JPH07235932A - パケット交換装置 - Google Patents

パケット交換装置

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JPH07235932A
JPH07235932A JP22404894A JP22404894A JPH07235932A JP H07235932 A JPH07235932 A JP H07235932A JP 22404894 A JP22404894 A JP 22404894A JP 22404894 A JP22404894 A JP 22404894A JP H07235932 A JPH07235932 A JP H07235932A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】容易に同報機能を実現できるアドレス制御装置
を提供する。 【構成】複数のセルを各々記憶するための複数のセル記
憶部を有するセル記憶装置と、このセル記憶装置の各セ
ル記憶部に記憶されたセルの読み出しアドレス及び書き
込みアドレスを生成する複数のアドレス生成ユニット1
5それぞれ伝送路を介してループ状に接続されたアドレ
ス生成装置とを具備し、このアドレス生成装置が、各セ
ルに付加された宛先情報を記憶する複数の宛先情報レジ
スタ11と、複数の宛先情報レジスタ11及び複数のセ
ル記憶部に対応して設けられ、セルが記憶されるアドレ
スを記憶する複数のアドレスポインタレジスタ14と、
宛先情報レジスタ11とアドレスポインタレジスタ14
の制御を行うカラム制御装置12とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ATMセル(以下、セ
ルと呼ぶ)と呼ばれる固定の長さであるパケットの交換
処理を行うATM交換装置に関わり、特に固定の長さで
あるパケットのそれぞれに付加されたヘッダと呼ばれる
宛先情報に基づいて交換処理を行うためのパケット交換
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】パケット交換装置の一例としてATM交
換装置が従来から知られている。このATM装置はセル
を記憶するための記憶領域を有効に活用するために、通
常各出力ポート当てのセルを蓄積しておく共通の記憶装
置を設けて、この記憶装置に蓄積されたセルを交換処理
する。このようなATM交換装置は、異なる出力ポート
当てのセルを共通のセル記憶装置に蓄積させて、この蓄
積されたセルを交換処理することから共通バッファ型交
換装置とも呼ばれている。
【0003】従来のATM交換装置は、図41に示され
るように外部の各入力ポートから入力されたセルを多重
化する多重化装置MUXと、多重化装置で多重化された
セルを記憶するセル記憶装置CBと、セル記憶装置CB
に記憶されたセルを多重化出力して、この多重化出力さ
れたセルを分離する分離装置DMUXと、セル記憶装置
CBに記憶されているセルの記憶領域を示すアドレスを
制御するアドレス制御装置ACNTとで構成されてい
る。
【0004】アドレス制御装置ACNTは、セル記憶装
置CBに次に記憶するセルを書き込むための記憶領域を
示したアドレスを記憶するために出力ポート毎に設けら
れた書き込みアドレスレジスタWAと、各書き込みアド
レスレジスタWAを制御する書き込み制御装置WCNT
と、次に分離装置に出力するセルの読み出しアドレスを
記憶するための出力ポート毎に設けられた読み出しアド
レスレジスタRAと、各読み出しアドレスレジスタRA
を制御する読み出し制御装置RCNTと、書き込み制御
装置WCNTと読み出し制御装置RCNTを制御する制
御装置CNTと、空きアドレスを記憶している空きアド
レス記憶装置EMEMとで構成されている。
【0005】共通バッファ型交換装置は、通常各出力ポ
ートごとに論理的なFEFO(First In Fi
rst Out)を用いた共通バッファにより構成され
ている。共通バッファ型交換装置の共通バッファは、図
42に示すように、各出力ポート宛のセルを記憶した記
憶領域を示すアドレスをポインタによって関連付けてチ
ェーン状につなげた構成にしている。この構成を利用し
たアドレス制御装置の動作を説明する。各出力ポート毎
にアドレスポインタチェーンで連結された次に出力する
セルのアドレスは、各読み出しアドレスによって示され
る。すなわち、読み出しアドレスRAが指しているアド
レスで指定された記憶領域に記憶されているが、対応す
る出力ポート行きのセルの中でも最も古いセルであり、
次に出力されるセルとなる。
【0006】読み出しアドレスRAで示されたアドレス
に記憶されているセルが出力されたとき、その次にアド
レスに対応したアドレスポインタの値が読み出され、読
み出しアドレスにこのアドレスポインタの値が入力さ
れ、これが次に読み出すセルのアドレスとなる。
【0007】また、新たに入力されたセルはセルのヘッ
ダを書き込みアドレス制御装置ACNTによって解析
し、出力ポート宛に対応する書き込みアドレスポインタ
で示されたアドレスに対応する記憶領域に記憶される。
この後、空きアドレス記憶装置から空きアドレスが読み
出され、これが次に書き込みアドレスとなり、セル記憶
装置と書き込みアドレスに記憶される。このようにして
各出力ポートに対応した論理的なFIFOが形成され
る。
【0008】また、ATM交換装置は、同報機能が必要
となる。同報機能は入力ポートから入力されたセルを複
数のポートに出力する機能である。前述したATM交換
装置で同報機能を実現するためには、入力ポートから入
力されたセルを入力の際に複数にコピーしてセル記憶装
置に記憶させる方法がある。この方法では、セル記憶装
置への書き込み速度が同報機能がない場合のN(ポート
数)倍になってしまうという問題がある。また、上記し
た従来のATM交換装置は、セルを記憶した記憶領域を
示すアドレスをアドレスポインタによりチェーン状につ
ないだ方法を利用しているので、異なる出力ポートに同
じセルを伝送するためにアドレスポインタを分岐される
ことは不可能となり、同報機能の実現が困難となるとい
う問題があった。また、別の実現方法に従来では、異な
る出力ポートへ出力する時に、複数回読み出して出力す
る方法がある。この方法の場合、セル記憶装置に記憶さ
れているセルが読み出された回数を計算し、すべての複
写先に出力された場合にそのセルを消去する。したがっ
て、読み出された回数を計数するための計数手段が別個
必要である。
【0009】また、ATM交換装置ではそれぞれのセル
がどれくらいセル記憶装置内に滞留しているかを知るこ
とは重要なことである。例えば音声データのように、遅
延時間の揺らぎが伝送品質に大きな影響を及ぼす通信
は、伝送遅延揺らぎを小さくすることが要求される。従
来、図71に示したような遅延揺らぎの大きいセルを廃
棄するための装置は、時刻を発生する計数装置178
と、この計数装置178によって生成された時刻を各入
力ポートから入力されたセルに付加するタイムスタンプ
付加装置171〜173と、タイムスタンプ付加装置1
71〜173から出力されたセルの交換を行うセル交換
装置174と、セル交換装置174から出力されたセル
に付加されているタイムスタンプ情報と計数装置178
から転送された現在の時刻との差を計算し、その結果に
応じてセルの出力を制御するために各出力ポート毎に設
けられたセル出力装置175〜177とで構成されてい
た。この装置に入力されたセルは、各入力ポート毎に設
けられた各タイムスタンプ付加装置171〜173によ
って、計数装置178で生成された時刻が付加され、セ
ル交換装置174へ転送される。セル交換装置174で
は、セルに付加されている宛先情報をもとに交換動作が
行われ、各出力ポート毎に設けられた各セル出力制御装
置175〜177へと転送される。各セル出力制御装置
175〜177は、セルに付加されているタイムスタン
プ情報と計数装置178によって生成された現在の時刻
との差を求める。各セル出力制御装置175〜177
は、その差が定められた値より大きかった場合は、遅延
が上限値を越えたのでそのセルを廃棄する。このように
して、遅延の大きいセルを廃棄することが可能となる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】以上述べたように、ア
ドレス制御装置をFIFOで実現した構成にすると、出
力ポート毎にアドレスポインタを用いてチェーン状に連
結されるための制御が必要となるばかりか、空きアドレ
スを一括管理する空きアドレス制御装置が別個必要にな
り、これらを合わせて制御するために制御が複雑になる
問題点があった。
【0011】また、従来では、ATM交換装置で生じた
遅延の大きいセルは、セル出力制御装置に伝送されるま
で廃棄されないので、廃棄されるべきセルもATM交換
装置のセル記憶装置内の記憶領域を占有してしまい、セ
ルを記憶するための記憶領域を有効利用できないという
問題点があった。
【0012】本発明のパケット交換装置はこのような課
題に着目してなされたものであり、その第1の目的とす
るところは、同報機能を容易に実現できるパケット交換
装置を提供することにある。
【0013】また、本発明の第2の目的は、遅延の大き
いセルを廃棄する機能をもつパケット交換装置を提供す
ることにある。
【0014】
【課題を解決するための手段及び作用】上記目的を達成
するために、異なる複数の入力ポートから入力された宛
先情報を付加した情報データで構成されるパケットそれ
ぞれから得られる少なくとも情報データを記憶するため
の記憶手段と、各パケットから得られる宛先情報それぞ
れを入力された順に記憶するために接続された複数の宛
先情報記憶手段と、各宛先情報記憶手段それぞれに対応
して設けられ、各宛先情報記憶手段に記憶されている宛
先情報に対応する少なくとも情報データが記憶された記
憶手段の記憶領域を示すアドレス情報を記憶するために
設けられた複数のアドレス情報記憶手段と、宛先情報が
入力された順に各宛先情報記憶手段を検索して、特定の
出力ポートに対応する宛先情報を記憶している宛先情報
記憶手段に対応するアドレス情報記憶手段に記憶された
アドレス情報を読み出し、このアドレス情報によって示
された記憶手段の記憶領域に記憶されている少なくとも
情報データを特定の出力ポートに出力するように制御す
ると共に、前記特定の出力ポートに出力した少なくとも
情報データに対応する宛先情報記憶手段及びアドレス情
報記憶手段より以降に記憶された宛先情報記憶手段及び
アドレス情報記憶手段の内容を順次次に宛先情報記憶手
段及びアドレス情報記憶手段にシフトさせた結果、空状
態となった宛先情報手段及びアドレス情報記憶手段の
内、少なくともアドレス情報記憶手段には読み出された
アドレス情報を記憶するように制御する制御手段とから
構成されたパケット交換装置が提供される。
【0015】更に各宛先情報記憶手段に記憶された宛先
情報は、出力ポートそれぞれに対応した少なくとも出力
ポート数分のビット情報からなり各宛先情報記憶手段は
各出力ポート宛の宛先情報を記憶するために少くとも前
記出力ポート数分のビット情報が記憶できるビット情報
記憶領域を有するように構成されているので、異なる出
力ポートに同じ情報データが出力できるという同報機能
が容易に実現できる。
【0016】また、更に上記パケット交換装置は、各宛
先情報記憶手段及びアドレス記憶手段に対応して各宛先
情報記憶手段に宛先情報が記憶されてからの時間をカウ
ントするために複数の滞留時間カウンタを備え、制御手
段は、更に予め定められた時間情報と各滞留時間カウン
タの値とを比較して、予め定められた時間情報より各滞
留時間のカウンタの値の方が大きい時に、この滞留時間
カウンタに対応する宛先情報記憶手段及びアドレス情報
記憶手段以降に記憶されている宛先情報記憶手段及びア
ドレス情報記憶手段の内容を順次次の宛先情報記憶手段
及びアドレス情報記憶手段にシフトさせた結果、空状態
となった宛先情報記憶手段及びアドレス情報記憶手段の
少なくともアドレス記憶手段には読み出されたアドレス
情報を記憶するように制御しているので、特定のパケッ
トを優先的に出力する優先機能が実現できる。
【0017】また、宛先情報を付加した情報データで構
成されるそれぞれのパケットを入力するための複数の入
力ポートと、少なくとも情報データを出力するための出
力ポートと、複数の入力ポートから入力された各パケッ
トを多重化する多重化手段と、多重化手段で多重化され
た各パケットから得られる少なくとも情報データを記憶
するための記憶手段と、各パケットから得られる宛先情
報それぞれを入力された順に記憶するために接続された
複数の宛先情報記憶手段と、各宛先情報記憶手段それぞ
れに対応して設けられ、各宛先情報記憶手段に記憶され
ている宛先情報に対応する少なくとも情報データが記憶
された記憶手段の記憶領域を示すアドレス情報を記憶す
るための複数のアドレス情報記憶手段と、宛先情報が入
力された順に各宛先情報記憶手段を検索して、特定の前
記出力ポートに対応する宛先情報を記憶している宛先情
報記憶手段に対応するアドレス情報記憶手段に記憶され
たアドレス情報を読み出し、このアドレス情報によって
示された記憶手段の記憶領域に記憶されている少なくと
も情報データを読み出すように制御すると共に、特定の
出力ポートに出力した少なくとも情報データに対応する
宛先情報記憶手段及びアドレス情報記憶手段より以降に
記憶された宛先情報記憶手段及びアドレス情報記憶手段
の記憶内容を順次次の宛先情報記憶手段及びアドレス情
報記憶手段にシフトさせた結果、空状態となった宛先情
報記憶手段及びアドレス情報記憶手段のアドレス情報記
憶手段に前記読み出されたアドレス情報を記憶するよう
に制御する制御手段と、制御手段で読み出された特定の
出力ポート宛の少なくとも情報データを特定の出力ポー
ト宛に分離して出力するための分離手段と、から構成さ
れたことを特徴とするものである。
【0018】更に、宛先情報をそれぞれに付加した複数
の情報データそれぞれから得られる少なくとも情報デー
タを記憶するための記憶手段と、各情報データから得ら
れる宛先情報それぞれを入力された順に記憶するために
接続された複数の宛先情報記憶手段と、各宛先情報記憶
手段それぞれに対応して設けられ、各宛先情報記憶手段
に記憶されている宛先情報に対応する情報データが記憶
された記憶手段の記憶領域を示すアドレス情報を記憶す
るための複数のアドレス情報記憶手段と、宛先情報が入
力された順に各宛先情報記憶手段を検索して、特定の宛
先情報を記憶している宛先情報記憶手段に対応するアド
レス情報記憶手段に記憶されたアドレス情報を読み出
し、このアドレス情報によって示された記憶手段の記憶
領域に記憶されている少なくとも情報データを読み出す
ように制御すると共に、読み出された少なくとも情報デ
ータに対応する宛先情報記憶手段及びアドレス情報記憶
手段より以降に記憶されている宛先情報記憶手段及びア
ドレス情報記憶手段の記憶内容を順次次の宛先情報記憶
手段及びアドレス情報記憶手段にシフトさせた結果、空
状態となった宛先情報記憶手段及びアドレス情報記憶手
段の内アドレス情報記憶手段には読み出されたアドレス
情報を記憶するように制御する制御手段と、から構成さ
れたことを特徴とするものである。
【0019】また、異なる複数の入力ポートから入力さ
れた宛先情報を付加した情報データで構成されるパケッ
トそれぞれから得られる少なくとも情報データを記憶す
るための記憶手段と、各パケットから得られる宛先情報
それぞれを入力された順に記憶するために接続された複
数の宛先情報記憶手段と、各宛先情報記憶手段それぞれ
に対応して設けられ、各宛先情報記憶手段に記憶されて
いる宛先情報対応する情報データが記憶された記憶手段
の記憶領域を示すアドレス情報を記憶するための複数の
アドレス情報記憶手段と、記憶手段から読み出された少
なくとも情報データを出力するための複数の出力ポート
から構成されたパケット交換装置であって、宛先情報が
入力された順に各宛先情報記憶手段を検索するステップ
と、特定の出力ポートに対応する宛先情報を記憶してい
る宛先情報記憶手段に対応する前記アドレス情報記憶手
段に記憶された前記アドレス情報を読み出すステップ
と、読み出すステップと読み出されたアドレス情報によ
って示された記憶手段の記憶領域に記憶されている少な
くとも情報データを読み出すステップと、特定の出力ポ
ートに出力した少なくとも情報データに対応する宛先情
報記憶手段及びアドレス記憶手段より以降に記憶されて
いる宛先情報記憶手段及びアドレス情報記憶手段の記憶
内容を順次次の宛先情報記憶手段及びアドレス情報記憶
手段にシフトするステップと、シフトするステップを実
行した結果、空状態となった宛先情報記憶手段及びアド
レス情報記憶手段のアドレス情報記憶手段に読み出され
たアドレス情報を記憶するように制御するステップと、
から構成されたことを特徴とするものである。
【0020】更に、宛先情報をそれぞれに付加した情報
データをそれぞれから得られる少なくとも情報データを
記憶するための記憶手段と、各情報データに付加された
宛先情報それぞれを入力された順に記憶するために接続
された複数の宛先情報記憶手段と、各宛先情報記憶手段
それぞれに対応して設けられ、各宛先情報記憶手段に記
憶されている宛先情報に対応する情報データが記憶され
た記憶手段の記憶領域を示すアドレス情報を記憶するた
めの複数のアドレス情報記憶手段とで構成されたバッフ
ァ装置であって、宛先情報が入力された順に各宛先情報
記憶手段を検索するステップと、特定の宛先情報を記憶
している宛先情報記憶手段に対応するアドレス情報記憶
手段に記憶されたアドレス情報を読み出すステップと、
このアドレス情報によって示された記憶手段の記憶領域
に記憶されている少なくとも情報データを読み出すステ
ップと、読み出すステップで読み出された少なくとも情
報データに対応する宛先情報記憶手段及びアドレス情報
記憶手段より以降に記憶されている宛先情報記憶手段及
びアドレス情報記憶手段の記憶内容を順次次の宛先情報
記憶手段及びアドレス情報記憶手段にシフトするステッ
プと、シフトするステップを実行した結果、空状態とな
った宛先情報記憶手段及びアドレス情報記憶手段のアド
レス情報記憶手段のアドレス記憶手段に読み出されたア
ドレス情報を記憶するように制御するステップと、から
構成されたことを特徴とするものである。
【0021】
【実施例】以下に図面を参照して本発明の実施例を説明
する。
【0022】図1は本発明のパケット交換装置の一例と
してATM交換装置の全体構成を示す図である。ATM
交換装置7は各入力ポート#0〜#N−1から入力され
たセルを多重化する多重装置1と、多重化されたセルを
記憶するセル記憶装置2と、セル記憶装置2から出力さ
れた多重化されたセルを分離する分離装置3と、分離装
置3に接続された出力ポート#0〜#N−1と、セル記
憶装置2に記憶されているセルの記憶領域を示したアド
レスを制御するアドレス制御装置4とで構成されてい
る。
【0023】アドレス制御装置4は、セル記憶装置2に
記憶されたセルの読み出しアドレスおよび書き込みアド
レスを生成するアドレス生成装置5と、多重装置1、分
離装置3、セル記憶装置2、アドレス生成装置5を制御
する制御装置6とで構成されている。アドレス生成装置
5は、セルに付加されている宛先情報を格納する宛先情
報レジスタ11−1〜11−Nと、各宛先情報レジスタ
11−1〜11−Nに対応して設けられ、セル記憶装置
2に記憶されたセルの記憶領域を示したアドレスが格納
されている各アドレスポインタレジスタ14−1〜14
−Nと、各宛先情報レジスタ11−1〜11−N及びア
ドレスポインタレジスタ14−1〜14−Nを一対とし
てそれぞれ制御するために設けられたカラム制御装置1
2−1〜12−Nとから構成されている。
【0024】図1で示されるATM交換装置7の動作に
ついて説明する。入力ポート#0〜N−1から入力され
たセルは、多重装置1によって多重化される。このと
き、セル付与された宛先情報をアドレス生成装置5へ転
送する。アドレス生成装置5は、セルに付与された宛先
情報を宛先情報レジスタ11−1〜11−Nの内空いて
いる宛先情報レジスタに格納する。格納された宛先情報
レジスタと対をなして設けられたアドレスポインタレジ
スタから出力されたセル記憶装置2のアドレスをセル記
憶装置2に出力する。セル記憶装置2は、多重装置1か
ら転送された多重化されたセルを、それぞれアドレス生
成装置5のアドレスポインタレジスタで生成されたアド
レスによって示された記憶領域に記憶する。セルを出力
するときには、アドレス生成装置5が、まず出力すべき
出力ポート宛てのセルを宛先情報レジスタを検索する。
そして、アドレス生成装置5がこの宛先史情報レジスタ
に対応するアドレスポインタレジスタによって示された
セル記憶装置2のアドレスを生成して、生成された読み
出しアドレスは、セル記憶装置2へ転送される。セル記
憶装置2は、アドレス生成装置5で生成された読み出し
アドレスに記憶されていたセルを出力し、分離装置3へ
転送する。分離装置3では、セル記憶装置2から転送さ
れた多重化されたセルを分離し、各出力ポート#0〜#
N−1へ出力する。 アドレス生成装置5の構成を図3
に示す。アドレス生成装置5は、宛先情報レジスタ11
−1〜11−Nと、アドレスポインタレジスタ14−1
〜14−Nと、カラム制御装置12−1〜12−Nとで
構成されるアドレス生成ユニット15−1〜15−Nを
図3に示されるように接続したものである。アドレス生
成装置5のアドレス生成ユニット15−1〜15−Nの
位置は、セルの到着順序を意味する。図3に示された例
では、下方にあるものほど古いセルであることを意味し
ている。すなわち、入力されたセルの宛先情報は、到着
順に下から格納される。この場合、アドレス生成ユニッ
ト15−Nに格納される。また、セルを出力することに
よって宛先情報の空き領域ができると、宛先情報レジス
タ11−1〜11−N及びアドレスポインタレジスタ1
4−1〜14−Nに格納されている情報が下方に向かっ
てシフトしていくように接続されているので、下方にあ
るものほど古い情報であることを意味する。宛先情報レ
ジスタ11−1〜11−Nは、アドレス制御装置4で抽
出された宛先情報を記憶するレジスタである。宛先情報
レジスタ11−1〜11−Nは、同報機能を実現するた
めに、各出力ポートに対応したレジスタで構成されてい
る。したがって、出力ポート数をNとするとNビットの
レジスタで構成されている。
【0025】アドレスポインタレジスタ14−1〜14
−Nは、セル記憶装置2に記憶されているセルの記憶領
域を示すアドレスを記憶するレジスタである。アドレス
ポインタレジスタ14−1〜14−Nの各々は、セル記
憶装置2のアドレスに1対1に対応するように初期化さ
れている。例えば、セルの記憶されるアドレスが0〜M
−1であった場合、アドレスポインタレジスタ14−1
〜14−Nの値は図2の例のように、それぞれが、0〜
M−1に初期化されている。
【0026】各カラム制御装置12−1〜12−Nは、
制御装置6から転送される制御情報をもとに、各カラム
制御装置12−1〜12−Nに対応する宛先情報レジス
タ11−1〜11−N及びアドレスポインタレジスタ1
4−1〜14−Nの書き込み及び出力の制御を行うため
の装置である。
【0027】次のアドレス生成装置5の動作について説
明する。セル記憶装置2は0,1,2,…M−1という
アドレス空間を持つものとする。ここで、Mは、セル記
憶装置2に記憶できるセルの個数である。アドレス生成
装置5及びセル記憶装置2が図2のように初期化されて
いるものとする。アドレス生成装置5は、宛先情報とア
ドレスポインタの値が対として記憶されている。セル記
憶装置2はセルが記憶される。図2は宛先が0〜3の4
出力(N=4)の場合の例である。図中“−”は、内容
が不定であることを意味する。初期状態では、セルは不
定であるのですべてに“−”が記述されている。図2の
例では、アドレスポインタレジスタ14−1〜14−N
の値は、下方から順番に0,1,2,…,M−1という
ように順序よく記憶されている。初期値はセル記憶装置
2のアドレスとアドレスポインタレジスタ14−1〜1
4−Nの値が1対1に対応していれば順序関係はどんな
ものでも良い。宛先情報はセルが無いことを示す“00
00”が記憶されている。
【0028】まず、書き込みアドレスを出力するときの
動作について説明する。一例として、初期状態から、出
力ポート0行きのAというセルが入力され、次に、出力
ポート0及び1行きのBというセルが入力され、その
後、出力ポート1,2および3行きのCというセルが入
力された場合の動作を説明する。まず、セルAが入力さ
れた場合の動作について説明する。アドレス生成装置5
には“1000”(出力ポート行き)という宛先情報が
転送される。アドレス生成装置5に送られた宛先情報
は、宛先情報レジスタ11−1〜11−Nの下方から詰
めて書き込まれる。初期状態では、宛先情報が1つも書
き込まれていないので、入力された宛先情報は最下方に
記憶される。書き込まれたカラムのアドレスポインタレ
ジスタ14−1〜14−Nの値が、セル記憶装置2のセ
ルの書き込みアドレスになる。従って、セルAは、アド
レス0に記憶される。宛先情報およびセルが書き込まれ
た後の状態を図4(a)に示す。次に、宛先情報として
“1100”という値(出力ポート0と1行き)を持つ
セルBが入力されたときの動作を説明する。アドレス生
成装置5には、“1100”という値が転送され、宛先
情報が空いている宛先情報レジスタ11−1〜11−N
の最下方に記憶される。アドレス生成装置5には、既に
1つの宛先情報が書き込まれているので下から2カラム
目の宛先情報レジスタ11−N−1に“1100”とい
う値が書き込まれる。Bというセルは、このカラムのア
ドレスポインタレジスタ14−N−1の値が示すアドレ
ス、すなわち、アドレス1に書き込まれる。宛先情報お
よびセルが書き込まれた後の状態図を4(b)に示す。
宛先情報として“0111”という値(出力ポート1,
2,および3行き)を持つセルCが入力されたときの動
作を説明する。アドレス生成装置5には、“0111”
という値が転送され、宛先情報が空いている宛先情報レ
ジスタ11−1〜11−Nの最下方に記憶される。アド
レス生成装置5には、既に2つの宛先情報が書き込まれ
ているので下から3カラム目の宛先情報レジスタ11−
N−2に“0111”という値が書き込まれる。Cとい
うセルは、このカラムのアドレスポインタレジスタ14
−N−2の値が示すアドレス、すなわち、アドレス2に
書き込まれる。宛先情報及びセルが書き込まれた後の状
態図を図4(c)に示す。読み出しアドレスを出力する
ときの動作を説明する。一例として、図4(c)の状態
から出力ポート0行きのセルを出力し、出力ポート1行
きのセルを出力し、出力ポート2行きのセルを出力する
場合の動作を説明する。セル出力のときは、出力ポート
