JPH07245296A - プラズマ処理装置 - Google Patents

プラズマ処理装置

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JPH07245296A
JPH07245296A JP6203494A JP6203494A JPH07245296A JP H07245296 A JPH07245296 A JP H07245296A JP 6203494 A JP6203494 A JP 6203494A JP 6203494 A JP6203494 A JP 6203494A JP H07245296 A JPH07245296 A JP H07245296A
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JP
Japan
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magnet
plasma
processing
magnets
circle
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JP6203494A
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Inventor
Hiroto Takenaka
裕人 竹中
Susumu Okamoto
晋 岡本
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Tokyo Electron Ltd
Original Assignee
Tokyo Electron Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 処理面近傍に高密度な均一プラズマを生起で
きるプラズマエッチング装置を提供する。 【構成】 本発明によれば、処理容器2の上方に複数の
永久磁石25が円環状に配置される。その際、磁石は処
理面よりも大きく処理容器の外面よりも小さい円周上に
おいて、各磁石の「W」極がその円の内方を向くように
配置されるので、電子のドリフトが内側に生じ、被処理
体の処理面近傍に高密度で均一なプラズマが生起されス
ループットが向上する。また内壁への損傷が回避される
ので金属汚染や発塵が減少し歩留まりが向上する。また
補助磁石を設置することにより、磁場漏洩をも防止でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はプラズマ処理装置に係
り、特に処理容器の外側に配した磁石の磁場によりプラ
ズマを制御しながら被処理体に対してプラズマ処理を施
すマグネトロン方式のプラズマ処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より半導体製造工程においては、半
導体ウェハなどの被処理体に対して微細なパターンを形
成するためにプラズマエッチング装置が使用されてお
り、特に最近では、被処理体の処理面に垂直なパターン
形状を得るために、処理室の上部に磁石を設置し、その
磁石により被処理体の近傍にその処理面と平行な磁場を
形成し、処理室内に生起したプラズマ中の活性種を処理
面に対して垂直に方向付けることが可能なマグネトロン
方式のプラズマ処理装置が広く使用されている。
【0003】図9に示すように、処理室100には、被
処理体、たとえば半導体ウェハWを載置固定するための
サセプタアセンブリ101が配置されている。図示の例
では、サセプタアセンブリ101は、サセプタ101a
と、サセプタ支持台101bと、冷却ジャケット収納台
101cの3層構造で構成されている。また上記サセプ
タ101aの上面の載置面に静電チャックシート102
が配置されるとともに、その周囲にフォーカスリング1
03が配置され、この静電チャックシート102の上方
に被処理体、たとえば半導体ウェハWを載置するように
なっている。
【0004】また上記処理室および上記サセプタ101
aとはアルミニウムなどの導電性材料からなり、上記サ
セプタ101aに給電棒104を介して高周波電源10
5より所望の高周波を印加することにより、処理ガス導
入管106より処理室100内に導入された処理ガスを
プラズマ化することが可能である。そして上記処理室1
00の上方には永久磁石107が回転自在に設けられ、
被処理体の処理面に平行な磁場を形成し、上記処理室1
00内に生起したプラズマ中の活性種を被処理体の処理
面に垂直に方向付けることが可能である。さらに上記処
理室100の下方には排気管108が上記サセプタ支持
台101bの外周に設置されたバッフル板109、ある
いは排気リング(またはプロテクトリング)に穿設され
