JPH07242089A - 領収書等の貼付用紙 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 多数の領収書等を大寸の台紙へ簡便かつ整然
と順次１枚ずつ止着するための領収書等の貼付用紙。 【構成】 この貼付用紙にあっては、細長い基紙(1)の
表面に接着剤層(2)が塗設され、この接着剤層(2)を、該
層よりも広幅の剥離紙帯(3)で被覆してあり、この剥離
紙帯は前記接着剤層(2)の長さ方向に直交する方向の切
離し線(4),(4)・・・により区分された多数の互いに平行な
剥離紙片(5),(5)・・・の集合からなり、各剥離紙片(5)は
一部が接着剤層(2)の側方へ延出した耳部(6)を有してい
るため、この耳部(6)を摘み剥離紙片(5)を１片ずつ取り
除くことにより領収書等の端縁を接着剤層(2)へ、該剥
離紙片(5)の幅だけ位置をずらせつつ順次貼付していく
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、多数の領収書等を列を
なして整然と貼り付けて整理するための貼付用紙に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】領収書、請求書、納品書、等々の各種伝
票類（以下「領収書等」と総称）は発行者ごとに正方
形、長方形あるいは短冊形等々の種々の形のもの、しか
もサイズを異にするものが使用されている。そのため、
２穴パンチを用いて一端縁に２つの穴をあけファスナー
により日々順次綴じ込んでいくことは、全ての領収書等
が十分な幅を有するとは限らず、必ずしも容易なことで
はない。例えば、短冊形の細幅のものが混在する場合に
は、２穴パンチによる穿孔がそもそも不可能である。種
々のクリップを用い順次挟み込んでもよいが、新しい領
収書等を挟むべく該クリップを開閉する際に、発生月日
の古いものが外れ散乱するという虞れもある。

【０００３】さらに前記のファスナーの場合には、記帳
などの目的で古い領収書等を繰り返しめくる作業を行う
と、薄い板金からなるファスナーの鋭い腕片が紙縁を切
り裂き、以後当該領収書等を正常に綴じ込んでおくこと
ができず、ついには脱落してしまうこともある。そのほ
か、ファスナーやクリップは、綴じる枚数が少ない場合
には特に嵩だかであり、帳票類の整理整頓にとっても不
都合である。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】そのため本発明の課題
は、各種の領収書等を簡便、確実かつ嵩低く順次整然と
貼付するための表面を備えた基紙を有する領収書等の貼
付用紙であって、該基紙の裏面が大寸の台紙表面への取
付けに適し、場合によっては台紙へ貼着することなくそ
のままで使用できる構造のものを提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この目的を達成した本発
明の概要を、図中の符号を用い先ず説明すると、本発明
による領収書等の貼付用紙は、細長い基紙(1)の表面に
接着剤層(2)が塗設され、この接着剤層(2)を、該層より
も広幅の剥離紙帯(3)で被覆してあり、この剥離紙帯は
前記接着剤層(2)の長さ方向に直交する方向の切離し線
(4),(4)・・・により区分された多数の互いに平行な剥離紙
片(5),(5)・・・の集合からなり、各剥離紙片(5)は一部が
接着剤層(2)の側方へ延出した耳部(6)を有していて、こ
の耳部(6)を摘み剥離紙片(5)を１片ずつ取り除くことに
より領収書等の端縁を接着剤層(2)へ、該剥離紙片(5)の
幅だけ位置をずらせつつ順次貼付していく構成である。

【０００６】本発明の貼付用紙は１枚ずつ独立し、普通
は短冊形を呈した、単葉式のものである。基紙は、厚
紙、合成樹脂の薄いシートあるいは不織布などであり、
要するに適度の腰と可撓性とを備え、かつ大寸の台紙へ
の取付け、例えば接着に適した裏面を有し、かつ表面は
接着剤層の塗設に適した特性を有していることが肝要で
ある。接着剤層は、基紙の全面を覆っていてもよく、或
は剥離紙片に対応して断続的に矩形に形成したもの、若
しくは近接した細い帯状接着部を複数条並設したもので
あってもよい。

【０００７】接着剤としては、紙類の接着に適した汎用
型の感圧性接着剤、その他の自己非硬化性の接着剤であ
ればよい。剥離紙も汎用型のものでよく、剥離紙に刻設
形成される切離し線はミシン目、あるいは微小幅の連接
部分を一縁もしくは両縁に残したスリットであってもよ
く、さらには各剥離紙片が完全に分断されたコマ切れ片
であってもよい。各剥離紙片の耳部は接着剤層の片側に
限らず両側に延出していてもよい。

