方向を縦方向という。
【0043】フィルム11の引出方向に対して左側縁部
に複数個の矩形状の孔111〜115が穿設されてい
る。孔111,112は未露光領域11D及び各駒Fの
位置を示すもので、孔111は未露光領域11D及び各
駒Fの前端位置に設けられ、孔112は未露光領域11
D及び各駒Fの後端位置に設けられている。孔113
は、フィルムリーダ部11Aの磁気記録部116A,1
16Bの始まりを示すもので、未露光領域11Dの前端
位置を示す孔111より所定寸法だけ先端側に設けられ
ている。孔114は、フィルムエンド部11Cの先端位
置を示すもので、最終駒Fの後端位置を示す孔112よ
り所定寸法だけ後端側に設けられている。また、孔11
5は、フィルムエンド部11Cの後端位置を示すもの
で、上記孔114より所定寸法だけ後端側に設けられて
いる。
【0044】なお、フィルムエンド部11Cの横方向寸
法は、各駒Fの横方向寸法より短く設定されており、孔
114と孔115間の距離は、各駒Fに対する孔111
と孔112間の距離より短くなっている。
【0045】上記孔111〜115は、フォトリフレク
タにより検出され、該検出信号を用いてオートローディ
ングの良否判定、各駒Fのフィルム画像の読取開始位置
の位置出し及びフィルム11の終端検出が行われるよう
になっている。オートローディングの良否判定、各駒F
のフィルム画像の読取開始位置の位置出し及びフィルム
11の終端検出については後述する。
【0046】また、各駒Fのフィルム画像の右下隅部の
下部に当該フィルム画像の再生フォーマットを示す情報
(以下、フォーマット情報という)が光学的に記録され
ている。この情報は、カメラによる撮影時に記録され
る。上記フォーマット情報は、各駒Fに撮影された画像
のアスペクト比を指定する情報で、標準サイズ、ハイビ
ジョンサイズ及びパノラマサイズの3種類のアスペクト
比が指定されるようになっている。上記フォーマット情
報は、2桁のビット情報で構成され、各ビット情報が光
学的に記録されている。
【0047】図9は、フィルムに光学的に記録されたフ
ォーマット情報の一例を示すもので、(a)はハイビジ
ョンサイズに対するフォーマット情報が記録されたフィ
ルムの図、(b)は標準サイズに対するフォーマット情
報が記録されたフィルムの図、(c)はパノラマサイズ
に対するフォーマット情報が記録されたフィルムの図で
ある。
【0048】本実施例では上記標準サイズ、ハイビジョ
ンサイズ及びパノラマサイズに対すフォーマット情報と
して(01)、(00),(10)の2ビット情報が割
り当てられ、「1」のビットをスポット露光することに
より上記2ビット情報がフィルム11に光学的に記録さ
れている。図9においては、「1」のビットを「●」で
示し、「0」のビットを「○」で示している。
【0049】ハイビジョンサイズの場合は、2ビット情
報が(00)であるから、ハイビジョンサイズによる撮
影がされた駒Fには光学的に記録された情報(以下、光
学情報という)は存在しない(図9(a)、参照)。ハ
イビジョンサイズの撮影がされた駒Fは、図9(a)の
点描で示す画像GHが再生される。
【0050】標準サイズによる撮影がされた駒Fは、当
該フィルム画像の横方向の両端部よりそれぞれ所定寸法
d1(=5L/64)だけ内側のアスペクト比(横/
縦)=3/2の画像(図9(b)、点描で示す画像G
L)が再生される。
【0051】また、パノラマサイズによる撮影がされた
駒Fは、当該フィルム画像の縦方向の両端部よりそれぞ
れ所定寸法d2(=H/4)だけ内側のアスペクト比
(横/縦)=3/1の画像(図9(c)、点描で示す画
像GP)が再生される。
【0052】なお、上記各サイズに対する2ビット情報
の割当ては上記のものに限定されるものではなく、任意
の2ビット情報を適当に割り当てることができる。ま
た、「0」のビットをスポット露光するようにしてもよ
く、2ビット情報の露光形式も点列に限定されるもので
はなく、バーコード形式で行ってもよい。
【0053】更に本実施例ではフォーマット情報を2ビ
ット情報で表し、該2ビット情報を光学的に記録するよ
うにしているが、同一マークを上記サイズに対応した異
なる位置に形成したり、あるいはサイズ乃至形状の異な
るマークを上記サイズに対応して形成することにより上
記フォーマット情報を表すようにしてもよい。
【0054】図8に戻り、フィルム11の両側縁に沿っ
て未露光領域11D及び各駒Fの両側に該未露光領域1
1D及び各駒Fに対応して帯状の磁気記録部116A,
116B,117A,117Bが設けられている。
【0055】フィルム11の引出方向に対して左側に設
けられた磁気記録部116Aは、未露光領域11Dの前
端位置を示す孔111と後端位置を示す孔112間に設
けられ、フィルム11の引出方向に対して上側に設けら
れた磁気記録部117Aは、各駒Fの前端位置を示す孔
111と後端位置を示す孔112間に設けられている。
また、フィルム11の引出方向に対して下側に設けられ
た各駒Fに対応する磁気記録部117Bは、上記光学情
報118に隣接して設けられている。
【0056】上記磁気記録部116A,116Bにはフ
ィルム11に関するインデックス情報(例えば撮影枚
数、撮影内容のタイトル、駒サイズ(ハーフサイズ/フ
ルサイズ等)、フィルム画像再生装置1の光源特性(光
源ランプの明るさや色バランスの特性)及び全体的な演
出条件等のフィルム11全体に関する情報(以下、リー
ダ部情報という))が磁気的に記録されるようになって
いる。
【0057】上記インデックス情報は、撮影時にカメラ
から自動的に、若しくは撮影者から手動で記録され、上
記光源特性は、現像済フィルム11がフィルム画像再生
装置1により再生される際に検出され、再生処理時若し
くは再生処理終了後のフィルムカートリッジ9の排出時
に記録される。また、上記演出条件は、再生前の編集作
業において自動的に、若しくは操作者により設定され、
例えば再生処理終了後のフィルムカートリッジ9の排出
時に記録される。
【0058】また、上記未露光領域11Dの磁気記録部
116Aと磁気記録部116B間に挟まれた領域は、当
該フィルム11の未露光部分の濃度情報が取り込まれる
オレンジベース撮像部11Eになっている。
【0059】現像済みのカラーフィルムは、未露光時に
おいても一定の濃度でオレンジ色に発色するようになっ
ている。各駒Fのフィルム画像は、このオレンジ色の濃
度(以下、ベース濃度という)に撮影画像に応じた濃度
が加算された濃度を有している。フィルム画像を撮像し
て得られる画像信号を高精度で信号処理するには撮像画
像の濃度からベース濃度を除去する必要があり、本実施
例では各駒Fのフィルム画像の再生処理を行う前に上記
オレンジベース撮像部11Eを撮像して上記ベース濃度
を取り込み、該ベース濃度に基づきCCDからなる撮像
素子で撮像された画像信号の補正を行うようにしてい
る。
【0060】なお、上記ベース濃度は、上記オレンジベ
ース撮像部11E以外の未露光部分、例えば上記フィル
ムエンド部11C、磁気記録部116A,116B,1
17A,117B及び駒F間の隙間等の未露光部分を撮
像して取り込むようにしてもよい。
【0061】上記磁気記録部117A,117Bには各
駒Fのフィルム画像に関する固有の情報(以下、フレー
ム情報という)が記録されるようになっている。フレー
ム情報は、撮影に関する情報(以下、撮影情報という)
と現像に関する情報(以下、現像情報)とからなり、上
記現像情報は磁気記録部117Aに記録され、上記撮影
情報は磁気記録部117Bに記録されるようになってい
る。
【0062】上記撮影情報は、例えば撮影日、縦横の画
面構成、露出条件及び撮影倍率等の情報を含み、撮影時
にカメラから自動的に、或いは撮影者により手動で記録
される。上記現像情報は、例えば露光条件やプリント枚
数等を含み、現像時に記録される。
【0063】上記フレーム情報はフィルム画像再生装置
1により修正可能で、修正されたフレーム情報は、例え
ば再生処理終了後のフィルムカートリッジの排出時に更
新的に記録される。
【0064】図3は、フィルム装填部の構造を示す斜視
図である。フィルム装填部は、フィルム画像再生装置1
内の上記イジェクトテーブル6の収納位置に設けられて
いる。
【0065】イジェクトテーブル6のテーブル収納部1
0内の下部適所にはフィルムカートリッジ9の有無を検
出するカートリッジセンサ13が設けられ、上部適所に
はフィルムカートリッジ9の上端面に設けられたバーコ
ード94を読み取るフォトリフレクタ14が設けられて
いる。上記カートリッジセンサ13の検出信号は、装置
全体を統括制御する制御部47に入力される。また、フ
ィルム11のオートローディング時に上記バーコード9
4によるフィルム情報がフォトリフレクタ14により読
み取られ、該フィルム情報は、上記制御部47に入力さ
れる。
【0066】テーブル収納部10の横には給送ローラ対
151,ガイドローラ152及びフィルム11を巻き取
る巻取スプール153からなるフィルム給送部15が設
けられている。また、上記フィルム給送部15における
フィルム11の給送路上であって上記テーブル収納部1
0の下流側の適所にフィルム11の孔111〜115を
検出するフォトリフレクタ16、光学情報を読み取るフ
ォトリフレクタ(光学情報読取手段)17及び磁気記録
部116A,116B,117A,117Bに記録され
たリーダ部情報及びフレーム情報の読/書を行う磁気ヘ
ッド18A,18Bがこの順に配設されている。
【0067】また、磁気ヘッド(磁気情報読取手段)1
8A,18Bとガイドローラ152間に各駒Fのフィル
ム画像を照明する照明部19が設けられている。照明部
19は、蛍光灯からなる光源191、該光源191の発
光をフィルム11に照射する反射傘192及び光源19
1からの発光を均一にフィルム画像に照射する拡散板1
93から構成されている。
【0068】上記照明部19は、フィルム11の給送路
の巻上方向に対して右側に設けられ、該給送路の左側で
あって上記照明部19に対向する位置の適所にフィルム
画像の光像を撮像素子23に導くミラー20が設けられ
ている。更に上記ミラー20の反射光路上であって該ミ
ラー20と上記撮像装置23間に上記フィルム画像の光
像を撮像素子23に結像するレンズ系21と該撮像素子
23への光量を調節するアイリス22とがこの順に設け
られている。
【0069】上記撮像素子23は、例えばR,G,Bの
色フィルタを備えた3本のCCDラインイメージセンサ
がセンサ軸に対して直角方向に並列に配設されてなるカ
ラーイメージセンサで構成されている。上記撮像素子2
3(以下、CCD23という)は、投影されるフィルム
画像の幅方向(図8において縦方向)に上記センサ軸を
一致させて配設され、フィルム11の給送により該フィ
ルム11を給送方向に相対的に走査(スキャン)して各
フィルム画像を撮像する。
【0070】上記CCD23は、入射光量に比例した電
荷量を蓄積することにより光像を電気信号からなる画像
に変換(光電変換)する感光部、該感光部に蓄積された
電荷を取り出すべく蓄積電荷を上記感光部から退避させ
るための転送部及び上記感光部に蓄積された不要電荷を
排出する排出部を備えている。
【0071】CCD23は、感光部で入射光量に応じた
電荷を蓄積(撮像)するとともに所定の周期で蓄積電荷
を転送部に転送し、後段の画像処理回路(図4、参照)
