JPH0724059Y2 - 魚釣用リ−ルのスプ−ル制動力切換装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、魚釣用リールのスプール制動力切換装置に係
るものである。

さらに詳しくは、前後にドラッグ機構を具備したリール
本体の後方部に、スプール軸の回転を選択的に制御し得
る係合離脱切換機構を附設して、釣り糸が放出された状
態ではそのスプール軸が自在に回転し得るようにし、こ
の反対に釣り糸を巻く場合にはスプール軸の回転に制動
力が作用されるようにして、釣魚能率を向上させるよう
にした、魚釣用リールのスプール制動力切換装置に関す
るものである。

（従来の技術と問題点） 一般に使用されているスピニングリールには、スプール
の回転に適切な摩擦抵抗を保有させて、そのスプールの
回転を制御するドラッグ機構が設けられている。

しかし、このようなドラッグ機構を有するスピニングリ
ールを使用する場合には、スプールから引出される釣り
糸に、予め調整されたドラッグ機構の引出抵抗が常に作
用されている。このため、釣り糸の餌を魚が噛む場合
に、その魚が引っ張るテンションが釣り糸に作用して
も、その釣り糸は適切に繰出されない。従って、釣魚は
瞬間的に異物感を感知し噛んだ餌を吐き出すようになっ
て、釣魚の能率が低下するという問題点があった。

一方、ドラッグ機構を操作し、釣り糸が放出された状態
でスプールが自由に回転し得るようにする場合には、前
記したように釣魚に異物感を与える釣り糸の引出抵抗は
排除される。しかし、その釣り糸にかかった魚を釣り揚
げる場合に、スプールの回転を制御することができない
ため、ドラッグ機構を再び操作することを要する。従っ
て、状況の変化に応じてドラッグ機構を随時操作し、ス
プールに作用する制動力を、人為的に切換調整しなけれ
ばならないという欠点があった。

このような問題点を解決するため本考案は、スプールの
制動力切換操作を簡便にすると共に、釣魚の能率を向上
し得る釣魚用リールのスプール制動力切換装置を提供し
ようとするのである。

（問題点を解決するための手段） 上述した問題点を解決するために本考案は、スプール軸
の前・後方に、該スプール軸に対するスプールの回転を
制動するフロントドラッグ機構と、該スプール軸自体の
回転を制動する補助ドラッグ機構とをそれぞれ具備し、
前記スプール軸の一方側に、回転止め部材の係合で回転
停止されるラチェットを挿設し、リール本体に前記回転
止め部材を動作させる係合離脱切換機構を設け、該係合
離脱切換機構により、釣り糸の巻揚げ動作に連動して、
前記回転止め部材を前記ラチェットに係合させ前記スプ
ール軸の回転を停止させる魚釣用リールのスプール制動
力切換装置において、前記係合離脱切換機構には、リー
ル本体の内部両側壁の所定部位に固設したアーム軸と、
該アーム軸に対し下向きに延設した支持片を有し該アー
ム軸に回動自在に嵌設したアームと、該アームの先端に
回動自在に基端を嵌設し、他端がリールドライブギヤ15
に突設したドライブギヤボスに当接し得るように形成さ
れ、中間部位に支持片を一体形成したキックプレート
と、前記アームの回動部にその基端が固着され、その先
端側カム曲線部が前記回転止め部材に挿接可能に形成さ
れた切換カムと、一端が前記アームの支持片に他端が前
記キックプレートの支持片に支持され、該両支持片を互
いに離間する方向に付勢するトーションスプリングとを
備えたことを特徴とする。

従って、釣り糸が放出された状態では前記スプール軸に
は前記補助ドラッグ機構に因る弱い制御力が作用するた
め釣り糸が徐々に引出され、この反対に釣り糸を回収す
る場合はそのスプール軸の回転を自動的に停止させる。
このため釣魚を簡便に釣り揚げ、且つ、釣魚能率を向上
し得るのである。

（作用） このように構成された本考案のスプール制動力切換装置
は、釣り糸を放出する場合に、前記制動切換レバーを前
方に押すと、前記係合離脱切換機構の作用で前記切換カ
ムが回動し、前記回転止め部材が、スプール軸に挿接さ
れた前記ラチェットから離脱されて、前記スプール軸の
回転には、前記補助ドラッグ機構に因る弱い制御力だけ
が作用されるようになって、釣り糸が釣魚に異物感を与
えない程度に徐々に引出されるようになる。

