JPH07239317A - 電気泳動装置 - Google Patents

電気泳動装置

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JPH07239317A
JPH07239317A JP6028381A JP2838194A JPH07239317A JP H07239317 A JPH07239317 A JP H07239317A JP 6028381 A JP6028381 A JP 6028381A JP 2838194 A JP2838194 A JP 2838194A JP H07239317 A JPH07239317 A JP H07239317A
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JP
Japan
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plate
radiation
heat dissipation
gel
heat
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Application number
JP6028381A
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English (en)
Inventor
Shin Nakamura
伸 中村
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Shimadzu Corp
Original Assignee
Shimadzu Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ゲルの温度不均一による泳動パターンの歪の
生じない電気泳動装置を提供する。 【構成】 ゲルの支持体と放熱プレートとの間に柔軟な
良熱伝導性絶縁層を介在することによりゲル自体で発生
する熱の放熱ムラを低減し、泳動パターンの歪をなく
す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、核酸の塩基配列の決定
などに用いる電気泳動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】核酸の塩基配列決定方法として、サンガ
ー法やマキサムギルバート法が用いられている。これら
の方法を用いて塩基配列を決定する際に、核酸の断片を
放射性同位体で標識し、電気泳動法により、分子量分離
後、オートラジオグラムを撮ることがなされている。ま
た、最近では、放射性同位体に代えて蛍光標識を利用し
た自動塩基配列決定装置が多く開発されている。
【0003】図3に従来からの蛍光標識を利用した自動
核酸塩基性配列決定装置の斜視図を示す。図において、
1は泳動用のスラブ状ゲルであり、ポリアクリルアミド
ゲルが使用されている。ゲル1の上端、下端はそれぞれ
陰極槽2、陽極槽3に浸され、陰極槽2と陽極槽3には
それぞれ電解液が収容されている。陰極槽2、陽極槽3
の間には泳動用電源4が接続され、これによって高圧の
泳動電圧が印加される。ゲル1の一端にはサンプル投入
部であるウエル5が設けられている。また、ゲル1の両
面はガラス板6により支持されており、その外側面には
金属板からなる放熱プレート7が取り付けられている。
この放熱プレート7は電気泳動の際に発生するジュール
熱を除去する放熱部を形成するためのものである。
【0004】放熱プレート7下の測定部にはスキャン用
のモータ10によりスキャン軸方向に移動可能なステー
ジ11があり、ステージ11上にはフォーカス用レンズ
12、ミラー13、集光用レンズ14、干渉フィルタ1
5からなる光学系が取り付けてあり、外部に設けたレー
ザ光源16(たとえば蛍光物質としてFITCを用いる
ときはアルゴンレーザ)からのレーザ光をゲル1に照射
してその蛍光を光ファイバ17を介して光電子増倍管1
8に導くようにしてある。光電子増倍管18の検出信号
(蛍光信号)はA/D変換器19を経てデータ処理装置
であるCPU20に取り込まれるようにしてある。
【0005】このような電気泳動装置において、各ウエ
ル5にはサンガーらの方法によって前処理された末端塩
基A、G、C、T別の4種類の試料が別々に投入され、
それぞれ別々のレーンにて同時に電気泳動が行われる。
各試料には蛍光物質としてたとえばFITCが既知の方
法で標識化されてあり、これら試料に泳動電圧が印加さ
れると試料は泳動バンドとなって泳動方向に時間ととも
に泳動して分子量ごとに分離されていき、やがて測定部
に達する。
【0006】測定部には、レーザ光源16からの励起光
