JPH0724965A - ゴム引布 - Google Patents

ゴム引布

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Publication number
JPH0724965A
JPH0724965A JP5170264A JP17026493A JPH0724965A JP H0724965 A JPH0724965 A JP H0724965A JP 5170264 A JP5170264 A JP 5170264A JP 17026493 A JP17026493 A JP 17026493A JP H0724965 A JPH0724965 A JP H0724965A
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JP
Japan
Prior art keywords
coating layer
flame
flame retardant
blended
constituted
Prior art date
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Pending
Application number
JP5170264A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideki Kashiwabara
秀樹 柏原
Akira Nishimura
昭 西村
Toshihiko Takiguchi
敏彦 滝口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Publication date
Application filed by Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Electric Industries Ltd
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Priority to US08/251,111 priority patent/US5542629A/en
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Pending legal-status Critical Current

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  • Laminated Bodies (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 気体袋や滑り面に使用され、引火の恐れがあ
るゴム引布に対して、大きな引裂強度と優れた難燃性を
与えるようにする。 【構成】 ゴム引布から成る膜材3を、織物から成る基
布5と、熱硬化性エラストマーの被覆6、7により形成
し、被覆層のエラストマーに難燃材を配合する。この難
燃材をアスペクト比が高く、結晶粒径の小さな針状結晶
のものとすることにより、難燃材がエラストマーに凝集
することなく均一に分散し、基布と被覆層間の接着力を
高めることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、基布の表面に難燃材
を含むエラストマーを被覆したゴム引布に関し、例え
ば、航空機用脱出装置を形成する膜材に使用される。
【0002】
【従来の技術】航空機用脱出装置として、従来特開昭5
9−152851号公報により、通常時は折り畳んで機
体に収納され、非常時に充気によって膨張させて滑り台
を形成する装置が提案されている。
【0003】この脱出装置は、図1の示すように、膜材
3を筒状に接合した対の気体袋1、1を対向配置し、そ
の両気体袋1、1の間に、滑り面2を形成する膜材4を
接合して形成され、両気体袋1、1を充気して膨張させ
ることにより滑り台を形成する。また、海上において気
体袋1、1が浮力を発生し、救命用いかだとして利用す
ることができる。
【0004】上記気体袋1、1や滑り面2を形成する膜
材3、4には、小さく折り畳まれ、かつ充気によって大
きく膨張できる特性が求められ、特開昭59−1528
51号公報の提案においては、各膜材3、4として図2
に示すように、ナイロン織物等から成る柔軟な基布5の
表面に、熱可塑性ポリマーから成るエラストマーの被覆
層6、7を設けて弾力性をもたせたゴム引布が用いられ
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記脱出装
置において、気体1、1は、滑り台等の形状を保持する
ための膜構造体としての剛性を担い、救命用いかだとし
て利用する場合には浮力を発生するための浮体部となる
ため、気体袋1、1を形成する膜材3には、高い気密性
を安定して維持できる機能が求められる。このため、膜
材3に用いられるゴム引布においては、基布5とエラス
トマーの被覆層6、7とが強固に接着した構造が必要に
なる。
【0006】一方、滑り面2の膜材4を形成するゴム引
布においては、人間がその上を滑り降りた際にエラスト
マーの被覆層が基布から剥がれないように、両者が強固
に接着された構造が求められる。
【0007】また、不時着等の非常時に航空機に火災が
発生した場合、脱出装置の一部が引火することが考えら
れるため、その引火によって膜材が簡単に燃え上らない
ように、ゴム引布には高い難燃性が要求される。
【0008】加えて、各膜材3、4に使用するゴム引布
は、人間が滑り降りた際に表面に発生する小さな傷等に
よって膜材に引裂き現象が生じないように、充分な耐引
裂強度が求められる。
【0009】一般に、織物等の基布5の表面にエラスト
マーの被覆層6、7を設けたゴム引布において、基布5
と被覆層6、7の接着力を向上するには、基布5に接着
