JPH07239004A - 動力伝達装置 - Google Patents

動力伝達装置

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JPH07239004A
JPH07239004A JP2988394A JP2988394A JPH07239004A JP H07239004 A JPH07239004 A JP H07239004A JP 2988394 A JP2988394 A JP 2988394A JP 2988394 A JP2988394 A JP 2988394A JP H07239004 A JPH07239004 A JP H07239004A
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JP
Japan
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input
rotating body
shaft
bodies
input shaft
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Application number
JP2988394A
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English (en)
Inventor
Shuichiro Shioyama
修一郎 塩山
Toshimi Takeshita
俊巳 竹下
Takayuki Shirai
貴之 白井
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Hitachi Unisia Automotive Ltd
Original Assignee
Unisia Jecs Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 全体構造を簡素化しつつ大きな減速比を容易
に得ることができる動力伝達装置を提供する。 【構成】 入力軸1の先端側には上段入力回転体1Aと
下段入力回転体1Bとが一体的に設けられている。上段
入力回転体1Aには周方向に離間する複数の自転のみ可
能な上段中間回転体4が噛合して設けられている。ま
た、下段入力回転体1Bには周方向に離間する複数の自
転及び公転可能な下段中間回転体5が噛合して設けられ
ている。そして、円筒状部材6は、その内面側が各中間
回転体4,5に噛合して設けられ、自転可能となってい
る。これにより、上段入力回転体1Aのピッチ径aと下
段入力回転体1Bのピッチ径cとの差によって減速比が
定まるため、大きな減速比が容易に得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば自動車や建設機
械、工作機械等に変速機や減速機等として用いられる動
力伝達装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、例えば自動車の変速機や油圧シ
ョベル等の建設機械の旋回機構、工作機械の位置決め機
構等には、遊星歯車減速装置が用いられることが多い。
この動力伝達装置としての遊星歯車減速装置は、例えば
特開平4−296245号公報等によって広く知られて
いるように、外部モータ等に接続された入力軸と、この
入力軸に一体的に設けられた太陽歯車と、この太陽歯車
に周方向に離間して噛合し、自転及び公転可能に配設さ
れた複数の遊星歯車と、各遊星歯車と噛合して回転不能
に設けられたインターナルギヤと、各遊星歯車の回転軸
を相互に連結して設けられ、該各遊星歯車の公転を回転
力として出力する出力軸とから、基本的に構成されてい
る。そして、これら太陽歯車、遊星歯車を多段に重ね、
中間の出力軸を次段への回転力伝達用キャリヤとするこ
とにより、大きな減速比を得るようになっている。
【0003】また、歯車の代わりにベアリングやローラ
を用いた遊星式減速装置も、例えば特開昭51−591
52号公報、実公平4−22120号公報等によって知
られている。
【0004】一方、動力伝達装置としての自動車用変速
機としては、湾曲状の周面を備えた略円錐台形状の入力
ディスクと出力ディスクとを互いに対向して配置し、各
ディスクの周面に接触するパワーローラの接触角を変化
させることにより、無段変速を実現したトロイダル型変
速機も知られている(例えば自動車工学ハンドブック第
2巻第235頁等参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した遊
星歯車式あるいは遊星ローラ式減速装置は、1段あたり
の減速比が5〜7程度であるため、2段減速を行っても
25〜49程度の低い減速比しか得られない。すなわ
ち、太陽歯車のピッチ径をPs、インターナルギヤのピ
ッチ径をPiとすれば、入力軸による入力回転数W
inと、出力軸からの出力回転数Woutとの間には、下記
記数1の関係がある。
【0006】
【数1】Wout={Ps/(Ps+Pi)}・Win 従って、太陽歯車のピッチ径Psを小さくする一方、イ
