JPH07243447A - 摺動部材、転がり軸受、回転陽極x線管および摺動部材の製造方法 - Google Patents

摺動部材、転がり軸受、回転陽極x線管および摺動部材の製造方法

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JPH07243447A
JPH07243447A JP3564494A JP3564494A JPH07243447A JP H07243447 A JPH07243447 A JP H07243447A JP 3564494 A JP3564494 A JP 3564494A JP 3564494 A JP3564494 A JP 3564494A JP H07243447 A JPH07243447 A JP H07243447A
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斉 丸茂
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    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
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    • F16C33/30Parts of ball or roller bearings
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    • F16C33/6696Special parts or details in view of lubrication with solids as lubricant, e.g. dry coatings, powder

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 長寿命化が図られるだけでなく、摩擦係数の
変動も大幅に低減されて、安定した回転機能を保持,発
揮する摺動部材、この摺動部材から成る軸受けを備えた
回転陽極X線管、および摺動部材の製造方法の提供を目
的とする。 【構成】 転がり軸受を含む摺動部材は、基体8と、前
記基体8の少なくとも被摺動面を被覆する融点2000℃以
上の金属層9と、前記金属層9を被覆する固体潤滑剤層
10とを具備して成ることを特徴とする。また、回転陽極
X線管は、基体8と、前記基体8の少なくとも被摺動面
を被覆する融点2000℃以上の金属層9と、前記金属層9
を被覆する固体潤滑剤層10とを備えた摺動部材を回転軸
受けとして利用する子ことを特徴ととする。さらに転が
り軸受を含む摺動部材の製造方法は、基体の少なくとも
被摺動面に、融点2000℃以上の金属層および/または固
体潤滑剤層をイオンプレーティング法で形成することを
特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、油やグリースなど液体
潤滑剤を用いることのできない環境下、たとえば真空
中、あるいは特殊雰囲気中での使用や実施に適する摺動
部材、この摺動部材を利用した転がり軸受け、回転陽極
X線管、および摺動部材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば回転陽極X線管などの真空中、
あるいは特殊雰囲気中で使用される軸受もしくは互いに
噛合する歯車などにおいては、所要の機械的強度を有す
る一方、表面が摺動性ないし潤滑性を有することが望ま
れる。そして、このような用途に対する摺動部材として
は、たとえば高速度工具鋼などの金属製基体の被摺動
(被摩擦)面上に、たとえばAgなどの固体潤滑剤膜を被
着形成して成るものが知られている。
【0003】しかし、この場合は、固体潤滑剤膜(固体
潤滑剤層)の剥離や磨耗が起こり易く、被摺動面の潤滑
が損なわれるので、摺動部材の寿命が短いという問題が
ある。なお、前記固体潤滑剤膜が残っている場合でも、
固体潤滑剤による潤滑では、一般的に摩擦力の変動が大
