JPH07250004A - 受信信号増幅装置 - Google Patents

受信信号増幅装置

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JPH07250004A
JPH07250004A JP6038602A JP3860294A JPH07250004A JP H07250004 A JPH07250004 A JP H07250004A JP 6038602 A JP6038602 A JP 6038602A JP 3860294 A JP3860294 A JP 3860294A JP H07250004 A JPH07250004 A JP H07250004A
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signal
received signal
circuit
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reception
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JP6038602A
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Hiroyuki Ota
博之 太田
Hiroshi Kondo
洋 近藤
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 RSSI検出回路により受信信号の入力電力
を検出可能な受信信号増幅装置において、受信信号と検
出信号とに時間ずれが生じるのを防止する。 【構成】 増幅器32と増幅器36との間にバンドパス
フィルタ(BPF)34を備えた増幅回路30と、増幅
回路30で消費される電流量から受信信号の入力電力を
検出するRSSI検出回路40と、RSSI検出回路4
0からの検出信号を平滑化するローパスフィルタ(LP
F)45を備えた装置においては、BPF34及びLP
F45により、受信信号及び検出信号が夫々遅延される
ため、各信号に時間ずれが生じる。そこでこの時間ずれ
を補正するために、遅延回路50を設ける。この結果、
当該装置からは時間ずれのない受信信号及び検出信号が
出力されることになり、ダイバーシティ受信装置におい
て受信信号の切換等を正確に行い、各信号の時間ずれに
伴うダイバーシティゲインの低下を防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、受信信号を増幅する増
幅回路にて消費される電流量から受信信号の入力電力
(換言すれば受信レベル)を検出する検出回路を備えた
受信信号増幅装置に関し、特にダイバーシティ受信に好
適な受信信号増幅装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、異なるアンテナで受信した受
信信号を複数の増幅回路にて各々増幅し、増幅後の複数
の受信信号を合成したり、複数の受信信号の中から信号
レベルが最も大きい受信信号を選択することにより、フ
ェージング等の影響を受けることなく常に最良の受信信
号が得られるようにするダイバーシティ受信装置が知ら
れている。また、こうしたダイバーシティ受信装置にお
いては、例えば、特開平1−206734号公報,特開
平4−40713号公報等に開示されているように、受
信信号合成後の振幅特性を平坦にしたり、各受信信号を
復調して復調後のデータを合成するに当たって受信信号
復調のための回路を一つの回路で実現するために、受信
信号を遅延させることも知られている。
【0003】ところで、このように受信信号を合成した
り、復調後のデータを合成する、所謂合成方式のダイバ
ーシティ受信装置においては、受信信号の一つがフェー
ジング等によって著しく低下した場合には、合成後の信
号を却って悪化させることがある。そして、こうした問
題を解決するには、各受信信号の受信レベルを検出し、
著しくレベルの低い受信信号が存在する場合には、その
受信信号の合成を禁止することが望ましく、このために
は、各受信信号の受信レベルを検出する検出回路を設け
る必要がある。また、複数の受信信号の中から受信レベ
ルの最も大きい受信信号を選択する所謂選択方式のダイ