一方、このような状態で釣り糸にかかった魚を釣り揚げ
る場合、前記係合離脱切換機構が作動すると該係合離脱
切換機構の作動で前記切換カムが回動し、該切換カムに
係合する前記回転止め部材が下降して前記ラチェットに
停止作用を加えそのスプール軸の回転を停止させるよう
になるため、そのスプールの回転にはフロントドラッグ
機構による制御力だけが作用されるので、釣魚のかかっ
た釣り糸を簡便、且つ迅速に釣り揚げ得るようになる。

（実施例） 以下、本考案の実施例を参考図面を用いて詳細に説明す
る。第１図は本考案に係るスプール制動力切換装置の構
成を示す部分切開縦断面図、第２図は第１図のＡ−Ａ線
拡大断面図、第３図はスプール制動力切換装置の要部を
示した分解斜視図、第４図乃至第６図はスプール制動力
切換装置の作用を示す断面図である。第１図乃至第３図
に示すように、リール本体１の前方部にはスプール軸３
が挿設され、このスプール軸３にスプール２が挿入され
ている。スプール２の前面中央部位におけるスプール軸
３の先端部位には調整ノブ４が締結され、該調整ノブ４
により圧縮調整された数個のワッシャ５によってフロン
トドラッグ機構６が形成されている。このフロントドラ
ッグ機構６は前記スプール軸３に挿設され、他方、前記
リール本体１の内部後方部位には、調整ノブ７により圧
縮調整されたプレッシャ８と、コイルスプリング９及び
数個のワッシャ10,11,12とで形成した補助ドラッグ機構
13が、前記スプール軸３の後端部位に次のように挿設さ
れている。

即ち、前記各ワッシャ10,11,12とコイルスプリング９と
がスプール軸３の後端部位に挿設されるとともに、数個
の凹部21を成形してなるラチェット20が固設されたクリ
ックメタル14が、スプール軸３と一体的に回転し得るよ
うにスプール軸３に挿設されている。前記ラチェット20
の直上部位には回転止め部材23が設置され、この回転止
め部材23に突設した掛突条22がラチェット20の前記凹部
21に挿接し得るように構成されている。

該回転止め部材23には、その両側に互いに平行をなす左
右一対の支持桿24,24′が成形されている。この一対の
支持桿24,24′は、前記リール本体１の内面に成形した
案内溝（図示されていない）に案内されて上下方向に、
自在に昇降し得るように形成している。一方側の支持桿
24の上端には、内向きに折曲した掛片25を形成するとと
もに、この一方側支持桿24の中央部位に内向きの案内溝
24″を成形している。そしてこの案内溝24″に以下説明
するクラッチ切換機構30の切換カム31が回動自在に挿接
されている。

前記クラッチ切換機構30は、前記リール本体１の内部
両側壁間の定位置に回動自在に設けたアーム軸32に、該
アーム軸と共に回動自在に嵌設したアーム33と、該ア
ーム33の先端の一方側にその一端が回動自在に嵌設され
るとともに、その他端がリールドライブギヤ15の一面に
突設したドライブギヤボス16,16′に当接し得るように
形成したキックプレート34と、前記アーム33の回動軸
部にその基端が固着され、その先端側カム曲線部が前記
回転止め部材23の案内溝24″に挿接可能な切換カム31
と、前記アーム軸32の両端に連結し、前記リール本体
１の外部に露出形成させた制動切換レバー35、とで構成
されている。

又、前記アーム33の先端他方側、即ち、前記キックプレ
ート34が嵌設された側とは反対側の前記アーム33と一体
に形成させた連結片33aには、所定の弾性を有するトー
ションスプリング36（以下、第１トーションスプリング
と称す）の一端を連結し、該第１トーションスプリング
36の他方端は、前記リール本体１の内部上側に固設した
固定突条1aに連結されている。

