JPH07248780A - 振動低減装置の設定評価方法 - Google Patents

振動低減装置の設定評価方法

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JPH07248780A
JPH07248780A JP6037421A JP3742194A JPH07248780A JP H07248780 A JPH07248780 A JP H07248780A JP 6037421 A JP6037421 A JP 6037421A JP 3742194 A JP3742194 A JP 3742194A JP H07248780 A JPH07248780 A JP H07248780A
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vibration
vibration reduction
vehicle
engine
control unit
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Application number
JP6037421A
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English (en)
Inventor
Naoki Ikeda
直樹 池田
Shin Takehara
伸 竹原
Norihiko Nakao
憲彦 中尾
Eiichi Miyahiro
栄一 宮広
Shingo Harada
真悟 原田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 設定された振動伝達特性が、所望の振動低減
効果を発揮するものであるかどうかを迅速に確認するこ
とができる振動低減装置の設定評価方法を提供する。 【構成】 振動低減コントロールユニット4の車両組付
け後、車両のエンジンを作動させると共に、振動低減コ
ントロールユニット4の作動時のノイズと,非作動時の
ノイズとを比較することにより振動低減効果を検査し、
この検査をエンジン回転数を変化させてアイドル領域全
体について繰り返し、その結果として振動低減装置の設
定を評価する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両に搭載された振動
低減装置のコントローラに設定される伝達特性の設定の
良否を判断する振動低減装置の設定評価方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来より、車載エンジンの騒音を低減す
る種能動型の振動低減装置として、例えば特公平1−5
01344号公報に開示されるように、エンジンで発生
する騒音に対応したリファレンス信号を発生させるリフ
ァレンス信号発生器と、このリファレンス信号から逆位
相でかつ同振幅の反転音信号を生成する適応型フィルタ
と、この適応型フィルタで生成された反転音信号を受け
て車室内に反転音を発生するスピーカと、車室内におい
て騒音を低減すべき個所に配置され、該箇所での空気の
振動を検出するマイクロフォンと、このマイクロフォン
により検出される音が低減されるよう上記適応型フィル
タのフィルタ係数を逐次変更するLMS(Least Mean S
quare Method(最小二乗法))アルゴリズム演算手段と
を備えたフィードフォアード方式の制御(以下LMS方
式という)が知られている。
【0003】即ち、上記リファレンス信号発生器におい
て、エンジン振動に対応するイグニッシュパルス信号を
検出し、このイグニッシュパルス信号からデジタル信号
としてのリファレンス信号を発生させる。このリファレ
ンス信号aは、図17に示すように、適応型フィルタb
に入力され、この適応型フィルタbにおいてリファレン
ス信号aのゲインや位相等が調整されて、マイクロフォ
ンdの配置位置(制御位置)でエンジン騒音とスピーカ
cで発生した音とが互いに打ち消しあうような反転音信
号が生成され、この反転音信号はスピーカcに出力され
て該スピードから上記反転音が出力される。また、上記
リファレンス信号a及びマイクロフォンdからの検出信
号は、収束係数器f,乗算器g及び伝達関数要素hを含
むLMSアルゴリズム演算手段にも入力され、この演算
手段において、マイクロフォンdから出力される信号の
レベルが低くなるように上記適応型フィルタbのフィル
タ係数が逐次更新されて、最適化が図られるようになっ
ている。
【0004】また、エンジンをゴムや動電型の加振用ア
クチュエータを含むマウントで支え、上記スピーカの代
りにこのエンジンマウントを用いると共に、上記マイク
ロフォンを振動ピックアップで置き換え、エンジンマウ
ントにエンジン振動と逆位相の振動を加えて、車体にエ
ンジン振動が伝わらないようにしたアクティブエンジン
マウント(AEM)なる概念も知られている。
【0005】一方、本出願人は、前に、所定の振動低減
箇所にマイクロフォント等の検出手段を、またこの検出
手段とは異なる位置にスピーカ等の加振手段をそれぞれ
配置しておき、振動検出手段で検出された振動信号を、
加振手段と検出手段との間の振動伝達特性に基づいて、
逐次リファレンス信号として加工して振動低減信号を生
成し、この信号を加振手段に出力するようにしたフィー
ドバック方式(以下MC方式と称する)の振動低減装置
を提案している(特願平4−32217号)。このMC
方式の振動低減装置は、図18に示すように、CPUを
主体として構築された適応制御ブロック30において、
リング状データ構造をなす2つのメモリ領域31,32
を有し、第1のメモリ領域31にはスピーカ及びマイク
ロフォン間の音響伝達特性のデータを、又第2のメモリ
領域32にはスピーカ信号yの一波長に相当する出力波
形データをそれぞれ格納して、それらのデータを周期的
に繰り返して使用するようになっている。
