JPH0723841U - バックラッシュレス伝動装置 - Google Patents

バックラッシュレス伝動装置

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JPH0723841U
JPH0723841U JP6134293U JP6134293U JPH0723841U JP H0723841 U JPH0723841 U JP H0723841U JP 6134293 U JP6134293 U JP 6134293U JP 6134293 U JP6134293 U JP 6134293U JP H0723841 U JPH0723841 U JP H0723841U
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gear
gears
backlashless
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driven gear
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JP6134293U
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Inventor
秀臣 豊武
Original Assignee
シグマエンジニアリング株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目 的】 原動機の回転力をギヤにより伝達するバッ
クラッシュレス装置において、複数の歯車を組合わせ、
これらの歯車を互いに位相をずらせてラック等の被伝動
ギヤに噛合することにより、駆動ギヤと被伝動ギヤとの
間に位相差を発生させ、バックラッシュをゼロにするこ
と。 【構 成】 原動機の回転力を駆動ギヤおよび複数の中
立ギヤと被動ギヤとにより被伝動ギヤに伝達する。一方
の被動ギヤを被伝動ギヤ歯の左傾斜面に当接し、他方の
被動ギヤを被伝動ギヤ歯の右傾斜面に当接することによ
り、位相差を発生させる。上記回転力をラックあるいは
ウォームギヤ、内歯歯車、外歯歯車等の種々のギヤに伝
達することにより、駆動装置あるいは変速装置として利
用する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、ノンバックラッシュの歯車伝動装置に関するもので、特に自動組立 加工ライン等における被加工物の搬送装置に適しており、該搬送装置に用いられ るラックギヤにおいてバックラッシュのない歯車駆動装置、あるいは歯車駆動に よるバックラッシュのない変速装置に係わるものである。
【0002】
【従来の技術】
近年の生産技術の進歩は目覚しく,それにともない高度な搬送技術・位置決め 制御技術が要求されている。ところが、この種の技術においては、被加工物を移 動させる際、大半が歯車を介在して行われている。しかしながら、この歯車には 、熱影響による膨張・収縮あるいは負荷時の歯車・軸等の撓みを吸収するために 、必ずバックラッシュを設ける必要がある。このバックラッシュがあって、歯車 としての機能を発揮できるのである。 しかし、このバックラッシュのために位置決め精度が著しく悪化するとともに 振動・騒音の原因にもなっている。
【0003】 これに対し、特開平2−304243号公報に記載の歯車が提案されている。 この歯車は、図5に示すように、歯20が弾性のある材料で形成され、且つ各歯 20に歯厚を等分する半径方向の平面を含み歯20の先端21から少なくともピ ッチ円22に至る溝23を設けたものである。 そして、この歯車を噛み合わせる際、バックラッシュを設けず、むしろ歯面に 負荷をかけ、歯20が弾性変形するくらいにして噛み合わせるようにしたもので ある。
【0004】 この他、図示しないが実開平2−134351号公報または実開平3−158 号公報に記載されているようなバックラッシュレス歯車が提案されている。これ らの歯車は、いずれも一個の歯車を縦割りに2分割して主歯車と副歯車とし、こ の主・副歯車を弾性部材を介して位相をずらせ係合するようにしたものである。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
ところが、上記のような構成の場合、前者においては溝形成のための加工およ び繰り返し荷重によるクリープ強度等に問題が残り、後者においては製作加工精 度が要求されるとともに軽荷重には適するかもしれないが重荷重には不適である という問題が残る。 特に、搬送装置に用いる場合、重量物を支持しながら急加速・急減速しなけれ ばならない。しかも、その繰り返し動作が多い。したがって、搬送技術において は、重荷重に耐え、しかも急激な加・減速に対する繰り返し荷重に耐えるもので なければならない。
【0006】
【目的】
本考案は、上記種々の欠点を解消すべくなされたもので、複数の歯車を組み合 わせ、これらの歯車を互いに位相をずらせてラック等の被伝動ギヤに噛合するこ とにより、駆動ギヤと被伝動ギヤとの間に位相差を発生させ、バックラッシュを 無くそうとしたものである。 そして、本考案によるバックラッシュレス伝動装置の用途として、駆動装置あ るいは変速装置に提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