ンターナルギヤのピッチ径Piを大きくすれば、大きな
減速比を得ることができる。しかし、これによれば、装
置が大型化し、強度も低下するため、実際の1段あたり
の減速比は5〜7となる。かくして、これ以上の大きな
減速比を得るには、3段、4段と段数を重ねる必要があ
るが、これでは減速装置全体が複雑大型化し、コストが
増大するばかりか、介在するギヤ数に応じて動力伝達ロ
スが増大するため、減速効率が大幅に低下する。
【0007】また、各歯車を精度よく加工して組み付け
なければならないため、段数を重ねるほど製造に手間が
かかる上に、強度が不足し、重量も増大する。このた
め、段数の積み重ねには自ずと制限があり、実際には2
段程度に重ねて25〜49程度の減速比で使用しなけれ
ばならない。
【0008】一方、上述したトロイダル型変速機では、
やはり変速範囲が狭いという欠点がある。また、入力軸
に対する出力軸の回転方向を変えるには、回転切換ギヤ
等を用いて入力軸自体の回転方向を変える必要があるた
め、使い勝手が必ずしもよくない。
【0009】そこで、本発明は、比較的簡素な構造で大
きな減速比、変速比を得ることができるようにした動力
伝達装置の提供を主たる目的とする。また、本発明の他
の目的は、大きな減速比、変速比を得ることができる上
に、出力軸を容易に正逆回転させたり、入力軸を回転さ
せたまま出力軸の回転を停止したりできるようにした動
力伝達装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】かかる従来技術の問題点
を解決すべく、本発明に係る動力伝達装置は、回転力を
伝達する入力軸と、この入力軸に一体的に設けられた上
段入力回転体と、この上段入力回転体と軸方向に離間し
て前記入力軸に一体的に設けられた下段入力回転体と、
前記上段入力回転体の外周側に接触して周方向に離間し
て位置し、それぞれ自転可能に設けられた複数の上段中
間回転体と、前記下段入力回転体の外周側に接触して周
方向に離間して位置し、それぞれ自転及び公転可能に設
けられた複数の下段中間回転体と、前記各上段中間回転
体及び下段中間回転体に内面が接触するように設けられ
た自転可能な円筒状部材と、前記各下段中間回転体の回
転軸を連結して設けられ、該各下段中間回転体の公転を
回転力として外部に出力する出力軸と、を備えて構成し
ている。
【0011】また、前記各入力回転体と各中間回転体と
をそれぞれギヤから形成して噛合させ、前記円筒状部材
の内面と各中間回転体とを噛合させる構成してもよい。
【0012】さらに、前記各入力回転体と各中間回転体
とをそれぞれローラから形成するのが好ましい。
【0013】一方、請求項4に記載の発明では、回転力
を伝達する入力軸と、この入力軸に一体的に設けられ、
一側に円弧状凹部が全周にわたって形成された上段入力
回転体と、この上段入力回転体と軸方向に離間して前記
入力軸に一体的に設けられた下段入力回転体と、前記上
段入力回転体の外周側に離間して設けられ、該上段入力
回転体の円弧状凹部と対向する他の円弧状凹部が全周に
わたって形成された円筒状部材と、前記上段入力回転体
の外周側に周方向に離間して位置し、該上段入力回転体
の円弧状凹部と前記円筒状部材の他の円弧状凹部との双
方に接触して自転可能に設けられた複数の上段中間回転
体と、前記下段入力回転体の外周側に接触して周方向に
離間して位置し、それぞれ自転及び公転可能に設けられ
た複数の下段中間回転体と、前記各下段中間回転体の回
転軸を連結して設けられ、該各下段中間回転体の公転を
回転力として外部に出力する出力軸と、前記各上段中間
回転体の回転軸に連結して設けられ、当該回転軸の前記
入力軸に対する角度を可変に調整する角度調整機構と、
を備えて動力伝達装置を構成している。
【0014】
【作用】入力軸が回転すると、上段入力回転体と下段入
力回転体とは共に入力軸と一体に回転する。また、上段
入力回転体が回転すると、この回転に応じて各上段中間
回転体が自転するため、これら各上段中間回転体の自転
によって円筒状部材は自転する。すなわち、上段入力回
転体の回転力が各上段中間回転体を介して円筒状部材に
伝達され、これにより該円筒状部材が自転する。そし
て、円筒状部材の自転と下段入力回転体の自転とによ
り、各下段中間回転体は下段入力回転体とは逆回りで自
転しつつ円筒状部材の自転方向に沿って公転する。従っ
て、上段入力回転体の径と下段入力回転体の径との差に
応じて減速比、変速比が定まる。
【0015】また、各入力回転体と各中間回転体とをギ
ヤから形成して噛合させると共に、円筒状部材の内面に
各中間回転体を噛合させれば、回転力をギヤの噛合によ
って確実に伝達することができる。
【0016】さらに、各入力回転体と各中間回転体とを
ローラから形成すれば、ギヤの噛み合い可能条件等の制
限を受けずに製作することができ、所望の減速比、変速
比を容易に得ることができる。
【0017】一方、請求項4の構成によれば、請求項1
の作用に加え、角度調整機構によって各上段中間回転体
の回転軸を入力軸に対して変化させることにより、出力
軸の回転方向を入力軸の回転方向と同一方向にしたり、
