JPH07249476A - 自己温度調節型面状発熱体とその使用方法 - Google Patents

自己温度調節型面状発熱体とその使用方法

Info

Publication number
JPH07249476A
JPH07249476A JP6679294A JP6679294A JPH07249476A JP H07249476 A JPH07249476 A JP H07249476A JP 6679294 A JP6679294 A JP 6679294A JP 6679294 A JP6679294 A JP 6679294A JP H07249476 A JPH07249476 A JP H07249476A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heating element
heat
self
coating layer
temperature control
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6679294A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeyuki Yasuda
繁之 安田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP6679294A priority Critical patent/JPH07249476A/ja
Publication of JPH07249476A publication Critical patent/JPH07249476A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 発熱面と受熱面との密着性を高めると共に、
防水性・防湿性を高める。 【構成】 加熱対象物である座席11の裏面に自己温度
調節型面状発熱体12の発熱面(表面)を密着させるよ
うに取着している。この自己温度調節型面状発熱体12
の内部の面状発熱素子13は、ポリエチレングリコール
に炭素粉末を均一に分散させて作った感熱電気抵抗組成
物14を用い、この感熱電気抵抗組成物14を電極15
と混在させて面状に圧延成形したものである。この面状
発熱素子13を、ゴム,軟質性プラスチック等の軟質性
材料で成形された変形容易な軟質性被覆層17,18で
密封状態に被覆している。更に、面状発熱素子13の表
面側の軟質性被覆層17の熱伝導性を高めて座席11へ
の熱伝達性を高めるように構成し、裏面側の軟質性被覆
層18に断熱性をもたせて裏面側の放熱量(無駄なエネ
ルギー消費)を少なくするように構成している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリエチレングリコー
ルに炭素粉末を分散させて成る感熱電気抵抗組成物と電
極で構成した自己温度調節型面状発熱体とその使用方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】本発明者は、特公平3−42681号公
報に示すように、ポリエチレングリコールに炭素粉末を
分散させて感熱電気抵抗組成物を作り、この感熱電気抵
抗組成物を電極と混在させて面状に圧延成形した構成の
自己温度調節型面状発熱体を開発した。この自己温度調
節型面状発熱体の特長は、ポリエチレングリコールの分
子量を例えば500〜20000程度の範囲で適宜設定
することにより、暖房用発熱体として好ましいと言われ
ている5℃〜70℃の範囲で発熱温度を任意に設定でき
ることであり、しかも、この発熱温度の上下変動が従来
のPTCヒータに比べて格段に少なく、温度コントロー
ル用のサーモスタットも不要であるといという利点もあ
る。
【0003】このような特長から、本発明者が開発した
自己温度調節型面状発熱体は、現在、快適性と経済性と
を兼ね備えた床暖房パネルとして実用化され、高い評価
を得ている。この床暖房パネルの構成は、上述した自己
温度調節型面状発熱体を鋼板でサンドイッチしたもので
ある。この他、例えば特公平4−29197号公報に示
すように、自己温度調節型面状発熱体を剛性板材で被覆
して融雪用パネルヒータとして利用することも考えられ
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した自
己温度調節型面状発熱体は、発熱温度が低温度であるこ
とから、加熱対象物を加熱する伝熱方式は、一般の室内
暖房用電気ヒータのような輻射伝熱や対流伝熱ではな
く、自己温度調節型面状発熱体の発熱面を加熱対象物の
受熱面に密着させて、前者から後者へ直接的に熱伝達さ
せるのが一般的である。
【0005】この場合、前述した従来構成のものは、自
己温度調節型面状発熱体が鋼板等の剛性板材で被覆され
ていたため、発熱面が平面になっているが、加熱対象物
の受熱面は必ずしも平面であるとは限らず、湾曲してい
