JPH07239140A - 空気清浄機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】送風ファンの内部の空間に殺菌灯を設けて小型
化した空気清浄器。 【構成】吹出口２と吸込口３を設けた外枠１と、送風フ
ァン１０を有し該吸込口３より吸い込んだ空気を該吹出
口２まで案内するファンケース５と、該ファンケース５
と外枠１との間に着脱自在に取り付けられ該吸込口３よ
り吸い込んだ空気が通過する集塵ユニット２２とを具備
した清浄機に於いて、前記送風ファン１０内の空間に殺
菌灯１６を設けたことにより、空気清浄機を大型化する
ことなく、吸い込んだ空気を紫外線と活性酸素とオゾン
により効率よく強力に殺菌及び脱臭することが出来る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は一般家庭で使用される
空気清浄機等に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来この種の空気清浄機では、汚れた空
気を清浄する方法として電気集塵方式があり、これは電
極間に高電圧を印加して放電させてそこに汚れた空気を
通過させることにより空気中のゴミや塵をマイナスに帯
電させ、そのマイナスに帯電させた空気中のゴミや塵を
プラスの電源に接続されている集塵電極片に吸着させる
ものである。この電気集塵方式では、放電によりオゾン
が発生し、その発生したオゾンには殺菌及び脱臭効果が
あるが人間には有毒なため、空気清浄機本体から吹き出
す前にオゾンフィルタ等により除去していた。

【０００３】しかし、この電気集塵方式により発生する
オゾンのみの殺菌では、病院など極めて殺菌能力が求め
られる場所では不十分で、そのため電極間に放電を発生
させる放電手段または波長が１８５ｎｍの紫外線を照射
して空気をオゾンに変化させるオゾン発生用紫外線灯な
どのオゾン発生手段の他に、殺菌手段として波長が２５
４ｎｍの紫外線を照射して殺菌を行う殺菌用紫外線灯等
オゾンと紫外線の両方により空気の殺菌、脱臭を行う空
気殺菌脱臭装置があった。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来の空気殺菌脱臭装置では、殺菌及び脱臭を目的とする
もので集塵能力はなく、またオゾン発生手段と殺菌手段
が装置本体内に別々に設けられているため、装置が大型
化していた。本発明は前記従来の問題点を解決し、装置
を大型化させることなく、空気を効率よく殺菌、脱臭、
集塵する空気清浄機を提供するものである。

【０００５】

【問題点を解決するための手段】この発明はこの点に着
目し上記欠点を解決する為、特にその構成を、吹出口と
吸込口を設けた外枠と、送風ファンを有し該吸込口より
吸い込んだ空気を該吹出口まで案内するファンケース
と、該ファンケースと外枠との間に着脱自在に取り付け
られ該吸込口より吸い込んだ空気が通過する集塵ユニッ
トとを具備した空気清浄機に於いて、前記送風ファン内
の空間に殺菌灯を設けたものである。

【０００６】

【作用】外枠１の吸込口３より空気清浄機本体内に吸い
込まれた空気は、電気集塵手段２４のオゾンにより殺
菌、脱臭されると共に集塵され、更に送風ファン１０内
の殺菌灯１６からの紫外線と該紫外線とオゾンが反応し
て発生する活性酸素により殺菌、脱臭された後、送風フ
ァン１０にて吹出口２より吹き出される。

【０００７】

【実施例】次にこの発明に係る空気清浄機を図面に示さ
れた好適な一実施例で説明する。１は空気清浄機の外枠
で、上面には吹出口２を、左右の側面には吸込口３を設
け、前面の前パネル４を着脱自在に備えている。前記外
枠１内にはファンケース５が設けられ、該ファンケース
５の中心のモータ取付部６にはコンデンサモータ７がゴ
ムブッシュを介してモータ取付金具８によって取り付け
られ、前記コンデンサモータ７の回転軸９にはシロッコ
ファンよりなる送風ファン１０が固定されており、また
前記モータ取付部６の周囲には格子状のファンケース吸
込口１１が設けられている。前記ファンケース５は送風
ファン１０と対向するエアーガイド１２と外枠１の吸込
口３と対向する吸込ガイド１３を備え、このエアーガイ
ド１２と吸込ガイド１３との間の空間にプリント基板１
４やトランス１５等の電装品が収められている。

【０００８】１６はドーナツ状の中空の紫外線灯からな
る殺菌灯で、送風ファン１０の内部の空間に位置して２
５４ｎｍの波長の紫外線を照射するもので、前記ファン
ケース５に設けられた複数の殺菌灯固定部１７により着
脱自在にファンケース５に取り付けられている。１８は
殺菌灯用電源コネクタで殺菌灯１６に電源を供給し、一
端は殺菌灯１６の電源プラグ１９に差し込まれ、コード
がファンケース吸込口１１の空間を通ってファンケース
５の底部から他端がグローランプソケット２０のコード
と接続している。前記グローランプソケット２０には殺
菌灯１６を点灯させるためのグローランプ２１が取り付
けられており、エアーガイド１２と吸込ガイド１３との
間の空間に収められている。