逆方向にしたりすることができる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例について図1〜図12
を参照しつつ説明する。
【0019】まず、図1は本発明の第1の実施例に係る
動力伝達装置としての減速装置の断面を示し、入力軸1
は、その基端側(図中の上端側)が図示せぬ油圧モー
タ、電気モータ等の駆動源に接続され、その先端側(図
中の下端側)は円筒状のケーシング2内に挿通されて軸
受3により回転可能に支持されている。また、入力軸1
の先端側には、それぞれギヤとして形成された上段入力
回転体1Aと下段入力回転体1Bとが軸方向に離間して
一体的に設けられている。
【0020】上段入力回転体1Aの外周側には、第2の
実施例と共に後述する図3に示す上段中間回転体12の
如く、それぞれギヤとして形成された例えば4個の上段
中間回転体4が周方向に90度ずつ離間して設けられて
おり、その回転軸4Aはケーシング2の天板に固定され
ている。そして、これら各上段中間回転体4は、上段入
力回転体1Aと後述の円筒状部材6とに噛合し、入力軸
1の回転とは逆方向への自転のみが可能となっている。
【0021】下段入力回転体1Bの外周側には、各上段
中間回転体4と同様に、それぞれギヤとして形成された
例えば4個の下段中間回転体5が周方向に90度ずつ離
間して設けられている。これら各下段中間回転体5も、
各上段中間回転体4と同様に下段入力回転体1B及び円
筒状部材6に噛合するものの、その回転軸5Aは後述の
出力軸7に連結されているため、入力軸1の回転とは逆
方向に自転しつつ公転することが可能となっている。
【0022】また、入力軸1の外周側には径方向に離間
して大径円筒状の円筒状部材6が設けられている。この
円筒状部材6は、その内周面に各中間回転体4,5とそ
れぞれ噛合する歯部を備えたインターナルギヤとして形
成され、入力軸1の回転が各上段中間回転体4を介して
伝達されることにより、該入力軸1とは逆方向に自転す
るものである。
【0023】出力軸7は、入力軸1の軸線と同一軸線上
に位置し、ケーシング2の下側に軸受8を介して回転可
能に支持されている。また、出力軸7の上端側には円板
状の連結板7Aが一体的に形成されており、この連結板
7Aには各下段中間回転体5の回転軸5Aが挿嵌されて
固定されている。
【0024】次に、本実施例による減速装置の作用につ
いて説明する。
【0025】まず、図外のモータが回転して入力軸1が
F方向に自転すると、各入力回転体1A,1Bも入力軸
1と一体に回転する。これにより、各上段中間回転体4
がそれぞれの回転軸4Aを回転中心としてF方向とは逆
向きのR方向へ自転し、これら各上段中間回転体4の自
転によって、円筒状部材6は各上段中間回転体4と同一
方向(R方向)に自転する。
【0026】また、下段入力回転体1BがF方向に自転
することにより、各下段中間回転体5も回転軸5Aを中
心として逆向きのR方向に自転するが、これら各下段中
間回転体5は回転中心たる回転軸4Aが固定された上段
中間回転体4とは異なり、遊星歯車として形成されてい
るため、R方向に向けて自転しつつ公転する。そして、
これら各下段中間回転体5の公転は、連結板7Aを介し
て取り出され、出力軸7から外部に出力される。
【0027】次に、本実施例による減速状態について説
明する。
【0028】まず、入力軸1の入力回転数Winと円筒状
部材6の回転数Wcとの間には、上段入力回転体1Aの
ピッチ径をa、円筒状部材6のピッチ径をbとすると、
下記数2に示す関係にある。
【0029】
【数2】Wc=−(a/b)・Win すなわち、上段入力回転体1Aと円筒状部材6との間に
は、各上段中間回転体4が介在しているが、これら各上
段中間回転体4は自転のみが可能であり、上段入力回転
体1Aの回転をそのまま円筒状部材6に伝達するに過ぎ
ない。従って、上段中間回転体4によって互いの回転方
向は逆となるものの、減速比に影響は生じない。
【0030】次に、下段入力回転体1Bの回転のみに依
存する出力軸7の減速状態を求めるべく、円筒状部材6
を固定した状態を仮定する。このとき、下段入力回転体
1Bのピッチ径をcとすれば、出力回転数Wout1と入力
回転数Winとの間の関係は、下記数3のように表すこと
ができる。
【0031】
【数3】Wout1={c/(b+c)}・Win さらに、上段入力回転体1Aから円筒状部材6を介して
伝達される回転のみに依存する出力軸7の減速状態を求
めるべく、入力軸1を固定した状態を仮定すると、この
ときの出力回転数Wout2と入力回転数Winとの間には、
下記数4に示す関係がある。
【0032】
【数4】Wout2={b/(b+c)}・Wc ={b/(b+c)}・{−(a/b)}・Win 最終的な出力軸7の出力回転数Woutは、前記数3で求
めたWout1と数4で求めたWout2との和であるから、
【0033】
【数5】Wout=Wout1+Wout2 ={c/(b+c)}・Win −{b/(b+c)}・(a/b)・Win ={(c−a)/(b+c)}・Win として表すことができる。
【0034】このように本実施例によれば、入力軸1に