きくて(図7参照)、安定した潤滑性能を要求される使
用態様に不向きである。
【0004】この点をさらに詳述すると、回転陽極X線
管は、図8に概略構成を断面的に示すように、真空容器
1内に電子を放射する陰極2と、回転軸3に回転子4と
一体的に固着された陽極ターゲット5とが対向して内装
・配置されている。ここで、回転軸3は、たとえば2個
の玉軸受6,6′によって、支持軸7に回動自在に支持
されており、また、前記玉軸受6,6′は、内輪6a,6
a′および外輪6b,6b′の間に回動自在に配置された複
数個の玉6c,6c′で構成されている。そして、前記陽極
ターゲット5は、真空容器1の外側に設置した磁界発生
器(図示せず)で発生した回転磁界によって、回転軸3
と一体に回転する。
【0005】一方、回転陽極X線管では、陰極2から放
射された電子が、陽極ターゲット5に衝突するとX線が
発生して、陽極ターゲット5および真空容器1内が高温
になる。この陽極ターゲット5および真空容器1内の高
温化に伴って、輻射や回転軸3からの熱伝導により、玉
軸受6,6′も高温化して、焼き付けや磨耗など起こし
易いという問題がある。したがって、高温,高真空で潤
滑性を呈するPbやAgなどの固体潤滑剤を一般的に使用す
る一方、陽極ターゲット5を回転させて局部的な高温化
(溶融)を防止している。しかしながら、高出力化のた
めに、陽極ターゲット5に対する電子の衝突を増加する
と、陽極ターゲット5はさらに高温化し、結果的に玉軸
受6,6′の高温化がさらに助長され、前記固体潤滑剤
の揮散などが起こり、潤滑機能の低下を招来するばかり
でなく、所要の高真空状態を保持し得なくなる。
【0006】上記摺動部材の寿命問題に対して、金属製
基体と固体潤滑剤層(膜)との間に、たとえばNiなどか
ら成る下地層を介在させて、固体潤滑剤層の剥離や磨耗
を抑制し、寿命を改善することも提案されている(特開
昭55-57717号公報)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記寿
命の改善,向上を図った摺動部材の場合は、実用上なお
次のような問題がある。すなわち、金属製基体と固体潤
滑剤層との間に、基体金属および固体潤滑剤層に対し
て、それぞれ溶解度の大きいNiなどを中間層として介在
させた構成の場合でも、摺動(摩擦)動作中において摩
擦係数の変動が高く、安定した回転機能などを得られな
いという不都合がある。つまり、前記中間層の介在配置
に伴って、金属製基体と固体潤滑剤層との間に、混溶型
の緩衝層が形成されるので、固体潤滑剤層の耐剥離性な
どは改善され、その限りでの長寿命化は達成し得ること
になる。しかし、たとえば転がり軸受として所要の摺
動,摩擦の動作を行ったとき、その摺動,摩擦動作中に
おいて、摩擦係数の変動が激しくて、安定した回転機能
を呈しないので、実用性が大幅に制限されているのが実
情である(図9参照)。
【0008】また、前記固体潤滑性の改善策として、鋼
製基体の摺動面に、たとえばMo, W,Ta,AgもしくはCu
を下地層として設け、下地層面にPb層を被覆して潤滑性
を持たせることも試みられている。そして、この摺動面
を2層膜化する構成での潤滑特性は、Pb/Cuが最良で、
Pb/Mo,Pb/Ta,Pb/ WはPb単層の場合と同程度とされ
いる。しかしながら、Pb/Cuによる摺動面の2層構成の
場合、その使用態様によっては、永続性(寿命)の点で
問題がある。特に、回転陽極X線管など真空雰囲気中、
もしくは高温度雰囲気中にて、たとえば転がり軸受とし
て所要の摺動,摩擦の動作を行ったとき、潤滑作用が低
減,劣化する傾向が認められる。
【0009】本発明は上記事情に対処してなされたもの
で、長寿命化が図られるだけでなく、摩擦係数の変動も
大幅に低減されて、安定した回転機能を保持,発揮する
摺動部材、信頼性の高い回転陽極X線管、および摺動部
材の製造方法の提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係る転がり軸受