に撮像画像として出力する。CCD23は、フィルム画
像をスキャンしている間に上記電荷蓄積と蓄積電荷の転
送とを交互に複数回繰り返し、フィルム画像をライン単
位で撮像する。
【0072】図10は、CCD23の撮像動作を説明す
るための波形図で、(a)は感光部に蓄積された電荷の
転送部への転送制御を行なう転送パルスの波形図、
(b)は感光部に蓄積された不要電荷の排出制御を行な
うリセットパルスの波形図、(c)は感光部に蓄積され
る蓄積電荷レベルの波形図である。
【0073】CCD23は、該CCD23の駆動を制御
するCCDドライバ38(図4、参照)から撮像開始信
号が入力されると、撮像動作を開始し、撮像停止信号が
入力されると、撮像動作を停止する。撮像動作が開始さ
れると、感光部で入射光量に応じた電荷が蓄積される。
この蓄積電荷は、上記CCDドライバ38から所定周期
τで入力される転送パルスPtに基づいて転送部に転送
され、画像処理回路に画像信号として出力され、リセッ
トパルスPrに基づいて不要電荷が排出される。
【0074】上記リセットパルスPrは転送パルスPtよ
り位相φだけ遅れており、転送パルスPtにより蓄積電
荷が画像信号として取り出されてからリセットパルスP
rが入力される間に感光部に蓄積された電荷は不要電荷
として排出されるようになっている。そして、上記リセ
ットパルスPrの転送パルスPtに対する出力タイミング
(位相φ)を制御することによりCCD23の露光期間
(シャッタースピードに相当)が制御されるようになっ
ている。
【0075】例えば転送パルスPtが入力される時刻t
0〜t2間について説明すると、時刻t0で蓄積電荷が
画像信号として取り出されると、感光部で新たに入射光
量に応じた電荷が蓄積され、感光部の蓄積電荷レベル
は、電荷蓄積量に比例して上昇する。この蓄積電荷レベ
ルの上昇勾配θは入射光の強度に比例し、強度が大きい
ほど、上昇勾配θは大きくなる。
【0076】時刻t0から位相φだけ遅れた時刻t1で
リセットパルスPrが入力されると、時刻t0から時刻
t1間に蓄積された電荷(図10(c)、小三角形で囲
まれた部分の面積S1に相当)は、不要電荷として排出
され、時刻t1から感光部で新たに電荷が蓄積される。
そして、時刻t0から所定周期τ経過後の時刻t2で次
の転送パルスPtが入力されると、時刻t1から時刻t
2間に蓄積された電荷(図10(c)、大三角形で囲ま
れた部分の面積S2に相当)が転送部に転送され、画像
信号として取り出される。
【0077】従って、感光部における時刻t0から時刻
t2間の受光期間τの内、時刻t1と時刻t2間の期間
Tv(=τ−φ)が実質的なCCD23の露光期間とな
り、フィルム画像の撮像期間となる。そして、上記露光
期間Tvは、通常のカメラのシャッタースピードに相当
し、図10から明らかなように、位相φを制御すること
により各フィルム画像の露光期間Tvを制御することが
できる。すなわち、上記位相φを大きくするほど、露光
期間Tvは短くなり、シャッタースピードは早くなる。
【0078】図4は、本発明に係るフィルム画像再生装
置の制御系のブロック図である。同図において、図3に
示す部材と同一部材には同一番号を付している。
【0079】アイリスドライバ37はアイリス22の開
閉駆動を制御するドライブ回路、CCDドライバ38は
CCD23の撮像及び撮像画像を構成する画像信号の読
出を制御するドライブ回路である。
【0080】アナログ処理部24は、CDS(Correlat
ive Double Sampling)回路、アナログアンプ、及びホワ
イトバランス(WB)回路等の信号処理回路を含み、C
CD23から出力されるR,G,Bの各色の画像信号
(アナログ信号)に所定の信号処理を施すものである。
【0081】上記アナログ処理部14においては、R,
G,Bの各色の画像信号はCDS回路によりノイズが抑
圧された後、アナログアンプで所定レベルに増幅され、
更にWB回路により画像信号のホワイトバランスが自動
調整される。WB回路は、R,G,Bの各色の画像信号
に対して3個のアンプを備え、Gの色の画像信号のレベ
ルを基準にR,Bの各色の画像信号のレベルを補正する
ことにより画像信号のホワイトバランスを調整する。
【0082】WB調整値(R,Bの各色の画像信号に対
するアンプのゲインGR,GB)は、後述する自動露光
(AE(Auto Exposure))・ホワイトバランス(AW
B(Auto White Balance))演算回路39(以下、AE
・AWB演算回路39という)により演算され、画像信
号の上記WB回路への入力に同期してWB回路に入力さ
れるようになっている。
【0083】A/Dコンバータ25は、アナログの画像
信号をデジタルの画像信号(以下、画像データという)
に変換する回路である。A/Dコンバータ25は、シリ
アルに入力されるR,G,Bの各色の画像信号をデジタ
ルに変換し、A/Dコンバータ25からのR,G,B信
号の各々一部を取り込み、R,G,B信号をパラレル出
力するように構成されている。
【0084】AE・AWB演算回路39は、フィルム画
像の撮像に際し、露出値(絞り値Av,シャッタースピ
ードTv)、アナログ処理部24内のアナログアンプの
ゲイン及びWB回路のWB調整値を演算し、その演算結
果をそれぞれアイリスドライバ37、CCDドライバ3
8及びアナログ処理部24に出力するものである。R,
G,B信号の一部を取り込む理由は、全R,G,B信号
を露出演算のために取り込むと、メモリの容量が大きく
なるためである。
【0085】第1プロセス部26は、γ補正回路及び色
差マトリックス回路を含み、A/Dコンバータ25から
入力されるR,G,Bの各色の画像信号のγ補正を行う
とともに、R,G,Bの各色の画像信号を輝度信号(Y
信号)及びクロマ信号(C信号)からなる画像信号に変
換するものである。
【0086】第1画像メモリ27は、第1プロセス部2
6から出力される画像信号を記憶する画像メモリであ
る。第1画像メモリ27は、少なくとも撮像画像1枚分
の容量を有し、再生処理においては、CCD23により
撮像された各フィルム画像が順次、第1画像メモリ27
に更新的に記憶される。
【0087】また、フィルム画像再生装置1は、編集作
業や再生駒の検索作業の操作性を考慮し、全駒Fのフィ
ルム画像を所定の配列パターンで2次元配列してなる画
像(以下、マルチ画像という)にしてモニタTV2に再
生表示するマルチ表示機能を有している。マルチ画像に
おける各駒Fの画像は、再生画像に比してサイズが小さ
くなるので、マルチ画像用の撮像においては、通常の再
生処理における撮像処理と異なる撮像処理が行なわれ、
撮像された画像データは間引処理により所定のサイズに
縮小されて上記第1画像メモリ27に記憶される。
【0088】図11は、マルチ画像用に縮小された画像
(以下、縮小画像という)の作成方法を示す図で、
(a)は元のフィルム画像を示す図、(b)はマルチ画
像用に撮像された画像を示す図、(c)は縮小画像を示
す図である。
【0089】マルチ画像用の撮像においては、フィルム
画像を飛越スキャンして当該フィルム画像を構成する画
素データ(CCD23を構成する各画素で得られるデー
タ)の一部が取り込まれる。これは、マルチ画像を構成
する各駒Fの画像は、正規の再生画像よりもサイズが小
さく、高画質が要求されないことから、必ずしもフィル
ム画像を構成する全画素データを必要としないことに基
づくものである。
【0090】上記飛越スキャンは、画像を取り込むべき
ライン位置のみ通常再生時のスキャン速度(以下、本ス
キャン速度という)でスキャンし、これ以外のライン位
置は通常再生時のスキャン速度よりも高速でスキャンす
るものである。例えば先頭ラインから第1ライン,第2
ライン,第3ライン,…とし、6の整数倍のライン位置
である第6k(k=1,2,…)ラインのライン位置のみ撮像
し、高速で飛び越すようにすると、マルチ画像用の撮像
時のスキャン速度は本スキャン速度の略6倍になり、撮
像画像G′は、元のフィルム画像G(図11(a)、参
照)に対してフィルム11の給送方向に縮小される(同
図(b)、参照)。この縮小率(L′/L)はフィルム
11の給送速度に略反比例し、略1/6となる。
【0091】上記撮像画像G′は、上記第1プロセス回
路26から第1画像メモリ27に記憶される際、更に縦
方向(フィルム11の幅方向)にも所要の縮小率(H′
/H)に基づき所定ピッチで撮像画像G′を構成するデ
ータの間引処理が行われ、第1画メモリ27には、同図
11(c)に示すように縮小画像G″が記憶される。
【0092】なお、上記撮像画像G′を構成するデータ
の間引処理は、アドレスコントローラ41により第1画
像メモリ27における各データの格納アドレスを制御す
ることにより行われる。
【0093】演出制御回路28は、上記第1画像メモリ
27から撮像画像を読み出し、該撮像画像に制御部47
から入力された、例えば縦横変換、天地変換、フェード
イン/フェードアウト、ズーミング、パンニング及びク
リッピング等の再生に関する演出条件に基づく所定の画
像処理を施し、再生画像を生成するものである。
【0094】例えば制御部47から画面の縦横変換の演
出条件が入力されていると、演出制御回路28は、当該
演出条件に基づき第1画像メモリ27に記憶された横画
面の撮像画像を縦画面に変換して読み出し、この画像を
第2画像メモリ29に記憶する。また、制御部47から
ズーミングの演出条件が入力されていると、当該演出条
件に基づき第1画像メモリ27に記憶された撮像画像内
のズーミング領域にある一部画像を読み出すとともに、
該一部画像を所定の倍率で拡大して再生画像を生成し、
この再生画像を第2画像メモリ29に記憶する。
【0095】第2画像メモリ29は、上記演出制御回路
28から出力される再生画像を記憶するメモリで、モニ
タTV2に対するバッファメモリとなっている。第2画
像メモリ29は、記憶された再生画像を構成するデータ
をテレビジョンの走査レートに基づいて読み出すことが
できるようになっている。
【0096】第2プロセス部30は、輝度信号(Y信
号)及びクロマ信号(C信号)からなる画像信号をNT
SC(National Television System Committee)信号に
変換するものである。第2プロセス部30は、上記第2
画像メモリ29から読み出されたY信号及びC信号から
なる再生画像をNTSC信号からなる再生画像に変換
し、映像信号用のケーブルK1を介してモニタTV2に
送出する。また、第2プロセス部30は、スーパーイン
ポーズ部46から撮影日や駒番号等の文字情報が入力さ
れると、該文字情報と上記画像信号とを合成し、再生画
面の所定位置に上記文字情報が重畳された画像を生成し
た後、NTSC信号に変換し、このNTSC信号をモニ
タTV2に送出する。
【0097】フィルム給送ドライバ31は、給送ローラ
対151の駆動源であるモータMの駆動を制御するドラ
イブ回路である。光源制御部32は、照明部19の駆動
を制御するものである。光源駆動部32は、光源ヒータ
194の駆動を制御するヒータ制御回路と、光源191
の駆動及び発光量を制御する光源制御回路とを備えてい
る。なお、照明部19に周囲温度を検出する温度センサ
を設け、発光量と周囲温度とに基づいて照明部19の駆
動を制御するようにすれば、より好適な制御が可能にな
る。
【0098】磁気情報読書制御部33は、フィルム11
