JPH0723863U - 耐圧往復動用オイルシール - Google Patents

耐圧往復動用オイルシール

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JPH0723863U
JPH0723863U JP054372U JP5437293U JPH0723863U JP H0723863 U JPH0723863 U JP H0723863U JP 054372 U JP054372 U JP 054372U JP 5437293 U JP5437293 U JP 5437293U JP H0723863 U JPH0723863 U JP H0723863U
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circumferential groove
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oil seal
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光夫 広野
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キーパー株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 リップ部に周溝を備えたオイルシールの腰部
の強度を高める。 【構成】 軸7に嵌合するリップ部3の軸方向外側内周
面に周溝4を設けたオイルシールにおいて、周溝4をリ
ップ部3が終了する位置の腰部5を除いた範囲に設ける
とともに、腰部5に近接する部分の深さを他の部分の周
溝の深さよりも小さくするか、またはリップ部3の先端
から腰部5にかけて漸次小さくする。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、自動車や各種産業機械における往復動装置の油漏れを防止するため に軸に装着して使用される耐圧往復動用のオイルシールに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の装置に使用されるオイルシールの一例として、高圧作動時に、 往復動する軸とこれに接触するオイルシールのリップ部との摩擦により異音が発 生し、操作者に不快感を与えるので、これを防止するために、リップ部の軸方向 外側の内周面に深さが一定の周溝を小さなピッチで設けることが行なわれれてい る。この周溝により、リップ部と軸との接触面積が小さくなり、摺動抵抗が小さ くなるので発音が抑えられるとともに、各周溝の間に油膜が保持されるので、潤 滑を促す効果がある。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなオイルシールでは、リップ部の先端からリップ部が 終了する腰部にまで周溝が均一に設けられているため、腰部の強度が弱いという 問題があった。これは、シール内部の圧力が高くなってリップ部が軸に圧接され 、周溝の部分が軸に押しつけられる際に、腰部は軸との距離が長く加えて円弧形 状のために腰部の変形が最も大きいので、腰部に周溝があるとその谷部から亀裂 が入って破損してしまうからである。
【0004】 本考案は、このような従来の問題を解決するものであり、リップ部に周溝を備 えたオイルシールの腰部の強度を高めたオイルシールを提供することを目的とす る。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本考案は、上記目的を達成するために、軸に嵌合するリップ部の軸方向外側内 周面に、周溝をリップ部が終了する位置の腰部を除いた範囲に設けるとともに、 腰部に近接する部分の周溝の深さを他の部分の周溝の深さよりも小さくしたこと を特徴とする。
【0006】 本考案はまた、軸に嵌合するリップ部の軸方向外側内周面に、周溝をリップ部 が終了する位置の腰部を除いた範囲に設けるとともに、周溝の深さをリップ部の 先端から腰部にかけて漸次小さくしたことを特徴とする。
【0007】
【作用】
したがって本考案によれば、周溝をリップ部が終了する位置の腰部を除いた範 囲に設けることにより、腰部の強度が高められリップ部が軸に圧接する際に腰部 に亀裂が発生することがない。
【0008】 また本考案によれば、腰部に近接する部分の周溝の深さを他の部分の周溝の深 さよりも小さくするか、または周溝の深さをリップ部の先端から腰部にかけて漸 次小さくすることにより、リップ部が軸に圧接する際に腰部が大変形しても、腰 部付近の強度が高くまた応力を分散させることができる。
【0009】
【実施例】
図1は本考案の一実施例を示すものである。オイルシールは、断面L字形の金 属補強環1にゴムや合成樹脂等の弾性材料からなるシール部2を一体成形したも のである。シール部2の内周側先端部にはリップ部3が形成され、その軸方向外 側内周面には周溝4が形成されている。この周溝4は、オイルシール成形金型の 該当する面に旋削によりそれぞれ独立した環状の溝を形成することにより形成し たものである。リップ部3の軸方向外側内周面の終端の曲面部分は腰部5になっ ており、この腰部5には周溝4が形成されていない。このオイルシールは、外周 部を機械のハウジング6に圧入され、内周部のリップ部3には軸7が挿入され、 スプリング8により軸7に圧接される。図において左側が機械の内側になり、右 側が機械の外側になり、機械内側の油が往復動する軸7を伝わって機械外側に漏 れるのを防止する。
