JPH0724191Y2 - 金属切削屑のせん断処理装置 - Google Patents

金属切削屑のせん断処理装置

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JPH0724191Y2
JPH0724191Y2 JP1990095959U JP9595990U JPH0724191Y2 JP H0724191 Y2 JPH0724191 Y2 JP H0724191Y2 JP 1990095959 U JP1990095959 U JP 1990095959U JP 9595990 U JP9595990 U JP 9595990U JP H0724191 Y2 JPH0724191 Y2 JP H0724191Y2
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chamber
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三智夫 長曽根
勝美 天羽
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サンマシーン株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は、金属切削屑のせん断処理装置の改良に関す
る。
〈従来の技術〉 従来から、金属切削加工により発生する切削屑をスクリ
ューコンベアにより搬送し、搬送されてきた切削屑をせ
ん断手段によりせん断して、細片状態になす装置とし
て、例えば実開昭58-119844号が提案されていた。
この装置は、スクリューコンベアと、スクリューコンベ
アの搬送方向(軸方向)に直交する回転軸へ形成された
せん断刃と、せん断刃に対応する位置へ形成された固定
刃とを備えて構成されたものであり、スクリューコンベ
アと、回転ドラムと、せん断刃の回転軸との計3個の回
転動力源を必要とするとともに装置自体も大型のもので
あった。
又、実公昭59-9798号公報や実開昭62-156439号公報にも
金属切削屑のせん断処理装置が提案されている。
実公昭59-9798号公報の装置は、ケーシングの投入口の
下部にせん断刃としてのカッターおよび固定刃を設ける
ことによりせん断領域を形成するとともに、カッター及
び固定刃の両側方にカッター及び固定刃に対して上下移
動可能なねじ羽根を設けることにより搬送領域を形成
し、そして、投入された金属切削屑をねじ羽根によって
せん断領域まで搬送できるようにし、又、一度に多量の
金属切削屑が投入された場合にねじ羽根が上下移動する
ことにより常時カッターに円滑に絡みつくようにしたも
のである。こうすることにより、多量の金属切削屑が塊
状になっても、カッター及び固定刃の上方側の投入口側
に逃げないようにしてカッター及び固定刃でせん断でき
る。
しかし、このようにねじ羽根を上下移動させたのでは、
装置が大型化するとともに装置が複雑化するという課題
がある。
一方、実開昭62-156439号公報の装置は、ケーシングの
投入口の下方にねじ羽根を配するとともに、そのねじ羽
根の径外方向側の側方にねじ羽根の軸方向に沿って固定
刃を設け、ねじ羽根で金属切削屑を搬送しつつねじ羽根
の外周に巻き付いた金属切削屑をねじ羽根の外周と固定
刃とでせん断できるようにしたものである。
ところが、ねじ羽根及び固定刃の上方側が投入口によっ
て開口されているため、金属切削屑が塊状になったよう
な場合には、ねじ羽根の外周と固定刃とでせん断する際
に投入口側に逃げ、円滑にせん断できないという課題が
ある。
そこで、本出願人は、上記装置の課題を解決するものと
して、実開平3-65643号公報に提案した。
この装置は、第13図及び第14図に示すように、内部に搬
送通路(a1)とせん断室(a2)とを形成する円筒形のケ
ーシング(a)と、ケーシング(a)内に中心軸上に配
された回転軸(b)と、回転軸(b)の基端側の搬送通
路(a1)に形成され切削屑を回転軸(b)の先端方向に
送るねじ羽根(c)と、回転軸(b)の先端側のせん断
室(a2)に径外方向へ突設されたせん断刃(d)と、せ
ん断室(a2)におけるケーシング(a)の内周面から径
内方向に突設された固定刃(e)と、ケーシング(a)