【０００９】２２は前記ファンケース５の背面に設けた
集塵ユニットで、脱臭、集塵の補助をする活性炭フィル
タ２３と、オゾンの発生と集塵を行う電気集塵手段２４
と、全体が細かい格子状で前記電気集塵手段２４を左右
に２個着脱自在に取り付ける中板２５と、全体が隙間の
粗い格子状で前記活性炭フィルタ２３を該中板２５とで
挾持する外板２６により構成され、外枠１の背面上部の
取出口２７に取出蓋２８を外して出し入れすることによ
り空気清浄機本体に着脱自在に取り付けることができ
る。

【００１０】前記電気集塵手段２４は、板状でプラス電
源に接続される放電対極２９に一辺が約１５ｍｍの角穴
を複数個規則正しく開口しその一辺を下流側に折曲した
集塵電極片３０を設け、更にこの裏面より針状でマイナ
ス電源に接続される放電極３１を各角穴の中央方向に位
置させたユニット板３２を組み合わせたものとし、上面
中央に中板２５の電気集塵手段係合板３３の係合孔（図
示せず）と係合する係合片３４を形成し、底面に中板２
５の複数の電気集塵手段係合片（図示せず）に係合する
係合片３６を複数形成している。

【００１１】また該電気集塵手段２４は、通電によりト
ランス１５にて昇圧された７ＫＶ程の直流電圧が放電対
極２９と放電極３１の間に印加されて放電することによ
り空気中の微粒なゴミ、煙、悪臭、ダニ等の浮遊物をマ
イナスに帯電させ、且つプラスの電極の各集塵電極片３
０に誘引吸着すると共に、放電により放電対極２９と放
電極３１との間の空気中の電子が加速されて空気中の酸
素分子と衝突して酸素分子を電離させることによりオゾ
ンが発生する。このオゾンの量は印加する電圧や電流の
大きさなどを変えることにより放電を調節して可変でき
るものである。

【００１２】３７はコンデンサモータ７のリード線で、
前記ファンケース５のモータ取り付け部６より壁面に沿
って電装品に接続されている。３８は前パネル４の上部
に設けた操作部で、運転スイッチ３９と運転状態を表示
する表示部４０とワイヤレスリモコン４１からの信号を
受信する受信部４２を設けてある。前記ワイヤレスリモ
コン４１は運転、停止、タイマー運転等の信号を発信す
るもので、外枠１の上面に設けたリモコン収納部４３に
磁石により着脱自在に取り付けられている。

【００１３】４４は電源コードで、外枠１の孔（図示せ
ず）を通って電装品に接続されている。４５は吸込口３
の外側に着脱自在に取り付けられる吸込口蓋で、外枠１
の吸込口３の前後に設けた孔（図示せず）に該吸込口蓋
４５の前後に設けた係合爪（図示せず）を係合させて取
り付け、またこの吸込口蓋４５と吸込口３の間に吸い込
む空気中の荒い塵を取り除くプレフィルター４６が着脱
自在に取り付けられている。４７は外枠１の吹出口２内
側に取り付けられたオゾン除去フィルタで、酸化ニッケ
ルや銅酸化物や白金などのオゾン分解用触媒層を持ち、
オゾンを酸素と活性酸素に分解してオゾンを吹出口２か
ら吹き出さないようにしている。

【００１４】次に作動について説明する。操作部３８の
運転スイッチ３９やワイヤレスリモコン４１によって空
気清浄機の運転を始めるとコンデンサモータ７によって
送風ファン１０が回転を始めて吸込口３より空気が吸い
込まれ始める。まず吸込口３より吸い込まれた室内の汚
れた空気は、比較的大きなゴミがプレフィルター４６に
よって取り除かれた後、外枠１とファンケース５の間の
空間に取り付けれた集塵ユニット２２の電気集塵手段２
４を通過する際、該電気集塵手段２４内の電極間の放電
により発生したオゾンにより殺菌脱臭されながら、吸い
込んだ空気中のゴミや塵等がマイナスに帯電してプラス
の電極の集塵電極片３０に誘引吸着されて集塵が行われ
る。

