JPH07244208A - 光反射装置、光反射装置の測定方法、および光反射装置を用いた光学系システム - Google Patents

光反射装置、光反射装置の測定方法、および光反射装置を用いた光学系システム

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JPH07244208A
JPH07244208A JP3264394A JP3264394A JPH07244208A JP H07244208 A JPH07244208 A JP H07244208A JP 3264394 A JP3264394 A JP 3264394A JP 3264394 A JP3264394 A JP 3264394A JP H07244208 A JPH07244208 A JP H07244208A
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light
reflecting
cone
reflecting device
conical
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Yoshitaka Tsutsumi
孝高 堤
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KEETE SYST SERVICE KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 任意の点を中心として全方向に光面を発光す
るための構成を実現し、また、この構成を利用した光学
系システムを提供する。 【構成】 墨出し器30において、半導体レーザー31
が出力するレーザー光線は、コリメートレンズ32で所
定のビーム系を有する光線に変換されて円錐ミラー33
の頂点に投光される。円錐ミラー33の頂角は90°で
ある。円錐ミラー33は、その円錐軸が上記光線と一致
するように設けられている。円錐ミラー33による反射
光は、円錐ミラー33の円錐軸に対して垂直方向に広が
るように放射される。水平器34を確認しながら調整ネ
ジ37を用いて脚36の長さをかえることによって墨出
し器30の傾斜を調整し、大地に対する水平を得る。円
錐ミラー33による反射光は、大地に水平な光面を全方
向(360°)に出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】反射を利用して光線と光面との間
の変換または光線を分岐・結合する光学系に係わる。
【0002】
【従来の技術】さまざまな分野において、光を利用した
技術が急速に進歩している。例えば、位置、距離、角度
などを測定する分野や、防犯監視システムなどにも利用
されている。
【0003】上述のような利用形態では、光を、光線と
してではなく、光面として出力することがしばしば有用
である。例えば、建築現場などにおいて、任意の位置か
ら大地に水平な平面を形成するような光面を放射すれ
ば、複数の地点において大地を基準とした所定の高さを
得ることができる。この場合、上記任意の位置から全方
向(360°)に対して光面を放射することができれ
ば、その任意の位置を取り囲むすべての位置において同
時に所定の高さを得ることが出来、望ましい。
【0004】一方、上述のような用途においても、高精
度・高効率化が要求される。このため、光源としてレー
ザー等を用い、その生成された光を出来るだけ損失させ
ることなく光面として放射させるような工夫がなされて
いる。
【0005】図10は、レーザー等が発光する光線を用
いて光面を生成するための従来の構成例を示す図であ
る。同図(a)に示す例では、プリズム101を用い
る。この場合、光線をプリズム101に対して所定の角
度で照射することによって光面を生成する。また、同図
(b)に示す例では、レーザー102を発光させなが
ら、軸103を回転軸としてレーザー102自身を回転
させて光面を生成する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、プリズム1
01を用いる構成では、同10(a)に示すように、生
成される光面はプリズム101を中心として所定の中心
角を持った扇形となる。換言すれば、プリズム101を
中心として全方向(360°)に広がる光面を生成する
ことができない。
【0007】一方、図10(b)に示す構成では、レー
ザー102を中心として全方向(360°)に発光する