に形成された排出口(f)とを備えたものであり、こう
することにより、ねじ羽根(c)によって順次せん断室
(a2)まで送り込めば、せん断室(a2)内に入った金属
切削屑がせん断室(a2)外に逃げるようなことがなく、
せん断室(a2)内でせん断刃(d)と固定刃(e)とで
細かく細粉状にせん断でき、しかも、ねじ羽根(c)を
上下移動させなくても回転させれば良く、小型化できる
とともに、低コストで製作できる。
しかしながら、円筒形のせん断室(a2)内に固定刃
(e)を設けると、第14図に示すように固定刃(e)の
先端側の頂部(e1)が搬送通路(a1)におけるケーシン
グ(a)の内周面から径内方向に突出してしまう。その
ため、ねじ羽根(c)により搬送通路(a1)から搬送さ
れてきた金属切削屑がせん断室(a2)に入る際、固定刃
(e)が邪魔になってせん断室(a2)に入り難く、せん
断室(A2)の手前で詰まってしまう場合がある。その結
果、搬送通路(a1)からせん断室(a2)に金属切削屑を
円滑に搬送できず、作業の効率が悪くなっているという
課題がある。
〈考案が解決しようとする課題〉 本考案は、以上の実情に鑑み提案されたもので、装置自
体を小型化できるとともに、低コストで製作できるもの
であって、金属切削屑をせん断室(a2)の手前で詰まる
ことなく搬送通路からせん断室(a2)へ円滑に搬送で
き、しかも、せん断室(a2)内で細かく細粉状にせん断
し得る金属切削屑のせん断処理装置を提供することを目
的とする。
〈課題を解決するための手段〉 本考案は、次の特徴を有する金属切削屑のせん断処理装
置を提供することにより上記課題を解決する。
本考案の金属切削屑のせん断処理装置は、内部に搬送通
路(1b)とせん断室(1a)とを連通可能に形成した円筒
形のケーシング(1)と、ケーシング(1)内における
搬送通路(1b)からせん断室(1a)へ渡された回転軸
(2)と、回転軸(2)の基端側の搬送通路(1b)内に
形成され切削屑を回転軸(2)の先端方向に送る搬送手
段をなすねじ羽根(21)と、回転軸(2)の先端側のせ
ん断室(1a)に径外方向へ突設されたせん断刃(9)
(9a)と、せん断室(1a)におけるケーシング(1)内
周面のせん断刃(9)(9a)に対応する位置に設けられ
た固定刃(8)と、ケーシング(1)に形成された排出
口(7)と備える。
せん断室(1a)を形成したケーシング(1)の内周面
(1′)は、搬送通路(1b)における内周面(1″)よ
り径大になされる。
固定刃(8)の先端側の頂部(8″)は、せん断室(1
a)におけるケーシング(1)の内周面(1′)から搬
送通路(1b)におけるケーシング(1)の内周面
(1″)までの範囲内で径内方向に突設されることによ
り、固定刃(8)の頂部(8″)が搬送通路(1b)にお
けるケーシング(1)の内周面(1″)以上に突出しな
いようになされたものである。
〈作用〉 本考案においては、せん断室(1a)を形成する円筒形の
ケーシング(1)の内周面(1′)を、搬送通路(1b)
における内周面(1″)より径大に形成し、固定刃
(8)の先端側の頂部(8″)を、せん断室(1a)にお
けるケーシング(1)の内周面(1′)から搬送通路
(1b)におけるケーシング(1)の内周面(1″)まで
の範囲内で径内方向に突設させことにより、固定刃
(8)の先端側の頂部(8″)が搬送通路(1b)におけ
るケーシング(1)の内周面(1″)以上に突出しない
ものとする。
こうすることにより、搬送通路(1b)から送られてくる
金属切削屑がせん断室(1a)に入る際に固定刃(8)に
当たることがなく、せん断室(1a)の手前で詰まるよう
なことがない。これにより、金属切削屑を、搬送通路
(1b)からせん断室(1a)に円滑に送り込むことができ
る。又、せん断室(1a)に入った後は、金属切削屑が外
部に逃げるようなことがなく、せん断室(1a)内で細か
くせん断できる。一方、製作にあたっては、ねじ羽根
(21)を回転可能に配設すれば良く、装置全体を小型化
できるとともに、低コストで製作できる。
〈実施例〉 以下、図面に基づき本考案の一実施例を具体的に説明す
る。
第1図は、装置の全体平面図である第3図のI−I線略
断面図である。又第2図はこの第3図に示すII-II線略
断面図である。
この実施例の金属切削屑のせん断処理装置は第1図へ示
