JPH07246252A - スプリンクラー用巻き出し配管構造及びその施工方法 - Google Patents

スプリンクラー用巻き出し配管構造及びその施工方法

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JPH07246252A
JPH07246252A JP12632494A JP12632494A JPH07246252A JP H07246252 A JPH07246252 A JP H07246252A JP 12632494 A JP12632494 A JP 12632494A JP 12632494 A JP12632494 A JP 12632494A JP H07246252 A JPH07246252 A JP H07246252A
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JP
Japan
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pipe
sprinkler
flare
unwinding
soft copper
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Application number
JP12632494A
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English (en)
Inventor
Takahiro Miike
崇裕 三池
Kazumi Kato
一三 加藤
Kazuaki Morita
和明 森田
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BOSAI KIKAKU KK
Proterial Ltd
Original Assignee
BOSAI KIKAKU KK
Hitachi Metals Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 可とう管を用いたスプリンクラー用巻き出し
配管の中でも、特に長尺用として安価で流過抵抗が少な
く、かつ自立性の良い配管構造及びその施工方法を提供
すること。 【構成】 本発明は、枝管とスプリンクラーヘッド取付
部材との間を可とう管と管継手により接続するスプリン
クラー用巻き出し配管において、前記可とう管は軟質銅
管からなり、この軟質銅管の端部は、中間部分よりも強
度が高くなっており、この端部を除く中間部分は、少な
くとも1カ所以上の曲がり部を形成してなることを特徴
とするスプリンクラー用巻き出し配管構造及びその施工
方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建築物の天井裏などに
備えられる消火スプリンクラー用巻き出し配管の配管構
造およびその施工方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、ホテルや商業ビル等の建築物
では、防火のために天井裏にスプリンクラーを設置する
ことが義務づけられている。これは例えば最大で7Kg/c
m2というような高圧の水を噴出することが必要とされる
ため、一般に高圧の本管から分かれた主管を天井裏に配
置し、これから適宜枝管を取出し、これと天井に設置し
たスプリンクラーヘッド取付管までの間をスプリンクラ
ー用巻き出し配管と呼ばれる配管を施工し、これによっ
て水を導いていた。
【0003】従来のスプリンクラー用巻き出し配管の一
例を図12に示す。図の手前(A)は古くから施工され
てきたいわゆるエルボ返しによる配管例である。このよ
うな配管は、エルボ63と直管(ねじ込みニップル)62を
ねじ接続して、適宜管端とスプリンクラーヘッド9との
位置合せを行うというものであった。従って、この作業
は複雑で困難を極め作業性が悪いという問題があった。
【0004】そこで、図12の(B)配管に見られるよ
うに、枝管61からスプリンクラーヘッド9までの間を一
気に可とう管65でつなぐことが行われるようになってき
た(例えば特開平5−60283 号公報参照)。ここで可と
う管としては、ステンレス製の蛇腹管(以下ステンレス
フレキ管)やステンレス鋼管または銅管が提案されてい