バーシティ受信装置においても、受信信号の選択のため
に、各受信信号の受信レベルを検出する検出回路を設け
る必要がある。
【0004】一方、このように受信信号の受信レベルを
検出する検出回路としては、従来より、受信信号を増幅
する増幅回路で消費される電流量から、増幅回路への受
信信号の入力電力を検出するRSSI(Received Signa
l Strength Indicator)検出回路が知られている。
【0005】つまり、増幅回路には、アンテナにて受信
された搬送波又はコンバータにより中間周波数に変換さ
れた中間周波の受信信号が入力されるが、その入力信号
が小さいときには出力信号も小さくなるので、増幅回路
の消費電力が小さくなり、逆に入力信号が大きいときに
は出力信号が大きくなるので、増幅回路における消費電
力が大きくなる。そこで、上記RSSI検出回路では、
増幅回路における消費電力を増幅回路に流れ込む電流量
から検出し、その電流量に応じた検出信号を受信信号の
受信レベルを表わす信号として出力するようにされてい
るのである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、RSSI
検出回路は、増幅回路で消費される電流量から増幅回路
への受信信号の入力電力(延いては受信レベル)を検出
するものであるため、簡単な回路構成で実現でき、特
に、小型・軽量化が要求される携帯型の電話機や無線機
等において有効な検出回路となるのであるが、このよう
なRSSI検出回路を備えた増幅装置では、増幅回路か
ら出力される受信信号とRSSI検出回路から出力され
る検出信号とに時間的なずれが生じるといった問題があ
った。
【0007】つまり、RSSI検出回路には、通常、検
出信号を平滑するためのローパスフィルタ(以下、LP
Fともいう。)が設けられているため、RSSI検出回
路から出力される検出信号は、このLPFを通過するこ
とにより、増幅回路への入力信号に対して時間的な遅れ
を生じる。また、増幅回路は、一般に、縦続接続された
複数の増幅器と、前段の増幅器から出力された受信信号
のうちの所望の周波数帯の受信信号のみを次段の増幅器
に入力するバンドパスフィルタ(以下、BPFともい
う。)とから構成されるため、増幅回路からの出力信号
にも、入力信号に対して時間的な遅れが生じる。この結
果、増幅回路からの出力信号(受信信号)とRSSI検
出回路からの検出信号とには、こうした時間遅れによっ
て、時間的なずれが生じるのである。
【0008】従って、上述のダイバーシティ受信装置に
おいて、各受信信号を増幅するためにRSSI検出回路
を備えた増幅装置を使用し、各RSSI検出回路から出
力される検出信号に基づき各受信信号の受信レベルを判
定して、受信信号の切り替え等を行なうようにした場合
には、増幅回路からの出力信号と検出信号との時間ずれ
により、最適な出力信号(受信信号)を選択できるとは
限らず、ダイバーシティゲインが低下することがあっ
た。
【0009】本発明は、こうした問題に鑑みなされたも
ので、上記のようにRSSI検出回路により受信信号の
入力電力を検出可能な受信信号増幅装置において、受信
信号と検出信号とに時間ずれが生じるのを防止すること
を目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めになされた請求項1に記載の発明は、受信信号を増幅
する増幅回路と、該増幅回路で消費される電流量から該
増幅回路への上記受信信号の入力電力を検出する検出回
路とを備えた受信信号増幅装置において、上記増幅回路
から出力される受信信号及び上記検出回路から出力され
る検出信号のうちの少なくとも一方を遅延させて、該受
信信号と該検出信号との時間ずれを補正する補正手段を
設けたことを特徴としている。
【0011】また請求項2に記載の発明は、請求項1に
記載の受信信号増幅装置において、上記検出回路は、上
記増幅回路で消費される電流量に応じた検出信号を出力
する電流検出部と、該電流検出部から出力された検出信
号を平滑化する第1フィルタとからなり、上記補正手段
は、上記検出信号が上記第1フィルタを通過する際の時
間遅れによって生じる上記受信信号と上記検出信号との
時間ずれを補正することを特徴としている。
【0012】次に請求項3に記載の発明は、請求項1に