すように、内周面の適宜位置に固定刃(8)を有するせ
ん断室(1a)と、せん断室(1a)へ通じる搬送通路(1
b)と、搬送通路(1b)内部からせん断室(1a)内部へ
渡された長尺の回転軸(2)とを有するものである。
第1図において、中空の円筒状体に形成されたケーシン
グ(1)の左側の部分が、せん断室(1a)であり、この
せん断室(1a)に至るまでのケーシング(1)の右側の
部分が、搬送通路(1b)である。
このようにこの実施例では、せん断室(1a)と搬送通路
(1b)とは、一つの円筒状体内に設定されたものを示
す。しかしこの実施例に限定するものではなく、せん断
室(1a)と搬送通路(1b)とは夫々別々に形成され後に
両者が接続されて完成されるものであっても実施可能で
ある。又この実施例では、ケーシング(1)として筒状
のハウジングを用いたが、処理するものが流体ではなく
金属屑という比重の大きな固体であるため、例えばケー
シング(1)は、少なくとも筒の下半分だけのもの即ち
樋状に形成されたものであっても、移送する金属屑の種
類・形態・量によっては実施可能である。このような構
成は、搬送通路(1b)のみ実施するものとし、せん断室
(1a)は筒状に形成されたものとして実施することも可
能である。
ケーシング(1)は、その始点と終点の両端面(11)
(12)がケーシングカバー(11a)により閉ざされ、始
点側上部が開口している。この始点側上部には、搬送通
路(1b)へ金属屑を投入するためのホッパー(6)が取
り付けられている。勿論既述の通り搬送通路(1b)を上
部が解放したものとして形成した場合はホッパー(6)
を設けずに実施することも可能である。更にはケーシン
グ(1)の少なくとも搬送通路(1b)を内包する部分全
体が、じょうご状に形成されていれば、別途ホッパーを
設ける必要はない。
上記搬送通路(1b)の底部(100)には、せん断処理を
必要としない金属屑を事前に装置外部へ排出するための
排出口(7a)が設けられている。
この排出口(7a)は、長手全長が約100mm、その幅が約5
0mmの寸法のものが最適である。しかしこの寸法に限る
ものではなく、これより大きいものであっても、これよ
り小さいものであっても、排出口(7a)は実施可能であ
る。又排出口(7a)は、上記の寸法より長手全長のみが
大きいもの或は小さいものであっても実施可能である
し、更には上記寸法より幅のみが大きいもの或は小さい
ものであっても実施可能である。
排出口(7a)は、後述する回転軸(2)の真下へ設けら
れるのが最適であるが、真下からずれた位置に設けられ
ても実施可能である。
この排出口(7a)はその長手方向が搬送通路(1b)の搬
送方向に添うものが適当であるが、この搬送方向に対し
て適当な角度を持って、配設されるものであっても実施
可能である。例えば後述するねじ羽根(21)の巻回方向
に対して、排出口(7a)はその一つの接線となるように
角度を持って配されても効果的である。
又この排出口(7a)は一つに限らず、搬送通路(1b)内
に複数設けられるものであっても実施可能である。排出
口(7a)は、複数設けられるものとした場合、その一つ
として、搬送通路(1b)の底部ケーシングを網目状に形
成して実施するものも含むものである。このようにケー
シング(1)の底部周辺そのものを網目状に形成するこ
とによって、事前に処理不要な金属屑を選別する「ふる
い」としての機能が強化されるのである。
又排出口(7a)の開口形状は、上記寸法の矩形のものと
して実施することも可能であるが、長円或は楕円、又は
他の多角形であっても実施可能である。更に排出口(7
a)は複数形成されるものである場合、個々の形状が異
なるものであっても実施可能である。
更に又排出口(7a)は、必要とする寸法のものより大き
めに開口するものを採用し、ここに後から必要とする寸
法の開口部を持った或は必要とする数の開口部を持った
カバーを装着するものとして実施することも可能であ
る。このように開口部が設けられたカバーは取り外し可
能に形成しておけば必要に応じて適当な形状・寸法・数
の開口部を有するカバーを選択して付け替えることが可
能である。
排出口(7)は、前述の排出口(7a)とつながり、一つ
の排出口をなすものであっても実施可能である。排出物
を他へ排出するための移送通路をケーシング(1)の外