に向かうセルの中で、最も古いセルが出力される。アド
レス生成装置5内では、古い宛先情報は、図4(c)中
の下方から到着順に記憶されている。まず、出力ポート
0行きのセルを出力する場合の動作について説明する。
出力ポート0行きのセルの中で最も古いセルは、最下の
宛先情報レジスタ11−Nによって示されたセル記憶装
置2のアドレスに記憶されているセルである。従って、
最下ユニットのアドレスポインタの値0をセル記憶装置
2に転送する。セル記憶装置2は、送られてきたアドレ
ス0に記憶されているセルAを分離装置3を介して、出
力ポート#0に出力する。出力されたセルに対応する宛
先情報の出力ポートに対応するビットは、0にリセット
される。もし、すべての出力ポートについて0が記憶さ
れている場合、そのアドレス生成ユニットより上のアド
レス生成ユニットに記憶されている情報は、それぞれ、
1段下にシフトされ、そのアドレス生成ユニットの宛先
情報およびアドレスポインタの値は、最上段のアドレス
生成ユニットに移される。そして、詰められたところに
記憶されていたアドレスポインタの値は最上部に入力さ
れる。したがって、宛先情報Aのセルを出力した後で
は、アドレス生成装置5の内容は、図5(a)のように
変更される。次に、出力ポート1行きのセルを出力する
場合の動作について説明する。出力ポート0行きのセル
を出力したので、アドレス生成装置5およびセル記憶装
置2の内容は図5(a)のようになっている。この状態
から出力ポート1行きのセルを出力するときは、アドレ
ス生成ユニットの下方より上方に出力ポート1に対応し
たレジスタの値が1であるカラムを検索する。この場
合、最下部のアドレス生成ユニットが選択される。アド
レス生成装置5からセル記憶装置2に対し、最下部のア
ドレス生成ユニットのアドレスポインタの値すなわち1
が転送される。セル記憶装置2ではアドレス1に記憶さ
れているセルBが出力される。この時、アドレス生成装
置5では、出力ポート1に対応したレジスタが0にリセ
ットされる。このセルは、まだ出力ポート0に出力しな
ければならないので詰められることはない。従って、出
力ポート1行きのセルを出力した後では、それぞれの内
容は図5(b)のように変更される。次に、出力ポート
2行きのセルを出力する場合の動作について説明する。
出力ポート2行きで最も古いセルは、アドレス生成装置
5の下から2つ目のユニットに対応するアドレスに記憶
されているセルで、セル記憶装置2のアドレス2に記憶
されているセルCである。従って、アドレス生成装置5
からは、下から2つ目のアドレスポインタの値2がセル
記憶装置2に転送され、セル記憶装置2では、アドレス
2に記憶されているセルCが読み出され、セル分離装置
に転送され出力ポート2から出力される。出力ポート2
行きのセルを出力した後にそれぞれの内容は図5(c)
のように変更される。以上のように本発明によれば、パ
ケット交換装置で容易に同報機能を実現することができ
る。
【0029】次に、宛先情報レジスタ11の構成につい
て説明する。宛先情報レジスタ11−1〜11−Nの構
成を図6に示す。宛先情報レジスタ11−1〜11−N
は、図7に示される宛先情報レジスタユニットをN個並
べたものである。宛先情報レジスタ11−1〜11−N
の内の各宛先情報レジスタユニット11a,11b…1
1nは、それぞれ出力ポートに対応している。したがっ
て、宛先情報レジスタユニット11a,11b…11n
は、出力ポートの数と同じN個必要である。セル記憶装
置2内のセルの有無は、宛先情報レジスタ11−1〜1
1−Nの各ビットの論理和(Nビット)を計算すること
で検出される。論理和が1の場合、セルが存在し、0の
場合は存在しないことが検出できる。更に宛先情報レジ
スタ11−1〜11−Nには、セルの有無を示すビット
を追加することもできる。セルの有無を示すビットを用
いた場合は、セルの有無を検出するための回路が不要に
なり、また、検出のための処理時間を省くことができる
という利点がある。セルの有無を示すビットを用いなか
った場合には、セルの有無を示すためのレジスタが不要
になり、ハード規模を小さくすることができるという利
点がある。宛先情報レジスタユニット11a,11b,
11c,…11nは、図7に示されるように、セレクタ
22とフリップフロップ21で構成されている。図7に
おいて、SINは、シフト動作時の宛先情報入力、RI
Nは、セル入力時の宛先情報入力バス10からの入力、
RSELは、RINとSINの切り替え信号、ROUT
は、フリップフロップ21の出力、RRESは、フリッ
プフロップ21のリセット信号、RENBは、フリップ
フロップ21の書き込み許可信号である。セレクタ22
は、カラム制御装置12からの指示にしたがって、入力
バスからの信号RINと隣接する宛先情報レジスタから
の信号SINの切り替えを行う。フリップフロップ21
はカラム制御装置12からの指示にしたがって、セレク
タ22によって切り替えられた信号を記憶する。セル入
力のときは、セレクタ22は入力バスからの信号を出力
するようにカラム制御装置12に指示される。セル入力
でない時は、セレクタ22はSINを出力するように指
示される。
【0030】次にアドレスポインタレジスタ14の構成
について説明する。アドレスポインタレジスタ14の構
成を図8に示す。アドレスポインタレジスタ14は図9
に示されるアドレスポインタレジスタユニット14a,
14b,…14lをL個並べたものである。セル記憶装
置2のアドレス空間の大きさをMとするとLの値は、l
og2 Mである。アドレスポインタレジスタユニット1
4a,14b,…14lは、アドレスの値を記憶するフ
リップフロップ23と、アドレスの値をアドレスポイン
タ出力バスへ出力する制御を行うトライステートバッフ
ァ24とで構成される。フリップフロップ23への書き
込みおよび、トライステートバッファ24の出力制御
は、カラム制御装置12によって行われる。フリップフ
ロップ23への書き込みはセル出力時に該当するユニッ
ト(該当するユニットを含む)より古いユニットのアド
レスポインタの指すセルが出力され、かつ、シフト動作
を伴うときに行われる。トライステートバッファ24の
出力許可は、セル入力時および出力時に、該当するカラ
ムが検索された時に行われる。カラム制御装置12の構
成を図10に示す。
【0031】カラム制御装置12は、宛先情報レジスタ
11の宛先情報と出力する宛先情報との比較を行う比較
器25と、自ユニットに対応するアドレスにセルが記憶
されているかどうかを判定する有無判定器26と、宛先
情報レジスタ11に記憶されているlの値の残り1つで
あることを判定する残りl判定器27と、比較器25、
有無判定器26、残り1判定器27、カラム制御バス1
3および隣接ユニットから転送される情報から、宛先情
報レジスタとアドレスポインタレジスタ14の制御情報
隣接カラムへの情報を生成する演算装置28とで構成さ
れている。以下にこの演算装置28の動作を説明する。
セル入力時は、該当するユニットより下方のユニットに
対応するアドレスにセルが記憶されていて、自ユニット
に対応するアドレスにセルが記憶されていなかった場合
に、宛先情報レジスタ11に入力バスから入力された宛
先情報を書き込み、アドレスポインタの値をアドレスポ
インタ出力バス16に出力する。セル出力時は、制御装
置6から転送される出力すべき宛先情報の値と、宛先情
報レジスタ11に記憶されている宛先情報の値を比較
し、一致した場合で、且つ、該当するユニットより下方
のユニットで検出されていない時にアドレスポインタレ
ジスタ14に記憶されている値をアドレスポインタ出力
バス16に出力する。このとき、宛先情報レジスタ11
に記憶されている1の個数が2以上の場合、出力した出
力ポートに対応したレジスタを0にリセットする。宛先
情報レジスタ11に記憶されているlの個数が1の場
合、アドレスポインタの値を出力すると同時に、出力し
たユニットより上方のアドレスポインタレジスタ14お
よび宛先情報レジスタ11のシフト動作を行う。
【0032】これらの動作を実現するためのカラム制御
装置12の詳細な構成の例を図11に示す。図11中に
おいて、RENBは、宛先情報レジスタ11の書き込み
許可信号、RSELは、宛先情報レジスタ11の入力切
り替え信号、RRESは、宛先情報レジスタ11のリセ
ット信号、ROUTは、宛先情報レジスタ11の値、A
PWEは、アドレスポイントレジスタ14の書き込み許
可信号、APOEは、アドレスポインタレジスタ14の
出力許可信号、OUTCは、出力する宛先情報の値、O
Mは、出力モードであることを示す信号、IMは、入力
モードであることを示す信号、EXIは、自ユニットよ
り下方のユニットに対応するアドレスにセルが記憶され
ていることを示す信号、EXOは、自ユニット対応する
アドレスにセルが記憶されていることを示す信号、FD
Iは、自ユニットより下方のユニットに出力する宛先情
報が検出されたことを示す信号、FDOは、自ユニット
以下のユニットに出力する宛先情報が検出されたことを
示す信号、SFIは、自ユニットより下方のカラムに出
力する宛先情報が検出され、かつ、そのユニットが空き
になるのでそれ以降のユニットをシフトすることを指示
する信号、SFOは、自ユニット以下のユニットに出力
する宛先情報が検出され、かつ、そのカラムが空きにな
るのでそれ以降のカラムをシフトすることを指示する信
号、EQは、自ユニットの宛先情報と出力する宛先情報
が一致したことを示す信号、INPUTは、入力時に自
ユニットに宛先情報を記憶することを示す信号、FIN
Dは、出力時に自カラムがアドレスポインタの値を出力
するように指定されたことを示す信号である。 残りl
判定器27はそのユニットの宛先情報レジスタ11に記
憶されている宛先がただ1つであることの検出を行う回
路である。デコーダ29は、宛先情報レジスタ11の制
御信号を生成する。デコーダ29は入力時に自ユニット
に宛先情報を記憶する場合は宛先情報レジスタ11のす
べてのビットに宛先情報入力バスからの情報を記憶する
ためにすべての宛先情報レジスタユニットに書き込み許
可を示す信号を転送する。セル出力時は、自ユニットが
検出されてシフト動作を行わない場合、デコーダ29は
宛先情報レジスタ11の出力すべき宛先に対応する1ビ
ットのみをリセットするために、特定のビットのみに書
き込み許可を示す信号を転送し、同時に、特定のビット
のみにリセットを指示する。セル出力時は、自ユニット
が検出されシフトを動作を行う場合、デコーダ29はす
べてのビットに1断上のカラムの宛先情報レジスタ11
の内容を記憶するためにすべてのビットに書き込み許可
信号を転送する。以上のような構成カラム制御装置12
の制御により動作するアドレス生成装置5を用いること
により、容易に同報機能を実現することが可能となる。
【0033】以下に上記した第1実施例の第1変形例を
説明する。第1実施例ではアドレスポインタを出力する
時に、出力と同時にシフトする方式について述べた。こ
の第1変形例ではアドレスポインタ出力時にシフトせ
ず、別のタイミングでまとめてシフトする方式について
述べる。セル入力時の動作は第1実施例と同じである。
セル出力時は、出力すべき宛先情報の検索を行い、検出
したユニットのアドレスポインタレジスタ14の値を出
力する。この時、検索された宛先情報レジスタ11の対
応するビットのみをリセットする。出力時にシフト動作
は行わない。したがって、セルを出力したあとで、アド
レス生成装置5は、ところどころ宛先情報レジスタ11
の値が空になっているカラムが存在する。この空き領域
を詰める動作がシフト動作である。シフト動作時は、宛
先情報レジスタ11が空であるユニットの検索を行う。
検索されたユニットのアドレスポインタの値は、アドレ
スポインタ出力バスに出力される。また、検索されたユ
ニット以降(検索されたユニットも含む)のユニットに
対してシフト動作を行う。アドレスポインタ出力バスに
出力されたアドレスポインタは、最上部ユニットに入力
され、検索されたユニット以降の値は1ユニットがシフ
トする。この動作を繰り返すことによってアドレス生成
装置5の途中にできた空き領域を詰めることができる。
【0034】上述した動作を図12に示したアドレス生
成装置5とセル記憶装置2の記憶内容例を用いて説明す
る。
【0035】図12(a)は、アドレス生成装置5のア
ドレス生成ユニットの下から1番目に出力ポート0行き
のセルが記憶されており、アドレス生成ユニットの下か
ら2番目に出力ポート0,1行きのセルが記憶されてお
り、アドレス生成ユニットの下から3番目に出力ポート
2行きのセルが記憶されており、アドレス生成ユニット
の下から4番目に出力ポート1,3行きのセルが記憶さ
れている状態である。
【0036】この状態から、出力ポート0、出力ポート
1、出力ポート2、出力ポート3の順番でセルを出力す
るものとする。
【0037】この場合、それぞれ下から1番目、下から
2番目、下から3番目、下から3番目に対応したアドレ
スポインタの値がセル記憶装置2に転送される。すなわ
ち、転送されるアドレスポインタの値は、それぞれ0,
1,2,2である。セル記憶装置2からは、それぞれ、
A,B,C,C,のセルが、それぞれ、出力ポート0,
1,2,3から出力される。
【0038】このようにセルを出力した後では、出力し
た宛先情報レジスタ11がリセットされるので、図12
(b)の状態になる。
【0039】シフト動作は、このようにすき間のできた
アドレス生成装置5を詰める動作である。図12(b)
の状態は、下から1番目と下から3番目が空いている状
態である。シフト動作では、詰められた宛先情報の値は
消去され、アドレスポインタの値は最上部へ移される。
この例の場合では、まず、1番下のユニットの内容が最
上部へ移され、次に下から3番目のユニットの内容が最
上部に移される。したがって、シフト動作が行われた後
では、アドレス生成装置5およびセル記憶装置2は、図
12(c)の状態に変化する。
【0040】このような動作を行うためのカラム制御装
置12の構成を図13に示す。
【0041】図中においてRENBは、宛先情報レジス
タ11の書き込み許可信号、RSELは、宛先情報レジ
スタ11の入力切り替え信号、RRESは、宛先情報レ
ジスタ11のリセット信号、ROUTは、宛先情報レジ
スタ11の値、APWEは、アドレスポインタレジスタ
14の書き込み許可信号、APOEは、アドレスポイン
タレジスタ14の出力許可信号、OUTCは、出力する
宛先情報の値、OMは、出力モードであることを示す信
号、IMは、入力モードであることを示す信号、SM
は、シフト動作モードであることを示す信号、EXI
は、下方のユニットに対応するアドレスにセルが記憶さ
れていることを示す信号、EXOは、自ユニットに対応
するアドレスにセルが記憶されていることを示す信号、
FDIは、自ユニットより前に出力する宛先情報が検出
されたことを示す信号、FDOは、自ユニット前に出力
する宛先情報が検出されたことを示す信号、EQは、自
ユニットの宛先情報と出力する宛先情報が一致したこと
を示す信号、SHIFTは、シフト動作を行うことを示
す信号、LOADは、入力時に宛先情報入力バスからの
宛先情報を書き込むことを指示する信号、RESET
は、セル出力時に読みだした宛先情報の値をリセットす
ることを示す信号である。
【0042】デコーダ29は、LOAD信号または、S
HIFT信号がHのときは、すべての宛先情報レジスタ
ユニットに書き込み許可を転送し、RESET信号がH
のとき、出力すべき宛先情報に対応するビットのみをリ
セットする信号を転送する。
【0043】このような構成のカラム制御装置12を用
いることで、入力動作、出力動作、シフト動作の3つの
動作モードをもつアドレス生成装置5を構成することが
可能となる。
【0044】シフト動作モードを持つアドレス生成装置
5では、第1実施例で述べた残りl判定器が不要にな
り、カラム制御装置のハードウェア規模を小さくするこ
とができる。
【0045】以下に第1実施例の第2変形例を説明す
る。
【0046】第1実施例およびその第1変形例では、最
も古いセルを検索するのに、図14で示されるシーケン
シャル検索回路を使用していた。この検索回路は、OR
ゲート20a,20b…20mを直列に接続した簡単な
構成であるが、検索に要する時間が長くなる。図14に
示した検索回路では、検索時間はユニット数Mに比例す
る。
【0047】第2変形例では、検索に階層構造の構成を
用いた方式について説明する。また、同様の階層的な構
成が、アドレスポインタの出力についても使用できるの
で、併せて説明する。
【0048】セル出力時は、同じ宛先に行くセルの中で
最も古いセルが出力される。したがって、セル出力時に
おいて、各ユニットに必要な情報は、自カラムより下方
のユニット(古いユニット)の中に、出力すべきセルが
あるかどうかである。
【0049】下からi番目のユニット(i=0,1,
…,M−1)で出力すべき宛先情報に一致したかどうか
示す信号a(0,i)と記述すると、i番目のカラムよ
り下方のユニットですでに一致していたかどうか知るた
めには、S(i−1)=a(0,0)+a(0,1)+
…+a(0,i−1)を計算すれば良い。(ここで、+
は論理和を意味する) 図15に示されるように、a(0,0)とa(0,1)
の論理和をとる論理和回路30aと、a(0,2)とa
(0,3)の論理和をとる論理和回路30bと、a
(0,4)とa(0,5)の論理和をとる論理和回路3
0dと、a(0,6)とa(0,7)の論理和をとる論
理和回路30eと、a(0,8)とa(0,9)の論理
和をとる論理和回路30gと、a(0,10)とa
(0,11)の論理和をとる論理和回路30hと、a
(0,12)とa(0,13)の論理和をとる論理和回
路30jと、a(0,14)とa(0,15)の論理和
をとる論理和回路30kと、論理和回路30a,30b
の出力a(1,0),a(1,1)の論理和をとる論理
和回路30cと、論理和回路30d,30eの出力a
(1,2),a(1,3)の論理和をとる論理和回路の
30fと、論理和回路30g,30hの出力a(1,
4),a(1,5)の論理和をとる論理和回路30i
と、論理和回路30j,30kの出力a(1,6),a
(1,7)の論理和をとる論理和回路30lと、論理和
回路30c,30fの出力a(2,0),a(2,1)
の論理和をとる論理和回路30mと、論理和回路30
i,30lの出力a(2,2),a(2,3)の論理和
をとる論理和30mと、論理和30m,30nの出力の
論理和をとる論理和回路30oとからなる論理和回路を
界相的に接続した場合の各階層での値は、a(i,j)
=a(i−1,2j)+a(i−1,2j+1)であ
る。これを考慮してS(i)を変形すると、以下のよに
なる。
【0050】
【数1】 これをK=4(M−16)の場合について計算すると表
1のようになる。
【0051】i番目のカラムで必要な値は、S(i−
1)である。したがって、各カラムで必要な値は、表2
のようになる。
【0052】これを実現するための検索回路の構成を図
16に示す。図16に示した構成は、図17に示される
ユニットをツリー上に接続したものである。図16の説
明に代え、図17の構成を説明する。基本的には2つの
論理和回路31a,31bでユニット32は構成されて
いる。a(i−1,2j+1)とa(i−1,2j)と
を論理和回路31bで論理和演算し、a(i,j)の出
力を得る。一方、a(i−2,2j)と次段ユニットか
らの出力S(i,j)及びS(i−1,2j)との論理
和が論理和演算回路31aでとられ、S(i−1,2j
+1)の出力を得る。これが基本ユニット32の構成で
ある。図17は、 a(i,j)=a(i−1,2j)+a(i−1,2j
+1) s(i−1,2j)=s(i,j)
【0053】
【表1】
【0054】
【表2】 s(i−1,2j+1)=s(i,j)+a(i−1,2j) s(K,0)=0 ……(2) s(j)=s(0,j−1) ……(3) となるように接続されている。この例は、M=16のも
のについて示したものであるが、Mの値によらず容易に
拡張可能である。
【0055】また、アドレスポインタを出力するとき
に、バスと、それに接続されているトライステートバッ
ファを利用して出力していた。この構成では、バスに対
するアクセスが遅いという欠点がある。アドレスポイン
タの出力を高速にするために、セレクタを階層的に接続
した構成について述べる。
【0056】図18は、バスを用いたアドレスポインタ
出力回路の概念図である。図18に示したように、アド
レスポインタレジスタ14−1,…14−Mのアドレス
はバッファ24−1,…24−Mにそれぞれ一担蓄積さ
れた後、各カラムに制御装置12−1,…12−Mから
の制御信号によりアドレスポインタ出力バス16に出力
される構成である。
【0057】この構成は、各カラムのアドレスポインタ
の値を各カラムのカラム制御装置12で生成する出力制
御信号にしたがってバスに出力する回路である。これは
M→1のセレクタと等価である。一般的に、このような
構成の場合、バスの負荷およびバスヘの出力回路の負荷
が大きくなり、高速動作の実現が困難である。
【0058】図19に階層的な検索回路に階層的セレク
タを付加した出力選択回路を示す。図中において、O
(i)は、i番目のカラムのアドレスポインタの値、A
(i)は、i番目のカラムが出力すべき宛先情報を有し
ているかどうかを示す信号、S(i)は、i番目のカラ
ムより古いカラムに出力すべき宛先情報を有しているか
どうかを示す信号、APOは、出力するアドレスポイン
タの値、FINDは、出力すべき宛先情報を持つセルが
存在することを示す信号である。図16の階層的な検索
回路として論理回路31a,bと31c,dと31e,
fと31g,hと31i,jと31k,lと31m,n
の組のユニットにそれぞれセレクタ(SEL)34a〜
34gを接続した構成であり、図に示したようにセレク
タ(SEL)をつけ加えることで、所望の動作を実現す
ることができる。このセレクタは、2→1のセレクタ
で、下方に出力すべきアドレスポインタがあった場合
は、下方を選択し、そうでなかった場合は、上方を選択
する。このようにすることで、下方のアドレスポインタ
を優先的に出力することができる。
【0059】この回路を用いたアドレス生成装置の構成
を図20に示す。
【0060】図中において、O(i)は、i番目のカラ
ムのアドレスポインタの値、A(i)は、i番目のカラ
ムが出力すべき宛先情報を有しているかどうかを示す信
号、S(i)は、i番目のカラムより古いカラムに出力
すべき宛先情報を有しているセルが記憶されているかど
うかを示す信号、APOは、検索によって出力されるア
ドレスポインタの値、OUTRは、出力する宛先情報の
値、INRは、入力されたセルに付与された宛先情報の
値、OMは、出力モードであることを示す信号、IM
は、入力モードであることを示す信号、SMは、シフト
モードであることを示す信号、RESETは、出力モー
ド時に該当するカラムのアドレスポインタ値を出力する
ので、OUTRに対応するレジスタを0にリセットする
ための信号、LOADは、入力モード時に該当するカラ
ムにINRからの宛先情報を書き込みための信号、SH
IFTは、シフトモード時に該当するカラムがシフト動
作を行うことを指示するめたの信号である。
【0061】また、RTRは、宛先情報レジスタ、AP
Rはアドレスポインタレジスタ、COMPは、宛先情報
レジスタの値と出力すべき宛先情報の値を比較する比較
器、EMPTYは、宛先情報レジスタに有意な宛先情報
が記憶されていないことを検出する空き検出回路、SE
Lは2→1セレクタDECは、SHIFT,LOAD,
RESETおよびOUTRの信号から宛先情報レジスタ
RTRの各ビットごとにリセットや書き込みなどの信号
を生成する回路である。
【0062】検索回路40は、S(i)=A(0)+A
(1)+…+A(i−1)の値を計算し、A(0)=
L,A(1)=L,…A(j−1)=LでA(j)=H
の時に、O(j)の値をAPOに出力する。APOは、
アドレスポインタ出力はバスに相当する。
【0063】A(i)の値は、セル入力時にiカラムに
宛先情報が記憶されていないとき、または、セル出力時
にiカラムの宛先情報の値が、出力すべき宛先情報の値
と一致した場合にHレベルになる。A(i)は、検索回
路40に入力される。
【0064】セル入力時はA(i)の値は、iカラムに
宛先情報が記憶されていないことを示す。セル入力時に
おいて、0からi−1カラムまでに宛先情報の値が空で
ない場合、なすわち、S(i)の値がLの場合は、iカ
ラムに宛先情報入力バスからの値を記憶し、iカラムの
アドレスポインタの値をAPOに出力する。APOの値
は、セル記憶装置CBに転送され、対応するアドレスに
セルが記憶される。セル出力時は、A(i)の値は、i
カラムに出力すべき宛先情報の値と同じ値の宛先情報が
記憶されていることを示す。したがって、S(i)の値
は、0からi−1カラムに出力すべき宛先情報がを持つ
カラムがあるかどうかを示している。S(i)の値がL
でA(i)の値がHの場合にiカラムのアドレスポイン
タの値APOに出力し、iからM−1カラムまで宛先情
報とアドレスポインタの値をシフトする。APOの値
は、セル記憶装置に転送され、対応するアドレスに記憶
されていたセルが出力される。
【0065】図14に示した検索回路の検索時間がMに
比例するのに対し、図15で示した検索回路を用いる
と、検索時間はlog2 Mに比例する。したがって、検
索時間の高速化が実現できる。
【0066】以下に、第1実施例の第3変形例を説明す
る。この変形例はトランクグルーピングを実現するため
のスイッチの構成である。
【0067】トランクグルーピングとは、複数の回線を
あたかも1つの回線のように扱う技術である。
【0068】図21にトランクグルーピング機能を実現
するための装置の例を示す。この装置は、入力されたセ
ル流を分離するセル分離装置41と、分離されたセルを
交換するセル交換装置42と、セル順序整列回路43
と、セル多重装置44とで構成されている。図に示した
装置は、4入力4出力のセル交換装置を用いて、2入力
2出力のセル交換装置42を実現した例である。I0,
I1は、セル交換装置インターフェースの2倍の速度を
持つ入力インターフェースであり、O0,O1は、セル
交換装置42のインターフェースの2倍の速度を持つ出
力インターフェースである。i0,i1,i2,i3
は、セル交換装置42の入力インターフェースであり、
o1,o2,o3は、セル交換装置42の出力インター
フェースである。
【0069】この装置の動作を説明するために、図22
(a)のようにセルが入力された場合について説明す
る。
【0070】この例では、入力I0から、出力O0行き
のAというセル、出力O0行きのBというセル、出力O
0行きのCというセル、出力O0行きのDというセルが
順番に入力され、入力I1から、出力O0の行きのaと