記載の受信信号増幅装置において、上記増幅回路は、上
記入力された受信信号を順次増幅する複数の増幅部と、
該複数の増幅部の間の所定の受信信号経路に設けられ、
前段の増幅部から出力された受信信号のうちの所望の周
波数成分のみを通過させて次段の増幅部に入力する第2
フィルタとからなり、上記補正手段は、上記受信信号が
上記第2フィルタを通過する際の時間遅れによって生じ
る上記受信信号と上記検出信号との時間ずれを補正する
ことを特徴としている。
【0013】また請求項4に記載の発明は、請求項1に
記載の受信信号増幅装置において、上記検出回路は、上
記増幅回路で消費される電流量に応じた検出信号を出力
する電流検出部と、該電流検出部から出力された検出信
号を平滑化する第1フィルタとからなり、上記増幅回路
は、上記入力された受信信号を順次増幅する複数の増幅
部と、該複数の増幅部の間の所定の受信信号経路に設け
られ、前段の増幅部から出力された受信信号のうちの所
望の周波数成分のみを通過させて次段の増幅部に入力す
る第2フィルタとからなり、上記補正手段は、上記検出
信号が上記第1フィルタを通過する際の時間遅れ、及び
上記受信信号が上記第2フィルタを通過する際の時間遅
れ、によって生じる上記受信信号と上記検出信号との時
間ずれを補正することを特徴としている。
【0014】また更に、請求項5に記載の発明は、請求
項3又は請求項4に記載の受信信号増幅装置において、
上記補正手段は、上記検出回路から出力される検出信号
に応じて上記時間ずれ補正のための遅延時間を設定する
遅延時間設定手段を備えたことを特徴としている。
【0015】
【作用及び発明の効果】上記のように構成された請求項
1に記載の受信信号増幅装置においては、増幅回路が、
受信信号を増幅し、検出回路が、増幅回路で消費される
電流量から増幅回路に入力される受信信号の入力電力を
検出する。そして、補正手段が、増幅回路から出力され
る受信信号及び検出回路から出力される検出信号のうち
の少なくとも一方を遅延させて、これら受信信号と検出
信号との時間ずれを補正する。
【0016】このため、本発明の受信信号増幅装置によ
れば、当該装置から出力される増幅後の受信信号と、受
信信号の増幅回路への入力電力を表わす検出信号とに時
間的なずれが生じるのを防止できる。従って、本発明の
受信信号増幅装置を、ダイバーシティ受信装置において
複数の受信信号を各々増幅する増幅装置として使用すれ
ば、検出信号と受信信号との時間ずれによって、受信レ
ベルに応じて受信信号の切り替え等を行なうタイミング
が最適なタイミングからずれるようなことはなく、受信
信号の切り替え等を極めて正確に行なうことができる。
つまり、本発明によれば、検出信号と受信信号との時間
ずれによって、ダイバーシティゲインが低下するのを防
止できる。
【0017】次に、請求項2に記載の受信信号増幅装置
では、検出回路において、電流検出部が、増幅回路で消
費される電流量に応じた検出信号を出力し、第1フィル
タがその検出信号を平滑化する。そして、補正手段が、
検出信号が第1フィルタを通過する際の時間遅れによっ
て生じる受信信号と検出信号との時間ずれを補正する。
【0018】すなわち、電流検出部から出力される検出
信号は、増幅回路への受信信号の入力電力に応じて変化
するが、例えば、受信信号が搬送波を伝送データにより
振幅変調したAM信号である場合には、増幅回路で消費
される電流量は、振幅変調に伴う受信信号の振幅変動に
応じて変化するため、検出信号にもこうした変動成分が
重畳されてしまうことになる。また、検出信号には外部
からの高周波ノイズが重畳されることもある。そこで本
発明では、検出回路に、こうした高周波変動成分を除去
するための平滑回路である第1フィルタ(通常LPFが
使用される)を設けているのである。そして、検出回路
にこのような第1フィルタを設けた場合には、検出信号
が第1フィルタを通過する際に大きく遅延され、受信信
号と検出信号とに大きな時間ずれが生じることになるた
め、本発明では、補正手段により、第1フィルタによる
検出信号の遅れを補正するようにしているのである。
【0019】この結果、本発明によれば、検出信号が第
1フィルタを通過する際に生じる時間遅れによって、受
信信号と検出信号とに大きな時間ずれが発生するのを防