の磁気記録部116A,116B,117A,117B
への磁気情報の読込み及び書込みを制御するものであ
る。光学情報読取部34は、フィルム11の各駒Fに光
学的に記録されたフォーマット情報を読み込むものであ
る。光学情報読取部34は、フォトリフレクタ18の検
出信号から上記フォーマット情報を判別し、この判別結
果を制御部47に出力する。
【0099】ローディング検出部35は、フィルム収納
部10に装填されたフィルムカートリッジ9がローディ
ングされているか否かを検出するものである。
【0100】ローディング検出部35は、フォトリフレ
クタ16の検出信号から先頭駒Fの先端を示す孔111
を検出することによりローディングが正常に行われた否
かを判別し、この判別結果を制御部47に出力する。な
お、本実施例ではフォトリフレクタ16の検出信号を用
いてフィルムのローディングを検出するようにしている
が、巻取スプール153にフィルム11が巻き付けられ
たことを検出するセンサを設け、該センサの検出信号に
よりフィルムのローディングを検出するようにしてもよ
い。あるいはフィルムカートリッジ装填後のフィルム1
1の最初の給送時の給送量をモータMの駆動量から検出
し、該給送量からフィルムのローディングを検出するよ
うにしてもよい。
【0101】駒位置検出部36は、各駒Fのフィルム画
像の読取開始位置及び読取停止位置並びにフィルム11
の終端位置を検出するものである。駒位置検出部36
は、上記フィルム11の終端位置を検出するためのタイ
マ361とメモリ362とを備えている。上記画像読取
の開始位置及び停止位置の検出は、フォトリフレクタ1
6の検出信号から各駒Fの先端位置及び後端位置を検出
することにより行われる。
【0102】また、上記フィルム11の終端位置の検出
は、フォトリフレクタ16の検出信号から孔115を検
出することにより行われる。具体的にはフィルムエンド
部11Cの先端位置を示す孔114と後端位置を示す孔
115間の距離が各駒Fの先端位置を示す孔111と後
端位置を示す孔112間の距離よりも短いことから、各
駒毎に先端位置から後端位置までのスキャン時間をカウ
ントし、スキャン時間が前回のスキャン時間よりも短い
とき、孔115(フィルムエンド部11Cの後端位置)
が検出されたと判別するようにしている。なお、フィル
ム11の終端位置の検出の詳細は後述する。
【0103】タイミングジェネレータ40は、第1プロ
セス部26、演出制御回路28、フィルム給送ドライバ
31及びAE・AWB演算回路39等の各部のタイミン
グ信号を生成するものである。タイミングジェネレータ
40は、基準クロック発生回路42から発生されるシス
テムの基準クロックに基づいて上記タイミング信号を生
成する。
【0104】アドレスコントローラ41は、上記第1画
像メモリ27及び第2画像メモリ29に記憶される画像
データのアドレスを制御するものである。アドレスコン
トローラ41は、制御部47から入力される制御信号に
基づき撮像画像を構成するデータの格納アドレスを演算
し、この演算結果を第1画像メモリ27及び第2画像メ
モリ29に出力する。また、アドレスコントローラ41
は、制御部47から入力される読出タイミングに基づき
第2画像メモリ29に記憶された再生画像の読出しを制
御する。
【0105】データメモリ43は、タイトル画像等の予
め作成された所定の画像が記憶されたメモリである。ま
た、データメモリ43は、読書可能な記憶領域を有し、
該記憶領域にフィルム11から読み出された磁気情報が
記憶されるようになっている。フィルム画像再生装置1
により磁気情報が修正されると、修正された内容がデー
タメモリ43に更新的に記憶され、この修正された最新
の磁気情報は、所定のタイミングでフィルム11の磁気
記録部116A,116B,117A,117Bに更新
的に記録される。フィルム11への磁気情報の記録タイ
ミングについては後述する。
【0106】APO(Auto Power Off)タイマ44は、
図12に示す「APOシーケンス」のフローチャートに
より制御され、所定時間以上再生処理に関する動作が行
われないとき、自動的に電源スイッチ801をオフにす
るためのタイマである。
【0107】「APOシーケンス」は、操作部8からの
指示に基づく一定の処理が終了すると、実行され、ま
ず、APOタイマ44による所定時間のカウントが開始
される(#501)。操作パネル101のいずれのスイ
ッチも操作されることなくAPOタイマ44による所定
時間のカウントが終了すると(#503でYES)、後
述する「終了シーケンス」のフローチャートに従って所
定の終了処理が行なわれる(#509)。
【0108】APOタイマ44による所定時間のカウン
ト中にいずれかのスイッチ操作があると(#505でY
ES)、このスイッチ操作が電源スイッチ801又はイ
ジェクトスイッチ803によるものか否かの判別が行な
われ(#507)、電源スイッチ801又はイジェクト
スイッチ803が操作されたものであれば(#507で
YES)、#509に移行し、所定の終了処理が行なわ
れる。一方、電源スイッチ801又はイジェクトスイッ
チ803以外のスイッチが操作されたものであれば(#
507でNO)、APOスイッチ44のカウント動作が
停止されるとともに、カウント値がリセットされた後
(#511)、制御フローチャートにおける操作された
スイッチの指示に対応する所定のステップに移行し、当
該指示内容に対する所定の処理が行なわれる。
【0109】図4に戻り、電源部45は、フィルム画像
再生装置1内の各回路に所要の電源を供給するものであ
る。電源部45は、交流電源の供給を検出する検出回路
を有し、電源プラグK3がコンセントに接続され、交流
電源が供給されると、この検出信号を制御部47に送出
する。制御部47は、上記検出信号により電源プラグK
3がコンセントに接続されたことを認識し、所定の初期
化処理を行ってスタンバイ状態に入る。
【0110】スーパーインポーズ部46は、再生画像に
重畳させるスーパーインポーズ用のデータを生成するも
のである。スーパーインポーズ部46は、制御部47か
ら重畳すべき文字情報が入力されると、該文字情報をス
ーパーインポーズ用のデータに変換し、所定のタイミン
グで第2プロセス部30に出力する。
【0111】制御部(判別手段,撮影禁止手段)47
は、フィルム画像再生装置全体の動作を集中制御する制
御部である。制御部47は、内蔵のROM(Read Only
Memory)に予め記憶されたフィルム画像の撮像/再生に
関する処理プログラムに従って上記各構成部材の駆動を
制御する。
【0112】次に、図13〜図34のフローチャート及
び図面を用いて本発明に係るフィルム画像再生装置の再
生動作について説明する。
【0113】図13〜図18は、フィルム画像再生装置
1の電源スイッチ801が投入されときに行われる初期
化処理(イニシャライズ)のフローチャートである。
【0114】電源プラグK3がコンセントに差し込ま
れ、交流電源が供給されると、これが検知され(#
1)、まず、光源ヒータ194がONになる(#3)。
続いて、操作者により電源スイッチ801がONにされ
ると(#5)、CCD23の予備駆動が行われ(#
7)、電源ランプ802が点灯される(#9)。上記予
備駆動は、CCD23の駆動開始直後に生じる暗出力の
レベル変動の影響を抑制するため、本来の撮像動作が行
なわれる前に予備的に駆動するものである。
【0115】なお、フィルム画像再生装置1にモニタT
V2が接続され、該モニタTV2が既に起動されていれ
ば、例えばモニタTV2の表示画面3全体をブルーバッ
ク等にしてモニタTV2にもフィルム画像再生装置1の
電源ONの表示が行われる。
【0116】続いて、撮像画像を構成する画素データの
暗出力レベルの補正データとして暗時のCCD23の各
画素の出力信号(以下、暗出力データという)が取り込
まれ、AE・AWB演算回路39内のメモリに記憶され
た後(#11)、光源191が発光される(#13)。
なお、上記光源191は、#1〜#11の処理の終了後
に自動的に発光させているが、光源スイッチ(不図示)
を別に設け、該光源スイッチをONにする等の操作者の
操作に基づいて行わせるようにしてもよい。
【0117】続いて、フィルムカートリッジ9がフィル
ム収納部10に装填されているか否かが判別され(#1
5)、フィルムカートリッジ9が装填されていなければ
(#15でNO)、未装填メッセージが出力されるとと
もに、イジェクトテーブル6がフィルム収納部10から
引き出されて装填口が開口され、フィルムカートリッジ
9がセットされるまで待機状態となる(#17〜#2
1)。
【0118】上記未装填メッセージは、例えば表示部7
の表示領域703若しくはモニタTV2に、図28
(a)に示すフィルムマークFMを点滅させたり、上記
表示領域703に未装填マークを別個に設け、該未装填
マークを点灯させることにより行われる。なお、モニタ
TV2の表示画面3に未装填メッセージを文字表示さ
せ、スピーカ4から「フィルムカートリッジをお入れ下
さい。」等の音声メッセージを発生させるようにしても
よい。
【0119】続いて、フィルム収納部10にフィルムカ
ートリッジ9がセットされると(#21でYES)、フ
ィルムカートリッジ9及びフィルム11の適合性(正常
に再生できるものであるか否か)の判別が行われる(#
23、#29)。
【0120】フィルムカートリッジ9の適合性は、例え
ばカートリッジ規格に合っているか、現像済フィルムが
収納されているか(フィルムカートリッジ9の合わせマ
ーク93が「PROCESSED」にセットされている
か)、異物の混入の有無等のチェックにより判別され
る。
【0121】フィルムカートリッジ9が適合していれば
(#23でYES)、フィルム巻上の表示が行われた
後、フィルムカートリッジ9のバーコード94に記録さ
れたフィルム情報が読み込まれ(#25,#27)、フ
ィルム情報からフィルム11の適合性が判別される(#
29)。なお、フィルム11の適合性は、フィルム感
度、フィルムの種類(ネガ/ポジ)、フィルムの規格等
をチェックすることにより行われる。
【0122】フィルムカートリッジ9又はフィルム11
が不適合であれば(#23又は#29でNO)、フィル
ムカートリッジ9がフィルム収納部10から排出され
(#31)、フィルムカートリッジ9又はフィルム11
の不適合メッセージが行われる(#33)。
【0123】不適合メッセージは、例えば表示部7の表
示領域703若しくはモニタTV2に、上記フィルムマ
ークFM(図28(a)参照)を点滅させるとともに、
表示領域704,705にエラーコードを表示させた
り、上記表示領域703に不適合マークを別個に設け、
該不適合マークを点灯させることにより行われる。な
お、モニタTV2の表示画面3に不適合メッセージを文
字表示させ、スピーカ4から「このカートリッジは再生
できません。」等の音声メッセージを発生させるように
してもよい。
【0124】フィルムカートリッジ9及びフィルム11
が適合していれば(#29でYES)、当該フィルムカ
ートリッジ9の遮光蓋98を開き、後述のサブルーチン
「リーダ部情報読取」に従ってリーダ部情報の読取処理
が行われる(#35,#37,#39)。なお、フィル
ムカートリッジ9が装填された状態で電源が切られ、電
源が再投入されたとき、フィルムカートリッジ9が既に
装填されている場合は、フィルム11がローディングさ