【０００８】

【作用】本発明は、このような構成としたものであるか
ら、基紙の背面を台紙へ取付け、例えば接着したのち、
貼付用紙の接着剤層からハミ出した耳部を摘まんで剥離
紙片を１片ずつ取り除くことにより接着剤層を部分的に
１コマずつ露出させ、その露出部分へ領収書等の端縁
を、該剥離紙片の幅だけ位置をずらせつつ１枚ずつ順次
貼付していくことができる。

【０００９】

【実施例】以下、添付図面を参照しつつ本発明の二三の
実施例について説明すると、図１〜３に示した第１実施
例にあっては、貼付用紙(Y)の骨格をなす基紙(1)及びそ
の表面全体に塗設した接着剤層(2)は、それぞれ幅約３c
m×長さ約２０cmの長大な矩形を呈している。

【００１０】基紙(1)の背面には、全面を覆う裏面接着
剤層(7)を塗設してあり、該層の背面には何ら切離し線
のない裏側剥離紙(8)を仮貼着してある。

【００１１】基紙(1)の表面側の接着剤層(2)に仮貼付さ
れ（ただし図１は仮貼付前の状態を示す）全体として略
々短冊形を呈した剥離紙帯(3)の寸法は、幅が３cm＋α
＝約４cm、長さが約２０cmである。剥離紙帯(3)に設け
た切離し線(4),(4)・・・は、幅方向に１cm間隔で刻設した
１９本のミシン目である。したがって各剥離紙帯(3)
は、いずれも幅が１cmで長さが約４cmの２０個の剥離紙
片(5),(5)・・・を密に連接させたかたちである。

【００１２】剥離紙帯(3)の一方の縁を接着剤層(2)の一
方の縁（図では左縁）に一致させてあり、前者の他方の
縁(6a)を接着剤層(2)の他方の縁（図では右縁）から１c
mハミ出させることにより、各剥離紙片(5)には下面に接
着剤が存在しない遊端部としての耳部(6)を設けてあ
る。各耳部(6)の縁(6a)は、中央部が外方へ湾曲突出し
て弧状をなし、指先での摘まみ上げに適したものとして
ある。なお図２は、図１の貼付用紙(Y)を裏面から見た
ものであり、図３は該用紙の表面側を一部切欠き拡大し
て示したものである。

【００１３】図４及び図５は第１実施例の改変形と、そ
の使用状況とを示す。この場合には耳部(6)側の縁をス
トレートにしてあるが、その他の点では図１〜３の例と
同様である。図４に示すように、第１実施例に係る貼付
用紙(Y)の使用に際しては、先ず例えばＡ４サイズ等の
適宜の寸法の台紙(D)を用意する。その下部に比較的広
い空白域(Da)を残した状態に、例えば３本の貼付用紙
(Y),(Y)・・・の裏側剥離紙(8)を剥がして裏面接着剤層(7)
を露出させつつ押圧し該台紙(D)へ適宜間隔をおいて取
付ける。その際、台紙(D)の下部には、比較的広い空白
域(Da)を残すことにより、最初に貼付する領収書等(R)
が該台紙の下端縁からハミ出さないよう注意する。

【００１４】図４の如くに貼付用紙(Y)・・・を台紙(D)へ
取付け準備した領収書等の整理用紙の使用状況は、図５
に示す通りである。すなわち空白域(Da)の側の最下部の
剥離紙片(5)の耳部(6)を摘まんで切離し線(4)のところ
から該片を取り外したのち、最初の領収書等(R)の上端
縁を、その上の剥離紙片の下縁に添わせつつ押圧するこ
とにより該領収書等は接着剤層(2)へ半永久的に固着さ
れる。この作業を必要のつど繰り返していけばよく、最
上段の剥離紙片(5)のところの接着剤層部分へ領収書等
を貼付したのちは、別の同様の整理用紙に移ればよい。
なお、横長大寸の領収書等(Ra)の場合には左右同一線上
にある２つ又は３つの剥離紙片(5),(5)を取り外し、２
条又は３条の接着剤層(2),(2)・・・に跨がって貼付すれば
よい。

【００１５】あとから貼付した領収書等(R)が先に貼付
したものを完全に覆い隠すこともあるが、普通は先に貼
付した領収書等の少なくとも下端部は見えるため、この
整理用紙を用いれば或程度の一覧性が得られる。つま
り、上にかぶさっている領収書等をまくり上げて下のも
のをチェックする際には、各領収書等の下端部が目安と
なるから「伝票繰り」操作が容易である。