止でき、上記請求項1に記載の装置と同様、ダイバーシ
ティ受信装置に使用することにより、検出信号と受信信
号との時間ずれによりダイバーシティゲインが低下する
のを防止できる。
【0020】次に請求項3に記載の受信信号増幅装置で
は、受信信号が、増幅回路内で、複数の増幅部により順
次増幅されて出力される。またこれら複数の増幅部の間
の所定の受信信号経路には、第2フィルタが設けられて
いるため、その経路の前段の増幅部から出力された受信
信号のうちの所望の周波数成分のみが第2フィルタを通
過して次段の増幅部に入力されることになる。そして、
補正手段が、受信信号が第2フィルタを通過する際の時
間遅れによって生じる受信信号と検出信号との時間ずれ
を補正する。
【0021】すなわち、本実施例では、増幅回路内に第
2フィルタを設けることにより、増幅部にて増幅された
受信信号に含まれる高調波成分等を除去して、増幅回路
から復調すべき所望周波数帯の受信信号のみを出力でき
るようにされている。そして、このように増幅回路内に
第2フィルタを設けた場合には、受信信号が第2フィル
タを通過する際に大きく遅延され、受信信号と検出信号
とに大きな時間ずれが生じることになるため、本発明で
は、補正手段により、第2フィルタによる受信信号の遅
れを補正するようにしているのである。
【0022】この結果、本発明によれば、受信信号が第
2フィルタを通過する際に生じる時間遅れによって、受
信信号と検出信号とに大きな時間ずれが発生するのを防
止でき、請求項1及び請求項2に記載の装置と同様、ダ
イバーシティ受信装置に使用することにより、検出信号
と受信信号との時間ずれによりダイバーシティゲインが
低下するのを防止できる。
【0023】また次に、請求項4に記載の受信信号増幅
装置においては、検出信号に第1フィルタが設けられ、
増幅回路に第2フィルタが設けられているため、検出信
号が第1フィルタによって遅延され、受信信号が第2フ
ィルタによって遅延されることになる。この結果、検出
回路から出力される検出信号と増幅回路から出力される
受信信号とには、各回路に設けられたフィルタによる遅
延時間の差に応じて時間ずれが生じることになるが、本
発明では、補正手段が、この時間ずれを補正する。従っ
て、本発明においても、受信信号と検出信号とに大きな
時間ずれが発生するのを防止でき、請求項1〜請求項3
に記載の装置と同様、ダイバーシティ受信装置に使用す
ることにより、検出信号と受信信号との時間ずれにより
ダイバーシティゲインが低下するのを防止できる。
【0024】また更に、請求項5に記載の受信信号増幅
装置においては、遅延時間設定手段が、受信信号と検出
信号との時間ずれを補正する際の遅延時間を、検出回路
から出力される受信信号の入力電力を表わす検出信号に
応じて設定する。これは、請求項3或は請求項4に記載
の装置では、増幅回路内で受信信号を順次増幅して出力
する複数の増幅部の間の受信信号経路に第2フィルタが
設けられているので、受信信号の入力電力によって検出
回路から出力される検出信号の時間遅れが変化するため
である。
【0025】すなわち、例えば、増幅回路が2つの増幅
部とその間に設けられた1つの第2フィルタとから構成
されている場合、検出回路は、その2つの増幅部で消費
される電流量から受信信号の入力電力を検出するが、こ
のとき、増幅回路に入力される受信信号が大きい場合に
は、前段の増幅部が飽和動作をするため、検出回路は前
段の増幅部の消費電力に依存した検出信号を発生し、逆
に増幅回路に入力される受信信号が小さい場合には、2
つの増幅部は共に飽和しないため、検出回路は2つの増
幅部の消費電力に依存した検出信号を発生することにな
る。また、この場合、前段の増幅部から出力された受信
信号は第2フィルタにより遅延されて後段の増幅部に入
力される。
【0026】従って、前段の増幅部への受信信号の入力
電力が大きい場合には、検出信号が増幅回路に設けられ
た第2フィルタの影響を受けることはなく、検出信号は
増幅回路に入力される受信信号に早く応答するが、前段
の増幅部への受信信号の入力電力が小さい場合には、検
出信号は増幅回路に設けられた第2フィルタの影響を受
けて、増幅回路に入力される受信信号に対して応答遅れ
を生じることになる。つまり、増幅回路に第2フィルタ