【0006】即ち、マイク信号eの波形データは、収束
係数器33にて収束係数α(0<α<1)の係数が掛け
られた後、第1のメモリ領域31に格納されている伝達
特性が掛け合わせられる。これにより得られたデータ
は、第2のメモリ領域32に少しずつ蓄積されながら、
適正なタイミングで、スピカー信号yとして逐次出力さ
れる。このスピーカ信号yは、エンジンイグニション信
号から出力波形同期調整器34を経て得たエンジン回転
周期信号に基づき、必要遅延だけ遅らされてかつマイク
信号eとは逆位相の反転音信号として、スピーカから出
力される。
【0007】このMC方式の振動低減装置は、前者のL
MS方式に比べ、マイクロフォン等の振動検出手段が検
出した振動を加工するので、振動低減ための演算量が少
なくて済み、振動レベル全体を低減することができる利
点がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
振動低減装置により振動としてのエンジン騒音を低減す
る場合、いずれの制御ロジックを用いるときでも、加振
手段と検出手段との間の振動伝達特性の情報を利用する
ことになる。このため、最初に、スピーカやアクチュエ
ータといった加振手段と、マイクロフォンや振動ピック
アップといった振動検出手段との間における振動伝達特
性を測定によって明らかにし、これをモデル化して制御
を行うための系を確立することが重要となる。
【0009】従来、この種の量産車の振動伝達特性の個
別な測定は行われていないか、開発実験段階における良
好な環境下、つまり暗騒音の少ない場所でのみ行って、
そこで得られた振動伝達特性データを、全ての車両にお
ける振動低減装置の特性設定に適用し、その微調整等は
フィードバック制御でカバーすることとしている。
【0010】しかし、実際の量産車両の生産において
は、工場内にプレスの昇降振動のような通常の車両の使
用状態とはかけ離れた機械作業ノイズが伴うことから、
実際の車の使用状態から外れた振動伝達特性が設定され
てしまう危険や、この振動伝達特性が出荷される仕向地
等の使用環境によっても最適設定値が異なってくるとい
う問題がある。
【0011】このため、一度振動伝達特性の値を設定し
た場合でも、その値が当該車両において適切であったか
どうか、即ち、所望の振動低減効果が発揮される振動伝
達特性が設定されたかどうかを、迅速かつ正確に確認す
ることが必要となる。
【0012】そこで、本発明の目的は、上記課題を解決
し、設定された振動伝達特性が、所望の振動低減効果を
発揮するものであるかどうかを確認することができる振
動低減装置の設定評価方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は上記問題点に鑑
みてなされたもので、次のように構成されている。
【0014】請求項1の発明は、車両内の特定位置での
振動を、その逆位相振動によって低減する振動低減コン
トロールユニットの設定評価方法において、前記車両内
の特定位置に振動レベル測定手段を設け、振動低減コン
トロールユニットの車両組付け後、車両の駆動源を作動
させると共に、前記振動低減コントロールユニットの作
動時のノイズと非作動時のノイズとの比較から振動低減
効果を判断するものである。
【0015】請求項2の発明は、請求項1記載の振動低
減装置の設定評価方法において、振動低減コントロール
ユニットの作動時、実際の測定レベルと基準レベルとの
偏差により振動低減効果を判断するものである。
【0016】請求項3の発明は、請求項1記載の振動低
減装置の設定評価方法において、振動低減コントロール
ユニットの非作動時に、振動レベル測定手段を他部材の
振動検出に兼用するものである。
【0017】請求項4の発明は、車両内の特定位置での
振動を、その逆位相振動によって低減する振動低減コン
トロールユニットの設定評価方法において、前記車両内
の特定位置に振動レベル測定手段を設け、振動低減コン
トロールユニットの車両組付け後、車両のエンジンを作
動させると共に、該エンジンの回転数上昇手段を設けて
検査時にエンジン回転数を変化させつつ振動低減効果を
判断するものである。
【0018】請求項5の発明は、車両内の特定位置での
振動を、これとは逆位相の振動を振動発生用加振手段か
ら発生させて低減する振動低減コントロールユニットの
設定評価方法において、前記車両内の特定位置に振動レ
ベル測定手段を設け、振動低減コントロールユニットの
車両組付け後、車両のエンジンを作動させると共に、エ
ンジン回転数を一定として低域特性を変更し、振動低減
効果を判断するものである。
【0019】請求項6の発明は、請求項2記載の振動低
減装置の設定評価方法において、エンジンの回転数上昇
手段を設けて検査時にエンジン回転数を変化させつつ振
動低減効果を判断するものである。
【0020】請求項7の発明は、請求項2記載の振動低
減装置の設定評価方法において、エンジン回転数を一定
として低域特性を変更し、振動低減効果を判断するもの
である。
【0021】請求項8の発明は、請求項4記載の振動低
減装置の設定評価方法において、上記回転数上昇手段と
してエレキスロットルを用いるものである。
【0022】請求項9の発明は、請求項5記載の振動低
減装置の設定評価方法において、検査プログラムにより
所定周波数のリファレンス信号を作成し、該リファレン
ス信号を用いて振動低減効果の検査を実施し、次いで上
記振動発生用加振手段にまだ振動可能余裕があることが
確認できたことを条件として、上記リファレンス信号に
別の周波数を加えてその振動低減効果の検査を行い、そ
の振動低減効果を判断するものである。
【0023】請求項10の発明は、請求項5記載の振動
低減装置の設定評価方法において、検査プログラムによ
り所定周波数の複数のリファレンス信号を作成し、各リ
ファレンス信号を用いて順次に振動低減効果の検査を実