ことができるが、任意の方向に対して常に光が投光され
るのではなく、いわば疑似的な光面を生成しているにす
ぎない。また、レーザー102を回転させるための駆動
系が必要であるため、構造およびその制御が複雑にな
り、さらに光源であるレーザー102自身が回転するた
め、光面の方向性などの精度が低下する恐れがある。
【0008】このように、従来は、高精度・高効率を実
現しながら任意の点を中心として全方向に光面を放射す
るための構成が提供されていなかった。本発明は上記課
題を解決するものであり、任意の点を中心として高精度
・高効率で全方向に光面を放射するための構成を実現す
ることを目的とする。また、上記構成を用いた光学系シ
ステムを提供することを他の目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の光反射装置を製
造する工程は、以下の工程からなる。切削工程は、円柱
形状の母材を該円柱の円柱軸を回転軸として回転させな
がらその一端を円錐形状に削る。この切削工程は、例え
ば旋盤などによって粗削りを行う。研磨工程は、円錐形
状に削られた上記母材の円錐側面を研磨する。蒸着工程
は、少なくとも上記円錐の頂点およびその近傍に金属ま
たは誘電体を蒸着させる。この蒸着によって形成される
金属膜または誘電体膜が光反射面(ミラー)となる。
【0010】本発明の光反射装置の測定方法は、円錐形
状の側面部分に光反射面(例えばミラー)を有する光反
射装置の該光反射面を測定する方法を前提とし、以下の
手順からなる。
【0011】光線投光手順では、光反射装置の円錐軸に
対して所定の角度で上記光反射面に光線を投光する。円
錐の頂角が直角の場合には、上記円錐軸と上記投光光線
との間の角度を90°とする。回転手順では、上記光反
射装置の円錐軸を回転軸として該光反射装置を回転させ
る。判断手順では、上記光反射面からの反射光の強度分
布に基づいて上記光反射面の面精度を判断する。この強
度分布の測定は、例えば光電素子を用いる。
【0012】本発明の請求項4に記載の光学系システム
は、円錐形状の側面部分に光反射面を有する光反射装置
と、その光反射装置の円錐軸と平行にその円錐の頂点お
よびその近傍に対して光線を投光する光源とを有する。
【0013】本発明の請求項5に記載の光学系システム
は、頂角を直角とする円錐形状の側面部分に光反射面を
有する光反射装置と、その光反射装置の円錐軸に平行に
その円錐の頂点およびその近傍に対して光線を投光する
光源と、傾斜測定器とを有し、その傾斜測定器を用いて
上記光反射装置の傾斜を調節する。
【0014】本発明の請求項6に記載の光学系システム
は、頂角を直角とする円錐形状の側面部分に光反射面を
有しそれらの円錐軸が互いに所定の角度を保つように配
置した複数の光反射装置と、光線を出力する光源と、そ
の光線を受光して上記複数の光反射装置の各円錐軸と平
行にそれぞれ各円錐の頂点およびその近傍に対して該光
線を投光する光学系とを有する。
【0015】本発明の請求項7に記載の光学系システム
は、円錐形状の側面部分に光反射面を有する光反射装置
と、その光反射装置の円錐軸に平行に該円錐の頂点およ
びその近傍に光線を投光する光出力装置と、その光出力
装置から出力されて上記光反射装置の光反射面で反射さ
れた光をそれぞれ受光する複数の光入力装置とを有す
る。
【0016】本発明の請求項8に記載の光学系システム
は、請求項7に記載の光学系システムの光出力装置およ
び光入力装置の役割を互いに交換した構成とする。ま
た、請求項9に記載の光学系システムは、請求項7また
は8に記載の光学系システムの光反射装置を多面体とす
る。
【0017】
【作用】本発明の請求項3に記載の光反射装置の測定方
法は、円錐形状の光反射装置を回転させながらその光反
射面に投光した光線の反射光を測定するので、円錐の側
面に形成された光反射面を全領域にわたって測定でき
る。また、上記反射光の強度分布を測定することによっ
て、円錐の頂角の誤差を測定することができる。
【0018】本発明の請求項4〜6に記載の光学系シス
テムにおいて、上記光源が出力する光線は所定のビーム
径を有しているので、その光線を円錐の頂点に照射する
と、その頂点を取り囲む近傍の円錐側面領域(光反射
面)に上記光線が投光される。ここで、上記光線は、円
錐軸に平行に投光されるので、光反射装置の円錐の頂角
を直角とすると、上記光線は、光反射装置の頂点を中心
として上記円錐軸と垂直方向に広がる光面に変換され