部へ設けた場合、ケーシング(1)においてのみ上記排
出口(7)と排出口(7a)とは、別々に形成されるもの
であり、上記移送通路の途中或は終点即ち最終排出口に
おいて排出口(7)と(7a)の両者は一体となるように
形成されるものであってもよい。
上述の固定刃(8)(8)は、刃渡りがケーシング
(1)の長手方向と平行となるように設けられている。
しかし、後述するせん断動作に影響がなければ、ケーシ
ング(1)の長手方向に対して、固定刃(8)(8)は
適当な角度を持つものであってもよい。
第2図へ示すように、ケーシング(1)の先端半分(1
5)をケーシング(1)本体から取り外し可能になし、
両者(15)(1)間に上記固定刃(8)の基端を挟着し
て、ボルト、ナット(16)により固定している。
尚この取り付け方法については、上述したようにボル
ト、ナットにより取り付けるものを採用してもよいが、
このような固定刃(8)を交換可能としたものに限ら
ず、例えば熔接等により固定するようにしても良く、適
宜変更可能である。
又固定刃は、2枚(2)(2)のものを例示したが、1
枚であっても3枚以上の枚数であっても実施可能であ
る。
第2図へ示すように、両固定刃(8)は、水平面に包括
されるように配されたものを例示したが、この配設位置
に限定するものではなく、ケーシング(1)内の他の位
置においても実施することが可能である。又両固定刃
(8)(8)は、互いに同一平面へ包括されるよう配さ
れたものに限定されるものでもない。両固定刃(8)
(8)は互いに異なる平面へ包括されるように位置する
ものであっても問題ないのである。又第12図は第1図の
X−X線における端面図である。
第1図へ示すように、上記ケーシング(1)のせん断室
(1a)の領域における内径(1′)は、上記搬送通路路
(1b)の少なくともせん断室(1a)側付近の内径
(1″)よりも大きくなるように形成されている。この
ため第1図及び第12図へ示した通り、ケーシング(1)
内部のせん断室(1a)内径(1′)側と、搬送通路(1
b)の内径(1″)側との間はテーパ部(T)を介し
て、両内径(1′)(1″)の異なりに対応している。
しかしこのような実施例に限定するものではなく、例え
ば上記テーパ部(T)の代わりに両者の間は段差部とし
ても、問題はないのである。
第12図へ示すように、固定刃(8)(8)は、金属屑の
搬送の妨げとなることを嫌って、ケーシング(1)の搬
送通路(1b)内径よりも回転軸(2)方向へ突出するも
のではない。
又固定刃(8)の頂部(8″)は、上記テーパ部(T)
の開始点(T′)まで延設されるものであっても実施可
能である。この場合固定刃(8)の上記端部(8′)
は、上記テーパ部(T)へ、基部から漸次埋没する形態
を採ることとなる。
上記ケーシング(1)のせん断室(1a)の下部から側部
にかけては、せん断処理がなされた金属屑を外部へ排出
する排出口(7)が設けられている。
次に回転軸(2)は、他より動力を得て回動するもので
あり、本実施例において、回転軸(2)は、減速モータ
ー(3)を駆動源として回転する。詳述すると回転軸
(2)は、ケーシング(1)の両端へ軸受け(13)(1
4)により回動可能に支持されている。その一端が、ケ
ーシング(1)のケーシングカバー(12a)を貫き、第
3図へ示すようにこのケーシング(1)の左側において
ケーシング(1)と同一基盤(4)上に並べられて配設
される減速モーター(3)へ接続される。尚この減速モ
ーター(3)の配設位置については、上述のものに限ら
ず、例えばケーシング(1)の右側或は左側へ横二列と
なるように配設してチェーン等を介して接続させるよう
にしても良い。又装置は、回転軸(2)の上記とは反対
側の端と、減速モーター(3)とが接続されるものであ
っても実施可能であり、設置場所に応じ適宜変更すれば
よいものである。
回転軸(2)表面の搬送通路(1b)内領域は、回転軸
(2)長手方向へ螺旋状に巻回するねじ羽根(21)を有
する。上述の通り、ケーシング(1)を円筒状体として
形成した場合、この回転軸(2)は、その中心軸が、搬
送通路(1b)内部の中心とほぼ一致するように、ケーシ
ング(1)内へ配設されれば効果的である。
回転軸(2)表面のせん断室(1a)内領域は、2枚のせ