【００１５】前記電気集塵手段２４に発生したオゾンに
より殺菌脱臭された後集塵された空気は、オゾンを含ん
だ状態で活性炭フィルタ２３を通過して集塵されなかっ
た目に見えない細かな塵埃やタバコの煙等があれば除去
され、そしてファンケース吸込口１１から送風ファン１
０によりエアーガイド１２に沿って送風される。この
時、空気は送風ファン１０の内部の空間に位置するドー
ナツ状の中空の紫外線灯からなる殺菌灯１６より２５４
ｎｍの波長の紫外線が照射されて、２５４ｎｍの波長の
紫外線により殺菌するとともに、空気中に含まれている
オゾンと該殺菌灯１６の２５４ｎｍの紫外線とが反応し
てオゾンが活性酸素と酸素に分解され、この発生した活
性酸素により再度殺菌、脱臭される。

【００１６】このようにまず電気集塵手段２４に発生し
たオゾンにより殺菌、脱臭を行った後、該電気集塵手段
２４により集塵を行い、その後送風ファン１０により送
風される時、送風ファン１０の内部の空間に位置するド
ーナツ状の中空の紫外線灯からなる殺菌灯１６の２５４
ｎｍの波長の紫外線により殺菌されると共に、空気中に
含まれた電気集塵手段２４により発生したオゾンと該紫
外線とが反応して発生した活性酸素により殺菌、脱臭を
行うという三段階の殺菌、脱臭により、強力な殺菌及び
脱臭を行うことができるものである。尚、殺菌灯１６は
送風ファン１０内にあり、該送風ファン１０は前パネル
４とファンケース５と外枠１内により完全に囲まれてい
るため、殺菌灯１６の紫外線は外には漏れないようにな
っている。

【００１７】ファンケース吸込口１１から送風ファン１
０によりエアーガイド１２に沿って送風された空気は、
オゾン除去フィルタ４７により空気中にオゾンが残って
いた場合このオゾンを完全に除去された後、吹出口２よ
りきれいな空気となって室内に戻される。

【００１８】電気集塵手段２４のオゾンの発生量や電気
集塵手段２４の集塵能力や殺菌灯１６の２５４ｎｍの波
長の紫外線の照射量は、電気集塵手段２４や殺菌灯１６
に通電する電圧や電流を変化させることにより可変でき
るので、操作部３８に殺菌や脱臭や集塵の能力切替スイ
ッチを設け、その操作により通電する電圧や電流を変化
させるようにして可変する。また、電気集塵手段２４は
常にオゾンの雰囲気中にあり、このオゾンにより殺菌、
脱臭されて雑菌の繁殖が妨げられるので極めて衛生的で
ある。尚、本実施例では活性炭フィルタ２３を設けた
が、これがなくとも充分集塵及び脱臭は行えるものであ
り、またオゾン除去フィルタ４７がなくとも充分オゾン
は除去されるものである。

【００１９】このように本実施例では、殺菌灯１６を送
風ファン１０内の空間に配置したことにより、殺菌灯１
６を付加したことによる空気清浄機の大型化を防ぎつつ
紫外線と活性酸素とオゾンにより強力な殺菌、脱臭能力
を持たせることができるものである。尚、前パネル４の
裏の面やエアーガイドの内側の面やファンケース５の殺
菌灯１６の取り付ける面や送風ファン１０の内側を、紫
外線を反射する反射材を塗布したり張り付けたり、また
アルミニウムの鏡面仕上げ等のように紫外線を反射する
ようにすれば、殺菌灯１６による殺菌及びオゾンの分解
による活性酸素の発生は、より効率良くなる。

【００２０】

【発明の効果】以上のように、この発明によれば、吹出
口と吸込口を設けた外枠と、送風ファンを有し該吸込口
より吸い込んだ空気を該吹出口まで案内するファンケー
スと、該ファンケースと外枠との間に着脱自在に取り付
けられ該吸込口より吸い込んだ空気が通過する集塵ユニ
ットとを具備した空気清浄機に於いて、前記送風ファン
内の空間に殺菌灯を設けたことにより、空気清浄機を大
きくすることなく、吸込口より吸い込んだ汚れた空気
を、オゾンと紫外線と活性酸素により効率よく殺菌及び
脱臭することができるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施例の斜視図。

【図２】同分解図。

【図３】同断面図。

【図４】同集塵ユニットの分解図。

【符号の説明】

１ 外枠 ２ 吹出口 ３ 吸込口 ５ ファンケース １０ 送風ファン １６ 殺菌灯 ２２ 集塵ユニット

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 本間 隆 新潟県三条市東新保７番７号 株式会社コ ロナ内

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 吹出口２と吸込口３を設けた外枠１と、
   送風ファン１０を有し該吸込口３より吸い込んだ空気を
   該吹出口２まで案内するファンケース５と、該ファンケ
   ース５と外枠１との間に着脱自在に取り付けられ該吸込
   口３より吸い込んだ空気が通過する集塵ユニット２２と
   を具備した空気清浄機に於いて、前記送風ファン１０内
   の空間に殺菌灯１６を設けたことを特徴とする空気清浄
   機。