いうセル、出力O1行きのbというセル、出力O1行き
のcというセル、出力O1行きのdというセルが順番に
入力されている。このように入力されたセル流は、セル
分離装置41によって、2つに分離され、図22(b)
のようになる。セル分離装置41によって分離されたセ
ル流は、セル交換装置42によって、各行き先ごとに交
換され、図22(c)のようになる。このように交換さ
れたセルを単純にセル多重装置44に入力すると、図2
2(c)のようになり、セルCとセルDの順序が入れ替
わってしまう。
【0071】このようなセルの入れ替わりを避けるため
に、セル順序整列回路43を用いる。セル順序整列回路
43はセルを一時蓄えておき、例えば、タイムスタンプ
などの情報からセルの順序を整列させる装置である。
【0072】この方式では、余分な回路が必要で、順序
を整列させるためにセルを保存しておかなければらな
ず、遅延時間が大きくなってしまうという問題がある。
本実施例はセル交換装置42にトランクグルーピング機
能を実現するものである。
【0073】同じトランクグループから入力されたセル
は、順序を入れ替えないように交換されなければならな
い。図23を用いて、トランクグルーピングを実現した
ときのアドレス生成装置5の動作を説明する。
【0074】この動作例は、出力ポート0と出力ポート
1が出力グループ0にグルーピングされており、出力ポ
ート2と出力ポート3がグルーピングされていない場合
の動作を示す例である。
【0075】初期状態として、図23(a)の状態を仮
定する。すなわち、最も古いセルAは、出力グループ0
行きで、2番目に古いセルBは、出力グループ0に行き
および出力ポート3行きで、3番目に古いセルCは、出
力ポート2行きで、4番目に古いセルDは、出力ポート
2行きである。
【0076】トランクグルーピングされた出力へ向かう
セルの宛先情報は、グルーピンクされた出力ポートの両
方のビットに1が書かれる。したがって、出力グループ
0行きのセルの宛先情報は、“1100”となる。
【0077】この状態から、出力グループ0、出力グル
ープ0、出力ポート2、出力ポート3の順番にセルを出
力した時の動作が示されている。
【0078】最初に、出力グループ0行きのセルを出力
する場合の動作について説明する。出力グループ0行き
の中で最も古いセルは、アドレス生成装置5の最下ユニ
ットに記載されているセルである。したがって、最下ユ
ニットが検索され、アドレス生成装置5からセル記憶装
置2にアドレス0が転送され、セル記憶装置2からセ
【0078】最初に、出力グループ0行きのセルを出力
する場合の動作について説明する。出力グループ0行き
の中で最も古いセルは、アドレス生成装置5の最下ユニ
ットに記載されているセルである。したがって、最下ユ
ニットが検索され、アドレス生成装置5からセル記憶装
置2にアドレス0が転送され、セル記憶装置2からセル
Aが出力され、これが出力ポート0から出力される。こ
のとき、アドレス生成装置5の宛先情報レジスタ11の
出力グループ0に対応したビットがリセットされる(図
23(b)。次に、出力グループ0行きのセルを出力す
る場合の動作について説明する。出力グループ0行きの
セルの中で最も古いセルは、アドレス生成装置5の下か
ら2番目のカラムに記憶されているセルである。したが
って、下から2番目のカラムが検索され、アドレス生成
装置5からセル記憶装置2にアドレス1が転送されて、
セル記憶装置2からセルBが出力され、これが出力ポー
ト1から出力される。これとき、アドレス生成装置5の
宛先情報レジスタ11の出力グループ0に対応したビッ
トがリセットされる。(図23(c))。次に出力ポー
ト2行きのセルを出力する場合の動作について説明す
る。出力ポート2行きのセルの中で最も古いセルは、ア
ドレス生成装置5の下から3番目のカラムに記憶されて
いるセルである。したがって、下から3番目のカラムが
検索され、アドレス生成装置5からセル記憶装置2にア
ドレス2が転送され、セル記憶装置2からセルCが出力
され、これが出力ポート2から出力される。このとき、
アドレス生成装置5の宛先情報レジスタ11の出力ポー
ト2に対応したビットがリセットされる。(図23
(d)。次に、出力ポート3行きのセルを出力する場合
の動作について説明する。出力ポート3行きのセルの中
で最も古いセルは、アドレス生成装置5の下から2番目
のユニットに記憶されているセルである。したがって、
下から2番目のユニットが検索され、アドレス生成装置
5からセル記憶装置2にアドレス1が転送され、セル記
憶装置2からセルBが出力され、これが出力ポート3か
ら出力される。このとき、アドレス生成装置5の宛先情
報レジスタ11の出力ポート3に対応したビットがリセ
ットされる(図23(e))。この状態から、空いたユ
ニットが詰められ、図23(f)の状態に変化する。
【0079】このような動作を実現するためのアドレス
生成装置5の1ユニットの構成例を図24に示す。この
実施例は4入力4出力のセル交換装置42のアドレス生
成装置5の1例を表している。図の装置は2つのトラン
クグループを実現した例である。トランクグループを行
わないアドレス生成装置5とは、比較器のCOMPと宛
先情報レジスタの制御信号を生成するデコーダDECの
構成が異なる。トランクグループを行わない場合の比較
器の構成例を図25に示す。図25に示した構成は、A
ND回路4つとこの出力をOR回路に入力させたもので
ある。RTO0,RTO1,RTO2,RTO3,はそ
れぞれ、宛先情報レジスタの出力ポート0,1,2,3
に対応したレジスタの出力であり、OH0,OH1,O
H2,OH3は、それぞれ、出力すべきポートの番号を
示す信号である。EQは、このカラムに記憶されている
宛先情報の中に出力すべき宛先と一致した宛先のセルが
記憶されていることを示す信号である。例えば、出力ポ
ート0行きのセルを出力する時は、OH0がHレベルに
なる。このとき、RTO0にHが記憶されている、すな
わち、0行きのセルが記憶されている場合は、EQがH
になり、このユニットに0行きのセルが記憶されている
ことを示す。トランクグループを行った場合の比較器の
構成例を図26に示す。この比較器は、0行きおよび1
行きがグループ0としてグルーピングされており、2行
きおよび3行きがグループ1としてグルーピングされて
いる場合の構成例である。OG0,OG1は、それぞ
れ、出力すべきトランクグループの番号を示す信号であ
る。例えば、トランクグループ0行きのセルを出力する
ときは、OG0がHレベルになる。このとき、RTO0
またはRTO0がHの時にトランクグループ0行きのセ
ルが記憶されていることを示し、EQがHレベルにな
る。トランクグループを行わない場合のデコーダの構成
例を図27に示す。図中において、SHIFTは、シフ
ト動作モード時に該当するカラムにシフト動作をさせる
ことを指示する信号であり、LOADは、データ入力モ
ード時に該当するカラムに宛先情報を書き込むことを指
示する信号であり、RESETは、出力モード時に該当
するユニットに出力するセルがあり、出力ポートに対応
したビットをリセットさせることを指示する信号であ
り、ENBは、宛先情報レジスタの書き込み許可信号で
あり、RES0,RES1,RES2,RES3は、そ
れぞれ出力ポート0,1,2,3に対応したレジスタの
リセット信号である。シフト動作時あるいは宛先情報入
力時は、宛先情報レジスタのすべてのビットに書き込み
を行うので、書き込み許可信号ENBがHレベルにな
る。出力動作は、出力すべき宛先情報のビットのみをリ
セットする。例えば、出力ポート1行きのセルを出力し
たときは、出力ポート1に対応するビットのみをリセッ
トするので、RES1がHレベルになる。トランクグル
ープを行った場合のデコーダの構成例を図28に示す。
この例の場合、RES0は、出力ポート0またはトラン
クグループ0を出力するときにHレベルになり、RES
1は、出力ポート1またはトランクグループ0を出力す
るときにHレベルになり、RES2は、出力ポート2ま
たはトランクグループ1を出力するときにHレベルにな
り、RES3は、出力ポート3またはトランクグループ
1を出力するときにHレベルになる。このような比較器
およびデコーダを用いることで、容易にトランクグルー
プ機能を実現することが可能となる。
【0080】以下に第1実施例の第4変形例を説明す
る。この変形例はセル出力時のアドレス出力を並列に行
う場合の例である。前記した第1実施例及びその変形例
ではセル出力時のアドレス出力は、シーケンシャルに行
っていた。この方法では、すべての出力ポートにセルを
読み出すためのアドレスを出力するのにN回の検索を行
わなければならない。第4変形例ではアドレス出力を並
列に行うことを可能とするアドレス生成装置5の構成を
説明する。このアドレス生成装置5の構成を図29に示
す。このアドレス生成装置5は、各出力ポートに対応し
た検索回路402と、それに接続された宛先情報レジス
タユニットRTRUと、カラム制御装置CCUと、アド
レスポインタレジスタAPRと、カラム制御装置CCU
とによって構成されている。検索回路402は例えば第
2変形例で述べた検索回路を用いる。宛先情報レジスタ
ユニットの構成を図30に示す。ROUT(j)は、出
力ポートj行きのセルを出力したときにHレベルにな
る。このときRTRU(i,j)の値がHであれば、検
索回路A(i,j)にHを入力する。検索回路は、他の
ユニットからの値を用いて最も古いセルを検索する。検
索結果はS(i,j)によって与えられる。S(i,
j)は、iユニットより古いユニット(下方のユニッ
ト)にすでに出力するセルが存在したときにHになり、
そうでないときにLになる。したがって、A(i,j)
の値がHでS(i,j)の値がLのとき、iカラムが最
も古いユニットであることになる。iカラムのアドレス
ポイントレジスタの値APR(i)が入力され、iユニ
ットが最も古いセルであるときにAPRO(i)の値が
出力すべきセルのアドレスとしてアドレス生成装置から
セル記憶装置に転送される。そして、アドレスを出力し
たので、宛先情報レジスタの出力ポートjに対応する宛
先情報レジスタユニットの値はリセットされる。入力モ
ード時は、セレクタは、切り替え信号SELによって、
RIN(j)側に切り替えられ、カラム制御装置によっ
て生成されるENB(i)信号によってRIN(j)の
値が書き込まれる。RINは、入力されたセルの宛先情
報を示す値である。シフトモード時は、セレクタは、切
り替え信号SELによって、RTRU(i,j)側に切
り替えられ、カラム制御装置によって生成されるENB
(i)信号によって、RTRU(i,j)の値が書き込
まれる。RT0は1段上のカラムの宛先情報レジスタの
値(RTO(i+1.j))である。カラム制御装置
は、入力モード時は、および、シフトモード時に宛先情
報レジスタとアドレスポインタレジスタの制御を行う。
入力モード時は、自ユニットが空きで、自ユニットより
古いユニットにセルが記憶されているときに、このユニ
ットに入力されたセルの宛先情報を書き込む。シフトモ
ード時は、自ユニットが空きであるか、あるいは自ユニ
ットより古いカラムで空きが検出されたときにシフト動
作を行うので、宛先情報レジスタとアドレスポインタレ
ジスタに隣接したカラムの値を書き込む。このような動
作を行うためのカラム制御装置の構成を図31に示す。
図中において、IMは、入力モードであることを示す信
号、SMは、シフトモードであることを示す信号、RT
O(i,j)は、iカラム目の宛先情報レジスタの出力
ポートjに対応するビットの出力値、APE(i)は、
アドレスポインタの出力レポートjに対応するビットの
出力値、APE(i)は、アドレスポイタレジスタの書
き込み許可信号、APRO(i)は、アドレスポインタ
レジスタの値、ENB(i)は、宛先情報レジスタの書
き込み許可信号、A(i)は、検索回路51の出力であ
る。このように、検索回路を複数持つことで、出力時の
アドレス出力を並列に行うことが可能となり、アドレス
生成の動作速度を向上させることができる。
【0081】以下に本発明の第5変形例を説明する。A
TM通信では、いろいろな品質のセルが多重されてセル
交換装置に入力される。各品質クラスごとに要求された
品質を保証するために、セル交換装置には、優先制御機
能が必要される。優先制御機能は、セルに付与された優
先クラス識別子によって、特定の優先クラスを優先的に
出力する機能である。図32を用いて、優先制御機能を
実現するためのアドレス生成装置の動作を説明する。こ
の図において、Pは、優先クラスを表す値である。アド
レス生成装置およびセル記憶装置が、図32(a)の状
態にあったとする。すなわち、最も古いセルAは、アド
レス0に記憶されており、その出力は、出力ポート0,
1,2で、優先クラスは、0である。2番目に古いセル
Bは、アドレス1に記憶されており、その出力先、出力
ポート1,3で、優先クラスは、1である。3番目に古
いセルCはアドレス2に記憶されており、その出力先
は、出力ポート0で、優先クラスは、1である。図中に
おいて、優先クラスは、0と1が書かれているが、この
例では、1が優先されるものとする。この状態から出力
ポート0行き、出力ポート1行き、出力ポート2行きの
セルを順番に出力する場合について説明する。まず、出
力ポート0行きのセルを出力する場合の動作について説
明する。出力ポート0行きのセルは、1番下のカラムと
下から3番目のカラムに記憶されている。1番下のカラ
ムのセルの優先クラスは、0であり、下から3番目のセ
ルの優先クラスは、1である。したがって、この場合、
下から3番目のカラムのセルが優先的に出力される。下
から3番目のセルを出力した後では、アドレス生成装置
およびセル記憶装置の内容は、図32(b)のように変
化する。次に、主力ポート1行きのセルを出力する場合
の動作について説明する。出力ポート1行きのセルは、
1番下のユニットと下から2番目のカラムに記憶されて
いる。1番下のユニットセルの優先クラスは、0であ
り、下から2番目のセルの優先クラスは、1である。し
たがって、この場合、下から2番目のユニットのセルが
優先的に出力される。下から2番目のセルを出力した後
では、アドレス生成装置およびセル記憶装置の内容は、
図32(c)のように変化する。次に、出力ポート2行
きのセルを出力する場合の動作について説明する。出力
ポート1行きのセルは、1番下のカラムに記憶されてい
る。1番下のユニットのセルの優先クラスは、0である
が、優先クラスが1であるセルが他に記憶されていない
ので、このセルが選択される。したがって、この場合、
1番下のユニットのセルがし出力される。アドレス生成
装置および記憶装置の内容は、図32(d)のように変
化する。以上のような動作を実現するためのアドレス生
成装置の構成を図33に示す。この装置は、優先情報レ
ジスタPRRと宛先情報レジスタRTRとカラム制御装
置CCUとアドレスポインタレジスタとで構成されるア
ドレス生成ユニットを複数接続したものと、検索回路
と、各優先クラスに対応した検索回路から出力されるア
ドレスポインタの値(APO)から最も優先度の高いク
ラスの値を選択するためのセレクタと、各検索回路から
出力されるFINDの値から優先度の最も高いクラスの
値をデコードするデコーダとで構成されている。宛先情
報レジスタおよびアドレスポインタレジスタの構成は、
第1実施例で述べたものと同じ構成である。検索回路は
第3変形例で述べた検索回路が使用できる。検索回路の
個数は、優先クラスの個数と同じである。優先情報レジ
スタユニット60a…60kからなる優先情報レジスタ
の構成を図34に示す。優先情報レジスタは、図35に
示される優先情報レジスタユニット60をK個並べたも
のである。Kは優先クラスを表示するのに必要なビット
数である。優先クラスの個数をPとすると、Kはlog
2 P以上必要である。優先情報レジスタは、図35に示
すようにセレクタ63とフリップフロップ62で構成さ
れている。セレクタ63は、セルに付加された優先情報
を入力するための優先情報入力バスからの入力と隣接す
る優先情報レジスタからの優先情報の切り替えをカラム
制御装置の指示によって行う。フリップフロップ62は
そのユニットに記憶されているセルに該当する値が記憶
されている。カラム制御装置の構成を図36に示す。こ
のカラム制御装置は、優先クラスが0と1の2クラスの
場合の例のものである。図中において、COMPは、宛
先情報レジスタに記憶されいてる宛先情報の中にROU
Tで示される出力すべき宛先があるかどうかを調べる比
較器、EMPTYは、宛先情報レジスタに有意な情報が
記憶されているかどうかを調べる有無判定器、SEL
は、セレクタであり、また、RSは、宛先情報レジスタ
の特定の1ビットに対しリセットを指示する信号、EN
は、優先情報レジスタおよび宛先情報レジスタの書き込
み許可信号、SLは、優先情報レジスタおよび宛先情報
レジスタの入力切り替えを指示する信号、ROは、宛先
情報レジスタの出力値、POは、優先情報レジスタの出
力値、AEは、アドレスポインタレジスタの書き込み許
可信号、S0は、優先クラス0に対応した検索回路の出
力信号でこのユニットより下方のユニットに有意なセル
が記憶されいることを示す信号、A0は、優先クラス0
に対応した検索回路の入力信号でこのユニットに有意な
セルが記憶されていることを示す信号、S1は、優先ク
ラス1に対応した検索回路の出力信号でこのユニットよ
り下方のユニットに有意なセルが記憶されていることを
示す信号、A1は、優先クラス1に対応した検索回路の
入力信号でこのユニットに有意なセルが記憶されている
ことを示す信号、ROUTは、出力すべきセルの出力ポ
ートを指示する信号、OMは、出力モードであることを
示す信号、IMは、入力モードであることを示す信号、
SMは、シフトモードであることを示す信号、POUT
は、検索されたセルの中で、最も優先度の高い優先クラ
スを示す信号である。入力モードおよびシフトモード時
の動作は、第1実施例および前記した変形例と同じなの
で省略する。ここでは、出力モード時の動作について説
明する。セルを出力する場合は、ROUTに出力する出
力ポートの値が示される。各ユニットのカラム制御装置
は、この値と各ユニットに記憶されている宛先情報レジ
スタの値を比較する。比較結果がEQによって示され、
もし、そのカラムの宛先情報レジスタに、出力すべきポ
ートの値のセルが記憶されていた場合はEQの値は、1
(Hレベル)になる。この値がクラス0対応の検索回路
の入力A0に入力される。このユニットに優先クラス1
のセルが記憶されていた場合は、EQの値と優先クラス
が1であることを示す信号の論理積が、クラス1対応の
検索回路に入力A1に入力される。各クラスの検索結果
は、それぞれ、S0,S1に示される。S0の値は、こ
のユニットより下方のユニットに記憶されているセルの
中で出力するポートに等しいセルがあることを示す。す
なわち、S0の値が0(Lレベル)であるならば、この
ユニットより下方のユニットには、出力するポートに等
しい宛先のセルがないことを示し、S0の値が1(Hレ
ベル)であるならば、このユニットより下方のユニット
に出力するポートに等しい宛先のセルがすでに存在する
ことを示す。また、S1の値は、優先クラス1に対応し
た検索回路の出力で、優先クラス1のセルに対して、こ
のユニットより下方のユニットに出力するポートに等し
い宛先のセルがすでに存在することを示す。したがっ
て、Aの値が1で、Sの値が0のときに、このユニット
に記憶されているセルが出力されるセルである。また、
POUTは、出力する出力ポートに一致したセルの中で
最も優先度の高い優先クラスが示される。優先クラス0
のユニットが検出されても、他に優先クラスの高いセル
があった場合には、そのユニットは選択されない。これ
は、POUTによって知ることができる。したがって、
POUTによって示される値と同じ優先クラスの検索結
果からの出力値によって出力されるセルが記憶されてい
るユニットが選択される。この結果より、宛先情報レジ
スタの出力ポートに対応したビットがリセットされる。
このような構成のアドレス生成装置を用いることで、優
先制御機能を実現できる。
【0082】また、図37に、検索回路を優先クラスの
個数+1個用いた場合のアドレス生成装置の例を示す。
この例のアドレス生成装置は、各優先クラスの出力用の
検索回路と、入力モードおよびシフトモード時の検索を
行う検索回路を有している。このアドレス生成装置に用
いられるカラム制御装置の構成を図38に示す。図中に
おいて、COMPは、宛先情報レジスタに記憶されてい
る宛先情報の中にROUTで示される出力すべき宛先が
あるかどうかを調べる比較器、EMPTYは、宛先情報
レジスタに有意な情報が記憶されているかどうかを調べ
る有無判定器、SELは、セレクタ、DECは、優先情
報の値を優先クラスごとにデコードするデコーダであ
り、また、RSは、宛先情報レジスタの特定の1ビット
に対しリセットを指示する信号、ENは、優先情報レジ
スタおよび宛先情報レジスタの書き込み許可信号、SL
は、優先情報レジスタおよび宛先情報レジスタの入力切
り替えを指示する信号、ROは、宛先情報レジスタの出
力値、POは、優先情報レジスタの出力値、AEは、ア
ドレスポインタレジスタの書き込み許可信号、S0は、
優先クラス0に対応した検索回路の出力信号でこのユニ
ットより下方のユニットに有意なセルが記憶されている
ことを示す信号、A0は、優先クラス0に対応した検索
回路の入力信号でこのユニットに有意なセルが記憶され
ていることを示す信号、S1は、優先クラス1に対応し
た検索回路の出力信号でこのユニットより下方のユニッ
トに有意なセルが記憶されていることを示す信号、A1
は、優先クラス1に対応した検索回路の入力信号でこの
ユニットに有意なセルが記憶されていることを示す信
号、S2は、優先クラス2に対応した検索回路の出力信
号でこのユニットより下方のユニットに有意なセルが記
憶されていることを示す信号、A2は優先クラス2に対
応した検索回路の入力信号でこのユニットに有意なセル
が記憶されていることを示す信号、Sは、入力モードお
よびシフトモード時に使用する検索回路の出力信号でこ
のカラムより下方のユニットに有意なセルが記憶されて
いることを示す信号、Aは、入力モードおよびシフトモ
ード時に使用する検索回路の入力信号でこのユニットに
有意なセルが記憶されていることを示す信号、ROUT
は、出力すべきセルの出力ポートを指示する信号、OM
は、出力モードであることを示す信号、IMは、入力モ
ードであることを示す信号、SMは、シフトモードであ
ることを示す信号、POUTは、検索されたセルの中
で、最も優先度の高い優先クラスを示す信号である。こ
のカラム制御装置は、3クラスの優先クラスに対応した
場合の例であるが、任意の数の優先クラスに対応させる
ことは容易に実現できる。次に、セルバッファがいっぱ
いになり、セルを廃棄しなければならない時の優先制
御、すなわち、廃棄優先を行うためのアドレス生成措置
の例を述べる。優先制御の方法の一つに、セルバッファ
内のセル数にしきい値を定め、これを越えた場合に、低
優先のセルを廃棄する方法がある。この動作を実現する
ためのアドレス生成装置の構成を図39に、カラム制御
装置の構成を図40に示す。この装置では、PROがH
のときに優先的に廃棄されるものとする。DMは、セル
の廃棄を行うモードを示す信号である。セル廃棄モード
時には、PROがHであるものが検索される。この例の
装置では、下(古いセル)から検索されるが、上(新し
いセル)から検索を行う検索回路を用いることも可能で
ある。下方から検索を行って最初に検索されたユニット
の宛先情報は、消去され、アドレスポインタの値は、最
上部のカラムに移動される。セル廃棄を指示する信号D
Mは、制御装置から送られるタイミング信号が、セル廃
棄モードであり、しきい値を越えたときにHになる。ま
た、入力されたセルの優先情報の値を判断してから廃棄
するセルの個数を決定することも可能である。さらに、
このアドレス生成装置と図33、図37に示される装置
と組み合わせることも可能である。これらの構成のアド
レス生成装置を用いることで、容易に優先制御機能を実
現することが可能となる。
【0083】以下に本発明の第2実施例を説明する。図
43は第2実施例の全体構成図である。セル交換装置
は、入力されたセルを多重する多重装置1と、多重され
たセルを記憶するセル記憶装置2と、多重されたセルを
分離する分離装置3と、セル記憶装置2のアドレスを制
御するアドレス制御装置4とで構成されている。アドレ
ス制御装置4は、セル記憶装置2に記憶されたセルの読
みだしアドレスおよび書き込みアドレスを生成するアド
レス生成装置5と、アドレス生成装置5を制御する制御
装置6とで構成されている。図43で示されるセル交換
装置の動作について説明する。入力ポートから入力され
たセルは多重装置1によって多重される。このとき、セ
ル付与された宛先情報をアドレス生成装置5へ転送す
る。アドレス生成装置5では、多重装置1から転送され
た宛先情報からセルの書き込みアドレスを生成し、セル
記憶装置2へ転送する。セル記憶装置2では、多重装置
1から転送された多重化されたセルをアドレス生成装置
5で生成された書き込みアドレスに記憶する。セルを出
力するときは、アドレス生成装置5は、読みだしアドレ
スを生成する。生成された読みだしアドレスは、セル記
憶装置2へ転送される。セル記憶装置2では、アドレス
生成装置5で生成された読みだしアドレスに記憶されて
いたセルを出力し、分離装置3へ転送する。分離装置3
では、セル記憶装置2から転送された多重化されたセル
を分離し、出力ポートへ出力する。アドレス生成装置5
の構成を図45に示す。アドレス生成装置5は、宛先情
報レジスタ101と、アドレスポインタレジスタ106
と、滞留時間カウンタ102と、カラム制御装置103
とで構成されるアドレス生成ユニット107を図43に
示されるように接続したものである。アドレス生成装置
5において、アドレス生成ユニット107の位置は、セ
ルの到着順序を意味する。図45に示された例では、下
方にあるものほど古いセルであることを意味している。
すなわち、入力されたセルの宛先情報は、到着順にアド
レス生成ユニット107の下から格納される。また、セ
ルを出力することによって宛先情報に空き領域ができる
と、宛先情報レジスタ101、および、アドレスポイン
タレジスタ106が下方に向かってシフトしていくよう
に接続されているので、下方にあるものほど古い情報で
あることを意味する。宛先情報レジスタ101は、宛先
情報抽出装置から転送された宛先情報を記憶するレジス
タである。アドレスポインタレジスタ106は、セルの
記憶されているアドレスを記憶するレジスタである。ア
ドレスポインタレジスタ106の各々は、セル記憶装置
2のアドレスに1対1に対応するように初期化されてい
る。例えば、セルの記憶されるアドレスが0〜M−1で