各入力回転体1A,1Bを一体的に設け、上段入力回転
体1Aに噛合する各上段中間回転体4を自転のみ可能に
配設し、さらに、上段入力回転体1Aの回転を円筒状部
材6を介して自転及び公転可能な下段中間回転体5に伝
達する一方、該各下段中間回転体5を下段入力回転体1
Bによっても回転させる構成としたため、前記数5に示
す減速比を得ることができる。
【0035】この結果、数5より明らかなように、本実
施例による減速比は、上段入力回転体1Aのピッチ径a
及び下段入力回転体1Bのピッチ径cの絶対的な大きさ
とはあまり関係がなく、各ピッチ径a,cの差(c−
a)が小さいほど減速比が大きくなる。
【0036】従って、各入力回転体1A,1Bのピッチ
径a,cを小さくせずに、大きな減速比を容易かつ低コ
ストに得ることができ、強度を増大させることができ
る。また、ギヤを2段に重ねるだけのため、動力伝達ロ
スを低減でき、減速効率を向上することができる。さら
に、従来技術による遊星歯車減速装置に比較して、キャ
リアを不要にできるため、部品点数が少なくなり、構成
を簡素化してコストを低減することもできる。なお、入
力軸1を固定し、円筒状部材6から入力する場合の入力
回転数Winと出力回転数Woutとの関係を下記数6に示
す。
【0037】
【数6】Wout={b/(b+c)}・{1−(c/
a)}・Win 従って、円筒状部材6を介して入力する場合でも、容易
に大きな減速比を得ることができる。
【0038】次に、図2,図3に基づいて本発明の第2
の実施例について説明する。なお、本実施例では上述し
た第1の実施例と同一の構成要素に同一の符号を付し、
その説明を省略するものとする。本実施例の特徴は、第
1の実施例のギヤに代えてローラを用いたことにある。
【0039】すなわち、本実施例による入力軸11は、
第1の実施例で述べた入力軸1と同様に、その基端側が
モータ等の駆動源に接続され、その先端側はケーシング
2内に伸長して軸受3により支持されている。この入力
軸11の先端側には、軸方向に離間して上段入力回転体
11Aと下段入力回転体11Bとが一体的に設けられて
いるものの、これら各入力回転体11A,11Bは、円
筒状のローラとして形成されている。
【0040】また、図3の断面図にも示す如く、上段入
力回転体11Aの外周側に周方向に離間して設けられた
例えば4個の上段中間回転体12もそれぞれローラとし
て形成され、上段入力回転体11Aに接触した状態で、
その回転軸12Aがケーシング2に固定されている。
【0041】さらに、第1の実施例で述べた各下段中間
回転体5と略同様に、下段入力回転体11Bの外周側に
接触して設けられ、その回転軸13Aが出力軸7の連結
板7Aに固定された各下段中間回転体13もローラとし
て形成されている。そして、上段中間回転体12及び下
段中間回転体13の双方に内面を接触させる円筒状部材
14は、その内周面が滑らかに形成されている。
【0042】かくして、このように構成される本実施例
でも、上述した第1の実施例とほぼ同様の作用、効果を
得ることができる。特に、本実施例では、各入力回転体
11A,11B、各中間回転体12,13をローラとし
て形成し、遊星ローラ式減速装置として構成したため、
歯車の噛み合い可能条件等の制限を受けることなく、各
入力回転体11A,11Bのピッチ径a,cを自由に設
定することができ、所望の減速比を容易に得ることがで
きる。また、ローラの加工や組立ても簡単であるため、
全体のコストを一層低減することができる。
【0043】次に、図4に基づき、本発明の第3の実施
例について説明する。なお、本実施例では上述した第
1,第2の実施例と同一の構成要素に同一の符号を付
し、その説明を省略するものとする。本実施例の特徴
は、第2の実施例で述べたローラ式減速装置において、
上側が小径筒状となり下側が大径筒状となった段付筒状
の円筒状部材を用いたことにある。
【0044】すなわち、本実施例による円筒状部材21
は、前記実施例で述べた円筒状部材14と異なり、上側
が小径筒状部21Aとなり下側が大径筒状部21Bとな
った段付筒状に形成されている。また、円筒状部材21
の下端側が拡径した結果、本実施例による各下段中間回
転体22は、その径が前記実施例による下段中間回転体
13よりも大きくなっている。
【0045】このように構成される本実施例でも、上述
した第2の実施例と同様の作用、効果を得ることができ
る。ここで、本実施例による円筒状部材21は、前記ピ
ッチ径bと等しい上段ピッチ径b1と、これよりも大き
い下段ピッチ径b2との2つを有するため、前記数5
は、下記数7のように表現される。
【0046】
【数7】 Wout=Wout1+Wout2={c/(b2+c)}・Win
{b2/(b2+c)}・(a/b1)・Win ={1/(b2+c)}・{c−(b2/b1)・a}・
in 次に、図5,図6を参照しつつ本発明の第4の実施例に
ついて説明する。本実施例の特徴は、ベアリングを利用
して構成したことにある。
【0047】まず、図5は本発明の第4の実施例に係る
減速装置の要部を示す断面図であって、入力軸31は、
その基端側が図示せぬモータ等の駆動源に接続される一