たり、凹凸があったりすることが多い。このため、上記
従来構成のものにおいて、自己温度調節型面状発熱体の
発熱面を加熱対象物の受熱面に完全に密着させようとす
れば、その受熱面の形状に合わせて自己温度調節型面状
発熱体の被覆材を成形加工する必要があり、工数が増加
するばかりか、異なる形態の加熱対象物に対して面状発
熱体を共通化することができず、コストアップを招く欠
点がある。しかも、加熱対象物の受熱面の形状は同一製
品間でも製造誤差によりばらつきがあり、同様に、自己
温度調節型面状発熱体の被覆材の形状も成形加工誤差に
よりばらつきがあるので、発熱面と受熱面との間に僅か
ながら隙間が生ずることは避けられず、この隙間が熱伝
達性を低下させる大きな原因となっている。更には、防
水性・防湿性についての対策が不十分であると、使用場
所が湿気や水分の少ない場所に限定されてしまい、使用
場所の範囲が狭くなってしまう。
【0006】本発明はこのような事情を考慮してなされ
たものであり、従ってその目的は、形態の異なる加熱対
象物に対しても共通の自己温度調節型面状発熱体を使用
できて、汎用性・コスト性を高めることができると共
に、発熱面と受熱面との密着性を高めることができて、
両者間の熱伝達性を向上させることができ、しかも、防
水性・防湿性を高めることができて、使用場所の範囲を
拡大することができる自己温度調節型面状発熱体を提供
することにある。更に、本発明のもう1つの目的は、放
熱量(無駄なエネルギー消費)を減少させつつ面状発熱
素子から加熱対象物への熱伝達効率を向上させることが
できて、電気エネルギーを暖房用の熱エネルギーとして
極めて効率良く使用することができ、一層の省電力化を
達成することができる自己温度調節型面状発熱体とその
使用方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の自己温度調節型面状発熱体は、ポリエチレ
ングリコールに炭素粉末を分散させて成る感熱電気抵抗
組成物を電極と混在させて面状に圧延成形した面状発熱
素子を発熱源として用い、この面状発熱素子をゴム,軟
質性プラスチック等の軟質性材料により成形した変形容
易な軟質性被覆層で密封状態に被覆した構成としたもの
である(請求項1)。
【0008】この場合、前記面状発熱素子の表面側の軟
質性被覆層の熱伝導性を高めるように構成し、裏面側の
軟質性被覆層に断熱性をもたせるように構成することが
好ましい(請求項2)。
【0009】或は、面状発熱素子の表面側の軟質性被覆
層を熱伝導性を高めるように構成し、前記面状発熱素子
の裏面と軟質性被覆層との間に断熱部材を介在させるよ
うにしても良い(請求項3)。
【0010】また、この自己温度調節型面状発熱体を加
熱対象物の受熱面に取着する場合には、熱伝導性が高い
表面側の軟質性被覆層を当該加熱対象物の受熱面に密着
させるように取着すれば良い(請求項4)。
【0011】
【作用】本発明によれば、ポリエチレングリコール−炭
素粉末系の面状発熱素子を被覆する被覆層がゴム,軟質
性プラスチック等の軟質性材料で形成されているため、
自己温度調節型面状発熱体全体が変形容易な構成となっ
ている。このため、加熱対象物の受熱面の形状に合わせ
て自己温度調節型面状発熱体を自在に変形させて、その
発熱面を加熱対象物の受熱面に確実に密着させることが
できる。しかも、内部の面状発熱素子が上述した軟質性
被覆層で密封状態に被覆されているので、内部の面状発
熱素子を軟質性被覆層で湿気や水分から保護することが
でき、防水性・防湿性も高めることができる。
【0012】この場合、面状発熱素子の表面側の軟質性
被覆層の熱伝導性を高めるように構成すると共に、裏面
側の軟質性被覆層に断熱性をもたせるように構成し、加
熱対象物の受熱面に取着する場合に、熱伝導性が高い表
面側の軟質性被覆層を当該加熱対象物の受熱面に密着さ
せるように取着すれば、面状発熱素子の裏面側の放熱量
(無駄なエネルギー消費)を少なくしながら、面状発熱
素子から加熱対象物への熱伝達効率を向上させることが
できる。
【0013】このような作用は、面状発熱素子の裏面と
軟質性被覆層との間に断熱部材を介在させるようにして
も、同様に得られる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の第1実施例を図1及び図2に
基づいて説明する。この第1実施例では、加熱対象物
は、屋外や屋内に設置される座席11であり、この座席
11の裏面に自己温度調節型面状発熱体12の発熱面を
密着させるように取着している。この取着方法として
は、例えば、押さえ金具を用いて自己温度調節型面状発
熱体12を座席11の裏面に押さえ付けるように固定し
たり、或は、接着剤で接着しても良い。接着剤として
は、熱伝導性の高い接着剤(例えば導電性接着剤)を用
いると、熱伝達効率を更に向上できる。
【0015】以下、この自己温度調節型面状発熱体12
の構成を図2に基づいて説明する。内部の面状発熱素子