る。また、請求項5の傾斜測定器を用いて、例えば光学
系システムを大地に対して水平となるように調整すれ
ば、光反射装置の反射光として大地に対する平行な光面
を得ることができる。さらに、請求項6に記載の構成に
おいては、複数の光反射装置が互いに光面を放射し、上
記複数の光反射装置が互いに交わる角度と、各光面が互
いに交わる角度とが等しくなる。
【0019】本発明の請求項7に記載の光学系システム
において、光出力装置が出力する光線を光反射装置を用
いて反射させ、その反射光を複数の光入力装置に受光さ
せることによって光分岐を行う。ここで、光反射装置の
反射光である光面上に任意の数の光入力装置を設けれ
ば、光出力装置から出力された光線を任意の数に分岐す
ることができる。
【0020】請求項8の構成では、複数の光出力装置が
出力する光線を光反射装置を用いて反射させ、その反射
光を光入力装置に受光させることによって光合波を行
う。この場合、各光出力装置が出力する光線のタイミン
グを制御すれば、光信号を多重化することができる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しながら
説明する。図1は、本発明の原理を説明する図である。
同図(a)において、光反射装置10は先端部の頂角が
αである円錐形状をしている。そして、光反射装置10
の円錐部分は光反射面(ミラー)11である。光源12
は、所定の波長で所定のビーム径の光線を発光する。光
源12は、特に限定されるものではないが、例えばレー
ザー、LEDなどであり、その出力波長は、可視光であ
ってもあるいは可視光以外でもよい。
【0022】光源12が発光する光線は、光反射装置1
0の円錐部分の頂点に投光される。このとき、光反射装
置10に対する光線の入射方向は、光反射装置10の円
錐部分の円錐軸(円錐の頂点とその円錐の底面の円の中
心とを結ぶ線を円錐軸と呼ぶ)と平行である。また、光
源12が発光する光線は、図1(b)に示すように、所
定のビーム径を有しているので、その光線を上述の方向
から光反射装置10の円錐部分の頂点に投光すると、そ
の頂点を取り囲むようにしてその頂点の近傍の光反射面
11に上記光線が投光される。
【0023】光反射面11で反射される光線は、光反射
装置10の円錐部分の頂角αに依存する方向に放射され
る。この場合、反射光は、反射位置を頂点とする円錐を
形成するような方向に放射されるが、上記頂角αを90
°(円錐を真横から見るときに、どの方向から見てもそ
の頂点の角度が90°となるような角度)とすると、上
記反射光は、光反射装置10の円錐軸に対して垂直方向
へ広がる平面となって放射される。
【0024】次に、図2を参照しながら光反射装置10
の製造方法を説明する。まず、石英ガラス等からなる円
柱形状の母材を、その円柱軸(円柱の上面の円の中心と
底面の円の中心とを結ぶ線を円柱軸と呼ぶ)を回転軸と
して所定の速度で回転させる(図2(a))。そして、
円柱形状の母材の一端を、一般的な旋盤工法によって円
錐状に粗削りする(図2(b))。続いて、円錐状に粗
削りした母材の側面を、比較的大きめの粒子の研磨材を
用いて研磨する(図2(c))。
【0025】上記工程に続いて、ポリシングを行う(図
2(d))。ポリシング工程は、母材の円錐部分の頂角
を所定の値(例えば90°)で鋭利に保ちながら、その
側面をさらに滑らかな面にする工程である。このポリシ
ング工程においては、母材の回転速度を低速にし、温度
および湿度を所定の値に設定する。また、所定の研磨材
を用い、さらにその研磨材を母材に押しつける圧力も適
切に調節する。
【0026】そして、上記ポリシングによって研磨され
た母材の側面部に、所定の膜厚で金属膜または誘電体多
層膜を蒸着させる(図2(e))。ここで蒸着させる金
属としては、たとえばアルミニウムや銀を用いる。そし
て、この金属膜または誘電体多層膜が光を反射する光反
射面11となる。
【0027】このようにして形成される光反射装置10
は、後述する光学系システムに利用する場合、その円錐
部分の頂角の誤差および光反射面11の面精度(面の粗
さ、または面の滑らかさ)に関する要求が厳しくなるの
で、以下に示す測定方法を用いて検査を行う。
【0028】図3は、光反射装置10の円錐部分の頂角
の誤差および光反射面11の面精度を測定するためのシ
ステムを説明するブロック図である。ターンテーブル2
1は、その上部に光反射装置10を固定し、同図に示す
回転軸を中心に光反射装置10を回転させる。光反射装