る。ステンレスフレキ管は曲げ半径が小さく、手でも容
易に曲げられる等作業性が有利なため、実際これを利用
することが多い。しかし反面コストが割高となるし、蛇
腹状であるから流過抵抗が大きいという問題がある。
【0005】また、上記特開平5−60283 号公報にも開
示されているように、可とう管65と継手64の接続構造
は、可とう管の先端を例えば先拡がりのテーパ面等のフ
レア形状とし、一方の継手側をこれに合うテーパ面とな
しフレア部を挾み付けて水密固定することが提案されて
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記した可とう管を用
いた巻き出し配管において、枝管とスプリンクラーヘッ
ドまでの取付位置や長さは現場によって異なるのが普通
である。例えば図13の(D)配管では400〜800mm程度
の比較的短尺の可とう管で間に合うが、(C)配管では
1000〜4000mmという長尺の可とう管を用いなければなら
ない。また、これらの短尺と長尺の可とう管を合せて使
用する場合も多い。
【0007】ところで、可とう管の中でもステンレスフ
レキ管は、通常肉厚が0.3 mm程度と薄いので高圧配管に
は適さない。よって外側に金属製のブレードを被せて耐
圧強度を高めて使用する。ところが、1000mm以上の長尺
のものとなると、自立性が悪くそれ自身の剛性が低くな
り自重でたわんだり、水圧や振動がかかると揺動する現
象が起る。その為、これを吊りボルトや溝形鋼等に補助
的に固定する取付け作業が余分にかかるし、定期試験等
で通常よりも高い水圧がかかると他の配管などと衝突
し、天井裏で不快な騒音を発生するという問題がある。
また高価となりコスト的に見合わないことが多い。以上
のことからステンレスフレキ管は長尺のものには好まし
くない。
【0008】そこで、これに代えて銅管を用いることが
考えられる。普通の銅管は、その肉厚が0.8〜1.0mm程度
あるのでブレードを被せずとも裸のままでも十分な剛性
があり、強度的に十分である。しかし、曲げたり押し広
げたりする成形性に難があり、またフレキシビリティに
欠けるので水圧や振動がかかってもその力を吸収する場
がなく、その発生応力は両端の接続部に集中する傾向が
ある。従って、フレア部は成形し難いところを塑性変形
させ、その上に応力が集中する結果となるので疲労破壊
を招く可能性が高い。実際このフレア部(付け根部分)
に亀裂が発生するという問題があった。また、配管作業
中に銅管に繰り返し曲げ荷重が作用するということもし
ばしばあるが、この時フレア部が継手から抜けてしまう
ということもあった。このような欠陥は直接漏れにつな
がり天井裏が水浸しになる危険がある。
【0009】本発明は、上記のような長尺で比較的剛性
の高い可とう管に生じるフレア部の諸問題を解消し、可
とう管を用いたスプリンクラー用巻き出し配管の中でも
特に長尺用として安価で流過抵抗が少なく、かつ自立性
の良い配管構造及びその施工方法を提供することを目的
とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、消火給水用配
管とスプリンクラーヘッド取付部材との間を可とう管と
管継手によって接続するスプリンクラー用巻き出し配管
において、前記可とう管は軟質銅管からなり、この軟質
銅管の端部は、中間部分よりも強度が高くなっており、
この端部を除く中間部分は、少なくとも1カ所以上の曲
がり部を形成してなるスプリンクラー用巻き出し配管構
造である。
【0011】また、消火給水用配管枝管とスプリンクラ
ーヘッド取付部材との間を可とう管とフレア式管継手に
よって接続するスプリンクラー用巻き出し配管におい
て、前記可とう管は軟質銅管からなり、この軟質銅管の
端部は、外周を適宜縮径した縮径直管部とこの縮径直管
部の先にフレア部を有し、前記端部を除く中間部分は、
少なくとも1カ所以上の曲がり部を形成してなるスプリ
ンクラー用巻き出し配管構造である。
【0012】上記軟質銅管の端部あるいはフレア部は、
中間の原管部分よりも硬度が高くなっていることが望ま
しく、さらに望ましくはマイクロビッカース硬度で現わ
したときHv70以上の硬さとなっていることが望まし
い。また、中間の原管部分と硬くなった端部あるいはフ
レア部との硬度差は、同じくマイクロビッカース硬度で