13の構成は、特公平3−42681号公報に記載され
ているように、ポリエチレングリコールに炭素粉末を均
一に分散させて作った感熱電気抵抗組成物14を用い、
この感熱電気抵抗組成物14を電極15と混在させて面
状に圧延成形すると共に、その表裏両面を、内面に不織
布が接合されたポリエチレンテレフタレート製フィルム
16,16でサンドイッチ状に挟み込んだ構成となって
いる。この場合、ポリエチレングリコールに分散させる
炭素粉末は、各種の形態のものを利用でき、例えば、無
定形のカーボンブラックから結晶形の黒鉛まで幅広く利
用でき、その混合割合を5〜45wt%の範囲内で設定
することが好ましい。但し、アセチレンブラックのよう
に嵩比重の小さい炭素粉末は、混合割合を少なめにし、
黒鉛のような嵩比重の小さい炭素粉末は、混合割合を多
めに設定することが好ましい。
【0016】このように構成された面状発熱素子13の
特長は、ポリエチレングリコールの分子量を例えば50
0〜20000程度の範囲で適宜設定することにより、
暖房用発熱体として好ましいと言われている5℃〜70
℃の範囲で発熱温度を任意に設定できることであり、し
かも、この発熱温度の上下変動が従来のPTCヒータに
比べて格段に少なく、温度コントロール用のサーモスタ
ットも不要であるといという利点もある。
【0017】以上のような優れた特長をもつ面状発熱素
子13を、ゴム,軟質性プラスチック等の軟質性材料で
成形された変形容易な軟質性被覆層17,18で密封状
態に被覆した構成となっている。この実施例では、面状
発熱素子13の表面側の軟質性被覆層17の熱伝導性を
高めるように構成し、裏面側の軟質性被覆層18に断熱
性をもたせるように構成している。この場合、表面側の
軟質性被覆層17の熱伝導性を高める方法としては、例
えば、高熱伝導性粒子を混入させたゴムや軟質性プラス
チックで軟質性被覆層17を形成したり、或は、表面側
の軟質性被覆層17の厚みを薄くすることにより伝熱抵
抗を小さくするようにしても良い。
【0018】一方、裏面側の軟質性被覆層18の断熱性
を高める方法としては、裏面側の軟質性被覆層18の内
部を発泡させることにより多孔質化して裏面側の軟質性
被覆層18の内部に無数の気孔を形成したり、裏面側の
軟質性被覆層18の厚みを厚くすることにより伝熱抵抗
を大きくするようにしたり、或は、裏面側の軟質性被覆
層18の内部に断熱材を充填するようにしても良い。こ
の場合、充填する断熱材としては、ロックウール,リフ
ラクトリーファイバ等の繊維状断熱材を用いても良い。
【0019】以上のように構成された自己温度調節型面
状発熱体12は、加熱対象物である座席11の裏面(受
熱面)に、表面側の軟質性被覆層17(発熱面)を密着
させるように取着されている。この状態で、自己温度調
節型面状発熱体12の電極15に例えば100V程度の
交流電圧を印加すると、内部の面状発熱素子13が例え
ば70℃以下の低温度で安定的に発熱し、その熱を表面
側の軟質性被覆層17を通して加熱対象物である座席1
1に直接的に伝達する。これにより、座席11の表面
は、例えば20℃〜30℃程度に暖められ、座る人に居
心地のよい暖かみを感じさせる。
【0020】以上説明した第1実施例によれば、ポリエ
チレングリコール−炭素粉末系の面状発熱素子13を被
覆する被覆層17,18がゴム,軟質性プラスチック等
の軟質性材料で形成されているため、自己温度調節型面
状発熱体12全体が変形容易な構成となっている。この
ため、加熱対象物(座席11)の受熱面の形状が湾曲し
ていたり、多少の凸凹があったとしても、その形状に合
わせて自己温度調節型面状発熱体12を自在に変形させ
ることができて、その発熱面を加熱対象物の受熱面に確
実に密着させることができる。従って、たとえ製造誤差
により製品の形状にばらつきがあったり、或は加熱対象
物の種類・形態が異なっていたとしても、何等問題な
く、発熱面と受熱面とを密着させて両者間の隙間を無く
すことができ、熱伝達性を向上させることができると共
に、形態の異なる加熱対象物に対しても共通の自己温度
調節型面状発熱体12を使用できて、汎用性・コスト性
を高めることができる。
【0021】しかも、内部の面状発熱素子13が軟質性
被覆層17,18で密封状態に被覆されているので、内
部の面状発熱素子13を軟質性被覆層17,18により
湿気や水分から保護することができて、防水性・防湿性
も高めることができる。このため、屋外や湿気・水分の
多い場所でも自己温度調節型面状発熱体12を使用する
ことができて、使用場所の範囲を拡大することができ
る。
【0022】更に、上記第1実施例では、面状発熱素子
13の表面側の軟質性被覆層17の熱伝導性を高めるよ
うに構成すると共に、裏面側の軟質性被覆層18に断熱
性をもたせるように構成し、加熱対象物(座席11)に
取着する場合に、熱伝導性が高い表面側の軟質性被覆層
17を当該加熱対象物(座席11)の受熱面に密着させ