あった場合、アドレスポインタレジスタ106の値は、
図44の例のようにそれぞれが、0〜M−1に初期化さ
れている。滞留時間カウンタ102はセル交換装置内に
記憶されているセルの滞留時間を計数するためのカウン
タである。カラム制御装置103は、制御装置から転送
される制御情報をもとに、宛先情報レジスタ101、ア
ドレスポインタレジスタ106および滞留時間カウンタ
102の制御を行うための装置である。アドレス生成装
置5の動作について説明する。セル記憶装置2は0,
1,2…,M−1というアドレス空間を持つものとす
る。ここで、Mはセル記憶装置2に記憶できるセルの個
数である。アドレス生成装置5およびセル記憶装置2が
図44のように初期化されているものとする。アドレス
生成装置5には、宛先情報とアドレスポインタレジスタ
106の値と滞留時間カウンタ102の値が対として記
憶されており、セル記憶装置2には、セルが記憶され
る。図中で“−”は、内容が不定であることを意味す
る。初期状態では、セルは、不定であるのですべてに
“−”が記述されている。図の例では、アドレスポイン
タレジスタ106の値は、下方から順番に0,1,2,
…M−1,というように順序よく記憶されている。初期
値は、セル記憶装置2のアドレスとアドレスポインタレ
ジスタ106の値が1対1に対応していれば順序関係
は、どんなものでも良い。宛先情報は、セルが無いこと
を示す´Nu11´が記憶されている。
【0084】まず、書き込みアドレスを出力するときの
動作について説明する。セルがセル交換装置7に入力さ
れ、セルバッファへ書き込みを行うときは、アドレス生
成装置5の空きである。(宛先情報の値が´Nu11´
であるか、または、滞留時間カウンタ102の値が0で
ある)ユニットの最下方のユニットに、セルに付加され
た宛先情報が記憶され、滞留時間カウンタ102の値が
´1´にセットされ、そのユニットのアドレスポインタ
の値がセル記憶装置2に転送され、そのアドレスに入力
されたセルが書き込まれる。例として、初期状態から、
出力ポート0行きのAというセルが入力され、次に、出
力ポート1行きのBというセルが入力され、その後、出
力ポート0行きのCというセルが入力された場合の動作
を説明する。まず、セルAが入力された場合の動作につ
いて説明する。アドレス生成装置5には、´0´という
宛先情報が転送される。アドレス生成装置5に送られた
宛先情報は、宛先情報レジスタ101の下方から詰めて
書き込まれる。初期状態では、宛先情報が1つも書き込
まれていないので、入力された宛先情報は、最下方のカ
ラムに記憶される。書き込まれたカラムのアドレスポイ
ンタレジスタ106の値がセルの書き込みアドレスにな
る。したがって、セルAは、アドレス0に記憶される。
このとき、滞留時間カウンタ102の値が´1´にセッ
トされる。宛先情報およびセルが書き込まれた後の状態
を図46(a)に示す。次に、宛先情報として´1´と
いう値を持つセルBが入力されたときの動作を説明す
る。アドレス生成装置5には、´1´という値が転送さ
れ、宛先情報が空いているるユニットの最下方に記憶さ
れる。アドレス生成装置5には、すでに1つの宛先情報
が書き込まれているので下から2つ目のユニットの宛先
情報レジスタ´1´という値が書き込まれる。このと
き、滞留時間カウンタ102の値が´1´にセットされ
る。Bというセルは、このユニットのアドレスポインタ
レジスタ106の値が示すアドレス、すなわち、アドレ
ス1に書き込まれる。宛先情報およびセルが書き込まれ
た後の状態を図46(b)に示す。次に宛先情報として
´0´という値を持つセルCが入力されたときの動作を
説明する。アドレス生成装置5には´0´という値が転
送され、宛先情報が空いているユニットの最下方に記憶
される。アドレス生成装置5には、すでに2つの宛先情
報が書き込まれているので下から3つ目のユニットの宛
先情報レジスタ101に´0´という値が書き込まれ
る。このとき、滞留時間カウンタ102の値が´1´に
セットされる。Cというセルは、このカラムのアドレス
ポインタレジスタ106の値が示すアドレス、すなわ
ち、アドレス2に書き込まれる。宛先情報およびセルが
書き込まれた後の状態を図46(c)に示す。次に、読
みだしアドレスを出力するときの動作を説明する。セル
をセルバッファから読みだし、セル交換装置から出力す
るときは、アドレス生成装置5から、宛先情報レジスタ
101の内容が、出力する出力ポート番号と一致するカ
ラムを下方から上方へ検索していき、最初に一致したカ
ラムのアドレスポインタの値をセルバッファに転送し、
そのアドレスに記憶されているセルを出力する。このと
き、検索されたカラムの宛先情報の値は´Nu11´に
リセットされ、滞留時間カウンタ102の値は´0´に
リセットされる。
【0085】例として、図46(c)の状態から出力ポ
ート0湯のセルを出力し、出力ポート行きのセルを出力
する場合の動作を説明する。セル出力のときは、出力ポ
ートに向かうセルの中で、最も古いセルが出力される。
アドレス生成装置5内では、古い宛先情報は、図中の下
方から到着順に記憶されている。まず、出力ポート0行
きのセルを出力する場合の動作について説明する。出力
ポート0行きのセルの中で最も古いセルは、最下ユニッ
トに記憶されているセルである。したがって、最下ユニ
ットのアドレスポインタの値0をセル記憶装置に転送す
る。セル記憶装置は送られてきたアドレス0に記憶され
ているセルAを出力する。検索されたユニットの宛先情
報レジスタは、´Nu11´にリセットされる。また、
同時に滞留時間カウンタ102の値は、´0´にリセッ
トされる。アドレス生成装置5の内容は、図47(a)
のように変更される。次に出力ポート1行きのセルを出
力する場合の動作について説明する。出力ポート0行き
のセルを出力したので、アドレス生成装置5およびセル
記憶装置2の内容は、図47(a)のようになってい
る。この状態から出力ポート1行きのセルを出力すると
きは、下方より上方に出力ポート1に対応したレジスタ
の値が1であるユニットを検索する。この場合、下から
2番目のユニットが選択される。アドレス生成装置5か
らセル記憶装置2に対し、最下部のユニットのアドレス
ポインタの値すなわち1が転送される。セル記憶装置2
ではアドレス1に記憶されているセルBが出力される。
検索されたユニットの宛先情報レジスタ101は、´N
u11´にリセットされる。また、同時に滞留時間カウ
ンタ102の値は、´0´にリセットされる。したがっ
て、出力ポート1行きのセルを出力した後では、それぞ
れの内容は図47(b)のように変更される。次にシフ
ト動作について説明する。読みだし動作の後では、図4
7(b)のように途中に空きユニットが発生する。図4
7(b)では、下から1番目と下から2番目のユニット
が空きである。シフト動作は、読みだし動作などによっ
て生じた空きユニットを詰める動作である。シフト動作
時は、空きユニットのアドレスポインタの値をバスを介
して最上部のユニットに入力し、空きユニットより上の
ユニットの宛先情報レジスタの値、滞留時間カウンタ1
02の値、アドレスポインタレジスタ106の値を下へ
シフトする。
【0086】例として図47(b)の状態から空きユニ
ットを詰めるときの動作を説明する。最初に、下から1
番目のユニットを詰めるときの動作を説明する。シフト
動作時は、下方から空きユニットを検索し、最初に発見
された空きユニットのアドレスポインタの値をアドレス
ポインタ出力バスに出力する。またそのユニットより上
にあるユニットの宛先情報、滞留時間カウンタ102、
アドレスポインタレジスタ106の値は、それぞれ1段
下のユニットへシフトされ、最上部のユニットへは、ア
ドレスポインタ出力バスに出力されたアドレスポインタ
の値が入力される。したがって、図47(b)の場合、
1番下のユニットが空きユニットであるので、1番下の
ユニットのアドレスポインタの値が最上部のユニットに
入力され、2番目より上のユニットの宛先情報、滞留時
間カウンタ102、アドレスポインタレジスタ106の
値が1段下のユニットにシフトされ、図48(a)の状
態になる。図48(a)の状態では、また、1番下のユ
ニットが空きユニットであり、このユニットも詰められ
なければならない、このユニットが詰められた後では、
図48(b)のように変化する。すなわち最下ユニット
のアドレスポインタの値1が最上部のユニットに移さ
れ、2番目以上のユニットの値が1段下のユニットに移
される。この動作を繰り返すことで、空きユニットがな
くなり、バッファに記憶されているセルに対応する宛先
情報、滞留時間カウンタ102、アドレスポインタレジ
スタ106値が下に詰められて記憶されるようになる。
次に滞留時間カウンタ102のカウントアップ動作につ
いて説明する。空でないユニットの滞留時間カウンタ1
02の値は、セルが入力されると´1´にセットされ
る。その後は、周期的にカウンタの値を増加していく。
例えば、1セルサイクルが終了する毎にカウンタの値を
1づつ増加していく。例として、図49(a)に示され
るような状態から次のセルサイクルで、出力ポート1行
きのセルEが入力され、出力ポート1行きのセルが出力
された場合の変化を図49(b)に示す。前のセルサイ
クルの終了時にカウンタの値はそれぞれ1づつインクリ
メントされている。図49(a)の下から2番目のユニ
ットに記憶されていたセルは、出力され、図49(b)
の下から4番目に新たに入力されたセルが記憶されてい
る。 同様に、図49(b)の状態から次のセルサイク
ルで、出力ポート1行きのセルFが入力され、出力ポー
ト0行きのセルが出力された場合の変化を図49(c)
に示す。つまり、図49(a)の状態では、A,B,
C,Dのセルが入力されており、次のセルサイクル(図
49(b))でセルBが出力され、セルEが入力され次
のセルサイクル(図49(c))で、セルAが出力さ
れ、セルFが入力されている。したがって、セルC、セ
ルDは、3セルサイクルの間、セル交換装置に滞留して
おり、セルEは、2セルサイクルの間、滞留しており、
セルFは、1セルサイクルの間、滞留している。
【0087】次にセル廃棄動作について説明する。セル
交換装置内に滞留している時間が定められた値より大き
くなったとき、帯域の有効利用をするために、そのセル
は、廃棄されなければならない。滞留時間の大きいセル
を廃棄する動作がセル廃棄動作である。セル廃棄動作の
ときは、滞留時間カウンタ102の値と滞留時間の上限
値との比較を行い、滞留時間カウンタ102の値が上限
値より大きかった場合は、廃棄される。このとき、宛先
情報レジスタの値は´Nu11´に、カウンタの値は´
0´にリセットされる。このように廃棄されたユニット
は、シフト動作時に詰められる。次に宛先情報レジスタ
の構成について説明する。宛先情報レジスタユニット1
01a,101b…101Nからなる宛先情報レジスタ
101の構成を図48に示す。宛先情報レジスタ101
は、図51に示される宛先情報レジスタユニットをN個
並べたものである。宛先情報レジスタユニットは図51
に示されるように、セレクタ110とフリップフロップ
111で構成されている。図中において、SINは、シ
フト動作時の宛先情報入力、RINは、セル入力時の宛
先情報入力、RSLは、RINとSINの切り替え信
号、RTOは、フリップフロップ111の出力、RRS
は、フリップフロップ111のリセット信号、RWE
は、フリップフロップ111の書き込み許可信号であ
る。セレクタ110は、カラム制御装置からの指示にし
たがって、入力バスからの信号RINと隣接する宛先情
報レジスタからの信号SIN切り替えを行う。フリップ
フロップ111は、カラム制御装置からの指示にしたが
って、セレクタ110によって切り替えられた信号を記
憶する。セル入力のときは、セレクタ110は、入力バ
スからの信号を出力するようにカラム制御装置に指示さ
れる。セル入力でないときは、セレクタ110は、SI
Nを出力するように指示される。次にアドレスポインタ
レジスタ106の構成について説明する。アドレスポイ
ンタレジスタ106の構成を図52に示す。アドレスポ
インタレジスタ106は、図52に示されるアドレスポ
インタレジスタユニット106a、106b…106L
をL個並べたものである。アドレスポインタレジスタユ
ニットは、アドレスの値を記憶するフリップフロップ1
12と、アドレスの値をアドレスポインタ出力バスへ出
力する制御を行うトライステートバッファ113とで構
成される。図中において、SINは、シフト動作時のア
ドレスポインタ入力、APOは、フリップフロップ11
2の出力、AOEは、バスヘの出力許可信号、AWE
は、フリップフロップ112の書き込み許可信号であ
る。フリップフロップ112への書き込みおよび、トラ
イステートバッファ113の出力制御は、カラム制御装
置によって行われる。滞留時間カウンタ102、図54
に示されるような構成を持つ。すなわち、滞留時間カウ
ンタユニットCTRUをK個接続したものである。対流
時間カウンタユニットは、図55に示されるセレクタ1
14とフリップフロップ115の構成を持つ。滞留時間
カウンタユニットは図70の論理表を満たすように設計
されている。すなわち、リセット信号RSが“H”の場
合は、他の入力に依存せずにフリップフロップ115の
出力値Qは、“L”にセットされ、RSが“L”で、か
つ、ロード信号LDが“H”の場合は、データ入力DI
の値がQにセットされ、RSとLDが“L”で、かつ、
インクリメント信号ICが“H”の場合、フリップフロ
ップ115に記憶された値の反転信号がセットされる。
このような滞留時間カウンタユニットを図54のように
接続するKビットの2進カウンタを構成することができ
る。本実施例では、カウント動作とリセット動作とロー
ド動作ができればどのような構成のカウンタを用いても
良い。カウント動作とは、インクリメント信号がイネー
ブルになったときにカウンタの値を1増加する動作で、
リセット動作は、リセット信号がイネーブルになったと
きにカウンタの値を0にリセットする動作で、ロード動
作は、ロード信号がイネーブルになったときにデータ入
力ADIの値をカウンタにセットする動作である。
【0088】次にカラム制御装置103の構成を図56
に示す。カラム制御装置103の動作を説明する。セル
入力時は、該当するユニットより下方のユニットに対応
するアドレスにセルが記憶されていて、自ユニットに対
応するアドレスにセルが記憶されていなかった場合、入
力バスから宛先情報レジスタに宛先情報を書き込み、カ
ウンタの値を“0”から“1”にインクリメントし、ア
ドレスポインタレジスタの値をアドレスポインタ出力バ
スに出力する。セル入力時は、制御装置6から転送され
る出力すべき宛先情報の値と、宛先情報レジスタに記憶
されている宛先情報の値を比較し、一致した場合で、且
つ、該当するユニットより下方のユニットで検出されて
いない時にアドレスポインタレジスタに記憶されている
値をアドレスポインタレジスタ出力バスに出力する。こ
のとき、宛先情報レジスタ101および滞留時間カウン
タ102の値は、それぞれ、“Null”、“0”にリ
セットされる。シフト動作時は、下方のユニットより、
空きユニットであるユニットを検索し、検索された空き
ユニットのアドレスポインタの値をアドレスポインタ出
力バスに出力し、同時に、そのユニットより上のユニッ
トの値をそれぞれ、1段下のユニットにシフトし、最上
段のユニットには、アドレスポインタ出力バスの値を入
力する。カウントアップ動作時は、滞留時間カウンタ1
02の値を1増加する。セル廃棄動作時は、滞留時間カ
ウンタ102の値と、滞留時間の上限値との比較を行
い、滞留時間カウンタ102の値が上限値より大きかっ
た場合に、宛先情報レジスタ101および滞留時間カウ
ンタ102の値をそれぞれ“Null”,“0”にリセ
ットする。これらの動作を実現するためのカラム制御装
置103の詳細な構成の例を図56に示す。図中におい
て、OMは、出力動作モードであることを示す信号、I
Mは、入力動作モードであることを示す信号、SMは、
シフト動作モードであることを示す信号、CMは、カウ
ントアップ動作モードであることを示す信号、DMは、
セル廃棄動作モードであることを示す信号、ROUT
は、出力する出力ポートの値、CDELは、滞留時間の
上限の値、RTOは、宛先情報レジスタ101の値、C
TOは、滞留時間カウンタ102の値、RWEは、宛先
情報レジスタ101の書き込み許可信号、RSLは、宛
先情報レジスタ101の入力切り替え信号、RRSは、
宛先情報レジスタ101のリセット信号、AWEは、ア
ドレスポインタレジスタ106の書き込み許可信号、A
OEは、アドレスポインタレジスタ106の出力許可信
号、CLDは、滞留時間カウンタ102のロード信号、
CRSは、滞留時間カウンタ102のセット信号、CI
Cは、滞留時間カウンタ102のインクリメント信号、
FDIは、検索を行うときに、下方のユニットですでに
検索されたことを示す信号、FDOは、検索を行う時
に、そのユニットを含む下方ユニットですでに検索され
たことを示す信号、EQは、宛先情報レジスタ101の
値と出力する出力レポートの値が等しいことを示す信
号、GEは、滞留時間カウンタ102の値が、滞留時間
の上限値以上であることを示す信号である。また、CO
MPは、比較を行う回路、EMPTYは、宛先情報に記
録されている内容が“Null”であることを検出する
回路である。以上のような構成のアドレス生成装置5を
用いることにより、滞留時間の大きいセル交換装置内で
廃棄することができ、帯域の有効利用を行うことが可能
となる。
【0089】以下に第2実施例の第1変形例を説明す
る。第1変形例では図57に示すように、ATM交換装
置95a,95b,95c,95dを多段に接続した場
合に、セルに滞留時間を記録する領域(以後、滞留時間
フィールドと呼ぶ)を設け、各ATM交換装置95a,
95b,95c,95dでは、セルに書き込まれた滞留
時間と、各ATM交換装置95a,95b,95c,9
5dで計数された滞留時間を加算して、滞留時間フィー
ルドに書き込み行うATM交換装置95について述べ
る。滞留時間フィールドに、ATM交換装置95で計数
された滞留時間を加算するために、セル交換装置95の
構成は、図58(a)、(b)のようになる。図58
(a)に示されるATM交換装置は、セル記憶装置2と
分離装置3の間に滞留時間加算装置50を付加したもの
で、図58に示されるATM交換装置は、分離装置3の
出力に滞留時間加算装置50a…50nを付加したもの
である。このような構成のATM交換装置に使用される
アドレス生成装置5は、図59に示されるように、滞留
時間カウンタ102の値を出力するための滞留時間出力
バス127が設けられる。このバス127には、セル出
力時に選択されたユニットの滞留時間カウンタ102の
値が出力され、滞留時間加算装置へと転送される。滞留
時間出力バスへの出力制御は、各ユニットの制御装置1
03によってなされる。また、滞留時間カウンタ102
は、滞留時間カウンタ102の値を滞留時間出力バスへ
出力するために、図60に示される構成をとる。滞留時
間カウンタ102は、図60に示されるように、図61
に示される滞留時間カウンタユニット(セレクタ130
とフリップフロップ131から構成される)をK個接続
したものである。滞留時間カウンタユニットは、図55
に示される滞留時間カウンタユニットにバスへ出力する
ためのトライステートバッファを接続したものである。
このような構成の滞留時間カウンタ102を制御するた
めに、カラム制御装置103は図62の構成を取る。図
中の記号は、第2実施例で説明した図56と同じである
が、COEが、追加されている。COEは、滞留時間カ
ウンタ102の値を滞留時間出力バスへ出力するための
出力許可信号である。滞留時間加算装置では、アドレス
生成装置5から転送された滞留時間と、セル記憶装置あ
るいは分離装置から出力されたセルの滞留時間とフィー
ルドの値を加算し、出力する。このような構成のATM
交換装置を用いることで、各ATM交換装置での滞留時
間の値を次々加算し、セル交換装置を多段に接続した場
合でも、滞留時間の総和を計数することが可能となる。
以下に第2実施例の第2変形例を説明する。第2変形例
ではATM交換装置を多段に接続したときに、加算器を
用いること無しに各ATM交換装置での滞留時間を加算
する方法について述べる。この装置では、セル書き込ま
れた滞留時間フィールドは、多重化装置によって抜き出
され、アドレス生成装置5へと転送される。アドレス生
成装置5では、多重装置から転送された滞留時間フィー
ルドの値を滞留時間カウンタロードする。滞留時間カウ
ンタ102は、この値を初期値として、セルサイクル毎
にインクリメントしていく。したがって、滞留時間カウ
ンタ102の値は、前のATM交換装置の滞留時間の値
に、このATM交換装置での滞留時間を加えたものにな
る。この値をセルを出力するときに滞留時間フィールド
に加えれば、滞留時間フィールドは、各ATM交換装置
での滞留時間の総和になる。このような動作を実現する
ためのセル交換装置の構成は、図63に示したものとな
る。すなわち、セル記憶装置2の出力または分離装置3
の出力に、滞留時間フィールドを追記する追記装置5
1,51a…51nが付加される。アドレス生成装置5
は、図64に示されるように、図59の装置に、滞留時
間入力バスが付加される。また、滞留時間カウンタ10
2は、図65に示されるように、図67に示される滞留
時間カウンタユニットを接続したものである。滞留時間
カウンタユニットは、滞留時間入力バスからの入力と、
1段上の滞留時間カウンタ102からの入力を切り替え
るセレクタ151,152が付加されている。セレクタ
151,152の切り替え制御は、図66に示されるカ
ラム制御装置によって行われる。すなわち、セル入力時
(IMがイネーブルのとき)は、セレクタを滞留時間入
力バス側に切り替え、そのカラムが検索されたときに、
滞留時間カウンタのロード信号をイネーブルにする。そ
の他の動作は、第2実施例と同じである。図中の記号
は、第1変形例で説明した図60と同じであるが、CS
Lが、追加されている。CSLは、カウンタの値をロー
ドするときに、1段上の滞留時間カウンタの値と滞留時
間入力バスの値とを切り替えるための切り替え制御信号
である。このような構成のATM交換装置により、AT
M交換装置を多段に接続した場合でも、各セル交換装置
での滞留時間の総和を計算することが可能となる。
【0090】以下に第2実施例の第3変形例を説明す
る。第3変形例では、ATM交換装置に入力されるセル
にあらかじめ、滞留時間の上限値を書き込んでおき、こ
の値をセル交換装置でセルサイクルが増加する毎に1づ
つ減じ、この値が0になったら、そのセルを廃棄するセ
ル交換装置について述べる。第2実施例及びその第1、
第2の変形例では、各セルの滞留時間の上限は、共通で
あったが、低遅延が要求されるセルと、そうでないセル
の両方がある。また、低遅延のセルでも、滞留時間の上
限値は、いろいろな値を持つ可能性がある。第2実施例
及びその第1、第2変形例では、この値がすべてのセル
で共通であった。各セル毎に、遅延時間の上限値を設定
できるようにするために図68に示すように、セル交換
装置に入力される前に、セルの滞留時間フィールドに滞
留時間の上限値を書き込む上限値書き込み装置161,
162,163を設ける。上限値書き込み装置滞留時間
上限値は、例えば、呼ごとに設定する、あるいは、セル
交換装置164の状態に応じて設定するなどの方法があ
る。セル交換装置164のアドレス生成装置5では、滞
留時間フィールドの値を滞留時間カウンタにロードす
る。滞留時間フィールドには、滞留時間の上限値が書き
込まれているので、滞留時間カウンタは、セルサイクル
ごとに滞留時間カウンタの値を1づつ減じていく。この
ように、カウントダウンしていき、滞留時間カウンタの
値が0になったときに、対応するセルを消去する。この
ような構成により、各セルごとに最大滞留時間を設定す
ることが可能となる。
【0091】以下に第4変形例を図69を用いて説明す
る。第2実施例及びその第1乃至第3変形例では、滞留
時間の上限値に達したセルは、消去されていた。第4変
形例では、滞留時間の上限値に達したセルを優先的に出
力するためのセル交換装置について述べる。上限値に達
したセルを優先的に出力するためには、各出力ポート行
きのセルの中で、上限値に達したセルがあるかどうかを
検索する。もし、上限値に達したセルがあった場合は、
そのセルを出力する。上限値に達したセルがなかった場
合は、各出力ポート行きのセルの中で最も古いセルを出
力する。図中において、OMは、出力動作モードである
ことを示す信号、IMは、入力動作モードであることを
信号、CMは、カウントアップ動作モードであることを
示す信号、ROUTは、出力する出力ポートの値、RT
Oは、宛先情報レジスタの値、CTOは、滞留時間カウ
ンタの値、RWEは、宛先情報レジスタの書き込み許可
信号、RSLは、宛先情報レジスタの入力切り替え信
号、RRSは、宛先情報レジスタのリセット信号、AW
Eは、アドレスポインタレジスタの書き込み信号、AO
Eは、アドレスポインタレジスタの出力許可信号、CL
Dは、滞留時間カウンタのロード信号、CRSは、滞留
時間カウンタのリセット信号、CDCは、滞留時間カウ
ンタのデクリメント信号、FDI1は、滞留時間カウン
タの値が0で、かつ、出力するポート番号に一致したユ
ニットが、このユニットより下方のユニットで検索され
たことを示す信号、FDO0は、滞留時間カウンタの値
が0で、かつ、出力するポート番号に一致したユニット
が、このユニット、または、このユニットより下方のユ
ニットで検索されたことを示す信号、FDI1は、出力
するポーチ番号に一致したユニットが、このユニット、
または、このユニットより下方のユニットで検索された
ことを示す信号、FDI2は、セル入力時に、空きユニ
ットがこのユニットより下方のユニット検索されたこと
を示す信号、FDO2は、セル入力時に、空きユニット
がこのユニット、または、このユニットより下方のユニ
ットで検索されたことを示す信号、FDI3は、シフト
動作時に、空きユニットがこのユニットより下方のユニ
ットで検索されたことを示す信号、FDO3はユニッ
ト、シフト動作時に、空きユニットがこのユニット、ま
たは、このユニットより下方のユニットで検索されたこ
とを示す信号、EQは、宛先情報レジスタの値と出力す
る出力ポートの値が等しいことを示す信号である。ま
た、COMPは、比較を行う回路、EMPTYは、宛先
情報に記憶されている内容が“Null”であることを
検出する回路、DETOは、滞留時間カウンタの値が0
であることを検出する回路である。このような構成のカ
ラム制御装置を用いることで、滞留時間カウンタ値によ
り、優先的に出力する機能を持つセル交換装置を実現す
ることが可能となる。