を含む摺動部材は、金属もしくはセラミックスから成る
基体と、前記基体の少なくとも被摺動面を被覆する融点
2000℃以上の金属層と、前記金属層を被覆する固体潤滑
剤層とを具備して成ることを特徴とする。
【0011】本発明に係る回転陽極X線管は、陽極ター
ゲットの回動機構の軸受けのうち、少なくとも陽極ター
ゲット側の軸受を、金属もしくはセラミックスから成る
基体と、前記基体の少なくとも被摺動面を被覆する融点
2000℃以上の金属層と、前記金属層を被覆する固体潤滑
剤層とを具備して成る摺動部材で構成して成ることを特
徴とする。
【0012】本発明に係る転がり軸受を含む摺動部材の
製造方法は、金属もしくはセラミックスから成る基体の
少なくとも被摺動面に、融点2000℃以上の金属層および
/または固体潤滑剤層をイオンプレーティング法で形成
することを特徴とする。
【0013】本発明において、摺動部材の基体を成す金
属としては、たとえば高速度工具鋼.ステンレス鋼,一
般的な軸受鋼などが挙げられ、またセラミックスとして
は窒化ケイ素,炭化ケイ素,アルミナ,ジルコニアなど
挙げられるが、真空雰囲気中、もしくは高温度雰囲気中
での使用,実施を考慮した場合は、高速度工具鋼もしく
はセラミックスが望ましい。
【0014】本発明において、基体の少なくとも被摺動
面を被覆する融点2000℃以上の金属としては、たとえば
Mo,Nb,Hf,Ta, W,Ru,Re.Ir、もしくはこれらを主
成分(若干量の添加成分を含む)ものが挙げられる。
【0015】本発明において、融点2000℃以上の金属層
を被覆する固体潤滑剤層や軟質金属層としては、たとえ
ばAg,Au,Sn, MoS2 ,WS2 ,NbSe2 ,BN、もしくはAg
を主成分(たとえばMoの添加)とするものが挙げられ
る。ここで、固体潤滑剤層とは400℃の蒸気圧が高々10
-6Pa程度の潤滑性を有する物であり、たとえばAg,Au,
Snなどの軟質金属を含むものである。そして、この固体
潤滑剤層などの厚さは、摺動部材のの構造,大きさ、摺
動部材の摺動,摩擦動作における負荷などによっても異
なるが、転がり軸受面の場合は0.05〜10μm 程度、一般
的な摺動面の場合は 1〜10μm 程度が好ましい。また、
前記融点2000℃以上の金属層の厚さは、この固体潤滑剤
層の厚さより薄く設定することが望ましい。
【0016】本発明に係る摺動部材は、基体の所定面
に、融点2000℃以上の金属および固体潤滑剤を、たとえ
ばメッキ法,真空蒸着法,スパッタリング,イオンプレ
ーティング法,イオンビームミキシング法などで、順次
被着形成(成膜)することにより製造し得るが、特に、
イオンプレーティング法は、膜厚が一様で均質な成膜を
形成し易いので、生産性などの点から好ましい。
【0017】なお、上記本発明において、基体面を下地
層的に被覆する金属として、融点が2000℃以上に選択し
たのは、固体潤滑剤層と2層膜の構成を採ったとき、長
寿命化が図られるとともに、摩擦係数の変動も大幅に低
減されて、安定した回転機能の保持,発揮が可能になる
という知見に基づくものである。つまり、前記高融点金
属膜とPb膜との組み合わせ、換言するとPb/Mo,Pb/T
a,Pb/ Wは、Pb/Cuの組み合わせに比べて潤滑特性が
劣っており、その潤滑特性はPb単独膜の場合と変わらな
いと見られていた。しかしながら、予想に反して、高融
点金属膜(層)と固体潤滑剤膜(層)とを組み合わせた
場合は、Pb単独膜の場合に比較して、固体潤滑剤の潤滑
性能低下(劣化)や損耗などが防止され、安定した潤滑
特性を呈することを見出して、本発明を達成するに至っ
たものである。
【0018】
【作用】上記構成の転がり軸受を含む摺動部材において
は、基体面と固体潤滑剤層との間に下地層(もしくは中
間層)して介在する金属層が、融点2000℃以上の安定し
た金属で形成されている。このため、摩擦発熱や使用さ
れている雰囲気の温度に起因する固体潤滑剤層への拡散
が抑えられ、固体潤滑剤層の変性、たとえば硬質化など
も容易に回避される。したがって、固体潤滑剤層の潤滑