がフォーカス用レンズ12、ミラー13からなる光学系
を通してモータ10によりスキャンされながら照射され
ており、その励起光が当たった場所に泳動バンドがあれ
ばその泳動バンドの蛍光物質から蛍光が発せられる。こ
の蛍光を集光用レンズ14、干渉フィルタ15、光ファ
イバ17からなる光学系を通じて光電子増倍管でリアル
タイムで次々に検出し、検出信号である蛍光信号はA/
D変換器19を介してデータ処理装置CPU20に取り
込まれる。CPU20には、レーザ光が測定部を照射す
る位置に対応した信号も走査データとして取り込まれて
いる。そして、これら蛍光信号と場所信号とから検出さ
れるバンドの順番を読み出すことにより、塩基配列が決
定される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】一般に塩基配列の決定
に使用されるような電気泳動装置では泳動電圧に高電圧
を印加するため、電気泳動を起こすことによりゲル自体
にジュール熱が発生して発熱する。ゲルは2枚のガラス
板にて支持されているが、ガラス板自体の熱伝導率が低
いことから、ガラス内部に熱がこもってしまう。このよ
うな熱の影響を受けると、泳動レーンごとに泳動速度が
異なってしまい、泳動パターンにスマイリングと称され
るパターンの歪現象が生じることになる。これを防ぐた
めに従来からガラスの放熱性を良くするために金属性の
放熱プレートをガラス面に接触させていた。すなわち、
電気泳動によってゲル自体に発生する熱をガラス面に押
し当てた金属性の放熱プレートにより除くようにしてい
た。
【0008】しかしながら、放熱プレートとガラス板と
の接触面全体を均一に接触することは極めて困難であ
り、接触ムラの発生によりかえって放熱ムラが生じるこ
ととなってスマイリングによる泳動パターンの歪が発生
した。
【0009】本願発明はこのような問題を解決するため
になされたものであり、放熱ムラをなくすことにより、
泳動パターンの歪を生じないようにした電気泳動装置を
提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
になされた本発明の電気泳動装置は、ゲルの両端に電圧
を印加して試料に電気泳動を生じさせ、試料の泳動パタ
ーンを測定する電気泳動装置において、泳動分離用ゲル
を支持するガラス支持体と、ガラス支持体の表面に接触
させる放熱プレートと、ガラス支持体と放熱プレートと
の間に介在させた柔軟な良熱伝導性絶縁層とを備え、ガ
ラス支持体と放熱プレートとの接触を均一にしたことを
特徴とする。
【0011】以下、本発明の電気泳動装置がどのように
作用するかを説明する。
【0012】
【作用】本発明の電気泳動装置では、ガラス支持体と放
熱プレートとの間に柔軟な良熱伝導性の絶縁層が設けら
れているので、ガラス支持体および放熱金属板の表面の
仕上がり具合に影響されず、また、ガラス支持体と放熱
プレートとの接触具合の調整の仕方に寄らず、これらの
間の熱伝導が良好となり、均一な放熱が可能となる。し
たがって、泳動パターンの歪がなくなり、塩基配列決定
の際の測定誤差が大幅に低減される。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図を用いて説明す
る。図1は本発明による一実施例を示した電気泳動装置
の斜視図であり、図2はその放熱部の断面を示す図であ
る。なお、放熱部を除いては図3の従来例の装置と同じ
構造であることから、図において図3の装置と同じ部分
は同符号を使用することでその説明を省略する。
【0014】図1、図2に示すように本実施例の装置で
は金属性の放熱プレート7のガラス板6と接する側の表
面に柔軟でかつ熱伝導率が良い絶縁シート8を貼付けて
ある。放熱シートとしては、たとえばデンカ放熱シート
(商標名、電気化学工業社製)やTO放熱シート(商標
名、富士高分子工業社製)などが用いられる。なお、金
属性の放熱プレートには良熱伝導体であるアルミや銅が
用いられる。
【0015】この柔軟な放熱シート8を貼り付けること
によりにより、ガラス板6と放熱プレート7との間の接
触を容易に均一することができる。したがって、泳動に
よりゲルが発熱した場合でも、放熱シート8および放熱
プレート7により均一に放熱される。
【0016】このような電気泳動装置を用いて塩基配列
を決定する場合、従来装置と同様の方法で各ウエル5に
前処理された末端塩基A、G、C、T別の4種類の試料
が別々に投入され、別々のレーンにて同時に電気泳動が
行われる。各試料にはあらかじめ蛍光物質としてFIT
Cが標識化されてある。これら試料に泳動電圧が印加さ
れると試料は泳動バンドとなって泳動方向に時間ととも
に泳動して分子量ごとに分離されていく。この際、ゲル