が設けられている場合には、増幅回路に入力される受信
信号の大きさ(入力電力)に応じて、検出信号の遅れ時
間が変化する。
【0027】そこで本発明では、受信信号と検出信号と
の時間ずれを補正する際の遅延時間を、検出回路から出
力される検出信号に応じて設定することにより、受信信
号の大きさに影響されることなく、受信信号と検出信号
との時間ずれを補正できるようにしているのである。
【0028】この結果、本発明によれば、増幅回路に第
2フィルタを備えた装置において、受信信号の入力電力
が変化しても受信信号と検出信号との時間ずれを防止す
ることができるようになり、ダイバーシティ受信装置に
おけるダイバーシティゲインの低下をより確実に防止す
ることができる。
【0029】
【実施例】以下に本発明の実施例を図面と共に説明す
る。まず図2は本発明が適用された実施例のトランシー
バを表すブロック図である。
【0030】図2に示すように、本実施例のトランシー
バは、送受信共通のアンテナ2aと受信専用のアンテナ
2bとの2つのアンテナを備えている。そしてアンテナ
2aは、分波器6を介して送信部8及び受信部10aに
接続され、アンテナ2bは、直接、受信部10bに接続
されている。なお、分波器6は、アンテナ2aにて受信
された受信信号を受信部10a側に出力し、送信部8か
らの送信信号をアンテナ2a側に出力する。
【0031】受信部10a,10bは、アンテナ2a,
2bから入力された受信信号を夫々増幅して出力すると
共に、その受信信号の入力電力を表わす検出信号RSS
Ia及びRSSIbを夫々出力する。そして、これら各
検出信号RSSIa,RSSIbは、受信レベル判定部
12に入力され、受信レベル判定部12において、受信
部10a,10bに入力された受信信号のうちの入力電
力が大きい方を判定するのに使用される。
【0032】また、受信部10a,10bから出力され
る増幅後の受信信号Sa,Sbは、切替部14に入力さ
れる。そして切替部14では、受信レベル判定部12に
おいて入力電力が大きいと判定された側の受信信号を選
択し、その選択した受信信号を復調部16に出力する。
すると復調部16では、その入力された受信信号を復調
して、受信信号に含まれる受信データを再生し、制御部
20に出力する。また制御部20は、復調部16からの
受信データを音声信号に変換して、通話用のハンドセッ
ト18に出力すると共に、ハンドセット18から入力さ
れる音声信号を送信データに変換して送信部8に出力す
る。
【0033】なお、制御部20は、トラシーバ全体の動
作も制御する。また制御部20からの送信データを受け
る送信部8は、送信データにより送信信号を変調して分
波器6に出力することにより、アンテナ2aから送信信
号を放射させる。このように、本実施例のトランシーバ
においては、受信系が、受信部10a,10bから出力
される受信信号Sa,Sbのうち、入力電力の大きい方
の受信信号Sa,Sbを選択して復調する、選択方式の
ダイバーシティ受信装置として構成されているのである
が、次に受信信号選択のための検出信号RSSIa,R
SSIbを発生する、本発明の受信信号増幅装置として
の受信部10a,10bの構成を図1を用いて説明す
る。
【0034】図1に示す如く、各受信部10a,10b
には、アンテナ2a又は2bから入力された受信信号を
増幅する増幅回路30、増幅回路30で消費される電流
量から増幅回路30への受信信号の入力電力を検出する
RSSI検出回路40、RSSI検出回路40から出力
される検出信号を平滑化して受信レベル判定部12に出
力するローパスフィルタ(LPF)45、及び、増幅回
路30から出力される増幅後の受信信号を遅延させて切
替部14に出力する、補正手段としての遅延回路50が
備えられている。
【0035】また増幅回路30は、受信信号を順次増幅
するための2個の増幅器32,36と、増幅器32から
増幅器36に至る受信信号経路に設けられ、復調すべき
周波数帯の信号のみを通過させるバンドパスフィルタ
(BPF)34とから構成されている。
【0036】ここで、遅延回路50は、増幅回路30か
ら出力される受信信号とLPF45から出力される検出
信号との時間ずれを補正するためのものである。すなわ
ち、図3に示す如く、RSSI検出回路40からの検出