性能の劣化(低下)は防止される一方、固体潤滑剤層か
ら発生した磨耗粉による損傷も解消される。つまり、転
がり軸受を含む摺動部材、およびこのような摺動部材を
使用する回転機構においては、変動の小さい摩擦係数
(摩擦力)で安定回転などが行われ、かつすぐれた潤滑
性能などを長期間に亘って保持,発揮することが可能と
なる。
【0019】また、前記回転陽極X線管においては、前
記転がり軸受を含む摺動部材における挙動によって、回
転陽極X線管の出力増大に伴い高温化した場合でも、高
真空状態を十分に保持しながら、陽極ターゲットの回動
にすぐれた潤滑性能を長期間に亘って保持,発揮するこ
とが可能となる。
【0020】さらに、前記転がり軸受を含む摺動部材の
製造方法においては、前記下地層(もしくは中間層)を
成す融点2000℃以上の金属層や固体潤滑剤層を、イオン
プレーティング法で形成する。つまり、前記金属層や固
体潤滑剤層は、緻密で一様な厚さに形成されるので、安
定した摺動性を呈するとともに、すぐれた潤滑性能を長
期間に亘って保持,発揮する摺動部材を歩留まりよく、
量産的に製造し得ることになる。
【0021】
【実施例】以下図1〜図6を参照して本発明の実施例を
説明する。
【0022】実施例1 図1は本実施例に係る摺動部材の構成例を断面的に示し
たもので、8は金属もしくはセラミックスから成る回転
軸本体(基体)、たとえば高速度工具鋼製の回転軸本
体、9は前記回転軸本体8の少なくとも被摺動面に被
覆,配置された融点2000℃以上の金属層、たとえばMo
(融点2600℃)から成る厚さ 0.1μm 程度の金属層で、
10は前記Mo金属層9を被覆する固体潤滑層、たとえば厚
さ 1μm 程度のAg層である。
【0023】上記構成の摺動部材は、次のようにして製
造されたものである。すなわち、通常、高速度工具鋼製
の回転軸本体8、イオンプレーティング装置(図示せ
ず)を先ず用意する。次いで、前記イオンプレーティン
グ装置の所定位置に、前記回転軸本体8を装着する一
方、プレーティング金属として、たとえばMo金属をプレ
ーティング金属源部に装着した後、イオンプレーティン
グ装置を操作する。たとえば10-3Pa程度の減圧下、前記
Mo金属に電子ビームを照射して蒸発させ、イオン化させ
る。一方、前記回転軸本体8に所要の加速電圧(たとえ
ば 100〜2000 V程度)を印加するいわゆるイオンプレー
ティングを行って、厚さ 0.1μm 程度の高融点金属層9
を被着,形成する。この高融点金属層9の被着,形成を
終了してから、一旦イオンプレーティング装置の駆動を
停止し、前記プレーティング金属源部のMo金属に代えて
Ag金属を装着する。その後、イオンプレーティング装置
を再び操作し、前記Mo金属に対するイオンプレーティン
グ操作に準じて、前記Ag金属をイオンプレーティングし
て、厚さ 1μm 程度のAg属層(固体潤滑剤層)10を被
着,形成することによって、容易に製造し得る。
【0024】本発明に係る摺動部材の試験,評価とし
て、次のようなピン・オン・ディスク型摩擦試験を行っ
た。すなわち、前記イオンプレーティングの条件で、高
速度工具鋼製円板8′の一主面に、厚さ 0.1μm のMo金
属層9′および厚さ 1μm のAg金属層10′を順次被着,
形成して成るディスク試験片を用意した。そして、表−
1に示す条件で、図2に斜視的に、図3に断面的にそれ
ぞれ示すごとく、一定荷重のピン試験片11を、ディスク
試験片のAg金属層10′面に押し付け、その状態でディス
ク試験片を一定速度で回転させて、前記ピン試験片11と
ディスク試験片との摺動(摩擦)面に作用する摩擦力
を、一定時間測定した。
【0025】表−1 真空度 :10-4Pa 荷重 : 1 N 摺動速度 :0.5m/ s 試験時間 : 3hr 前記のいわゆるピン・オン・ディスク摩擦試験の結果
は、図4に示すごとく、摺動中の摩擦係数が低く、かつ
摩擦係数の変動も少なく、安定した摺動,動作を行うこ
とが確認された。
【0026】比較のため(比較例1)、前記ディスク試