現わしたときHv20以上の差があることが望ましい。
【0013】さらに、消火給水用配管とスプリンクラー
ヘッド取付部材との間を可とう管とフレア式管継手によ
って接続するスプリンクラー用巻き出し配管において、
前記可とう管は軟質銅管からなり、この軟質銅管の端部
は、フレアの内側または外側に補強部材を一体的に固着
してなるフレア部を有し、前記端部を除く中間部分は少
なくとも1カ所以上の曲がり部を形成して配管したスプ
リンクラー用巻き出し配管構造である。
【0014】本発明は、消火給水用配管とスプリンクラ
ーヘッド取付部材との間を可とう管と管継手によって接
続するスプリンクラー用巻き出し配管の施工において、
前記可とう管を軟質銅管となし、この軟質銅管の両端部
はその中間部分よりも強度が高くなるような形状あるい
は硬く形成し、この両端部を前記消火給水用配管側とス
プリンクラーヘッド取付部材側とに管継手を用いて夫々
接続するとき、軟質銅管の中間部分には少なくとも1カ
所以上の曲がり部を備えるように配管するスプリンクラ
ー用巻き出し配管の施工方法である。
【0015】尚、上記軟質銅管の直管部の縮径量は、原
管外径に対し約2〜10%以内が良く、またフレア部のメ
タルタッチシール部には異種金属層又は樹脂層を被覆し
て挾着することが望ましい。さらに軟質銅管の外側には
ガラス繊維ブレードを装着しておくことが望ましい。
【0016】
【作用】先ず、可とう管は軟質銅管としたので、1000mm
以上の長さがあって半径約15cm以上の曲がりの場合は現
場で手によっても比較的容易に曲げることができるし、
残留応力が少なく簡単にフレア部も成形できる。また管
内形状は直管であるのでスプリンクラーが使用された時
の管内圧損が非常に小で(蛇腹状のステンレスフレキ管
と比べて)、従って、管径やポンプ等の仕様をステンレ
スフレキ管に比べて1ランク下のより安価なものを選定
でき、もともと銅管自体が安価である以上に、更に経済
的な効果を期待できる。
【0017】次にその管端部、すなわち管継手を接続す
る部位付近の強度をアップしたので亀裂や疲労破壊に対
して強いものとなった。フレア形状はこの部分自身が加
工硬化により硬くなるので、形状的にも硬度の面でも都
合が良い。フレア部の手前に縮径した直管部を形成する
と、この直管部は加工硬化され相対的に両端が硬く、そ
れを除く中間部分が比較的軟かいという硬度差をもった
可とう管となる。従って、この軟質銅管を曲げる時は中
間部分の軟質部分を持って曲げることになるので端部に
あるフレア部には曲げ応力がかかり難い。また振動が加
わった場合でもフレア部まで伝達され難くなる。これら
によって亀裂発生やシール性への悪影響がなくなる。
【0018】直管部の縮径量は、ほんの僅かでも縮径し
ていれば効果はでるが、原管の外径に対し約2〜10%乗
じた量が最も好ましい。これが2%以下の場合は加工硬
化と厚さが厚くなる度合いが少ない。一方10%を越える
と内径が小径となるので流水時の圧力損失が大きくなり
好ましくない。
【0019】次にフレア部に補強部材を設けると、フレ
ア部自身が補強され曲げや引き抜き力に対してさらに強
くなり、特に管のすっぽ抜けが防止される。更に補強部
材にフレア部に続く直管部を形成することによって、両
端部は補強部材によって補強されているために曲がり難
くなり、それに対し中間部分が比較的軟らかく曲がり易
い可とう管となるから上記と同様の効果が得られる。
【0020】管端部に異種金属層または樹脂層を被覆す
ることによって、シールアップ効果の他に電気腐蝕を防
ぐこと、補強部材と軟質銅管との間の隙間を埋めて固着
を確実にすること等に効果がある。また、ガラス繊維ブ
レードを外装しておけば、例えば迷走電流が流れる恐れ
のある導電体と接触した場合でも電気絶縁されているの
で軟質銅管に電気腐蝕を生じさせることがない。また、
万一作業中に溶接棒が触れてもアークが発生して穴が明
くようなことがなく、もちろん他物体との衝突による外
傷も軽減される。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しながら
説明する。図1は、本発明のスプリンクラー用巻き出し
配管構造の一例を示し、図2は、この配管に用いた巻き
出し管ユニットの一例を示している。図3は、管端部の
