JPH07238862A - 内燃機関の失火検出装置 - Google Patents
内燃機関の失火検出装置Info
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- JPH07238862A JPH07238862A JP2821994A JP2821994A JPH07238862A JP H07238862 A JPH07238862 A JP H07238862A JP 2821994 A JP2821994 A JP 2821994A JP 2821994 A JP2821994 A JP 2821994A JP H07238862 A JPH07238862 A JP H07238862A
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- Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
- Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
- Ignition Installations For Internal Combustion Engines (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】機関回転速度に影響されずに高い精度で失火検
出が行えるようにする。 【構成】燃料供給が停止される所定の減速運転時に、シ
リンダ吸入空気量が一定になるように、アイドル制御弁
の開度を調整する。そして、かかる状態(S27)で算出
された筒内圧積分値Pi(S21〜S25)に基づいて、機
関回転速度のみに依存する筒内圧積分値Piの変動特性
に対応するための補正係数Kを各気筒別に学習する(S
28〜S30)。ここで、スライスレベルS/Lを前記補正
係数Kで補正設定し、該補正設定されたスライスレベル
S/Lと筒内圧積分値Piとを比較して失火検出を行わ
せる。
出が行えるようにする。 【構成】燃料供給が停止される所定の減速運転時に、シ
リンダ吸入空気量が一定になるように、アイドル制御弁
の開度を調整する。そして、かかる状態(S27)で算出
された筒内圧積分値Pi(S21〜S25)に基づいて、機
関回転速度のみに依存する筒内圧積分値Piの変動特性
に対応するための補正係数Kを各気筒別に学習する(S
28〜S30)。ここで、スライスレベルS/Lを前記補正
係数Kで補正設定し、該補正設定されたスライスレベル
S/Lと筒内圧積分値Piとを比較して失火検出を行わ
せる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内燃機関の失火検出装置
に関し、詳しくは、失火判定値と基準値との比較に基づ
いて失火発生の有無を検出する失火検出装置において、
前記基準値を適正に設定するための技術に関する。
に関し、詳しくは、失火判定値と基準値との比較に基づ
いて失火発生の有無を検出する失火検出装置において、
前記基準値を適正に設定するための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、内燃機関の筒内圧を検出する
一方、該筒内圧を所定積分区間内において積分し、該積
分値(失火判定値)と予め機関負荷毎に設定された基準
値(スライスレベル)との比較に基づいて、失火発生
(異常燃焼)の有無を検出することが行なわれている
(特開昭64−15937号公報等参照)。
一方、該筒内圧を所定積分区間内において積分し、該積
分値(失火判定値)と予め機関負荷毎に設定された基準
値(スライスレベル)との比較に基づいて、失火発生
(異常燃焼)の有無を検出することが行なわれている
(特開昭64−15937号公報等参照)。
【0003】ところで、上記のように筒内圧に基づいて
失火検出を行う場合には、筒内圧センサ個々の出力特性
のばらつきや、気筒間における筒内圧のばらつきが発生
するため、各気筒共通の値として予め設定された機関負
荷毎の基準値に基づいて失火検出を行わせる構成とする
と、高い精度で失火発生を検出させることができなくな
る惧れがある。
失火検出を行う場合には、筒内圧センサ個々の出力特性
のばらつきや、気筒間における筒内圧のばらつきが発生
するため、各気筒共通の値として予め設定された機関負
荷毎の基準値に基づいて失火検出を行わせる構成とする
と、高い精度で失火発生を検出させることができなくな
る惧れがある。
【0004】このため、前記センサばらつきや気筒間に
おける筒内圧ばらつきを検出し、各気筒毎に適正な基準
値を設定することが要求されることになる。そこで、燃
料供給の強制的な停止中に算出された筒内圧積分値(失
火判定値)に基づいて前記基準値を各気筒別に学習補正
することが行われていた。即ち、従来から、HC排出量
の抑制と燃費向上を目的として、所定の減速運転時(ス
ロットル弁全閉かつ所定回転速度域内であるとき)に燃
料供給を強制的に停止させる所謂減速燃料カット制御が
行われているが、かかる減速燃料カット中における筒内
圧は、非燃焼状態における筒内圧であって燃焼圧の影響
を受けないから、各気筒において失火状態で得られる筒
内圧を予測させるものであり、かつ、センサばらつきや
気筒間における筒内圧ばらつきを含んだ値となる。
おける筒内圧ばらつきを検出し、各気筒毎に適正な基準
値を設定することが要求されることになる。そこで、燃
料供給の強制的な停止中に算出された筒内圧積分値(失
火判定値)に基づいて前記基準値を各気筒別に学習補正
することが行われていた。即ち、従来から、HC排出量
の抑制と燃費向上を目的として、所定の減速運転時(ス
ロットル弁全閉かつ所定回転速度域内であるとき)に燃
料供給を強制的に停止させる所謂減速燃料カット制御が
行われているが、かかる減速燃料カット中における筒内
圧は、非燃焼状態における筒内圧であって燃焼圧の影響
を受けないから、各気筒において失火状態で得られる筒
内圧を予測させるものであり、かつ、センサばらつきや
気筒間における筒内圧ばらつきを含んだ値となる。
【0005】従って、減速燃料カット中に算出された筒
内圧積分値(失火判定値)に基づいて機関負荷状態に応
じた基準値を気筒毎に補正設定させれば、センサばらつ
き及び気筒間の筒内圧ばらつきが補正されることにな
り、失火検出精度を向上させることが可能となる。
内圧積分値(失火判定値)に基づいて機関負荷状態に応
じた基準値を気筒毎に補正設定させれば、センサばらつ
き及び気筒間の筒内圧ばらつきが補正されることにな
り、失火検出精度を向上させることが可能となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な従来における基準値の補正制御は、機関負荷状態のみ