験片の構成において、Mo金属層9′を設けず鋼製円板
8′の一主面に、直接厚さ 1μm のAg金属層10′を、イ
オンプレーティング法で被着,形成して成るディスク試
験片について、同一条件でピン・オン・ディスク摩擦試
験を行った結果は、図7に示すごとく、摺動中の摩擦係
数が一般的に高く、かつ摩擦係数の変動も大きかった。
なお、この比較例において、前記Ag金属層10′の代わり
にPb金属層をイオンプレーティング法で被着,形成して
成るディスク試験片の場合も同様な結果(傾向)が認め
られた。
【0027】さらに、他の比較例として(比較例2)、
前記ディスク試験片の構成において、高速度工具鋼製円
板8′の一主面に、Mo金属層9′の代わりに厚さ 0.1μ
m のNi金属層、厚さ 1μm のAg金属層10′を、順次イオ
ンプレーティング法で被着,形成して成るディスク試験
片について、同一条件でピン・オン・ディスク摩擦試験
を行った結果は、図9に示すごとく、摺動中の摩擦係数
が高く、かつ摩擦係数の変動も極めて大きかった。
【0028】上記のような試験,評価の結果から、本発
明に係る摺動部材、もしくは固体潤滑法の場合、比較例
の場合に比べて摺動(摩擦)中の摩擦係数が低く、また
摩擦係数の変動も少ないのは次のような理由によるもの
と考えられる。すなわち、前記ピン・オン・ディスク摩
擦試験では、ディスク試験片の被摺動(被摩擦)面が、
Ag金属層をイオンプレーティング法で被着,形成構成を
採っているのに、前記図4,図7,図9から明らかのよ
うに、摩擦係数の下限レベルを比べると、実施例,比較
例1,比較例2の順に高くなっている。つまり、摩擦係
数の下限レベルは、Ni金属層を中間層とした構成の場合
が最も高い。ところで、前記Ni金属は、高速度工具鋼製
円板(金属基体)の主要部を成すFe、および固体潤滑剤
を成すAgに対して大きな溶解度を呈するので、それぞれ
の界面に混合層を形成し易い。そして、この界面におけ
る混合層の形成は、界面強度の向上、固体潤滑剤層の被
着強度の向上に寄与するので、固体潤滑剤層の剥離など
も防止され、固体潤滑剤層の長寿命化となる。
【0029】一方、前記混合層の形成は、固体潤滑剤層
を変性(変質化)することになり、潤滑性能の低下を招
来するので、摩擦係数の下限レベルが高くなるといえ
る。これに対して、実施例の場合は、中間層を形成する
Mo金属層は、高速度工具鋼製円板(金属基体)の主要部
を成すFe、および固体潤滑材を成すAgに対して、難溶性
で界面に混合層をほとんど形成しないので、Ag金属層本
来の潤滑性能を維持するとともに、低い摩擦係数の下限
レベルを呈する。
【0030】また、摩擦係数(摩擦力)の変動程度に
も、前記界面の混合層形成が影響していると考えられ
る。つまり、摺動(摩擦)面の固体潤滑剤は、磨耗した
り、その磨耗粉末が相手方に移着したり、あるいは摺動
(摩擦)面に噛み込まれた後排出されるなど、複雑な挙
動を呈する。したがって、比較例2の場合のように、固
体潤滑剤層の一部が混合層を形成し硬質化などしている
と、その硬質化部や硬質磨耗粉末が摺動(摩擦)面に取
り込まれたり、排出されたりすることによって、摩擦力
が大きく変動することになる。
【0031】これに対して、実施例の場合は、中間層を
形成するMo金属層は、鋼製円板(金属基体)の主要部を
成すFe、および固体潤滑剤を成すAgに対して、難溶性で
界面に混合層をほとんど形成しないので、固体潤滑剤層
の磨耗粉末も、Ag金属層と同程度の潤滑性能を維持する
ので、摩擦係数の変動が小さい安定した潤滑機能を呈す
る。そして、前記比較例1の場合は、前記のような理由
から、比較例2寄りながら両者の間に位置付けられる。
【0032】実施例2 この実施例は、転がり軸受において、球軸受に適用した
場合である。図5は構成例の要部を断面的に示したもの
で、12は回転軸、13は高速度工具鋼製の内輪 13aと外輪
13bと間に、回転自在に配置,装着された複数個の玉 1
3cとで構成されている玉軸受である。なお、前記内輪 1
3aは回転軸12を挿通した形で、回転軸12側に固定されて