継手接続部構造の一実施例を示す断面図、図4は同じく
他の実施例を示す継手接続部の断面図、図5から図8は
さらに他の実施例を示す継手接続部の断面図である。図
9は、スプリンクラーヘッド取付管の固定構造を示す側
面図である。
【0022】建物内には高圧の給水本管と、この本管か
ら各階の天井裏へ分かれた給水主管が設けられている。
そして、給水主管から適宜給水枝管が分岐されることに
なる。図1は、この枝管からスプリンクラーヘッド取付
部材(以下取付管という)までの巻き出し配管を示して
おり、丁度図13の(C)の配管例に似ている。即ち、
この巻き出し配管10は、枝管6に一担チーズ5を接続
し、このチーズ5に接続口が5つ(周囲にa,b,c,
dの4つと下端に1つ)備わった分岐継手4を接続し、
この各接続口から四方のスプリンクラーヘッド取付管ま
での間を軟質銅管1a,1b,1c,1dで夫々接続し
ている。なお、チーズ5の接続口は呼び2インチ、分岐
継手4の接続口は呼び1インチ程度となっている。そし
て、分岐継手4から各スプリンクラーヘッドまでの距離
は2000mm程度である。
【0023】軟質銅管1は、例えばJISH3300に
あるC1220を用いている。C1220は曲げ性、絞
り性、押広げ性等に優れているので、フレア部の成形や
曲がり部が作り易く、また自立性があるので都合が良
い。その両端に後述するフレア式の管継手2(2a,2
b,2c,2d)と3(3a,3b,3c,3d)を備
えているが、これは一方の継手を接続した後、スプリン
クラーヘッドの取付位置に合うように、また周囲の梁や
吊りボルトなどの障害物を避けて、大きな曲がり部をも
って方向付け、残る一方の継手を接続したものである。
上記曲がり部は、例えば軟質銅管1aで言えば1a1で
示される1カ所である。同じく1dの場合は1d1と1
d2の2カ所である。このように状況に応じて曲がり部
の位置と数は変化するが概ね曲げ半径は15cm以上で手で
曲げられる範囲である。例えば、これを曲げ半径約10cm
以下でベンダーを使わず手曲げすると管が座屈あるいは
扁平してしまい好ましくない。
【0024】次に、図2を用いて巻き出し管ユニット部
材の例を説明する。図2は、図1で用いた巻き出し管1
aの例を示し、図3から図7は、この管端部の継手接続
部の組み立て前の状態図である。これらの巻き出し管ユ
ニットは、予め工場で仮組み立てした状態にして出荷し
用いる方が良い。現場の状況に合せて管寸法や継手の種
類を選定し、組み付ける方が良い場合もあるが、性能や
品質面からすればプレハブ化されたものを用いる方が安
定しているからである。軟質銅管1の一端には上記した
分岐継手4と接続するための継手21があり、他端にはス
プリンクラーヘッド取付管7が直接、上記と同様の接続
構造をもって接続されている。両端の継手は袋ナット形
式やメカニカル形式のものも考えられるし、その接続部
は適宜選定することが可能である。例えば、おねじ付継
手×おねじ付継手、おねじ付継手×めねじ付継手、めね
じ付継手×めねじ付継手、取付管でも図1の70のように
45°曲がったもの等種々考えられる。また、長さは1000
mm程度から4000mm程度まで所定長さのものとすることが
できる。尚、ここで軟質銅管1は呼び3/4インチのサ
イズを用いているが、これをステンレスフレキ管に代え
たとすると、蛇腹管は流過抵抗が大きく使用時の圧損が
大であるという欠点があるので軟質銅管の圧損と同程度
にしようとすると、呼び1インチのサイズが必要とな
り、コスト高となる。
【0025】図3は継手接続部の第1実施例を示し、軟
質銅管1の両端部(数十mm前後)に、原管の外径を所定
量縮径した縮径直管部11,11’と、これに近接して外拡
がりのテーパ面をもつフレア部12,12’を形成したもの
である。このようなフレア形状は原管に対し加工硬化に
より強度が増しているので管の抜けに対しても強いもの
となる。実際に中間の原管部分と縮径直管部及びフレア
部についてマイクロビッカース(300g/15sec)による硬
度測定を行なったところ、それぞれ中間の原管部分はH
v50〜60、縮径直管部はHv60〜80、フレア部はHv80
〜100と中間部分から端部にかけて硬さが高くなってい
るという結果が得られた。このように軟質銅管の端部少
なくともフレア部は、中間の原管部分よりも硬度が高く