【0092】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、パケッ
ト交換装置において容易に同報機能を実現することが可
能となる。また、本発明によれば、パケット交換装置に
おいて容易にセル滞留時間を計算することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施例の全体構成を示す図である。
【図2】 初期状態動作を示す図である。
【図3】 アドレス管理装置の構成を示す図である。
【図4】 書き込み動作の例を示す図である。
【図5】 読みだし動作の例を示す図である。
【図6】 宛先情報レジスタの構成を示す図である。
【図7】 宛先情報レジスタユニットの構成を示す図で
ある。
【図8】 アドレスポインタレジスタの構成を示す図で
ある。
【図9】 アドレスポインタレジスタユニットの構成を
示す図である。
【図10】 カラム制御装置の構成を示す図である。
【図11】 カラム制御装置により詳細な構成を示す図
である。
【図12】 シフト動作モードを説明するための図であ
る。
【図13】 シフト動作モードを実現するためのカラム
制御装置の構成を示す図である。
【図14】 シーケンシャルな検索回路を示す図であ
る。
【図15】 ツリー状の論理和回路を示す図である。
【図16】 ツリー状の検索回路を示す図である。
【図17】 ツリー状の検索回路の基本要素を示す図で
ある。
【図18】 出力バスアクセス回路を示す図である。
【図19】 階層的なバス出力回路を示す図である。
【図20】 階層的な検索回路とバス出力回路を用いた
アドレス生成装置の構成を示す図である。
【図21】 トランクグループ機能の実現例を示す図で
ある。
【図22】 トランクグループ動作の説明を示す図であ
る。
【図23】 トランクグループ時のアドレス生成装置の
動作を示す図である。
【図24】 トランクグループ動作を実現するためのア
ドレス生成ユニットの構成を示す図である。
【図25】 比較器の構成(トランクグループ機能なし
の場合)を示す図である。
【図26】 比較器の構成(トランクグループ機能あり
の場合)を示す図である。
【図27】 デコーダの構成(トランクグループ機能な
しの場合)を示す図である。
【図28】 デコーダの構成(トランクグループ機能あ
りの場合)を示す図である。
【図29】 並列検索を行うためのアドレス生成装置の
構成を示す図である。
【図30】 並列検索を行うための宛先情報レジスタユ
ニットの構成を示す図である。
【図31】 並列検索を行うためのカラム制御装置の構
成を示す図である。
【図32】 優先制御機能の動作の説明を示す図であ
る。
【図33】 優先制御機能を実現するためのアドレス生
成装置の構成1を示す図である。
【図34】 優先制御機能を実現するための優先制御レ
ジスタの構成を示す図である。
【図35】 優先制御機能を実現するための優先制御レ
ジスタユニットの構成を示す図である。
【図36】 優先制御機能を実現するためのカラム制御
装置の構成1を示す図である。
【図37】 優先制御機能を実現するためのアドレス生
成装置の構成2を示す図である。
【図38】 優先制御機能を実現するためのカラム制御
装置の構成2を示す図である。
【図39】 優先制御機能を実現するためのアドレス生
成装置の構成3を示す図である。
【図40】 優先制御機能を実現するためのカラム制御
装置の構成3を示す図である。
【図41】 従来例を示す図である。
【図42】 従来例で用いられるアドレス制御方法を説
明するための図である。
【図43】 第2実施例の全体構成を示す図である。
【図44】 初期状態動作を示す図である。
【図45】 アドレス管理装置の構成を示す図である。
【図46】 書き込み動作の例を示す図である。
【図47】 読みだし動作の例を示す図である。
【図48】 シフト動作モードを説明するための図であ
る。
【図49】 カウントアップ動作の例を示す図である。
【図50】 宛先情報レジスタの構成を示す図である。
【図51】 宛先情報レジスタユニットの構成を示す図
である。
【図52】 アドレスポインタレジスタの構成を示す図
である。
【図53】 アドレスポインタレジスタユニットの構成
を示す図である。
【図54】 滞留時間カウンタの構成を示す図である。
【図55】 滞留時間カウンタユニットの構成を示す図
である。
【図56】 カラム制御装置の構成を示す図である。
【図57】 セル交換装置を多段に接続した構成図であ
る。
【図58】 滞留時間加算機能のあるセル交換装置の構
成図である。
【図59】 滞留時間出力機能のあるアドレス生成装置
の構成図である。
【図60】 滞留時間出力機能のある滞留時間カウンタ
の構成図である。
【図61】 滞留時間出力機能のある滞留時間カウンタ
ユニットの構成図である。
【図62】 滞留時間出力機能のあるカラム制御装置の
構成図である。
【図63】 滞留時間入出力機能のあるセル交換装置の
構成図である。
【図64】 滞留時間入出力機能のあるアドレス生成装
置の構成図である。
【図65】 滞留時間入出力機能のある滞留時間カウン
タの構成図である。
【図66】 滞留時間入出力機能のあるカラム制御装置
の構成図である。
【図67】 滞留時間入出力機能のある滞留時間カウン
タユニットの構成図である。
【図68】 セルごとに滞留時間の上限値を設定するた
めのセル交換装置の構成図である。
【図69】 滞留時間カウンタの値により優先的に出力
するためのカラム制御装置の構成図である。
【図70】 論理構成を示す図である。
【図71】 従来例を示す構成図である。
【符号の説明】
MUX…多重装置 CB…セル記憶装置 DMUX…分離装置 AGEN…アドレス生成装置 ACNT…アドレス制御装置 10…宛先情報入力バス 11…宛先情報レジスタ 12…カラム制御装置 13…制御バス 14…アドレスポインタレジスタ 15…アドレス生成ユニット 16…アドレスポインタ出力バス。
【手続補正書】
【提出日】平成7年4月14日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の詳細な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ATMセル(以下、セ
ルと呼ぶ)と呼ばれる固定の長さであるパケットの交換
処理を行うATM交換装置に関わり、特に固定の長さで
あるパケットのそれぞれに付加されたヘッダと呼ばれる
宛先情報に基づいて交換処理を行うためのパケット交換
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】パケット交換装置の一例としてATM交
換装置が従来から知られている。このATM装置はセル
を記憶するための記憶領域を有効に活用するために、通
常各出力ポート当てのセルを蓄積しておく共通の記憶装
置を設けて、この記憶装置に蓄積されたセルを交換処理
する。このようなATM交換装置は、異なる出力ポート
当てのセルを共通のセル記憶装置に蓄積させて、この蓄
積されたセルを交換処理することから共通バッファ型交
換装置とも呼ばれている。
【0003】従来のATM交換装置は、図41に示され
るように外部の各入力ポートから入力されたセルを多重
化する多重化装置MUXと、多重化装置で多重化された
セルを記憶するセル記憶装置CBと、セル記憶装置CB
に記憶されたセルを多重化出力して、この多重化出力さ
れたセルを分離する分離装置DMUXと、セル記憶装置
CBに記憶されているセルの記憶領域を示すアドレスを
制御するアドレス制御装置ACNTとで構成されてい
る。
【0004】アドレス制御装置ACNTは、セル記憶装
置CBに次に記憶するセルを書き込むための記憶領域を
示したアドレスを記憶するために出力ポート毎に設けら
れた書き込みアドレスレジスタWAと、各書き込みアド
レスレジスタWAを制御する書き込み制御装置WCNT
と、次に分離装置に出力するセルの読み出しアドレスを
記憶するための出力ポート毎に設けられた読み出しアド
レスレジスタRAと、各読み出しアドレスレジスタRA
を制御する読み出し制御装置RCNTと、書き込み制御
装置WCNTと読み出し制御装置RCNTを制御する制
御装置CNTと、空きアドレスを記憶している空きアド
レス記憶装置EMEMとで構成されている。
【0005】共通バッファ型交換装置は、通常各出力ポ
ートごとに論理的なFEFO(First In Fi
rst Out)を用いた共通バッファにより構成され
ている。共通バッファ型交換装置の共通バッファは、図
42に示すように、各出力ポート宛のセルを記憶した記
憶領域を示すアドレスをポインタによって関連付けてチ
ェーン状につなげた構成にしている。この構成を利用し
たアドレス制御装置の動作を説明する。各出力ポート毎
にアドレスポインタチェーンで連結された次に出力する
セルのアドレスは、各読み出しアドレスによって示され
る。すなわち、読み出しアドレスRAが指しているアド
レスで指定された記憶領域に記憶されているが、対応す
る出力ポート行きのセルの中でも最も古いセルであり、
次に出力されるセルとなる。
【0006】読み出しアドレスRAで示されたアドレス
に記憶されているセルが出力されたとき、その次にアド
レスに対応したアドレスポインタの値が読み出され、読
み出しアドレスにこのアドレスポインタの値が入力さ
れ、これが次に読み出すセルのアドレスとなる。
【0007】また、新たに入力されたセルはセルのヘッ
ダを書き込みアドレス制御装置ACNTによって解析
し、出力ポート宛に対応する書き込みアドレスポインタ
で示されたアドレスに対応する記憶領域に記憶される。
この後、空きアドレス記憶装置から空きアドレスが読み
出され、これが次に書き込みアドレスとなり、セル記憶
装置と書き込みアドレスに記憶される。このようにして
各出力ポートに対応した論理的なFIFOが形成され
る。
【0008】また、ATM交換装置は、同報機能が必要
となる。同報機能は入力ポートから入力されたセルを複
数のポートに出力する機能である。前述したATM交換
装置で同報機能を実現するためには、入力ポートから入
力されたセルを入力の際に複数にコピーしてセル記憶装
置に記憶させる方法がある。この方法では、セル記憶装
置への書き込み速度が同報機能がない場合のN(ポート
数)倍になってしまうという問題がある。また、上記し
た従来のATM交換装置は、セルを記憶した記憶領域を
示すアドレスをアドレスポインタによりチェーン状につ
ないだ方法を利用しているので、異なる出力ポートに同
じセルを伝送するためにアドレスポインタを分岐される
ことは不可能となり、同報機能の実現が困難となるとい
う問題があった。また、別の実現方法に従来では、異な
る出力ポートへ出力する時に、複数回読み出して出力す
る方法がある。この方法の場合、セル記憶装置に記憶さ
れているセルが読み出された回数を計算し、すべての複
写先に出力された場合にそのセルを消去する。したがっ
て、読み出された回数を計数するための計数手段が別個
必要である。
【0009】また、ATM交換装置ではそれぞれのセル
がどれくらいセル記憶装置内に滞留しているかを知るこ
とは重要なことである。例えば音声データのように、遅
延時間の揺らぎが伝送品質に大きな影響を及ぼす通信
は、伝送遅延揺らぎを小さくすることが要求される。従
来、図71に示したような遅延揺らぎの大きいセルを廃
棄するための装置は、時刻を発生する計数装置178
と、この計数装置178によって生成された時刻を各入
力ポートから入力されたセルに付加するタイムスタンプ
付加装置171〜173と、タイムスタンプ付加装置1
71〜173から出力されたセルの交換を行うセル交換
装置174と、セル交換装置174から出力されたセル
に付加されているタイムスタンプ情報と計数装置178
から転送された現在の時刻との差を計算し、その結果に
応じてセルの出力を制御するために各出力ポート毎に設
けられたセル出力装置175〜177とで構成されてい
た。この装置に入力されたセルは、各入力ポート毎に設
けられた各タイムスタンプ付加装置171〜173によ
って、計数装置178で生成された時刻が付加され、セ
ル交換装置174へ転送される。セル交換装置174で
は、セルに付加されている宛先情報をもとに交換動作が
行われ、各出力ポート毎に設けられた各セル出力制御装
置175〜177へと転送される。各セル出力制御装置
175〜177は、セルに付加されているタイムスタン
プ情報と計数装置178によって生成された現在の時刻
との差を求める。各セル出力制御装置175〜177
は、その差が定められた値より大きかった場合は、遅延
が上限値を越えたのでそのセルを廃棄する。このように
して、遅延の大きいセルを廃棄することが可能となる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】以上述べたように、ア
ドレス制御装置をFIFOで実現した構成にすると、出
力ポート毎にアドレスポインタを用いてチェーン状に連
結されるための制御が必要となるばかりか、空きアドレ
スを一括管理する空きアドレス制御装置が別個必要にな
り、これらを合わせて制御するために制御が複雑になる
問題点があった。
【0011】また、従来では、ATM交換装置で生じた
遅延の大きいセルは、セル出力制御装置に伝送されるま
で廃棄されないので、廃棄されるべきセルもATM交換
装置のセル記憶装置内の記憶領域を占有してしまい、セ
ルを記憶するための記憶領域を有効利用できないという
問題点があった。
【0012】本発明のパケット交換装置はこのような課
題に着目してなされたものであり、その第1の目的とす
るところは、同報機能を容易に実現できるパケット交換
装置を提供することにある。また、本発明の第2の目的
は、遅延の大きいセルを廃棄する機能をもつパケット交
換装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段及び作用】上記目的を達成
するために、異なる複数の入力ポートから入力された宛
先情報を付加した情報データで構成されるパケットそれ
ぞれから得られる少なくとも情報データを記憶するため
の記憶手段と、各パケットから得られる宛先情報それぞ
れを入力された順に記憶するために接続された複数の宛
先情報記憶手段と、各宛先情報記憶手段それぞれに対応
して設けられ、各宛先情報記憶手段に記憶されている宛
先情報に対応する少なくとも情報データが記憶された記
憶手段の記憶領域を示すアドレス情報を記憶するために
設けられた複数のアドレス情報記憶手段と、宛先情報が
入力された順に各宛先情報記憶手段を検索して、特定の
出力ポートに対応する宛先情報を記憶している宛先情報
記憶手段に対応するアドレス情報記憶手段に記憶された
アドレス情報を読み出し、このアドレス情報によって示
された記憶手段の記憶領域に記憶されている少なくとも
情報データを特定の出力ポートに出力するように制御す
ると共に、前記特定の出力ポートに出力した少なくとも
情報データに対応する宛先情報記憶手段及びアドレス情
報記憶手段より以降に記憶された宛先情報記憶手段及び
アドレス情報記憶手段の内容を順次次に宛先情報記憶手
段及びアドレス情報記憶手段にシフトさせた結果、空状
態となった宛先情報手段及びアドレス情報記憶手段の
内、少なくともアドレス情報記憶手段には読み出された
アドレス情報を記憶するように制御する制御手段とから
構成されたパケット交換装置が提供される。
【0014】更に各宛先情報記憶手段に記憶された宛先
情報は、出力ポートそれぞれに対応した少なくとも出力
ポート数分のビット情報からなり各宛先情報記憶手段は
各出力ポート宛の宛先情報を記憶するために少くとも前
記出力ポート数分のビット情報が記憶できるビット情報
記憶領域を有するように構成されているので、異なる出
力ポートに同じ情報データが出力できるという同報機能
が容易に実現できる。
【0015】また、更に上記パケット交換装置は、各宛
先情報記憶手段及びアドレス記憶手段に対応して各宛先
情報記憶手段に宛先情報が記憶されてからの時間をカウ
ントするために複数の滞留時間カウンタを備え、制御手
段は、更に予め定められた時間情報と各滞留時間カウン
タの値とを比較して、予め定められた時間情報より各滞
留時間のカウンタの値の方が大きい時に、この滞留時間
カウンタに対応する宛先情報記憶手段及びアドレス情報
記憶手段以降に記憶されている宛先情報記憶手段及びア
ドレス情報記憶手段の内容を順次次の宛先情報記憶手段
及びアドレス情報記憶手段にシフトさせた結果、空状態
となった宛先情報記憶手段及びアドレス情報記憶手段の
少なくともアドレス記憶手段には読み出されたアドレス
情報を記憶するように制御しているので、特定のパケッ
トを優先的に出力する優先機能が実現できる。
【0016】また、宛先情報を付加した情報データで構
成されるそれぞれのパケットを入力するための複数の入
力ポートと、少なくとも情報データを出力するための出
力ポートと、複数の入力ポートから入力された各パケッ
トを多重化する多重化手段と、多重化手段で多重化され
た各パケットから得られる少なくとも情報データを記憶
するための記憶手段と、各パケットから得られる宛先情
報それぞれを入力された順に記憶するために接続された
複数の宛先情報記憶手段と、各宛先情報記憶手段それぞ
れに対応して設けられ、各宛先情報記憶手段に記憶され
ている宛先情報に対応する少なくとも情報データが記憶
された記憶手段の記憶領域を示すアドレス情報を記憶す
るための複数のアドレス情報記憶手段と、宛先情報が入
力された順に各宛先情報記憶手段を検索して、特定の前
記出力ポートに対応する宛先情報を記憶している宛先情
報記憶手段に対応するアドレス情報記憶手段に記憶され
たアドレス情報を読み出し、このアドレス情報によって
示された記憶手段の記憶領域に記憶されている少なくと
も情報データを読み出すように制御すると共に、特定の
出力ポートに出力した少なくとも情報データに対応する
宛先情報記憶手段及びアドレス情報記憶手段より以降に
記憶された宛先情報記憶手段及びアドレス情報記憶手段
の記憶内容を順次次の宛先情報記憶手段及びアドレス情
報記憶手段にシフトさせた結果、空状態となった宛先情
報記憶手段及びアドレス情報記憶手段のアドレス情報記
憶手段に前記読み出されたアドレス情報を記憶するよう
に制御する制御手段と、制御手段で読み出された特定の
出力ポート宛の少なくとも情報データを特定の出力ポー
ト宛に分離して出力するための分離手段と、から構成さ
れたことを特徴とするものである。
【0017】更に、宛先情報をそれぞれに付加した複数
の情報データそれぞれから得られる少なくとも情報デー
タを記憶するための記憶手段と、各情報データから得ら
れる宛先情報それぞれを入力された順に記憶するために
接続された複数の宛先情報記憶手段と、各宛先情報記憶
手段それぞれに対応して設けられ、各宛先情報記憶手段
に記憶されている宛先情報に対応する情報データが記憶
された記憶手段の記憶領域を示すアドレス情報を記憶す
るための複数のアドレス情報記憶手段と、宛先情報が入
力された順に各宛先情報記憶手段を検索して、特定の宛
先情報を記憶している宛先情報記憶手段に対応するアド
レス情報記憶手段に記憶されたアドレス情報を読み出
し、このアドレス情報によって示された記憶手段の記憶
領域に記憶されている少なくとも情報データを読み出す
ように制御すると共に、読み出された少なくとも情報デ
ータに対応する宛先情報記憶手段及びアドレス情報記憶
手段より以降に記憶されている宛先情報記憶手段及びア
ドレス情報記憶手段の記憶内容を順次次の宛先情報記憶
手段及びアドレス情報記憶手段にシフトさせた結果、空
状態となった宛先情報記憶手段及びアドレス情報記憶手
段の内アドレス情報記憶手段には読み出されたアドレス
情報を記憶するように制御する制御手段と、から構成さ
れたことを特徴とするものである。
【0018】また、異なる複数の入力ポートから入力さ
れた宛先情報を付加した情報データで構成されるパケッ
トそれぞれから得られる少なくとも情報データを記憶す
るための記憶手段と、各パケットから得られる宛先情報
それぞれを入力された順に記憶するために接続された複
数の宛先情報記憶手段と、各宛先情報記憶手段それぞれ
に対応して設けられ、各宛先情報記憶手段に記憶されて
いる宛先情報対応する情報データが記憶された記憶手段
の記憶領域を示すアドレス情報を記憶するための複数の
アドレス情報記憶手段と、記憶手段から読み出された少
なくとも情報データを出力するための複数の出力ポート
から構成されたパケット交換装置であって、宛先情報が
入力された順に各宛先情報記憶手段を検索するステップ
と、特定の出力ポートに対応する宛先情報を記憶してい
る宛先情報記憶手段に対応する前記アドレス情報記憶手
段に記憶された前記アドレス情報を読み出すステップ
と、読み出すステップと読み出されたアドレス情報によ
って示された記憶手段の記憶領域に記憶されている少な
くとも情報データを読み出すステップと、特定の出力ポ
ートに出力した少なくとも情報データに対応する宛先情
報記憶手段及びアドレス記憶手段より以降に記憶されて
いる宛先情報記憶手段及びアドレス情報記憶手段の記憶
内容を順次次の宛先情報記憶手段及びアドレス情報記憶
手段にシフトするステップと、シフトするステップを実
行した結果、空状態となった宛先情報記憶手段及びアド
レス情報記憶手段のアドレス情報記憶手段に読み出され
たアドレス情報を記憶するように制御するステップと、
から構成されたことを特徴とするものである。
【0019】更に、宛先情報をそれぞれに付加した情報
データをそれぞれから得られる少なくとも情報データを
記憶するための記憶手段と、各情報データに付加された
宛先情報それぞれを入力された順に記憶するために接続
された複数の宛先情報記憶手段と、各宛先情報記憶手段
それぞれに対応して設けられ、各宛先情報記憶手段に記
憶されている宛先情報に対応する情報データが記憶され
た記憶手段の記憶領域を示すアドレス情報を記憶するた
めの複数のアドレス情報記憶手段とで構成されたバッフ
ァ装置であって、宛先情報が入力された順に各宛先情報
記憶手段を検索するステップと、特定の宛先情報を記憶
している宛先情報記憶手段に対応するアドレス情報記憶
手段に記憶されたアドレス情報を読み出すステップと、
このアドレス情報によって示された記憶手段の記憶領域
に記憶されている少なくとも情報データを読み出すステ
ップと、読み出すステップで読み出された少なくとも情
報データに対応する宛先情報記憶手段及びアドレス情報
記憶手段より以降に記憶されている宛先情報記憶手段及
びアドレス情報記憶手段の記憶内容を順次次の宛先情報
記憶手段及びアドレス情報記憶手段にシフトするステッ
プと、シフトするステップを実行した結果、空状態とな
った宛先情報記憶手段及びアドレス情報記憶手段のアド
レス情報記憶手段のアドレス記憶手段に読み出されたア
ドレス情報を記憶するように制御するステップと、から
構成されたことを特徴とするものである。
【0020】
【実施例】以下に図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図1は本発明のパケット交換装置の一例としてA
TM交換装置の全体構成を示す図である。ATM交換装
置7は各入力ポート#0〜#N−1から入力されたセル
を多重化する多重装置1と、多重化されたセルを記憶す
るセル記憶装置2と、セル記憶装置2から出力された多
重化されたセルを分離する分離装置3と、分離装置3に
接続された出力ポート#0〜#N−1と、セル記憶装置
2に記憶されているセルの記憶領域を示したアドレスを
制御するアドレス制御装置4とで構成されている。
【0021】アドレス制御装置4は、セル記憶装置2に
記憶されたセルの読み出しアドレスおよび書き込みアド
レスを生成するアドレス生成装置5と、多重装置1、分
離装置3、セル記憶装置2、アドレス生成装置5を制御
する制御装置6とで構成されている。アドレス生成装置
5は、セルに付加されている宛先情報を格納する宛先情
報レジスタ11−1〜11−Nと、各宛先情報レジスタ
11−1〜11−Nに対応して設けられ、セル記憶装置
2に記憶されたセルの記憶領域を示したアドレスが格納
されている各アドレスポインタレジスタ14−1〜14
−Nと、各宛先情報レジスタ11−1〜11−N及びア
ドレスポインタレジスタ14−1〜14−Nを一対とし
てそれぞれ制御するために設けられたカラム制御装置1
2−1〜12−Nとから構成されている。
【0022】図1で示されるATM交換装置7の動作に
ついて説明する。入力ポート#0〜N−1から入力され
たセルは、多重装置1によって多重化される。このと
き、セル付与された宛先情報をアドレス生成装置5へ転
送する。アドレス生成装置5は、セルに付与された宛先
情報を宛先情報レジスタ11−1〜11−Nの内空いて
いる宛先情報レジスタに格納する。格納された宛先情報
レジスタと対をなして設けられたアドレスポインタレジ
スタから出力されたセル記憶装置2のアドレスをセル記
憶装置2に出力する。セル記憶装置2は、多重装置1か
ら転送された多重化されたセルを、それぞれアドレス生
成装置5のアドレスポインタレジスタで生成されたアド
レスによって示された記憶領域に記憶する。セルを出力
するときには、アドレス生成装置5が、まず出力すべき
出力ポート宛てのセルを宛先情報レジスタを検索する。
そして、アドレス生成装置5がこの宛先史情報レジスタ
に対応するアドレスポインタレジスタによって示された
セル記憶装置2のアドレスを生成して、生成された読み
出しアドレスは、セル記憶装置2へ転送される。セル記
憶装置2は、アドレス生成装置5で生成された読み出し
アドレスに記憶されていたセルを出力し、分離装置3へ
転送する。分離装置3では、セル記憶装置2から転送さ
れた多重化されたセルを分離し、各出力ポート#0〜#
N−1へ出力する。 アドレス生成装置5の構成を図3
に示す。アドレス生成装置5は、宛先情報レジスタ11
−1〜11−Nと、アドレスポインタレジスタ14−1
〜14−Nと、カラム制御装置12−1〜12−Nとで
構成されるアドレス生成ユニット15−1〜15−Nを
図3に示されるように接続したものである。アドレス生
成装置5のアドレス生成ユニット15−1〜15−Nの
位置は、セルの到着順序を意味する。図3に示された例
では、下方にあるものほど古いセルであることを意味し
ている。すなわち、入力されたセルの宛先情報は、到着
順に下から格納される。この場合、アドレス生成ユニッ
ト15−Nに格納される。また、セルを出力することに
よって宛先情報の空き領域ができると、宛先情報レジス
タ11−1〜11−N及びアドレスポインタレジスタ1
4−1〜14−Nに格納されている情報が下方に向かっ
てシフトしていくように接続されているので、下方にあ
るものほど古い情報であることを意味する。宛先情報レ
ジスタ11−1〜11−Nは、アドレス制御装置4で抽
出された宛先情報を記憶するレジスタである。宛先情報
レジスタ11−1〜11−Nは、同報機能を実現するた
めに、各出力ポートに対応したレジスタで構成されてい