そして、前記アーム33の嵌設部下端には、所定の長さを
有する支持片33bを下向け延長成形し、該支持片33bの先
端部には、前記第１トーションスプリング36よりやや弱
い弾性を有するトーションスプリング37（以下、第２ト
ーションスプリングと称す）の一端を固設し、その第２
トーションスプリング37の他方端は、前記キックプレー
ト34の中央一方側部位に突出成形させた支持片34aに固
設させて、第６図（Ａ），（Ｂ）に示す如く前記リール
ドライブギヤ15の矢印方向の回転で前記キックプレート
34が回動し、前記第１及び第２トーションスプリングが
作用して前記切換カム31が下方に回動し、これにより前
記回転止め部材23が作用して前記ラチェット20を停止さ
せ、従ってスプールが制動されるように構成したのであ
る。

図中、符号26はコイルスプリングであり、このコイルス
プリング26は前記クラッチ部材23の一方側支持桿24の頂
部と、前記リール本体１との間に設置され、そのクラッ
チ部材23を下向きに弾力付勢している。また符号38は前
記キックプレート34の外側に設けたブラケットであり、
該ブラケット38の内面中部部位には、２個のストッパ3
9,39′が一定距離を置いて固設され、それらストッパー
39・39′の間に形成される間隙範囲内で、前記アーム33
並びに、前記ドライブギヤ15のドライブギヤボス16,1
6′の回動に因る前記キックプレート34の回動昇降幅が
調整制限されるようになっている。

又、符号17は、前記クリックメタル14に嵌設したクリッ
クギヤであり、符号18は、該クリックギヤ17により作動
されるクリッククラウで、符号19はロータでありこのロ
ータ19は前記ドライブギヤ15の回転により回転され、そ
のペールアーム19aで放出された釣り糸を前記スプール
２に巻くものである。

このように構成された本考案のスプール制動力切換装置
の作用効果を説明すると次のようである。

参考図面，第１図，第５図（Ａ）及び第６図（Ａ）は、
フロントドラッグ機構６と、補助ドラッグ機構13を、釣
ろうとする魚の種類と特性に従って、適宜調整させた状
態を示す。この状態では本考案装置の制動切換レバー35
が前方に押され、スプール軸３には、係合離脱切換機構
30に因る制動力が全然作用していない。

即ち、制動切換レバー35が第６図（Ｂ）で反時計方向に
回転せしめられるに従い、前記アーム軸32とアーム33と
が同様な方向に回転せしめられ、前記第１トーションス
プリング36が圧縮されて、前記アーム33の先端に連結さ
れたキックプレート34は、その支持片34aに作用される
第２トーションスプリング37の弾性で、その上側辺部が
前記ブラケット38の上側ストッパ39に当接した状態で、
キックプレート34の他方端が、前記ドライブギヤ15に突
設されたドライブギヤボス16,16′の回転半径線上に位
置し、前記アーム軸32に嵌設した切換カム31の先端部
が、前記回転止め部材23の掛片25を上方に押し上げ、そ
の回転止め部材23の掛突条22が前記ラチェット20の凹部
21から離脱してスプール軸３が回転自在な状態になる。

従って、このような状態で釣り糸を放出して魚を釣る
と、その魚が餌をかみながら糸を引っ張る場合、そのス
プール軸３は自由に回転して釣り糸が繰出されるので、
その釣魚には異物感をあたえることがなく、従って容易
にその魚を釣り揚げ得るようになる。

一方、釣糸に魚がかかり釣り糸が繰出されると、前記ス
プール軸３に挿設したクリックギヤ17が回転し、前記ク
リッククラウ18を作動させて所定のクリック音を発生さ
せ、その音を釣人が感知すると同時に釣人がリールのハ
ンドル（図示されていない）を回転操作して、放出され
た釣り糸を巻き揚げるようになる。

即ち、第１図に示した状態でハンドルを廻すと、ドライ
ブギヤ15が反時計方向に回転し、該ドライブギヤ15に突
設されたドライブギヤボス16,16′が回転して前記キッ
クプレート34の自由端を同様な方向に押し、第６図
（Ａ）に示したようにそのキックプレート34を矢印の方
向に移動させる。