るように取着するようにしたので、面状発熱素子13の
裏面側の放熱量(無駄なエネルギー消費)を少なくしな
がら、面状発熱素子13から加熱対象物への熱伝達効率
を効果的に向上させることができて、電気エネルギーを
暖房用の熱エネルギーとして極めて有効に使用すること
ができ、一層の省電力化を達成することができる。
【0023】以上説明した第1実施例では、裏面側の軟
質性被覆層18自体に断熱性をもたせるようにしたが、
図3に示す本発明の第2実施例の自己温度調節型面状発
熱体19のように、面状発熱素子13の裏面と軟質性被
覆層20との間に断熱部材21を介在させるようにして
も良い。この場合、断熱部材21としては、発泡ウレタ
ン等の発泡性断熱材やロックウール,リフラクトリーフ
ァイバ等の繊維状断熱材を用いることが考えられる。
【0024】この第2実施例では、裏面側の軟質性被覆
層20についても、表面側の軟質性被覆層17と同じゴ
ム,軟質性プラスチック等の軟質性材料で一体成形する
ようにしている。これ以外の構成は前述した第1実施例
と同じである。
【0025】前述した第1実施例では、加熱対象物とし
て座席11を例にして説明したが、図4に示す本発明の
第3実施例のように、寒冷地の屋外にある階段25を加
熱対象物とし、この階段25の表面近傍に、それぞれ前
述した自己温度調節型面状発熱体12(19)を埋設し
て、階段25に積もった雪を自己温度調節型面状発熱体
12(19)の熱で解かすようにして良い。
【0026】また、図5に示す本発明の第4実施例は、
寒冷地の水道管,排水管,油や各種液体のパイプライン
を構成するパイプ26を加熱対象物とし、このパイプ2
6の外周囲に自己温度調節型面状発熱体12(19)を
巻き付けて、パイプ26内の凍結防止を図るものであ
る。この場合、パイプ26への自己温度調節型面状発熱
体12(19)の取付方法は、接着剤により接着した
り、バンドにより締付固定したり、或は自己温度調節型
面状発熱体12(19)自体に係合手段を設けて係合保
持させるようにしても良い。
【0027】一方、図6に示す本発明の第5実施例は、
タイル27を加熱対象物とし、このタイル27の下面に
自己温度調節型面状発熱体12(19)を接着し、これ
を床面に敷き詰めたものである。このようなタイル27
は、屋内・屋外を問わず敷き詰めることができ、例えば
風呂場やトイレ等のタイルとして広く利用できる。ま
た、タイル27の目地部に係合用の凹凸部(図示せず)
を形成し、これら係合用の凹凸部によってタイル27ど
うしを継ぎ合わせるようにしても良い。
【0028】また、図7に示す本発明の第6実施例は、
水洗トイレ28の弁座29を加熱対象物とし、この弁座
29の下面に自己温度調節型面状発熱体12(19)を
取着したものである。この場合、トイレの床面に上述し
た図6のタイル27を敷き詰めれば、暖房が一層効果的
なものになる。また、上述とは反対に、弁座29の上面
に自己温度調節型面状発熱体12(19)を取着し、こ
の自己温度調節型面状発熱体12(19)により人体の
尻部を直接的に暖めるようにしても良い。
【0029】一方、図8及び図9に示す本発明の第7実
施例は、人体を加熱対象物とし、自己温度調節型面状発
熱体12(19)を温熱治療器として使用するものであ
る。例えば、図8に示すように人体の肘30に自己温度
調節型面状発熱体12(19)を巻き付けて使用する。
巻き付けて固定する手段として、例えば、図9に示すよ
うに、自己温度調節型面状発熱体12(19)の両側部
に面状ファスナー32a,32bを設ければ、肘30の
太さに合わせた巻付量の調節や巻付強さの調節を自在に
行うことができる。また、自己温度調節型面状発熱体1
2(19)の電源として、充電可能な二次電池を組み込
んだバッテリーパック31を使用し、例えば24V程度
の直流電圧を印加して発熱させる。このような温熱治療
を就寝中に行えば、極めて治療効果の高い温熱治療器と
なる。
【0030】その他、本発明は上記各実施例に限定され
るものではなく、自己温度調節型面状発熱体12(1
9)の形状を適宜変更したり、内部の面状発熱素子13
における電極15の形状や位置を変更しても良い等、要
旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できることは
言うまでもない。
【0031】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の自己温度調節型面状発熱体によれば、ポリエチレング
リコール−炭素粉末系の面状発熱素子を変形容易な軟質
性被覆層で密封状態に被覆した構成としたので、たと
え、加熱対象物の受熱面の形状が湾曲していたり、多少
の凸凹があったとしても、その形状に合わせて自己温度
調節型面状発熱体を自在に変形させることができて、そ
の発熱面を加熱対象物の受熱面に確実に密着させること
ができる。このため、形態の異なる加熱対象物に対して