れ、上記遮光蓋98は既に開いているので、上記遮光蓋
98の開放処理を行うことなくリーダ部情報の読取処理
が行われる(#35,#39)。
【0125】電源投入時にフィルムカートリッジ9が装
填されていれば(#15でYES)、ローディング済み
であるか(フィルム11が画像撮像部11Bまで引き出
されているか)否かが判別され(#41)、ローディン
グ済みであれば(#41でYES)、フィルム巻戻表示
が行われ、給送モータMを高速で逆方向(フィルム11
の巻戻方向)に回転駆動させてフィルム11がフィルム
リーダ部11Aの終端位置まで(孔113が検出される
まで)巻き戻される(#43,#45)。フィルム巻戻
表示は、例えば表示部7の表示領域703及びモニタT
V2に、図28(c)に示す巻戻マークFRを表示して
行われる。
【0126】続いて、前回のフィルム11のローディン
グ時にフィルムカートリッジ9の読み取られたフィルム
情報がデータメモリ43に格納されているか否かが判別
され(#47)、フィルム情報がデータメモリ43に格
納されていなければ(#47でNO)、#23〜#39
の処理を実行してフィルム情報の読取処理が行われ、フ
ィルム情報が既にデータメモリ43に格納されていれば
(#47でYES)、#23〜#39の処理を行うこと
なく(フィルム情報の読取処理を行うことなく)、#4
9(図14、参照)に移行する。
【0127】ここで、リーダ部情報の読取処理について
説明する。図19は、サブルーチン「リーダ部情報読
取」のフローチャートである。
【0128】サブルーチン「リーダ部情報読取」がコー
ルされると、給送モータMの低速正転駆動(低速度での
フィルム11の巻上げ)が開始されるとともに(#14
1)、制御部47内のタイマT1により所定時間t1の
カウントが開始される(#143,#145)。このタ
イマT1による所定時間t1のカウントは、該所定時間
内にローディングが完了するか否かによりローディング
の良否を判定するためのものである。
【0129】上記所定時間t1内にローディング検出部
35によりフィルム11のローディングが検出されると
(#147でYES)、タイマT1がリセットされ(#
149)、給送モータMの駆動が停止される(#15
1)。
【0130】続いて、磁気ヘッド18A,18Bが読取
位置にセットされた後(#153)、フィルム11を低
速度で巻き戻してフィルムリーダ部11Aの磁気記録部
116A,116Bに記録されたリーダ部情報が読み取
られる(#157,#159)。
【0131】すなわち、フィルム11を未露光領域11
Eの先端位置を示す孔111が検出されるまで低速度で
巻き戻しながら上記磁気記録部116A,116Bに記
録されたリーダ部情報が磁気情報読書制御部33により
読み取られる。読み取られたリーダ部情報は、制御部4
7を介してデータメモリ43に記憶される。なお、リー
ダ部情報を巻き戻しながら読み取る理由は、フィルムを
繰り出しながらリーダ部情報を読み取る場合に比して平
面性を出しやすく、安定した情報読取が可能となるから
である。
【0132】そして、リーダ部情報の読取が完了すると
(#159でYES)、給送モータMの駆動が停止され
(#161)、磁気ヘッド18A,18Bが退避位置に
リセットされた後(#163)、リターンする。
【0133】上記所定時間t1内にローディング検出部
35によりフィルム11のローディングが検出されなけ
れば(#165でNO)、ローディング不良と判断し
て、「イニシャルNG」のフローチャートに従って初期
化不良処理が行われる(#167)。
【0134】図20は、「イニシャルNG」のフローチ
ャートである。「イニシャルNG」のフローに移行する
と、フィルム11が低速度でフィルムカートリッジ9内
に巻き戻され、この巻戻期間中に表示部7の表示領域7
03にローディングが失敗したことを示す警告表示が行
われる(#171〜#177)。上記警告表示は、例え
ばフィルム画像再生装置1の表示部7の表示領域703
のフィルムマークFM(図28(a)参照)を点滅させ
て行なわれる。
【0135】続いて、操作者によりフィルムカートリッ
ジ9の排出指示又は当該フィルムカートリッジ9の再生
指示(イジェクトスイッチ803又は再生スイッチ81
6をON)が行われたか否かが判別され(#179,#
185)、再生指示が行われると(#185でYE
S)、後述するフィルム画像の再生処理が行われる(#
187)。
【0136】一方、フィルムカートリッジ9の排出指示
が行われていれば(#179でYES)、更にリーダ部
情報の読取が行われているか否かが判別される(#18
1)。リーダ部情報を巻き戻しながら読み取った後のロ
ーディング時にローディング不良となった場合のよう
に、リーダ部情報が読み取られていれば(#181でY
ES)、データメモリ43に格納されたリーダ部情報が
消去された後(#183)、#17(図13、参照)に
戻り、リーダ部情報が読み取られていなければ(#18
1でNO)、データメモリ43のリーダ部情報を消去す
ることなく#17に戻る。
【0137】なお、#183でデータメモリ43に格納
されたリーダ部情報を消去しているのは、当該リーダ部
情報が利用されず、#17に戻り、再度、フィルムカー
トリッジ9が装填されてリーダ部情報が読み取られる可
能性が高いと考えられるからである。
【0138】図14に戻り、リーダ部情報読取処理が終
了すると、再度、フィルム11のローディングが行われ
(#49〜#61)、このローディング処理の期間中に
ベース濃度が取り込まれ、該ベース濃度、読み込まれた
暗出力データ(#11)及びリーダ部情報(#39)に
基づいて撮像画像の信号処理における補正値の演算が行
われ(#57)、更にアイリス22が予め設定された所
定の絞り値(初期設定値)に設定される(#59)。
【0139】上記撮像画像の信号処理における補正は、
例えば光源の光量変動に対するレベル補正、シェーディ
ング補正、画素間の感度バラツキ補正及びフィルムベー
スの色補正(撮像画像の濃度からベース濃度を除去する
補正)等である。上記レベル補正、シェーディング補正
及び感度バラツキ補正は、アナログ処理部24における
信号処理において行われ、AE・AWB演算回路39に
より上記各補正の補正値が演算され、この演算結果がア
ナログ処理部24にセットされる。
【0140】また、フィルムベースの色補正は、A/D
コンバータの信号変換処理において行われ、AE・AW
B演算回路39により上記ベース濃度に基づいてA/D
コンバータ25のダイナミックレンジが演算され、この
演算結果がA/Dコンバータ25のセットされる。
【0141】なお、所定時間t1内にフィルム11のロ
ーディングが行われなければ(#63でYES)、リー
ダ部情報読取処理と同様にローディング不良と判断して
上述の「イニシャルNG」の処理が行われる(#6
5)。
【0142】フィルム11のローディングが正常に行わ
れると(#61でYES)、#67(図15、参照)に
移行し、フィルム11が高速度で最終駒Fまで巻き上げ
られ(給送モータMの高速正転駆動)、フィルム11の
磁気記録部117A,117Bに記録されたフレーム情
報及び光学情報118が読み取られる(#67〜#7
3)。続いて、読み取られたフレーム情報から未露光の
駒Fが抽出され、この未露光駒の情報は、再生不要な駒
情報としてデータメモリ43に記憶される(#75)。
【0143】続いて、フィルムエンド部11Cにおいて
ベース濃度が読み込まれ、該ベース濃度を所定の基準ベ
ース濃度と比較することにより光源の光量のチェックが
行われる(#81〜#83)。この光源の光量チェック
は、予め設定された所定時間t2内で複数回行われ(#
77〜#83のループ)、いずれのチェックにおいても
上記ベース濃度と基準ベース濃度との差(濃度差)(=
|検出ベース濃度−基準ベース濃度|)が所定の範囲ε
よりも大きい場合は(#83でYES)、光源の光量異
常と判断して光源異常警告が行われた後(#85)、図
24に示す「終了シーケンス」のフローチャートに従っ
て終了処理が行われる。
【0144】上記光源異常警告は、例えばフィルム画像
再生装置1の表示部7の表示領域707,705にエラ
ーコードを表示することにより行われる。また、モニタ
TV2に光源異常のメッセージを表示させ、スピーカ4
から光源異常の音声メッセージを発生させて行なわれ
る。
【0145】ここで、終了処理について説明する。「終
了シーケンス」のフローチャートに移行すると、「電源
OFF」のメッセージが出力される(#321)。本
メッセージは、例えばモニタTV2の表示画面3にフィ
ルムの巻戻表示をしたり、スピーカ4から「電源を切り
ます」等の音声を発したり、フィルム画像再生装置1の
電源ランプ802を点滅させて行われる。
【0146】続いて、光源がOFFにされ(#32
3)、フィルム11がフレーム情報を書き直す必要のあ
る駒Fの内、最後尾にある駒Fまで高速で給送される
(#325)。なお、このフィルム給送期間において
は、フィルム巻上中又はフィルム巻戻中の表示が行われ
る。この表示は、フィルム画像再生装置1の表示領域7
03若しくはモニタTV2に、例えば図28(b)
(c)に示す巻戻マークFR又は早送マークFFを表示
して行われる。
【0147】続いて、フィルム11が高速で巻き戻さ
れ、この巻戻中にフレーム情報を書き直す必要のある駒
Fを検出し、当該駒Fに対応する磁気記録部117A,
117Bのフレーム情報だけが書き換えられる(#32
7〜#333)。フレーム情報の書換が終了すると(#
333でYES)、引き続きリーダ部情報がフィルムリ
ーダ部11Aの磁気記録部116A,116Bに記録さ
れ(#335)、フィルム11がフィルムカートリッジ
9内に完全に収納されると、巻戻処理が停止される(#
337)。
【0148】続いて、フィルムカートリッジ9の遮光蓋
98が閉じられ(#339)、合わせマーク93が所定
の位置(「EXPOSED」の位置)にセットされた後
(#341)、イジェクトスイッチ803の指示による
終了処理であるか否かが判別される(#343)。合わ
せマーク93を「EXPOSED」の位置にセットする
のは、フィルムカートリッジ9を取り出した後、再度装
填するときに現像済フィルムでないと判別され、再生不
可とならないようにするためである。
【0149】なお、上記合わせマーク93のセットは、
特開平5−313234号公報に示されるように、フィ
ルム11の巻戻時にバーコード94のコードをフォトリ
フレクタ14により検出し、フィルム11がフィルムカ
ートリッジ9に収納された後、該フィルム11の使用状
態に対応したコードの信号パターンが検出された時点で
スプール91の回転駆動を停止させることにより行なわ
れる。
【0150】イジェクトスイッチ803の指示によるも
のでなければ(#343でNO)、電源スイッチ802
をOFFにして処理を終了する(#345)。一方、イ
ジェクトスイッチ803の指示によるものであれば(#
343でYES)、フィルムカートリッジ9がフィルム
装填部12から排出される(#347)。なお、この排
出処理の間においてもフィルム排出中を示す表示がフィ
ルム画像再生装置1及びモニタTV2に行われる。
【0151】続いて、APOタイマ44がリセットされ
た後、スタートされる(#349)。そして、APOタ
イマ44がカウントアップする前に新たにフィルムカー
トリッジ9が装填されると(#353でYES)、AP