従って、前記アーム軸32と一体的に嵌設したアーム33と
制動切換レバー35が第６図（Ａ），（Ｂ）で時計方向に
回動し、そのアーム33の一方側に嵌設された前記切換カ
ム31が同様な方向に回動し、前記回転止め部材23の掛片
25下端部に当接されていた前記切換カム31が離脱され、
その回転止め部材23は前記スプリング26の復元力により
下降せしめられ、その回転止め部材23の掛突条22は、前
記ラチェット20の凹部21内に挿入されて、前記スプール
軸３の回転に停止作用を加えるようになる。

この時、前記第１トーションスプリング36は、前記アー
ム33先端の連結片33aと、前記リール本体１の固定突条1
aとの間に付勢支持され、且つ前記第１トーションスプ
リング36よりやや弱い弾性を有する第２トーションスプ
リング37は、前記アーム33の下側支持片33bとキックプ
レート34の支持片34aとの間に付勢支持されている。従
って前記ドライブギヤボス（16又は16′）の回動により
前記キックプレート34が第６図（Ｂ）に示す如く矢印方
向に押され、前記アーム33が前記アーム軸32を中心に時
計方向に回転すると、前記第２トーションスプリング37
が圧縮変形されてアーム33とキックプレート34との遊着
部におけるそれら両部材33,34間の間隙が漸次狭くな
る。そして前記アーム33の支持片33bと前記制動切換レ
バー35とが前記リール本体１に対し垂直線上に位置した
状態で、キックプレート34の支持片34aが第２トーショ
ンスプリング37の死点に到達し、支持片34aが該死点を
通過すると同時に、前記アーム33とキックプレート34
に、前記第２トーションスプリング37と前記第１トーシ
ョンスプリング36の復元力が同時に作用する。この結果
アーム33とキックプレート34は第６図（Ｂ）に示したよ
うに速やかに移動変形し、前記切換カム31が、前記クラ
ッチ部材23を押し上げていた状態が急に解除される。こ
れにより前記回転止め部材23はラチェット20に速やかに
停止作用を加えると共に、確実な停止状態を保持するよ
うになる。

このように、スプール軸３のラチェット20に回転止め部
材23による停止作用が加えられた状態では、前記スプー
ル軸３はそれ以上の回転が中止され、そのスプール軸３
先端のスプール２には、前記フロントドラッグ機構６に
よる制御力だけ作用される。このため、ハンドルを廻す
ことによってロータ19を回転させ、従って釣り糸にかか
った魚を簡単且つ安全に釣り揚げ得るようになる。

以上、ハンドルの操作によるスプール軸に対する自動制
御作用を説明したが、本考案はハンドルの操作に限ら
ず、必要に応じて制動切換レバー35を直接操作してスプ
ール軸３の回転に制動を加えることもできる。