置10をターンテーブル21に固定するとき、光反射装
置10の円錐軸と上記回転軸とを一致させる。したがっ
て、ターンテーブル21を回転させると、光反射装置1
0は、その円錐軸を中心に回転する。
【0029】LD光源22は、ラインセンサや適切なレ
ンズ等を用いることによって、例えば直径5μm程度の
スポット光を光反射装置10の光反射面11に投光す
る。LD光源22は、LD光源22から光反射装置10
の光反射面11に上記スポット光を投光したときの反射
光が、光反射装置10の円錐軸と一致するような位置・
角度に設ける。この位置・角度は、光反射装置10の円
錐の頂角から求めることができる。特に、光反射装置1
0の円錐の頂角が90°の場合は、LD光源22から光
反射面11へ投光するスポット光の角度を、光反射装置
10の円錐軸に垂直にする。また、LD光源22は、矢
印AまたはA’で示すように、光反射装置10の円錐軸
に平行な方向に移動することができる。このため、光反
射装置10を回転させれば、光反射面11の任意の位置
にスポット光を投光することができる。
【0030】ディテクター23は、光反射装置10の光
反射面11からの反射光を受光し、その光の強度分布に
応じた電気信号を出力する。また、ディテクター23
は、光反射装置10の円錐軸の延長線上に配置される。
そして、このディテクター23は周波数フィルタを有し
ており、LD光源22が出力するスポット光の周波数帯
だけを検出する。アンプ24は、ディテクター23の出
力を増幅する。オシロスコープ25は、アンプ24の出
力を受信し、ディテクター23が検出した反射光の強度
分布をディスプレイに表示する。
【0031】オシロスコープ25の出力結果の例を図4
に示す。図4(a)は、光反射装置10が良品、すなわ
ち光反射面11の表面が十分に滑らかでかつ光反射装置
10の円錐の頂角の誤差が十分に小さい場合の画面であ
る。この場合、光反射装置10の光反射面11からの反
射光の強度分布は、左右対称であり、中心から離れるに
つれて連続的に減衰している。
【0032】もし、光反射面11の表面が十分に滑らか
でなかった場合には、LD光源22が出力するスポット
光は光反射面11において乱反射を起こし、オシロスコ
ープ25の表示画面は、図4(b)に示すように、強度
分布は左右対称とはならず、また、断続的となる。この
ように、光反射面11の表面の滑らかさを、オシロスコ
ープ25の表示画面から判断できる。
【0033】一方、光反射装置10の円錐の頂角の誤差
が大きい場合には、オシロスコープ25の表示画面は、
図4(c)に実線で示すように、反射光の強度分布のピ
ーク位置が、画面の中央からずれる。そして、この画面
中央からのずれを測定することによって、上記頂角の誤
差を測定できる。また、光反射装置10を回転させなが
ら上記測定を行ったとき、その光反射装置10が良品で
あれば、オシロスコープ25の表示画面は、図4(a)
に示すように、反射光の強度分布のピーク位置が中央に
固定される。ところが、光反射装置10の円錐部分が方
向によって角度誤差があると、図4(c)に示すよう
に、光反射装置10を回転させることによって上記ピー
ク位置が移動してしまう。
【0034】このように、光反射装置10の円錐の頂角
の誤差を、オシロスコープ25の表示画面から判断でき
る。そして、後述する光学系システムに利用する場合、
例えばその頂角の許容誤差を2秒以下にする。
【0035】次に、上述の光反射装置を用いた光学系シ
ステムの一例として、大地に対する水平な光面を出力す
る装置(墨出し器30と呼ぶ)を図5に示す。墨出し器
30は、図1を用いて説明した作用を利用しており、図
1の光反射装置の円錐の頂角αが90°の場合である。
【0036】墨出し器30は、半導体レーザー31が出
力するレーザー光線をコリメートレンズ32を介して円
錐ミラー33の頂点に投光し、その円錐ミラー33から
の反射光として光面を得る。
【0037】半導体レーザー31は、可視光帯域のレー
ザー光線を出力する。コリメートレンズ32は、半導体
レーザー31が出力するレーザー光線の一部をカットし
て平行光線に変換する。また、半導体レーザー31対し
て所定のコリメートレンズ32を設定することによっ
て、所望のビーム径を得ることができる。円錐ミラー3
3は、円錐形状の側面が光反射面であり、円錐ミラー3
3の円錐軸とコリメートレンズ32から出力されるレー
ザー光線とが一致するように設けられる。水平器34
(請求項4に記載の傾斜測定器に対応する)は、重力の