自体にジュール熱が発生するが、柔軟な良熱伝導性の放
熱シート7によってガラス板6と放熱プレート7とが均
一に接触させられているので、ゲルは有効に放熱される
とともに放熱ムラが生じることはない。このようにして
ゲル1の均一な冷却が行われつつ、各レーンの試料が同
じ泳動速度で分離されていき、やがて測定部に達する。
測定部には、レーザ光源(アルゴンレーザ)16からの
励起光がフォーカス用レンズ12、ミラー13からなる
光学系を通してモータ10によりスキャンされながら照
射されており、その励起光が当たった場所に泳動バンド
があればその泳動バンドの蛍光物質から蛍光が発せられ
る。この蛍光を集光用レンズ14、干渉フィルタ15、
光ファイバ17からなる光学系を通じて光電子増倍管で
リアルタイムで次々と検出し、検出信号である蛍光信号
をA/D変換器19を介してデータ処理装置CPU20
に取り込む。CPU20には、これとは別にレーザ光が
測定部を照射する位置に対応した信号を走査データとし
て取り込ましておく。そして、これら蛍光信号と照射位
置信号とを用いてデータ処理を行い、塩基配列を決定す
る。本装置では放熱シート8と放熱プレート7とにより
均一な放熱がなされていることからスマイリングによる
泳動パターンの歪がほとんど生じていない。したがっ
て、これら蛍光信号と照射位置信号とから検出されるバ
ンドの順番を読み出すことにより、誤読されることなく
塩基配列が決定される。
【0017】本実施例では蛍光物質を利用して塩基配列
を決定する電気泳動装置を用いて説明したが、これに限
るものではなく、従来からのラジオオートグラフを用い
て塩基配列を決定するものでも本発明は有効に適用でき
る。
【0018】また、本実施例ではスラブ状の泳動用ゲル
を用いた電気泳動装置で説明したが、キャピラリーチュ
ーブ、ガラスチューブタイプのゲルを用いる場合におい
ても同様に適用できる。
【0019】
【発明の効果】以上、説明したように本発明の電気泳動
装置では、ゲルを支持するガラス板に柔軟な良熱伝導性
の絶縁層を介して放熱プレートを接触させるようにした
ことから、放熱プレートとガラス板とを均一に接触する
ことで放熱を均一にすることができ、ゲル温度が不均一
となることによって生じたスマイリングがなくなり、泳
動パターンの歪を低減することができる。これにより、
電気泳動装置により塩基配列を決定する場合において
は、泳動パターン歪から生じる配列順の誤読をなくすこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である電気泳動装置の斜視
図。
【図2】図1の電気泳動装置の放熱部の断面図。
【図3】従来からの電気泳動装置の斜視図。
【符号の説明】
1:ゲル 2:陰極槽 3:陽極槽 4:泳動用電源 6:ガラス板 7:放熱プレート 8:放熱シート

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ゲルの両端に電圧を印加して試料に電気泳
    動を生じさせ、試料の泳動パターンを測定する電気泳動
    装置において、泳動分離用ゲルを支持するガラス支持体
    と、ガラス支持体の表面に接触させる放熱プレートと、
    ガラス支持体と放熱プレートとの間に介在させた柔軟な
    良熱伝導性絶縁層とを備え、ガラス支持体と放熱プレー
    トとの接触を均一にしたことを特徴とする電気泳動装
    置。
JP6028381A 1994-02-25 1994-02-25 電気泳動装置 Pending JPH07239317A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004532384A (ja) * 2001-01-26 2004-10-21 バイオカル テクノロジー,インコーポレイティド マルチチャネル生物分離カートリッジ
KR20200015252A (ko) * 2018-08-03 2020-02-12 울산대학교 산학협력단 유기물 분석장치

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JPS6480850A (en) * 1987-09-24 1989-03-27 Hitachi Ltd Electrophoretic apparatus
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JPH0612955B2 (ja) * 1987-12-23 1994-02-16 イー・アイ・デユポン・ド・ネモアース・アンド・コンパニー 2つのプロセツサを有する遠心機制御装置

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