Oタイマ44のカウント動作が停止されるとともに、カ
ウント値がリセットされた後(#355)、#23(図
13、参照)に移行し、当該フィルムカートリッジ9に
ついてイニシャライズの処理が行われる。一方、新たに
フィルムカートリッジ9が装填されることなくAPOタ
イマ44がカウントアップすると(#351でYE
S)、給送口99を閉じた後(#352)、#345に
移行し、電源スイッチ802をOFFにして処理を終了
する。
【0152】図15に戻り、濃度差(=|検出ベース濃
度−基準ベース濃度|)が所定範囲ε内であれば(#8
3)、光源の発光量は正常であると判断し、更に光源チ
ェック用に取り込まれたベース濃度(#77参照)とロ
ーディング時に取り込まれたベース濃度(#55参照)
とに差があるか否かが判別され(#87)、ベース濃度
に差が生じていれば(#87でYES)、光源チェック
用に取り込まれたベース濃度に基づき画像信号の信号処
理における補正値が再度、演算される(#89)。この
補正値演算の処理内容は、#57における処理内容と同
じである。なお、ベース濃度に差が生じていなければ
(#87でNO)、上記補正値の演算処理は行われな
い。
【0153】続いて、ベース濃度及び露出に関する情報
がデータメモリ43に記録されているか否が判別される
(図16、#91)。ベース濃度等が記録済みでなけれ
ば(#91でNO)、#93〜#111の処理により各
駒Fのフィルム画像が最終駒Fから先頭駒Fの方向に順
次、マルチ画像用の撮像方法で撮像され(縮小画像で取
り込まれ)(#99)、この撮像画像がモニタTV2に
逐次、再生されるととともに(#105)、この撮像画
像から本再生時の撮像のための露出値(シャッタースピ
ードTv)とWB調整値(R,Bの色のアンプゲインG
R,GB)とが演算され(#101)、該演算結果がフ
ィルム11の磁気記録部117A,117Bに逐次、記
録される(#111)。
【0154】そして、先頭駒Fのフィルム画像に対する
上記露出値及びWB調整値の記録が終了すると(#11
1でYES)、フィルムリーダ部11Aの磁気記録部1
16A,116Bにベース濃度等の情報の記録を行ない
(#113)、給送モータMの逆転駆動(フィルム11
の巻戻し)が停止され(#115)、初期化処理は終了
する。
【0155】なお、上記露出値及びWB調整値は、下記
数1により演算され、この演算結果Tv0,GR0,G
B0がフィルム11に記録される。
【0156】
【数1】露出値(露光時間)Tv0=A/G0 Rの色のWBゲインGR0=G0/R0 Bの色のWBゲインGB0=G0/B0 但し、A:定数 G0:Gの色のベース濃度の平均値 B0:Bの色のベース濃度の平均値。
【0157】また、上記各駒Fの撮像画像は、撮像毎に
現在再生されているマルチ画像に追加されて再生され
る。
【0158】図29は、モニタTV2に表示されたマル
チ画像の表示例を示すものである。同図は、24駒のフ
ィルム画像G1〜G24を4行6列の配列パターンでマ
ルチ表示させるようにしたもので、9駒分のフィルム画
像G24〜G16が読み取られたときのマルチ画像の表
示例である。最終駒Fから先頭駒Fの方向にフィルム画
像が読み取られているので、各フィルム画像G24〜G
16は、それぞれ(1,1),(1,2),…,(2,
3)の位置に配列されている。
【0159】10番目以降のフィルムG15,G14,
…は、撮像される毎に、図29に示すマルチ画像の
(2,4),(2,5),…の位置に順次、配列されて
モニタTV2に表示される。そして、先頭駒Fのフィル
ム画像が撮像されると、24枚のフィルム画像G24〜
G1が4行6列の配列パターンで配列されたマルチ画像
がモニタTV2に表示される。
【0160】図16に戻り、ベース濃度等が記録済みで
あれば(#91でYES)、#117〜#131の処理
により各駒Fのフィルム画像が最終駒Fから先頭駒Fの
方向に順次、マルチ画像用の撮像方法で撮像され(縮小
画像で取り込まれ)(#123)、該撮像画像がモニタ
TV2に逐次、再生される(#119)。なお、#11
7〜#131の処理では、本再生時撮像用の露出値及び
WB調整値が既に記録されているので、これらの演算は
行われない。
【0161】そして、先頭駒Fのフィルム画像の表示が
終了すると(#131でYES)、給送モータMの逆転
駆動(フィルム11の巻戻し)が停止され(#11
5)、初期化処理は終了する。
【0162】ところで、上記実施例ではフィルム11の
ローディングが終了した後、フィルム情報を読み取るべ
くフィルム11をフィルムエンド部11Cまで給送し、
フィルム11の巻戻時に各駒Fのフィルム画像を撮像し
てマルチ画像を表示させるようにしていたが(#99,
#105,#123,#127参照)、フィルム情報の
読取時に同時に各駒Fのフィルム画像を撮像し、この撮
像画像をマルチ表示させるようにしてもよい。
【0163】図17及び図18は、フィルム情報読取時
に各駒Fのフィルム画像をマルチ表示させるフローチャ
ートである。
【0164】図17は、図15において、#67と#6
9間にマルチ画像用の撮像処理(#68)を追加し、#
69と#71間に撮像したフィルム画像をマルチ画像に
合成して表示する画像表示処理(#70)を追加したも
のである。一方、図18は、図16において、#105
及び#127の画像表示の処理を削除し、#111と#
113間及び131の直後に画像表示停止の処理(#1
12,#132)を追加したものである。図18の画像
表示処理の削除及び画像表示停止処理の追加は、図17
の#70に画像表示処理を追加したことに基づくもので
ある。
【0165】図17及び図18のフローチャートによれ
ば、フィルム11のローディングが終了した後、引き続
きフィルム11が巻き上げられ、各駒Fに対応するフィ
ルム情報が読み取られるとともに、各駒Fのフィルム画
像がマルチ画像用の撮像方法で撮像され、該撮像画像が
マルチ画像に合成されて順次、モニタTV2に表示され
る(#68〜#71)。
【0166】なお、この場合のマルチ画像も図29に示
すマルチ画像と同様の方法で表示されるが、図16のフ
ローチャートの場合とは各駒Fの撮像順が逆になるの
で、フィルム画像G1〜G24の配列順は図29のもの
とは逆になる。
【0167】フィルム11がフィルムエンド部11Cま
で巻き上げられ、最終駒Fの撮像が終了すると(#71
でYES)、モニタTV2には24枚のフィルム画像G
1〜G24がそれぞれ(1,1),(1,2),…
(4,5),(4,6)の位置に配列されたマルチ画像
がモニタTV2に表示される。このマルチ画像の表示
は、フィルム11を巻き戻しつつ各駒Fの露出値及びW
B補正値の演算が行われている間も継続され、該演算処
理が終了したとき(#111又は#131でYES)、
停止される(#112又は#132)。
【0168】本実施例では、フィルム11の巻上時にモ
ニタTV2の表示画面3にマルチ画像の表示が逐次、行
われるので、初期化処理の開始後暫くモニタTV2に何
も表示されない、或いは表示内容が変化しないことによ
るユーザの不快感が軽減される。また、マルチ画像の各
駒Fのフィルム画像の配列順が撮影順になるので、表示
されたマルチ画像に対する違和感もなくなる。
【0169】なお、図17のフローチャートでは、各駒
Fのフィルム画像を撮像する毎に生成されたマルチ画像
を逐次、モニタTV2に表示させていたが、各マルチ画
像をマルチ画像が表示される期間(フィルム11の巻上
及び巻戻期間)、平均して表示させるようにしてもよ
い。このようにすると、フィルム11の巻戻期間(#9
3〜#111又は#117〜#131)にもモニタTV
2に表示されるマルチ画像の内容が変化するので、上記
モニタTV2の表示内容が変化しないことによるユーザ
の不快感がより低減される。
【0170】次に、フィルム画像の再生処理について説
明する。なお、ここでは一例としてフィルム11の再生
駒数が24枚の場合について説明する。
【0171】図21及び図22は、フィルム画像の再生
処理を示すメインフローチャートである。
【0172】まず、フィルム11のベース濃度が取り込
まれる(#201)。このベース濃度は、駒と駒との間
の未露光領域若しくは駒の上下の未露光領域を撮像して
取り込まれる。続いて、上記ベース濃度とイニシャライ
ズの処理時に演算された露出値及びWB調整値(図16
の#101,#109参照)とから各駒Fに対する露出
値とWB補正値が演算される(#203)。
【0173】#201で取り込まれたR,G,Bの各色
のベース濃度をr1,g1,b1、イニシャライズの処
理時に取り込まれたR,G,Bの各色のベース濃度(図
14の#55参照)をr0,g0,b0とすると、露出
値Tv1及びWB補正値(RのWBゲインGR1,Bの
WBゲインGB1)は、下記数2により算出される。
【0174】
【数2】 Tv1=Tv0・(g0/g1) GR1=GR0・(g0/g1)・(r0/r1) GB1=GB0・(g0/g1)・(b0/b1)。
【0175】なお、前回の再生処理時に露出値Tv0,
WB補正値GR0,GB0が算出され、フィルム11に
磁気記録部116A,116B,117A,117Bに
記録されている場合は、該フィルム11から読み出され
た露出値Tv0,WB補正値GR0,GB0と上記ベー
ス濃度r1,g1,b1とから上記数2により再生用の
画像取込時の好適な露出値Tv1,WB補正値GR1,
GB1が算出される。
【0176】続いて、フィルム11の種類が判別される
(#205)。カメラには、写真の撮影方式として写真
が撮影される毎にフィルムを1駒ずつ巻き上げ、フィル
ムの先頭駒から後方向に順番に写真撮影を行なう方式
(以下、ノーマルワインド方式という)と、フィルムが
装填されると、一旦、最終の駒位置までフィルムを巻き
上げ、写真が撮影される毎にフィルムを1駒ずつ巻き戻
してフィルムの最終駒から前方向に順番に写真撮影を行
なう方式(以下、プリワインド方式という)の2種類の
方式がある。
【0177】ノーマルワインド方式による撮影済フィル
ム(以下、ノーマルワインドフィルムという)は、図3
0に示すように、フィルム11の先頭駒Fに最も古いフ
ィルム画像G1が記録され、最終駒Fに最も新しいフィ
ルム画像G24が記録されている。また、プリワインド
方式による撮影済フィルム(以下、プリワインドフィル
ムという)は、図31に示すように、フィルム11の先
頭駒Fに最も新しいフィルム画像G24が記録され、最
終駒Fに最も古いフィルム画像G1が記録されている。
【0178】上記フィルムの種類は、制御部47により
フィルム11から読み込まれた磁気情報から判別され
る。例えばフィルムリーダ部11Aの磁気記録部116
A,116Bにフィルムの種類に関する情報が直接記録
されている場合は、当該磁気情報から判別され、フィル
ムの種類に関する情報が直接記録されていない場合は、
各駒Fに対応して磁気記録部117A,117Bに記録
された撮影日から間接的に判別される。
【0179】フィルム11がノーマルワインドフィルム
であれば、再生すべき最初の駒F(未露光でない駒F)
のフィルム画像の撮像開始位置(当該駒Fの先端位置を
示す孔111の検出位置)までフィルム11が巻き上げ
られ(#207〜#211のループ)、該フィルム画像
に対する撮影条件が設定される(#213)。
【0180】上記撮影条件には、例えば露出レベル、W