方向を検知することによって大地に対する水平を測定す
る装置である。上記各装置31〜34は、筺体35に対
してその位置が固定されている。また、筺体35は脚3
6を有しており、各脚36の長さ(筺体35に対してど
のくらい突出するかを表す)は、各脚36に設けられて
いる調整ネジ37を用いてかえることができる。
【0038】図6は、墨出し器30の要部を分解して表
した図である。光学ホルダー41は、半導体レーザー3
1およびコリメートレンズ32を収容する。その光学ホ
ルダー41はベースホルダー42に収容される。そし
て、ベースホルダー42は、図5に示す筺体35に固定
される。
【0039】ガラスステー43は、中空の円柱形状をし
ており、部分的にベースホルダー42に収容される。ガ
ラスステー43の材質は、半導体レーザー31が出力す
るレーザー光線の波長が吸収されにくい(その波長の光
が透過しやすい)ものを使用する。そして、ガラスステ
ー43の内側に、円錐ミラー33の頂点がコリメートレ
ンズ32と向かい合うように円錐ミラー33を収容す
る。円錐ミラーホルダー44は、ガラスステー43の一
部を収容する。円錐ミラー33と円錐ミラーホルダー4
4との位置関係は、円錐ミラー33の円錐部の頂点部分
が円錐ミラーホルダー44の底面から突出する程度であ
る。また、円錐ミラーホルダー44の上部に水平器34
が収容される。
【0040】以上の構成により、円錐ミラー33の円錐
軸と半導体レーザー31(コリメートレンズ32)が出
力するレーザー光線とを一致させ、かつ、水平器34が
検出する水平面が上記円錐軸に対して垂直方向となるよ
うにしている。
【0041】次に、図5に戻って、墨出し器30の使用
例を説明する。まず、墨出し器30を所定の位置(例え
ば平な面の上)に置き、水平器34を用いて、墨出し器
30が水平な状態に設置されているか否かを確認する。
墨出し器30が水平な状態に設置されてなければ、調整
ネジ37を用いて脚36の長さを適当に調整することに
よって、大地に対する水平を得る。
【0042】この状態で半導体レーザー31を発光させ
ると、レーザー光線はコリメートレンズ32で所定のビ
ーム径の平行光線に変換されて円錐ミラー33の頂点お
よびその近傍に投光される。円錐ミラー33の頂角は9
0°であり、かつ上記レーザー光線は円錐ミラー33の
円錐軸に一致して投光されるので、円錐ミラー33から
の反射光は、その円錐軸と垂直な方向すなわち大地と水
平な方向に広がる光面となる。
【0043】図5に示す墨出し器30の応用例を図7に
示す。同図に示す墨出し器50は、円錐ミラー33と同
じ形状の円錐ミラー51および52を有する。円錐ミラ
ー51および52は、互いにその円錐軸が垂直に向くよ
うに配置されている。また、円錐ミラー51の円錐軸
は、半導体レーザー31(コリメートレンズ32)が出
力するレーザー光線と一致する。
【0044】ハーフミラー53(請求項5の光学系に対
応する)は、コリメートレンズ32と円錐ミラー51と
の間に配置され、半導体レーザー31が出力するレーザ
ー光線の一部を透過させて円錐ミラー51の頂点に投光
し、上記レーザー光線の一部を反射して円錐ミラー52
の頂点に投光する。
【0045】墨出し器50の半導体レーザー31を発光
させると、円錐ミラー51が光面1を放射し、円錐ミラ
ー52が光面2を放射する。光面1と光面2とは互いに
垂直に交わり、その交わる位置が交点C(実際は、面と
面とが交差すると線ができるが、便宜上「交点」とす
る)となる。このようにして垂直に交わる光面を生成す
ると、例えば上記交点Cを基準とした測量を行うときに
有用である。
【0046】また、墨出し器50において、円錐ミラー
51および52の円錐軸を互いに90°以外の所定の角
度としてもよい。この場合、ハーフミラー53に相当す
る光学系を設け、半導体レーザー31が出力するレーザ
ー光線を、円錐ミラー51および52の各円錐軸に沿っ
て各頂点に投光する。このような構成とすると、交点C
を基準として上記所定の角度の光面が生成される。
【0047】次に、上述の光反射装置を用いて光の分岐
・合波を行うシステムの原理を図8を参照しながら説明
する。同図において、光反射装置61は、例えば円錐ミ
ラーである。光入出力装置62(請求項6の光出力装
置、請求項7の光入力装置に対応する)は、電気信号ま
たは光信号を光信号として出力し、光反射装置61の頂
点およびその近傍にその光信号を投光する。光入出力装
置63−1,63−2(請求項6の複数の光入力装置、