た孔110を介して、上記処理室100内を所定の圧力
に真空引きすることが可能なように構成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
従来のマグネトロン方式のプラズマ処理装置にあって
は、図10に示すように、電子の流れは一方向にあるた
め「W」の方角に電子たまりが生成され、処理容器内の
プラズマに偏りが生じていた。特にエッチング処理を行
う場合などには、図11に示すように、最も電子密度が
高くプラズマが濃く、したがってエッチングレートが高
い部分が処理容器の内壁部分のウェハ処理に関与しない
部分に形成されるので、プラズマ処理のエネルギー効率
を下げていた。また処理容器の内壁部分に濃いプラズマ
が形成されるため、その内壁部分にプラズマ流が衝突し
内壁を損傷し、金属汚染や発塵を生じさせ、歩留まりを
下げるおそれがあった。さらに、ウェハ面上で均一なプ
ラズマが得られないため被処理体に形成された素子にチ
ャージアップダメージを与えるおそれがあった。さらに
処理容器の上部に設置された磁石の磁場漏洩により、周
囲の電子機器が誤動作することがあり問題となってい
た。
【0006】本発明は従来のプラズマ処理装置が有する
上記のような問題点に鑑みてなされたものであり、その
目的とするところは、マグネトロン方式で、従来のもの
より高密度で均一なプラズマを効率的に生起すると同時
に、生起したプラズマによる内壁の損傷を抑えることが
可能であり、しかも被処理体に形成された素子にチャー
ジアップダメージを引き起こす可能性を減少するととも
に、磁石設置による磁場漏洩の問題をも解決することが
可能な、新規かつ改良されたプラズマ処理装置を提供す
ることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明によれば、処理容器の外側に置かれた磁石の
磁場により制御されたプラズマにより処理容器内の載置
台に載置された被処理体をプラズマ処理するためのマグ
ネトロン方式のプラズマ処理装置に用いられる磁石を、
上記被処理体の処理面を前記処理容器の垂直方向上方に
対して正投影し、任意の水平面で切った領域を少なくと
も内包する円の外周上に配された複数の磁石群から構成
し、それらの各磁石を隣接する端部の極性同士が反対極
性になるように、かつ各磁石の「W」側が前記円の中心
側を向くように配置したことを特徴とする、プラズマ処
理装置が提供される。その際、上記磁石群が配置される
上記円の面積が上記処理容器の上面の面積よりも小さく
なるように構成することが好ましい。すなわち、上記磁
石群は上記被処理体の処理面よりも大きく、かつ上記処
理容器の上面よりも小さい円の外周上に設置される。
【0008】また上記磁石群の各磁石の配置および形状
に関しては、図4に示すように、各磁石の長手方向の両
端部間の距離(d)が隣接する各磁石との間の距離
(D)よりも短くなるように構成したり、あるいは図5
に示すように、上記磁石群の各磁石が上記円の中心に向
かって両端が曲がるように湾曲する形状にしたり、ある
いは図6に示すように、上記磁石群の各磁石を上記円の
中心に対して同心円上を離隔接近自在に配置したり、さ
らには図7に示すように、上記磁石群の各磁石に対して
補助磁石を二層構造に配置し、上下各層の各磁石の極性
が相異なるように構成したり、あるいは図8に示すよう
に上記上下各層の各磁石の大きさが相違するように構成
することが可能である。
【0009】
【作用】本発明によれば、図2および図3に示すよう
に、被処理体の処理面を囲む円の外周上に複数の磁石群
を配置し、その際に各磁石ごとに生じる磁力線が時計方
向に向くように配置がなされるので、電子のドリフトが
上記円の内側に向かい、したがって高密度で均一なプラ
ズマが被処理体の処理面が存在する上記円の中心部に形
成されるので、たとえばエッチング処理を行う場合には
高いエッチングレートを確保することができ、スループ
ットを向上できる。その際、処理容器の内壁部分には高
密度のプラズマが生成しないので、内壁の損傷を防止す
ることが可能である。また生成されるプラズマは均一性
が高いのでチャージアップダメージの頻度を低くするこ
とができ、歩留まりを向上させることが可能である。な
お本発明の効果は、磁石を2以上配置することにより得
ることができるが、好ましくは3以上、さらに好ましく
は5以上の磁石を配置することにより一層の効果を期待
することができる。
【0010】なお上記磁石群の配置および形状に関して
は、処理条件に応じて調整する必要があるが、まず上記
磁石群を上記被処理体の処理面よりも大きく、かつ上記
処理容器の上面よりも小さい円の外周上に設置すること
により、すなわち図4において、上記磁石群が配置され