B調整値、γ補正値、縦横変換条件、トリミング条件、
解像度情報及び光学系の倍率等があるが、ここでは未設
定の条件が設定される。
【0181】続いて、設定された撮影条件に基づき光源
191の発光量、アイリス22の絞り値、CCD23の
露光時間(シャッタースピードTv)、アナログ処理部
24におけるWBゲイン等の各装置及び処理部の動作条
件が設定される(#215)。
【0182】続いて、フィルム11の低速給送が開始さ
れ、再生用のフィルム画像の撮像が開始される(#21
7)。フィルム画像は、ハイビジョンのアスペクト比で
再生される場合、画像の先端位置がCCD23の撮像位
置に給送されるタイミングで読取スキャンが開始され、
画像の後端位置がCCD23の撮像位置を通過したタイ
ミングで読取スキャンが終了されるようになっている。
【0183】このため、フィルム11の給送開始タイミ
ングと上記フィルム画像の読取スキャン開始タイミング
間には給送速度の安定性やその他の条件を調整するため
にタイムラグが設けられ、このタイムラグの間にモニタ
TV2にスキャン開始準備中であることを示す「REA
DY」の文字表示が行われる(#219,#221)。
【0184】なお、上記読取スキャンの開始タイミング
は、フィルム11の給送開始タイミングからの所定の経
過時間の検出、フィルム画像の先端位置を示す孔111
の検出、フィルム11の所定の給送量の検出等により行
われる。また、フィルム11の給送速度が所定の低速度
に達するタイミングで読取スキャンを開始させるように
してもよい。
【0185】更に上記読取スキャン開始の準備中にフォ
ーマット情報から再生画像が標準サイズであるか否かが
判別され(#223)、標準サイズであれば(#223
でYES)、読取スキャンの開始タイミングを予め設定
された所定時間Tdだけ遅延させる処理が行われる(#
225)。
【0186】上記読取スキャン開始タイミングの遅延処
理は、再生画像が標準サイズの場合、図9(b)に示す
ように、再生画像GLがフィルム画像の両端部をd1だ
け除去した領域に生成されていることに基づくものであ
る。従って、フィルム11の給送速度をvとすると、再
生画像が標準サイズの場合、読取スキャン開始タイミン
グは、通常の読取スキャン開始タイミングよりd1/v
だけ遅延される。
【0187】続いて、図23に示すサブルーチン「本ス
キャン」のフローチャートに従ってフィルム画像の撮像
処理が行われる。
【0188】サブルーチン「本スキャン」がコールされ
ると、まず、読取ライン数Mがセットされ(#28
1)、実際に読み取ったライン数をカウントするカウン
タKが「0」にリセットされる(#283)。上記読取
ライン数Mは、当該駒Fの再生画像のサイズに応じた所
定のライン数である。再生サイズが標準サイズの場合
は、フィルム画像の両端部を除く中間の所定範囲がスキ
ャンされるので(図9(b)参照)、該所定範囲に対応
するライン数M1が読取ライン数として設定され、再生
サイズが標準サイズでない場合は、フィルム画像のスキ
ャン方向において全範囲がスキャンされるので(図9
(a)(c)参照)、該全範囲に対応するライン数M2
が読取ライン数として設定される。
【0189】続いて、給送モータMを所定速度で駆動し
てフィルム11が給送され、当該駒Fのフィルム画像が
読み込まれる(#283〜#303のループ)。フィル
ム画像は、フィルム11を1ライン分給送する毎にライ
ン単位で撮像を行い(#295)、このライン撮像を撮
像範囲の後端位置が検出されるまで(#301又は#3
03でYESとなるまで)繰り返して行われる。
【0190】なお、上記本スキャンにおいては、フィル
ム11の給送異常のチェックを行い、フィルム画像が正
常に撮像されるようにしている。すなち、給送モータM
が1ライン分に相当する所定量だけ駆動される毎に(#
285)、この駆動によりフィルム11が正常に1ライ
ン分だけ給送されたか否かが判別される(#287)。
【0191】上記判別は、例えば給送モータMの駆動電
流値や負荷トルクの監視、或いはフィルム11の給送不
良(切れ、引っ掛かり、滑り等)のチェックにより行わ
れ、フィルム11の給送が正常に行われたときは(#2
87でYES)、1ライン分の撮像が行われ(#29
5)、フィルム11の給送が正常に行われなかったとき
は(#287でNO)、直ちに給送モータMの駆動が停
止され(#289)、フィルム画像再生装置1の表示部
7にフィルム給送異常を示すエラー表示が行われた後
(#291)、電源OFFの処理が行われる(#29
3)。上記電源OFFの処理は、処理を中止するととも
に、電源スイッチ801をOFFにし、エラー内容が解
除されるまで、待機状態に入るものである。
【0192】続いて、再生画像が標準サイズでない場
合、フィルム11がフィルム画像の撮像範囲の後端位置
まで給送されると(#301でYES)、撮像動作が停
止され(#305)、当該撮像画像について露出及び撮
像範囲の適否が判別される(#307,#309)。そ
して、撮像画像の露出又は撮像範囲が適正でなければ
(#307又は#309でNO)、フィルム画像再生装
置1の表示部7にフィルム画像の読取異常を示すエラー
表示が行われた後(#311)、再度、当該駒Fのフィ
ルム画像の読取を行うべく#213に移行し、撮像画像
の露出又は撮像範囲が適正であれば(#307及び#3
09でYES)、リターンする。
【0193】また、再生画像が標準サイズの場合、所定
のライン数M1だけフィルム画像の読取が終了すると
(#303でYES)、撮像動作が停止され(#31
3)、当該撮像画像について露出の適否が判別される
(#315)。そして、撮像画像の露出が適正でなけれ
ば(#315でNO)、フィルム画像再生装置1の表示
部7にフィルム画像の読取異常を示すエラー表示が行わ
れた後(#311)、再度、当該駒Fのフィルム画像の
読取を行うべく#213に移行し、撮像画像の露出が適
正であれば(#315でYES)、リターンする。
【0194】図21に戻り、フィルム画像の撮像処理が
終了すると、撮像したフィルム画像が設定された所定の
演出方法に基づきモニタTV2に再生表示される(#2
29)。続いて、再生画像の表示方法の変更が指示され
ているか否かが判別され(#231)、表示方法の変更
が指示されていれば(#231でYES)、変更内容に
基づき表示方法を変更して再生画像の再表示が行われる
(#233)。一方、表示方法の変更が指示されていな
ければ(#231でNO)、現在の再生表示が継続され
る。
【0195】続いて、再生駒Fが最終駒のフィルム画像
G24であるか否かが判別され(#235)、最終駒で
なければ(#235でNO)、#207に戻り、次の駒
Fのフィルム画像の再生処理が行われる。以下、先頭駒
Fのフィルム画像G1から順次、再生処理が行われ、最
終駒Fのフィルム画像G24の再生処理が終了すると
(#235でYES)、フィルム11が所定の駒数分だ
け巻き戻された後(#237)、再生処理は終了する。
【0196】なお、上記#237のフィルム11の巻戻
処理は、次に再生処理が指示されたときの再生駒Fのサ
ーチを迅速に行うために、フィルム11を所定位置まで
予め給送しておくものである。所定位置は、例えば先頭
駒、最終駒或いは中央の駒等の読取位置である。先頭の
駒Fのフィルム画像G1から再生されることが多い場合
は、上記所定位置を先頭駒に設定するとよいが、通常、
再生される最初の駒Fはランダムであると仮定して最初
の駒Fへのアクセス時間の平均値が最小となる中央の駒
位置を上記所定位置として設定するとよい。
【0197】#205でフィルム11がプリワインドフ
ィルムであれば、#241(図22参照)に移行し、#
241〜#275を実行してノーマルワインドフィルム
と同様の方法で各駒Fのフィルム画像の再生処理が行わ
れる。
【0198】プリワインドフィルムは、フィルム11の
後端部から先端部の方向に各駒Fが撮影されているの
で、フィルム11が後端部にある最終駒F(再生すべき
最初の駒F)の読取位置まで高速で給送される(#24
1)。そして、フィルム11を先端側に給送しつつ各駒
Fのフィルム画像G1,G2,…,G24が順次、再生
され(#241〜#275)、先頭駒F(最後のフィル
ム画像G24が撮影されている駒F)の再生処理が終了
すると(#267でYES)、フィルム11が所定の駒
数分だけ巻き戻された後(#275)、再生処理は終了
する。
【0199】なお、各駒Fの本スキャンにおいて、フィ
ルム画像の読取位置の位置出しが終了すると、当該駒F
のフィルム画像が未露光駒か否かにより再生すべき駒で
あるか否かを判別するようにしているが、プリワインド
フィルムの場合は、最終駒F(最初のフィルム画像G1
が撮影されている駒)が未露光であることは少ないと考
えられるので、2番目の駒F(フィルム画像G2が撮影
されている駒)から未露光駒であるか否かの判別を行う
ようにしている。
【0200】すなわち、図21のノーマルワインドフィ
ルムの再生処理においては、先頭駒F(フィルム画像G
1が撮影されている駒)の読取位置の位置出しが終了し
た後に未露光駒の判別ができるように、撮像駒の位置出
しの処理(#209)の次に未露光駒の判別処理(#2
11)を入れているが、図22のプリワインドフィルム
の再生処理においては、最終駒Fの位置出しの処理(#
243)の次に未露光駒の判別処理を入れず、次の駒の
位置出しの処理(#271)の次に未露光駒の判別処理
(#273)を入れている。
【0201】図32は、再生処理におけるフィルムの給
送制御を示す図で、(a)は、ノーマルワインドフィル
ムに対する給送制御を示す図、(b)は、プリワインド
フィルムに対する給送制御を示す図である。
【0202】同図において、細線の矢印Q1は、本スキ
ャンにおけるフィルム画像のスキャン方向を示し、太線
の矢印Q0は、先頭駒から最終駒までのフィルム11の
給送を示し、矢印Q2は、駒と駒との間のフィルム11
の給送を示している。また、各矢印Q1,Q2に付され
た丸数字は、本スキャンの順番(フィルム画像の読取
順)を示している。なお、矢印Q0,Q2で示すフィル
ム11の給送は各駒Fの読取位置をサーチする給送であ
るから、矢印Q1で示す本スキャンの時より高速で給送
される。
【0203】ノーマルワインドフィルムの場合は、フィ
ルム11が巻き戻された状態からフィルム11を巻き上
げながら順次、フィルム画像G1、G2,…G24が撮
像されてモニタTV2に再生表示されるので、図32
(a)に示すように、フィルム11は巻上方向に単純給
送される。
【0204】一方、プリワインドフィルムの場合は、フ
ィルム画像G1,G2,…がフィルムエンド部11Cか
らフィルムリーダ部11Aの方向に配列されているの
で、再生処理が開始されると、まず、フィルム11が高
速でフィルム画像G1の読取位置まで巻き上げられ、こ
の後、フィルム11を巻上方向に本スキャンしてフィル
ム画像G1が読み取られ、該フィルム画像G1が再生表
示される。フィルム画像G1の再生表示が終了すると、
フィルム11をフィルム画像G2の読取位置まで高速で
巻き戻した後、フィルム11の給送方向を反転させ、フ
ィルム11を巻上方向に本スキャンしてフィルム画像G
1を読み取り、該フィルム画像G1が再生表示される。
【0205】以下、フィルム画像の読取位置の位置出し
のための巻戻方向の高速給送と本スキャンための巻上方