信号はLPF45を介して受信レベル判定部12に出力
されるため、受信レベル判定部12に入力される検出信
号RSSIa,RSSIbは、LPF45を通過する際
の遅延時間T1によって、増幅回路30に入力された受
信信号に対して大きく遅延されることになり、また増幅
回路30内にはBPF34が設けられているため、増幅
回路30から出力される受信信号は、BPF34を通過
する際の遅延時間T2によって、増幅回路30に入力さ
れた受信信号に対して大きく遅延されることになる。従
って、増幅回路30から出力される受信信号とLPF4
5から出力される検出信号とは、上記各遅延時間T1,
T2の差(T1−T2)だけ時間ずれ△Tが生じること
になる。
【0037】そこで本実施例では、この時間ずれ△Tを
補正するために、遅延の少ない増幅回路30の出力側に
遅延回路50を設けて、遅延回路50によって、増幅回
路30から出力される受信信号を所定時間△Tだけ遅延
するようにしているのである。このため、切替部14及
び受信レベル判定部12には、時間ずれのない受信信号
Sa及び検出信号RSSIa,受信信号Sb及び検出信
号RSSIbが、それぞれ入力されることになる。
【0038】この結果、本実施例によれば、受信レベル
判定部12側で大きいと判定した受信信号と、切替部1
4に入力された受信信号とが時間的にずれてしまい、切
替部14において入力電力の小さい側の受信信号を選択
してしまう、といったことはなく、切替部14への受信
信号の入力タイミングと受信レベル判定部12における
判定タイミングとを一致させることができる。
【0039】従って、本実施例によれば、切替部14に
おける受信信号の切替を正確に行なうことができ、検出
信号と受信信号との時間ずれによってダイバーシティゲ
インが低下するのを防止できる。なお、図3において、
増幅回路30の入・出力及び遅延回路50の出力である
受信信号はパルス信号として記載されているが、これは
受信信号の遅延を解りやすくするために便宜上記載した
ものであり、実際の受信信号は、アナログ又はデジタル
のデータにより、振幅,周波数,位相等が変調された高
周波信号であるため、高周波で振動するものとなる。
【0040】ここで上記実施例では、遅延回路50は、
増幅回路30から出力される受信信号とLPF45から
出力される検出信号との時間ずれ△Tを補正するため
に、増幅回路30から出力される受信信号を所定時間△
Tだけ遅延するものとして説明したが、上記実施例のよ
うに増幅回路30内にBPF34が設けられている場合
には、受信信号と検出信号との時間ずれ△Tが、増幅回
路30への受信信号の入力電力によっても変化するた
め、遅延回路50によって、時間ずれ△Tをより正確に
補正するには、受信信号の入力電力に応じて遅延回路5
0の遅延時間を変化させることが望ましい。
【0041】つまり、図1において、RSSI検出回路
40は、増幅回路30内の各増幅器32,36で消費さ
れる電流量から受信信号の入力電力を検出するが、この
とき、増幅回路30に入力される受信信号が大きい場合
には、増幅器32が飽和動作をするため、RSSI検出
回路40は増幅器32の消費電力に依存した検出信号を
発生し、逆に増幅回路30に入力される受信信号が小さ
い場合には、増幅器32,36が共に飽和しないため、
RSSI検出回路40は各増幅器32,36の消費電力
に依存した検出信号を発生することになる。また、増幅
器32から出力された受信信号はBPF34により遅延
されて増幅器36に入力される。
【0042】従って、増幅回路30への受信信号の入力
電力が大きい場合には、RSSI検出回路40から出力
される検出信号がBPF34の影響を受けることはな
く、増幅回路30に入力される受信信号に早く応答する
が、増幅回路30への受信信号の入力電力が小さい場合
には、RSSI検出回路40から出力される検出信号が
BPF34の影響を受けて、増幅回路30に入力される
受信信号に対して応答遅れを生じることになる。
【0043】このため、遅延回路50によって受信信号
と検出信号との時間ずれ△Tをより正確に補正するに
は、例えば図1に点線で示す如く、遅延回路50にLP
F45からの検出信号を入力し、遅延回路50の遅延時
間をこの検出信号が表わす受信信号の入力電力に応じて
変化させることが望ましいのである。