る円の直径(φ1)が被処理体、たとえば半導体ウェハ
の直径(φ2)よりも大きくかつ処理容器の直径(φ
3)よりも小さくなるように配置位置を調整することに
より、最もエネルギー損失が生じないように高効率で、
被処理体の処理面付近にのみ高密度で均一なプラズマを
生起させることができる。
【0011】また図4に示すように、上記磁石群の各磁
石の長手方向の両端部間の距離(d)を、隣接する各磁
石との間の距離(D)よりも短く構成することにより、
隣接する磁石同士で形成される磁力線により外方にドリ
フトする電子の数を減じ、より多くの電子を内方にドリ
フトさせ、より高密度で均一のプラズマを生起させるこ
とができる。また上記磁石群の各磁石を上記円の中心に
向かって湾曲する形状とすることで、図5(a)、
(b)に示すように、略矩形形状に構成した磁石の端部
間距離(D’)よりも湾曲形状に構成した磁石の端部間
距離(d’)の方が短くなるので、隣接する磁石同士で
形成される磁力線により外方にドリフトする電子の数を
さらに減じることが可能となり、より多くの電子を内方
にドリフトさせ、より高密度で均一のプラズマを被処理
体の処理面付近に生起できる。
【0012】また図6に示すように、磁石群の各磁石を
同心円上を離隔接近自在に構成することにより、処理対
象であるウェハの寸法に応じて、最適な磁場を処理容器
内に構成することができるので、より汎用性の高い処理
装置を構築できる。
【0013】また本発明に基づいて磁石を配置した場合
には、隣接する磁石間に生じる磁力線による電子の外方
へのドリフト(点線の矢印)が生じぜざるを得ない。し
かしながら図7に示すように、本発明に基づく主磁石
と、それとは逆極性の補助磁石を二層構造に配置するこ
とにより、隣接する補助磁石間に生じる磁力線により電
子を内方へドリフト(実線の矢印)させることにより、
上記外方へのドリフト電子を相殺し、磁場漏洩を防止す
ることが可能である。なおその場合には、主磁石と補助
磁石との磁力を調整し、各補助磁石内部で生じる磁力線
の大きさが主磁石内部で生じる磁力線の大きさよりも大
きくならないように留意する必要がある。またその際に
は、図8に示すように主磁石と補助磁石同士の大きさを
変えることにより、たとえば補助磁石同士の間隔を接近
させることにより、隣接する主磁石同士による電子の外
側へのドリフト(点線の矢印)よりも隣接する補助磁石
同士による電子の内側へのドリフト(実線の矢印)を強
く作用させる構成とすることも可能である。
【0014】
【実施例】以下に添付図面を参照しながら本発明に基づ
いて構成されたプラズマ処理装置をマグネトロン方式プ
ラズマエッチング装置に適用した一実施例について詳細
に説明する。
【0015】図1に示されるように、エッチング装置1
は、導電性材料、たとえば表面をアルマイト処理された
アルミニウムなどにより略円筒あるいは略矩形状に成形
された処理室としての処理容器2を有しており、この処
理容器2内には、被処理体、たとえば半導体ウェハWを
載置保持する支持台3が設置されている。この載置台3
はサセプタとも称されるもので、多重構造を有してお
り、処理容器2内の底部に絶縁部材、たとえばセラミッ
クスなどの絶縁板4を介して固定された円筒状の基台5
と、この基台5の上面に載置された円板状のヒータ固定
台6と、このヒータ固定台6を上方から包含するように
上記基台5上に載置された下部電極兼用の載置台7とか
ら構成されている。そして、これら基台5とヒータ固定
台6と載置台7とは、導電部材、たとえばアルミニウム
から形成され、それぞれボルト締めにより着脱自在に締
結されている。
【0016】さらに前記載置台7は、上面中央部が凸状
にされた円板状で、この中央上面には、被処理体を保持
するためのチャック部として、たとえば静電チャック8
が被処理体である半導体ウェハWと略同径大、好ましく
はウェハWの径より若干小さい径で設けられている。こ
の静電チャック8は、ウェハWを載置保持する面として
ポリベンズイミダゾールなどの高分子絶縁材料からなる
2枚のフィルム8a、8b間に銅箔などの導電膜8cを
挟持した静電チャックシートより構成されており、その
導電膜8は、電圧供給リード9により、途中高周波をカ
ットするフィルタ10、たとえばコイルを介して可変直
流高電圧源11に接続されている。したがってその導電
膜9cに高電圧を印加することにより、静電チャック8
の上側フィルム8aの上面にウェハWをクーロン力によ
り吸着保持し得るように構成されている。
【0017】また図1に示すように、上記載置台7の上
面中央凸部の周囲には、静電チャック8上のウェハWの
外周を囲むように環状のフォーカスリング12が配置さ
れている。このフォーカスリング12は反応性イオンを