方、その先端側が縮径して取付部31Aとなり、この取
付部31Aにはインナレース32がナット33を介して
一体的に固定されている。インナレース32には、それ
ぞれ全周にわたる断面半円状の凹溝として形成された上
段入力回転体としての上段ベアリング取付部32Aと下
段入力回転体としての下段ベアリング取付部32Bとが
軸方向に離間して一体的に設けられている。なお、イン
ナレース32を入力軸31に一体形成してもよい。
【0048】各ベアリング取付部32A,32Bには、
それぞれ球状に形成された例えば8個の上段中間回転体
34,下段中間回転体35が接触して取り付けられてお
り、これら各中間回転体34,35の外側には円筒状部
材としてのアウタレース36が接触して回転可能に取り
付けられている。また、このアウタレース36は、各中
間回転体34,35に所定のプリセットを与えている。
なお、インナレース32によって各中間回転体34,3
5にプリセットを与えてもよく、あるいは入力軸31を
インナレース32に圧入することによりプリセットを与
える構成としてもよい。
【0049】出力軸37は、入力軸31と同一軸線上に
設けられ、その上端側には大径な有底円筒状の連結板3
7Aが一体的に形成されている。また、この連結板37
Aの周壁上端には、図6に示す如く、各下段中間回転体
35間の隙間に向けて上向きに突出する連結用脚部37
Bが周方向に離間して隔設されている。従って、出力軸
37の上側は、全体として王冠状に形成されている。そ
して、出力軸37は、各下段中間回転体35の公転を各
連結用脚部37Bを介して取り出し、外部に出力するも
のである。
【0050】一方、上段中間回転体34側にはホルダ3
8が設けられている。このホルダ38は、入力軸31の
外側を覆う円筒状のケーシング39の下端側にボルト4
0を介して固定された環状の取付部38Aと、この取付
部38Aの内周側に周方向に離間し、各上段中間回転体
34の隙間に向けて下向きに突出形成された位置決め用
脚部38Bとから構成されている。そして、このホルダ
38は、各位置決め用脚部38Bによって各上段中間回
転体34の公転を規制し、これら各上段中間回転体34
に自転のみを許すようになっている。
【0051】このように構成された本実施例でも、その
減速比は前記数5によって定まるため、上述した各実施
例とほぼ同様の作用、効果を得ることができる。特に、
本実施例では、ベアリングを用いる構成のため、特殊な
歯車等が不要であり、一般的な部品によって容易に大き
な減速比を得ることができる。
【0052】次に、図7に基づいて本発明の第5の実施
例について説明する。なお、本実施例では上述した第4
の実施例と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説
明を省略するものとする。本実施例の特徴は、複列玉軸
受に替えて複列ローラ軸受を採用した点にある。
【0053】すなわち、入力軸31の先端側にはインナ
レース41がナット33を介して固定されており、この
インナレース41の外周側には、軸方向に離間して上段
入力回転体たる上段ベアリング取付部41Aと下段入力
回転体たる下段ベアリング取付部41Bとが一体に形成
されている。そして、これら各取付部41A,41Bに
は、それぞれローラとして形成された例えば8個の上段
中間回転体42,43が回転可能に取り付けられ、これ
ら各中間回転体42,43の外側には円筒状部材として
のアウタレース44が自転可能に設けられている。ま
た、各上段中間回転体42は、ホルダ38によって公転
が規制されて自転のみ可能となっており、各下段中間回
転体43の公転は連結板37Aの連結用脚部37Bを介
して出力軸37に伝達されるようになっている。
【0054】このように構成される本実施例でも、上述
した第4の実施例と同様の作用、効果を得ることができ
る。
【0055】次に、図8を参照しつつ本発明の第6の実
施例について説明する。なお、本実施例では上述した図
5及び図6に示す第4の実施例と同一の構成要素に同一
の符号を付し、その説明を省略するものとする。本実施
例の特徴は、それぞれ別体の2個の独立した玉軸受を用
いた点にある。
【0056】本実施例による入力軸51は、第4の実施
例で述べた入力軸31と略同様に、その基端側が図外の
モータ等に接続され、その先端側は縮径して取付部51
Aとなっているものの、この取付部51Aは2段階に縮
径している。この入力軸51の取付部51Aには、軸方
向に離間して上段インナレース52,下段インナレース
53が一体的に設けられ、これら各インナレース52,
53の外周には、上段入力回転体としての上段ベアリン
グ取付部52A,下段入力回転体としての下段ベアリン
グ取付部53Aが一体形成されている。
【0057】これら各ベアリング取付部52A,53A
には、第4の実施例と同様に、球状に形成された例えば
8個の上段中間回転体54,下段中間回転体55が取り
付けられている。そして、これら各上段中間回転体54
はホルダ38によって自転のみが許され、各下段中間回
転体55の公転は出力軸37の連結用脚部37Bを介し
て取り出されるようになっている。