おり、また外輪 13bはハウジング14側に固定されてい
る。そして、前記内輪 13aと外輪 13bと間に回転自在に
配置,装着された複数個の玉 13cが、内輪 13aの外周面
(内側転走面)側および外輪 13bの内周面(外側転走
面)側に接触しながら回転することによって、前記回転
軸12のスムースな回転が支持されている。ここで、前記
玉軸受13が具備する玉 13cは、高速度工具鋼製の玉本体
13c1 ,前記玉本体 13c1 表面をイオンプレーティング
法で被覆した厚さ0.05μm のMo金属層 13c2 、および前
記Mo金属層 13c2 面をイオンプレーティング法で被覆し
た厚さ 0.1μm のAg金属層 13c3 で構成されている。
【0033】上記構成の転がり軸受について、真空中に
装着されている回転軸12を3000 rpmで、1000hr連続的に
回転,駆動して、潤滑性もしくは摺動(耐摩擦)性など
評価したところ、寿命および安定性の点ですぐれた性能
を示した。
【0034】上記では、玉軸受13について、玉本体 13c
1 表面にMo金属層 13c2 およびAg金属層 13c3 を順次被
着,形成した玉 13cを用いた構成例を示したが、内輪 1
3aの外周面(内側転走面)側および外輪 13b内周面(外
側転走面)側に、それぞれ前記と同様に、Mo金属層 13c
2 およびAg金属層 13c3 を順次被着,形成した構成とし
た場合、あるいは両者についてMo金属層 13c2 およびAg
金属層 13c3 を順次被着,形成した構成とした場合も同
様の結果が認められた。
【0035】ところで、転がり軸受は、転動体(球)と
レース(内,外輪)とが点接触もしくは線接触する状態
を採る。したがって、軸受けが支持する荷重は、微小な
接触面に集中ことになるので、面接触する他の摺動(摩
擦)面、たとえば滑り軸受の接触面に比べると、摺動
(摩擦)により発生する熱が微小な領域に集中すること
になり、温度上昇が大きくなる傾向がある。そして、温
度上昇が起こると、材料間の相互拡散が起こり易くなる
ので、固体潤滑剤層と下地金属との界面に混合層が形成
され、摩擦係数の上昇、摩擦係数の変動が起こるという
問題がある。これに対して、本実施例の場合は、前記実
施例1の場合でも説明したように、前記界面混合層の形
成が大幅に低減されるため、摺動(摩擦)面に荷重が集
中する状態を採る転がり軸受においては、より一層の効
果が得られるといえる。
【0036】さらに、こうした作用,効果は、高温雰囲
気中で使用する転がり軸受,または固体潤滑法において
有効である。
【0037】実施例3 本実施例は、前記実施例2で例示した玉軸受を回転陽極
X線管に適用した応用例である。図6は本実施例の回転
陽極X線管について、その概略構成を断面的に示したも
ので、真空容器15内に電子を放射する陰極16と、回転軸
17に回転子18ともに一体的に固着された陽極ターゲット
19とが対向して内装・配置されている。ここで、回転軸
17は、たとえば2個の玉軸受13,13′によって、支持軸
20に回動自在に支持されている。また、前記玉軸受13,
13′は、内輪 13aと外輪 13bと間に回転自在に配置,装
着された複数個の玉 13cが、内輪 13aの外周面(内側転
走面)側および外輪 13bの内周面(外側転走面)側に接
触しながら回転することによって、前記回転軸12のスム
ースな回転が支持されている。そして、前記玉軸受13,
13′にそれぞれ装着されている玉 13cは、高速度工具鋼
製の玉本体 13c1 ,前記玉本体 13c1 表面をイオンプレ
ーティング法で被覆した厚さ0.05μm のMo金属層 13
c2 、および前記Mo金属層 13c2 面をイオンプレーティ
ング法で被覆した厚さ 0.1μm のAg金属層 13c3 で構成
されている。
【0038】前記構成の回転陽極X線管においては、真
空容器15の外側に設置した磁界発生器(図示せず)で発
生した回転磁界によって、陽極ターゲット19が回転軸17
と一体に回転する。一方、陰極16から放射された電子