【００１６】図６は本発明の第２実施例を示す。この例
では、基紙(1)の裏面には前もって何ら接着剤は塗設せ
ず裏側剥離紙も不要とした構成をとっている。従って、
使用に際しては、基紙裏面へ適宜の接着剤（基紙が
「紙」の場合には澱粉系の糊など）を塗布したうえ台紙
(D)へ取り付ければよい。

【００１７】図７に示した第３実施例では、接着剤層
(2)が基紙(1)の全面を覆ってはいず、剥離紙片(5),(5)・
・・に対応し、それよりも１まわり小さい矩形の接着剤塗
布部(2a),(2a)・・・を多数断続的に配置したものである。
この場合には、接着剤の使用量を少なくできるほか、指
先による剥離紙片(5)の除去も容易であり、何らかの理
由により領収書等(R)を過度に強く貼着してはいけない
場合に好適に用いられるものである。

【００１８】図８に示した第４実施例においては接着剤
層(2)が極細の帯状部(2b)３本、また図９の第５実施例
にあっては中細の帯状部(2c)２本、からなり、並列させ
た帯状部のうち２本は基紙(1)の両側縁に沿って設けら
れている。第３実施例と同様に、これらの場合にも剥離
紙片(5)の取外しが容易なほか、製作に際しては接着剤
量が少なくてすみ、接着剤塗布工程における基紙と塗布
ローラーとの間の引き離しが容易、等々の利点がある。

【００１９】以上本発明における代表的な実施例につい
て説明した。しかし、上述の必須構成要件を備え、上述
の発明目的を達成し、かつ下記の効果を奏するかぎり適
宜改変して実施できる。例えば、各剥離紙片に対応する
接着剤層の各部分を横方向の短い数条をもって構成する
ことも可能である。

【００２０】

【発明の効果】領収書等の整理用紙を構成すべく本発明
が提供する貼付用紙は、以上のように、基紙表面の接着
剤層を覆う剥離紙帯が多数の切離し線を有した構造であ
るから、隣接した切離し線で挟まれている剥離紙片を１
コマずつ引き剥がしながら複数枚の領収書等を、その一
端縁の位置を少しずつずらせつつ逐次貼付していけばよ
く、したがって多数の領収書等を散逸の恐れなく経時的
に整然と綴じ込むことができ、ファスナーやクリップ等
が不要のため嵩だかとはならず、しかも貼付された領収
書等は或程度の一覧性をもってチェックできるから経理
事務等の能率向上にも寄与する。

【００２１】特に、本発明にあっては、台紙の寸法ある
いは領収書等の寸法に応じて、臨機応変に任意の本数の
貼付用紙を台紙へ取付けることができ、或は、場合によ
っては、何ら台紙へ取付けることなく貼付用紙をそのま
まの形で整理用紙として使用することも可能であり、伝
票類の整理にとって極めて好都合である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施例に係る領収書等の貼付用紙
の分解斜視図。

【図２】同じく裏面側の完成品斜視図。

【図３】同じく一部切欠拡大斜視図。

【図４】改変した第１実施例の貼付用紙を台紙へ取付け
整理用紙を構成した状態の平面図。

【図５】図４の整理用紙の使用状況を示す平面図。

【図６】第２実施例に係る領収書等の貼付用紙の分解斜
視図。

【図７】第３実施例に係る貼付用紙の分解斜視図。

【図８】第４実施例に係る貼付用紙の分解斜視図。

【図９】第５実施例に係る貼付用紙の分解斜視図。

【符号の説明】

(1) 基紙 (2) 接着剤層 (3) 剥離紙帯 (4) 切離し線 (5) 剥離紙片 (6) 耳部 (Y) 貼付用紙 (D) 台紙 (R) 領収書等

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 細長の基紙(1)の表面に接着剤層(2)が塗
   設され、この接着剤層(2)を、該層よりも広幅の剥離紙
   帯(3)で被覆してあり、この剥離紙帯は前記接着剤層(2)
   の長さ方向に直交する方向の切離し線(4),(4)・・・により
   区分された多数の互いに平行な剥離紙片(5),(5)・・・の集
   合からなり、各剥離紙片(5)は一部が接着剤層(2)の側方
   へ延出した耳部(6)を有していて、この耳部(6)を摘み剥
   離紙片(5)を１片ずつ取り除くことにより領収書等の端
   縁を接着剤層(2)へ、該剥離紙片(5)の幅だけ位置をずら
   せつつ順次貼付していく構成の領収書等の貼付用紙。