る。したがって、出力ポート数をNとするとNビットの
レジスタで構成されている。
【0023】アドレスポインタレジスタ14−1〜14
−Nは、セル記憶装置2に記憶されているセルの記憶領
域を示すアドレスを記憶するレジスタである。アドレス
ポインタレジスタ14−1〜14−Nの各々は、セル記
憶装置2のアドレスに1対1に対応するように初期化さ
れている。例えば、セルの記憶されるアドレスが0〜M
−1であった場合、アドレスポインタレジスタ14−1
〜14−Nの値は図2の例のように、それぞれが、0〜
M−1に初期化されている。
【0024】各カラム制御装置12−1〜12−Nは、
制御装置6から転送される制御情報をもとに、各カラム
制御装置12−1〜12−Nに対応する宛先情報レジス
タ11−1〜11−N及びアドレスポインタレジスタ1
4−1〜14−Nの書き込み及び出力の制御を行うため
の装置である。
【0025】次のアドレス生成装置5の動作について説
明する。セル記憶装置2は0,1,2,…M−1という
アドレス空間を持つものとする。ここで、Mは、セル記
憶装置2に記憶できるセルの個数である。アドレス生成
装置5及びセル記憶装置2が図2のように初期化されて
いるものとする。アドレス生成装置5は、宛先情報とア
ドレスポインタの値が対として記憶されている。セル記
憶装置2はセルが記憶される。図2は宛先が0〜3の4
出力(N=4)の場合の例である。図中“−”は、内容
が不定であることを意味する。初期状態では、セルは不
定であるのですべてに“−”が記述されている。図2の
例では、アドレスポインタレジスタ14−1〜14−N
の値は、下方から順番に0,1,2,…,M−1という
ように順序よく記憶されている。初期値はセル記憶装置
2のアドレスとアドレスポインタレジスタ14−1〜1
4−Nの値が1対1に対応していれば順序関係はどんな
ものでも良い。宛先情報はセルが無いことを示す“00
00”が記憶されている。
【0026】まず、書き込みアドレスを出力するときの
動作について説明する。一例として、初期状態から、出
力ポート0行きのAというセルが入力され、次に、出力
ポート0及び1行きのBというセルが入力され、その
後、出力ポート1,2および3行きのCというセルが入
力された場合の動作を説明する。まず、セルAが入力さ
れた場合の動作について説明する。アドレス生成装置5
には“1000”(出力ポート行き)という宛先情報が
転送される。アドレス生成装置5に送られた宛先情報
は、宛先情報レジスタ11−1〜11−Nの下方から詰
めて書き込まれる。初期状態では、宛先情報が1つも書
き込まれていないので、入力された宛先情報は最下方に
記憶される。書き込まれたカラムのアドレスポインタレ
ジスタ14−1〜14−Nの値が、セル記憶装置2のセ
ルの書き込みアドレスになる。従って、セルAは、アド
レス0に記憶される。宛先情報およびセルが書き込まれ
た後の状態を図4(a)に示す。次に、宛先情報として
“1100”という値(出力ポート0と1行き)を持つ
セルBが入力されたときの動作を説明する。アドレス生
成装置5には、“1100”という値が転送され、宛先
情報が空いている宛先情報レジスタ11−1〜11−N
の最下方に記憶される。アドレス生成装置5には、既に
1つの宛先情報が書き込まれているので下から2カラム
目の宛先情報レジスタ11−N−1に“1100”とい
う値が書き込まれる。Bというセルは、このカラムのア
ドレスポインタレジスタ14−N−1の値が示すアドレ
ス、すなわち、アドレス1に書き込まれる。宛先情報お
よびセルが書き込まれた後の状態図を4(b)に示す。
宛先情報として“0111”という値(出力ポート1,
2,および3行き)を持つセルCが入力されたときの動
作を説明する。アドレス生成装置5には、“0111”
という値が転送され、宛先情報が空いている宛先情報レ
ジスタ11−1〜11−Nの最下方に記憶される。アド
レス生成装置5には、既に2つの宛先情報が書き込まれ
ているので下から3カラム目の宛先情報レジスタ11−
N−2に“0111”という値が書き込まれる。Cとい
うセルは、このカラムのアドレスポインタレジスタ14
−N−2の値が示すアドレス、すなわち、アドレス2に
書き込まれる。宛先情報及びセルが書き込まれた後の状
態図を図4(c)に示す。読み出しアドレスを出力する
ときの動作を説明する。一例として、図4(c)の状態
から出力ポート0行きのセルを出力し、出力ポート1行
きのセルを出力し、出力ポート2行きのセルを出力する
場合の動作を説明する。セル出力のときは、出力ポート
に向かうセルの中で、最も古いセルが出力される。アド
レス生成装置5内では、古い宛先情報は、図4(c)中
の下方から到着順に記憶されている。まず、出力ポート
0行きのセルを出力する場合の動作について説明する。
出力ポート0行きのセルの中で最も古いセルは、最下の
宛先情報レジスタ11−Nによって示されたセル記憶装
置2のアドレスに記憶されているセルである。従って、
最下ユニットのアドレスポインタの値0をセル記憶装置
2に転送する。セル記憶装置2は、送られてきたアドレ
ス0に記憶されているセルAを分離装置3を介して、出
力ポート#0に出力する。出力されたセルに対応する宛
先情報の出力ポートに対応するビットは、0にリセット
される。もし、すべての出力ポートについて0が記憶さ
れている場合、そのアドレス生成ユニットより上のアド
レス生成ユニットに記憶されている情報は、それぞれ、
1段下にシフトされ、そのアドレス生成ユニットの宛先
情報およびアドレスポインタの値は、最上段のアドレス
生成ユニットに移される。そして、詰められたところに
記憶されていたアドレスポインタの値は最上部に入力さ
れる。したがって、宛先情報Aのセルを出力した後で
は、アドレス生成装置5の内容は、図5(a)のように
変更される。次に、出力ポート1行きのセルを出力する
場合の動作について説明する。出力ポート0行きのセル
を出力したので、アドレス生成装置5およびセル記憶装
置2の内容は図5(a)のようになっている。この状態
から出力ポート1行きのセルを出力するときは、アドレ
ス生成ユニットの下方より上方に出力ポート1に対応し
たレジスタの値が1であるカラムを検索する。この場
合、最下部のアドレス生成ユニットが選択される。アド
レス生成装置5からセル記憶装置2に対し、最下部のア
ドレス生成ユニットのアドレスポインタの値すなわち1
が転送される。セル記憶装置2ではアドレス1に記憶さ
れているセルBが出力される。この時、アドレス生成装
置5では、出力ポート1に対応したレジスタが0にリセ
ットされる。このセルは、まだ出力ポート0に出力しな
ければならないので詰められることはない。従って、出
力ポート1行きのセルを出力した後では、それぞれの内
容は図5(b)のように変更される。次に、出力ポート
2行きのセルを出力する場合の動作について説明する。
出力ポート2行きで最も古いセルは、アドレス生成装置
5の下から2つ目のユニットに対応するアドレスに記憶
されているセルで、セル記憶装置2のアドレス2に記憶
されているセルCである。従って、アドレス生成装置5
からは、下から2つ目のアドレスポインタの値2がセル
記憶装置2に転送され、セル記憶装置2では、アドレス
2に記憶されているセルCが読み出され、セル分離装置
に転送され出力ポート2から出力される。出力ポート2
行きのセルを出力した後にそれぞれの内容は図5(c)
のように変更される。以上のように本発明によれば、パ
ケット交換装置で容易に同報機能を実現することができ
る。
【0027】次に、宛先情報レジスタ11の構成につい
て説明する。宛先情報レジスタ11−1〜11−Nの構
成を図6に示す。宛先情報レジスタ11−1〜11−N
は、図7に示される宛先情報レジスタユニットをN個並
べたものである。宛先情報レジスタ11−1〜11−N
の内の各宛先情報レジスタユニット11a,11b…1
1nは、それぞれ出力ポートに対応している。したがっ
て、宛先情報レジスタユニット11a,11b…11n
は、出力ポートの数と同じN個必要である。セル記憶装
置2内のセルの有無は、宛先情報レジスタ11−1〜1
1−Nの各ビットの論理和(Nビット)を計算すること
で検出される。論理和が1の場合、セルが存在し、0の
場合は存在しないことが検出できる。更に宛先情報レジ
スタ11−1〜11−Nには、セルの有無を示すビット
を追加することもできる。セルの有無を示すビットを用
いた場合は、セルの有無を検出するための回路が不要に
なり、また、検出のための処理時間を省くことができる
という利点がある。セルの有無を示すビットを用いなか
った場合には、セルの有無を示すためのレジスタが不要
になり、ハード規模を小さくすることができるという利
点がある。宛先情報レジスタユニット11a,11b,
11c,…11nは、図7に示されるように、セレクタ
22とフリップフロップ21で構成されている。図7に
おいて、SINは、シフト動作時の宛先情報入力、RI
Nは、セル入力時の宛先情報入力バス10からの入力、
RSELは、RINとSINの切り替え信号、ROUT
は、フリップフロップ21の出力、RRESは、フリッ
プフロップ21のリセット信号、RENBは、フリップ
フロップ21の書き込み許可信号である。セレクタ22
は、カラム制御装置12からの指示にしたがって、入力
バスからの信号RINと隣接する宛先情報レジスタから
の信号SINの切り替えを行う。フリップフロップ21
はカラム制御装置12からの指示にしたがって、セレク
タ22によって切り替えられた信号を記憶する。セル入
力のときは、セレクタ22は入力バスからの信号を出力
するようにカラム制御装置12に指示される。セル入力
でない時は、セレクタ22はSINを出力するように指
示される。
【0028】次にアドレスポインタレジスタ14の構成
について説明する。アドレスポインタレジスタ14の構
成を図8に示す。アドレスポインタレジスタ14は図9
に示されるアドレスポインタレジスタユニット14a,
14b,…14lをL個並べたものである。セル記憶装
置2のアドレス空間の大きさをMとするとLの値は、l
og2 Mである。アドレスポインタレジスタユニット1
4a,14b,…14lは、アドレスの値を記憶するフ
リップフロップ23と、アドレスの値をアドレスポイン
タ出力バスへ出力する制御を行うトライステートバッフ
ァ24とで構成される。フリップフロップ23への書き
込みおよび、トライステートバッファ24の出力制御
は、カラム制御装置12によって行われる。フリップフ
ロップ23への書き込みはセル出力時に該当するユニッ
ト(該当するユニットを含む)より古いユニットのアド
レスポインタの指すセルが出力され、かつ、シフト動作
を伴うときに行われる。トライステートバッファ24の
出力許可は、セル入力時および出力時に、該当するカラ
ムが検索された時に行われる。カラム制御装置12の構
成を図10に示す。
【0029】カラム制御装置12は、宛先情報レジスタ
11の宛先情報と出力する宛先情報との比較を行う比較
器25と、自ユニットに対応するアドレスにセルが記憶
されているかどうかを判定する有無判定器26と、宛先
情報レジスタ11に記憶されているlの値の残り1つで
あることを判定する残りl判定器27と、比較器25、
有無判定器26、残り1判定器27、カラム制御バス1
3および隣接ユニットから転送される情報から、宛先情
報レジスタとアドレスポインタレジスタ14の制御情報
隣接カラムへの情報を生成する演算装置28とで構成さ
れている。以下にこの演算装置28の動作を説明する。
セル入力時は、該当するユニットより下方のユニットに
対応するアドレスにセルが記憶されていて、自ユニット
に対応するアドレスにセルが記憶されていなかった場合
に、宛先情報レジスタ11に入力バスから入力された宛
先情報を書き込み、アドレスポインタの値をアドレスポ
インタ出力バス16に出力する。セル出力時は、制御装
置6から転送される出力すべき宛先情報の値と、宛先情
報レジスタ11に記憶されている宛先情報の値を比較
し、一致した場合で、且つ、該当するユニットより下方
のユニットで検出されていない時にアドレスポインタレ
ジスタ14に記憶されている値をアドレスポインタ出力
バス16に出力する。このとき、宛先情報レジスタ11
に記憶されている1の個数が2以上の場合、出力した出
力ポートに対応したレジスタを0にリセットする。宛先
情報レジスタ11に記憶されているlの個数が1の場
合、アドレスポインタの値を出力すると同時に、出力し
たユニットより上方のアドレスポインタレジスタ14お
よび宛先情報レジスタ11のシフト動作を行う。
【0030】これらの動作を実現するためのカラム制御
装置12の詳細な構成の例を図11に示す。図11中に
おいて、RENBは、宛先情報レジスタ11の書き込み
許可信号、RSELは、宛先情報レジスタ11の入力切
り替え信号、RRESは、宛先情報レジスタ11のリセ
ット信号、ROUTは、宛先情報レジスタ11の値、A
PWEは、アドレスポイントレジスタ14の書き込み許
可信号、APOEは、アドレスポインタレジスタ14の
出力許可信号、OUTCは、出力する宛先情報の値、O
Mは、出力モードであることを示す信号、IMは、入力
モードであることを示す信号、EXIは、自ユニットよ
り下方のユニットに対応するアドレスにセルが記憶され
ていることを示す信号、EXOは、自ユニット対応する
アドレスにセルが記憶されていることを示す信号、FD
Iは、自ユニットより下方のユニットに出力する宛先情
報が検出されたことを示す信号、FDOは、自ユニット
以下のユニットに出力する宛先情報が検出されたことを
示す信号、SFIは、自ユニットより下方のカラムに出
力する宛先情報が検出され、かつ、そのユニットが空き
になるのでそれ以降のユニットをシフトすることを指示
する信号、SFOは、自ユニット以下のユニットに出力
する宛先情報が検出され、かつ、そのカラムが空きにな
るのでそれ以降のカラムをシフトすることを指示する信
号、EQは、自ユニットの宛先情報と出力する宛先情報
が一致したことを示す信号、INPUTは、入力時に自
ユニットに宛先情報を記憶することを示す信号、FIN
Dは、出力時に自カラムがアドレスポインタの値を出力
するように指定されたことを示す信号である。 残りl
判定器27はそのユニットの宛先情報レジスタ11に記
憶されている宛先がただ1つであることの検出を行う回
路である。デコーダ29は、宛先情報レジスタ11の制
御信号を生成する。デコーダ29は入力時に自ユニット
に宛先情報を記憶する場合は宛先情報レジスタ11のす
べてのビットに宛先情報入力バスからの情報を記憶する
ためにすべての宛先情報レジスタユニットに書き込み許
可を示す信号を転送する。セル出力時は、自ユニットが
検出されてシフト動作を行わない場合、デコーダ29は
宛先情報レジスタ11の出力すべき宛先に対応する1ビ
ットのみをリセットするために、特定のビットのみに書
き込み許可を示す信号を転送し、同時に、特定のビット
のみにリセットを指示する。セル出力時は、自ユニット
が検出されシフトを動作を行う場合、デコーダ29はす
べてのビットに1断上のカラムの宛先情報レジスタ11
の内容を記憶するためにすべてのビットに書き込み許可
信号を転送する。以上のような構成カラム制御装置12
の制御により動作するアドレス生成装置5を用いること
により、容易に同報機能を実現することが可能となる。
【0031】以下に上記した第1実施例の第1変形例を
説明する。第1実施例ではアドレスポインタを出力する
時に、出力と同時にシフトする方式について述べた。こ
の第1変形例ではアドレスポインタ出力時にシフトせ
ず、別のタイミングでまとめてシフトする方式について
述べる。セル入力時の動作は第1実施例と同じである。
セル出力時は、出力すべき宛先情報の検索を行い、検出
したユニットのアドレスポインタレジスタ14の値を出
力する。この時、検索された宛先情報レジスタ11の対
応するビットのみをリセットする。出力時にシフト動作
は行わない。したがって、セルを出力したあとで、アド
レス生成装置5は、ところどころ宛先情報レジスタ11
の値が空になっているカラムが存在する。この空き領域
を詰める動作がシフト動作である。シフト動作時は、宛
先情報レジスタ11が空であるユニットの検索を行う。
検索されたユニットのアドレスポインタの値は、アドレ
スポインタ出力バスに出力される。また、検索されたユ
ニット以降(検索されたユニットも含む)のユニットに
対してシフト動作を行う。アドレスポインタ出力バスに
出力されたアドレスポインタは、最上部ユニットに入力
され、検索されたユニット以降の値は1ユニットがシフ
トする。この動作を繰り返すことによってアドレス生成
装置5の途中にできた空き領域を詰めることができる。
【0032】上述した動作を図12に示したアドレス生
成装置5とセル記憶装置2の記憶内容例を用いて説明す
る。図12(a)は、アドレス生成装置5のアドレス生
成ユニットの下から1番目に出力ポート0行きのセルが
記憶されており、アドレス生成ユニットの下から2番目
に出力ポート0,1行きのセルが記憶されており、アド
レス生成ユニットの下から3番目に出力ポート2行きの
セルが記憶されており、アドレス生成ユニットの下から
4番目に出力ポート1,3行きのセルが記憶されている
状態である。
【0033】この状態から、出力ポート0、出力ポート
1、出力ポート2、出力ポート3の順番でセルを出力す
るものとする。この場合、それぞれ下から1番目、下か
ら2番目、下から3番目、下から3番目に対応したアド
レスポインタの値がセル記憶装置2に転送される。すな
わち、転送されるアドレスポインタの値は、それぞれ
0,1,2,2である。セル記憶装置2からは、それぞ
れ、A,B,C,C,のセルが、それぞれ、出力ポート
0,1,2,3から出力される。
【0034】このようにセルを出力した後では、出力し
た宛先情報レジスタ11がリセットされるので、図12
(b)の状態になる。シフト動作は、このようにすき間
のできたアドレス生成装置5を詰める動作である。図1
2(b)の状態は、下から1番目と下から3番目が空い
ている状態である。シフト動作では、詰められた宛先情
報の値は消去され、アドレスポインタの値は最上部へ移
される。この例の場合では、まず、1番下のユニットの
内容が最上部へ移され、次に下から3番目のユニットの
内容が最上部に移される。したがって、シフト動作が行
われた後では、アドレス生成装置5およびセル記憶装置
2は、図12(c)の状態に変化する。
【0035】このような動作を行うためのカラム制御装
置12の構成を図13に示す。図中においてRENB
は、宛先情報レジスタ11の書き込み許可信号、RSE
Lは、宛先情報レジスタ11の入力切り替え信号、RR
ESは、宛先情報レジスタ11のリセット信号、ROU
Tは、宛先情報レジスタ11の値、APWEは、アドレ
スポインタレジスタ14の書き込み許可信号、APOE
は、アドレスポインタレジスタ14の出力許可信号、O
UTCは、出力する宛先情報の値、OMは、出力モード
であることを示す信号、IMは、入力モードであること
を示す信号、SMは、シフト動作モードであることを示
す信号、EXIは、下方のユニットに対応するアドレス
にセルが記憶されていることを示す信号、EXOは、自
ユニットに対応するアドレスにセルが記憶されているこ
とを示す信号、FDIは、自ユニットより前に出力する
宛先情報が検出されたことを示す信号、FDOは、自ユ
ニット前に出力する宛先情報が検出されたことを示す信
号、EQは、自ユニットの宛先情報と出力する宛先情報
が一致したことを示す信号、SHIFTは、シフト動作
を行うことを示す信号、LOADは、入力時に宛先情報
入力バスからの宛先情報を書き込むことを指示する信
号、RESETは、セル出力時に読みだした宛先情報の
値をリセットすることを示す信号である。
【0036】デコーダ29は、LOAD信号または、S
HIFT信号がHのときは、すべての宛先情報レジスタ
ユニットに書き込み許可を転送し、RESET信号がH
のとき、出力すべき宛先情報に対応するビットのみをリ
セットする信号を転送する。
【0037】このような構成のカラム制御装置12を用
いることで、入力動作、出力動作、シフト動作の3つの
動作モードをもつアドレス生成装置5を構成することが
可能となる。
【0038】シフト動作モードを持つアドレス生成装置
5では、第1実施例で述べた残りl判定器が不要にな
り、カラム制御装置のハードウェア規模を小さくするこ
とができる。
【0039】以下に第1実施例の第2変形例を説明す
る。第1実施例およびその第1変形例では、最も古いセ
ルを検索するのに、図14で示されるシーケンシャル検
索回路を使用していた。この検索回路は、ORゲート2
0a,20b…20mを直列に接続した簡単な構成であ
るが、検索に要する時間が長くなる。図14に示した検
索回路では、検索時間はユニット数Mに比例する。
【0040】第2変形例では、検索に階層構造の構成を
用いた方式について説明する。また、同様の階層的な構
成が、アドレスポインタの出力についても使用できるの
で、併せて説明する。
【0041】セル出力時は、同じ宛先に行くセルの中で
最も古いセルが出力される。したがって、セル出力時に
おいて、各ユニットに必要な情報は、自カラムより下方
のユニット(古いユニット)の中に、出力すべきセルが
あるかどうかである。
【0042】下からi番目のユニット(i=0,1,
…,M−1)で出力すべき宛先情報に一致したかどうか
示す信号a(0,i)と記述すると、i番目のカラムよ
り下方のユニットですでに一致していたかどうか知るた
めには、S(i−1)=a(0,0)+a(0,1)+
…+a(0,i−1)を計算すれば良い。(ここで、+
は論理和を意味する) 図15に示されるように、a(0,0)とa(0,1)
の論理和をとる論理和回路30aと、a(0,2)とa
(0,3)の論理和をとる論理和回路30bと、a
(0,4)とa(0,5)の論理和をとる論理和回路3
0dと、a(0,6)とa(0,7)の論理和をとる論
理和回路30eと、a(0,8)とa(0,9)の論理
和をとる論理和回路30gと、a(0,10)とa
(0,11)の論理和をとる論理和回路30hと、a
(0,12)とa(0,13)の論理和をとる論理和回
路30jと、a(0,14)とa(0,15)の論理和
をとる論理和回路30kと、論理和回路30a,30b
の出力a(1,0),a(1,1)の論理和をとる論理
和回路30cと、論理和回路30d,30eの出力a
(1,2),a(1,3)の論理和をとる論理和回路の
30fと、論理和回路30g,30hの出力a(1,
4),a(1,5)の論理和をとる論理和回路30i
と、論理和回路30j,30kの出力a(1,6),a
(1,7)の論理和をとる論理和回路30lと、論理和
回路30c,30fの出力a(2,0),a(2,1)
の論理和をとる論理和回路30mと、論理和回路30
i,30lの出力a(2,2),a(2,3)の論理和
をとる論理和30mと、論理和30m,30nの出力の
論理和をとる論理和回路30oとからなる論理和回路を
界相的に接続した場合の各階層での値は、a(i,j)
=a(i−1,2j)+a(i−1,2j+1)であ
る。これを考慮してS(i)を変形すると、以下のよ
になる。
【0043】
【数1】
【0044】これをK=4(M−16)の場合について
計算すると表1のようになる。i番目のカラムで必要な
値は、S(i−1)である。したがって、各カラムで必
要な値は、表2のようになる。
【0045】これを実現するための検索回路の構成を図
16に示す。図16に示した構成は、図17に示される
ユニットをツリー上に接続したものである。図16の説
明に代え、図17の構成を説明する。基本的には2つの
論理和回路31a,31bでユニット32は構成されて
いる。a(i−1,2j+1)とa(i−1,2j)と
を論理和回路31bで論理和演算し、a(i,j)の出
力を得る。一方、a(i−2,2j)と次段ユニットか
らの出力S(i,j)及びS(i−1,2j)との論理
和が論理和演算回路31aでとられ、S(i−1,2j
+1)の出力を得る。これが基本ユニット32の構成で
ある。図17は、 a(i,j)=a(i−1,2j)+a(i−1,2j
+1) s(i−1,2j)=s(i,j)
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】
【0048】 s(i−1,2j+1)=s(i,j)+a(i−1,2j) s(K,0)=0 ……(2) s(j)=s(0,j−1) ……(3) となるように接続されている。この例は、M=16のも
のについて示したものであるが、Mの値によらず容易に
拡張可能である。
【0049】また、アドレスポインタを出力するとき
に、バスと、それに接続されているトライステートバッ
ファを利用して出力していた。この構成では、バスに対
するアクセスが遅いという欠点がある。アドレスポイン
タの出力を高速にするために、セレクタを階層的に接続
した構成について述べる。
【0050】図18は、バスを用いたアドレスポインタ
出力回路の概念図である。図18に示したように、アド
レスポインタレジスタ14−1,…14−Mのアドレス
はバッファ24−1,…24−Mにそれぞれ一担蓄積さ
れた後、各カラムに制御装置12−1,…12−Mから
の制御信号によりアドレスポインタ出力バス16に出力
される構成である。
【0051】この構成は、各カラムのアドレスポインタ
の値を各カラムのカラム制御装置12で生成する出力制
御信号にしたがってバスに出力する回路である。これは
M→1のセレクタと等価である。一般的に、このような
構成の場合、バスの負荷およびバスヘの出力回路の負荷
が大きくなり、高速動作の実現が困難である。
【0052】図19に階層的な検索回路に階層的セレク
タを付加した出力選択回路を示す。図中において、O
(i)は、i番目のカラムのアドレスポインタの値、A
(i)は、i番目のカラムが出力すべき宛先情報を有し
ているかどうかを示す信号、S(i)は、i番目のカラ
ムより古いカラムに出力すべき宛先情報を有しているか
どうかを示す信号、APOは、出力するアドレスポイン
タの値、FINDは、出力すべき宛先情報を持つセルが
存在することを示す信号である。図16の階層的な検索
回路として論理回路31a,bと31c,dと31e,
fと31g,hと31i,jと31k,lと31m,n
の組のユニットにそれぞれセレクタ(SEL)34a〜
34gを接続した構成であり、図に示したようにセレク
タ(SEL)をつけ加えることで、所望の動作を実現す
ることができる。このセレクタは、2→1のセレクタ
で、下方に出力すべきアドレスポインタがあった場合
は、下方を選択し、そうでなかった場合は、上方を選択
する。このようにすることで、下方のアドレスポインタ
を優先的に出力することができる。
【0053】この回路を用いたアドレス生成装置の構成
を図20に示す。図中において、O(i)は、i番目の
カラムのアドレスポインタの値、A(i)は、i番目の