向の低速給送とを繰り返しながらフィルム画像G2,G
3,…G24の撮像及び再生表示が行われる。すなわ
ち、プリワインドフィルムの場合は、フィルム11が往
復動しながら巻戻方向に給送される。
【0206】上記再生処理は、撮影された駒Fを所定の
再生順に従って順番に再生する場合のものであるが、操
作者がフィルム11の撮影内容を検索し、所望の駒Fを
選択的に再生表示したい場合がある。
【0207】次に、所望の駒Fを選択的に再生表示させ
る再生制御について、図25及び図26に示す「フレー
ム選択」のフローチャートを用いて説明する。
【0208】なお、所望の駒Fを選択的に再生表示させ
る再生処理(以下、検索再生処理という)は、所定の検
索モードにより行われ、例えばモードスイッチ806に
より当該検索モードが設定されると、「フレーム選択」
のフローチャートに従って再生処理が行われる。
【0209】「フレーム選択」のフローチャートに入る
と、早送りスイッチ816又は巻戻しスイッチ813が
ONになっている(押されている)か否かがチェックさ
れる(#361,#363)。なお、検索再生処理にお
いては、上記早送りスイッチ816及び巻戻しスイッチ
813は、フィルム11に撮影された駒Fの検索方向を
指示するスイッチとなっている。
【0210】早送りスイッチ816がONになっている
と(#361でYES)、フィルム11を巻き上げて次
の駒Fの読取位置の位置出しが行われ(#363)、更
に本スキャンを行ってフィルム画像が撮像され(#36
7)、該撮像画像がモニタTV2に再生表示される(#
369)。最初の再生駒は、検索開始駒を示すものであ
るから、モニタTV2には、図33に示すように、通常
の再生画像が表示される。なお、同図において、Aは駒
番号を示し、Bは撮影日時、タイトル等の情報である。
【0211】続いて、早送りスイッチ816のON状態
が継続しているか否かが判別され(#371)、早送り
スイッチ816がOFFになっていれば(#371でN
O)、#363に移行する。早送りスイッチ816のO
N状態が継続していれば(#371でYES)、フィル
ム11を準高速で巻き上げて(準高速でラフにスキャン
して)次の駒Fのフィルム画像の撮像が行われ、該撮像
画像がモニタTV2に再生表示される(#373〜#3
77)。そして、早送りスイッチ816のON状態が継
続している間、駒順に順次、次の駒Fのフィルム画像が
撮像され、該撮像画像がモニタTV2に再生表示される
(#375〜#379のループ)。
【0212】なお、上記ラフスキャンは、フィルム画像
をマルチ画像用として撮像するものである。従って、準
高速というのは、本スキャンにおけるフィルム11の速
度より高速であるが、通常の巻上げ/巻戻しの速度より
低速であるという意味である。
【0213】また、上述したようにマルチ画像用として
撮像された画像は、正規の再生画像よりも間引いて撮像
されているので(図11参照)、モニタTV2の表示画
面3には、図34に示すように、正規の再生画像よりも
小さいサイズの画像Cが再生される。なお、同図におい
て、Aは駒番号である。
【0214】2番目以降の再生表示をマルチ画像用とし
て撮像した画像で行っているのは、当該再生画像は、検
索用の画像で、通常の再生画像のような高画質が要求さ
れないからである。また、撮像画像を再生画像のサイズ
に拡大して表示させないのは、フィルム画像が飛越スキ
ャンにより低分解能で撮像されているので、撮像画像を
拡大して再生すると、再生画像の画質が極端に低下し、
操作者に違和感乃至不快感を与えることになるからであ
る。
【0215】検索再生処理中に早送りスイッチ816の
ON状態が解除されると(#379でYES)、フィル
ム11の給送が停止され(#381)、停止位置の駒F
のフィルム画像を通常の再生画像で表示すべく当該駒F
のフィルム画像の読取位置の位置出しが行われた後(#
383)、#367に戻る。停止位置の駒Fのフィルム
画像を通常の再生画像で表示させるのは、この駒Fが検
索終了駒を示すものだからである。
【0216】「フレーム選択」のフローチャートに入
り、巻戻しスイッチ813がONになる(押される)
と、或いは検索再生処理中に巻戻しスイッチ813がO
Nになると、(#363でYES)、フレーム情報の書
換が必要な場合、ラフスキャン中に当該駒Fのフレーム
情報が同時に書き換えられる処理(#385,#38
7,#401,#403参照)が追加されれている点を
除いて、早送りスイッチ816が押されたときと同様の
手順で検索再生処理が行われる(#385〜#41
1)。すなわち、#391〜#399の各ステップは、
#367〜#375の各ステップに対応し、#405〜
#411の各ステップは、#377〜#383の各ステ
ップに対応している。
【0217】従って、巻戻しスイッチ813がONにな
ると、検索開始駒Fに対し、フレーム情報の書換えが必
要であるか否かの判別が行われ(#385)、フレーム
情報の書換えが必要であれば(#385でYES)、フ
ィルム11が検索開始駒Fのフィルム画像の読取位置ま
で巻き戻される間にフレーム情報の書換えが行われる
(#387)。そして、検索開始駒Fのフィルム画像
は、本スキャンにより通常の再生画像として撮像され、
該撮像画像がモニタTV2に再生表示される(#39
1,#393)。
【0218】また、2枚目以降の検索駒Fについては、
各駒Fのフィルム画像のラフスキャンが開始されると
(#399)、当該駒Fについてフレーム情報の書換え
が必要であるか否かの判別が行われ(#401)、フレ
ーム情報の書換えが必要であれば(#401でYE
S)、当該ラフスキャンが行われる間に同時にフレーム
情報の書換えが行われる(#403)。そして、各駒F
のフィルム画像は、ラフスキャンによりマルチ画像用と
して撮像された画像がモニタTV2に再生表示される
(#399〜#405)。
【0219】なお、再生用の駒Fの巻戻方向の検索にお
いては、巻上方向の検索と異なり、各駒Fのフィルム画
像は後端側から先端側にスキャンされて撮像される。こ
れは、巻上方向の検索と同様に各駒Fのフィルム画像を
先端側から後端側にスキャンするようにすると、各駒F
のフィルム画像の読取位置の位置出しのためのフィルム
11の巻戻しと各駒Fのフィルム画像の撮像のためのフ
ィルム11の巻上げとが交互に行われ、巻戻方向の検索
再生処理が巻上方向の検索再生処理に比して著しく遅く
なるからである。
【0220】また、巻戻方向の検索再生処理において
は、フィルム11に対するフレーム情報書込のためのス
キャン方向が一致し、しかも各駒Fのフィルム画像のラ
フスキャンにおいては、フィルム11が磁気情報書込時
の給送速度と略同一の速度で給送されるので、上記ラフ
スキャン時に必要なフレーム情報書換処理を行うことに
より処理の効率化及び迅速化を図るようにしている。
【0221】ところで、フィルム11の巻上制御におい
ては、駆動モータMや給送機構の慣性によりフィルム1
1が終端位置から必要以上に巻き上げられてフィルム1
1が損傷することがある。このため、フィルム11の巻
上制御においては、フィルム11がフィルムカートリッ
ジ9から全て引き出される前に駆動モータMの駆動を停
止させ、フィルム11がフィルムカートリッジ9から完
全に引き出されてから更に巻き上げられないようにする
必要がある。
【0222】本実施例では、フィルムエンド部11Cの
後端位置を示す孔115を検出し、この検出に基づいて
駆動モータMを停止させるようにしている。
【0223】上記駆動モータMの停止制御は、図27の
「終端検知」のフローチャートに従って行われる。
【0224】図27の「終端検知」のフローチャート
は、フィルムエンド部11Cの先端位置を示す孔114
と後端位置を示す孔115間の距離が各駒Fに対応して
設けられた先端位置を示す孔111と後端位置を示す孔
112間の距離よりも短いことから、各駒Fの先端位置
と後端位置間の給送時間Tを検出しながらフィルム11
を巻き上げ、この給送時間Tが前回検出した給送時間T
よりも短かくなると、当該給送時間Tはフィルムエンド
部11Cの先端位置と後端位置間を給送した時間である
と判断してフィルムエンド部11Cの後端位置を示す孔
115を検出するようにしている。
【0225】すなわち、フィルム11の給送速度が低速
であるか否かが判別され(#421)、給送速度が低速
であれば(#421でYES)、#423に移行し、#
423〜#439で低速給送に応じたフィルム11の終
端検知処理が行われ、給送速度が高速であれば(#42
1でNO)、#439に移行し、#439〜#455で
高速給送に応じたフィルム11の終端検知処理が行われ
る。
【0226】低速給送に対する終端検知処理と高速給送
に対する終端検知処理とは、第1のタイムメモリ
n-1,Tm-1にセットされる基準給送時間Tr1,Tr
2が異なるのみで、#423〜#439の各ステップは
それぞれ#439〜#455の各ステップに対応し、基
本的な処理手順は同一であるから、以下の詳細説明では
低速給送に対する終端検知処理についてのみ行う。
【0227】なお、上記基準給送時間Tr1,Tr2
は、最初の駒Fについて実測した給送時間T1に対する
比較対象の前の駒Fについての給送時間T0が存在しな
いので、当該給送時間T0としてセットされるものであ
る。
【0228】フィルム11の給送速度が低速の場合、メ
モリ362の第1のタイムメモリTn-1に予め設定され
た基準給送時間Tr1がセットされる(#423)。続
いて、巻上開始後の最初の駒Fの先端位置を示す孔11
1が検出されると(#425でYES)、タイマT3
(図4、タイマ361に相当)のカウントが開始され
(#427)、最初の駒Fの後端位置を示す孔112が
検出されると(#429でYES)、タイマT3のカウ
ントが停止され(#431)、このカウント時間(給送
時間)T1がメモリ362の第2のタイムメモリTn
記憶される(#433)。
【0229】続いて、上記第1のタイムメモリTn-1
記憶されたカウント時間T1と上記第2のタイムメモリ
nの記憶された基準給送時間Tr1とを比較し、カウ
ント時間T1が上記基準給送時間Tr1に比して非常に
小さいか否かが判別され(#435)、カウント時間T
1が上記基準給送時間Tr1より非常に小さければ(#
435でYES)、#427で検出された孔はフィルム
エンド部11Cの後端位置を示す孔115であると判断
して、駆動モータMの駆動が停止される(#439)。
【0230】カウント時間T1が上記基準給送時間Tr
1と略同一であれば(#435でNO)、上記第1のタ
イムメモリTn-1の内容が上記カウント時間T1に書き
換えられた後(#437)、#425に戻り、#425
〜#433で2番目の駒Fに対する給送時間T2がカウ
ントされ、第2のタイムメモリTnの内容が該カウント
結果により書き換えられる。
【0231】続いて、上記第1のタイムメモリTn-1
記憶された現在の駒Fに対する給送時間T2と上記第2
のタイムメモリTnの記憶された前の駒Fに対する給送
時間T1とを比較し、給送時間T2が上記給送時間T1
に比して非常に小さいか否かが判別される(#43
5)。
【0232】そして、給送時間T2が給送時間T1より
非常に小さければ(#435でYES)、#427で検
出された孔はフィルムエンド部11Cの後端位置を示す
孔115であると判断して、駆動モータMの駆動が停止
され(#439)、給送時間T2が給送時間T1と略同