【0058】各中間回転体54,55の外側には、それ
ぞれ別体の上段アウタレース56,下段アウタレース5
7が設けられ、該各アウタレース56,57の外側には
保持リング58が一体的に設けられている。この保持リ
ング58は、各アウタレース56,57をナット59に
より締め付けて一体化するもので、本実施例による円筒
状部材を構成している。なお、各インナレース52,5
3の間には、スペーサ60A,60Bが介装されてい
る。
【0059】このように構成される本実施例でも、前記
第4の実施例とほぼ同一の作用、効果を得ることができ
る。
【0060】次に、図9に基づき本発明の第7の実施例
について説明する。なお、本実施例では、上述した第
4,第6の実施例と同一の構成要素に同一の符号を付
し、その説明を省略するものとする。本実施例の特徴
は、独立した2個のアンギュラ玉軸受を用いた点にあ
る。
【0061】すなわち、本実施例による上段インナレー
ス61,下段インナレース62は、入力軸51の取付部
51Aに軸方向に離間して一体的に取り付けられ、その
外面には上段入力回転体たる上段ベアリング取付部61
A,下段入力回転体たる下段ベアリング取付部62Aが
それぞれ一体形成されている。
【0062】また、自転のみ可能な各上段中間回転体5
4,自転及び公転が可能な各下段中間回転体55の外側
には、上段アウタレース63,下段アウタレース64が
それぞれ独立して設けられ、これら各アウタレース6
3,64は保持リング58によって一体化されている。
そして、これら、各インナレース61,62、各中間回
転体54,55、各アウタレース63,64によってア
ンギュラ玉軸受が構成されている。
【0063】このように構成される本実施例でも、上述
した第4,第6の実施例と略同様の作用、効果を得るこ
とができる。特に、本実施例では、アンギュラ玉軸受を
用いたため、スラスト方向の荷重に対する安定性が高
い。
【0064】次に、本発明の第8の実施例について、図
10〜図11を参照しつつ変速機に適用した場合を例に
挙げて説明する。
【0065】図10は本実施例に係る動力伝達装置とし
ての変速装置の断面図であって、入力軸71は、その基
端側が図示せぬエンジンのクランク軸に連結され、その
先端側はケーシング72内に伸長して軸受73により支
持されている。また、入力軸71の先端側には、上段入
力回転体74と下段入力回転体75とが軸方向に離間し
て一体的に形成されている。上段入力回転体74は、略
下向き円錐台形状のディスクとして形成され、その外周
面には内向き円弧状に湾曲し、斜め下側に向けて開口す
る円弧状凹部74Aが全周にわたって一体形成されてい
る。また、下段入力回転体75はローラとして形成され
ている。なお、これら各入力回転体74,75を別体に
形成し、ボルト等によって入力軸71と一体化してもよ
い。
【0066】入力軸71の先端側には径方向に離間して
円筒状部材76が設けられ、この円筒状部材76は軸受
77によりケーシング72の周壁に回転可能に取り付け
られている。この円筒状部材76は、インターナルロー
ラとして形成されたもので、その上端側には上段入力回
転体74の円弧状凹部74Aに対向する他の円弧状凹部
76Aが全周にわたって一体形成される一方、その下端
側は拡径して垂直状周面76Bとなり、後述する下段中
間回転体79に接触している。ここで、各円弧状凹部7
4A,76Aは、共に断面が略4分の1円状に形成さ
れ、入力軸71の軸線に対し略45度の角度をもって斜
めに対向している。
【0067】上段入力回転体74と円筒状部材76との
間には、周方向に離間して例えば4個の上段中間回転体
78が回転可能に設けられている。これら各上段中間回
転体78は、自転のみ可能なパワーローラとして形成さ
れたもので、各円弧状凹部74A,76Aの双方に常時
接触している。また、これら各上段中間回転体78の回
転軸78Aは後述の変速リンク機構82に接続されてい
る。
【0068】下段入力回転体75の外周と円筒状部材7
6の垂直状周面76Bとの間には、それぞれローラとし
て形成された例えば4個の下段中間回転体79が周方向
に離間して設けられている。これら各下段中間回転体7
9は、下段入力回転体75と円筒状部材76の双方に接
触し、自転及び公転可能に配設されている。
【0069】出力軸80は、入力軸71の軸線と同一軸
線上に設けられ、軸受81により支持されている。この
出力軸80の上端側には円板状の連結板80Aが一体形
成され、この連結板80Aに各下段中間回転体79の回
転軸79Aがそれぞれ挿嵌して固定されている。そし
て、出力軸80は、各下段中間回転体79の公転を連結
板80Aを介して取り出し、外部に出力するようになっ
ている。
【0070】角度調整機構としての変速リンク機構82
は、略環状ないしラケット状に形成された支持板82A
と、周方向に離間して支持板82Aに固着され、先端側
がケーシング72内に伸長した支持棒82Bと、基端側
が支持棒82Bの先端側に回動可能に取り付けられる一
方、先端側が各上段中間回転体78の回転軸78Aに回
動可能に取り付けられたリンク棒82Cと、支持板82
Aを軸方向に上下動させる送り部82Dとを備えて構成