カラムが出力すべき宛先情報を有しているかどうかを示
す信号、S(i)は、i番目のカラムより古いカラムに
出力すべき宛先情報を有しているセルが記憶されている
かどうかを示す信号、APOは、検索によって出力され
るアドレスポインタの値、OUTRは、出力する宛先情
報の値、INRは、入力されたセルに付与された宛先情
報の値、OMは、出力モードであることを示す信号、I
Mは、入力モードであることを示す信号、SMは、シフ
トモードであることを示す信号、RESETは、出力モ
ード時に該当するカラムのアドレスポインタ値を出力す
るので、OUTRに対応するレジスタを0にリセットす
るための信号、LOADは、入力モード時に該当するカ
ラムにINRからの宛先情報を書き込みための信号、S
HIFTは、シフトモード時に該当するカラムがシフト
動作を行うことを指示するめたの信号である。
【0054】また、RTRは、宛先情報レジスタ、AP
Rはアドレスポインタレジスタ、COMPは、宛先情報
レジスタの値と出力すべき宛先情報の値を比較する比較
器、EMPTYは、宛先情報レジスタに有意な宛先情報
が記憶されていないことを検出する空き検出回路、SE
Lは2→1セレクタDECは、SHIFT,LOAD,
RESETおよびOUTRの信号から宛先情報レジスタ
RTRの各ビットごとにリセットや書き込みなどの信号
を生成する回路である。
【0055】検索回路40は、S(i)=A(0)+A
(1)+…+A(i−1)の値を計算し、A(0)=
L,A(1)=L,…A(j−1)=LでA(j)=H
の時に、O(j)の値をAPOに出力する。APOは、
アドレスポインタ出力はバスに相当する。
【0056】A(i)の値は、セル入力時にiカラムに
宛先情報が記憶されていないとき、または、セル出力時
にiカラムの宛先情報の値が、出力すべき宛先情報の値
と一致した場合にHレベルになる。A(i)は、検索回
路40に入力される。
【0057】セル入力時はA(i)の値は、iカラムに
宛先情報が記憶されていないことを示す。セル入力時に
おいて、0からi−1カラムまでに宛先情報の値が空で
ない場合、なすわち、S(i)の値がLの場合は、iカ
ラムに宛先情報入力バスからの値を記憶し、iカラムの
アドレスポインタの値をAPOに出力する。APOの値
は、セル記憶装置CBに転送され、対応するアドレスに
セルが記憶される。セル出力時は、A(i)の値は、i
カラムに出力すべき宛先情報の値と同じ値の宛先情報が
記憶されていることを示す。したがって、S(i)の値
は、0からi−1カラムに出力すべき宛先情報がを持つ
カラムがあるかどうかを示している。S(i)の値がL
でA(i)の値がHの場合にiカラムのアドレスポイン
タの値APOに出力し、iからM−1カラムまで宛先情
報とアドレスポインタの値をシフトする。APOの値
は、セル記憶装置に転送され、対応するアドレスに記憶
されていたセルが出力される。
【0058】図14に示した検索回路の検索時間がMに
比例するのに対し、図15で示した検索回路を用いる
と、検索時間はlog2 Mに比例する。したがって、
検索時間の高速化が実現できる。
【0059】以下に、第1実施例の第3変形例を説明す
る。この変形例はトランクグルーピングを実現するため
のスイッチの構成である。トランクグルーピングとは、
複数の回線をあたかも1つの回線のように扱う技術であ
る。
【0060】図21にトランクグルーピング機能を実現
するための装置の例を示す。この装置は、入力されたセ
ル流を分離するセル分離装置41と、分離されたセルを
交換するセル交換装置42と、セル順序整列回路43
と、セル多重装置44とで構成されている。図に示した
装置は、4入力4出力のセル交換装置を用いて、2入力
2出力のセル交換装置42を実現した例である。I0,
I1は、セル交換装置インターフェースの2倍の速度を
持つ入力インターフェースであり、O0,O1は、セル
交換装置42のインターフェースの2倍の速度を持つ出
力インターフェースである。i0,i1,i2,i3
は、セル交換装置42の入力インターフェースであり、
o1,o2,o3は、セル交換装置42の出力インター
フェースである。
【0061】この装置の動作を説明するために、図22
(a)のようにセルが入力された場合について説明す
る。この例では、入力I0から、出力O0行きのAとい
うセル、出力O0行きのBというセル、出力O0行きの
Cというセル、出力O0行きのDというセルが順番に入
力され、入力I1から、出力O0の行きのaというセ
ル、出力O1行きのbというセル、出力O1行きのcと
いうセル、出力O1行きのdというセルが順番に入力さ
れている。このように入力されたセル流は、セル分離装
置41によって、2つに分離され、図22(b)のよう
になる。セル分離装置41によって分離されたセル流
は、セル交換装置42によって、各行き先ごとに交換さ
れ、図22(c)のようになる。このように交換された
セルを単純にセル多重装置44に入力すると、図22
(c)のようになり、セルCとセルDの順序が入れ替わ
ってしまう。
【0062】このようなセルの入れ替わりを避けるため
に、セル順序整列回路43を用いる。セル順序整列回路
43はセルを一時蓄えておき、例えば、タイムスタンプ
などの情報からセルの順序を整列させる装置である。
【0063】この方式では、余分な回路が必要で、順序
を整列させるためにセルを保存しておかなければらな
ず、遅延時間が大きくなってしまうという問題がある。
本実施例はセル交換装置42にトランクグルーピング機
能を実現するものである。
【0064】同じトランクグループから入力されたセル
は、順序を入れ替えないように交換されなければならな
い。図23を用いて、トランクグルーピングを実現した
ときのアドレス生成装置5の動作を説明する。
【0065】この動作例は、出力ポート0と出力ポート
1が出力グループ0にグルーピングされており、出力ポ
ート2と出力ポート3がグルーピングされていない場合
の動作を示す例である。
【0066】初期状態として、図23(a)の状態を仮
定する。すなわち、最も古いセルAは、出力グループ0
行きで、2番目に古いセルBは、出力グループ0に行き
および出力ポート3行きで、3番目に古いセルCは、出
力ポート2行きで、4番目に古いセルDは、出力ポート
2行きである。
【0067】トランクグルーピングされた出力へ向かう
セルの宛先情報は、グルーピンクされた出力ポートの両
方のビットに1が書かれる。したがって、出力グループ
0行きのセルの宛先情報は、“1100”となる。
【0068】この状態から、出力グループ0、出力グル
ープ0、出力ポート2、出力ポート3の順番にセルを出
力した時の動作が示されている。最初に、出力グループ
0行きのセルを出力する場合の動作について説明する。
出力グループ0行きの中で最も古いセルは、アドレス生
成装置5の最下ユニットに記載されているセルである。
したがって、最下ユニットが検索され、アドレス生成装
置5からセル記憶装置2にアドレス0が転送され、セル
記憶装置2からセルAが出力され、これが出力ポート0
から出力される。このとき、アドレス生成装置5の宛先
情報レジスタ11の出力グループ0に対応したビットが
リセットされる(図23(b))。
【0069】次に、出力グループ0行きのセルを出力す
る場合の動作について説明する。出力グループ0行きの
セルの中で最も古いセルは、アドレス生成装置5の下か
ら2番目のカラムに記憶されているセルである。したが
って、下から2番目のカラムが検索され、アドレス生成
装置5からセル記憶装置2にアドレス1が転送されて、
セル記憶装置2からセルBが出力され、これが出力ポー
ト1から出力される。これとき、アドレス生成装置5の
宛先情報レジスタ11の出力グループ0に対応したビッ
トがリセットされる。(図23(c))。
【0070】次に出力ポート2行きのセルを出力する場
合の動作について説明する。出力ポート2行きのセルの
中で最も古いセルは、アドレス生成装置5の下から3番
目のカラムに記憶されているセルである。したがって、
下から3番目のカラムが検索され、アドレス生成装置5
からセル記憶装置2にアドレス2が転送され、セル記憶
装置2からセルCが出力され、これが出力ポート2から
出力される。このとき、アドレス生成装置5の宛先情報
レジスタ11の出力ポート2に対応したビットがリセッ
トされる。(図23(d)。
【0071】次に、出力ポート3行きのセルを出力する
場合の動作について説明する。出力ポート3行きのセル
の中で最も古いセルは、アドレス生成装置5の下から2
番目のユニットに記憶されているセルである。したがっ
て、下から2番目のユニットが検索され、アドレス生成
装置5からセル記憶装置2にアドレス1が転送され、セ
ル記憶装置2からセルBが出力され、これが出力ポート
3から出力される。このとき、アドレス生成装置5の宛
先情報レジスタ11の出力ポート3に対応したビットが
リセットされる(図23(e))。
【0072】この状態から、空いたユニットが詰めら
れ、図23(f)の状態に変化する。このような動作を
実現するためのアドレス生成装置5の1ユニットの構成
例を図24に示す。
【0073】この実施例は4入力4出力のセル交換装置
42のアドレス生成装置5の1例を表している。図の装
置は2つのトランクグループを実現した例である。トラ
ンクグループを行わないアドレス生成装置5とは、比較
器のCOMPと宛先情報レジスタの制御信号を生成する
デコーダDECの構成が異なる。
【0074】トランクグループを行わない場合の比較器
の構成例を図25に示す。図25に示した構成は、AN
D回路4つとこの出力をOR回路に入力させたものであ
る。RTO0,RTO1,RTO2,RTO3,はそれ
ぞれ、宛先情報レジスタの出力ポート0,1,2,3に
対応したレジスタの出力であり、OH0,OH1,OH
2,OH3は、それぞれ、出力すべきポートの番号を示
す信号である。EQは、このカラムに記憶されている宛
先情報の中に出力すべき宛先と一致した宛先のセルが記
憶されていることを示す信号である。例えば、出力ポー
ト0行きのセルを出力する時は、OH0がHレベルにな
る。このとき、RTO0にHが記憶されている、すなわ
ち、0行きのセルが記憶されている場合は、EQがHに
なり、このユニットに0行きのセルが記憶されているこ
とを示す。
【0075】トランクグループを行った場合の比較器の
構成例を図26に示す。この比較器は、0行きおよび1
行きがグループ0としてグルーピングされており、2行
きおよび3行きがグループ1としてグルーピングされて
いる場合の構成例である。OG0,OG1は、それぞ
れ、出力すべきトランクグループの番号を示す信号であ
る。例えば、トランクグループ0行きのセルを出力する
ときは、OG0がHレベルになる。このとき、RTO0
またはRTO0がHの時にトランクグループ0行きのセ
ルが記憶されていることを示し、EQがHレベルにな
る。
【0076】トランクグループを行わない場合のデコー
ダの構成例を図27に示す。図中において、SHIFT
は、シフト動作モード時に該当するカラムにシフト動作
をさせることを指示する信号であり、LOADは、デー
タ入力モード時に該当するカラムに宛先情報を書き込む
ことを指示する信号であり、RESETは、出力モード
時に該当するユニットに出力するセルがあり、出力ポー
トに対応したビットをリセットさせることを指示する信
号であり、ENBは、宛先情報レジスタの書き込み許可
信号であり、RES0,RES1,RES2,RES3
は、それぞれ出力ポート0,1,2,3に対応したレジ
スタのリセット信号である。シフト動作時あるいは宛先
情報入力時は、宛先情報レジスタのすべてのビットに書
き込みを行うので、書き込み許可信号ENBがHレベル
になる。出力動作は、出力すべき宛先情報のビットのみ
をリセットする。例えば、出力ポート1行きのセルを出
力したときは、出力ポート1に対応するビットのみをリ
セットするので、RES1がHレベルになる。
【0077】トランクグループを行った場合のデコーダ
の構成例を図28に示す。この例の場合、RES0は、
出力ポート0またはトランクグループ0を出力するとき
にHレベルになり、RES1は、出力ポート1またはト
ランクグループ0を出力するときにHレベルになり、R
ES2は、出力ポート2またはトランクグループ1を出
力するときにHレベルになり、RES3は、出力ポート
3またはトランクグループ1を出力するときにHレベル
になる。
【0078】このような比較器およびデコーダを用いる
ことで、容易にトランクグループ機能を実現することが
可能となる。以下に第1実施例の第4変形例を説明す
る。この変形例はセル出力時のアドレス出力を並列に行
う場合の例である。
【0079】前記した第1実施例及びその変形例ではセ
ル出力時のアドレス出力は、シーケンシャルに行ってい
た。この方法では、すべての出力ポートにセルを読み出
すためのアドレスを出力するのにN回の検索を行わなけ
ればならない。
【0080】第4変形例ではアドレス出力を並列に行う
ことを可能とするアドレス生成装置5の構成を説明す
る。このアドレス生成装置5の構成を図29に示す。
【0081】このアドレス生成装置5は、各出力ポート
に対応した検索回路402と、それに接続された宛先情
報レジスタユニットRTRUと、カラム制御装置CCU
と、アドレスポインタレジスタAPRと、カラム制御装
置CCUとによって構成されている。
【0082】検索回路402は例えば第2変形例で述べ
た検索回路を用いる。宛先情報レジスタユニットの構成
を図30に示す。ROUT(j)は、出力ポートj行き
のセルを出力したときにHレベルになる。このときRT
RU(i,j)の値がHであれば、検索回路A(i,
j)にHを入力する。検索回路は、他のユニットからの
値を用いて最も古いセルを検索する。検索結果はS
(i,j)によって与えられる。S(i,j)は、iユ
ニットより古いユニット(下方のユニット)にすでに出
力するセルが存在したときにHになり、そうでないとき
にLになる。したがって、A(i,j)の値がHでS
(i,j)の値がLのとき、iカラムが最も古いユニッ
トであることになる。iカラムのアドレスポイントレジ
スタの値APR(i)が入力され、iユニットが最も古
いセルであるときにAPRO(i)の値が出力すべきセ
ルのアドレスとしてアドレス生成装置からセル記憶装置
に転送される。そして、アドレスを出力したので、宛先
情報レジスタの出力ポートjに対応する宛先情報レジス
タユニットの値はリセットされる。
【0083】入力モード時は、セレクタは、切り替え信
号SELによって、RIN(j)側に切り替えられ、カ
ラム制御装置によって生成されるENB(i)信号によ
ってRIN(j)の値が書き込まれる。RINは、入力
されたセルの宛先情報を示す値である。
【0084】シフトモード時は、セレクタは、切り替え
信号SELによって、RTRU(i,j)側に切り替え
られ、カラム制御装置によって生成されるENB(i)
信号によって、RTRU(i,j)の値が書き込まれ
る。RT0は1段上のカラムの宛先情報レジスタの値
(RTO(i+1.j))である。
【0085】カラム制御装置は、入力モード時は、およ
び、シフトモード時に宛先情報レジスタとアドレスポイ
ンタレジスタの制御を行う。入力モード時は、自ユニッ
トが空きで、自ユニットより古いユニットにセルが記憶
されているときに、このユニットに入力されたセルの宛
先情報を書き込む。
【0086】シフトモード時は、自ユニットが空きであ
るか、あるいは自ユニットより古いカラムで空きが検出
されたときにシフト動作を行うので、宛先情報レジスタ
とアドレスポインタレジスタに隣接したカラムの値を書
き込む。
【0087】このような動作を行うためのカラム制御装
置の構成を図31に示す。図中において、IMは、入力
モードであることを示す信号、SMは、シフトモードで
あることを示す信号、RTO(i,j)は、iカラム目
の宛先情報レジスタの出力ポートjに対応するビットの
出力値、APE(i)は、アドレスポインタの出力レポ
ートjに対応するビットの出力値、APE(i)は、ア
ドレスポイタレジスタの書き込み許可信号、APRO
(i)は、アドレスポインタレジスタの値、ENB
(i)は、宛先情報レジスタの書き込み許可信号、A
(i)は、検索回路51の出力である。
【0088】このように、検索回路を複数持つことで、
出力時のアドレス出力を並列に行うことが可能となり、
アドレス生成の動作速度を向上させることができる。以
下に本発明の第5変形例を説明する。
【0089】ATM通信では、いろいろな品質のセルが
多重されてセル交換装置に入力される。各品質クラスご
とに要求された品質を保証するために、セル交換装置に
は、優先制御機能が必要される。
【0090】優先制御機能は、セルに付与された優先ク
ラス識別子によって、特定の優先クラスを優先的に出力
する機能である。図32を用いて、優先制御機能を実現
するためのアドレス生成装置の動作を説明する。
【0091】この図において、Pは、優先クラスを表す
値である。アドレス生成装置およびセル記憶装置が、図
32(a)の状態にあったとする。すなわち、最も古い
セルAは、アドレス0に記憶されており、その出力は、
出力ポート0,1,2で、優先クラスは、0である。2
番目に古いセルBは、アドレス1に記憶されており、そ
の出力先、出力ポート1,3で、優先クラスは、1であ
る。3番目に古いセルCはアドレス2に記憶されてお
り、その出力先は、出力ポート0で、優先クラスは、1
である。
【0092】図中において、優先クラスは、0と1が書
かれているが、この例では、1が優先されるものとす
る。この状態から出力ポート0行き、出力ポート1行
き、出力ポート2行きのセルを順番に出力する場合につ
いて説明する。
【0093】まず、出力ポート0行きのセルを出力する
場合の動作について説明する。出力ポート0行きのセル
は、1番下のカラムと下から3番目のカラムに記憶され
ている。1番下のカラムのセルの優先クラスは、0であ
り、下から3番目のセルの優先クラスは、1である。し
たがって、この場合、下から3番目のカラムのセルが優
先的に出力される。下から3番目のセルを出力した後で
は、アドレス生成装置およびセル記憶装置の内容は、図
32(b)のように変化する。
【0094】次に、主力ポート1行きのセルを出力する
場合の動作について説明する。出力ポート1行きのセル
は、1番下のユニットと下から2番目のカラムに記憶さ
れている。1番下のユニットセルの優先クラスは、0で
あり、下から2番目のセルの優先クラスは、1である。
したがって、この場合、下から2番目のユニットのセル
が優先的に出力される。下から2番目のセルを出力した
後では、アドレス生成装置およびセル記憶装置の内容
は、図32(c)のように変化する。
【0095】次に、出力ポート2行きのセルを出力する
場合の動作について説明する。出力ポート1行きのセル
は、1番下のカラムに記憶されている。1番下のユニッ
トのセルの優先クラスは、0であるが、優先クラスが1
であるセルが他に記憶されていないので、このセルが選
択される。したがって、この場合、1番下のユニットの
セルがし出力される。アドレス生成装置および記憶装置
の内容は、図32(d)のように変化する。
【0096】以上のような動作を実現するためのアドレ
ス生成装置の構成を図33に示す。この装置は、優先情
報レジスタPRRと宛先情報レジスタRTRとカラム制
御装置CCUとアドレスポインタレジスタとで構成され
るアドレス生成ユニットを複数接続したものと、検索回
路と、各優先クラスに対応した検索回路から出力される
アドレスポインタの値(APO)から最も優先度の高い
クラスの値を選択するためのセレクタと、各検索回路か
ら出力されるFINDの値から優先度の最も高いクラス
の値をデコードするデコーダとで構成されている。
【0097】宛先情報レジスタおよびアドレスポインタ
レジスタの構成は、第1実施例で述べたものと同じ構成
である。検索回路は第3変形例で述べた検索回路が使用
できる。検索回路の個数は、優先クラスの個数と同じで
ある。
【0098】優先情報レジスタユニット60a…60k
からなる優先情報レジスタの構成を図34に示す。優先
情報レジスタは、図35に示される優先情報レジスタユ
ニット60をK個並べたものである。Kは優先クラスを
表示するのに必要なビット数である。優先クラスの個数
をPとすると、Kはlog2 P以上必要である。優先情
報レジスタは、図35に示すようにセレクタ63とフリ
ップフロップ62で構成されている。セレクタ63は、
セルに付加された優先情報を入力するための優先情報入
力バスからの入力と隣接する優先情報レジスタからの優
先情報の切り替えをカラム制御装置の指示によって行
う。フリップフロップ62はそのユニットに記憶されて
いるセルに該当する値が記憶されている。
【0099】カラム制御装置の構成を図36に示す。こ
のカラム制御装置は、優先クラスが0と1の2クラスの
場合の例のものである。図中において、COMPは、宛
先情報レジスタに記憶されいてる宛先情報の中にROU
Tで示される出力すべき宛先があるかどうかを調べる比
較器、EMPTYは、宛先情報レジスタに有意な情報が
記憶されているかどうかを調べる有無判定器、SEL
は、セレクタであり、また、RSは、宛先情報レジスタ
の特定の1ビットに対しリセットを指示する信号、EN
は、優先情報レジスタおよび宛先情報レジスタの書き込
み許可信号、SLは、優先情報レジスタおよび宛先情報
レジスタの入力切り替えを指示する信号、ROは、宛先
情報レジスタの出力値、POは、優先情報レジスタの出
力値、AEは、アドレスポインタレジスタの書き込み許
可信号、S0は、優先クラス0に対応した検索回路の出
力信号でこのユニットより下方のユニットに有意なセル
が記憶されいることを示す信号、A0は、優先クラス0
に対応した検索回路の入力信号でこのユニットに有意な
セルが記憶されていることを示す信号、S1は、優先ク
ラス1に対応した検索回路の出力信号でこのユニットよ
り下方のユニットに有意なセルが記憶されていることを
示す信号、A1は、優先クラス1に対応した検索回路の
入力信号でこのユニットに有意なセルが記憶されている
ことを示す信号、ROUTは、出力すべきセルの出力ポ
ートを指示する信号、OMは、出力モードであることを
示す信号、IMは、入力モードであることを示す信号、
SMは、シフトモードであることを示す信号、POUT
は、検索されたセルの中で、最も優先度の高い優先クラ
スを示す信号である。
【0100】入力モードおよびシフトモード時の動作
は、第1実施例および前記した変形例と同じなので省略
する。ここでは、出力モード時の動作について説明す
る。セルを出力する場合は、ROUTに出力する出力ポ
ートの値が示される。各ユニットのカラム制御装置は、
この値と各ユニットに記憶されている宛先情報レジスタ
の値を比較する。比較結果がEQによって示され、も
し、そのカラムの宛先情報レジスタに、出力すべきポー
トの値のセルが記憶されていた場合はEQの値は、1
(Hレベル)になる。この値がクラス0対応の検索回路
の入力A0に入力される。このユニットに優先クラス1
のセルが記憶されていた場合は、EQの値と優先クラス
が1であることを示す信号の論理積が、クラス1対応の
検索回路に入力A1に入力される。各クラスの検索結果
は、それぞれ、S0,S1に示される。S0の値は、こ
のユニットより下方のユニットに記憶されているセルの
中で出力するポートに等しいセルがあることを示す。す
なわち、S0の値が0(Lレベル)であるならば、この
ユニットより下方のユニットには、出力するポートに等
しい宛先のセルがないことを示し、S0の値が1(Hレ
ベル)であるならば、このユニットより下方のユニット
に出力するポートに等しい宛先のセルがすでに存在する
ことを示す。また、S1の値は、優先クラス1に対応し
た検索回路の出力で、優先クラス1のセルに対して、こ
のユニットより下方のユニットに出力するポートに等し
い宛先のセルがすでに存在することを示す。したがっ
て、Aの値が1で、Sの値が0のときに、このユニット
に記憶されているセルが出力されるセルである。
【0101】また、POUTは、出力する出力ポートに
一致したセルの中で最も優先度の高い優先クラスが示さ
れる。優先クラス0のユニットが検出されても、他に優
先クラスの高いセルがあった場合には、そのユニットは
選択されない。これは、POUTによって知ることがで
きる。したがって、POUTによって示される値と同じ
優先クラスの検索結果からの出力値によって出力される
セルが記憶されているユニットが選択される。この結果
より、宛先情報レジスタの出力ポートに対応したビット
がリセットされる。
【0102】このような構成のアドレス生成装置を用い
ることで、優先制御機能を実現できる。また、図37
に、検索回路を優先クラスの個数+1個用いた場合のア
ドレス生成装置の例を示す。
【0103】この例のアドレス生成装置は、各優先クラ
スの出力用の検索回路と、入力モードおよびシフトモー
ド時の検索を行う検索回路を有している。このアドレス
生成装置に用いられるカラム制御装置の構成を図38に
示す。
【0104】図中において、COMPは、宛先情報レジ
スタに記憶されている宛先情報の中にROUTで示され
る出力すべき宛先があるかどうかを調べる比較器、EM
PTYは、宛先情報レジスタに有意な情報が記憶されて
いるかどうかを調べる有無判定器、SELは、セレク
タ、DECは、優先情報の値を優先クラスごとにデコー
ドするデコーダであり、また、RSは、宛先情報レジス
タの特定の1ビットに対しリセットを指示する信号、E
Nは、優先情報レジスタおよび宛先情報レジスタの書き
込み許可信号、SLは、優先情報レジスタおよび宛先情
報レジスタの入力切り替えを指示する信号、ROは、宛
先情報レジスタの出力値、POは、優先情報レジスタの
出力値、AEは、アドレスポインタレジスタの書き込み
許可信号、S0は、優先クラス0に対応した検索回路の
出力信号でこのユニットより下方のユニットに有意なセ
ルが記憶されていることを示す信号、A0は、優先クラ
ス0に対応した検索回路の入力信号でこのユニットに有
意なセルが記憶されていることを示す信号、S1は、優
先クラス1に対応した検索回路の出力信号でこのユニッ
トより下方のユニットに有意なセルが記憶されているこ
とを示す信号、A1は、優先クラス1に対応した検索回
路の入力信号でこのユニットに有意なセルが記憶されて
いることを示す信号、S2は、優先クラス2に対応した
検索回路の出力信号でこのユニットより下方のユニット
に有意なセルが記憶されていることを示す信号、A2は
優先クラス2に対応した検索回路の入力信号でこのユニ
ットに有意なセルが記憶されていることを示す信号、S
は、入力モードおよびシフトモード時に使用する検索回
路の出力信号でこのカラムより下方のユニットに有意な
セルが記憶されていることを示す信号、Aは、入力モー
ドおよびシフトモード時に使用する検索回路の入力信号