も共通の自己温度調節型面状発熱体を使用できて、汎用
性・コスト性を高めることができると共に、発熱面と受
熱面との密着性を高めることができて、両者間の熱伝達
性を向上させることができる。しかも、内部の面状発熱
素子を軟質性被覆層で密封することで、防水性・防湿性
を高めることができて、使用場所の範囲を拡大すること
ができる。
【0032】更に、面状発熱素子の表面側の軟質性被覆
層の熱伝導性を高めるように構成すると共に、裏面側の
軟質性被覆層に断熱性をもたせるように構成し、加熱対
象物に取着する場合に、熱伝導性が高い表面側の軟質性
被覆層を当該加熱対象物の受熱面に密着させるように取
着するようにしたので、面状発熱素子の裏面側の放熱量
(無駄なエネルギー消費)を少なくしながら、面状発熱
素子から加熱対象物への熱伝達効率を効果的に向上させ
ることができて、電気エネルギーを暖房用の熱エネルギ
ーとして極めて有効に使用することができ、一層の省電
力化を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す全体の縦断面図
【図2】本発明の第1実施例で用いる自己温度調節型面
状発熱体の拡大縦断面図
【図3】本発明の第2実施例を示す自己温度調節型面状
発熱体の拡大縦断面図
【図4】本発明の第3実施例を示す全体の縦断面図
【図5】本発明の第4実施例を示す全体の縦断面図
【図6】本発明の第5実施例を示す全体の縦断面図
【図7】本発明の第6実施例を示す全体の一部破断側面
【図8】本発明の第7実施例を示す全体の斜視図
【図9】本発明の第7実施例で用いる自己温度調節型面
状発熱体の斜視図
【符号の説明】
11…座席(加熱対象物)、12…自己温度調節型面状
発熱体、13…面状発熱素子、14…感熱電気抵抗組成
物、15…電極、16…ポリエチレンテレフタレート製
フィルム、17…表面側の軟質性被覆層、18…裏面側
の軟質性被覆層、19…自己温度調節型面状発熱体、2
0…裏面側の軟質性被覆層、21…断熱部材、25…階
段(加熱対象物)、26…パイプ(加熱対象物)、27
…タイル(加熱対象物)、29…弁座(加熱対象物)、
30…肘(加熱対象物)、32a,32b…面状ファス
ナー。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエチレングリコールに炭素粉末を分
    散させて成る感熱電気抵抗組成物を電極と混在させて面
    状に圧延成形した面状発熱素子を発熱源として用い、こ
    の面状発熱素子を、ゴム,軟質性プラスチック等の軟質
    性材料により成形した変形容易な軟質性被覆層で密封状
    態に被覆したことを特徴とする自己温度調節型面状発熱
    体。
  2. 【請求項2】 前記面状発熱素子の表面側の軟質性被覆
    層の熱伝導性を高めるように構成し、裏面側の軟質性被
    覆層に断熱性をもたせるように構成したことを特徴とす
    る請求項1記載の自己温度調節型面状発熱体。
  3. 【請求項3】 面状発熱素子の表面側の軟質性被覆層の
    熱伝導性を高めるように構成し、前記面状発熱素子の裏
    面と軟質性被覆層との間に断熱部材を介在させたことを
    特徴とする請求項1記載の自己温度調節型面状発熱体。
  4. 【請求項4】 請求項2又は3の自己温度調節型面状発
    熱体を加熱対象物の受熱面に取着する場合に、熱伝導性
    が高い表面側の軟質性被覆層を当該加熱対象物の受熱面
    に密着させるように取着することを特徴とする自己温度
    調節型面状発熱体の使用方法。
JP6679294A 1994-03-09 1994-03-09 自己温度調節型面状発熱体とその使用方法 Pending JPH07249476A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6679294A JPH07249476A (ja) 1994-03-09 1994-03-09 自己温度調節型面状発熱体とその使用方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6679294A JPH07249476A (ja) 1994-03-09 1994-03-09 自己温度調節型面状発熱体とその使用方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07249476A true JPH07249476A (ja) 1995-09-26

Family

ID=13326078

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6679294A Pending JPH07249476A (ja) 1994-03-09 1994-03-09 自己温度調節型面状発熱体とその使用方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07249476A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001008450A1 (fr) * 1999-07-22 2001-02-01 Toyo Tanso Co., Ltd. Element chauffant