されている。また、この送り部82Dは、支持板82A
に螺合した送りねじとして形成され、ケーシング72の
外周面に固定されたモータ83によって駆動されるよう
になっている。なお、このモータ83に替えて手動によ
り送り部82Dを駆動してもよい。
【0071】そして、変速リンク機構82は、支持板8
2Aを上下動させることにより、入力軸71の軸線に対
する各上段中間回転体78の回転軸78Aの角度、すな
わち上段中間回転体78が各円弧状凹部74A,76A
にそれぞれ接触する2点を結ぶ直径線(以下、これを
「接触線S」という)の入力軸71の軸線に対する角度
θを可変に調整すると共に、各上段中間回転体78に自
転のみを許し公転を阻止するようになっている。
【0072】次に、本実施例の作用について図10〜図
12を参照しつつ説明する。まず、本実施例における入
力回転数Winと出力回転数Woutとの関係は、各上段中
間回転体78が円弧状凹部74Aに接触した位置におけ
る上段入力回転体74の接触径をa、各上段中間回転体
78が他の円弧状凹部76Aに接触した位置における円
筒状部材76の上段側接触径をb1、下段入力回転体7
5の径をc、円筒状部材76の垂直状周面76Bの内径
をb2とすれば、第3の実施例で述べた前記数7と同様
に、下記数8として示すことができる。
【0073】
【数8】Wout={b/(b2+c)}・{c−(b2
1)・a}・Win さて、図10に示す状態、すなわち接触線Sと入力軸7
1の軸線との間の角度θが45度の場合には、各上段中
間回転体78と円筒状部材76との上段側接触径b1
垂直状周面76Bの内径b2とが等しくなり、また、上
段入力回転体74の接触径aと下段入力回転体75の径
cとが等しくなる。
【0074】換言すれば、本実施例では、角度θが45
度になったときに、下記数9を満たすように、各入力回
転体74,75及び円筒状部材76が形成されている。
【0075】
【数9】c=(b2/b1)・a 従って、図10に示すb1=b2、c=aの状態では、前
記数8から明らかなように、出力回転数Woutは零とな
り、入力軸71が回転しているにも拘わらず、出力軸8
0は回転しない。
【0076】次に、図11に示す如く、変速リンク機構
82の送り部82Dを介して支持板82Aを上方に変位
させると、これにより、回転軸78Aが立ち上がって各
上段中間回転体78は水平方向に倒れ込み、接触線Sと
入力軸71の軸線とがつくる角度θ1が約60度程度に
増大する。この結果、上段入力回転体74の接触径aが
小さくなる一方、円筒状部材76の上段側接触径b1
大きくなる。従って、図11に示す状態では、b1
2、c>aとなるため、前記数8で定まる出力回転数
outは正となり(Wout>0)、出力軸80は入力軸7
1と同一方向に回転する。
【0077】一方、図12に示す如く、変速リンク機構
82の送り部82Dを介して支持板82Aを下方に変位
させると、回転軸78Aが水平方向に寝て各上段中間回
転体78が立ち上がり、接触線Sの入力軸71の軸線に
対する角度θ2が約30度程度に減少する。この結果、
上段入力回転体74の接触径aが大きくなる一方、円筒
状部材76の上段側接触径b1が小さくなる。
【0078】従って、図12に示す状態では、b1
2、c<aとなるため、前記数8で定まる出力回転数
outは負となり(Wout<0)、出力軸80は入力軸7
1と逆方向に回転する。
【0079】かくして、本実施例によれば、上述した各
実施例とほぼ同様に、大きな減速比(変速比)を容易に
得ることができる。また、特に、本実施例では、各上段
中間回転体78の回転軸78Aに変速リンク機構82を
接続し、この変速リンク機構82によって各上段中間回
転体78の公転を阻止すると共に、回転軸78Aの入力
軸71に対する角度を調整して、上段入力回転体74の
接触径aと円筒状部材76の上段側接触径b1とを逆比
例の関係で可変に調整する構成としたため、広い変速範
囲を得ることができる上に、入力軸71を回転させたま
まで出力軸80の回転を停止させたり、入力軸71の回
転方向を変えずに出力軸80を正逆回転させることがで
きる。
【0080】この結果、本実施例による変速装置を自動
車に用いれば、出力軸80の正逆回転が自在であるため
前進,後進を切り換えるための切換ギヤ等を不要にしう
る可能性が高まる一方、入力軸71を回転させたまま出
力軸80の回転を停止させることができるため、電磁ク
ラッチやパーキングメータ等も不要にしうる可能性が高
くなる。従って、自動車の駆動機構を大幅に簡素化しう
る。
【0081】また、本実施例による装置を工作機械等の
位置決め機構に用いれば、一方向に一定速度で回転可能
な安価なモータによって、正逆回転、高速送り、微速送
り等を自在に実現することができる。従って、従来のサ
ーボモータによる複雑高価な回転数制御に比較して全体
構造を大幅に簡素化することができ、製造コストを低減
することができる。
【0082】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明に係る動力伝
達装置によれば、上段入力回転体の径と下段入力回転体