によって筒内圧積分値の変化が生じる場合には、高い精
度で基準値を補正することができることになる。しかし
ながら、実際には、前記筒内圧積分値は、同じ機関負荷
状態であってもそのときの機関回転速度によって変化す
る性質を有し、従来制御では、かかる回転速度のみに依
存する基準値の要求レベル変化を学習することができな
いという問題があった。
な従来における基準値の補正制御は、機関負荷状態のみ
によって筒内圧積分値の変化が生じる場合には、高い精
度で基準値を補正することができることになる。しかし
ながら、実際には、前記筒内圧積分値は、同じ機関負荷
状態であってもそのときの機関回転速度によって変化す
る性質を有し、従来制御では、かかる回転速度のみに依
存する基準値の要求レベル変化を学習することができな
いという問題があった。
【0007】即ち、従来における基準値の学習補正制御
は、回転速度とは無関係にそのときの機関負荷状態のみ
によって基準値の適正が変化するものと見做した補正で
あり、回転速度の変化に対して適正な基準値を設定させ
ることができず、失火検出の精度が回転速度によって大
きく低下する惧れがあった。従って、回転速度のみに依
存して燃料カット時の筒内圧積分値が如何に変化するか
を学習することが望まれることになるが、減速燃料カッ
トは、一般にスロットル弁の全閉状態で行われ、かつ、
燃料カット中に回転速度が低下するから、機関負荷が燃
料カット中に変動し(図7参照)、回転速度のみに影響
されて変動する特性を学習することができないという問
題があった。
は、回転速度とは無関係にそのときの機関負荷状態のみ
によって基準値の適正が変化するものと見做した補正で
あり、回転速度の変化に対して適正な基準値を設定させ
ることができず、失火検出の精度が回転速度によって大
きく低下する惧れがあった。従って、回転速度のみに依
存して燃料カット時の筒内圧積分値が如何に変化するか
を学習することが望まれることになるが、減速燃料カッ
トは、一般にスロットル弁の全閉状態で行われ、かつ、
燃料カット中に回転速度が低下するから、機関負荷が燃
料カット中に変動し(図7参照)、回転速度のみに影響
されて変動する特性を学習することができないという問
題があった。
【0008】本発明は上記問題点に鑑みなされたもので
あり、機関回転速度に依存して変動する失火判別値の特
性を精度良く学習できるようにして、失火検出の精度を
向上させることを目的とする。
あり、機関回転速度に依存して変動する失火判別値の特
性を精度良く学習できるようにして、失火検出の精度を
向上させることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】そのため請求項1の発明
にかかる内燃機関の失火検出装置は、図1に示すように
構成される。図1において、減速時燃料供給停止手段
は、機関の所定減速運転状態において、燃料供給手段に
よる機関への燃料供給を強制的に停止させる。
にかかる内燃機関の失火検出装置は、図1に示すように
構成される。図1において、減速時燃料供給停止手段
は、機関の所定減速運転状態において、燃料供給手段に
よる機関への燃料供給を強制的に停止させる。
【0010】そして、空気量調整手段は、前記減速時燃
料供給停止手段により燃料供給が強制的に停止される運
転状態において、機関負荷を目標機関負荷に一致させる
べく機関の吸入空気量を調整する。一方、運転条件検出
手段は、機関の燃焼状態に相関する運転条件パラメータ
を検出し、失火判定値算出手段は、前記検出された前記
運転条件パラメータに基づいて失火判定値を算出する。
料供給停止手段により燃料供給が強制的に停止される運
転状態において、機関負荷を目標機関負荷に一致させる
べく機関の吸入空気量を調整する。一方、運転条件検出
手段は、機関の燃焼状態に相関する運転条件パラメータ
を検出し、失火判定値算出手段は、前記検出された前記
運転条件パラメータに基づいて失火判定値を算出する。
【0011】また、回転依存補正値学習手段は、前記空
気量調整手段により吸入空気量が調整される運転状態に
おいて、前記失火判定値算出手段で算出された失火判定
値に基づき、失火判定の基準値を機関回転速度別に補正
するための補正値を学習する。そして、失火検出手段
は、前記回転依存補正値学習手段で学習された補正値に
基づいて補正した基準値と、前記失火判定値算出手段で
算出された失火判定値とを比較して失火の有無を検出す
る。
気量調整手段により吸入空気量が調整される運転状態に
おいて、前記失火判定値算出手段で算出された失火判定
値に基づき、失火判定の基準値を機関回転速度別に補正
するための補正値を学習する。そして、失火検出手段
は、前記回転依存補正値学習手段で学習された補正値に
基づいて補正した基準値と、前記失火判定値算出手段で
算出された失火判定値とを比較して失火の有無を検出す
る。
【0012】請求項2の発明にかかる失火検出装置で
は、前記運転条件検出手段で検出される運転条件パラメ
ータを機関の筒内圧とし、前記失火判定値算出手段が、
前記筒内圧の積分値を失火判定値として算出する構成と
した。請求項3の発明にかかる失火検出装置では、前記
回転依存補正値学習手段が、前記目標機関負荷に対応し
て予め設定された失火判定値と、前記失火判定値算出手
段で算出された失火判定値との比に基づいて、前記機関
回転速度別の補正値を各気筒別に学習する構成とした。
は、前記運転条件検出手段で検出される運転条件パラメ
ータを機関の筒内圧とし、前記失火判定値算出手段が、
前記筒内圧の積分値を失火判定値として算出する構成と
した。請求項3の発明にかかる失火検出装置では、前記
回転依存補正値学習手段が、前記目標機関負荷に対応し
て予め設定された失火判定値と、前記失火判定値算出手
段で算出された失火判定値との比に基づいて、前記機関
回転速度別の補正値を各気筒別に学習する構成とした。
【0013】
【作用】請求項1の発明にかかる内燃機関の失火検出装
置によると、燃料供給が停止される減速運転時に、機関
負荷を目標に一致させるように機関の吸入空気量が調整
される。即ち、燃料供給停止状態において、機関負荷を
一定に推移させつつ回転降下のみを生じさせる。
置によると、燃料供給が停止される減速運転時に、機関
負荷を目標に一致させるように機関の吸入空気量が調整
される。即ち、燃料供給停止状態において、機関負荷を
一定に推移させつつ回転降下のみを生じさせる。
【0014】上記の状態で算出される失火判定値は、機
関負荷が一定の条件下で算出される値であるから、機関
負荷に影響されて変動することがなく、また、燃料供給
が停止されているから燃焼状態に影響されることもな
く、回転速度の影響による失火判定値の変動のみを検出
できることになる。従って、前記燃料供給停止中に算出
された失火判別値に基づいて基準値を回転速度別に補正
する補正値を学習すれば、回転速度に依存する基準値の
補正要求を精度良く学習できることになる。
関負荷が一定の条件下で算出される値であるから、機関
負荷に影響されて変動することがなく、また、燃料供給
が停止されているから燃焼状態に影響されることもな
く、回転速度の影響による失火判定値の変動のみを検出
できることになる。従って、前記燃料供給停止中に算出
された失火判別値に基づいて基準値を回転速度別に補正
する補正値を学習すれば、回転速度に依存する基準値の
補正要求を精度良く学習できることになる。
【0015】一方、請求項2の発明にかかる失火検出装
置では、機関の燃焼状態に相関する運転条件パラメータ
として筒内圧を検出させる構成とし、該筒内圧の積分値
を失火判定値とする。即ち、失火が発生すると、爆発行
程における筒内圧の低下を来し、これが筒内圧積分値の
低下として検出されることになる。また、請求項3の発
明にかかる失火検出装置では、燃料供給停止中の吸入空
気量調整の目標となる目標機関負荷に対応して予め設定
された失火判定値、即ち、失火判定値が機関負荷にのみ
影響されて変化するものとしたときの失火判定値と、実
際に運転条件パラメータに基づいて算出された失火判定
値との比に基づいて、回転速度変化に対する失火判定値
の変動特性を検知し、回転速度別の補正値を各気筒別に
学習する。
置では、機関の燃焼状態に相関する運転条件パラメータ
として筒内圧を検出させる構成とし、該筒内圧の積分値
を失火判定値とする。即ち、失火が発生すると、爆発行
程における筒内圧の低下を来し、これが筒内圧積分値の
低下として検出されることになる。また、請求項3の発
明にかかる失火検出装置では、燃料供給停止中の吸入空
気量調整の目標となる目標機関負荷に対応して予め設定
された失火判定値、即ち、失火判定値が機関負荷にのみ
影響されて変化するものとしたときの失火判定値と、実
際に運転条件パラメータに基づいて算出された失火判定
値との比に基づいて、回転速度変化に対する失火判定値
の変動特性を検知し、回転速度別の補正値を各気筒別に
学習する。
【0016】これにより、各気筒間における失火判定値
のばらつきを含んで、各気筒毎に回転速度に対する失火
判定値の変動特性が学習されることになる。
のばらつきを含んで、各気筒毎に回転速度に対する失火
判定値の変動特性が学習されることになる。
【0017】
【実施例】以下に本発明の実施例を説明する。一実施例
を示す図2において、内燃機関1には、エアクリーナ
2,スロットルチャンバ3,吸気マニホールド4を介し
て空気が吸入される。そして、機関1からの燃焼排気
は、排気マニホールド5,排気ダクト6,三元触媒7,
マフラー8を介して大気中に排出される。
を示す図2において、内燃機関1には、エアクリーナ
2,スロットルチャンバ3,吸気マニホールド4を介し
て空気が吸入される。そして、機関1からの燃焼排気
は、排気マニホールド5,排気ダクト6,三元触媒7,
マフラー8を介して大気中に排出される。
【0018】前記スロットルチャンバ3には、図示しな
いアクセルペダルに連動して開閉するスロットル弁9が
設けられており、このスロットル弁9によって機関1の
吸入空気量が調整されるようになっている。各気筒(#
1〜#4)の燃焼室に臨ませてそれぞれ点火栓(図示省
略)が装着されるが、かかる点火栓と対に、それぞれの
気筒毎に筒内圧センサ10a〜10dを設けてある。
いアクセルペダルに連動して開閉するスロットル弁9が
設けられており、このスロットル弁9によって機関1の
吸入空気量が調整されるようになっている。各気筒(#
1〜#4)の燃焼室に臨ませてそれぞれ点火栓(図示省
略)が装着されるが、かかる点火栓と対に、それぞれの
気筒毎に筒内圧センサ10a〜10dを設けてある。
【0019】前記筒内圧センサ10a〜10dは、実開昭6
3−17432号公報に開示されるような点火栓の座金
として装着されるタイプのものを用いている。即ち、筒
内圧センサ10a〜10dは、リング状に形成された圧電素
子及び電極等からなり、点火栓とシリンダヘッドとの間
に挟み込まれ、燃焼圧による点火栓の変位に応じて圧力
検出信号を出力するものである。
3−17432号公報に開示されるような点火栓の座金
として装着されるタイプのものを用いている。即ち、筒
内圧センサ10a〜10dは、リング状に形成された圧電素
子及び電極等からなり、点火栓とシリンダヘッドとの間
に挟み込まれ、燃焼圧による点火栓の変位に応じて圧力
検出信号を出力するものである。
【0020】但し、筒内圧センサ10a〜10dを、上記の
座金タイプに限定するものではなく、特開平4−815
57号公報に開示されるようなセンサ部を直接燃焼室内
に臨ませて筒内圧を絶対圧として検出するタイプのもの
であっても良い。尚、失火が発生すると燃焼圧の低下が
発生するから、本実施例において機関の燃焼状態に相関
する運転条件パラメータとは前記筒内圧であり、前記筒
内圧センサ10a〜10dが運転条件検出手段に相当する。
座金タイプに限定するものではなく、特開平4−815
57号公報に開示されるようなセンサ部を直接燃焼室内
に臨ませて筒内圧を絶対圧として検出するタイプのもの
であっても良い。尚、失火が発生すると燃焼圧の低下が
発生するから、本実施例において機関の燃焼状態に相関
する運転条件パラメータとは前記筒内圧であり、前記筒
内圧センサ10a〜10dが運転条件検出手段に相当する。
【0021】また、機関1の図示しないカム軸には、カ
ム軸の回転を介してクランク角を検出するクランク角セ
ンサ11が設けられている。このクランク角センサ11は、
本実施例の4気筒機関1において、気筒間の行程位相差
に相当するクランク角180 °毎の基準角度信号REF
と、単位クランク角(1°或いは2°)毎の単位角度信
号POSとをそれぞれ出力する。
ム軸の回転を介してクランク角を検出するクランク角セ
ンサ11が設けられている。このクランク角センサ11は、
本実施例の4気筒機関1において、気筒間の行程位相差
に相当するクランク角180 °毎の基準角度信号REF
と、単位クランク角(1°或いは2°)毎の単位角度信
号POSとをそれぞれ出力する。
【0022】尚、前記基準角度信号REFは、気筒判別
が行なえるように、例えば少なくとも特定1気筒に対応
する検出信号がそのパルス幅等によって他の検出信号と
区別できるようになっている。また、スロットル弁9の
上流側には、機関の吸入空気流量Qを検出するエアフロ
ーメータ12が設けられ、スロットル弁9には、その全閉
位置でONになるアイドルスイッチ13が設けられてい
る。
が行なえるように、例えば少なくとも特定1気筒に対応
する検出信号がそのパルス幅等によって他の検出信号と
区別できるようになっている。また、スロットル弁9の
上流側には、機関の吸入空気流量Qを検出するエアフロ
ーメータ12が設けられ、スロットル弁9には、その全閉
位置でONになるアイドルスイッチ13が設けられてい
る。
【0023】更に、前記スロットル弁9をバイパスする
補助空気通路14が設けられ、該補助空気通路14には、後
述するコントロールユニット17によってその開閉がデュ
ーティ制御される電磁式のアイドル制御弁15が介装され
ている。一方、吸気マニホールド4の各ブランチ部に
は、各気筒別に電磁式の燃料噴射弁16が設けられてい
る。前記燃料噴射弁16は、図示しないプレッシャレギュ
レータにより所定圧力に調整された燃料を噴射パルス信
号に応じて間欠的に機関に噴射供給する。
補助空気通路14が設けられ、該補助空気通路14には、後
述するコントロールユニット17によってその開閉がデュ
ーティ制御される電磁式のアイドル制御弁15が介装され
ている。一方、吸気マニホールド4の各ブランチ部に
は、各気筒別に電磁式の燃料噴射弁16が設けられてい
る。前記燃料噴射弁16は、図示しないプレッシャレギュ
レータにより所定圧力に調整された燃料を噴射パルス信
号に応じて間欠的に機関に噴射供給する。
【0024】ここで、前記筒内圧センサ10a〜10d,ク
ランク角センサ11,エアフローメータ12,アイドルスイ
ッチ13からの検出信号は、機関制御用として設けられた
コントロールユニット17に出力される。マイクロコンピ
ュータを内蔵したコントロールユニット17は、前記各セ
ンサの出力に基づいて燃料噴射弁16の噴射量(噴射パル
ス幅)を制御して、所定空燃比の混合気を形成させる。
また、スロットル弁9が全閉(アイドルスイッチ13がO
N)でかつ機関回転速度Neが所定速度域内であるとき
に、コントロールユニット17は前記燃料噴射弁16による
燃料の噴射供給を強制的に停止させる減速燃料供給停止
手段としての機能を有している。
ランク角センサ11,エアフローメータ12,アイドルスイ
ッチ13からの検出信号は、機関制御用として設けられた
コントロールユニット17に出力される。マイクロコンピ
ュータを内蔵したコントロールユニット17は、前記各セ
ンサの出力に基づいて燃料噴射弁16の噴射量(噴射パル
ス幅)を制御して、所定空燃比の混合気を形成させる。
また、スロットル弁9が全閉(アイドルスイッチ13がO
N)でかつ機関回転速度Neが所定速度域内であるとき
に、コントロールユニット17は前記燃料噴射弁16による
燃料の噴射供給を強制的に停止させる減速燃料供給停止
手段としての機能を有している。
【0025】更に、コントロールユニット17は、前記ア
イドル制御弁15(空気量調整手段)の開度を、機関1の
冷却水温度等に基づた基本デューティや、アイドル運転
時の回転速度を目標速度に一致させるためのフィードバ
ック補正デューティなどによって決定されるデューティ
によって制御して、補助空気通路14を介して機関に吸入
される補助空気量を調整する。
イドル制御弁15(空気量調整手段)の開度を、機関1の
冷却水温度等に基づた基本デューティや、アイドル運転
時の回転速度を目標速度に一致させるためのフィードバ
ック補正デューティなどによって決定されるデューティ
によって制御して、補助空気通路14を介して機関に吸入
される補助空気量を調整する。
【0026】更に、前記コントロールユニット17は、図
3〜図5のフローチャートに示すようにして前記筒内圧
センサ10a〜10dの出力に基づき各気筒別に失火の有無
を検出する機能を有している。尚、本実施例において、
回転依存補正値学習手段,失火判定値算出手段,失火検
出手段としての機能は、前記図3〜図5のフローチャー
トに示すように、コントロールユニット17がソフトウェ
ア的に備えている。
3〜図5のフローチャートに示すようにして前記筒内圧
センサ10a〜10dの出力に基づき各気筒別に失火の有無
を検出する機能を有している。尚、本実施例において、
回転依存補正値学習手段,失火判定値算出手段,失火検
出手段としての機能は、前記図3〜図5のフローチャー
トに示すように、コントロールユニット17がソフトウェ
ア的に備えている。
【0027】図3のフローチャートにおいて、ステップ
1(図中ではS1としてある。以下同様)では、所定の
積分区間(例えばBTDC10°〜ATDC70°或いはB
TDC10°〜ATDC100 °)において、前記筒内圧セ
ンサ10a〜10dで検出される筒内圧Pを各気筒別に積分
することで筒内圧積分値Piを各気筒別に算出する。
尚、本実施例では、後述するように、前記筒内圧積分値
Piとスライスレベル(基準値)S/Lとを比較するこ
とで、失火による燃焼圧の低下を検出し、以て、各気筒
別の失火発生の有無を検出する構成となっており、前記
筒内圧積分値Piが失火判定値に相当する。
1(図中ではS1としてある。以下同様)では、所定の
積分区間(例えばBTDC10°〜ATDC70°或いはB
TDC10°〜ATDC100 °)において、前記筒内圧セ
ンサ10a〜10dで検出される筒内圧Pを各気筒別に積分
することで筒内圧積分値Piを各気筒別に算出する。
尚、本実施例では、後述するように、前記筒内圧積分値
Piとスライスレベル(基準値)S/Lとを比較するこ
とで、失火による燃焼圧の低下を検出し、以て、各気筒
別の失火発生の有無を検出する構成となっており、前記
筒内圧積分値Piが失火判定値に相当する。
【0028】前記ステップ1における処理内容の詳細
を、図4のフローチャートに示してある。まず、ステッ
プ21では、前記積分区間の開始点であるか否かの判別を
行い、積分区間に入るとステップ22へ進む。ステップ22
では、前回の積分データΣPをゼロリセットし、ステッ
プ23へ進む。
を、図4のフローチャートに示してある。まず、ステッ
プ21では、前記積分区間の開始点であるか否かの判別を
行い、積分区間に入るとステップ22へ進む。ステップ22
では、前回の積分データΣPをゼロリセットし、ステッ
プ23へ進む。
【0029】ステップ23では筒内圧センサ10a〜10dで
検出される筒内圧Pのサンプリングを行い、次のステッ
プ24では、前記サンプリングされた筒内圧Pを各気筒別
に逐次積算する。ステップ25では積分区間が終了したか
否かを判別し、積分区間が終了するまでは、ステップ23
及びステップ24の積算処理を繰り返す。
検出される筒内圧Pのサンプリングを行い、次のステッ
プ24では、前記サンプリングされた筒内圧Pを各気筒別
に逐次積算する。ステップ25では積分区間が終了したか
否かを判別し、積分区間が終了するまでは、ステップ23
及びステップ24の積算処理を繰り返す。
【0030】ステップ25で積分区間が終了したことが判
別されると、ステップ26へ進み、それまでの積算結果Σ
Pを最終的な積分データとしてPiにセットする。筒内
圧積分値Piが得られると、次にステップ27以降に進む
が、ステップ27以降における処理については後に詳細に
説明する。ここで、図3のフローチャートに戻って説明
を続けると、ステップ1で筒内圧積分値Piを各気筒別
に算出すると、次のステップ2では、機関負荷を代表す
る基本噴射量Tpと機関回転速度Neとを読み込む。
別されると、ステップ26へ進み、それまでの積算結果Σ
Pを最終的な積分データとしてPiにセットする。筒内
圧積分値Piが得られると、次にステップ27以降に進む
が、ステップ27以降における処理については後に詳細に
説明する。ここで、図3のフローチャートに戻って説明
を続けると、ステップ1で筒内圧積分値Piを各気筒別
に算出すると、次のステップ2では、機関負荷を代表す
る基本噴射量Tpと機関回転速度Neとを読み込む。
【0031】前記機関回転速度Neは、クランク角セン
サ11からの検出信号に基づいて算出されるものであり、
前記基本燃料噴射量Tpは、前記機関回転速度Neとエ
アフローメータ12で検出された吸入空気流量Qとに基づ
いて噴射パルス信号の基本パルス幅として算出される値
であり、シリンダ吸入空気量(機関負荷)相当値であ
る。
サ11からの検出信号に基づいて算出されるものであり、
前記基本燃料噴射量Tpは、前記機関回転速度Neとエ
アフローメータ12で検出された吸入空気流量Qとに基づ
いて噴射パルス信号の基本パルス幅として算出される値
であり、シリンダ吸入空気量(機関負荷)相当値であ
る。
【0032】次のステップ3では、減速燃料カット中で
あるか否かを判別する。本実施例では、スロットル弁9
が全閉であって、機関回転速度Neが所定回転域にある
所定減速運転状態において、燃料噴射弁16による燃料の
噴射供給を強制的に停止させ(減速時燃料供給停止手
段)、HC排出量の抑制と燃費向上を図るようになって
おり、前記ステップ3では、かかる減速運転時の強制的
な燃料供給停止制御(本実施例では、減速燃料カットと
称する)が行われている最中であるか否かを判別するも
のである。
あるか否かを判別する。本実施例では、スロットル弁9
が全閉であって、機関回転速度Neが所定回転域にある
所定減速運転状態において、燃料噴射弁16による燃料の
噴射供給を強制的に停止させ(減速時燃料供給停止手
段)、HC排出量の抑制と燃費向上を図るようになって
おり、前記ステップ3では、かかる減速運転時の強制的
な燃料供給停止制御(本実施例では、減速燃料カットと
称する)が行われている最中であるか否かを判別するも
のである。
【0033】前記減速燃料カット中であると判別された
ときには、燃焼が発生しないから、前記筒内圧積分値P
iに基づいて失火検出を実行させてしまうと、失火発生
を誤検出してしまうので、ステップ4以降の失火検出処
理には進まずに、ステップ1へ戻る。一方、ステップ3
で減速燃料カット中ではないと判別されると、失火検出
を行わせるべくステップ4へ進む。
ときには、燃焼が発生しないから、前記筒内圧積分値P
iに基づいて失火検出を実行させてしまうと、失火発生
を誤検出してしまうので、ステップ4以降の失火検出処
理には進まずに、ステップ1へ戻る。一方、ステップ3
で減速燃料カット中ではないと判別されると、失火検出
を行わせるべくステップ4へ進む。
【0034】ステップ4では、前記ステップ1で算出さ
れた筒内圧積分値Piが、正常燃焼状態に対応する値で
あるか、又は、失火状態に対応する値であるかを判別す
るためのスライスレベルS/L(基準値)を設定する。
前記スライスレベルS/Lは、予め前記基本燃料噴射量
Tp(機関負荷)に応じてマップに記憶されており、現
在の基本燃料噴射量Tpに対応するスライスレベルS/
Lを前記マップを参照して設定する。
れた筒内圧積分値Piが、正常燃焼状態に対応する値で
あるか、又は、失火状態に対応する値であるかを判別す
るためのスライスレベルS/L(基準値)を設定する。
前記スライスレベルS/Lは、予め前記基本燃料噴射量
Tp(機関負荷)に応じてマップに記憶されており、現
在の基本燃料噴射量Tpに対応するスライスレベルS/
Lを前記マップを参照して設定する。
【0035】次のステップ5では、機関回転速度Neに
よる筒内圧積分値Piの変動分を補正するための補正係
数Kを設定する。前記補正係数Kは、筒内圧積分値Pi
が機関負荷状態のみならず、機関回転速度Neによって
も変化することに対応して後述するように各気筒別に学
習設定されるものであり、該補正係数Kによって回転速
度依存する筒内圧積分値Piの変化に対応すると共に、
筒内圧センサのばらつきや、気筒間における筒内圧ばら
つきに対応できるようにしてある。
よる筒内圧積分値Piの変動分を補正するための補正係
数Kを設定する。前記補正係数Kは、筒内圧積分値Pi
が機関負荷状態のみならず、機関回転速度Neによって
も変化することに対応して後述するように各気筒別に学
習設定されるものであり、該補正係数Kによって回転速
度依存する筒内圧積分値Piの変化に対応すると共に、
筒内圧センサのばらつきや、気筒間における筒内圧ばら
つきに対応できるようにしてある。
【0036】そして、ステップ6では、前記ステップ4
で設定されたスライスレベルS/Lに前記ステップ5で
設定した各気筒別の補正係数Kを乗算した値を最終的に
失火検出に用いる気筒別のスライスレベルS/Lとす
る。ステップ7では、前記ステップ6で気筒別に設定し
たスライスレベルS/L(基準値)と、前記ステップ1
で気筒別に算出された筒内圧積分値Pi(失火判定値)
とを比較する。ステップ7で、筒内圧積分値Piがスラ
イスレベルS/L以下であると判別されたときには、当
該気筒において失火発生により筒内圧のレベルが低下し
たものと判断し、ステップ8へ進んで失火発生回数をカ
ウントするためのカウンタCn を1アップする。
で設定されたスライスレベルS/Lに前記ステップ5で
設定した各気筒別の補正係数Kを乗算した値を最終的に
失火検出に用いる気筒別のスライスレベルS/Lとす
る。ステップ7では、前記ステップ6で気筒別に設定し
たスライスレベルS/L(基準値)と、前記ステップ1
で気筒別に算出された筒内圧積分値Pi(失火判定値)
とを比較する。ステップ7で、筒内圧積分値Piがスラ
イスレベルS/L以下であると判別されたときには、当
該気筒において失火発生により筒内圧のレベルが低下し
たものと判断し、ステップ8へ進んで失火発生回数をカ
ウントするためのカウンタCn を1アップする。
【0037】ステップ8でカウントアップされるカウン
タCn は、次のステップ9で所定値と比較され、カウン
タCn が所定値を越えると、ステップ10へ進んで失火発
生を運転者にランプ等で警報する処理を行う。一方、ス
テップ7で筒内圧積分値PiがスライスレベルS/Lを
越えていると判別されたときには、当該気筒では正常な
燃焼によって所期の筒内圧が得られているものと見做
し、前記カウンタCn をカウントアップすることなく、
ステップ11へ進む。
タCn は、次のステップ9で所定値と比較され、カウン
タCn が所定値を越えると、ステップ10へ進んで失火発
生を運転者にランプ等で警報する処理を行う。一方、ス
テップ7で筒内圧積分値PiがスライスレベルS/Lを
越えていると判別されたときには、当該気筒では正常な
燃焼によって所期の筒内圧が得られているものと見做
し、前記カウンタCn をカウントアップすることなく、
ステップ11へ進む。
【0038】ステップ11では、失火発生の有無を判別し
た回数をカウントするためのカウンタCを1アップさせ
る。前記カウンタCは、前記ステップ9で失火発生カウ
ンタCn が所定値未満であると判別されたときにも、1
アップされるようになっている。ステップ11でカウント
アップされる失火判別カウンタCは、次のステップ12で
所定値と比較される。ここで、失火判別カウンタCが所
定値以上になると、ステップ13へ進み、失火判別カウン
タC及び失火発生カウンタCn が共にゼロリセットされ
る。
た回数をカウントするためのカウンタCを1アップさせ
る。前記カウンタCは、前記ステップ9で失火発生カウ
ンタCn が所定値未満であると判別されたときにも、1
アップされるようになっている。ステップ11でカウント
アップされる失火判別カウンタCは、次のステップ12で
所定値と比較される。ここで、失火判別カウンタCが所
定値以上になると、ステップ13へ進み、失火判別カウン
タC及び失火発生カウンタCn が共にゼロリセットされ
る。
【0039】即ち、失火判別を所定回数行う間に、失火
発生が所定回数以上検出されたときに、ステップ10にお
ける警報処理が実行されるようにしてある。次に、前記
ステップ5で参照される補正係数Kマップの学習につい
て説明する。前記補正係数Kは、後述するように、機関
負荷(シリンダ吸入空気量)が一定の燃料カット状態で
算出された筒内圧積分値Piと前記一定の機関負荷状態
に対応する筒内圧積分値Piの基準レベルとの比を、機
関回転速度別に学習することで、回転速度の変化に対す
る筒内圧積分値Piの変化特性と共に、機関負荷状態に
対する筒内圧積分値の誤差率を学習するものであり、前
記図4のフローチャートにおけるステップ27以降で学習
される。
発生が所定回数以上検出されたときに、ステップ10にお
ける警報処理が実行されるようにしてある。次に、前記
ステップ5で参照される補正係数Kマップの学習につい
て説明する。前記補正係数Kは、後述するように、機関
負荷(シリンダ吸入空気量)が一定の燃料カット状態で
算出された筒内圧積分値Piと前記一定の機関負荷状態
に対応する筒内圧積分値Piの基準レベルとの比を、機
関回転速度別に学習することで、回転速度の変化に対す
る筒内圧積分値Piの変化特性と共に、機関負荷状態に
対する筒内圧積分値の誤差率を学習するものであり、前
記図4のフローチャートにおけるステップ27以降で学習
される。
【0040】図4のフローチャートのステップ27では、
前記補正係数Kの学習条件が成立しているか否かを示す
学習条件フラグFLGの判別を行う。前記学習条件が成
立している状態とは、前記減速燃料カットの実行中で、
かつ、かかる減速燃料カット中の基本燃料噴射量Tp
(シリンダ吸入空気量であり、機関負荷を代表する)が
目標に一致している状態であり、かかる状態を図5のフ
ローチャートで判別して前記学習条件フラグFLGの設
定が行われる。
前記補正係数Kの学習条件が成立しているか否かを示す
学習条件フラグFLGの判別を行う。前記学習条件が成
立している状態とは、前記減速燃料カットの実行中で、
かつ、かかる減速燃料カット中の基本燃料噴射量Tp
(シリンダ吸入空気量であり、機関負荷を代表する)が
目標に一致している状態であり、かかる状態を図5のフ
ローチャートで判別して前記学習条件フラグFLGの設
定が行われる。
【0041】図5のフローチャートにおいて、ステップ
41では減速燃料カット中であるか否かを判別し、減速燃
料カット中でないときには、ステップ42へ進んで前記学
習条件フラグFLGに0をセットする。一方、ステップ
41で減速燃料カット中であると判別されると、ステップ
43へ進み、そのときの機関回転速度Neと吸入空気流量
Qとを読み込む。
41では減速燃料カット中であるか否かを判別し、減速燃
料カット中でないときには、ステップ42へ進んで前記学
習条件フラグFLGに0をセットする。一方、ステップ
41で減速燃料カット中であると判別されると、ステップ
43へ進み、そのときの機関回転速度Neと吸入空気流量
Qとを読み込む。
【0042】そして、次のステップ44では、目標の基本
燃料噴射量Tpが算出されるように、換言すれば、シリ
ンダ吸入空気量が目標量に一致するように、アイドル制
御弁15の制御デューティを前記読み込んだ吸入空気流量
Qと機関回転速度Neとに基づいて強制的に変更し、該
変更されたデューティによってアイドル制御弁15を制御
して、補助空気通路14を介して供給される補助空気量を
調整する(空気量調整手段)。
燃料噴射量Tpが算出されるように、換言すれば、シリ
ンダ吸入空気量が目標量に一致するように、アイドル制
御弁15の制御デューティを前記読み込んだ吸入空気流量
Qと機関回転速度Neとに基づいて強制的に変更し、該
変更されたデューティによってアイドル制御弁15を制御
して、補助空気通路14を介して供給される補助空気量を
調整する(空気量調整手段)。
【0043】通常の減速燃料カット中では、図7に示す
ように、スロットル弁9が全閉であるために、燃料カッ
ト実行開始直後の回転速度Neの高いときには、シリン
ダ吸入空気量が少なくなり、回転低下に伴ってシリンダ
吸入空気量が増大することになる。このようにシリンダ
吸入空気量が回転速度Neによって変化すると、シリン
ダ吸入空気量の違いによって圧縮圧が変化するから、筒
内圧積分値Piもかかる影響を受けて変化することにな
り、回転速度のみの影響で如何に筒内圧積分値Piが変
化することを学習することができない。
ように、スロットル弁9が全閉であるために、燃料カッ
ト実行開始直後の回転速度Neの高いときには、シリン
ダ吸入空気量が少なくなり、回転低下に伴ってシリンダ
吸入空気量が増大することになる。このようにシリンダ
吸入空気量が回転速度Neによって変化すると、シリン
ダ吸入空気量の違いによって圧縮圧が変化するから、筒
内圧積分値Piもかかる影響を受けて変化することにな
り、回転速度のみの影響で如何に筒内圧積分値Piが変
化することを学習することができない。
【0044】そこで、本実施例では、減速燃料カットが
行われているときに、回転速度の降下に伴うシリンダ吸
入空気量の変化を抑制すべく、アイドル制御弁15を高回
転時ほど大きく開いて(図6参照)、減速燃料カット中
のシリンダ吸入空気量が略一定に推移するように制御す
るものである。上記のようにして、減速燃料カット中の
シリンダ吸入空気量を略一定に推移させるようにすれ
ば、シリンダ吸入空気量(機関負荷)の違いによる筒内
圧積分値Piの変動がなく、また、燃料カットが行われ
ているから筒内圧に燃焼状態が関与せず、機関回転速度
Neによる影響のみによる筒内圧積分値Piの変動を検
出できることになる。
行われているときに、回転速度の降下に伴うシリンダ吸
入空気量の変化を抑制すべく、アイドル制御弁15を高回
転時ほど大きく開いて(図6参照)、減速燃料カット中
のシリンダ吸入空気量が略一定に推移するように制御す
るものである。上記のようにして、減速燃料カット中の
シリンダ吸入空気量を略一定に推移させるようにすれ
ば、シリンダ吸入空気量(機関負荷)の違いによる筒内
圧積分値Piの変動がなく、また、燃料カットが行われ
ているから筒内圧に燃焼状態が関与せず、機関回転速度
Neによる影響のみによる筒内圧積分値Piの変動を検
出できることになる。
【0045】ステップ45では、前記ステップ44における
制御デューティ変更によって実際に目標量に一致する基
本燃料噴射量Tp(シリンダ吸入空気量)が演算されて
いるか否かを判別し、目標のシリンダ吸入空気量に調整
されているときには、ステップ46へ進んで前記学習条件
フラグFLGに学習可能状態であることを示す1をセッ
トする。
制御デューティ変更によって実際に目標量に一致する基
本燃料噴射量Tp(シリンダ吸入空気量)が演算されて
いるか否かを判別し、目標のシリンダ吸入空気量に調整
されているときには、ステップ46へ進んで前記学習条件
フラグFLGに学習可能状態であることを示す1をセッ
トする。
【0046】上記のようにして設定される学習条件フラ
グFLGが、図4のフローチャートにおけるステップ27
で判別され、このステップ27で学習条件フラグFLGに
1がセットされていると判別されると、ステップ28へ進
む。ステップ28では、そのときの機関回転速度Neを読
み込み、次のステップ29では、最新にステップ26で演算
された気筒別の筒内圧積分値Pi(失火判定値)と、前
記目標基本燃料噴射量Tp(目標シリンダ吸入空気量,
目標機関負荷)に対応する固定積分値Piとの比を算出
し、該比を現状の機関回転速度Neに対応する気筒別の
補正係数Kの更新データとして設定する。
グFLGが、図4のフローチャートにおけるステップ27
で判別され、このステップ27で学習条件フラグFLGに
1がセットされていると判別されると、ステップ28へ進
む。ステップ28では、そのときの機関回転速度Neを読
み込み、次のステップ29では、最新にステップ26で演算
された気筒別の筒内圧積分値Pi(失火判定値)と、前
記目標基本燃料噴射量Tp(目標シリンダ吸入空気量,
目標機関負荷)に対応する固定積分値Piとの比を算出
し、該比を現状の機関回転速度Neに対応する気筒別の
補正係数Kの更新データとして設定する。
【0047】そして、次のステップ30では、上記ステッ
プ29で設定された補正係数Kの更新データに基づいて対
応する気筒の補正係数Kマップを書き換える。即ち、前
記ステップ28で実際の筒内圧積分値Piと比較される固
定積分値Piは、回転速度Neに依存して筒内圧積分値
Piが変動せず、かつ、気筒間における筒内圧積分値P
iのばらつきがないものとしたときの値であって、前記
ステップ4で設定されるスライスレベルS/Lに対応す
るデータである。一方、前記実際の筒内圧積分値Piは
燃料カット中でかつシリンダ吸入空気量が一定の状態で
各気筒別に算出される値である。
プ29で設定された補正係数Kの更新データに基づいて対
応する気筒の補正係数Kマップを書き換える。即ち、前
記ステップ28で実際の筒内圧積分値Piと比較される固
定積分値Piは、回転速度Neに依存して筒内圧積分値
Piが変動せず、かつ、気筒間における筒内圧積分値P
iのばらつきがないものとしたときの値であって、前記
ステップ4で設定されるスライスレベルS/Lに対応す
るデータである。一方、前記実際の筒内圧積分値Piは
燃料カット中でかつシリンダ吸入空気量が一定の状態で
各気筒別に算出される値である。
【0048】従って、ステップ28で回転速度毎に算出さ
れる実際の筒内圧積分値Piと固定積分値Piとの比
は、気筒毎の回転速度Neのみに依存する筒内圧積分値
Piの変動特性を示すことになる。また、各気筒毎に算
出される筒内圧積分値Piは、気筒毎の筒内圧センサの
出力特性のばらつきや気筒間における筒内圧レベルのば
らつきによる誤差を含んで算出される値であるから、前
記補正係数Kは、アイドル制御弁15の制御を介して得ら
れる目標機関負荷状態における筒内圧積分値Piの各気
筒別の誤差率をも示すことになる。
れる実際の筒内圧積分値Piと固定積分値Piとの比
は、気筒毎の回転速度Neのみに依存する筒内圧積分値
Piの変動特性を示すことになる。また、各気筒毎に算
出される筒内圧積分値Piは、気筒毎の筒内圧センサの
出力特性のばらつきや気筒間における筒内圧レベルのば
らつきによる誤差を含んで算出される値であるから、前
記補正係数Kは、アイドル制御弁15の制御を介して得ら
れる目標機関負荷状態における筒内圧積分値Piの各気
筒別の誤差率をも示すことになる。
【0049】従って、前記補正係数Kによってスライス
レベルS/Lを補正すれば、回転速度に依存して筒内圧
積分値Piが変化しても、失火検出の精度が悪化するこ
とを回避でき、また、各気筒毎のセンサ特性のばらつき
や、各気筒間における空気分配率のばらつきによる筒内
圧レベルのばらつきに対応することでき、信頼性の高い
失火検出が可能となる。
レベルS/Lを補正すれば、回転速度に依存して筒内圧
積分値Piが変化しても、失火検出の精度が悪化するこ
とを回避でき、また、各気筒毎のセンサ特性のばらつき
や、各気筒間における空気分配率のばらつきによる筒内
圧レベルのばらつきに対応することでき、信頼性の高い
失火検出が可能となる。
【0050】尚、筒内圧センサ10a〜10dの出力特性の
ばらつきや、気筒間における筒内圧レベルのばらつきが
充分に小さい場合には、前記補正係数Kを各気筒共通の
データとして学習させる構成としても良い。また、本実
施例では、燃焼状態に相関する運転条件パラメータとし
て、筒内圧を検出させる構成としたが、角速度データを
燃焼状態に相関するパラメータとして用いて失火検出を
行わせる構成であっても良く、角速度を判別する基準値
を上記実施例と同様にして回転速度別に学習補正するこ
とで同様な効果が得られる。
ばらつきや、気筒間における筒内圧レベルのばらつきが
