JPH0724069Y2 - ソーセージ充填ノズルの形状

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【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は、ソーセージ充填ノズルの形状に関するもので
ある。

（従来の技術）従来、ウィンナーソーセージやフランクフルトソーセー
ジを製造するに際しては、ノズルと呼ばれる筒の表面に
ケーシングを装填し、ノズル先端から押出されるソーセ
ージ生地の勢いで、ケーシングが徐々に引っ張られなが
ら充填される。

この充填方法は、従来から良く知られており、ノズルの
形状に関しても、従来から変わりがなかった。

（考案が解決しようとする課題）しかし、充填機の能力向上に伴い、充填速度が高まった
ために、従来のノズル形状では、ケーシングとして使用
される腸とノズル表面との摩擦が大きく、腸ケーシング
の破れや切れが増加している。

特に、ノズルが間欠的な回転動作を行い、自動的にケー
シングを捻って一つ一つのウィンナーソーセージ等を形
作る充填機の種類に於ては、腸ケーシングはノズルと共
に回転するので、回転方向には摩擦をより大きくし、ノ
ズルの長さ方向には摩擦をより少なくすることが求めら
れている。

本考案は、以上のような従来の欠点に鑑み、腸ケーシン
グの破れや切れを減少させるソーセージ充填ノズルの形
状を提供することを目的としている。

（課題を解決するための手段）上記目的を達成するために、本考案は、ノズルの先端か
ら若干間隔を置いた位置から、ノズルの後端に向かっ
て、ノズルの表面に溝を付けた形状であることを特徴と
している。

ノズルの先端から若干間隔を置いたのは、ノズルの先端
に溝があるとかえって溝の凹凸によって腸ケーシングに
引っ掛かりが生じ破れを起こすからである。

溝の長さは特に限定しないが、ノズル先端から11センチ
メートルぐらいまでが、課題を解決するのに効果の上が
る箇所である。

溝の本数は８本程度が都合が良く、特にノズルが間欠的
な回転動作を行う充填機においては、ノズルに均一の間
隔で溝を設けることが望ましい。

（作用）上記の形状のノズルでは、ノズルの先端から若干間隔を
置いた位置から、ノズルの後端に向かって、ノズルの表
面に溝を付けたので、ノズルの長さ方向の腸ケーシング
とノズルの摩擦をより少なくすることができる。

また、ノズルが間欠的な回転動作を行い、自動的にケー
シングを捻って一つ一つのウィンナーソーセージ等を作
る充填機に於ては、設けられた溝によって、回転方向に
は摩擦をより大きくし、ノズルの長さ方向には摩擦をよ
り少なくすることができる。

（実施例）以下、図面に示す実施例により、本考案を詳細に説明す
る。

第１図の実施例において、１はノズルであり、全長40セ
ンチメートル、細長い部分の外形は１センチメートルで
ある。

２は溝で、ノズル１の先端から１センチメートルのとこ
ろからノズル１の後端に向かって設けられている。

溝２は均一の間隔で８本設けた。

８本の溝２のうち、相対して対を成す２本の長さのみを
25センチメートルとし、残りの６本の長さを10センチメ
ートルとした。

第２図は溝２の設けた箇所でノズル１を垂直に切った場
合の断面図である。

溝の形状は90度のＶ字型で、深さは0.7ミリメートルと
した。

Ｖ字の一辺を中心線に合わせ、ノズル１の回転方向側を
掘って整形した。

（考案の効果）以上の説明から明らかなように、本考案にあっては次に
列挙する効果がある。

（１）ノズルの表面に設けた溝により、ノズルの長さ方
向の腸ケーシングとノズルの摩擦をより少なくすること
ができ、腸ケーシングの破れや切れを減少させることが
防止できる。

（２）ノズルが間欠的な回転動作を行い、自動的にケー
シングを捻って一つ一つのウィンナーソーセージ等を形
作る充填機に於ては、設けられた溝によって、回転方向
の摩擦をより大きくすることができ、腸ケーシングとノ
ズルとを共に回転させる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す説明図、第２図は溝の
設けた箇所でノズルを垂直に切った場合の断面図であ
る。１……ノズル２……溝。

【実用新案登録請求の範囲】