なっていることが望ましく、さらに望ましくはマイクロ
ビッカース硬度で現わしたときHv70以上の硬さとなっ
ていることが望ましい。また、中間の原管部分とフレア
部との硬度差はHv20以上の差があることが望ましい。
縮径直管部の縮径量は、通常で原管の外径に対して約2
〜10%程度乗じた量で十分効果的である。ここでは軟質
銅管1は呼び3/4インチなので外径φd=22.2mm(肉
厚約0.8mm)のものを縮径後のφd’=21.0mmと5.4 %
程度の縮径を行っている。その結果、直管部の硬度は中
間部分よりやや高くなり、また厚さが厚くなるので両端
部の強度は相対的に増している。従って、この部分は軟
質原管部に比べ曲がり難く、扁平にもなり難いので、シ
ール性の低下の恐れもない。この場合は、縮径直管部を
除く軟質原管部を曲げられるのでフレア部には曲げ応力
の付加がなく、振動が加わった場合でも疲労破壊が緩和
される。
【0026】図3において、継手本体21は分岐継手4と
の接続用おねじ24とナット22との接続おねじ25を有し、
その一端に管のフレア部12に合致する外側テーパ面23を
形成している。一方、ナット22には、めねじ26とフレア
部12の背面を押し付ける内テーパ面27を有している。そ
して、管のフレア部12を継手本体の外側テーパ面23とナ
ットの内テーパ面27との間に挾むようにナットをねじ込
みメタルタッチシールを達成する。ここで、継手本体の
テーパ面23を球状面とすることもシール性を確実にする
ための有効な手段である。また、フレア部12、特に内側
のテーパ面に、アクリル等の樹脂製の被膜あるいは半田
など異種金属でも自然電位が可とう管と継手の中間の金
属でかつ軟質の金属被膜30を施して挾着するようにすれ
ば、シールアップ効果の他に異種金属接触による電気腐
食を未然に防ぐことができる。
【0027】次に、補強部材を用いた継手接続部の第2
実施例について説明する。図4で用いた補強部材は、カ
ールインナと呼ばれ、同じ軟質銅からなり一端側が内側
にカールした筒状片15である。カールインナは予め軟質
銅管の内側寸法にほぼ沿う形状となし、長さは袋ナット
を締め込んだ状態でこの袋ナットの端面の前後程度に到
達する長さとしている。組立は例えばフレア部にこのカ
ールインナをあてがって圧着機によって両者を一体的に
固着する手段がある。
【0028】図4において、継手本体41は分岐継手4と
の接続用おねじ44とナット42との接続おねじ45を有し、
その一端に管のフレア部12に合致する外側テーパ面43を
形成している。一方、ナット42には、めねじ46とフレア
部12の背面を押し付ける内テーパ面47を有している。そ
して、上記補強部材15を一体的に固着したフレア部12を
継手本体の外側テーパ面43とナットの内テーパ面47との
間に挾むようにナットをねじ込みメタルタッチシールを
達成する。ここで、シール面圧が最も高い主シール部は
カール根元部より若干下方に位置させると良い。これは
例えば継手本体のテーパ面43を球状面として行なうこと
ができる。また、この例では上記の実施例と同様縮径直
管部を形成しているが、フレア部12とこれに続く縮径直
管部11には、どぶ付けで半田層30を被覆形成している。
この異種金属層を介して挾着するようにすれば、シール
アップ効果の他にフレア部と補強部材との間の隙間等を
埋めることができるし、異種金属接触による電気腐食を
未然に防ぐことができる。以上によって繰り返して曲げ
がかかったりフレア部の近くが曲げられるようなことが
あっても、補強部材を加えたことで更に強度アップがは
かられたから十分耐久性をもつものとなった。
【0029】図5〜図8は接続部の他の実施例を示すも
のである。上述したものと同一の部品は同一符号で示し
ている。例えば図5は、補強部材16をフレア部の外側に
固着した例である。ここでの補強部材16はカールインナ
ではなく軟質銅製の単なる筒状片を利用して、軟質銅管
のフレア加工と補強部材のフレア加工を同時に成形した
ものである。図6は、図4の実施例と、また図7は、図
5の実施例とその要部は同じである。ただ、フレア部に
続く縮径直管部がない例を示している。縮径直管部は望
ましくは付けられていた方がよいが、付けられていなく
ても耐久性向上やすっぽ抜け防止は達成できる。図8
は、強度が高くなる形状効果をもった他の例を示すもの