剤を塗布し、その接着剤を介して被覆層6、7を接着す
る手法が用いられる。
【0010】また、上記ゴム引布の難燃性を向上させる
ためには、難燃剤を被覆層6、7を形成するエラストマ
ーに配合して、被覆層の自己消火性を高める手法が用い
られる。
【0011】しかし、基布の表面に接着剤を塗布した場
合、確かに被覆層と基布との接着力は向上するが、その
反面、ゴム引布が硬くなり、ゴム引布の引裂強度が低下
する問題がある。
【0012】また、被覆層のエラストマーに難燃剤を配
合した場合、難燃剤の分散状態が均一でないと、耐燃焼
性が大きく低下し、ゴム引布が引火によりすぐに燃え上
って焼失する不具合があった。
【0013】この発明は、上記の問題を解決するために
なされたもので、引裂強度を低下させることなく基布と
被覆層間の接着力を向上し、引火しても早期に自火消火
できる難燃性を備えたゴム引布を提供することを目的と
している。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、この発明のゴム引布は、柔軟な基布の表面に、難燃
材を配合したエラストマーの被覆層を設け、その難燃材
を、アスペクト比が4以上の針状結晶で、かつその結晶
粒子の長さが100μm以下のものとしたのである。
【0015】また、この発明の第2の手段は、上記の構
造において、難燃材を臭素を含有するものとし、その臭
素含有率を50%以上としたのである。
【0016】
【作用】上記のように、アスペクト比の高い針状結晶の
難燃材を使用することにより、エラストマーを配合する
場合に、難燃材が凝集することなく均一に分散し、難燃
効果の大きいゴム引布を形成することができる。また、
難燃材の結晶粒径が100μmより大きいと、難燃材が
基布を覆いかくす部分が多く発生し、エラストマーが基
布の凹凸に入り込んで接着することを阻害する不具合が
あるが、結晶粒径を100μm以下にすると、上記のよ
うな不具合を無くすことができる。
【0017】また、第2の手段のように難燃材の臭素含
有率を50%以上にすると、ポリウレタンなどの酸素指
数の低いエラストマーに対しても、100phr以下の
難燃材の配合量によって均一な難燃化を図ることができ
る。
【0018】
【実施例】以下、この発明の実施例を添付図面に基づい
て説明する。実施例の脱出装置は、図1に示すように膜
材3により形成された円筒状の気体袋1、1を平行に配
置し、その両気体袋1、1の間に、滑り面2を形成する
膜材4を接合して形成される。
【0019】上記気体袋1、1を形成する膜材3は、図
2に示すように、柔軟な織物から成る基材5と、その基
材5の内外表面を覆う被覆層6、7とから成るゴム引布
から形成される。
【0020】上記内面側の被覆層6は、難燃材を配合
し、自己消火性をもたせたエーテルタイプの熱硬化性ポ
リウレタンポリマーにより形成される。この難燃材は、
アスペクト比が4以上の針状結晶で、その結晶粒径が5
0μm以下とされ、また、臭素含有率が50%以上のも
のが使用される。
【0021】また、外面側の被覆層7は、上記の難燃材
を配合したエーテルタイプの熱硬化性ポリウレタンポリ
マーに、アルミニウム粉末などの金属粉末を配合して形
成され、その金属粉末により輻射熱を反射する機能が付
与される。
【0022】一方、滑り面2を形成する膜材4は、図3
に示すように、柔軟な織物からなる基布8と、その基布
8の内外表面を覆う被覆層9、10とから成るゴム引布
から形成される。
【0023】内面側の被覆層9は、上記の難燃材を配合
し、自己消火性を持たせたエーテルタイプの熱硬化性ポ
リウレタンポリマーにより形成される。また、外面側の
被覆層10は、上記の難燃材を配合したエーテルタイプ
の熱硬化性ポリウレタンポリマーに導電材料を配合して
形成され、その導電材料により、滑り面を形成する表面
が導電性を帯びるように形成される。
【0024】上記気体袋1、1の膜材3は、図4に示す
ように、その端部同士を所定の幅で重ね合わせ、その重
ね合わせ部を、耐熱性のあるポリウレタンポリマー系の
架橋型接着剤11を用いて貼合わされる(図1における
接合ライン12、13)。
【0025】一方、上記滑り面2と気体袋1、1の接合
は、図1に示すように滑り面を形成する膜材4の両端部
を、対向配置した気体袋1、1の下面に架橋型接着剤に
より接着して行なわれる。この膜材4は、導電性を有す
る被覆層10が、人の滑り面となる方向に向けて接合さ
れる。
【0026】次に、上記のように形成した実施例の効果
を見るために行なった実験例について説明する。
【0027】<実験例>上記の実施例の構造に従い、膜
材の被覆層に難燃材Aを配合して形成した気体袋(試作
品1)と、難燃材Aとは形状の異なる難燃材Bを配合し
た気体袋(試作品2)、及び前述した特開昭59−15
2851号公報の提案の構造に従い、膜材の被覆層に難
燃材Cを配合して形成した気体袋(比較品)とを準備
し、これ等を用いて接着力試験、難燃性試験、及び引裂
強度試験を実施した。
【0028】上記試作品1、2と比較品の膜材の構造や
接着材の種類を、次の表1に示す。
【0029】
【表1】
【0030】また、配合した難燃材A、B、Cの内容を
次の表2に示す。
【0031】
【表2】
【0032】ここで、試作品1、2に使用する難燃材
A、Bの「EB−905」は、マナック社製の商品名を
示し、比較品に使用する難燃材Cの「BT−93」はエ
チル社製の商品名を示す。
【0033】接着力試験は、TSO−C69b,Tes
t Method 5970に基づいて、180°剥離
の接着力を測定した。
【0034】また、難燃性試験は、FAR.Part2
5,APPendix Fの試験法に基づいて、消火に
要した時間を測定した。
【0035】一方、引裂強度試験は、表1に示す各膜材
から図5に示すような形状の試験片20をそれぞれ形成
し、TSO−C69b,Test Method 51