ん断刃(9)(9a)を有する。このせん断刃(9)(9
a)は、回転軸(2)の回転に従い上記ねじ羽根(21)
によって搬送通路(1b)から送られて来る金属屑を上記
固定刃(8)との間でせん断することが可能なるもので
ある。ここで説明の便宜上この金属屑の移送方向に従
い、第1図のケーシング(1)内の右側を始点側、左側
を終点側とする。
上記せん断刃の一つ(9)は、搬送通路(1b)側を臨む
端部即ち始点側を臨む始端部(9′)の位置が、上記ね
じ羽根(21)のせん断室(1a)側を臨む端部即ち終点側
を臨む終端部(21′)と対応するように配設されてなる
ものである。このせん断刃(9)の配設状態について、
後に詳述する。
上記せん断刃(9)(9a)の頂部(90″)は、ねじ羽
根(21)の頂部(21″)とほぼ同じ高さのものである。
せん断刃は、2枚(9)(9a)のものを図示した。しか
しこのせん断刃は、1枚であっても、2枚以上であって
も実施可能である。又せん断刃(9)(9a)と前述の固
定刃(8)(8)とは同数のものを図示したが、両者は
同じ数でなくても実施することが可能である。
せん断刃は、第2図に示すように固定リング(22)の外
周に互いに約120度の角度を持って2個配設されてい
る。勿論せん断刃(9)の角度は最適角である上記120
度に限定されるものではなく、これ以外の角度であって
も実施に問題はない。
特に両せん断刃(9)(9a)が夫々両固定刃(8)
(8)と同時に噛合うことがない角度を選択した場合、
せん断が円滑に行えるのである。
上記固定リング(22)は、回転軸(2)にキー溝及びね
じ等により着脱自在に固定され、せん断刃(9)は固定
リング(22)にボルトにより固定されるが、これらの固
定方法は適宜変更でき、最も単純には、回転軸(2)に
せん断刃(9)を溶接してもよい。又回転軸(2)のせ
ん断室(1a)内領域のみが、取り外し可能に回転軸
(2)の他の部分へ接続されたものであってもよい。図
面各図において、上述の固定リング(22)は、回転軸
(2)のせん断室(1a)内領域に設けられた凹部分即ち
外径が他より小さい部分へ装着されたものとして描かれ
てある。しかし、固定リング(22)の取り外しの便を考
慮し実施に際して回転軸(2)は、回転軸(2)のせん
断室(1a)内領域から軸受け(14)側に至る部分全体の
外径が、搬送通路(1b)内領域から軸受け(13)側に至
る部分の外径よりも小さいものとして形成すれば効果的
である。このように形成された回転軸(2)の外径の小
さい部分へ、上記固定リング(22)を着脱可能に装着す
ればよいのである。
以下前述のせん断刃(9)の配設状態について説明す
る。第4図は、装置本体から取り出した状態で、回転軸
(2)を示してある。第1図及びこの第4図へ示すよう
に、ねじ羽根(21)の近傍に位置するせん断刃(9)
は、少なくともその搬送通路(1b)を臨む始端部
(9′)の位置が、ねじ羽根(21)のせん断室(1a)を
臨む終端部(21′)対応する位置に配される。
このときせん断刃(9)は、第5図へ示すようにねじ羽
根(21)の螺旋の延長上に向きをとり、螺旋の最終部分
を担う状態に取り付けておけば、円滑にせん断を行う上
で効果的である。この場合、せん断刃(9)はつる巻線
を描く必要はなく、直線の刃を傾斜させて配設するだけ
でも良い。又このせん断刃(9)は、第6図へ示すよう
に、回転軸の中心軸と平行となるよう取り付けて実施す
ることも可能である。もう一方のせん断刃(9a)は、こ
のせん断刃(9)とほぼ平行に配される。
ねじ羽根(21)の螺旋方向は、例示したものと逆巻で実
施することも可能であり、この場合特に第5図に示す構
成をせん断刃(9)が採る場合、ねじ羽根(21)の巻き
方向に対応して、せん断刃(9)の向きも逆に傾斜する
ように取り付けて実施すればよい。
ねじ羽根(21)の上記終端部(21′)に始端部(9′)
が対応する上記せん断刃(9)は、少なくともこの始端
部(9′)の面が、ねじ羽根(21)の上記終端部(2
1′)の面と同じ大きさか、或はねじ羽根(21)の上記
終端部(21′)の面よりも小さくなるように形成され、
これにより円滑な金属切り屑の送りが行える。これは、
送られてくる金属屑に対して、せん断刃(9)の上記始
端部(9′)が、ねじ羽根(21)の上記終端部(21′)