である。即ち、軟質銅管15の端部に波山部分16を形成す
ることによって強度を高くしたものである。そして、波
山部16にOリング31を収容するようにした。従って、上
記波山部16を継手本体51の奥端53とナット52の奥壁
57との間に挟んで接続すると共に継手本体51の内面にO
リング31を押圧してここでシールしている。尚、波山部
はバルジ成形等によって成形することが考えられる。ま
た、逆に軟質銅管の中間部分の一部分に波付け部を設け
ることも考えられる。
【0030】以上の実施例ではガラス繊維ブレードを装
着した例を図示していないが、ガラス繊維ブレードを外
装しておけば、例えば迷走電流が流れる導電体と接触し
た場合でも電気絶縁されているので軟質銅管に電気腐蝕
を生じさせることがない。また、万一作業中の溶接棒が
触れてもアークが発生して穴が明くことがない。もちろ
ん他物体との衝突による外傷も軽減される。これを装着
する場合は例えば図10に示すように、軟質銅管の直管部
にガラス繊維ブレード35の両端を受け金具36と押え金具
37で嵌着して取り付けるとよい。ブレードは5μないし
10μの太さのガラス繊維を束ねて筒状に編んだものが
よく、これは引張り強度が高く、柔軟性があり耐熱性、
電気絶縁性を有し、軽いものである。ガラス繊維の径が
10μを越えると柔軟性が低下するので屈曲した場合に
ガラス繊維が折れて切断するおそれがあり、また5μ未
満の細いものでは柔軟性に優れるが数多く束ねなければ
ならないので製造上好ましくない。また、編み上がった
ガラス繊維ブレードにアクリル樹脂等の樹脂材を含浸さ
せると滑りがよくなり軟質銅管を挿入し易くなるし、屈
曲したときガラス繊維が飛散し難くなる。
【0031】図9は、スプリンクラーヘッド取付管7を
固定材90に取付ける構造を示すものである。即ち、取付
管7又は70の下部には円周上に溝72が設けてあり、これ
を固定金具8で包み込むと共に、金具の突起81を溝72に
嵌めて上下位置を固定し、同時に金具の把持部82を固定
材90に掛け、この把持部と固定材との間の隙間にクサビ
状の締付け部材85を打込み、よって両者を強固に固定す
るものである。従って、前記溝や突起の位置寸法を予め
回りの天井や固定材の間隔寸法と関連付けて決めておけ
ば、溝と突起の嵌合、係止だけでスプリンクラーヘッド
の取付高さ位置が決まるので、従来煩わしかった縦方向
の寸法出しの作業が簡単になるという効果をもつもので
ある。尚、溝はスプリンクラーヘッド取り付け高さが調
節できるように所定の間隔で複数本設けても良い。ま
た、溝と突起に代えて突起と孔による係止としても良
い。
【0032】次に、上記した巻き出し配管についてその
施工方法を簡単に説明する。本発明の巻き出し配管は、
分岐継手とスプリンクラーヘッドとの距離が長いもの、
特に1000mm以上あるいわゆる長尺配管の施工に適してい
る。予め、工場において図2に示す巻き出し管ユニット
は組み立てられているが、この中から現場の主管や枝管
の位置を図示した施行図と、スプリンクラーヘッドの位
置を図示した施行図及び天井裏の配管スペース等を考慮
して適当なものを選択し用意する。そして、実際各々天
井裏にある吊り部材や横架部材などの状況に合せて曲が
り部を1カ所以上持つように、手曲げで調節し一方の継
手を接続した後、もう一方を適宜接続あるいは固定材に
固定等を行うものである。
【0033】図11は、本発明の他の実施例を示す配管構
造である。即ちこの巻き出し配管例は、枝管6Aにチー
ズ5Aを接続し、これから分岐接続した分岐継手4A、
さらにこの継手に接続した分岐継手4Bから、合計9つ
のスプリンクラーヘッドまでをそれぞれ可とう管で一気
に巻き出し配管するものである。その内4つのスプリン
クラーヘッドまではその距離が長いので軟質銅管H1,
H2,H3,H4を用いて上記した例と同様の巻き出し
配管ユニットを分岐継手4Aに接続し、他の5つについ
ては、比較的距離が短かく、込み入っているのでステン
レスフレキ管F1…F5を用いてそれぞれ接続したもの
である。尚ステンレスフレキ管には金属製のブレードを
被せているが、図では説明のため省略している。この例
のように1カ所の分岐部から複数のスプリンクラーヘッ
ドまでを接続する場合、長尺の巻き出し配管は軟質銅管
とし、短長のものはステンレスフレキ管というように使