モータ等の回転力を伝達する駆動装置である。 モータ等の原動機に直結あるいは、減速機を介して連結した駆動ギヤに複数 の中立ギヤを噛合する。 上記中立ギヤと同軸上にそれぞれ被動ギヤを軸支持し、これら被動ギヤを互 いに位相をずらせて被伝動ギヤに噛合する。 本考案によるバックラッシュレス伝動装置の基本的な要件は上記〜により 構成されるものであり、上記被動ギヤをラック等の歯竿に噛み合わせれば駆動装 置として適用される。また、通常の内歯歯車や外歯歯車に噛み合わせれば変速装 置として適用される。
【0008】
【作用】
モータ等の原動機を動作すると、その回転力は、駆動ギヤから中立ギヤそれか ら被動ギヤへと伝達される。この被動ギヤがラック・ウォームギヤ等の所望の被 伝動ギヤに噛合しており、種々の機器を作動あるいはラック上を滑動することに なる。 上記の種々の機器あるいはラック等の被動ギヤに被伝動ギヤを噛合させる際に 、一方の被動ギヤを被伝動ギヤ歯面に当接して軸支し、且つ他方の被動ギヤを被 伝動ギヤの他方向傾斜の歯面に当接するように軸支する。このように、複数の被 動ギヤを軸支・噛合することにより、これらギヤ間には位相差が得られ、バック ラッシュが解消されることになる。 このバックラッシュレス伝動装置をラック等の歯竿に噛み合わせれば駆動装置 として利用され、内歯歯車、外歯歯車あるいはウォームギヤに噛み合わせること により変速装置として利用しうる。
【0009】
【実施例】
本考案による実施例を図面により説明する。図1は本考案による駆動装置の一 実施例を示す平面図、図2は他の実施例を示す平面図、図3は図1あるいは図2 の左側方より見た図で被動ギヤと被伝動ギヤとの噛合状態を示す概要図、図4は 駆動軸と被駆動軸とが交差するウォームギヤとの噛み合い状態を示す平面図、図 5は従来技術のバックラッシュレスギヤの噛合状態を示す概略図である。 なお、本実施例では、理解しやすくするために本考案によるバックラッシュレ ス伝動装置をラックギヤ等の歯竿に適用した場合について説明する。
【0010】 図1において、1は本考案によるバックラッシュレス伝動装置で、該バックラ ッシュレス伝動装置1は、電動モータ・油圧モータ・エアモータ等の原動機2、 駆動ギヤ3、中立ギヤ4および被動ギヤ5の主要部品他で構成されている。原動 機2と駆動ギヤ3とは、直結あるいは減速機を介して継手6により連結されてい る。駆動ギヤ3の両側には、中立ギヤ4,4′ が噛合されており、これら中立 ギヤ4,4′は駆動ギヤ3の回動により同一方向に回転する。そして、この中立 ギヤ4,4′と被動ギヤ5,5′は、軸7,7′に支持されている。該軸7,7 ′には、カラー8,8′がそれぞれ介装されており、中立ギヤ4,4′を軸7, 7′に螺合した際、該中立ギヤ4,4′のストッパとして位置決めするとともに 軸芯方向に対するガタを規制するものである。
【0011】 次に被動ギヤ5,5′とラック等の被伝動ギヤ9との間でバックラッシュをゼ ロにするための位相調整について説明する。 図1のようにバックラッシュレス伝動装置1を被伝動ギヤ9に噛合させる際、 図3に示すように被動ギヤ5が被伝動ギヤ9の歯10の左傾斜面となる歯面10 aに当接するように、且つ被動ギヤ5′が被伝動ギヤ9の歯10の右傾斜面とな る歯面10bに当接するように調整する。この状態でナット等の締め付部材11 ,11′で締込み、中立ギヤ4,4′をカラー8,8′に対し固着する。この間 、中立ギヤ4,4′は駆動ギヤ3と噛合しており、しかも中立ギヤ4,4′は、 締付部材11,11′とのダブルナット効果で、軸7,7′に固着されることに なる。
【0012】 従って、被動ギヤ5,5′と被伝動ギヤ9との間には、図3に示すように被動 ギヤ5,5′に位相差を保持した状態で噛合している。そのため、例えば図3に おいて、左方向(図3中実線矢印方向)に駆動するときは被動ギヤ5により駆動 力が与えられ、逆に右方向(図3中点線矢印方向)に駆動するときは被動ギヤ5 ′により駆動力が与えられ、バックラッシュもなく精度よく駆動される。
【0013】 図2に本考案による第二実施例を示す。図1と同一のものは、同じ符号を付し ており詳細な説明は省略する。同図において、12,12′はシフトフォークで 、中立ギヤ4,4′を位置決めするためのものである。この場合、中立ギヤ4, 4′は軸7,7′に対し螺合しても良く、スプラインにて装着しても良い。中立 ギヤ4,4′は軸7,7′に装通し、上記シフトフォーク12,12′で押し進 められ駆動ギヤ3に螺合した状態で、締付部材11,11′により固着される。 被動ギヤ5,5′の位相差調整については、前記実施例と同じであり、説明は 省略する。
【0014】 なお、前記実施例では被動ギヤ5を歯10の左傾斜面10aに、被動ギヤ5を 右傾斜歯面10bに当接したが、互いに逆の傾斜歯面に当接するようにしても良 いことは言うまでもない。 また、軸7,7′と中立ギヤ4,4′および締付部材11,11′とのネジ山 を、例えば軸7は右ネジ、軸7′は左ネジにすれば、より締付力に効果がある。