（考案の効果） 以上説明したように、本考案はスプール軸の前方端部に
公知のフロントドラッグ機構を挿設し、そのスプール軸
の後端には微量調整が可能な補助ドラッグ機構を挿設
し、そのスプール軸の一方側に回転止め部材により停止
せしめられるラチェットを挿設し、リール本体の内部に
前記回転止め部材を動作させる係合離脱切換機構を挿設
して、釣り糸が放出された状態では前記補助ドラッグ機
構による制御力だけが作用して、その釣り糸の餌をかむ
釣魚が異物感を感知することなく自然的にその餌をかん
で釣り糸にかかるようにし、釣り糸にかかった魚を釣り
揚げる場合には、前記クラッチ切換機構により前記回転
止め部材が前記ラチェットに制動を加えて、スプール軸
の回転が自動的に停止され、そのスプールには、前記フ
ロントドラッグ機構による制御力だけが作用して、その
釣り糸を簡便且つ迅速に巻き揚げ得るようにし、従って
釣魚の効率を向上させる効果がある。また、本考案の係
合離脱切換機構には、アームの先端に回動自在に基端を
嵌設し、他端がリールドライブギヤに突設したドライブ
ギヤボスに当接し得るように形成され、中間部位に支持
片を一体形成したキックプレートと、一端がアームの支
持片に他端がキックプレートの支持片に支持され、該両
支持片を互いに離間する方向に付勢するトーションスプ
リングとを備えたことにより、キックプレートが一つだ
けで足り、キックプレートに相当する部材を複数個で構
成した場合に比較して、係合離脱切換機構の作動が単純
化され、正確度の向上のみならず構成も簡単になって、
製作及び組立を容易にすることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のスプール制動力切換装置の構成を示す
部分切開縦断面図、第２図は、第１図のＡ−Ａ線拡大断
面図、第３図は、本考案のスプール制動切換装置の要部
を示す分解斜視図、第４図乃至第６図は、本考案のスプ
ール制動力切換装置の作用を示す作用図で、第４図は、
スプール軸に制動が加えられた状態を示す部分縦断面
図、第５図（Ａ）はスプール軸の制動が解除された状態
での回転止め部材とラチェットとの作用を示す第１図の
Ｂ−Ｂ線断面図、第５図（Ｂ）は、スプール軸に制動が
加えられた状態の第５図（Ａ）と同様の断面図、第６図
（Ａ），（Ｂ）は、第５図（Ａ），（Ｂ）によるクラッ
チアームと、キックプレートとの作用を示す正面図で、
第６図（Ａ）は、スプール軸の制動が解除された状態の
作用図、第６図Ｂは、スプール軸に制動が加えられた状
態の作用図を示す。 １……リール本体、1a……固定突条、３……スプール
軸、６……フロントドラッグ機構、13……補助ドラッグ
機構、15……リールドライブギヤ、16,16′……ドライ
ブギヤボス、20……ラチェット、21……凹部、22……掛
突条、23……回転止め部材、24″……案内溝、25……掛
片、26……コイルスプリング、30……係合離脱切換機
構、31……切換カム、32……アーム軸、33……アーム、
33a……連結片、33b……支持片、34……キックプレー
ト、34a……支持片、35……制動切換レバー、36……第
１トーションスプリング、37……第２トーションスプリ
ング。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】スプール軸３の前・後方に、該スプール軸
   ３に対するスプール２の回転を制動するフロントドラッ
   グ機構６と、該スプール軸３自体の回転を制動する補助
   ドラッグ機構13とをそれぞれ具備し、前記スプール軸３
   の一方側に、回転止め部材23の係合で回転停止されるラ
   チェット20を挿設し、リール本体１に前記回転止め部材
   を動作させる係合離脱切換機構30を設け、該係合離脱切
   換機構により、釣り糸の巻揚げ動作に連動して、前記回
   転止め部材23を前記ラチェット20に係合させ前記スプー
   ル軸３の回転を停止させる魚釣用リールのスプール制動
   力切換装置において、前記係合離脱切換機構30には、リ
   ール本体１の内部両側壁の所定部位に固設したアーム軸
   32と、該アーム軸32に対し下向きに延設した支持片33b
   を有し該アーム軸32に回動自在に嵌設したアーム33と、
   該アーム33の先端に回動自在に基端を嵌設し、他端がリ
   ールドライブギヤ15に突設したドライブギヤボス16・1
   6′に当接し得るように形成され、中間部位に支持片34a
   を一体形成したキックプレート34と、前記アーム33の回
   動部にその基端が固着され、その先端側カム曲線部が前
   記回転止め部材23に挿接可能に形成された切換カム31
   と、一端が前記アーム33の支持片33bに他端が前記キッ
   クプレート34の支持片34aに支持され、該両支持片33b,3
   4aを互いに離間する方向に付勢するトーションスプリン
   グ37とを備えたことを特徴とする魚釣用リールのスプー
   ル制動力切換装置。
2. 【請求項２】前記キックプレート34が連結されたアーム
   33の先端を中心にして回動する回動角度を所定範囲内に
   制限する複数個のストッパ39,39′をリール本体１に固
   定して設けたことを特徴とする実用新案登録請求の範囲
   第（１）項記載の魚釣用リールのスプール制動力切換装
   置。
3. 【請求項３】回転止め部材23が左右両桿を有し、一方の
   桿の中央部に案内溝24″を形成して、該案内溝に前記切
   換カム31のカム曲線部を挿入可能にし、該切換カム31の
   回動により回転止め部材23が上下に昇降されるように
   し、前記一方の桿の頂部と前記リール本体内壁頂部とを
   コイルスプリング26で付勢させ、回転止め部材の下部中
   央部位に掛突条22を突設させてこの掛突条22を前記ラチ
   ェット20の凹部21に挿入可能に構成したことを特徴とす
   る実用新案登録請求の範囲第（１）項記載の魚釣用リー
   ルのスプール制動力切換装置。