【0044】そして、このように遅延回路50の遅延時
間を受信信号の入力電力に応じて変化させるには、例え
ば図4に示す如く、遅延回路50を、コイルLとコンデ
ンサCとからなる多数の遅延素子を縦続接続し、各遅延
素子の出力側に信号取出用の出力端子を設けた遅延線5
4と、この遅延線54に設けられた多数の出力端子の中
から信号を取り出す出力端子を選択し、選択した出力端
子からの出力信号を外部に出力する選択回路56とから
構成し、遅延線54に増幅回路30から出力された受信
信号を入力して、選択回路56により、LPF45から
出力された検出信号に応じて遅延後の受信信号を取り出
す出力端子を選択するようにすれば簡単に構成できる。
【0045】なお、この場合、遅延回路50は増幅回路
30の出力側に設けられており、またRSSI検出回路
40から出力される検出信号は増幅回路30への受信信
号の入力電力が小さい程、遅れることから、遅延回路5
0の遅延時間は、LPF45から出力される検出信号が
小さい程、大きくなるようにすればよく、そのために
は、LPF45から出力される検出信号が小さい程、選
択回路56が図4における右側の出力端子を選択するよ
うにすればよい。
【0046】また、このように遅延時間を検出信号に応
じて変化させるには、図4に示したようなアナログ式の
遅延回路以外にも、図5に示すようなデジタル式の遅延
回路を使用してもよい。すなわち、図5に示した遅延回
路は、増幅回路30から出力される受信信号を所定bi
tのデジタルデータに変換するA/D変換器62と、図
6に示す如く、A/D変換器62から出力されるデジタ
ルデータを入力データとして、外部から入力されるクロ
ック信号により入力データを順次シフトさせるシフトレ
ジスタ64と、シフトレジスタ64の後段側数段分のレ
ジスタがラッチしたデータの一つを選択して出力するセ
レクタ66とから構成されている。
【0047】従って、図5に示した遅延回路において
は、増幅回路30から出力される受信信号が、A/D変
換器62の動作時間と、クロック信号の周期△t(図6
参照)とセレクタ66が選択するレジスタの位置とによ
り決定される遅延時間T(最終段のレジスタのデータを
選択した場合には、T=△t×Nとなる)とを加算した
時間だけ遅延されることになり、セレクタ66にLPF
45から出力される検出信号を入力して、検出信号(つ
まり受信信号の入力電力)が小さい程、後段側のレジス
タを選択するようにすれば、図4に示したアナログの遅
延回路を用いた場合と同様、増幅回路30への受信信号
の入力電力に影響されることなく、受信信号と検出信号
との時間ずれ△Tを正確に補正することができるように
なる。
【0048】なお、この場合、受信部10a,10bか
ら出力される受信信号はデジタルデータとなるので、切
替部14及び復調部16はデジタルデータを処理可能な
回路に構成する必要がある。また次に、上記実施例にお
いては、受信信号及び検出信号が、第2フィルタとして
のBPF34及び第1フィルタとしてのLPF45によ
り大きく遅延されるため、遅延回路50は、これら各フ
ィルタ34,45による遅延時間T1,T2の差分△T
を補正するものとして説明したが、受信信号及び検出信
号は、増幅器32,36やRSSI検出回路40の動作
によっても若干遅れることから、受信信号と検出信号と
の時間ずれをより正確に補正するには、遅延回路50の
遅延時間を、増幅器32,36やRSSI検出回路40
内での遅延時間を考慮に入れて設定すればよい。
【0049】また、上記実施例では、LPF45による
検出信号の遅延時間が最も大きいため、遅延回路50を
増幅回路30の出力側に設けたが、例えばRSSI検出
回路40の出力側にLPF45が設けられず、検出信号
に比べて、増幅回路30から出力される受信信号の方が
遅れるような場合には、遅延回路をRSSI検出回路4
0の出力側に設けて、検出信号を遅延させるようにすれ
ばよい。
【0050】また更に、上記実施例では、受信部10
a,10bの増幅回路30に、アンテナ2a,2bから
の受信信号が直接入力されるものと説明したが、増幅回
路30に、アンテナ2a,2bからの受信信号を中間周
波数に周波数変換した中間周波信号を入力するようにし