施し、それらのリファレンス信号全てについての振動低
減効果を一度に判断するものである。
【0024】
【作用】実際の量産車両の生産において、振動低減コン
トロールユニットに対する振動伝達特性の設定は、例え
ば、(1) 実際に振動伝達特性を個別に測定する、(2) 予
め用意した伝達関数の値の群のうちから適切なものを選
択するといった方法により、当該車両の車種や、ファク
トリオプション,ディーラオプションの別や、使用環境
の別などに応じて、その車両に最適な振動伝達特性値と
する。この場合、その車両において所望の振動低減効果
が発揮される振動伝達特性が設定されたかどうかを確認
する手段が必要となる。
【0025】請求項1の発明は、振動低減コントロール
ユニットの車両組付け後、車両の駆動源を作動させ、振
動低減コントロールユニットの作動時のノイズと,非作
動時のノイズとを比較することにより振動低減効果を判
断するものであるため、振動低減コントロールユニット
の組み付け工程と検査工程とを連続的に効率良く行なう
ことができる。また、最低限、振動騒音が下がる方に動
くことだけ確認すればよいので、振動低減コントロール
ユニットに設定した振動伝達特性の設定値の手直しを、
短時間で容易に行なうことができる。なお、実際の評価
手段としてはモニタ装置を用いた視覚的な判断でもよい
し、作動時のノイズと,非作動時のノイズを比較した結
果の大小を表わす符号によって自動的に判断してもよ
い。
【0026】請求項2の発明では、振動低減コントロー
ルユニットの作動時と非作動時でのノイズ比較に関し、
作動時、実際の測定レベルと基準レベルとの偏差により
振動低減効果を判断するため、効果良否の評価基準を量
的に設定することができる。
【0027】請求項3の発明では、振動低減コントロー
ルユニットの作動時と非作動時でのノイズ比較による検
査が終了した後の非作動時において、振動レベル測定手
段を他部材の振動検出に兼用する。例えば、エンジンを
掛けていて、振動低減コントロールユニットの作動時に
異常なノイズ信号が検出される場合は、ボルト締めが外
れている等、その車両のどこかが異常であると判断す
る。このようにすることによって、同一の振動レベル測
定手段の有効利用が図れる。なお、この場合、振動低減
コントロールユニットは作動しておらず、検出されるノ
イズが大きくなることから、ボルト締め外れによる異常
検出判定ラインは、振動低減検出判定ラインよりもレベ
ルの高い所に設定することになる。
【0028】請求項4の発明では、エンジン回転数上昇
手段を設け、検査時にエンジン回転数を変化させて振動
低減効果を判断するものであり、使用領域の全体にわた
り、その振動低減効果の有無を精度良く検査することが
できる。ここで、エンジン回転数上昇手段としては、代
表的にはエレキスロットルであるが、開度調節や、イグ
ニッションの点火タイミング調整、燃料増量などにより
エンジン回転数を可変することもできる。
【0029】請求項5の発明では、エンジン回転数を一
定として低域特性を変更し、振動低減効果を判断するの
で、上記のようなエンジン回転数上昇手段を持たない場
合でも、有効に振動低減効果を判断することができる。
【0030】請求項6の発明では、振動低減コントロー
ルユニットの作動時、実際の測定レベルと基準レベルと
の偏差により振動低減効果を判断するに際して、エンジ
ンの回転数上昇手段を設けてエンジン回転数を変化させ
つつ振動低減効果を判断するため、その振動低減効果の
有無を精度良く検査することができる。
【0031】請求項7の発明では、振動低減コントロー
ルユニットの作動時、実際の測定レベルと基準レベルと
の偏差により振動低減効果を判断するに際して、エンジ
ン回転数を一定として低域特性を変更し、振動低減効果
を判断するため、上記のようなエンジン回転数上昇手段
を持たない場合でも、有効に振動低減効果を判断するこ
とができる。
【0032】請求項8の発明では、請求項4の回転数上
昇手段としてエレキスロットルを用いるため、極めて容
易に、使用領域の全体にわたる振動低減効果の有無を検
査することができる。
【0033】請求項9の発明では、エンジン回転数を一
定として低域特性を変更する具体的方法として、検査プ
ログラムにより所定周波数のリファレンス信号を作成
し、該リファレンス信号を用いて振動低減効果の検査を
実施し、次いで上記振動発生用加振手段にまだ振動可能
余裕があることが確認できたことを条件として、上記リ
ファレンス信号に別の周波数を加えてその振動低減効果
の検査を行い、その振動低減効果を判断する。従って、
請求項5と同様に、エンジン回転数上昇手段を持たない
場合でも、有効に振動低減効果を判断することができ
る。
【0034】請求項10の発明では、エンジン回転数を
一定として低域特性を変更する他の具体的方法として、
検査プログラムにより所定周波数の複数のリファレンス
信号を作成し、各リファレンス信号を用いて順次に振動
低減効果の検査を実施し、それらのリファレンス信号全
てについての振動低減効果を一度に判断する従って、請
求項5と同様に、エンジン回転数上昇手段を持たない場
合でも、有効に振動低減効果を判断することができる。
【0035】
【実施例】以下、本発明を図示の実施例に基づいて説明
する。
【0036】ここで扱う振動低減装置は、自動車(車
輌)に搭載されたエンジンの騒音(振動)を低減するた
めのものであり、その代表的な騒音は、いわゆる「こも
り音」である。こもり音は、エンジンが上下に周期的に
加振されて、その振動がエンジンマウントから車体に伝
わって車内に放射される騒音であり、エンジン回転数の
2倍に同期するので、主な周波数帯域は約200Hz以
下と低い。
【0037】(実施例1)図1及び図2に、第1の実施
例として、エンジンを始動した上でオン・オフし、振動
レベルを比較する例を示す。
【0038】図1にシステムの構成の概要を示す。1は
エンジンを車体に対して支えるエンジンマウントであ