の陰に隠れるからである。これとは逆に始端部(9′)
の面がねじ羽根(21)終端部(21′)の面よりも大きい
場合、段差が生じ金属屑の移送の妨げとなってしまう。
前述の始端部(9′)と終端部(21′)の双方の面が同
じ大きさか或いは始端部(9′)の面が終端部(21′)
の面よりも小さいものである場合、せん断刃(9)の他
の部分の断面の形状・大きさもその始端部(9′)の面
と変わらないもの、即ちせん断刃(9)は各部の厚みが
一定のものであれば問題はない。しかし、例えばせん断
刃(9)の始端部(9′)と反対の側の端部即ち終端
(9″)の面が、始端部(9′)の面よりも大きなもの
であったとしても、始端部(9′)からこの終端
(9″)に至る間漸次滑らかに断面を大きくするもの、
即ちせん断力(9)は側面が、始端部(9′)から上記
終端(9″)にかけて滑らかに変化するものであれば、
問題はない。このような例としては、第9図に掲げるも
のがある。この第9図のものは、始端部(9′)から上
記終端(9″)にかけて末広がりとなるよう、せん断刃
(9)の両側面(90)(90)が或は片側面(90)が、テ
ーパを持つのである。
通常せん断刃(9)は、せん断時に発生する応力に耐え
られるよう適度な厚みを必要とする。従って上記第9図
に示す実施例のものとは異なり、せん断刃(9)の始端
部(9′)から上記終端(9″)にかけて側面(90)全
面にテーパを形成するのではなく、せん断刃(9)の始
端部(9′)付近にのみカット面(90′)を設けて対応
しても効果的である。このカット面(90′)は、ねじ羽
根(21)の終端部(21′)面の形状と対応する形状にせ
ん断刃(9)の始端部(9′)面の形を整えるべく、せ
ん断刃(9)の始端部(9′)周縁特にせん断刃(9)
頂部(90″)と側面(90)がなす辺に設けられる。この
カット面(90′)は、単に面取りをして平面状に形成し
ても実施可能であるが、例えば第8図へ示すように、凹
面状に面取りを行って形成しても実施可能である。更に
はカット面(90′)を凸面状に形成して実施することも
可能である。第1図のねじ羽根(21)の回転方向を考慮
すると、カット面(90′)は第10図へ示す位置に設けて
おくのが適切である(又同様の考慮から、下記第7図の
場合カット面(90′)は設けずに実施することも可能で
ある)。しかし、ねじ羽根(21)の回転の向きや必要に
応じてカット面(90′)は、第7図、第8図及び第9図
へ示す位置に設けて実施することも可能である。更に第
11図に示すように、カット面(90′)はせん断刃(9)
の両側面前方に設けて実施することも可能である。この
ようなカット面(90′)の設定によって、切り屑の円滑
な送り込みが行えるのである。
上記各図において(特に第4図から第11図の各図におい
て)、ねじ羽根(21)の終端部(21′)と、せん断刃
(9)の始端部(9′)とは密着した状態のものを掲げ
たが、切り屑の長さに対して十分小さいものであれば即
ち切り屑が詰まることのない程度のものであれば、両者
の間には適当な間隔が設けられていても実施可能であ
る。
又この第12図へ示すように、せん断刃のもう一方(9a)
は、ねじ羽根(21)終点側近傍に位置する上述のせん断
刃(9)よりも更にその搬送通路(1b)側を臨む始端部
(9a′)を移送方向前方に置く。せん断中切り屑が詰ま
った場合、回転を逆転させてから再び正転させることが
あり、このとき一旦せん断領域に送られた切り屑を再び
逆方向に戻すこととなる。上述のような構成を採るの
は、この逆方向への送りを円滑に行うためである。詳述
すると、マージン(Y)を設定するのは、逆方向に切り
屑を移送する際にこのせん断刃(9a)がその流れを遮ら
ないように、上記ねじ羽根(21)との間へ充分な間隔
(Y′)を設けるためである。
以上この実施例の装置において、回転軸(2)は、減速
モータ(3)を駆動源として回転する。そして、ホッパ
ー(6)に投入された金属の切削屑は、ねじ羽根(21)
の回転により、ケーシング(1)内に引き込まれる。
ケーシング(1)内に引き込まれた切削屑はねじ羽根
(21)によりせん断室(1a)内に搬送され、そのまませ
ん断刃(9)(9a)と固定刃(8)(8)との間へ入
り、両刃によってせん断される。せん断された切削屑
は、排出口(7)から排出される。