引き寄せない絶縁性の材料からなり、反応性イオンを内
側の半導体ウェハWにだけ効果的に入射せしめる働きを
なすものである。
【0018】また上記載置台7上に載置保持されたウェ
ハWのプラズマ処理時の温度を最適に保持するために、
上記サセプタ3の基台5には冷却手段、たとえば冷却ジ
ャケット(冷媒環状流路)13が設けられており、この
冷却ジャケット13にはたとえば液体窒素などの冷媒が
冷媒導入管14を介して導入されて冷却ジャケット13
内を循環し、冷媒排出管15より熱交換され気化した窒
素ガスを容器外に排出するように構成されている。
【0019】さらに上記冷却ジャケット13を内蔵する
基台5と、その上のヒータ固定台6および載置台7に
は、静電チャック8上に吸着保持された被処理体である
ウェハWへの伝熱性を良くするために、一連のガス通路
16が形成され、ここに外部からヘリウムなどの伝熱ガ
ス促進ガスが供給され、速やかにウェハWに熱が伝達さ
れるように構成されている。
【0020】また上記基台5と載置台7との間に介挿さ
れたヒータ固定台6には、この上面の環状凹部内に上面
を面一に埋め込むようにして厚さ数mm程度の帯状環状
の温度調整用ヒータ17が設けられている。この温調用
ヒータ17はたとえば窒化アルミニウムなどの絶縁性焼
結体にタングステンなどの導電性抵抗発熱体をインサー
トした構成で、この抵抗発熱体が電力供給リード18に
よりフィルタ19を介して電力源20から所望の電力を
受けて発熱し、上記冷却ジャケット13からの冷熱がウ
ェハWに伝熱される伝熱量を適宜に制御してウェハWの
温度制御を行うように構成されている。
【0021】そして上記サセプタ3には、中空に成形さ
れた導体よりなる給電棒21がヒータ固定台6および基
台5を貫通して設けられている。この給電棒21は接地
側の外側管21aと高周波電力印加側の内側管21bと
からなる二重管構造に構成され、外側管21aと内側管
21bとの間および内側管の内部に中空部がそれぞれ形
成されており、これらの中空部には不活性ガスを流通さ
せることが可能なように構成されている。そして内側管
21bはブロッキングコンデンサ22を介して高周波電
源23に接続されており、処理時にはたとえば13.5
6MHzの高周波を載置台7に印加することが可能であ
る。かかる構成により載置台7は下部電極として作用
し、処理容器2の天井部に一体的に構成された上部電極
24との間にグロー放電を生じ、反応性プラズマを処理
室内に形成し、そのプラズマ流にて被処理体にエッチン
グ処理を施すことが可能である。
【0022】さらに上記処理容器2の上方には複数の磁
石群25a、25b、… が配置されている。この磁石
は、図4に示すように、被処理体、たとえば半導体ウェ
ハWの直径(φ2)よりも大きく、処理容器2の外径
(φ3)よりも小さな直径(φ1)を有する円の外周上
に配置されている。このような範囲に複数の磁石群25
a、25B、… を配置することにより、被処理体、た
とえば半導体ウェハWの処理面に対して十分に高密度で
均一なプラズマを生起するとともに、処理容器2の内壁
を損傷させないエネルギー損失のない処理を行うことが
可能である。
【0023】また使用される磁石の数は、本発明によれ
ば2以上の任意の数を用いることが可能であり、好まし
くは3以上、さらに好ましくは5以上の磁石が用いられ
る。そして、各磁石は時計方向に「S」極が来るよう
に、すなわち「W」極が上記円の中心に向かうように配
置される。このように配置することにより、図2に示す
ように、各磁石自身の両端の極同士間の磁力線の作用に
より電子を半径方向内側にドリフトさせることが可能と
なり、図3に示すように被処理体の処理面の近傍に高密
度で均一なプラズマを生起することが可能となる。
【0024】なお複数の磁石を円環状に配置した場合に
は、各磁石自身の両端の極同士間の磁力線の他に、隣接
する磁石の端部間の極間にも磁力線が発生する。そして
この隣接する磁石の間に発生する磁力線による電子のド
リフトは外方に向かうため、被処理体の処理面に対する
プラズマの高密度化に対してマイナスに作用する上、磁
場漏洩として他の電子機器の誤動作の要因ともなるおそ
れがある。そこで、たとえば実質的に同じ磁力の複数の
磁石を円環状に配置する場合には、本発明の他の実施例
によれば、図4に示すように、各磁石の長手方向長さ
(d)を隣接する磁石の間の距離(D)よりも短く構成
することにより、隣接する磁石間の磁力線の影響を軽減
することができる。
【0025】さらにまた、図5(a)に示すような単に
矩形の磁石を用いるのではなく、図5(b)に示すよう
な湾曲した磁石を用いることにより、各磁石自身の両端
の距離(d’)を矩形の長手方向距離(D’)よりも短
く構成することが可能となるので、各磁石自身の両端の