の径との差に応じて減速比、変速比が定まるため、簡易
な構成でありながら、容易に大きな減速比、変速比を得
ることができる。
【0083】また、各入力回転体と各中間回転体とをギ
ヤから形成して噛合させると共に、円筒状部材の内面に
各中間回転体を噛合させれば、回転力をギヤの噛合によ
って確実に伝達することができる。
【0084】さらに、各入力回転体と各中間回転体とを
ローラから形成すれば、ギヤの噛み合い可能条件等の制
限を受けずに製作することができ、所望の減速比、変速
比を容易に得ることができる。
【0085】一方、請求項4の構成によれば、請求項1
の効果に加え、角度調整機構によって、入力軸を回転さ
せたまま出力軸の回転を止めたり、出力軸を正逆回転さ
せたりすることができる。この結果、広い変速範囲、減
速範囲を容易に実現でき、全体構造を大幅に簡素化する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る動力伝達装置の断
面図。
【図2】本発明の第2の実施例に係る動力伝達装置の断
面図。
【図3】図2中のA−A線に沿った断面図。
【図4】本発明の第3の実施例に係る動力伝達装置の断
面図。
【図5】本発明の第4の実施例に係る動力伝達装置の断
面図。
【図6】図5中の出力軸と下段中間回転体との関係を拡
大して示す斜視図。
【図7】本発明の第5の実施例に係る動力伝達装置の断
面図。
【図8】本発明の第6の実施例に係る動力伝達装置の断
面図。
【図9】本発明の第7の実施例に係る動力伝達装置の断
面図。
【図10】本発明の第8の実施例に係る動力伝達装置の
断面図であって、出力軸が回転を停止している状態を示
す。
【図11】出力軸が入力軸と同一方向に回転する状態を
示す図10と同様の断面図。
【図12】出力軸が入力軸と逆方向に回転する状態を示
す図10と同様の断面図。
【符号の説明】
1,11,31,51,71…入力軸 1A,11A,74…上段入力回転体 32A,41A,52A,61A…上段ベアリング取付
部(上段入力回転体) 1B,11B,75…下段入力回転体 32B,41B,53A,62A…下段ベアリング取付
部(下段入力回転体) 4,12,34,42,54,78…上段中間回転体 5,13,35,43,55,79…下段中間回転体 6,14,21,76…円筒状部材 7,37,80…出力軸 74A…円弧状凹部 76A…他の円弧状凹部 82…変速リンク機構(角度調整機構)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転力を伝達する入力軸と、 この入力軸に一体的に設けられた上段入力回転体と、 この上段入力回転体と軸方向に離間して前記入力軸に一
    体的に設けられた下段入力回転体と、 前記上段入力回転体の外周側に接触して周方向に離間し
    て位置し、それぞれ自転可能に設けられた複数の上段中
    間回転体と、 前記下段入力回転体の外周側に接触して周方向に離間し
    て位置し、それぞれ自転及び公転可能に設けられた複数
    の下段中間回転体と、 前記各上段中間回転体及び下段中間回転体に内面が接触
    するように設けられた自転可能な円筒状部材と、 前記各下段中間回転体の回転軸を連結して設けられ、該
    各下段中間回転体の公転を回転力として外部に出力する
    出力軸と、 を備えて構成された動力伝達装置。
  2. 【請求項2】 前記各入力回転体と各中間回転体とをそ
    れぞれギヤから形成して噛合させ、前記円筒状部材の内
    面と各中間回転体とを噛合させる構成としたことを特徴
    とする請求項1に記載の動力伝達装置。
  3. 【請求項3】 前記各入力回転体と各中間回転体とをそ
    れぞれローラから形成したことを特徴とする請求項1に
    記載の動力伝達装置。
  4. 【請求項4】 回転力を伝達する入力軸と、 この入力軸に一体的に設けられ、一側に円弧状凹部が全
    周にわたって形成された上段入力回転体と、 この上段入力回転体と軸方向に離間して前記入力軸に一
    体的に設けられた下段入力回転体と、 前記上段入力回転体の外周側に離間して設けられ、該上
    段入力回転体の円弧状凹部と対向する他の円弧状凹部が
    全周にわたって形成された円筒状部材と、 前記上段入力回転体の外周側に周方向に離間して位置
    し、該上段入力回転体の円弧状凹部と前記円筒状部材の
    他の円弧状凹部との双方に接触して自転可能に設けられ
    た複数の上段中間回転体と、 前記下段入力回転体の外周側に接触して周方向に離間し
    て位置し、それぞれ自転及び公転可能に設けられた複数
    の下段中間回転体と、 前記各下段中間回転体の回転軸を連結して設けられ、該
    各下段中間回転体の公転を回転力として外部に出力する
    出力軸と、 前記各上段中間回転体の回転軸に連結して設けられ、当
    該回転軸の前記入力軸に対する角度を可変に調整する角
    度調整機構と、 を備えて構成された動力伝達装置。
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