【0010】 図2は上記オイルシールのリップ部3の軸方向外側内周面を拡大して図示した ものである。連続する周溝4は、隣接する周溝と周溝の間が山になるので、見方 を変えれば突起と見ることができ、本実施例では、成形金型に形成した周溝によ って出来た突起を周溝4と表現する。周溝4を設けるリップ先端からの範囲Wは 1.9mmであり、腰部5は半径Rが0.5mmの曲面に形成され、その中心Oを通 ってリップ部3の軸方向外側内周面に一致する腰部5の接線Tに直角な線Sまで の範囲が腰部であり、線Sが周溝4を設ける範囲Wの限界である。本実施例では 、この線Sから周溝4のピッチPだけ間隔を空けてから周溝4を設けてある。各 周溝4のピッチPは0.1mmであり、腰部5側の範囲W1に設けた4個の周溝4 の深さD1は、0.01mm、残りのリップ先端側の範囲W2に設けた周溝4の深 さD2は0.03mmである。
【0011】 次に本考案の効果を実証するための試験について説明する。まず、周溝4の深 さに関する試験結果を図3に示す。この試験は、上記実施例において、範囲Wの 全域において周溝4の深さを均一とし、それぞれ0.1、0.05、0.04、 0.03、0.02、0.01mmの6種類の試料について5回試験した結果を表 わしている。この図から明らかなように、周溝4の深さを均一とした場合には、 深さ0.01mm以上、0.03mm未満までが腰部5付近に亀裂の発生しない良好 な深さとすることができる。周溝4の深さを0.01mmよりもさらに小さくする と、摺動抵抗が増加するので好ましくない。
【0012】 次に、周溝4の深さを均一にせず、上記実施例のように腰部5に近接する部分 を他の部分よりも小さくした場合の試験結果を図4に示す。ここで、タイプA、 B、D、Eは上記実施例におけるD1、D2をそれぞれ変えたものであり、タイ プCは範囲W1における4個の周溝のうち、腰部5側の2個の深さを0.01mm とし、残りの2個の深さを0.02mmとし、範囲W2における深さを0.03mm としたものである。試験条件は上記試験と同じである。
【0013】 図4から明らかなように、腰部5側の周溝4の深さD1を0.03mmとしたタ イプAの試料を除いては腰部5付近に亀裂の発生しない良好な結果が得られた。 ただ、リップ先端側の深さD2を0.02mmにしたタイプEについては、摺動抵 抗の増加による異音の発生があったので好ましくない。したがって結論としては 、腰部5側の深さD1は0.01mm以上、0.03mm未満とし、リップ先端側の 深さD2は0.03mmから0.1mmの範囲とすることがよい。
【0014】
【考案の効果】
以上のように、本考案によれば、周溝をリップ部が終了する位置の腰部を除い た範囲に設けることにより、リップ部が軸に圧接する際に腰部が大変形しても、 腰部の強度が高く亀裂が発生することがない。
【0015】 また本考案によれば、腰部に近接する部分の周溝の深さを他の部分の周溝の深 さよりも小さくするか、または周溝の深さをリップ部の先端から腰部にかけて漸 次小さく形成することにより、リップ部が軸に圧接する際に腰部が大変形しても 、腰部付近の強度が高くまた応力を分散させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示すオイルシールの部分断
面図。
【図2】同実施例における周溝部分の拡大断面図。
【図3】同実施例における効果を確認するための試験結
果を示す一覧図。
【図4】同実施例における効果を確認するための別の試
験結果を示す一覧図。
【符号の説明】
1 金属補強環 2 シール部 3 リップ部 4 周溝 5 腰部 6 ハウジング 7 軸 8 スプリング

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸に嵌合するリップ部の軸方向外側内周
    面に小さなピッチで周溝を設けたオイルシールにおい
    て、前記周溝を前記リップ部が終了する位置の腰部を除
    いた範囲に設けるとともに、前記腰部に近接する部分の
    周溝の深さを他の部分の周溝の深さよりも小さくしたこ
    とを特徴とする耐圧往復動用オイルシール。
  2. 【請求項2】 軸に嵌合するリップ部の軸方向外側内周
    面に小さなピッチで周溝を設けたオイルシールにおい
    て、前記周溝を前記リップ部が終了する位置の腰部を除
    いた範囲に設けるとともに、前記周溝の深さを前記リッ
    プ部の先端から腰部にかけて漸次小さくしたことを特徴
    とする耐圧往復動用オイルシール。
JP1993054372U 1993-10-07 1993-10-07 耐圧往復動用オイルシール Expired - Fee Related JP2598568Y2 (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1701071A1 (en) 2005-03-08 2006-09-13 Carl Freudenberg KG Oil seal
JP2012530014A (ja) * 2009-06-16 2012-11-29 ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング マスタシリンダ用のカップ、有利にはタンデムマスタシリンダ、およびそのようなカップを備えたタンデムマスタシリンダ

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