JP2002184555A (ja) * 2000-12-14 2002-06-28 Matsushita Electric Ind Co Ltd 加熱装置
WO2007120004A1 (en) * 2006-04-17 2007-10-25 Solco Biomedical Co., Ltd. Method for bending the self-regulating cable and heating mat for protecting over-heating
JP2010021146A (ja) * 2008-07-11 2010-01-28 Qinghua Univ 線熱源の製造方法
WO2015045280A1 (ja) * 2013-09-30 2015-04-02 ニチアス株式会社 ジャケットヒータ

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001008450A1 (fr) * 1999-07-22 2001-02-01 Toyo Tanso Co., Ltd. Element chauffant
JP2002184555A (ja) * 2000-12-14 2002-06-28 Matsushita Electric Ind Co Ltd 加熱装置
WO2007120004A1 (en) * 2006-04-17 2007-10-25 Solco Biomedical Co., Ltd. Method for bending the self-regulating cable and heating mat for protecting over-heating
JP2009533196A (ja) * 2006-04-17 2009-09-17 ソルコ ビオメディカル カンパニーリミテッド 温度自動調節ケーブルの屈曲方法および過熱防止温熱マット
JP2010021146A (ja) * 2008-07-11 2010-01-28 Qinghua Univ 線熱源の製造方法
WO2015045280A1 (ja) * 2013-09-30 2015-04-02 ニチアス株式会社 ジャケットヒータ
JP2015069931A (ja) * 2013-09-30 2015-04-13 ニチアス株式会社 ジャケットヒータ
CN105594299A (zh) * 2013-09-30 2016-05-18 霓佳斯株式会社 夹套加热器
US10602570B2 (en) 2013-09-30 2020-03-24 Nichias Corporation Heating jacket

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20090101632A1 (en) Heating unit for direct current applications
CN107041652A (zh) 一种便携式石墨烯加热坐垫
JPH07249476A (ja) 自己温度調節型面状発熱体とその使用方法
JPS61103426A (ja) 暖房便座
JP2911564B2 (ja) 遠赤外線輻射パネルヒータ
CN206880186U (zh) 循环利用醋酸钠过饱和溶液环保发热鞋
JP4218108B2 (ja) 着座採暖具
JP3589643B2 (ja) 小動物用保温シート
JPS6313672Y2 (ja)
JPH0122551Y2 (ja)
CN210748312U (zh) 发热垫
JP2564047Y2 (ja) 低電圧で発熱する面状発熱体
KR950009853Y1 (ko) 상변화물질과 ptc시트를 이용한 발열보온매트 및 ptc 발열시트
JPH09140632A (ja) 便座用ヒーター
JPH0494085A (ja) 遠赤外線輻射パネルヒータ
CN2227926Y (zh) 自动调温被褥
JP3932381B2 (ja) 暖房用パネルとこの暖房用パネルを用いた暖房装置
JPH0642042Y2 (ja) 溝付床暖房用パネル
CN207604703U (zh) 一种便携式石墨烯加热坐垫
JPS6222224Y2 (ja)
JPS6338450A (ja) 蓄熱式採暖装置
US20230018867A1 (en) Composite down insulated assembly for controlled energy transfer from an integral thermal source
JPS6245432Y2 (ja)
JPH0310634Y2 (ja)
JPH0521277Y2 (ja)