い分ければ、施工もやりやすくコスト安にできるという
効果がある。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、軟質銅管等を用いたス
プリンクラー用巻き出し配管において、管端部の継手接
続部(特にフレア部)に生じる扁平、亀裂や疲労破壊、
すっぽ抜け等の問題が解消されシール部からの漏水の恐
れがない。そして、特に1000mm以上の長尺の巻き出し管
に用いても一般のステンレスフレキ管に比べて自立性が
良く、余分な固定作業が不用で巻き出し配管作業が一層
簡単になる。また、蛇腹状のステンレスフレキ管に比べ
て厚肉であるので外傷に対しても強い。さらに、軟質銅
管は比較的安価であるし、流過抵抗が少ないので、蛇腹
状のステンレスフレキ管に比べて、より経済性に優れた
装置等を提供できる。以上により、経済性に優れた信頼
性の高いスプリンクラー用巻き出し配管となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のスプリンクラー用巻き出し配管構造
の一例を示し、1個の分岐継手から4本の巻き出し管を
取り出した場合の外観図である。
【図2】 図1で用いた巻き出し管ユニットの一例を示
す半断面図である。
【図3】 軟質銅管の端部及び継手接続部の一実施例を
示す拡大断面図である。
【図4】 継手接続部の他の実施例を示す拡大断面図で
ある。
【図5】 継手接続部の他の実施例を示す拡大断面図で
ある。
【図6】 継手接続部の他の実施例を示す拡大断面図で
ある。
【図7】 継手接続部の他の実施例を示す拡大断面図で
ある。
【図8】 継手接続部の他の実施例を示す半断面図であ
る。
【図9】 本発明で用いたスプリンクラーヘッド取付管
の固定構造を示す側面図である。
【図10】 ガラス繊維ブレードを外装した場合の例を示
す継手接続部の部分側面図である。
【図11】 本発明の他の配管構造の実施例を示し、2個
の分岐継手から9本の巻き出し管を取り出した場合の外
観図である。
【図12】 従来のスプリンクラー用巻き出し配管構造の
例を示す図で、(A)はエルボ返しによる配管例、
(B)は可とう管を用いた配管例である。
【図13】 同じくスプリンクラーヘッドと巻き出し管の
概略を示す図で、(C)は長尺の配管例、(D)は短尺
の配管例である。
【符号の説明】
1(1a,1b,1c,1d…)…軟質鋼管からなる巻
き出し管 2(2a,2b,2c,2d…)…フレア式管継手、接
続構造 3(3a,3b,3c,3d…)…フレア式管継手、接
続構造 4…複数の接続口を有する分岐継手 5…チーズ継手 6,61…給水用枝管 7、70…取付管 8…固定金具 9…スプリンクラーヘッド 11…直管部 12…フレア部 15…補強部材(カールインナ) 16…補強部材(筒状片) 21,41…継手本体 22,42…ナット 23,43…外側テーパ面 27,47…内テーパ面 30…樹脂層又は異種金属層 31…Oリング 35…ガラス繊維ブレード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森田 和明 三重県桑名市大福2番地日立金属株式会社 桑名工場内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 消火給水用配管とスプリンクラーヘッド
    取付部材との間を可とう管と管継手によって接続するス
    プリンクラー用巻き出し配管において、前記可とう管は
    軟質銅管からなり、この軟質銅管の端部は、中間部分よ
    りも強度が高くなっており、この端部を除く中間部分
    は、少なくとも1カ所以上の曲がり部を形成してなるこ
    とを特徴とするスプリンクラー用巻き出し配管構造。
  2. 【請求項2】 上記軟質銅管の端部がその中間部分より
    も硬くなっていることを特徴とする請求項1記載のスプ
    リンクラー用巻き出し配管構造。
  3. 【請求項3】 上記軟質銅管の端部がその中間部分より
    も強度的に高くなる形状となっていることを特徴とする
    請求項1記載のスプリンクラー用巻き出し配管構造。
  4. 【請求項4】 消火給水用配管とスプリンクラーヘッド
    取付部材との間を可とう管とフレア式管継手によって接
    続するスプリンクラー用巻き出し配管において、前記可
    とう管は軟質銅管からなり、この軟質銅管の端部は、外
    周を適宜縮径した縮径直管部と、この縮径直管部の先に
    フレア部を有し、前記端部を除く中間部分は、少なくと
    も1カ所以上の曲がり部を形成してなることを特徴とす
    るスプリンクラー用巻き出し配管構造。
  5. 【請求項5】 消火給水用配管とスプリンクラーヘッド
    取付部材との間を可とう管とフレア式管継手によって接
    続するスプリンクラー用巻き出し配管において、前記可
    とう管は軟質銅管からなり、この軟質銅管の端部は、フ
    レア部を有し、少なくともこのフレア部の内側または外
    側に補強部材を一体的に固着してなり、前記端部を除く
    中間部分は、少なくとも1カ所以上の曲がり部を形成し
    てなることを特徴とするスプリンクラー用巻き出し配管
    構造。
  6. 【請求項6】 上記軟質銅管に形成した縮径直管部の縮
    径量は、原管外径に対し2〜10%の範囲内であることを
    特徴とする請求項4記載のスプリンクラー用巻き出し配
    管構造。
  7. 【請求項7】 上記フレア部あるいは補強部材を備えた
    フレア部とこれに続く直管部あるいは縮径直管部に異種
    金属層又は樹脂層を被覆して、前記継手本体及び袋ナッ
    トのいずれかのテーパ面に対し前記異種金属層又は樹脂
    層を介して挟着したことを特徴とする請求項1乃至6記
    載のスプリンクラー用巻き出し配管構造。
  8. 【請求項8】 上記軟質銅管の外側にガラス繊維ブレー
    ドを装着したことを特徴とする請求項1乃至7記載のス
    プリンクラー用巻き出し配管構造。
  9. 【請求項9】 消火給水用配管とスプリンクラーヘッド
    取付部材との間を可とう管と管継手によって接続するス
    プリンクラー用巻き出し配管の施工において、前記可と
    う管を軟質銅管となし、この軟質銅管の両端部はその中
    間部分よりも強度が高くなるような形状あるいは硬く形
    成し、この両端部を前記消火給水用配管側とスプリンク
    ラーヘッド取付部材側とに管継手を用いて夫々接続する
    とき、軟質銅管の中間部分には少なくとも1カ所以上の
    曲がり部を備えるように配管することを特徴とするスプ
    リンクラー用巻き出し配管の施工方法。
  10. 【請求項10】 消火給水用配管とスプリンクラーヘッ
    ド取付部材との間を可とう管とフレア式管継手によって
    接続するスプリンクラー用巻き出し配管の施工におい
    て、前記可とう管を軟質銅管となし、この軟質銅管の両
    端部に外周を適宜縮径した縮径直管部を形成すると共に
    この縮径直管部の先にフレア部を形成し、このフレア部
    を継手本体とナットに形成した挟着面に挾着固定して、
    夫々接続用継手を備えた軟質銅管製の巻き出し管ユニッ
    ト部材を組立てる過程と、前記枝管とスプリンクラーヘ
    ッド取付部材との間を少なくとも1カ所以上の曲がり部
    を備えるように前記巻き出し管ユニット部材の接続用継
    手を前記枝管側とスプリンクラーヘッド取付部材側に夫
    々接続して配管する過程とを有することを特徴とするス
    プリンクラー用巻き出し配管の施工方法。
JP12632494A 1993-09-09 1994-06-08 スプリンクラー用巻き出し配管構造及びその施工方法 Pending JPH07246252A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007154221A (ja) * 2005-11-30 2007-06-21 Kobelco & Materials Copper Tube Inc 耐孔食性銅又は銅合金管
JP2010000264A (ja) * 2008-06-23 2010-01-07 Bosai Kikaku:Kk スプリンクラー用巻き出し管
JP2013127213A (ja) * 2011-12-19 2013-06-27 Denso Corp 管継手構造

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