り、動電型の加振用アクチュエータ(振動発生用加振手
段)2を含む。3は制御点となる場所に設けた振動検出
手段としての振動センサ(振動ピックアップ)であり、
本実施例では車室に伝達される振動を検出するため車体
の車室に対応する部分に設けてある。4はAEM(アク
ティブエンジンマウント)コントローラ、5はエンジン
のEGI(イグニッション点火パルス)コントローラで
ある。従って、このANC(アクティブノイズコントロ
ール)振動低減装置の部分の構成は、基本的に、図17
又は図18のスピーカをエンジンマウントのアクチュエ
ータに、そしてマイクロフォンを振動センサ3に置き換
えた形となっている。
【0039】しかし、AEMコントローラ4は、検査の
ために騒音源からの振動、例えば回転数とかの振動が要
るので、EGIコントローラからの点火パルスに相当す
る信号を受け取るようになっている。又、その他に、検
査のために、車速、シフトポジション、エアコン(A/
C)のON・OFFなどの情報もAEMコントローラ4
が受け取るようになっている。
【0040】図2に評価の手順を示す。
【0041】エンジン振動低減装置の低減制御効果を評
価する目的で、先ずエンジンをONする(ステップS
1)。最初エンジンをONしてすぐのときには、アイド
ルアップがあるので、エンジン回転数がアイドル状態で
安定するのを待つ(ステップS2)。
【0042】次に、変速装置のシフトポジションに変化
が3秒間ないこと、即ちシフトポジションがニュートラ
ルにあって検査手順書に従った規定値に落ちていること
を確認する(ステップS3)。
【0043】次に、エアコン(A/C)のコンプレッサ
に3秒間変化がないことを見る(ステップS4)。これ
は、エアコンのコンプレッサの回転を電磁クラッチでエ
ンジンの回転から取っているため、エアコンのコンプレ
ッサが回り出すと、車両の振動状態がかなり変化するた
めである。勿論、この変化に対してコントローラも追従
しようとするが、急には対応できないので、オン・オフ
がないことを3秒ほど確認するのである。
【0044】最後に適応フィルタが収束していることを
確認する(ステップS5)。例えば、LMS制御の場
合、実際に騒音源からの振動を使って逆位相を生み出し
ているフィルターは、その係数値が時々刻々と書き換え
られて行くが、最適なところまで達すると殆ど動かなく
なるので、この状態になるのを待つ。
【0045】このようなフィルタが定常化している状態
下で、その時の振動センサ3の出力レベルを0.5秒間
測定する(ステップS6)。要するに、制御下における
振動のレベルを測る。
【0046】このノイズレベルの測定の仕方について
は、図3に示すように、図3(a)の検知ノイズ波形を
図3(b)のように検波して、その平均値を図3(c)
の如くとることにより、レベルを実効値で測定する方法
を用いる。しかし、代表的なポイントを幾点かサンプリ
ングしてみる方法を用いてもよい。図4はデータの上位
3つを平均してノイズレベルとする例を示す。いずれに
しても、制御下における振動のレベルを測る。
【0047】最後に、マウント1に対する出力を停止し
て、つまりシステムのAEMコントローラ4の動作を停
止して、その状態下での振動のノイズレベルを測定する
(ステップS7)。そして、この動作停止状態下で測定
された振動ノイズレベルが判定基準値に対して大きいか
小さいかにより、当該車両にボディーの溶接不良等の不
具合が有るか無いかを判断する。
【0048】更に、AEMコントローラ4の作動状態下
で測った結果と、停止した後(非作動状態下)で測った
結果とのノイズレベルの比較から、車両の振動伝達特性
の設定の良否を判定する(ステップS8)。要するに、
制御の結果と制御を止めた結果での振動ノイズレベルを
比較して、振動低減効果の有無を判断する。どれだけ低
減できたかを見る実際の計器としてはモニタ装置である
が、モニタ装置で表示してなくても基準ラインを越えた
らその旨の信号が出るように構成しておくことができ
る。
【0049】詳述するに、図7において、Aは振動低減
効果のある領域(効果領域)、Bはその効果領域の境界
を定める基準値ライン、Dは車両不具合領域、Cはその
車両不具合領域の境界を定める判定基準ラインであり、
基準値Bと比較して当該振動ノイズレベルが基準値Bよ
り低いときは振動低減効果領域にあると判定するもので
ある。要するに、「最低限の差があって、AEMコント
ローラ4を作動状態としている時の方が振動レベルが低
い」ということを確認して、当該伝達特性の設定は良好
であると判断する。
【0050】このように、実施例1は、エンジンマウン
ト1における「落ちしろ」に関し、システムがその能力
を一杯に発揮しているかどうかは別にして、「最低限、
振動が落ちる方向にコントローラで制御されている」と
いうことだけを確認し、以て装置の振動低減性能の保障
を行うものである(ステップS8)。
【0051】この図1の実施例によれば、振動低減コン
トロール(AEM,ANC)ユニットの組み付け工程と
検査工程とを連続的に行なえ、手直しが容易になるとい
う効果が得られる。
【0052】なお、ステップ7における判定は、図7に
おいて、測定レベルを判定基準値Cと比較して、それよ
り測定レベルが大きくて不具合領域D内にあれば、当該
車両に、ボディーの溶接不良等の不具合が有ると判断す
るものである。
【0053】(実施例2)図5及び図6は、振動ノイズ
が何デシベル低下したことをもって振動低減効果が有り
とするのかについて、サービスの基準レベルをAEMコ
ントローラ4の作動時におけるエンジン回転数に合わせ
て設定し、その各エンジン回転数域における基準レベル
と実際の測定レベルを比較して、対象とする周波数領域
全体としての振動低減効果を判定するようにした実施例
である。
【0054】システムの構成は、図5に示すように、基
本的に上記実施例のブロック構成(図1)と同じであ
り、検査のために必要となる騒音源らるエンジンの点火
パルスに相当する信号、車速、シフトポジション、エア
コン(A/C)のON・OFFなどの情報がAEMコン
トローラ4に入力される。即ち、ここでも、一の振動周
波数域について、一応、AEMコントローラ4の制御を
ON、OFFして、どれだけ振動ノイズレベルが下がる
かをチェックし、その下げしろが設定基準値を超えてい
るもの対しては、振動低減効果がありとして出力検査の
合格扱いとする。
【0055】手順的には、図6に示すように、まず、図
7の基準値Bの基準レベルをとったときの条件、即ち同
じエンジン回転数(rpm)の領域にセットし、この周
波数域で、3秒以上経過するのを待つ(ステップS1
1)。
【0056】次に、フィルターが収束しているかどうか
をチェックして制御が安定していることを確認し(ステ
ップS12)、その安定している状態下でのノイズレベ
ルを0.5秒間計測する(ステップS13)。
【0057】そして最後に、低減制御系をオン・オフし
た時の検知ノイズレベル差を、当該エンジン回転数領域
における基準値Bと比較して、振動低減効果の有無を推
定する(ステップS14)。そして、出力の制限等で、
性能保障を行う(ステップS15)。
【0058】上記基準値Bの設定の仕方は、図7の横軸
に示すように、エンジン回転数(rpm)を低い所から
高い所へ向けて変えながら、その都度の基準値を定め
る。
【0059】図7で、横軸のエンジン回転数が4000
(rpm)付近まで延びているのは、このような周波数
領域まで基準値を定めて振動ノイズレベルを低減可能で
あることを示している。
【0060】即ち、本実施例の場合、エンジンマウント
を動かすAEMシステムを取り扱っているので、その取
り扱う振動領域は上限周波数が200 Hz程度になり、こ
れは丁度2000rpm以下ぐらいの回転数領域、つま
り、そのほとんどが振動として伝搬される領域になるの
で、ノイズ低減効果の下げしろ幅もかなり大きく、顕著
な効果が期待できる。しかし、2000rpmを超えた
場合、周波数的に振動というよりも音に近くなってく
と、エンジンマウントを動かすAEMシステムでは下げ
しろが減ってくるものの、やはり振動低減効果が得られ
るものである。この点を含め、エンジン回転数が400
0(rpm)付近までの基準値を設定している。
【0061】(実施例3)図8及び図9に、検査装置と
エレキスロットルを連動させ、検査を行う実施例を示
す。これは、アイドル回転域でうまく動いていても、少
しでも回転数がずれると、所望の振動低減効果が発揮さ
れなくなるという場合でも、検査を可能とするものであ
る。
【0062】図8において、6はアクセルを自動で振っ
てくれるエレキスロットルであり、EGIコントローラ
5に接続されて検査機械と連動させられている。即ち、
エレキスロットル6にエンジン回転を一定のレートで振
らせて、「アイドル回転域の各回転数でこのシステムが
正常に動作して、振動が下がる方向に動く」ということ
を確認するようになっている。
【0063】なお、ここではアイドル回転領域内(50
0〜850rpm程度)を問題としているが、もう少し
高い1000〜2000回転(rpm)ぐらいまでの振
動やこもり音に適用することもでき、これにより軽減効
果を発揮させる設定の検査をなすことができる。
【0064】この場合、アイドルのときは、ニュートラ
ルポジションに入れて、車輪は回わさないレーシング状
態で、回転を吹かしてやることになる。また、走ってい
るときを想定しようとした場合は、ローラに乗せて、そ
の回転数まで踏み込ませる操作を行わせることになる。
【0065】図9における検査手順を説明する。
【0066】まず、検査の指令をAEMコントローラ4
がEGIコントローラ5に出力する。AEMコントロー
ラ4が図示してないスイッチの操作により検査モードに
入ったときに(ステップS21)、AEMコントローラ
4がEGIコントローラ5に回転数の指令(指令回転
数)を与える(ステップS22)。
【0067】これを受けて、EGIコントローラ5はそ
の回転数に合うようにエレキスロットル6を動かす。そ
して、EGIコントローラ5からは現在の回転数、車
速、シフトポジション、エアコンのオン・オフ等の情報
をAEMコントローラ4に返してくる。
【0068】そこで、ノイズレベルと基準値と比較し
(ステップS22)、この比較結果として得られたデー
タをメモリに格納する(ステップS23)。そしてエレ
キスロットル6で指定回転を20rpmだけ上げさせる
(ステップS24)。
【0069】指定回転数がアイドル回転域の上限である
850rpmを越えない限り(ステップS25)、プロ
グラムはステップ22に戻り、上記ステップ22〜25
を繰り返す。
【0070】要するに、エンジン回転数を逐次20rp
mのステップで下限の500rpmから上限の850r
pmまで変えながら、制御がオンのときとオフのときの
レベルを観測して、それが基準値に合っているかをチェ
ックする(ステップS22〜25)。
【0071】そして、500rpmから上限の850r
pmまで各回転数域での測定を終了すると、ステップS
26へ進み、基準値のマップと比較し、効果を検証する
(ステップS26)。
【0072】図10は、メモリに格納されたノイズレベ
ルのデータDPとデータ比較基準値Bを、回転数による
マップに展開して示したものである。上記ステップS2
6では、各エンジン回転数における測定ポイントの格納
データDPが基準値Bに照して効果領域A内に存在する
かどうかをチェックする。そして、測定ポイントのデー
タが全て効果領域A内に存在する場合、つまり検査合格
である場合には、出力制限等で性能を保証する(ステッ
プS27)。
【0073】かくして、実際に使われる回転数の変化す
る領域内を、全て検査の対象としてチェックすることが
できた。
【0074】(実施例4)図11は、実際に使われる周
波数帯の全域で振動低減効果を検査したいが、車両がエ
レキスロットルのようなエンジン回転数を自動で変える
メカニズムを持っていない場合に有効な実施例である。
これは、実際に使われる周波数の重要な周波数帯に着目
して、部分的に飛び飛びの周波数帯で検査するものであ
り、エンジン回転数を変えないで、つまりエンジン回転
数を止めた状態で、検査プログラムによりリファレンス
信号を逐次増やして行くものである。
【0075】この場合の重要な周波数帯とは、エンジン
回転数の2次、4次、6次といった偶数調波、特には2
次の高調波をいう。即ち、検査のときだけ、扱う周波数
を2次から4次、4次から6次へと、変えて行くことに
より、1以外の周波数帯でも振動低減効果の確認ができ
るようにしている。振動騒音レベルは2次、4次、6次
の順で大きく、特に2次高調波のレベルは、この中でも
卓越して大きい。従って、まず2次の高調波を振動低減
させるとが、全体の振動低減に大きく寄与し、次いで、
4次、6次の順に寄与する。
【0076】2次高調波だけを低減させることとした場
合の利点は、2次、4次、6次を全て低減させようとし
た場合に比べ、計算負荷の増加がなく、複雑な状態にフ
ィルタの形を合わせて行く際の加速に追従できるといっ
た点にある。
【0077】図11において、検査モードに入ると(ス
テップS31)、まず2次の高調波のリファレンス信号
12(図12)のみを用い振動低減制御を行う(ステッ
プ32)。このとき、AEMコントローラからエンジン
マウントに与えられる出力は図13(a)のようにな
る。
【0078】次に、上記2次の高調波を用いた制御によ
り振動低減効果の落ちしろが出ていること、つまり出力
リミッターが常時作動している状態にはなっていないこ
とを確認する(ステップ33)。出力リミッターは、エ
ンジンマウントのアクチュエータのダイナミックレンジ
と対応しており、出力リミッターが常時作動していない
状態にある場合は、エンジンマウントに、まだ充分に変
位できる余裕があることを示す。
【0079】上記2次の制御で振動低減の落ちしろが出
ていることが確認できたならば(ステップ33)、マウ
ントにはまだ変位余裕があるので、次に4次のリファレ
ンス信号14を追加して制御を行う(ステップ34)。
このとき、AEMコントローラからエンジンマウントに
与えられる出力は図13(b)のように、2次と4次の
出力を合せたものになる。
【0080】更に、出力リミッターが常時作動している
かどうかをチェックし(ステップS35)、出力リミッ
ターが作動していない場合、つまり四次が落ちるのが確
認できる場合は、マウントにはまだ変位余裕があるの
で、更に6次のリファレンス信号16を追加し、制御す
る(ステップ36)。これについても、振動低減効果の
落ちるを確認する。このとき、AEMコントローラから
エンジンマウントに与えられる出力は図13(c)のよ
うに、2次と4次と6次の出力を合せたものになる。
【0081】かくして、エンジン回転数を可変できない
条件下であっても、飛び飛びではあるが、使用したい周
波数の中で、重要な2次の周波数について振動低減効果
が確認でき、更に4次、6次といった周波数帯でも振動
低減制御の効果を確認する検査ができる。
【0082】最後に、これらの各周波数帯で振動低減効
果が発揮されることが、基準値に照らして確認が取れれ
ば検査合格となり、これで検査終了となる。なお、この
図11の実施例では、リファレンスの出力割合を記憶
し、通常制御に反映させている(ステップS37)。
【0083】(実施例5)図14〜図16は、上記と同
様にエンジンの回転数を変えずに検査プログラムにより
リファレンス信号を増やすものであるが、2次、3次、
4次、5次、6次の周波数についての検査を連続して一
気に実行してしまうものである点で、上記実施例4と相
違する。
【0084】図14において、検査モードに入ると(ス
テップS41)、n次のレファレンス信号をまず出力す
る(ステップS42)。初期値は2である。
【0085】次いで、振動センサから入力されるデータ
をFFT処理し(ステップS43)、得られた実測値を
基準値と比較して、そのといの振動低減効果の有無を確
認する(ステップS44)。具体的には、このリファレ
ンス信号での振動低減効果の有無についての検査結果を
データとしてメモリに格納する。
【0086】上記ステップS42〜S44が終ったら、
リファレンス信号の次数を1個上げて(n=n+1)と
する(ステップS45)。この例では”3”にする。
【0087】次に、リファレンス信号の周波数が、使用
する200ヘルツをオーバしてないことを確認する(ス
テップS46)。オーバしていなければ、ステップS4
2に戻り、リファレンス信号の次数を1つづつ上げなが
ら、同じように振動低減効果の検査を行い、その振動低
減の「下げしろ」を観測して、その良否結果をメモリに
記憶し、これらの処理を積み重ねてゆく(ステップS4
2〜S46)。
【0088】図15は、このように次々と発生されて検
査に用いられて行く2次、3次、4次、5次、6次のリ
ファレンス信号12、13、14、15、16を示し、
図16はこれらを用いて実測されたノイズレベル(基準
データ)を示す。
【0089】そして、各こもり音の発生する200Hz
までに予定された全てのリファレンス信号に基づいての
振動低減効果の検査が終了した場合(図14の例では2
00Hzをオーバした場合)には、周波数での効果を確
認し性能保障を行う(ステップS47)。即ち、各周波
数のリファレンス信号でメモリに記憶された上記振動低
減効果の有無のデータを書き出し、それらのデータに基
づきアイドリング領域全体での振動低減効果の良否を判
断し、振動低減効果が良好であることが確認できた場合
は、振動低減制御の性能保障を行う(ステップS4
7)。
【0090】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、次のよう
な優れた効果が得られる。
【0091】請求項1の発明によれば、振動低減コント
ロールユニットの作動時のノイズと,非作動時のノイズ
とを比較して振動低減効果を判断するため、振動低減コ
ントロールユニットの組み付け工程と検査工程とを連続
的に効率良く行なうことができる。また、最低限、振動
騒音が下がる方に動くことだけ確認すればよいので、振
動低減コントロールユニットに設定した振動伝達特性の
設定値の手直しを、短時間で容易に行なうことができ
る。
【0092】請求項2の発明によれば、振動低減コント
ロールユニットの作動時と非作動時でのノイズ比較に関
し、作動時、実際の測定レベルと基準レベルとの偏差に
より振動低減効果を判断するため、効果良否の評価基準
を量的に設定することができる。
【0093】請求項3の発明によれば、振動低減コント
ロールユニットの作動時と非作動時でのノイズ比較によ
る検査が終了した後の非作動時において、振動レベル測
定手段を他部材の振動検出に兼用する。従って、同一の
振動レベル測定手段の有効利用が図れる。
【0094】請求項4の発明によれば、エンジン回転数
上昇手段を設け、検査時にエンジン回転数を変化させて
振動低減効果を判断するため、使用領域の全体にわた
り、その振動低減効果の有無を精度良く検査することが
できる。
【0095】請求項5の発明によれば、エンジン回転数
を一定として低域特性を変更し、振動低減効果を判断す
るので、上記のようなエンジン回転数上昇手段を持たな
い場合でも、有効に振動低減効果を判断することができ
る。
【0096】請求項6の発明によれば、振動低減コント
ロールユニットの作動時、実際の測定レベルと基準レベ
ルとの偏差により振動低減効果を判断すると共に、エン
ジンの回転数上昇手段を設けてエンジン回転数を変化さ
せつつ振動低減効果を判断するため、その振動低減効果
の有無を精度良く検査することができる。
【0097】請求項7の発明によれば、振動低減コント
ロールユニットの作動時、実際の測定レベルと基準レベ
ルとの偏差により振動低減効果を判断すると共に、エン
ジン回転数を一定として低域特性を変更し、振動低減効
果を判断するため、上記のようなエンジン回転数上昇手
段を持たない場合でも、有効に振動低減効果を判断する
ことができる。
【0098】請求項8の発明によれば、請求項4の回転
数上昇手段としてエレキスロットルを用いるため、極め
て容易に、使用領域の全体にわたる振動低減効果の有無
を検査することができる。
【0099】請求項9の発明によれば、エンジン回転数
を一定として低域特性を変更する具体的方法として、検
査プログラムにより所定周波数のリファレンス信号を作
成し、該リファレンス信号を用いて振動低減効果の検査
を実施し、次いで上記振動発生用加振手段にまだ振動可
能余裕があることが確認できたことを条件として、上記
リファレンス信号に別の周波数を加えてその振動低減効
果の検査を行い、その振動低減効果を判断する。従っ
て、請求項5と同様に、エンジン回転数上昇手段を持た
ない場合でも、有効に振動低減効果を判断することがで
きる。
【0100】請求項10の発明によれば、エンジン回転
数を一定として低域特性を変更する他の具体的方法とし
て、検査プログラムにより所定周波数の複数のリファレ
ンス信号を作成し、各リファレンス信号を用いて順次に
振動低減効果の検査を実施し、それらのリファレンス信
号全てについての振動低減効果を一度に判断する従っ
て、請求項5と同様に、エンジン回転数上昇手段を持た
ない場合でも、有効に振動低減効果を判断することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法の一実施例に係るシステム構成の
概略図である。
【図2】図1の実施例の制御手順を示す図である。
【図3】図2の制御におけるノイズレベル測定方法の一
例を示す図である。
【図4】図2の制御におけるノイズレベル測定方法の他
の例を示す図である。
【図5】本発明の方法の他の実施例に係るシステム構成
の概略図である。
【図6】図5の実施例の制御手順を示す図である。
【図7】振動低減制御の効果領域とその基準値を示す図
である。
【図8】本発明の方法の別の実施例に係るシステム構成
の概略図である。
【図9】図8の実施例の制御手順を示す図である。
【図10】図9の実施例のノイズレベルの格納データと
比較基準値との関係を示す図である。
【図11】本発明の方法の更に別の実施例に係る制御手
順を示す図である。
【図12】図11の実施例のリファレンス信号を示す図
である。
【図13】図12のリファレンス信号を順次加えた場合
の出力波形を示す図である。
【図14】本発明の方法の他の実施例に係る制御手順を
示す図である。
【図15】図14の実施例のリファレンス信号を示す図
である。
【図16】図15のリファレンス信号を用いて得られる
実測ノイズを例示した図である。
【図17】従来公知の振動低減装置のシステム構成を示
すブロック図である。
【図18】従来公知の振動低減装置の他のシステム構成
を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 エンジンマウント 2 アクチュエータ 3 振動センサ 4 AEMコントローラ(振動低減コントロールユニッ
ト) 5 EGIコントローラ 6 エレキスロットル 30 適応制御ブロック 31 第1のメモリ領域 32 第2のメモリ領域 33 収束係数器 34 出力波形同期調整器 a リファレンス信号 b 適応型フィルタ c スピーカ d マイクロフォン e マイク信号 f 収束係数器 g 乗算器 h 伝達関数要素 y スピーカ信号 α 収束係数 A 振動低減効果のある領域(効果領域) B 基準値ライン C 判定基準ライン D 車両不具合領域 DP 格納データ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮広 栄一 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 原田 真悟 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両内の特定位置での振動を、その逆位