請求項7の複数の光出力装置に対応する)は、光入出力
装置62が投光して光反射装置61によって反射された
光信号を受信する。また、上記光信号の伝搬方向を反対
にして、光入出力装置63−1,63−2が光反射装置
61の頂点近傍に投光する光信号を、光入出力装置62
が光反射装置61による反射光として受光することも可
能である。
【0048】図9は、図8に示した構成に対応する一実
施例である光分岐・合波装置の構成図である。同9
(a)は光分岐・合波装置70の上面を示し、同9
(b)は側面を示す。
【0049】同図において、FCコネクタ71は光入出
力装置62に対応し、FCコネクタ72−1〜72−8
は光入出力装置63−1,63−2に対応する。なお、
これら光コネクタの形状はFC型に限定されず、例えば
BNC型であってもよく、光ファイバ等の先端部分を所
定位置に設置するような構成を含む。そして、各FCコ
ネクタ71,72−1〜72−8には不図示の光ファイ
バが接続されており、光信号を伝搬する。また、図9で
は不図示であるが、光分岐・合波装置70は、図8の光
反射装置61に対応する円錐ミラーを有し、その円錐の
頂点がFCコネクタ71に向かう方向に配置されてい
る。
【0050】上記構成の光分岐・合波装置70におい
て、FCコネクタ71から円錐ミラーに対して光信号が
投光されると、その光信号は、上記不図示の円錐ミラー
からの反射光としてFCコネクタ72−1〜72−8に
よって受光される。従って、この場合、FCコネクタ7
1に接続する光ファイバを介して転送されてくる信号
は、8本に分岐される。このような利用形態は、例えば
1対多のブロードキャスト通信に適している。
【0051】一方、FCコネクタ72−1〜72−8か
ら円錐ミラーに対して光信号が投光されると、それら各
光信号はFCコネクタ71によって受光される。従っ
て、この場合、FCコネクタ72−1〜72−8に接続
する光ファイバを介して転送されてくる各信号は、1本
に合波される。ここで、各FCコネクタ72−1〜72
−8が出力する光信号が互いに重なりあわないようにタ
イミングを制御すれば、この光分岐・合波装置70を用
いて光信号の多重化を行うことができる。
【0052】なお、この実施例では、光反射装置として
円錐ミラーを用いて説明してが、本発明はこれに限定さ
れることはない。たとえば、図9に示すような1対8の
光分岐・合波を行う場合には、8角錐ミラー(底面が8
角形で、その8角形の各辺と頂点を結ぶことによって形
成される8個の3角形を反射面とする)を用いるように
してもよい。この構成では、各ミラーで反射された光が
受信用コネクタに到達する確率が高くなり、円錐ミラー
による構成と比べて光損失率が小さくなる。
【0053】また、上述の光反射装置を用いた光学系シ
ステムの他の例としては、防犯センサー等への適用が考
えられる。防犯センサーとしての利用形態の1つは、光
面を所定の高さに放射してその放射光が遮られるか否か
を監視するシステムである。このようなシステムでは、
出入口の付近の光線を走らせるようなシステムと比べて
広範囲の監視を行うことができる。
【0054】
【発明の効果】本発明の光反射装置の測定方法によれ
ば、円錐形状の光反射装置を回転させながらその光反射
面に光線を投光し、その反射光の強度分布を検出するの
で、その光反射面の全ての領域に対する面精度、および
円錐の頂角の誤差を正確に測定できる。
【0055】また、本発明の光学系システムによれば、
円錐形状の光反射装置を用いることにより、容易にかつ
高効率で、全方向に広がる光面を生成することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理を説明する図であり、(a)は全
体構成を示し、(b)は光反射面に光線が投光させる部
分を示す。
【図2】本発明の光反射装置の製造工程を説明する図で
ある。
【図3】本発明の光反射装置を測定するためのシステム
のブロック図である。
【図4】上記測定システムにおける測定結果の画面の例
を示す図である。
【図5】本発明の光反射装置を用いた光学系システムの
一例を示す図である。
【図6】図5に示す光学系システムの要部を分解して示
した図である。
【図7】図5に示す光学系システムの応用例を示す図で
ある。
【図8】本発明の光反射装置を用いた光学系システムの
他の例の原理を説明するための図である。
【図9】図8に示す光学系システムに一実施態様の構成
図である。
【図10】光面を生成するための従来の技術を説明する