36に基づいて、各試験片20に形成した切れ目21を
300mm/分の速度で水平方向に引裂き、その時の強度
を測定した。
【0036】上記各試験の結果を表3に示す。
【0037】
【表3】
【0038】この試験の結果により、比較品に比べて試
作品1、2は、接着力及び自己消火性の上で優れた特性
を示し、特に試作品3は、比較品3に比べて著しく高い
接着力と消火性を示した。また、引裂強度については、
試作品1、2及び比較品とも同等の性能を示し、本願の
構造により引裂強度の低下が生じないことが確認され
た。
【0039】
【効果】以上のように、この発明は、被覆層のエラスト
マーに配合する難燃材の結晶粒径や臭素含有率を適正に
設定したことにより、難燃材の均一な分散配合と接着力
の増大を図ることができ、被覆層と基布間の接着力及び
引裂強度の向上と、引火しても早期に自己消火が可能な
難燃性をゴム引布に与えることができる。したがって、
この発明のゴム引布を航空機用脱出装置を形成する膜材
に用いれば、引裂強度が大きく難燃性に優れた脱出装置
を形成することができ、航空機における安全な脱出を保
障できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】航空機脱出装置を示す斜視図
【図2】同上の気体袋の膜材構造を示す断面図
【図3】同上の滑り面の膜材構造を示す断面図
【図4】同上の膜材の接合部分を示す断面図
【図5】引裂試験に用いた試験片を示す図
【符号の説明】
1 気体袋 2 滑り面 3、4 膜材 5、8 基布 6、7、9、10 被覆層 11 接着剤 21 切れ目
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年5月9日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正内容】
【0029】
【表1】
【手続補正書】
【提出日】平成6年5月23日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正内容】
【0029】
【表1】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 柔軟な基布の表面に、難燃材を配合した
    エラストマーの被覆層を設け、その難燃材を、アスペク
    ト比が4以上の針状結晶で、かつその結晶粒子の長さが
    100μm以下のものとしたことを特徴とするゴム引
    布。
  2. 【請求項2】 上記難燃材が臭素を含有し、その臭素含
    有率が50%以上であることを特徴とする請求項1に記
    載のゴム引布。
JP5170264A 1993-07-09 1993-07-09 ゴム引布 Pending JPH0724965A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5170264A JPH0724965A (ja) 1993-07-09 1993-07-09 ゴム引布
US08/251,111 US5542629A (en) 1993-07-09 1994-05-31 Escape device for aircraft

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5170264A JPH0724965A (ja) 1993-07-09 1993-07-09 ゴム引布

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0724965A true JPH0724965A (ja) 1995-01-27

Family

ID=15901718

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5170264A Pending JPH0724965A (ja) 1993-07-09 1993-07-09 ゴム引布

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0724965A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7030126B2 (en) 2001-11-16 2006-04-18 Als Therapy Development Foundation, Inc. Use of polyamine analogs for amyotrophic lateral sclerosis

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7030126B2 (en) 2001-11-16 2006-04-18 Als Therapy Development Foundation, Inc. Use of polyamine analogs for amyotrophic lateral sclerosis
US7211602B2 (en) 2001-11-16 2007-05-01 Als Therapy Development Foundation, Inc. Treatment of neurodegenerative disorders through the modulation of the polyamine pathway
US7273888B2 (en) 2001-11-16 2007-09-25 Als Therapy Development Foundation, Inc. Use of difluoromethylornithine (DFMO) for the treatment of amyotrophic lateral sclerosis

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