極間に生じる磁力線をより強く作用させ、電子の内方へ
のドリフトを促進することができる。
【0026】さらにまた、本発明の別の実施例によれ
ば、図6に示すように、レール60a、60bのような
駆動機構に磁石を摺動自在に設置し、必要に応じて、磁
石が配置される円環の半径を調節可能に構成することも
可能である。かかる構成を採用することにより、処理す
るウェハやLCDの寸法に応じて最適な磁場を処理室内
に形成し、常に最適な高密度で均一のプラズマを被処理
体の処理面に形成することが可能となる。
【0027】さらにまた、隣接する磁石の極間に生じる
磁力線の作用による磁場漏洩が問題となる場合には、図
7に示すように、本発明に基づいて構成された主磁石に
対して補助磁石を積層し、その補助磁石の隣接する極間
に生じる磁力線の作用により磁場漏洩を相殺するように
構成することも可能である。なお図示の例では、主磁石
を上部に補助磁石を下部に積層しているが、これとは逆
に主磁石を下部に補助磁石を上部に積層する構成を採用
することも可能である。
【0028】補助磁石による主磁石の磁場漏洩の相殺に
関しては、主磁石と補助磁石の磁力の大きさをそれぞれ
調整することにより、あるいは図8に示すように、主磁
石と補助磁石の大きさを変更し、隣接する補助磁石の距
離を狭く、隣接する主磁石の距離を広くとることによ
り、外方への電子のドリフトをより効果的に相殺し、磁
場漏洩を防止することも可能である。
【0029】なお上記磁石は、被処理体の処理面に対し
て垂直方向距離で55〜70ミリメートル離れた平面上
に配置され、上記処理面上において約120ガウスの磁
力が確保されるように構成することが好ましいが、本発
明はかかる数値に限定されるものではなく、処理条件に
応じて、磁石と被処理体の距離、磁石の数、磁石間の距
離、磁石の磁力、補助磁石の有無などを最適に調整し、
所望の高密度で均一なプラズマを高効率で得ることが可
能である。
【0030】ふたたび図1に戻って、本発明を適用可能
なプラズマエッチング装置1の構成について説明を続け
ると、図示のように、上記処理容器2の肩口には処理ガ
ス供給口28が設けられており、処理ガス源29から流
量制御器30を介して処理ガス、たとえばCF4などの
エッチングガスを処理容器2内に導入することが可能で
ある。また上記処理容器2の下方には真空ポンプなどの
排気手段32にバルブ33を介して接続されている排気
口34が設けられており、処理室内を所定の圧力に真空
排気することが可能である。
【0031】また上記サセプタ3の中央側部と処理容器
2の内壁との間には複数のバッフル孔35が穿設された
バッフル板36が、上記サセプタ3を囲むように配置さ
れている。このバッフル板35はプロテクトリングある
いは排気リングとも称されるもので、排気流の流れを整
え、処理容器2内から処理ガスなどを均一に排気するた
めのものである。
【0032】以上のように本実施例にかかるプラズマエ
ッチング装置は構成されている。次に本実施例にかかる
プラズマエッチング装置の動作について簡単に説明す
る。
【0033】まず、上記処理容器2に隣接して設けられ
たロードロック室内を外部と隔離した状態で処理容器2
の側壁に設けられた図示しないゲートバルブを開放し、
ロートドック室より被処理体である半導体ウェハWを所
定の圧力、たとえば1×10-4〜数Torr程度に減圧
された処理容器2内に搬入して、サセプタ3の載置台7
上の静電チャック8上に吸着保持する。この際、冷却ジ
ャケット13に冷媒を流通させて、この部分をたとえば
−196℃に維持し、冷熱を載置台7を介して半導体ウ
ェハに伝えるとともに、温調用ヒータ17の発熱量を制
御してウェハWを所定の温度、たとえば低温処理である
場合には、−10℃〜−200℃の範囲の所定温度に調
整維持する。そして処理容器2の肩口に設けられた処理
ガス供給口28より処理ガスを処理空間に流し、高周波
電源23をオンにすることにより、下部電極として載置
台7と上部電極24との間にグロー放電を生じさせ、処
理ガスをプラズマ化させることが可能である。その際、
処理容器2の上方に本発明に基づいて設置された複数の
磁石群25による磁場が電子を内方にドリフトさせ、被
処理体の処理面の近傍に高密度で均一のプラズマが生起
され、異方性およびエッチングレートの高いエッチング
を行うことが可能である。
【0034】次に本実施例にかかるプラズマエッチング
装置の効果について説明する。上記実施例によれば、処
理容器2の上方に円環状に配置された複数の磁石群25
により電子が処理容器の内方にドリフトするので、被処
理体の処理面近傍に高密度なプラズマを生起させことが
できるので、スループットが向上するとともに、発生し
たプラズマは均一性にも優れているためチャージアップ