図である。
【符号の説明】
10 光反射装置 11 光反射面 12 光源 21 ターンテーブル 22 LD光源 23 ディテクター 24 アンプ 25 オシロスコープ 30 墨出し器 31 半導体レーザー 32 コリメートレンズ 33 円錐ミラー 34 水平器 35 筺体 36 脚 37 調整ネジ 41 光学ホルダー 42 ベースホルダー 43 ガラスステー 44 円錐ミラーホルダー 50 墨出し器 51,52 円錐ミラー 53 ハーフミラー 61 光反射装置 62 光入出力装置 63−1,63−2 光入出力装置 70 光分岐・合波装置 71 FCコネクタ 72−1〜72−8 FCコネクタ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円柱形状の母材を該円柱の円柱軸を回転
    軸として回転させながらその一端を円錐形状に削り、 円錐形状に削られた上記母材の円錐側面を研磨し、 少なくとも上記円錐の頂点およびその近傍に金属または
    誘電体を蒸着させたことを特徴とする光反射装置。
  2. 【請求項2】 円柱形状の母材を該円柱の円柱軸を回転
    軸として回転させながらその一端を円錐形状に削る工程
    と、 円錐形状に削られた上記母材の円錐側面を研磨する工程
    と、 少なくとも上記円錐の頂点およびその近傍に金属または
    誘電体を蒸着させる工程と、 からなることを特徴とする光反射装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 円錐形状の側面部分に光反射面を有する
    光反射装置の該光反射面を測定する方法において、 上記光反射装置の円錐軸に対して所定の角度で上記光反
    射面に光線を投光する手順と、 上記光反射装置の円錐軸を回転軸として該光反射装置を
    回転させる手順と、 上記光反射面からの反射光の強度分布に基づいて上記光
    反射面の面精度を判断する手順と、 からなることを特徴とする光反射装置の測定方法。
  4. 【請求項4】 円錐形状の側面部分に光反射面を有する
    光反射装置と、 該光反射装置の円錐軸と平行にその円錐の頂点およびそ
    の近傍に対して光線を投光する光源と、 を有することを特徴とする光学系システム。
  5. 【請求項5】 頂角を直角とする円錐形状の側面部分に
    光反射面を有する光反射装置と、 該光反射装置の円錐軸に平行にその円錐の頂点およびそ
    の近傍に対して光線を投光する光源と、 傾斜測定器とを有し、 該傾斜測定器を用いて上記光反射装置の傾斜を調節する
    ことを特徴とする光学系システム。
  6. 【請求項6】 頂角を直角とする円錐形状の側面部分に
    光反射面を有し、それらの円錐軸が互いに所定の角度を
    保つように配置した複数の光反射装置と、 光線を出力する光源と、 上記光線を受光して、上記複数の光反射装置の各円錐軸
    と平行にそれぞれ各円錐の頂点およびその近傍に対して
    該光線を投光する光学系と、 を有することを特徴とする光学系システム。
  7. 【請求項7】 円錐形状の側面部分に光反射面を有する
    光反射装置と、 該光反射装置の円錐軸に平行に該円錐の頂点およびその
    近傍に光線を投光する光出力装置と、 該光出力装置から出力されて上記光反射装置の光反射面
    で反射された光をそれぞれ受光する複数の光入力装置
    と、 を有することを特徴とする光学系システム。
  8. 【請求項8】 円錐形状の側面部分に光反射面を有する
    光反射装置と、 該光反射装置の円錐軸に対して所定の角度で該円錐の側
    面にそれぞれ光線を投光する複数の光出力装置と、 該複数の光出力装置から出力されて上記光反射装置の光
    反射面で反射された光を受光する光入力装置と、 を有することを特徴とする光学系システム。
  9. 【請求項9】 多面体の任意の頂点を取り囲む複数の面
    に光反射面を有する光反射装置と、 上記光反射装置の上記頂点およびその近傍に光線を投光
    するような角度に配置された第1の光入出力装置と、 該第1の光入出力装置から出力されて上記光反射装置の
    上記頂点近傍の各光反射面で反射された光線をそれぞれ
    受光する位置に配置された複数の第2の光入出力装置
    と、 を有することを特徴とする光学系システム。
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