充分に小さい場合には、前記補正係数Kを各気筒共通の
データとして学習させる構成としても良い。また、本実
施例では、燃焼状態に相関する運転条件パラメータとし
て、筒内圧を検出させる構成としたが、角速度データを
燃焼状態に相関するパラメータとして用いて失火検出を
行わせる構成であっても良く、角速度を判別する基準値
を上記実施例と同様にして回転速度別に学習補正するこ
とで同様な効果が得られる。
【0051】更に、本実施例では、減速燃料カット中の
機関負荷(シリンダ吸入空気量)を一定に保つために、
アイドル制御弁15の開度制御を行ったが、スロットル弁
9がアクチュエータによって開閉される構成の場合に
は、スロットル弁9の開度制御を介してシリンダ吸入空
気量の調整を行わせる構成であっても良い。
機関負荷(シリンダ吸入空気量)を一定に保つために、
アイドル制御弁15の開度制御を行ったが、スロットル弁
9がアクチュエータによって開閉される構成の場合に
は、スロットル弁9の開度制御を介してシリンダ吸入空
気量の調整を行わせる構成であっても良い。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
かかる内燃機関の失火検出装置によると、機関回転速度
のみに依存して変動する失火判定値の特性を学習するこ
とができるので、回転速度に影響されずに高い精度で失
火検出を行わせることが可能となるという効果がある。
かかる内燃機関の失火検出装置によると、機関回転速度
のみに依存して変動する失火判定値の特性を学習するこ
とができるので、回転速度に影響されずに高い精度で失
火検出を行わせることが可能となるという効果がある。
【0053】また、請求項2の発明にかかる失火検出装
置では、燃焼状態を筒内圧に基づいて検知する構成と
し、該筒内圧の積分値を失火判定値として失火検出を行
わせる構成であるから、失火発生による燃焼圧の低下を
的確に捉えて信頼性の高い失火診断が可能となる。更
に、請求項3の発明にかかる失火検出装置では、各気筒
別の燃焼状態に相関しない失火判定値のばらつきを学習
することができ、以て、各気筒間で失火検出精度のばら
つきが発生することを回避できるようになるという効果
がある。
置では、燃焼状態を筒内圧に基づいて検知する構成と
し、該筒内圧の積分値を失火判定値として失火検出を行
わせる構成であるから、失火発生による燃焼圧の低下を
的確に捉えて信頼性の高い失火診断が可能となる。更
に、請求項3の発明にかかる失火検出装置では、各気筒
別の燃焼状態に相関しない失火判定値のばらつきを学習
することができ、以て、各気筒間で失火検出精度のばら
つきが発生することを回避できるようになるという効果
がある。
【図1】本発明の基本構成を示すブロック図。
【図2】本発明の一実施例を示すシステム概略図。
【図3】実施例の失火検出の様子を示すフローチャー
ト。
ト。
【図4】実施例における回転依存補正係数の学習を示す
フローチャート。
フローチャート。
【図5】実施例における学習条件設定を示すフローチャ
ート。
ート。
【図6】実施例における制御特性を示すタイムチャー
ト。
ト。
【図7】従来制御の問題点を説明するためのタイムチャ
ート。
ート。
1 内燃機関 9 スロットル弁 10a〜10d 筒内圧センサ 11 クランク角センサ 12 エアフローメータ 13 アイドルスイッチ 14 補助空気通路 15 アイドル制御弁 16 燃料噴射弁 17 コントロールユニット
Claims (3)
- 【請求項1】機関の所定減速運転状態において、燃料供
給手段による機関への燃料供給を強制的に停止させる減
速時燃料供給停止手段を備えた内燃機関において、 前記減速時燃料供給停止手段により燃料供給が強制的に
停止される運転状態において、機関負荷を目標機関負荷
に一致させるべく機関の吸入空気量を調整する空気量調
整手段と、 機関の燃焼状態に相関する運転条件パラメータを検出す
る運転条件検出手段と、 該運転条件検出手段で検出された前記運転条件パラメー
タに基づいて失火判定値を算出する失火判定値算出手段
と、 前記空気量調整手段により吸入空気量が調整される運転
状態において、前記失火判定値算出手段で算出された失
火判定値に基づき、失火判定の基準値を機関回転速度別
に補正するための補正値を学習する回転依存補正値学習
手段と、 該回転依存補正値学習手段で学習された補正値に基づい
て補正した基準値と、前記失火判定値算出手段で算出さ
れた失火判定値とを比較して失火の有無を検出する失火
検出手段と、 を含んで構成されることを特徴とする内燃機関の失火検
出装置。 - 【請求項2】前記運転条件検出手段で検出される運転条
件パラメータが機関の筒内圧であり、前記失火判定値算
出手段が、前記筒内圧の積分値を失火判定値として算出
することを特徴とする請求項1記載の内燃機関の失火検
出装置。 - 【請求項3】前記回転依存補正値学習手段が、前記目標
機関負荷に対応して予め設定された失火判定値と、前記
失火判定値算出手段で算出された失火判定値との比に基
づいて、前記機関回転速度別の補正値を各気筒別に学習
することを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載
の内燃機関の失火検出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2821994A JPH07238862A (ja) | 1994-02-25 | 1994-02-25 | 内燃機関の失火検出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2821994A JPH07238862A (ja) | 1994-02-25 | 1994-02-25 | 内燃機関の失火検出装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07238862A true JPH07238862A (ja) | 1995-09-12 |
Family
ID=12242520
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2821994A Pending JPH07238862A (ja) | 1994-02-25 | 1994-02-25 | 内燃機関の失火検出装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07238862A (ja) |
-
1994
- 1994-02-25 JP JP2821994A patent/JPH07238862A/ja active Pending
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