一であれば(#435でNO)、上記第1のタイムメモ
リTn-1の内容が上記カウント時間T2に書き換えられ
た後(#437)、#425に戻る。
【0233】以下、各駒Fの給送時間Tnを検出する毎
に今回の駒Fに対する給送時間Tnと前回の駒Fに対す
る給送時間Tn-1とを比較し、今回の給送時間Tnが前回
の給送時間Tn-1に比して非常に小さくなっていれば
(#435でYES)、フィルムエンド部11Cの後端
位置を示す孔115が検出されたと判断して、駆動モー
タMの駆動が停止され(#439)。
【0234】なお、本実施例では、フィルムエンド部1
1Cの後端位置を示す孔115を検出し、この検出に基
づいて駆動モータMを停止させるようにしているが、例
えばフィルム11にフィルムエンド部11Cを示すマー
クを付し、このマークを検出して駆動モータMを停止さ
せるようにしてもよい。また、各駒Fに付された駒番号
を検出し、最大の駒番号の駒Fを超えると、フィルムエ
ンド部11Cに達したと判断して駆動モータMを停止さ
せてもよく、フィルム11の引出量を検出し、フィルム
11が所定量以上引き出されると、駆動モータMを停止
させるようにしてもよい。
【0235】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
各駒毎に撮影画像と撮影に関する情報が記録され
像済フィルムから撮影画像が記録された駒の当該撮影
像を撮像し、この撮像画像を表示手段に再生するフィル
ム画像再生装置であって、再生前に予め現像済フィルム
の全駒について撮影に関する情報を読み取り、その情報
から駒が撮影済であるか否かを判別し、未撮影の駒の
画像は再生用の撮像を行なわないようにしたので、必要
な駒のみが再生用に撮像され、再生処理の効率が向上す
る。特に複数駒のフィルム画像を自動的に順次、再生す
る場合、再生の必要がない駒は自動的に除去されるの
で、自動再生を効果的に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るフィルム画像再生装置の一実施例
の外観図である。
【図2】本発明に係るフィルム画像再生装置の前面パネ
ルを示す正面図である。
【図3】本発明に係るフィルム画像再生装置のフィルム
装填部の構造を示す図である。
【図4】本発明にるフィルム画像再生装置の制御系のブ
ロック構成図である。
【図5】本発明に係るフィルム画像再生装置に適用され
るフィルムカートリッジの構造を示す斜視図である。
【図6】フィルムカートリッジにフィルムが収納された
状態を示す斜視図である。
【図7】フィルムカートリッジからフィルムが繰り出さ
れた状態を示す斜視図である。
【図8】本発明に係るフィルム画像再生装置に適用され
るフィルムの構造を示す図である。
【図9】フィルムに光学的に記録されたフォーマット情
報の一例を示すもので、(a)はハイビジョンサイズに
対するフォーマット情報が記録されたフィルムを示す
図、(b)は標準サイズに対するフォーマット情報が記
録されたフィルムを示す図、(c)はパノラマサイズに
対するフォーマット情報が記録されたフィルムを示す図
である。
【図10】CCDラインセンサの撮像動作を説明するた
めの波形図で、(a)は転送パルスの波形図、(b)は
リセットパルスの波形図、(c)は感光部に蓄積される
蓄積電荷レベルの波形図である。
【図11】マルチ画像用の画像作成方法を示す図で、
(a)はフィルム画像を示す図、(b)はマルチ画像用
に撮像された画像を示す図で、(c)はマルチ画像用に
縮小された画像を示す図である。
【図12】「APOシーケンス」のフローチャートであ
る。
【図13】「イニシャライズ」のフローチャートであ
る。
【図14】「イニシャライズ」のフローチャートであ
る。
【図15】「イニシャライズ」のフローチャートであ
る。
【図16】「イニシャライズ」のフローチャートであ
る。
【図17】「イニシャライズ」のフローチャートであ
る。
【図18】「イニシャライズ」のフローチャートであ
る。
【図19】「リーダ部情報読取」のフローチャートであ
る。
【図20】「イニシャルNG」のフローチャートであ
る。
【図21】ノーマルフィルムの再生処理に関するフロー
チャートである。
【図22】プリワインドフィルムの再生処理に関するフ
ローチャートである。
【図23】「本スキャン」のフローチャートである。
【図24】「終了シーケンス」のフローチャートであ
る。
【図25】「フレーム選択」のフローチャートである。
【図26】「フレーム選択」のフローチャートである。
【図27】「終端検知」のフローチャートである。
【図28】シンボルマークの一例を示すもので、(a)
はフィルムマークを示す図、(b)は巻戻マークを示す
図、(c)は早送マークを示す図である。
【図29】モニタTVに表示されるマルチ画像の表示例
を示す図である。
【図30】ノーマルワインドフィルムの各駒の配列を示
す斜視図である。
【図31】プリワインドフィルムの各駒の配列を示す斜
視図である。
【図32】再生処理におけるフィルムの給送制御を示す
図で、(a)はノーマルワインドフィルムに対する給送
制御を示す図、(b)はプリワインドフィルムに対する
給送制御を示す図である。
【図33】通常の再生画像の一例を示す図である。
【図34】検索再生時の再生画像の一例を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 フィルム画像再生装置 2 モニタTV(表示手段) 6 イジェクトテーブル 7 表示部 8 操作部 9 フィルムカートリッジ 10 テーブル収納部 11 フィルム 116A,116B,117A,117B 磁気記録部 118 光学情報 12 フィルム装填部 15 フィルム給送部 17 フォトリフレクタ(光学情報読取手段) 18A,18B 磁気ヘッド(磁気情報読取手段) 19 照明部 23 CCD 24 アナログ処理部 25 A/Dコンバータ 26 第1プロセス部 27 第1画像メモリ 28 演出制御回路 29 第2画像メモリ 30 第2プロセス部 31 フィルム給送ドライバ 32 光源制御部 33 磁気情報読書制御部 34 光学情報読取部 38 CCDドライバ 39 AE・AWB演算回路 40 タイミングジェネレータ 41 アドレスコントローラ 42 基準クロック発生部 43 データメモリ 44 APOタイマ 45 電源部 46 スーパーインポーズ部 47 制御部(判別手段,撮影禁止手段)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各駒毎に撮影画像と撮影に関する情報
    が記録され現像済フィルムから撮影画像が記録された
    駒の当該撮影画像を撮像し、この撮像画像を表示手段に
    再生するフィルム画像再生装置であって、再生前に予め
    上記現像済フィルムの全駒について撮影に関する情報を
    読み取る情報読取手段と、読み取った情報から各駒が撮
    影済であるか否かを判別する判別手段と、上記判別手段
    により未撮影であると判別され駒の撮影画像の撮像を
    禁止する撮像禁止手段とを備えたことを特徴とするフィ
    ルム画像再生装置。
JP21408894A 1994-09-07 1994-09-07 フィルム画像再生装置 Expired - Fee Related JP3284775B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21408894A JP3284775B2 (ja) 1994-09-07 1994-09-07 フィルム画像再生装置
US08/524,529 US6100919A (en) 1994-09-07 1995-09-07 Film image reproduction apparatus utilizing apparatus illumination characteristics for film image reproduction

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21408894A JP3284775B2 (ja) 1994-09-07 1994-09-07 フィルム画像再生装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0879616A JPH0879616A (ja) 1996-03-22
JP3284775B2 true JP3284775B2 (ja) 2002-05-20

Family

ID=16650035

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21408894A Expired - Fee Related JP3284775B2 (ja) 1994-09-07 1994-09-07 フィルム画像再生装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3284775B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0879616A (ja) 1996-03-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5623303A (en) Apparatus for reproducing photographed images
JP3409045B2 (ja) フイルム画像入力方法及び装置
JP3284775B2 (ja) フィルム画像再生装置
JP3705375B2 (ja) フイルム画像自動再生方法
JP3221245B2 (ja) フィルム画像再生装置
JP3964468B2 (ja) 画像再生装置
US6100919A (en) Film image reproduction apparatus utilizing apparatus illumination characteristics for film image reproduction
JP3444377B2 (ja) フイルム画像自動プリント方法
JP3551268B2 (ja) フイルム画像入力方法
JPH0879613A (ja) フィルム画像再生装置
JPH0879618A (ja) フィルム画像再生装置
JPH0879611A (ja) フィルム画像再生装置
JPH0879607A (ja) フィルム画像再生装置
JPH0879615A (ja) フィルム画像再生装置
JPH0879614A (ja) フィルム画像再生装置
JPH0879525A (ja) フィルム画像再生装置
JPH0879606A (ja) フィルム画像再生装置
JPH0879612A (ja) フィルム画像再生装置
JPH0879473A (ja) フィルム画像再生装置
JP3564691B2 (ja) フイルム画像自動再生方法
JP3605812B2 (ja) フイルムスキャナの露出制御方法
JP3541972B2 (ja) フイルムプレーヤ
JP3077431B2 (ja) フィルム画像撮像装置
JP3409347B2 (ja) フィルム画像再生装置
JPH07240874A (ja) フィルム画像再生装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees