JPH07247364A - オリゴマー分解性高分子、その製造方法、回収方法及び再生方法 - Google Patents

オリゴマー分解性高分子、その製造方法、回収方法及び再生方法

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JPH07247364A
JPH07247364A JP6067854A JP6785494A JPH07247364A JP H07247364 A JPH07247364 A JP H07247364A JP 6067854 A JP6067854 A JP 6067854A JP 6785494 A JP6785494 A JP 6785494A JP H07247364 A JPH07247364 A JP H07247364A
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polymer
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Mitsuru Nakano
充 中野
Arimitsu Usuki
有光 臼杵
Akane Okada
茜 岡田
Osami Uegakito
修己 上垣外
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Toyota Central R&D Labs Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 リサイクルを図る上で有利な新規高分子を提
供する。 【構成】 所定の重合度のオリゴマーが連結部を介して
複数連結され、この連結部は、オリゴマーに影響を与え
ない所定の処理により開裂、再結合を繰り返し得る化学
結合をもってオリゴマーを連結しているオリゴマー分解
性高分子。オリゴマー部形成プロセスと、連結部形成プ
ロセスとを含む製造方法。高分子材料混在廃棄物に対
し、連結部の化学結合開裂処理と、オリゴマーの流動性
あるいは溶媒への溶解性を利用したオリゴマー分別処理
とを行う回収方法。回収したオリゴマー中から変性ある
いは劣化したものを排除した後、オリゴマー分解性高分
子を再生させる再生方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、リサイクルを図る上で
有利かつ有意義な新規材料であるオリゴマー分解性高分
子、その製造方法、回収方法及び再生方法に関し、ひい
ては、廃棄自動車のシュレッダーダスト等に代表される
高分子廃棄物の処理問題に一つの対策を提示しようとす
るものである。
【0002】
【従来の技術】近年、例えば自動車のシュレッダーダス
ト等の場合のように、原料となる石油等の資源の有限性
や廃棄物の処理問題から、高分子材料のリサイクルが注
目されている。そして、高分子材料のリサイクルにおい
ては、一般的に、雑多な種類の高分子材料が混在する
廃棄物を高分子材料の種類別に分離回収することの困
難、再使用時における高分子材料の物性劣化、等が問
題とされている。
【0003】上記のの問題に対しては、例えば Plas
t. Recycl. Future Bus. Oppor. 38-46 (1991) に掲載
された、 B. J. Jody, E. J. Daniels, P. V. Bonsigno
re著の論文「シュレッダーダストの溶解分離」に開示さ
れているように、混在した材料を溶媒に対する溶解性の
差により分別しようとする技術や、その他に比重差によ
り分別しようとする技術がある。
【0004】次に、上記のの問題に対しては、例えば
SAE Tech. Pap. Ser. (1992) に掲載された、 M. D. D
rigotas, G. P. Weeks, J. M. Fisher著の論文「ポリエ
チレンテレフタレートの分解」に開示されているよう
に、高分子材料の廃棄物をモノマーまで分解した後に再
度重合させて品質の回復を図ろうとするものがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記した分別
の技術では、熱硬化性樹脂のように溶解性の乏しいもの
の分別や、比重が近似している樹脂同士の分別は困難で
ある。一方、前記した品質回復の技術では、支障なくモ
ノマーまで分解できる高分子材料の種類は限定され、ま
た、モノマーまで分解した後に再度重合させるという工
程はエネルギーのロスが大きく、経済的に有利ではな
い。
【0006】そこで本発明は、上記のような不具合を解
消するため、リサイクルを図る上で有利かつ有意義な新
規の高分子を提供し、併せてその製造方法、回収方法及
び再生方法をも提示することを、その解決すべき課題と
する。
【0007】
【着眼点】本発明者は、高分子を、特定の分子量のオリ
ゴマー単位毎に連結部を介して連結させることにより、
オリゴマー単位に分解可能で、かつこれらのオリゴマー
が連結部を介して互いに結合して元の高分子を再形成で
きるように構成することを考えた。
【0008】このような高分子をリサイクルを図る上で
有利かつ有意義に構成するためには、上記の連結部が次
の条件を備えていなければならない。 (1) 連結部の結合がモノマー相互間の結合とは異種の化
学結合であって、モノマー相互間の結合が開裂しない所
定の処理で開裂、再結合できること。 (2) 連結部の介在することが、当該高分子に本来期待さ
れている物性を余り阻害しないこと。
【0009】高分子が以上のように構成されていると、
当該高分子をオリゴマー単位に分解したもとで、その分
子量と他種高分子材料の分子量との差を利用した各種の
手段により、各種の高分子材料が混在する廃棄物中より
オリゴマーを分別、回収することが容易になる。また、
回収したオリゴマー中から劣化したオリゴマーを排除し
て再生品の品質確保を図ることもできる。そしてこのオ
リゴマーを元の高分子に再構成すれば良い。
【0010】
【課題を解決するための手段】
(第1発明の構成)上記課題を解決するための本願第1
発明(請求項1に記載の発明)の構成は、高分子の構成
単位であるモノマーが一定数重合されたオリゴマー部
を、連結部を介して複数連結させた高分子であって、前
記連結部が、オリゴマー部におけるモノマー相互間の結
合が開裂しない所定の処理により開裂、再結合を繰り返
し得る化学結合をもってオリゴマー部を連結しているオ
リゴマー分解性高分子である。
【0011】(第2発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第2発明(請求項2に記載の発明)の構成は、
少なくとも以下(1)、(2)のプロセス、及び、必要
な場合には(3)のプロセスを、同時に、あるいは所定
の順序に従って行うことにより前記第1発明に記載した
オリゴマー分解性高分子を製造する、オリゴマー分解性
高分子の製造方法である。 (1)高分子のモノマーを一定数重合させるオリゴマー
部形成プロセス。 (2)オリゴマー部の端部あるいは端部を構成すべきモ
ノマーと、連結部あるいは連結部を構成すべき前駆体
と、を結合させる連結部形成プロセス。 (3)前記連結部形成プロセスにおいて、オリゴマー部
の端部あるいは端部を構成すべきモノマーと、連結部を
構成すべき前駆体とを結合させる場合においては、その
後当該前駆体から連結部を完成させる連結部完成プロセ
ス。
【0012】(第3発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第3発明(請求項3に記載の発明)の構成は、
前記第1発明に記載したオリゴマー分解性高分子を含む
高分子材料混在廃棄物に対して、少なくとも以下
(4)、(5)のプロセスを行うことにより、前記高分
子材料混在廃棄物中から目的のオリゴマーを分別、回収
する、オリゴマー分解性高分子の回収方法である。 (4)オリゴマー分解性高分子における連結部の化学結
合を開裂させる処理を施して、オリゴマー分解性高分子
をオリゴマー単位に分解するオリゴマー化プロセス。 (5)前記オリゴマー化プロセスで得られたオリゴマー
の、流動性あるいは溶媒に対する溶解性における他種高
分子材料との差異を利用して、当該オリゴマーを分別す
るオリゴマー分別プロセス。
【0013】(第4発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第4発明(請求項4に記載の発明)の構成は、
前記第3発明に記載したオリゴマー化プロセスを経て得
られたオリゴマー中から、オリゴマー部あるいは連結部
において化学構造上の変性や劣化を生じているオリゴマ
ーを所定の方法で排除し、しかる後前記第1発明に記載
したオリゴマー分解性高分子を再生させる、オリゴマー
分解性高分子の再生方法である。
【0014】
【作用・効果】
(第1発明の作用・効果)第1発明のオリゴマー分解性
高分子は、その連結部が、オリゴマー部におけるモノマ
ー相互間の結合が開裂しない所定の処理により開裂、再
結合を繰り返し得る化学結合をもってオリゴマー部を連
結しているので、この化学結合のみを選択的に開裂させ
たり、再結合させたりすることができる。従って、使用
済みのオリゴマー分解性高分子のリサイクルを図る上
で、第3発明や第4発明の方法によってその回収と再生
とを行うことが可能となり、前記従来技術における分離
回収及び再使用上の問題点を解消することができる。
【0015】(第2発明の作用・効果)第2発明のオリ
ゴマー分解性高分子の製造方法は、そのオリゴマー部形
成プロセス、連結部形成プロセス、更に、場合により連
結部完成プロセスによって、第1発明のオリゴマー分解
性高分子を製造することができる。
【0016】(第3発明の作用・効果)第3発明のオリ
ゴマー分解性高分子の回収方法は、そのオリゴマー化プ
ロセスとオリゴマー分別プロセスとにより、高分子材料
混在廃棄物中からの目的のオリゴマーの分別、回収を容
易にする。この方法によれば、熱硬化性樹脂のように溶
解性の乏しい高分子材料間の分別や、比重が近似してい
る高分子材料間の分別も容易になる。
【0017】(第4発明の作用・効果)第4発明のオリ
ゴマー分解性高分子の再生方法は、前記第3発明のオリ
ゴマー化プロセスを経て得られたオリゴマー中の、変性
や劣化を生じたオリゴマーの排除を容易にする。この方
法は、高分子の再生にあたりモノマーまで分解する従来
技術に比較して少なくともエネルギーのロスが小さく、
経済的に有利である。
【0018】
【実施態様】次に、第1発明〜第4発明の実施態様を、
順次説明する。
【0019】〔第1発明の実施態様〕
【0020】(オリゴマー部の種類)オリゴマー部の種
類については、特段の限定はない。即ち、ポリプロピレ
ン、ポリエチレン、ポリスチレン等のポリオレフィン類
のオリゴマーや、ポリブタジエン、ポリイソプレン等の
エラストマー類のオリゴマー、ポリメチルメタクリレー
ト、ポリアミド、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポ
リエステル、その他の各種の高分子のオリゴマーを用い
ることができる。
【0021】オリゴマー部として更に、アルキド樹脂、
エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹
脂の構成部分となるべきオリゴマーを用いることもでき
る。通常、熱硬化性樹脂は架橋反応により硬化させるこ
とから、加熱しても溶融することがないために、その廃
品の再生使用は困難であるが、オリゴマー分解性の熱硬
化性樹脂は架橋反応による硬化の後もオリゴマー化する
ことにより均一な分子量のオリゴマーに低分子量化する
ことができるため、その廃品の再生使用が可能である
(実施例5参照)。
【0022】また、任意の2種類以上のモノマーを共重
合させた共重合体からなるオリゴマー部を用いることも
できる。
【0023】(オリゴマー部の分子量)一般的に、オリ
ゴマー部の分子量またはオリゴマー部におけるモノマー
の重合度が低過ぎる場合には、相対的に連結部の量比が
高くなるため、高分子本来の性質が変化したり、高分子
の物性が悪くなったりする恐れがある。また、オリゴマ
ー部における分子量またはモノマーの重合度が高過ぎる
場合には、オリゴマー分解性高分子の回収の際のオリゴ
マー化プロセスで得られたオリゴマーの溶解性や流動性
が低くなるため、高分子材料混在廃棄物中からの目的の
オリゴマーの分別、回収が困難になる恐れがある。
【0024】しかし実際において、オリゴマー部につい
て、その分子量またはモノマーの重合度の上限、下限
は、リサイクルに適した高分子としての目的に適う限り
において、モノマーの種類に応じて個々に定まるもので
あり、一律に限定することは困難である。モノマーの種
類によっては、2量体あるいは分子量が500に満たな
い低分子量のオリゴマーや、数十量体あるいは分子量が
10,000程度やそれ以上の高分子量のオリゴマーで
も有効にオリゴマー部を構成する場合がある。
【0025】(連結部の種類)連結部は、オリゴマー部
におけるモノマー相互間の結合が開裂しない所定の処理
により開裂、再結合を繰り返し得る化学結合をもってオ
リゴマー部を連結するものでなければならない。
【0026】連結部の一例として、−Si−Si−結合
がある。この連結部は、モノクロルシリル基(−Si−
Cl)を有する化合物等を連結部構成用の化合物として
用いることにより導入することができる。この−Si−
Si−結合は、遠紫外光(254nm)の照射により開
裂させることができ、カップリング反応により再結合さ
せることができる。
【0027】連結部の他の一例として、−C(=O)−
O−(エステル結合)がある。この連結部は、例えばカ
ルボキシル基を有する化合物と水酸基を有する化合物と
を連結部構成用の化合物として用いることにより導入す
ることができる。このエステル結合は、加水分解反応に
より開裂させることができ、脱水縮合反応により再結合
させることができる。なお、モノマー相互間が加水分解
され易い結合を有しているポリウレタン、ポリアミド、
ポリカーボネート、ポリエステル等については、連結部
をこの構成とすることは避けた方が良い。
【0028】連結部の他の一例として、−S−S−(ジ
スルフィド結合)がある。この連結部はメルカプト基を
有する化合物等を連結部構成用の化合物として用いるこ
とにより導入することができる。このジスルフィド結合
は、酸化反応により開裂させることができ、還元反応に
より再結合させることができる。
【0029】連結部の他の一例として、フラン環とマレ
イミド環とを前駆体とする連結部がある。この連結部
は、一方のモノマーあるいはオリゴマーにはフリル基を
結合させておき、他方のモノマーあるいはオリゴマーに
はマレイミド基を結合させておくことによって、次の
「化1」に示すような Diels-Alder反応により開裂させ
たり再結合させたりすることができる。「化1」中でS
字状に表示した結合手はオリゴマーとの結合手を示し、
アルキレン基等を介してオリゴマーと結合していても良
い。
【0030】
【化1】
【0031】連結部の他の一例として、クマリン、アン
トラセン等を前駆体とする連結部がある。この連結部
は、対のモノマーあるいはオリゴマーに、前駆体として
のクマリンあるいはアントラセンを結合させておき、次
の「化2」に示すように近紫外光を照射したもとでの光
二量化反応によって連結部を完成させるものである。
「化2」中でS字状に表示した結合手は、「化1」にお
ける場合と同じ意味である。
【0032】
【化2】
【0033】クマリン、アントラセン等を前駆体とする
連結部を用いたオリゴマー分解性高分子につき、これを
オリゴマー化する際には、照射光の波長を変えることに
より、前記光二量化反応の逆の反応を起こさせれば良
い。
【0034】(オリゴマー分解性高分子の構造)オリゴ
マー分解性高分子は、直鎖状の構造を有するリニアな高
分子に限らず、主鎖から規則的な間隔をもって側鎖が派
生した構造の櫛型高分子、いわゆる星型高分子(スター
ポリマー)、高分子鎖がランダムに多数の分枝を派生し
た構造の分枝型高分子(ブランチポリマー)、高分子鎖
が三次元の網目を形成するように架橋した架橋高分子等
の任意の構造をとることができる。上記の各種構造の高
分子において、高分子鎖の分枝点や架橋点は、連結部に
より構成されていても良く、オリゴマー部を構成するモ
ノマーがその側鎖等を利用して分枝部あるいは架橋部を
形成することにより構成されていても良い。
【0035】網目状の構造を有するオリゴマー分解性高
分子の一例を図1に示す。図1の例では、波線で示すオ
リゴマー部はスチレンの重合体であるオリゴマーにより
構成されており、連結部はトリメリット酸が前記オリゴ
マーとエステル結合により連結されることにより構成さ
れている。そして、図1に示すように、連結部であるト
リメリット酸がそれぞれ3個のオリゴマーと連結される
ことにより、全体として網目状の構造を有するオリゴマ
ー分解性高分子が構成されている。
【0036】〔第2発明の実施態様〕
【0037】(オリゴマー部形成プロセスの実施態様)
オリゴマー部形成プロセスは、オリゴマー分解性高分子
を構成すべき所定の重合度のオリゴマー部を、モノマー
の重合によって形成するプロセスである。このオリゴマ
ー部は、その一端部あるいは両端部に、連結部との結合
を形成するための官能基を備えていた方が良い場合が多
い。
【0038】オリゴマー部形成プロセスの有利な実施態
様の一つとして、リビング重合法がある。リビング重合
法は、周知のように、ある特定の重合開始剤および重合
条件を用いることにより、単純な重合法では得られない
以下のような特徴ある重合体が得られる方法である。 i)分子量分布の狭い、即ち重合度の揃った重合体が得
られる。 ii)重合体の分子量を、数百以下の低分子量のオリゴ
マーから、分子量が数十万以上の高分子量体に至る広い
範囲で任意にコントロールできる。 iii)重合体の一方あるいは両方の端部に、連結部と
の結合を形成させるための官能基を容易に導入すること
ができる。
【0039】このリビング重合法には、周知のように、
カチオン重合法、アニオン重合法、ラジカル重合法、配
位重合法(ツィーグラーナッタ重合法またはメタセシス
重合法)があるが、そのいずれの方法を用いても良い。
【0040】オリゴマー部形成プロセスの他の実施態様
として、ラジカル重合開始剤を用いる方法がある。この
方法は、連結部との結合を形成し得る官能基を備えたラ
ジカル重合開始剤を用いてモノマーのラジカル重合を行
わせ、こうして成長したラジカル同士を反応させて、両
端に前記の官能基を備えたオリゴマー部を形成する方法
である。
【0041】オリゴマー部形成プロセスの他の実施態様
として、連鎖移動剤を利用したテロメリゼーション法が
ある。この方法は、例えば次の「化3」で示すように、
テローゲンX−Yとn個のモノマー(nM)を用いて重
合反応を起こさせ、テレケリオックオリゴマー(X−M
n −Y)を形成する方法である。
【0042】
【化3】
【0043】上記のラジカル重合開始剤を用いる方法
と、連鎖移動剤を利用したテロメリゼーション法とを併
用すると、より収率良く目的のオリゴマーを得ることが
できる。例えば、次の「化4」で示す4,4−アゾビス
−4−シアノ吉草酸をラジカル重合開始剤に用い、「化
5」で示すジチオグリコール酸を連鎖移動剤に用いて、
スチレン等のモノマーのラジカル重合を行うと、両端に
カルボキシル基を有するオリゴスチレンを形成すること
ができる。
【0044】
【化4】
【0045】
【化5】
【0046】オリゴマー部形成プロセスの他の実施態様
として、重縮合反応あるいは重付加反応を利用する方法
がある。この方法では、2種類のモノマーのうちの一方
のモノマーの量を過剰にすることにより、オリゴマー部
の末端に連結部との結合が可能な特定の官能基を備えさ
せることができる。例えば、次の「化6」で示すよう
に、ジアミンモノマーと酸無水物モノマーとの重縮合に
よりポリイミドタイプのオリゴマー部を形成する場合、
ジアミンモノマー成分を過剰に加えることにより、オリ
ゴマー部の両端をアミノ基とすることが可能である。
【0047】
【化6】
【0048】(連結部形成プロセス、連結部完成プロセ
スの実施態様)連結部形成プロセスは、オリゴマー部の
端部と連結部とを結合させるプロセスである。ここにお
いて、オリゴマー部は必ずしも既に完成している必要は
なく、オリゴマー部の端部を構成すべきモノマーが連結
部と結合した後に、そのモノマーからオリゴマー部の重
合が開始されても良い。また、連結部も必ずしも既に完
成されている必要はなく、連結部の前駆体がオリゴマー
部と結合した後に、連結部完成プロセスとして、その前
駆体から連結部が完成されても良い。
【0049】連結部形成プロセスの実施態様の一つとし
て、例えば、リビングアニオン重合法で合成したオリゴ
マー部と、連結部を構成するテトラメチルジクロロジシ
ランCl−Si(CH3 2 −Si(CH3 2 −Cl
とを反応させる方法がある。この場合、次の「化7」で
示すオリゴマー分解性高分子が得られる。「化7」中、
波線は一定の重合度のスチレンオリゴマー部を示す。
【0050】
【化7】
【0051】このオリゴマー分解性高分子は、連結部の
Si−Si結合の開裂、再結合によりオリゴマーへの分
解と、オリゴマー分解性高分子の再生とを繰り返すこと
ができる。
【0052】連結部形成プロセスに引き続いて連結部完
成プロセスが行われる場合の実施態様の一つとして、例
えば図2に示すように、リビングアニオン重合法で合成
したオリゴマー部の両端部に連結部の前駆体であるブロ
モアントラセンを結合させて重合を停止させ、次いで光
二量化反応によってブロモアントラセンを二量化させて
連結部を完成させる方法がある。図2中、波線は一定の
重合度のオリゴマー部を示す。
【0053】連結部形成プロセスに引き続いて連結部完
成プロセスが行われる場合の他の実施態様として、互い
に結合可能な官能基A,Bをそれぞれ有する、対のリビ
ングカチオン重合開始剤とリビングアニオン重合開始剤
とからそれぞれオリゴマー重合を行わせ、一方の重合末
端の炭素カチオンと、他方の重合末端の炭素アニオンと
を結合させてオリゴマー部を形成させる方法がある。こ
れらのオリゴマーをその末端の官能基A,B間の結合に
より多数連結させると、オリゴマー分解性高分子が形成
される。
【0054】連結部形成プロセスに引き続いて連結部完
成プロセスが行われる場合の更に他の実施態様として、
オリゴマーの両端部に互いに異なる連結部前駆体が結合
される場合がある。例えば次の「化8」に示すように、
アセトキシビニルエーテルのHI付加体を重合開始剤と
してリビングカチオン重合でオリゴマーを合成した後、
ナトリウムマロン酸エチルNa−CH(COOC
2 5 2 によって重合を停止し、その後に加水分解を
行うと、一端に水酸基、他端にカルボキシル基を有する
オリゴマーが合成される。そして、連結部完成プロセス
として、これらのオリゴマーを相互にエステル結合によ
り連結させれば、オリゴマー分解性高分子を得る。この
オリゴマー分解性高分子は、上記エステル結合の加水分
解によりオリゴマー単位に分解することができる。
【0055】
【化8】
【0056】連結部形成プロセスに引き続いて連結部完
成プロセスが行われる場合の更に他の実施態様として、
両端に同一の官能基Aを備えたオリゴマーと、両端に同
一の官能基B(官能基Aと官能基Bとは互いに結合した
り開裂したりできる)を備えたオリゴマーとの2種類の
オリゴマーを調整し、これらのオリゴマーを、その官能
基Aと官能基Bとの反応により連結させてオリゴマー分
解性高分子を得る場合がある。例えば、両端に水酸基を
有するオリゴマーと、両端にカルボキシル基を有するオ
リゴマーとを調整し、連結部完成プロセスとして、これ
らのオリゴマーを相互にエステル結合により連結させれ
ば、オリゴマー分解性高分子を得る。このオリゴマー分
解性高分子は、上記エステル結合の加水分解によりオリ
ゴマー単位に分解することができる。
【0057】以上に述べたオリゴマー部形成プロセス、
連結部形成プロセス、連結部完成プロセスの各実施態様
のいずれにおいても、オリゴマー部が直鎖状に形成され
る場合の他、オリゴマー部が分枝構造あるいは側鎖構造
を持っていてその末端が3つ以上ある場合にも適用され
る。
【0058】〔第3発明の実施態様〕
【0059】(オリゴマー化プロセスの実施態様)オリ
ゴマー化プロセスは、オリゴマー分解性高分子における
連結部の化学結合を開裂させる処理を施して、オリゴマ
ー分解性高分子をオリゴマー単位に分解するプロセスで
ある。
【0060】連結部の化学結合を開裂させる処理は、連
結部の化学結合の種類に応じて様々であり、例えば、上
記の「連結部の種類」の項で述べた結合開裂処理や、
「連結部形成プロセス、連結部完成プロセスの実施態
様」の項で述べた結合開裂処理などがある。一般的に
は、熱分解、遠紫外光〜可視光による光分解、加水分
解、メタノールやグリコール等による加溶媒分解、酸化
−還元系や照射光波長の変換等による可逆反応の利用な
どの手段のうちから好適なものを選択すれば良い。
【0061】(オリゴマー分別プロセスの実施態様)オ
リゴマー分別プロセスは、前記オリゴマー化プロセスで
得られたオリゴマーの、流動性あるいは溶媒に対する溶
解性における他種高分子材料との差異を利用して、当該
オリゴマーを分別するプロセスである。
【0062】即ち、高分子材料混在廃棄物に対しオリゴ
マー化プロセスを行うと、通常はオリゴマー分解性高分
子のみがオリゴマー化され、低分子量化する。その結
果、第1に、当該オリゴマーは高分子材料混在廃棄物中
の他種高分子材料に比較して顕著に流動性が向上するの
で、メッシュ板を用いた濾過、デカンテーション等の方
法により高分子材料混在廃棄物からオリゴマーを分別す
ることができる。第2に、当該オリゴマーは高分子材料
混在廃棄物中の他種高分子材料に比較して種々の溶媒に
対する溶解性が向上するので、特定の溶媒を用いて当該
オリゴマーのみを抽出することにより、高分子材料混在
廃棄物から分別することができる。
【0063】〔第4発明の実施態様〕第4発明において
排除されるべきオリゴマーとしては、主骨格の構造が変
性、劣化したオリゴマーや、端部に結合している連結部
あるいは連結部前駆体が変性又は欠落しているためにオ
リゴマー分解性高分子の再生にもちいることができない
オリゴマーが挙げられる。これらの変性、劣化したオリ
ゴマーは、正常なオリゴマーに比較して、一般的に極
性、溶解性、沸点、粘性等の点で性質が異なる場合が多
い。従って、例えば減圧蒸留又は常圧蒸留、いわゆるG
PCを含む液体クロマトグラフィー、シリカゲルカラ
ム、再沈殿等の一般的な分別法のうちから好適な手法を
選択して変性、劣化したオリゴマーを排除すれば良い。
【0064】変性、劣化したオリゴマーを排除して得ら
れた精製オリゴマーからオリゴマー分解性高分子を再生
する方法は、前記第3発明における該当するプロセスの
手順に従う。
【0065】
【実施例】次に、本願第1発明〜第4発明の実施例につ
いて説明する。
【0066】(実施例1)本実施例は、オリゴマーを形
成した後、これを連結部を用いて連結することによりオ
リゴマー分解性高分子を製造し、次いで他種の高分子材
料が混在しない条件下でオリゴマーまで分解し、これを
再度オリゴマー分解性高分子に再生させたものである。
【0067】真空ラインに接続した、−78°Cに保っ
た反応容器中に、重合開始剤であるNa−ナフタレンの
テトラヒドロフラン(THF)溶液(0.20mモル溶
液4ml)を導入した後更に、良く攪拌しながら、徐々
にスチレンのTHF溶液(3.0mモル溶液40ml)
を添加して、1時間放置した。
【0068】この時点で反応容器にメタノールを添加し
て重合を停止させたもとで、反応容器の内容物の一部を
取り出し、これをメタノール中に投入してスチレンオリ
ゴマーを沈殿させ、回収した。このオリゴマーは定量的
に得られ、その分子量を分析したところ、モノマーの仕
込み比と重合開始剤の比から理論的に求められる分子量
とほぼ等しい、分子量約3,000のスチレンオリゴマ
ーが得られた。このスチレンオリゴマーの分子量分布は
1.04であり、非常に均一な分子量であった。
【0069】一方、反応容器から取り出さなかった内容
物の残部に対しては、ジシラン化合物Cl−(Me)2
Si−Si(Me)2 ClのTHF溶液(0.20mモ
ル溶液)10mlを添加して、ジシラン結合部(Si−
Si)を連結部とするスチレンオリゴマー分解性高分子
の合成反応を行った。次いでこの合成反応液をメタノー
ル中に滴下し、得られたスチレンオリゴマー分解性高分
子の沈殿を単離、精製して分子量を分析したところ、全
体の重量平均分子量が約28万であった。この高分子
は、分子量約3,000のスチレンオリゴマーがジシラ
ン結合部により連結されてなる主骨格部を有している。
【0070】上記のスチレンオリゴマー分解性高分子の
諸物性を測定したところ、表1において「実施例1(初
期品)」として示すように、いずれの物性においても、
通常のラジカル重合(重合開始剤AIBN、110°
C、20時間)で合成した分子量約29万のポリスチレ
ンの物性(表1に「比較例1」として示す)と比較して
見劣りしなかった。なお、表1において、引張破断点応
力及び引張破断点伸びはJIS K6871に準じて、
曲げ強度及び曲げ弾性率はASTM−D790に準じ
て、熱変形温度はJIS K6871に準じて、それぞ
れ測定したものであり、測定機器は「インストロン43
02型万能材料試験機である。以下の各実施例において
も、引張破断点応力及び引張破断点伸び、曲げ強度及び
曲げ弾性率、熱変形温度は同じ測定方法及び測定機器に
よった。
【0071】
【表1】
【0072】続いて、スチレンオリゴマー分解性高分子
をクロロホルム中に溶解させ、不活性な雰囲気下で、低
圧水銀ランプを光源とする遠紫外光を10時間照射し
た。そして溶媒をエバポレーター及び真空乾燥器で除去
して、両端にSi−Cl結合を有したスチレンオリゴマ
ーを単離した。このスチレンオリゴマーは定量的に得ら
れ、分子量約2,900、分子量分布1.08であっ
た。
【0073】このスチレンオリゴマーをトルエン中に溶
解し、金属ナトリウムの存在下で縮合反応させたとこ
ろ、ほぼ定量的に分子量約26万のスチレンオリゴマー
分解性高分子が再生された。その物性は、表1において
「実施例1(再生品)」として示すように、実施例1の
初期品の物性値とほぼ同程度であった。
【0074】(実施例2)本実施例は、2群のオリゴマ
ーを形成し、両群のオリゴマーの両端に異種の互いに反
応可能な連結部前駆体を付加した後、これらオリゴマー
の連結部前駆体を互いに結合させることによりオリゴマ
ー分解性高分子を製造し、次いで他種の高分子材料が混
在しない条件下でオリゴマーまで分解した後、これをオ
リゴマー分解性高分子に再生させ、かかる再生を何回か
繰り返して再生品の物性値の推移を調べたものである。
【0075】まず、実施例1と同一の工程によりスチレ
ンオリゴマーを2バッチ合成した。そして、一方のバッ
チのスチレンオリゴマーのTHF溶液をラインより取り
出し、ドライアイス中に添加した。次いでこの液を塩酸
酸性の多量のメタノール中に投入してスチレンオリゴマ
ーを沈殿させ、回収した。このスチレンオリゴマー(以
下、オリゴマーAという)は両端に前記ドライアイスか
ら供給されたカルボキシル基(−COOH)を備え、分
子量は約3,000、分子量分布は1.06であった。
【0076】また、他一方のバッチのスチレンオリゴマ
ーを収容したラインに対してはエチレンオキシドのTH
F溶液を添加し、その反応液をラインから取り出して塩
酸酸性の多量のメタノール中に投入し、沈殿したスチレ
ンオリゴマーを回収した。このスチレンオリゴマー(以
下、オリゴマーBという)は両端に水酸基(−OH)を
備え、分子量は約3,000、分子量分布は1.05で
あった。
【0077】オリゴマーAにSOCl2 を作用させて両
端を−COClとした後、これにオリゴマーBを反応さ
せて、オリゴマーAとオリゴマーBとがエステル結合を
介して連結されたスチレンオリゴマー分解性高分子を得
た。この高分子の分子量は約25万であり、その諸物性
は表1において「実施例2(初期品)」として示したよ
うに、比較例1として示したポリスチレンの物性とほぼ
同等であった。
【0078】次に、本実施例のスチレンオリゴマー分解
性高分子をKOH存在下で加水分解することにより、オ
リゴマーAとオリゴマーBとの混合物を得た。この混合
物を構成するオリゴマーは分子量約2,900、分子量
分布1.10であった。
【0079】上記のオリゴマー混合物に再度SOCl2
を作用させて、オリゴマーAの両端を−COClとし、
これとオリゴマーBとの反応により、オリゴマーAとオ
リゴマーBとがエステル結合を介して連結されたスチレ
ンオリゴマー分解性高分子を再生した。この再生高分子
の諸物性は、表1において「実施例2(再生品)」とし
て示したように、実施例1の初期品の物性値とほぼ同程
度であった。
【0080】次いでこの再生高分子を上記と同じプロセ
スにより加水分解した後、スチレンオリゴマー分解性高
分子の2回目の再生を行った。この2回目再生品の物性
値は引張破断点応力が40MPa、引張破断点伸びが
1.8%、曲げ強度が56MPa、曲げ弾性率が2.7
GPa、熱変形温度が78°Cであった。
【0081】(実施例3)本実施例も、2群のオリゴマ
ーを形成し、両群のオリゴマーの両端に異種の互いに反
応可能な連結部前駆体を付加した後、これらオリゴマー
の連結部前駆体を互いに結合させることによりオリゴマ
ー分解性高分子を製造し、次いで他種の高分子材料が混
在しない条件下でオリゴマーまで分解したものである。
【0082】2つのフラスコ中にそれぞれ、THF22
5ml、2官能性重合開始剤である下記「化9」の化合
物1.16mモル、触媒としてのn−Bu4 NF・3H
2 Oの適量を導入した後、メチルメタクリレート(MM
A)を0.06モルとなるまで1時間かけて滴下し、モ
ノマー重合を充分に進めるために10時間の反応時間を
設定した。
【0083】
【化9】
【0084】こうして準備した2つの同一内容の重合バ
ッチのうち、一方の重合バッチには下記「化10」の化
合物を2.5mモルとなるように添加して1時間かき混
ぜ、分子量約5,200、分子量分布1.12のMMA
オリゴマー(以下、オリゴマーCという)を得た。オリ
ゴマーCの両端には、定量的にフラン環が導入されてい
た。
【0085】
【化10】
【0086】他一方の重合バッチには、下記「化11」
の化合物を2.5mモルとなるように添加して1時間か
き混ぜ、分子量約5,000、分子量分布1.18のM
MAオリゴマー(以下、オリゴマーDという)を得た。
オリゴマーDの両端には、定量的にマレイミド環が導入
されていた。
【0087】
【化11】
【0088】上記のオリゴマーCを含む反応液と、オリ
ゴマーDを含む反応液とを混合し、室温で20時間攪拌
したところ、多数のMMAオリゴマーが連結部であるフ
ラン環とマレイミド環のDiels-Alrer 反応部を介して連
結された重量平均分子量約51万のMMAポリマーを得
た。
【0089】このポリマーを90°Cで4時間加熱して
分解反応を起こさせたところ、粘度が著しく低下し、ほ
ぼ定量的に分子量約5,100、分子量分布1.23の
MMAオリゴマーを得た。
【0090】(実施例4)本実施例は、オリゴマーを形
成してその一端部に官能基を付加し、一方で前記官能基
と結合可能な連結サイトを3個以上備えた核化合物を準
備して、この核化合物に3個以上の前記オリゴマーを結
合させることにより、オリゴマー分解性のいわゆる星型
ポリマーを製造したものである。なお、この星型ポリマ
ーは一旦オリゴマー化した後、星型ポリマーの再生を行
った。
【0091】充分に窒素置換したオートクレーブ中に容
器を設置して、この容器にトルエン951mlを注入
し、この容器全体をドライアイスを投入したエタノール
を用いて−78°Cに冷却した。次いで前記トルエンに
プロピレンを830mモルとなるように液化溶解させ
た。続いて、共触媒としてのジエチルアルミニウムクロ
リドを1モル/lトルエン溶液としたものを5ml加え
た。最後に、触媒/重合開始剤であるバナジウムアセチ
ルアセトナートを0.5mモルとなるように加えてプロ
ピレンの重合を開始させた。
【0092】重合開始より3時間経過後、重合液の一部
を分取してメタノール中に滴下・沈殿させることにより
プロピレンオリゴマーを単離し、その分子量を分析した
ところ、分子量約1万6千、分子量分布1.16のプロ
ピレンオリゴマーが得られていた。
【0093】3時間経過後の前記重合液の残部に対して
は、プロピレンオリゴマーの一端部にアルデヒド基を生
成させるため、まず30kg/cm2 の一酸化炭素を加
えて更に1時間かき混ぜながら反応させ、その後この反
応液を大過剰の塩酸酸性エタノール液に投入してプロピ
レンオリゴマーを沈殿させた。これを濾過して分別した
後、メタノールで数回洗浄し、減圧乾燥した。プロピレ
ンオリゴマーの一端部にアルデヒド基を定量的に生成し
ていることは、赤外吸収スペクトルにより確認した。
【0094】次に、一端部にアルデヒド基を有するプロ
ピレンオリゴマーを、水素化リチウムアルミニウムによ
り処理して、上記アルデヒド基を水酸基に変えさせた。
こうして得た、一端部に水酸基を有するプロピレンオリ
ゴマーを、その約1/3当量のトリメリット酸クロリド
と混合することにより、トリメリット酸を連結部とし、
エステル結合によってプロピレンオリゴマーが連結され
た、3本鎖の星型ポリプロピレンを得た。
【0095】なお、上記の星型ポリプロピレンを加水分
解処理したところ、分子量約1万6千、分子量分布1.
20のプロピレンオリゴマーが再度得られた。本実施例
のプロセスの概要を図3の(a)及び(b)に示す。図
中、波線はオリゴマー部を示す。
【0096】(実施例5)本実施例は、一般的に分解が
困難とされる熱硬化性樹脂に本発明を適用してみたもの
である。即ち、熱硬化性樹脂の原料とされる2種類のモ
ノマーを共重合させてオリゴマーを合成し、このオリゴ
マーを連結部で連結して熱硬化性のオリゴマー分解性高
分子を合成し、また、これを一旦オリゴマーにまで分解
した後にオリゴマー分解性高分子を再生させたものであ
る。なお、比較例2として、同じオリゴマーを分解性の
ない化合物を用いて連結した熱硬化性の高分子を得て、
実施例5と同じ条件下でオリゴマーへの分解が起こるか
否か確かめた。
【0097】反応容器中に、第1のモノマーであるビス
フェノールA342g(1.5モル)と、第2のモノマ
ーであるエピクロロヒドリン1,388g(15モル)
とを入れ、かき混ぜながら、この溶液を119°Cに加
熱還流した。次いで、前記第1、第2のモノマーの共重
合を起こさせるため、この混合溶液に水酸化ナトリウム
の40wt%水溶液304gを約3時間かけて滴下しつ
つ、内容物の温度が99〜119°Cを保つように調節
した。
【0098】水酸化ナトリウム水溶液の滴下終了後、共
重合オリゴマーの精製を図るため、まず、過剰のエピク
ロロヒドリンを減圧下で回収した後、トルエン1,00
0mlを加えた。そして、その溶液を1リッターの水で
3回洗浄し、生成した食塩および残存するアルカリを除
去した後、減圧下に170°Cまで加熱してトルエンを
除き、ビスフェノールジグリシジルエーテルオリゴマー
(エポキシ樹脂のオリゴマー)を509g得た。このオ
リゴマーは、分子量約380のもののみからなる粘稠な
薄黄色の液体であった。
【0099】次に、15gのH2 N(CH2 3 −Si
−Si−(CH2 3 NH2 を前記エポキシ樹脂100
gに対して加え、減圧下で脱泡した後にシリコーンゴム
型に流し込んだ。そして、80°Cで8時間、次いで1
80°Cで4時間加熱してエポキシ硬化樹脂を得た。こ
のエポキシ硬化樹脂は、エポキシ樹脂のオリゴマーがS
i−Si結合部を介して複数連結されたものである。
【0100】上記のエポキシ硬化樹脂を、トルエン/ク
ロロホルムの混合溶媒中において、不活性雰囲気下で低
圧水銀ランプにより遠紫外光を20時間照射した。この
処理によりエポキシ硬化樹脂はSi−Si結合部で光分
解を起こし、溶媒を除去した後には分子量550のオリ
ゴマーのみからなる粘稠な液体が再び得られた。オリゴ
マーの分子量の増加はアミノプロピルシランの付加によ
るものである。
【0101】なお、光分解により得られたオリゴマー液
について、トルエン中、金属ナトリウムの存在下で縮合
反応を行わせた結果、前記したと同様のエポキシ硬化樹
脂が再生された。そして、前記の最初に合成したエポキ
シ硬化樹脂(初期品)及び再生されたエポキシ硬化樹脂
につき、ASTM−D790に準じて曲げ強度及び曲げ
弾性率を測定した。その結果、初期品の曲げ強度は96
MPa、曲げ弾性率は2.2GPaであり、再生品の曲
げ強度は92MPa、曲げ弾性率は2.1GPaであっ
た。この測定結果より、再生品の物性は初期品の物性と
ほぼ同等であると評価できる。本実施例のプロセスの概
要を図4の(a)及び(b)に示す。図中、波線はオリ
ゴマー部を示す。
【0102】(比較例2)15gのH2 N(CH2 8
NH2 を、前記実施例5で得た分子量約380のオリゴ
マー100gに加え、減圧下で脱泡した後にシリコーン
ゴム型に流し込んだ。そして、80°Cで8時間、次い
で180°Cで4時間加熱してエポキシ硬化樹脂を得
た。このエポキシ硬化樹脂は、エポキシ樹脂のオリゴマ
ーが−(CH2 8 −を介して複数連結されたものであ
る。
【0103】上記のエポキシ硬化樹脂を、トルエン/ク
ロロホルムの混合溶媒中において、不活性雰囲気下で低
圧水銀ランプにより遠紫外光を20時間照射したが、こ
の処理によってエポキシ硬化樹脂が分解を起こすことは
なく、不溶不融の硬化樹脂のままであった。
【0104】(実施例6)本実施例は、オリゴマー分解
性高分子と他種の高分子材料との混在物に対し、オリゴ
マー化プロセスとオリゴマー分別プロセスとを行って当
該オリゴマーを回収したものである。
【0105】実施例5と同じオリゴマー分解性のエポキ
シ硬化樹脂(エポキシ樹脂のオリゴマーがSi−Si結
合部を介して複数連結されたもの)と、市販のポリエチ
レン(重量平均分子量約100万)と、市販のポリプロ
ピレン(重量平均分子量約20万)とをそれぞれ1〜1
0mmの寸法に粉砕した後、重量比1:1:1で混合し
て、人為的に上記3種類の高分子の混在廃棄物を作製し
た。
【0106】この高分子混在廃棄物をトルエン/クロロ
ホルム混合溶媒に光が良く透過する程度の密度に浸漬
し、不活性雰囲気下で遠紫外光(254nm)を20時
間照射した。そして混合溶媒中の固形物を濾別した後、
溶媒をエバポレータで蒸発させ、溶解していたエポキシ
樹脂のオリゴマーを単離した。エポキシ樹脂のオリゴマ
ーの回収率は92%であり、その純度は、GPCで確認
したところ、98%であった。
【0107】比較として、上記オリゴマー分解性のエポ
キシ硬化樹脂に代えて前記比較例2のエポキシ樹脂を用
いた点以外は実施例5と同様にして作製した高分子の混
在廃棄物に対し、実施例5と同じ操作を行ってエポキシ
樹脂の回収を試みたが、エポキシ樹脂を全く回収できな
かった。
【0108】(実施例7)本発明は、オリゴマー分解性
高分子を劣化させ、これをオリゴマーに分解して変性あ
るいは劣化を生じているオリゴマーを除去した後、オリ
ゴマー分解性高分子を再生させたものである。
【0109】まず、実施例2と同様のプロセスによりス
チレンオリゴマー分解性高分子の粉末を得た。但し、重
合開始剤とモノマーとの量比の選択により、高分子の重
量平均分子量は約28万、これを構成する各オリゴマー
部の分子量は約1万となるように合成した。そして、こ
のスチレンオリゴマー分解性高分子を空気中、60°C
で254nmの光を1週間照射し続け、強制的に劣化さ
せた。
【0110】続いて、上記の劣化させた高分子を実施例
2と同様のプロセスで加水分解させた後、(株)島津製
作所製の分取液体クロマトグラフィー(溶媒はクロロホ
ルム)にかけ、分取された各々の画分をNMRで化学構
造を確認して、劣化オリゴマーと、未劣化オリゴマーと
に分けた。劣化オリゴマーは回収オリゴマー全体の17
重量%を占めていた。
【0111】上記の未劣化オリゴマーを用いて、再度ス
チレンオリゴマー分解性高分子を合成した。この再生品
の物性値は、引張破断点応力が42MPa、引張破断点
伸びが2.2%、曲げ強度が60MPa、曲げ弾性率が
3.0GPa、熱変形温度が85°Cであった。
【0112】比較のために、上記の劣化オリゴマーと未
劣化オリゴマーとを分別せずにそのまま用いてスチレン
オリゴマー分解性高分子を合成した場合の再生品の物性
値は、引張破断点応力が10MPa、引張破断点伸びが
6%、曲げ強度が24MPa、曲げ弾性率が0.8GP
a、熱変形温度が46°Cであった。
【図面の簡単な説明】
【図1】網目状の構造を有するオリゴマー分解性高分子
の一例を示す図である。
【図2】本願発明の一実施態様のプロセスを示す図であ
る。
【図3】実施例4のプロセスを示す図である。
【図4】実施例5のプロセスを示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上垣外 修己 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1株式会社豊田中央研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高分子の構成単位であるモノマーが一定
    数重合されたオリゴマー部を、連結部を介して複数連結
    させた高分子であって、 前記連結部が、オリゴマー部におけるモノマー相互間の
    結合が開裂しない所定の処理により開裂、再結合を繰り
    返し得る化学結合をもってオリゴマー部を連結している
    ことを特徴とするオリゴマー分解性高分子。
  2. 【請求項2】 少なくとも以下(1)、(2)のプロセ
    ス、及び、必要な場合には(3)のプロセスを、同時
    に、あるいは所定の順序に従って行うことにより請求項
    1に記載したオリゴマー分解性高分子を製造することを
    特徴とするオリゴマー分解性高分子の製造方法。 (1)高分子のモノマーを一定数重合させるオリゴマー
    部形成プロセス。 (2)オリゴマー部の端部あるいは端部を構成すべきモ
    ノマーと、連結部あるいは連結部を構成すべき前駆体
    と、を結合させる連結部形成プロセス。 (3)前記連結部形成プロセスにおいて、オリゴマー部
    の端部あるいは端部を構成すべきモノマーと連結部を構
    成すべき前駆体とを結合させる場合においては、その後
    当該前駆体から連結部を完成させる連結部完成プロセ
    ス。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のオリゴマー分解性高分
    子を含む高分子材料混在廃棄物に対して、少なくとも以
    下(4)、(5)のプロセスを行うことにより、前記高
    分子材料混在廃棄物中から目的のオリゴマーを分別、回
    収することを特徴とするオリゴマー分解性高分子の回収
    方法。 (4)オリゴマー分解性高分子における連結部の化学結
    合を開裂させる処理を施して、オリゴマー分解性高分子
    をオリゴマー単位に分解するオリゴマー化プロセス。 (5)前記オリゴマー化プロセスで得られたオリゴマー
    の、流動性あるいは溶媒に対する溶解性における他種高
    分子材料との差異を利用して、当該オリゴマーを分別す
    るオリゴマー分別プロセス。
  4. 【請求項4】 請求項3のオリゴマー化プロセスを経て
    得られたオリゴマー中から、オリゴマー部あるいは連結
    部において化学構造上の変性や劣化を生じているオリゴ
    マーを所定の方法で排除し、しかる後請求項1に記載し
    たオリゴマー分解性高分子を再生させることを特徴とす
    るオリゴマー分解性高分子の再生方法。
JP6067854A 1994-03-10 1994-03-10 オリゴマー分解性高分子、その製造方法、回収方法及び再生方法 Pending JPH07247364A (ja)

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