ても、上記実施例と同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の受信部の構成を表わすブロック図であ
る。
【図2】実施例のトランシーバ全体の構成を表わすブロ
ック図である。
【図3】受信部内での受信信号及び検出信号の遅延状態
及び遅延回路の動作を説明するタイムチャートである。
【図4】遅延時間を制御可能なアナログ式の遅延回路の
構成を表わす説明図である。
【図5】遅延時間を制御可能なデジタル式の遅延回路の
構成を表わす説明図である。
【図6】図5に示したデジタル式遅延回路の動作を説明
する説明図である。
【符号の説明】
2a,2b…アンテナ 10a,10b…受信部 12…受信レベル判定部 14…切替部 16…復
調部 30…増幅回路 32,36…増幅器 40…RS
SI検出回路 34…バンドパスフィルタ(BPF:第2フィルタ) 45…ローパスフィルタ(LPF:第1フィルタ) 50…遅延回路(補正手段) 54…遅延線 56
…選択回路 62…A/D変換器 64…シフトレジスタ 66
…セレクタ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 受信信号を増幅する増幅回路と、該増幅
    回路で消費される電流量から該増幅回路への上記受信信
    号の入力電力を検出する検出回路とを備えた受信信号増
    幅装置において、 上記増幅回路から出力される受信信号及び上記検出回路
    から出力される検出信号のうちの少なくとも一方を遅延
    させて、該受信信号と該検出信号との時間ずれを補正す
    る補正手段を設けたことを特徴とする受信信号増幅装
    置。
  2. 【請求項2】 上記検出回路は、上記増幅回路で消費さ
    れる電流量に応じた検出信号を出力する電流検出部と、
    該電流検出部から出力された検出信号を平滑化する第1
    フィルタとからなり、 上記補正手段は、上記検出信号が上記第1フィルタを通
    過する際の時間遅れによって生じる上記受信信号と上記
    検出信号との時間ずれを補正することを特徴とする請求
    項1に記載の受信信号増幅装置。
  3. 【請求項3】 上記増幅回路は、上記入力された受信信
    号を順次増幅する複数の増幅部と、該複数の増幅部の間
    の所定の受信信号経路に設けられ、前段の増幅部から出
    力された受信信号のうちの所望の周波数成分のみを通過
    させて次段の増幅部に入力する第2フィルタとからな
    り、 上記補正手段は、上記受信信号が上記第2フィルタを通
    過する際の時間遅れによって生じる上記受信信号と上記
    検出信号との時間ずれを補正することを特徴とする請求
    項1に記載の受信信号増幅装置。
  4. 【請求項4】 上記検出回路は、上記増幅回路で消費さ
    れる電流量に応じた検出信号を出力する電流検出部と、
    該電流検出部から出力された検出信号を平滑化する第1
    フィルタとからなり、 上記増幅回路は、上記入力された受信信号を順次増幅す
    る複数の増幅部と、該複数の増幅部の間の所定の受信信
    号経路に設けられ、前段の増幅部から出力された受信信
    号のうちの所望の周波数成分のみを通過させて次段の増
    幅部に入力する第2フィルタとからなり、 上記補正手段は、上記検出信号が上記第1フィルタを通
    過する際の時間遅れ、及び上記受信信号が上記第2フィ
    ルタを通過する際の時間遅れ、によって生じる上記受信
    信号と上記検出信号との時間ずれを補正することを特徴
    とする請求項1に記載の受信信号増幅装置。
  5. 【請求項5】 上記補正手段は、上記検出回路から出力
    される検出信号に応じて上記時間ずれ補正のための遅延
    時間を設定する遅延時間設定手段を備えたことを特徴と
    する請求項3又は請求項4に記載の受信信号増幅装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100477597B1 (ko) * 1997-08-30 2005-07-18 엘지전자 주식회사 비트에러율을이용한탭딜레이조절방법및그를이용한탭딜레이조절장치

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