【0015】 次に図4において、駆動軸と被駆動軸とが交差する場合の実施例について説明 する。図1と同一のものは、同じ符号を付しており詳細な説明は省略する。 同図において、13,13′はウォームギヤで、該ウォームギヤ13,13′ は、中立ギヤ4,4′とともにそれぞれ軸7,7′に軸支されており、中立ギヤ 4,4′は前記した実施例と同様にして軸7,7′に固着されている。そして、 ウォームギヤ13,13′は、原動機2の駆動軸14に交差する被駆動軸15に 支持されたウォームホイール16に噛み合っている。
【0016】 変速装置としての構成は上記の通りであり、ウォームホイール16とウォーム ギヤ13,13′との間でバックラッシュをゼロにするための位相調整について は、前記で説明したのと同様に行えばよい。 なお、変速装置の実施例として被駆動軸15が駆動軸14に交差するウォーム ギヤの場合を示したが、これに限定するものではなく、これらの軸が平行な場合 であってもよい。この場合、被駆動軸15に軸支されるギヤは内歯歯車であって も外歯歯車であってもよいことは言うまでもない。
【考案の効果】
上記の如く構成することにより、種々の機器あるいはラックに噛合する被動ギ ヤを複数個とし、これらの被動ギヤに位相差を与えているために、常にバックラ ッシュをゼロに保つことが可能になったとともに、振動や騒音も著しく低減する ことが可能になった。 また、本バックラッシュレス装置によれば、重荷重の搬送装置に対しても大容 量の原動機を搭載すれば、適用が可能であることは言うまでもない。 そのため、バックラッシュレス装置を駆動装置・変速装置に適用すれば、位置 決め制御の精度を著しく向上させることが可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】駆動装置の一実施例を示す平面図である。
【図2】駆動装置の他の実施例を示す平面図である。
【図3】図1および図2の左側方より見た図で、被動ギ
ヤとの噛合状態を示す概要図である。
【図4】ウォームギヤに噛合し変速装置として利用した
実施例を示す平面図である。
【図5】従来技術を示す概略図である。
【符号の簡単な説明】
1 バックラッシュレス駆動装置 2 原動機 3 駆動ギヤ 4,4′ 中立ギヤ 5,5′ 被動ギヤ 7,7′ 軸 8,8′ カラー 9 ラック(歯竿) 10 歯 12,12′ シフトフォーク 13,13′ ウォームギヤ 16 ウォームホイール

Claims (6)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】モータ等の原動機の回転力をギヤにより伝
    達する駆動装置において、該原動機に直結あるいは減速
    機を介して連結した駆動ギヤに複数の中立ギヤを噛み合
    わせ、該中立ギヤと同軸上にそれぞれ被動ギヤを軸支す
    るとともに、これら被動ギヤを互いに位相をずらせて被
    伝動ギヤに噛合したことを特徴とするバックラッシュレ
    ス伝動装置。
  2. 【請求項2】中立ギヤと被動ギヤを支持する軸上に、カ
    ラーを介して中立ギヤを位置決め固着することを特徴と
    する請求項1に記載のバックラッシュレス装置。
  3. 【請求項3】中立ギヤと被動ギヤを支持する軸上に、シ
    フトフォークを介して中立ギヤを位置決め固着すること
    を特徴とする請求項1に記載のバックラッシュレス装
    置。
  4. 【請求項4】被動ギヤをラック等に噛み合わせることに
    より請求項1のバックラッシュレス伝動装置を駆動装置
    に利用したことを特徴とするバクラッシュレス駆動装
    置。
  5. 【請求項5】被動ギヤおよび中立ギヤを支持する軸と交
    差する軸に軸支されたギヤに噛み合わせることにより請
    求項1バックラッシュレス伝動装置を変則装置に利用し
    たことを特徴とするバックラッシュレス変則装置
  6. 【請求項6】被動ギヤおよび中立ギヤを支持する軸に平
    行な軸に軸支されたギヤに噛み合わせることにより請求
    項1のバックラッシュレス伝動装置を変則装置に利用し
    たことを特徴とするバックラッシュレス変則装置。
JP6134293U 1993-10-08 1993-10-08 バックラッシュレス伝動装置 Pending JPH0723841U (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017057946A1 (ko) * 2015-10-01 2017-04-06 박미리 감속기
KR102007323B1 (ko) * 2018-05-10 2019-08-05 설인환 동력전달장치
KR102171562B1 (ko) * 2020-05-20 2020-10-29 한상권 감속기 및 이를 포함하는 구동모듈

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