が、陽極ターゲット19に衝突するとX線が発生して、陽
極ターゲット19および真空容器15内が高温になり、この
高温化に伴って、輻射や回転軸17からの熱伝導により、
玉軸受13,13′も高温化を招来する。しかし、前記回転
陽極X線管の構成においては、回転軸受を形成している
玉軸受13,13′が、前記実施例1および実施例2で詳細
に説明したごとく、磨耗粉に起因する固体潤滑剤層(も
しくは軟質金属層)の損耗、あるいは揮散による高真空
状態の破壊(破損)なども容易、かつ確実に回避ないし
防止し得る。つまり、長期間に亘って所要の潤滑性およ
び高真空保持性を確保し得るので、信頼性の高い回転陽
極X線管として常に機能することが確認された。
【0039】この実施例では、両玉軸受13,13′の内輪
13aの外周面(内側転走面)側および外輪 13bの内周面
(外側転走面)側に接触しながら回転する玉 13cとし
て、Mo金属層 13c2 、およびAg金属層 13c3 を被覆した
構成のものを用いたが、前記玉13cが接触しながら回転
する内輪 13aの外周面(内側転走面)側および外輪 13b
の内周面(外側転走面)に、Mo金属層 13c2 、およびAg
金属層 13c3 を被覆した構成としてもよいし、さらに両
方について同様な構成を採ってもよい。さらに、前記構
成において、両玉軸受13,13′の玉 13cおよびこの玉 1
3cが接触しながら回転する内輪 13aの外周面(内側転走
面)側,外輪 13bの内周面に、Mo金属層 13c2 ,Ag金属
層 13c3 を積層,被覆した構成とすることも可能であ
る。また、これらの手段は、高温化し易い陽極ターゲッ
ト19側の玉軸受13′に施しておけば、初期の目的,作
用,効果を得ることは可能である。
【0040】なお、上記実施例においては、基体として
高速度工具鋼を基体とした例を示したが、たとえばステ
ンレス鋼,窒化ケイ素,炭化ケイ素を基体としても、高
融点金属としてTa, W,Nbなどを用いても、さらに固体
潤滑剤として、Au, MoS2 ,WS2 ,BNなどを用いても、
同様に長寿命の潤滑特性を呈する。また、これら2層膜
の形成は、イオンプレーティング法に限られず、メッキ
法や真空蒸着法、あるいはこれらの組み合わせでもよい
が、少なくともいずれか一方の層(好ましくは高融点金
属層)は、イオンプレーティング法で形成することが望
ましい。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る摺動
部材や固体潤滑法によれば、低くかつ安定した摩擦力
(摩擦係数)での摺動回転もしくは潤滑が可能になると
ともに、このようなすぐれた潤滑特性が長期間に亘っ
て、保持,発揮される。特に、前記摩擦係数の変動がほ
とんど認められないこと(安定した潤滑特性)、摩擦係
数のレベルも低いこと、さらに長寿命であること、真空
中もしくは高温度雰囲気下での使用(実施)において、
さらに具体的には、本発明に係る回転陽極X線管におい
て重要な意義をもたらすといえる。
【0042】一方、本発明に係わ摺動部材の製造方法に
よれば、一様な膜厚、均質な固体潤滑剤層などを容易に
形成し得るので、歩留まりよく、かつ潤滑特性の優れた
摺動性部材を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る摺動性部材の構成例を示す断面
図。
【図2】本発明に係る摺動性部材のピン・オン・ディス
ク型摩擦試験の実施態様の要部を模式的に示す斜視図。
【図3】本発明に係る摺動性部材のピン・オン・ディス
ク型摩擦試験の実施態様の要部を模式的に示す断面図。
【図4】本発明に係る摺動性部材についてのピン・オン
・ディスク型摩擦試験結果を示す曲線図。
【図5】本発明に係る転がり軸受けの他の構成例を示す
断面図。
【図6】本発明に係る回転陽極X線管の概略構成例を示
す断面図。
【図7】従来の摺動性部材についてのピン・オン・ディ
スク型摩擦試験結果を示す曲線図。
【図8】従来の回転陽極X線管の概略構成例を示す断面
図。
【図9】従来の他の摺動性部材についてのピン・オン・