〈考案の効果〉 以上本考案は、固定刃(8)の先端側の頂部(8″)を
搬送通路(1b)におけるケーシング(1)の内周面
(1″)以上に突出させないため、搬送通路(1b)から
送られてくる金属切削屑がせん断室(1a)に入る際に固
定刃(8)に当たることがなく、せん断室(1a)の手前
で詰まるようなことがない。これにより、金属切削屑
を、搬送通路(1b)からせん断室(1a)に円滑に送り込
むことができ、作業効率を向上させることができる。
又、せん断室(1a)に入った後は、金属切削屑が外部に
逃げるようなことがなく、せん断室(1a)内で細かくせ
ん断できる。一方、製作にあたっては、ねじ羽根(21)
を回転可能に配設すれば良く、装置全体を小型化できる
とともに、低コストで製作できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、第3図のI−I線断面に沿う拡大説明図、第
2図は第3図のII-II線断面に沿う部分拡大説明図、第
3図は本考案の一実施例を示す全体平面図である。第4
図は回転軸(2)の斜視図である。第5図は、回転軸
(2)の要部正面図であり、第6図は回転軸(2)の他
の実施例を示す要部正面図である。第7図はせん断刃
(9)の一実施例を示す要部正面図であり、第8図はそ
の他の実施例を示す要部拡大斜視図であり、第9図は更
にその他の実施例を示す要部拡大斜視図である。第10図
は、せん断刃(9)のテーパ面(9′)の配設位置につ
いて他の実施例を示す要部正面図であり、第11図はその
他の実施例を要部正面図である。第12図は、第1図のX
−X線の略断面図である。第13図は、従来例の縦断面図
であり、第14図は、従来例の横断面図である。 (1)……ケーシング、(2)……回転軸、(6)……
ホッパー、(7)(7a)……排出口、(8)……固定
刃、(9)(9a)……せん断刃、(9′)……端部、
(21)……ねじ羽根、(21′)……端部

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部に搬送通路(1b)とせん断室(1a)と
    を連通可能に形成した円筒形のケーシング(1)と、ケ
    ーシング(1)内における搬送通路(1b)からせん断室
    (1a)へ渡された回転軸(2)と、回転軸(2)の基端
    側の搬送通路(1b)内に形成され切削屑を回転軸(2)
    の先端方向に送る搬送手段をなすねじ羽根(21)と、回
    転軸(2)の先端側のせん断室(1a)に径外方向へ突設
    されたせん断刃(9)(9a)と、せん断室(1a)におけ
    るケーシング(1)内周面のせん断刃(9)(9a)に対
    応する位置に設けられた固定刃(8)と、ケーシング
    (1)に形成された排出口(7)とを備え、 せん断室(1a)を形成したケーシング(1)の内周面
    (1′)が、搬送通路(1b)における内周面(1″)よ
    り径大になされ、 固定刃(8)の先端側の頂部(8″)が、せん断室(1
    a)におけるケーシング(1)の内周面(1′)から搬
    送通路(1b)におけるケーシング(1)の内周面
    (1″)までの範囲内で径内方向に突設されることによ
    り、固定刃(8)の頂部(8″)が搬送通路(1b)にお
    けるケーシング(1)の内周面(1″)以上に突出しな
    いようになされたものであることを特徴とする金属切削
    屑のせん断処理装置。
JP1990095959U 1990-09-11 1990-09-11 金属切削屑のせん断処理装置 Expired - Lifetime JPH0724191Y2 (ja)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS599798U (ja) * 1982-07-12 1984-01-21 株式会社日立製作所 モ−タ駆動回路

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JPS599798U (ja) * 1982-07-12 1984-01-21 株式会社日立製作所 モ−タ駆動回路

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