JPH0725009U - Ｐｃ鋼材挿入装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本案はプレストレストコンクリート梁２７の
型枠９内の上下又は上中下段のストランド挿入管１０に
１管当り１０数条のストランド７を容易に挿入する装置
を得ることを目的とする。 【構成】 機枠１の左右両側に直立案内ガイド２が設け
られ、機枠１の内部に昇降調節自在に機台３を懸垂し、
該機台３を上記ガイド２に沿って摺動自在に支持し、該
機台３上に下部モータープーリー５’を左右方向水平軸
６’に設け、その直上に上記ガイド２に沿って昇降調節
自在に上部モータープーリー５を左右方向水平軸６に設
けてなり、上下部モータープーリー５、５’間にプレス
トレスト用ストランド７を挟持し、該プーリー５、５’
の相互逆回動により該ストランド７を前方に移送させる
よう形成したものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本案はプレストレストコンクリート梁の型枠内コンクリート打設に際し、型枠 内のストランド挿入パイプ内に１０数条のストランドを挿入する装置に関するも のである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、架橋工事現場等において、プレストレストコンクリート梁の型枠内には プレストレスト用ストランドを１０数条宛挿入する塩ビ管が上下段又は上中下段 に予め配管され、該塩ビ管の内径に対し挿入ストランドが詰り、所定挿入数に近 くなると摩擦抵抗によって人力で所定挿入数挿入することは困難となる。

【０００３】 上記挿入管は図５〜図７に示されるように中央部が低く両端部に上向傾斜がつ けられているし、型枠の長さも長いため挿入力に強大な力を要するばかりでなく 、型枠の端面に開口する上記塩ビ管は上下又は上中下段に配管されているため、 １０数条のストランドは開口部に持上げるための強い力を要し多くの労力を要す るという問題があった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本案は労力を要せず、上記ストランド挿入管の上下段又は上中下段の開口部に かつ該挿入管の内径に対して充分な数量のプレストレスト用ストランドを容易に 挿入することのできる装置を得ることを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成するため本案は 機枠の左右両側に直立案内ガイドが設けられ、機枠の内部に昇降調節自在に機 台を懸垂し、該機台を上記ガイドに沿って摺動自在に支持し、該機台上に下部モ ータープーリーを左右方向水平軸に設け、その直上に上記ガイドに沿って昇降調 節自在に上部モータープーリーを左右方向水平軸に設けてなり、上下部モーター プーリー間にプレストレスト用ストランドを挟持し、該プーリーの相互逆回動に より該ストランドを前方に移送させるよう形成したＰＣ鋼材挿入装置 下部モータープーリーの上面直前及び上面後方に上記ストランド案内ガイドを 設けてなる上記考案記載のＰＣ鋼材挿入装置 によって構成される。

【０００６】

【作用】

本案では機枠１の前面を型枠９の一方の端面に対設配置し、機台３を昇降調節 させ、かつ上部モータープーリー５を昇降調節させて上下部モータープーリー５ 、５’を近接させ、該両プーリー５、５’を互に逆方向に回動させることにより 、該プーリー５、５’間に１０数条のプレストレスト用ストランド７を１度に後 方から前方に向って挟持することができる。

【０００７】 挟持させるに際しては後方のストランド案内ガイド８’によって案内して上記 プーリー５、５’間に挟持させ前方に出た上記ストランド７を前方のストランド 案内ガイド８によって案内して前方に送ることができる（図３、図４）。

【０００８】 このようにして前方に送られた上記ストランド７の前端部を型枠９の端面に露 出したストランド挿入管１０の開口部１０’に挿入し、その状態で上下部のモー タープーリー５、５’を互に逆方向に回動させると、上記ストランド７は該プー リー５、５’の摩擦力を受けて上記挿入管１０内に押し入れられる。

【０００９】 下段の開口部１０’への挿入が終了した後、機台３及び上部モータープーリー ５を中段の開口部１０’まで上昇調節し、上述同様に中段の挿入管１０内に上記 ストランド７を挿入する（押し込む）ことができるし、さらに上段の開口部１０ ’に上述同様に上昇調節してストランド７を押し込み上中下段の挿入管１０、１ ０、１０への挿入を終了することができる。

【００１０】

【実施例】

床面１１に台枠１２を４個の昇降調節脚１３によって水平に支持し、該台枠１ ２に長方形機枠１を一体に設け、機枠１の前部左右両側にコ字形鋼による直立案 内ガイド２、２を設ける。