ディスク型摩擦試験結果を示す曲線図。
【符号の説明】
1,15…真空容器 2,16…陰極 3,12,17…回
転軸 4,18…回転子 5,19…陽極ターゲット
6,6′,13,13′…玉軸受 6a,6a′,13a …玉
軸受の内輪 6b,6b′,13b …玉軸受の外輪 6c,
6c′,13c …玉軸受の玉 7,20…支持軸 8…回
転軸本体 8′…円板 9,9′…高融点金属層
10,10′…固体潤滑剤層 11…ピン試験片 13c
1 …玉本体 13c2 …高融点金属層(Mo金属層)
13c3 …固体潤滑剤層(Ag金属層) 14…ハウジング

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属もしくはセラミックスから成る基体
    と、前記基体の少なくとも被摺動面を被覆する融点2000
    ℃以上の金属層と、前記金属層を被覆する固体潤滑剤層
    とを具備して成ることを特徴とする摺動部材。
  2. 【請求項2】 金属もしくはセラミックスから成る基体
    と、前記基体の少なくとも被摺動面を被覆する融点2000
    ℃以上の金属層と、前記金属層を被覆する軟質金属層と
    を具備して成ることを特徴とする摺動部材。
  3. 【請求項3】 高速度工具鋼製基体と、前記高速度工具
    鋼製基体の少なくとも被摺動面を被覆するMo金属層と、
    前記Mo金属層を被覆するAg金属層とを具備して成ること
    を特徴とする摺動部材。
  4. 【請求項4】 金属もしくはセラミックス製転がり軸受
    本体と、前記軸受本体の少なくとも被摺動面を被覆する
    融点2000℃以上の金属層と、前記金属層を被覆する固体
    潤滑剤層とを具備して成ることを特徴とする転がり軸
    受。
  5. 【請求項5】 金属もしくはセラミックス製転がり軸受
    本体と、前記軸受本体の少なくとも被摺動面を被覆する
    融点2000℃以上の金属層と、前記金属層を被覆する軟質
    金属層とを具備して成ることを特徴とする転がり軸受。
  6. 【請求項6】 高速度工具鋼製の転がり軸受本体と、前
    記軸受本体の少なくとも被摺動面を被覆するMo金属層
    と、前記Mo金属層を被覆するAg金属層とを具備して成る
    ことを特徴とする転がり軸受。
  7. 【請求項7】 真空容器内に電子を放射する陰極と、前
    記陰極から放射される電子の衝突によりX線を発生する
    陽極ターゲットと、前記陽極ターゲットに一体的に固着
    された回転子と、前記陽極ターゲットを回動自在に支持
    する軸受とを具備して成る回転陽極X線管において、 少なくとも陽極ターゲット側に位置する軸受は、金属も
    しくはセラミックスから成る基体、前記基体の少なくと
    も被摺動面を被覆する融点2000℃以上の金属層、および
    前記金属層を被覆する固体潤滑剤層とを備えた構成を成
    していることを特徴とする回転陽極X線管。
  8. 【請求項8】 真空容器内に電子を放射する陰極と、前
    記陰極から放射される電子の衝突によりX線を発生する
    陽極ターゲットと、前記陽極ターゲットに一体的に固着
    された回転子と、前記陽極ターゲットを回動自在に支持
    する軸受とを具備して成る回転陽極X線管において、 少なくとも陽極ターゲット側に位置する軸受は、高速度
    工具鋼製の軸受本体、前記軸受本体の少なくとも被摺動
    面を被覆するMo金属層、および前記Mo金属層を被覆する
    Ag金属層とを備えた構成を成していることを特徴とする
    回転陽極X線管。
  9. 【請求項9】 金属もしくはセラミックスから成る基体
    の少なくとも被摺動面に、融点2000℃以上の金属層およ
    び/または固体潤滑剤層をイオンプレーティング法で形
    成することを特徴とする摺動部材の製造方法。
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