    相振動によって低減する振動低減コントロールユニット
    の設定評価方法において、前記車両内の特定位置に振動
    レベル測定手段を設け、振動低減コントロールユニット
    の車両組付け後、車両の駆動源を作動させると共に、前
    記振動低減コントロールユニットの作動時のノイズと非
    作動時のノイズとの比較から振動低減効果を判断するこ
    とを特徴とする振動低減装置の設定評価方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の振動低減装置の設定評価
    方法において、振動低減コントロールユニットの作動
    時、実際の測定レベルと基準レベルとの偏差により振動
    低減効果を判断することを特徴とする振動低減装置の設
    定評価方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の振動低減装置の設定評価
    方法において、振動低減コントロールユニットの非作動
    時に、振動レベル測定手段を他部材の振動検出に兼用す
    ることを特徴とする振動低減装置の設定評価方法。
  4. 【請求項4】 車両内の特定位置での振動を、その逆位
    相振動によって低減する振動低減コントロールユニット
    の設定評価方法において、前記車両内の特定位置に振動
    レベル測定手段を設け、振動低減コントロールユニット
    の車両組付け後、車両のエンジンを作動させると共に、
    該エンジンの回転数上昇手段を設けて検査時にエンジン
    回転数を変化させつつ振動低減効果を判断することを特
    徴とする振動低減装置の設定評価方法。
  5. 【請求項5】 車両内の特定位置での振動を、これとは
    逆位相の振動を振動発生用加振手段から発生させて低減
    する振動低減コントロールユニットの設定評価方法にお
    いて、前記車両内の特定位置に振動レベル測定手段を設
    け、振動低減コントロールユニットの車両組付け後、車
    両のエンジンを作動させると共に、エンジン回転数を一
    定として低域特性を変更し、振動低減効果を判断するこ
    とを特徴とする振動低減装置の設定評価方法。
  6. 【請求項6】 請求項2記載の振動低減装置の設定評価
    方法において、エンジンの回転数上昇手段を設けて検査
    時にエンジン回転数を変化させつつ振動低減効果を判断
    することを特徴とする振動低減装置の設定評価方法。
  7. 【請求項7】 請求項2記載の振動低減装置の設定評価
    方法において、エンジン回転数を一定として低域特性を
    変更し、振動低減効果を判断することを特徴とする振動
    低減装置の設定評価方法。
  8. 【請求項8】 請求項4記載の振動低減装置の設定評価
    方法において、上記回転数上昇手段としてエレキスロッ
    トルを用いることを特徴とする振動低減装置の設定評価
    方法。
  9. 【請求項9】 請求項5記載の振動低減装置の設定評価
    方法において、検査プログラムにより所定周波数のリフ
    ァレンス信号を作成し、該リファレンス信号を用いて振
    動低減効果の検査を実施し、次いで上記振動発生用加振
    手段にまだ振動可能余裕があることが確認できたことを
    条件として、上記リファレンス信号に別の周波数を加え
    てその振動低減効果の検査を行い、その振動低減効果を
    判断することを特徴とする振動低減装置の設定評価方
    法。
  10. 【請求項10】 請求項5記載の振動低減装置の設定評
    価方法において、検査プログラムにより所定周波数の複
    数のリファレンス信号を作成し、各リファレンス信号を
    用いて順次に振動低減効果の検査を実施し、それらのリ
    ファレンス信号全てについての振動低減効果を一度に判
    断することを特徴とする振動低減装置の設定評価方法。
JP6037421A 1994-03-08 1994-03-08 振動低減装置の設定評価方法 Pending JPH07248780A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005012309A (ja) * 2003-06-17 2005-01-13 Honda Motor Co Ltd 能動型振動騒音制御装置
US7620188B2 (en) 2003-06-17 2009-11-17 Honda Motor Co., Ltd. Cylinder responsive vibratory noise control apparatus
CN113532630A (zh) * 2021-06-24 2021-10-22 哈尔滨工程大学 船用振动噪声快速测试评估装置

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US8160266B2 (en) 2003-06-17 2012-04-17 Honda Motor Co. Ltd. Active vibratory noise control apparatus matching characteristics of audio devices
CN113532630A (zh) * 2021-06-24 2021-10-22 哈尔滨工程大学 船用振动噪声快速测试评估装置

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