【００１１】 上記機枠１の内部には長方形機台３を４個の巻取ウインチ１４に巻取られたワ イヤロープ１５によって４個の滑車１６を介して懸垂し、４個のウインチ１４を 正逆回動させることによって機台３の水準位置を昇降調節することができる。こ の昇降は機台３の前部に設けたガイドローラ４、４を上記案内ガイド２、２に摺 動自在に支持し、同ガイド２、２に沿って機台３を水平に昇降させ、或は図１仮 想線で示すようにガイドローラ４、４を中心として後部を上昇させて前傾姿勢に 支持することができる。

【００１２】 上記機台３上には下部モータープーリー５’を左右方向水平軸６’に設けるも ので、その直上に上記ガイド２、２に沿って昇降調節自在に上部モータープーリ ー５を左右方向水平軸６に設ける。

【００１３】 この水平軸６は前部左右にガイドローラ４’、４’を設けた昇降枠１７に設け られ、昇降枠１７には歯車筐を貫通する直立螺杆１９を設け、歯車筐１８内に設 けた雌螺子２０に該直立螺杆１９を螺合し、該雌螺子２０の外歯車に減速歯車群 を介して手動ハンドル２１を設け、該ハンドル２１を正逆回動させることにより 昇降枠１７及び上部モータープーリー５を昇降調節することができる。

【００１４】 下部モータープーリー５’の上面直前及び上面後方にプレストレスト用ストラ ンド７の案内ガイド８、８’を機台３に設ける。

【００１５】 上部モータープーリー５を実線位置から仮想線位置に下降させて下部モーター プーリー５’に近接させ、両プーリー５、５’を互に逆転させ、その状態で後方 の案内ガイド８’から１０数条の上記ストランド７を両プーリー５、５’間に挿 入挟持し、これを前方の案内ガイド８を経て図４に示すように型枠９の端面の開 口部１０’から塩ビ製挿入管１０内に押し込むことが可能であり、上下部モータ ープーリー５、５’の近接水準位置を上述のように昇降調節して下段開口部１０ ’から上段開口部１０’に、又は中段開口部１０’（図示していない）から上段 開口部１０’に上昇させる。

【００１６】 ４個の昇降調節脚１３は直立回動螺杆１３’の頂上に６角頭部２２を設けてな り、該頭部２２をレンチで正逆回動させることにより台枠１２に設けた雌螺子２ ３を昇降させることができ、それにより台枠１２の水準及び傾斜を修正し、或は 床面１１の傾斜、段等に対応して台枠１２を水平に保持することができる。

【００１７】 尚図中２４で示すものはストランド牽引用ウインチ、２５は上記巻取ウインチ １４の手動ハンドル、図４中２６は型枠９内の鉄筋、図５〜図７中２７は橋梁等 のプレストレストコンクリート梁、２８は上記挿入管１０の方向線、２９は上記 プーリー５、５’の外周面に形成したストランド集合用凹凸条である。

【００１８】

【考案の効果】

本案は上述のように構成したのでプレストレストコンクリート梁２７の型枠９ 内の上下段又は上中下段のストランド挿入管１０、１０の開口部１０’、１０’ から１０数条のストランド７を人力を要せず該管１０の内面との摩擦力に抗して 容易に挿入し得る効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本案のＰＣ鋼材挿入装置を示す側面図である。

【図２】図１を左方から見た正面図である。

【図３】ストランド挿入状態の側面図である。

【図４】ストランド挿入管にストランド挿入状態の側面
図である。

【図５〜図７】プレストレストコンクリート梁のストラ
ンド挿入管の方向説明図である。

【符号の説明】

１ 機枠 ２ 直立案内ガイド ３ 機台 ４、４’ ガイドローラ ５、５’ 上下部モータープーリー ６、６’ 左右方向水平軸 ７ プレストレスト用ストランド ８、８’ ストランド案内ガイド

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 機枠の左右両側に直立案内ガイドが設け
   られ、機枠の内部に昇降調節自在に機台を懸垂し、該機
   台を上記ガイドに沿って摺動自在に支持し、該機台上に
   下部モータープーリーを左右方向水平軸に設け、その直
   上に上記ガイドに沿って昇降調節自在に上部モータープ
   ーリーを左右方向水平軸に設けてなり、上下部モーター
   プーリー間にプレストレスト用ストランドを挟持し、該
   プーリーの相互逆回動により該ストランドを前方に移送
   させるよう形成したＰＣ鋼材挿入装置。
2. 【請求項２】 下部モータープーリーの上面直前及び上
   面後方に上記ストランド案内ガイドを設けてなる請求項
   (1) 記載のＰＣ鋼材挿入装置。