などの被害も減少させることができるので、製品の歩留
まりを向上させることができる。さらに処理容器の内壁
部分には高密度プラズマが存在しないので処理容器の内
壁の損傷が回避することができる。また補助磁石を用い
た場合には、磁場漏洩をも防止することができる。
【0035】なお上記実施例にあっては、本発明をエッ
チング装置に適用した場合について説明したが、本発明
は、かかる実施例に限定されず、マグネトロン方式でプ
ラズマを制御する各種処理装置、たとえばプラズマCV
D装置にも適用することが可能である。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
処理容器の上方に設置される磁石が複数の磁石群から構
成され、それらが、被処理体の面積よりも大きく、処理
容器の面積よりも小さい範囲に広がる円の外周上に各磁
石の「W」極がその円の内方を向くように配置されるの
で、処理時に電子が被処理体の処理面方向にドリフトさ
れるので、被処理体の処理面近傍に高密度なプラズマを
生起させことができ、装置のスループットが向上すると
ともに、発生したプラズマは均一性にも優れているため
チャージアップなどの被害も減少させることができるの
で、製品の歩留まりを向上させることができる。さらに
処理容器の内壁部分には高密度プラズマが存在しないの
で処理容器の内壁の損傷が回避することができる。また
補助磁石を用いた場合には、磁場漏洩をも防止すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されたプラズマエッチング装置の
一実施例に関する概略的な断面図である。
【図2】図1に示すプラズマエッチング装置の概略的な
平面図である。
【図3】本発明の作用を示すための概略的な断面図であ
る。
【図4】本発明に基づく磁石の配置の様子を示す説明図
である。
【図5】本発明に基づく磁石の形状を示す説明図であ
る。
【図6】本発明に基づく磁石の配置の他の実施例を示す
説明図である。
【図7】本発明に基づく磁石の配置のさらに他の実施例
を示す説明図である。
【図8】本発明に基づく磁石の配置のさらに他の実施例
を示す説明図である。
【図9】従来のプラズマエッチング装置の概略的な断面
図である。
【図10】永久磁石による磁場と電子の流れとの関係を
示す説明図である
【図11】チャンバ上の位置とエッチングレートとの関
係を示す図表である。
【符号の説明】
1 プラズマエッチング装置 2 処理容器 3 サセプタ 24 上部電極 25a、25b、永久磁石 P プラズマ W 被処理体

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処理容器の外側に置かれた磁石の磁場に
    より制御されたプラズマにより処理容器内の載置台に載
    置された被処理体をプラズマ処理するためのプラズマ処
    理装置において、前記磁石が、前記被処理体の処理面を
    前記処理容器の垂直方向上方に対して正投影し、任意の
    水平面で切った領域を少なくとも内包する円の外周上に
    配された複数の磁石群から構成し、それらの各磁石を隣
    接する端部の極性同士が反対極性になるように、かつ各
    磁石の「W」側が前記円の中心側を向くように配置した
    ことを特徴とする、プラズマ処理装置。
  2. 【請求項2】 前記円の面積が前記処理容器の上面の面
    積よりも小さいことを特徴とする、請求項1に記載のプ
    ラズマ処理装置。
  3. 【請求項3】 前記磁石群の各磁石の長手方向の両端部
    間の距離が隣接する各磁石との間の距離よりも短いこと
    を特徴とする、請求項1または2に記載のプラズマ処理
    装置。
  4. 【請求項4】 前記磁石群の各磁石が、前記円の中心に
    向けて両端が曲げられ湾曲していることを特徴とする、
    請求項1、2または3のいずれかに記載のプラズマ処理
    装置。
  5. 【請求項5】 前記磁石群の各磁石が、前記円の中心に
    対して同心円上を離隔接近自在であることを特徴とす
    る、請求項1、2、3または4のいずれかに記載のプラ
    ズマ処理装置。
  6. 【請求項6】 前記磁石群の各磁石に対して補助磁石を
    二層構造に配置し、上下各層の磁石の極性が相異なるよ
    うにしたことを特徴とする、請求項1、2、3、4また
    は5のいずれかに記載のプラズマ処理装置。
  7. 【請求項7】 前記上下各層の各磁石の大きさが相違す
    ることを特徴とする、請求項6に記載のプラズマ処理装
    置。
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