でこのユニットに有意なセルが記憶されていることを示
す信号、ROUTは、出力すべきセルの出力ポートを指
示する信号、OMは、出力モードであることを示す信
号、IMは、入力モードであることを示す信号、SM
は、シフトモードであることを示す信号、POUTは、
検索されたセルの中で、最も優先度の高い優先クラスを
示す信号である。
【0105】このカラム制御装置は、3クラスの優先ク
ラスに対応した場合の例であるが、任意の数の優先クラ
スに対応させることは容易に実現できる。次に、セルバ
ッファがいっぱいになり、セルを廃棄しなければならな
い時の優先制御、すなわち、廃棄優先を行うためのアド
レス生成措置の例を述べる。
【0106】優先制御の方法の一つに、セルバッファ内
のセル数にしきい値を定め、これを越えた場合に、低優
先のセルを廃棄する方法がある。この動作を実現するた
めのアドレス生成装置の構成を図39に、カラム制御装
置の構成を図40に示す。この装置では、PROがHの
ときに優先的に廃棄されるものとする。DMは、セルの
廃棄を行うモードを示す信号である。セル廃棄モード時
には、PROがHであるものが検索される。この例の装
置では、下(古いセル)から検索されるが、上(新しい
セル)から検索を行う検索回路を用いることも可能であ
る。下方から検索を行って最初に検索されたユニットの
宛先情報は、消去され、アドレスポインタの値は、最上
部のカラムに移動される。
【0107】セル廃棄を指示する信号DMは、制御装置
から送られるタイミング信号が、セル廃棄モードであ
り、しきい値を越えたときにHになる。また、入力され
たセルの優先情報の値を判断してから廃棄するセルの個
数を決定することも可能である。
【0108】さらに、このアドレス生成装置と図33、
図37に示される装置と組み合わせることも可能であ
る。これらの構成のアドレス生成装置を用いることで、
容易に優先制御機能を実現することが可能となる。
【0109】以下に本発明の第2実施例を説明する。図
43は第2実施例の全体構成図である。セル交換装置
は、入力されたセルを多重する多重装置1と、多重され
たセルを記憶するセル記憶装置2と、多重されたセルを
分離する分離装置3と、セル記憶装置2のアドレスを制
御するアドレス制御装置4とで構成されている。
【0110】アドレス制御装置4は、セル記憶装置2に
記憶されたセルの読みだしアドレスおよび書き込みアド
レスを生成するアドレス生成装置5と、アドレス生成装
置5を制御する制御装置6とで構成されている。
【0111】図43で示されるセル交換装置の動作につ
いて説明する。入力ポートから入力されたセルは多重装
置1によって多重される。このとき、セル付与された宛
先情報をアドレス生成装置5へ転送する。アドレス生成
装置5では、多重装置1から転送された宛先情報からセ
ルの書き込みアドレスを生成し、セル記憶装置2へ転送
する。セル記憶装置2では、多重装置1から転送された
多重化されたセルをアドレス生成装置5で生成された書
き込みアドレスに記憶する。
【0112】セルを出力するときは、アドレス生成装置
5は、読みだしアドレスを生成する。生成された読みだ
しアドレスは、セル記憶装置2へ転送される。セル記憶
装置2では、アドレス生成装置5で生成された読みだし
アドレスに記憶されていたセルを出力し、分離装置3へ
転送する。分離装置3では、セル記憶装置2から転送さ
れた多重化されたセルを分離し、出力ポートへ出力す
る。
【0113】アドレス生成装置5の構成を図45に示
す。アドレス生成装置5は、宛先情報レジスタ101
と、アドレスポインタレジスタ106と、滞留時間カウ
ンタ102と、カラム制御装置103とで構成されるア
ドレス生成ユニット107を図43に示されるように接
続したものである。
【0114】アドレス生成装置5において、アドレス生
成ユニット107の位置は、セルの到着順序を意味す
る。図45に示された例では、下方にあるものほど古い
セルであることを意味している。すなわち、入力された
セルの宛先情報は、到着順にアドレス生成ユニット10
7の下から格納される。また、セルを出力することによ
って宛先情報に空き領域ができると、宛先情報レジスタ
101、および、アドレスポインタレジスタ106が下
方に向かってシフトしていくように接続されているの
で、下方にあるものほど古い情報であることを意味す
る。
【0115】宛先情報レジスタ101は、宛先情報抽出
装置から転送された宛先情報を記憶するレジスタであ
る。アドレスポインタレジスタ106は、セルの記憶さ
れているアドレスを記憶するレジスタである。アドレス
ポインタレジスタ106の各々は、セル記憶装置2のア
ドレスに1対1に対応するように初期化されている。例
えば、セルの記憶されるアドレスが0〜M−1であった
場合、アドレスポインタレジスタ106の値は、図44
の例のようにそれぞれが、0〜M−1に初期化されてい
る。
【0116】滞留時間カウンタ102はセル交換装置内
に記憶されているセルの滞留時間を計数するためのカウ
ンタである。カラム制御装置103は、制御装置から転
送される制御情報をもとに、宛先情報レジスタ101、
アドレスポインタレジスタ106および滞留時間カウン
タ102の制御を行うための装置である。
【0117】アドレス生成装置5の動作について説明す
る。セル記憶装置2は0,1,2…,M−1というアド
レス空間を持つものとする。ここで、Mはセル記憶装置
2に記憶できるセルの個数である。
【0118】アドレス生成装置5およびセル記憶装置2
が図44のように初期化されているものとする。アドレ
ス生成装置5には、宛先情報とアドレスポインタレジス
タ106の値と滞留時間カウンタ102の値が対として
記憶されており、セル記憶装置2には、セルが記憶され
る。図中で“−”は、内容が不定であることを意味す
る。
【0119】初期状態では、セルは、不定であるのです
べてに“−”が記述されている。図の例では、アドレス
ポインタレジスタ106の値は、下方から順番に0,
1,2,…M−1,というように順序よく記憶されてい
る。初期値は、セル記憶装置2のアドレスとアドレスポ
インタレジスタ106の値が1対1に対応していれば順
序関係は、どんなものでも良い。
【0120】宛先情報は、セルが無いことを示す´Nu
11´が記憶されている。まず、書き込みアドレスを出
力するときの動作について説明する。セルがセル交換装
置7に入力され、セルバッファへ書き込みを行うとき
は、アドレス生成装置5の空きである。(宛先情報の値
が´Nu11´であるか、または、滞留時間カウンタ1
02の値が0である)ユニットの最下方のユニットに、
セルに付加された宛先情報が記憶され、滞留時間カウン
タ102の値が´1´にセットされ、そのユニットのア
ドレスポインタの値がセル記憶装置2に転送され、その
アドレスに入力されたセルが書き込まれる。
【0121】例として、初期状態から、出力ポート0行
きのAというセルが入力され、次に、出力ポート1行き
のBというセルが入力され、その後、出力ポート0行き
のCというセルが入力された場合の動作を説明する。
【0122】まず、セルAが入力された場合の動作につ
いて説明する。アドレス生成装置5には、´0´という
宛先情報が転送される。アドレス生成装置5に送られた
宛先情報は、宛先情報レジスタ101の下方から詰めて
書き込まれる。初期状態では、宛先情報が1つも書き込
まれていないので、入力された宛先情報は、最下方のカ
ラムに記憶される。書き込まれたカラムのアドレスポイ
ンタレジスタ106の値がセルの書き込みアドレスにな
る。したがって、セルAは、アドレス0に記憶される。
このとき、滞留時間カウンタ102の値が´1´にセッ
トされる。宛先情報およびセルが書き込まれた後の状態
を図46(a)に示す。
【0123】次に、宛先情報として´1´という値を持
つセルBが入力されたときの動作を説明する。アドレス
生成装置5には、´1´という値が転送され、宛先情報
が空いているるユニットの最下方に記憶される。アドレ
ス生成装置5には、すでに1つの宛先情報が書き込まれ
ているので下から2つ目のユニットの宛先情報レジスタ
´1´という値が書き込まれる。このとき、滞留時間カ
ウンタ102の値が´1´にセットされる。Bというセ
ルは、このユニットのアドレスポインタレジスタ106
の値が示すアドレス、すなわち、アドレス1に書き込ま
れる。宛先情報およびセルが書き込まれた後の状態を図
46(b)に示す。
【0124】次に宛先情報として´0´という値を持つ
セルCが入力されたときの動作を説明する。アドレス生
成装置5には´0´という値が転送され、宛先情報が空
いているユニットの最下方に記憶される。アドレス生成
装置5には、すでに2つの宛先情報が書き込まれている
ので下から3つ目のユニットの宛先情報レジスタ101
に´0´という値が書き込まれる。このとき、滞留時間
カウンタ102の値が´1´にセットされる。Cという
セルは、このカラムのアドレスポインタレジスタ106
の値が示すアドレス、すなわち、アドレス2に書き込ま
れる。宛先情報およびセルが書き込まれた後の状態を図
46(c)に示す。
【0125】次に、読みだしアドレスを出力するときの
動作を説明する。セルをセルバッファから読みだし、セ
ル交換装置から出力するときは、アドレス生成装置5か
ら、宛先情報レジスタ101の内容が、出力する出力ポ
ート番号と一致するカラムを下方から上方へ検索してい
き、最初に一致したカラムのアドレスポインタの値をセ
ルバッファに転送し、そのアドレスに記憶されているセ
ルを出力する。このとき、検索されたカラムの宛先情報
の値は´Nu11´にリセットされ、滞留時間カウンタ
102の値は´0´にリセットされる。
【0126】例として、図46(c)の状態から出力ポ
ート0湯のセルを出力し、出力ポート行きのセルを出力
する場合の動作を説明する。セル出力のときは、出力ポ
ートに向かうセルの中で、最も古いセルが出力される。
アドレス生成装置5内では、古い宛先情報は、図中の下
方から到着順に記憶されている。
【0127】まず、出力ポート0行きのセルを出力する
場合の動作について説明する。出力ポート0行きのセル
の中で最も古いセルは、最下ユニットに記憶されている
セルである。したがって、最下ユニットのアドレスポイ
ンタの値0をセル記憶装置に転送する。セル記憶装置は
送られてきたアドレス0に記憶されているセルAを出力
する。
【0128】検索されたユニットの宛先情報レジスタ
は、´Nu11´にリセットされる。また、同時に滞留
時間カウンタ102の値は、´0´にリセットされる。
アドレス生成装置5の内容は、図47(a)のように変
更される。
【0129】次に出力ポート1行きのセルを出力する場
合の動作について説明する。出力ポート0行きのセルを
出力したので、アドレス生成装置5およびセル記憶装置
2の内容は、図47(a)のようになっている。
【0130】この状態から出力ポート1行きのセルを出
力するときは、下方より上方に出力ポート1に対応した
レジスタの値が1であるユニットを検索する。この場
合、下から2番目のユニットが選択される。アドレス生
成装置5からセル記憶装置2に対し、最下部のユニット
のアドレスポインタの値すなわち1が転送される。セル
記憶装置2ではアドレス1に記憶されているセルBが出
力される。
【0131】検索されたユニットの宛先情報レジスタ1
01は、´Nu11´にリセットされる。また、同時に
滞留時間カウンタ102の値は、´0´にリセットされ
る。したがって、出力ポート1行きのセルを出力した後
では、それぞれの内容は図47(b)のように変更され
る。
【0132】次にシフト動作について説明する。読みだ
し動作の後では、図47(b)のように途中に空きユニ
ットが発生する。図47(b)では、下から1番目と下
から2番目のユニットが空きである。シフト動作は、読
みだし動作などによって生じた空きユニットを詰める動
作である。
【0133】シフト動作時は、空きユニットのアドレス
ポインタの値をバスを介して最上部のユニットに入力
し、空きユニットより上のユニットの宛先情報レジスタ
の値、滞留時間カウンタ102の値、アドレスポインタ
レジスタ106の値を下へシフトする。
【0134】例として図47(b)の状態から空きユニ
ットを詰めるときの動作を説明する。最初に、下から1
番目のユニットを詰めるときの動作を説明する。
【0135】シフト動作時は、下方から空きユニットを
検索し、最初に発見された空きユニットのアドレスポイ
ンタの値をアドレスポインタ出力バスに出力する。また
そのユニットより上にあるユニットの宛先情報、滞留時
間カウンタ102、アドレスポインタレジスタ106の
値は、それぞれ1段下のユニットへシフトされ、最上部
のユニットへは、アドレスポインタ出力バスに出力され
たアドレスポインタの値が入力される。したがって、図
47(b)の場合、1番下のユニットが空きユニットで
あるので、1番下のユニットのアドレスポインタの値が
最上部のユニットに入力され、2番目より上のユニット
の宛先情報、滞留時間カウンタ102、アドレスポイン
タレジスタ106の値が1段下のユニットにシフトさ
れ、図48(a)の状態になる。図48(a)の状態で
は、また、1番下のユニットが空きユニットであり、こ
のユニットも詰められなければならない、このユニット
が詰められた後では、図48(b)のように変化する。
すなわち最下ユニットのアドレスポインタの値1が最上
部のユニットに移され、2番目以上のユニットの値が1
段下のユニットに移される。この動作を繰り返すこと
で、空きユニットがなくなり、バッファに記憶されてい
るセルに対応する宛先情報、滞留時間カウンタ102、
アドレスポインタレジスタ106値が下に詰められて記
憶されるようになる。
【0136】次に滞留時間カウンタ102のカウントア
ップ動作について説明する。空でないユニットの滞留時
間カウンタ102の値は、セルが入力されると´1´に
セットされる。その後は、周期的にカウンタの値を増加
していく。例えば、1セルサイクルが終了する毎にカウ
ンタの値を1づつ増加していく。
【0137】例として、図49(a)に示されるような
状態から次のセルサイクルで、出力ポート1行きのセル
Eが入力され、出力ポート1行きのセルが出力された場
合の変化を図49(b)に示す。
【0138】前のセルサイクルの終了時にカウンタの値
はそれぞれ1づつインクリメントされている。図49
(a)の下から2番目のユニットに記憶されていたセル
は、出力され、図49(b)の下から4番目に新たに入
力されたセルが記憶されている。 同様に、図49
(b)の状態から次のセルサイクルで、出力ポート1行
きのセルFが入力され、出力ポート0行きのセルが出力
された場合の変化を図49(c)に示す。
【0139】つまり、図49(a)の状態では、A,
B,C,Dのセルが入力されており、次のセルサイクル
(図49(b))でセルBが出力され、セルEが入力さ
れ次のセルサイクル(図49(c))で、セルAが出力
され、セルFが入力されている。
【0140】したがって、セルC、セルDは、3セルサ
イクルの間、セル交換装置に滞留しており、セルEは、
2セルサイクルの間、滞留しており、セルFは、1セル
サイクルの間、滞留している。
【0141】次にセル廃棄動作について説明する。セル
交換装置内に滞留している時間が定められた値より大き
くなったとき、帯域の有効利用をするために、そのセル
は、廃棄されなければならない。滞留時間の大きいセル
を廃棄する動作がセル廃棄動作である。
【0142】セル廃棄動作のときは、滞留時間カウンタ
102の値と滞留時間の上限値との比較を行い、滞留時
間カウンタ102の値が上限値より大きかった場合は、
廃棄される。このとき、宛先情報レジスタの値は´Nu
11´に、カウンタの値は´0´にリセットされる。こ
のように廃棄されたユニットは、シフト動作時に詰めら
れる。
【0143】次に宛先情報レジスタの構成について説明
する。宛先情報レジスタユニット101a,101b…
101Nからなる宛先情報レジスタ101の構成を図4
8に示す。宛先情報レジスタ101は、図51に示され
る宛先情報レジスタユニットをN個並べたものである。
【0144】宛先情報レジスタユニットは図51に示さ
れるように、セレクタ110とフリップフロップ111
で構成されている。図中において、SINは、シフト動
作時の宛先情報入力、RINは、セル入力時の宛先情報
入力、RSLは、RINとSINの切り替え信号、RT
Oは、フリップフロップ111の出力、RRSは、フリ
ップフロップ111のリセット信号、RWEは、フリッ
プフロップ111の書き込み許可信号である。
【0145】セレクタ110は、カラム制御装置からの
指示にしたがって、入力バスからの信号RINと隣接す
る宛先情報レジスタからの信号SIN切り替えを行う。
フリップフロップ111は、カラム制御装置からの指示
にしたがって、セレクタ110によって切り替えられた
信号を記憶する。
【0146】セル入力のときは、セレクタ110は、入
力バスからの信号を出力するようにカラム制御装置に指
示される。セル入力でないときは、セレクタ110は、
SINを出力するように指示される。
【0147】次にアドレスポインタレジスタ106の構
成について説明する。アドレスポインタレジスタ106
の構成を図52に示す。アドレスポインタレジスタ10
6は、図52に示されるアドレスポインタレジスタユニ
ット106a、106b…106LをL個並べたもので
ある。
【0148】アドレスポインタレジスタユニットは、ア
ドレスの値を記憶するフリップフロップ112と、アド
レスの値をアドレスポインタ出力バスへ出力する制御を
行うトライステートバッファ113とで構成される。
【0149】図中において、SINは、シフト動作時の
アドレスポインタ入力、APOは、フリップフロップ1
12の出力、AOEは、バスヘの出力許可信号、AWE
は、フリップフロップ112の書き込み許可信号であ
る。
【0150】フリップフロップ112への書き込みおよ
び、トライステートバッファ113の出力制御は、カラ
ム制御装置によって行われる。滞留時間カウンタ10
2、図54に示されるような構成を持つ。すなわち、滞
留時間カウンタユニットCTRUをK個接続したもので
ある。対流時間カウンタユニットは、図55に示される
セレクタ114とフリップフロップ115の構成を持
つ。
【0151】滞留時間カウンタユニットは図70の論理
表を満たすように設計されている。すなわち、リセット
信号RSが“H”の場合は、他の入力に依存せずにフリ
ップフロップ115の出力値Qは、“L”にセットさ
れ、RSが“L”で、かつ、ロード信号LDが“H”の
場合は、データ入力DIの値がQにセットされ、RSと
LDが“L”で、かつ、インクリメント信号ICが
“H”の場合、フリップフロップ115に記憶された値
の反転信号がセットされる。
【0152】このような滞留時間カウンタユニットを図
54のように接続するKビットの2進カウンタを構成す
ることができる。本実施例では、カウント動作とリセッ
ト動作とロード動作ができればどのような構成のカウン
タを用いても良い。
【0153】カウント動作とは、インクリメント信号が
イネーブルになったときにカウンタの値を1増加する動
作で、リセット動作は、リセット信号がイネーブルにな
ったときにカウンタの値を0にリセットする動作で、ロ
ード動作は、ロード信号がイネーブルになったときにデ
ータ入力ADIの値をカウンタにセットする動作であ
る。
【0154】次にカラム制御装置103の構成を図56
に示す。カラム制御装置103の動作を説明する。セル
入力時は、該当するユニットより下方のユニットに対応
するアドレスにセルが記憶されていて、自ユニットに対
応するアドレスにセルが記憶されていなかった場合、入
力バスから宛先情報レジスタに宛先情報を書き込み、カ
ウンタの値を“0”から“1”にインクリメントし、ア
ドレスポインタレジスタの値をアドレスポインタ出力バ
スに出力する。
【0155】セル入力時は、制御装置6から転送される
出力すべき宛先情報の値と、宛先情報レジスタに記憶さ
れている宛先情報の値を比較し、一致した場合で、且
つ、該当するユニットより下方のユニットで検出されて
いない時にアドレスポインタレジスタに記憶されている
値をアドレスポインタレジスタ出力バスに出力する。こ
のとき、宛先情報レジスタ101および滞留時間カウン
タ102の値は、それぞれ、“Null”、“0”にリ
セットされる。
【0156】シフト動作時は、下方のユニットより、空
きユニットであるユニットを検索し、検索された空きユ
ニットのアドレスポインタの値をアドレスポインタ出力
バスに出力し、同時に、そのユニットより上のユニット
の値をそれぞれ、1段下のユニットにシフトし、最上段
のユニットには、アドレスポインタ出力バスの値を入力
する。
【0157】カウントアップ動作時は、滞留時間カウン
タ102の値を1増加する。セル廃棄動作時は、滞留時
間カウンタ102の値と、滞留時間の上限値との比較を
行い、滞留時間カウンタ102の値が上限値より大きか
った場合に、宛先情報レジスタ101および滞留時間カ
ウンタ102の値をそれぞれ“Null”,“0”にリ
セットする。
【0158】これらの動作を実現するためのカラム制御
装置103の詳細な構成の例を図56に示す。図中にお
いて、OMは、出力動作モードであることを示す信号、
IMは、入力動作モードであることを示す信号、SM
は、シフト動作モードであることを示す信号、CMは、
カウントアップ動作モードであることを示す信号、DM
は、セル廃棄動作モードであることを示す信号、ROU
Tは、出力する出力ポートの値、CDELは、滞留時間
の上限の値、RTOは、宛先情報レジスタ101の値、
CTOは、滞留時間カウンタ102の値、RWEは、宛
先情報レジスタ101の書き込み許可信号、RSLは、
宛先情報レジスタ101の入力切り替え信号、RRS
は、宛先情報レジスタ101のリセット信号、AWE
は、アドレスポインタレジスタ106の書き込み許可信
号、AOEは、アドレスポインタレジスタ106の出力
許可信号、CLDは、滞留時間カウンタ102のロード
信号、CRSは、滞留時間カウンタ102のセット信
号、CICは、滞留時間カウンタ102のインクリメン
ト信号、FDIは、検索を行うときに、下方のユニット
ですでに検索されたことを示す信号、FDOは、検索を
行う時に、そのユニットを含む下方ユニットですでに検
索されたことを示す信号、EQは、宛先情報レジスタ1
01の値と出力する出力レポートの値が等しいことを示
す信号、GEは、滞留時間カウンタ102の値が、滞留
時間の上限値以上であることを示す信号である。また、
COMPは、比較を行う回路、EMPTYは、宛先情報
に記録されている内容が“Null”であることを検出
する回路である。
【0159】以上のような構成のアドレス生成装置5を
用いることにより、滞留時間の大きいセル交換装置内で
廃棄することができ、帯域の有効利用を行うことが可能
となる。
【0160】以下に第2実施例の第1変形例を説明す
る。第1変形例では図57に示すように、ATM交換装
置95a,95b,95c,95dを多段に接続した場
合に、セルに滞留時間を記録する領域(以後、滞留時間
フィールドと呼ぶ)を設け、各ATM交換装置95a,
95b,95c,95dでは、セルに書き込まれた滞留
時間と、各ATM交換装置95a,95b,95c,9
5dで計数された滞留時間を加算して、滞留時間フィー
ルドに書き込み行うATM交換装置95について述べ
る。
【0161】滞留時間フィールドに、ATM交換装置9
5で計数された滞留時間を加算するために、セル交換装
置95の構成は、図58(a)、(b)のようになる。
図58(a)に示されるATM交換装置は、セル記憶装
置2と分離装置3の間に滞留時間加算装置50を付加し
たもので、図58に示されるATM交換装置は、分離装
置3の出力に滞留時間加算装置50a…50nを付加し
たものである。
【0162】このような構成のATM交換装置に使用さ
れるアドレス生成装置5は、図59に示されるように、
滞留時間カウンタ102の値を出力するための滞留時間
出力バス127が設けられる。このバス127には、セ
ル出力時に選択されたユニットの滞留時間カウンタ10
2の値が出力され、滞留時間加算装置へと転送される。
滞留時間出力バスへの出力制御は、各ユニットの制御装
置103によってなされる。また、滞留時間カウンタ1
02は、滞留時間カウンタ102の値を滞留時間出力バ
スへ出力するために、図60に示される構成をとる。滞
留時間カウンタ102は、図60に示されるように、図
61に示される滞留時間カウンタユニット(セレクタ1
30とフリップフロップ131から構成される)をK個
接続したものである。滞留時間カウンタユニットは、図
55に示される滞留時間カウンタユニットにバスへ出力
するためのトライステートバッファを接続したものであ
る。このような構成の滞留時間カウンタ102を制御す
るために、カラム制御装置103は図62の構成を取
る。図中の記号は、第2実施例で説明した図56と同じ
であるが、COEが、追加されている。COEは、滞留
時間カウンタ102の値を滞留時間出力バスへ出力する
ための出力許可信号である。
【0163】滞留時間加算装置では、アドレス生成装置
5から転送された滞留時間と、セル記憶装置あるいは分
離装置から出力されたセルの滞留時間とフィールドの値
を加算し、出力する。
【0164】このような構成のATM交換装置を用いる
ことで、各ATM交換装置での滞留時間の値を次々加算
し、セル交換装置を多段に接続した場合でも、滞留時間
の総和を計数することが可能となる。
【0165】以下に第2実施例の第2変形例を説明す
る。第2変形例ではATM交換装置を多段に接続したと
きに、加算器を用いること無しに各ATM交換装置での
滞留時間を加算する方法について述べる。
【0166】この装置では、セル書き込まれた滞留時間
フィールドは、多重化装置によって抜き出され、アドレ
ス生成装置5へと転送される。アドレス生成装置5で
は、多重装置から転送された滞留時間フィールドの値を
滞留時間カウンタロードする。滞留時間カウンタ102
は、この値を初期値として、セルサイクル毎にインクリ
メントしていく。したがって、滞留時間カウンタ102
の値は、前のATM交換装置の滞留時間の値に、このA
TM交換装置での滞留時間を加えたものになる。この値
をセルを出力するときに滞留時間フィールドに加えれ
ば、滞留時間フィールドは、各ATM交換装置での滞留
時間の総和になる。
【0167】このような動作を実現するためのセル交換
装置の構成は、図63に示したものとなる。すなわち、
セル記憶装置2の出力または分離装置3の出力に、滞留
時間フィールドを追記する追記装置51,51a…51
nが付加される。
【0168】アドレス生成装置5は、図64に示される
ように、図59の装置に、滞留時間入力バスが付加され
る。また、滞留時間カウンタ102は、図65に示され
るように、図67に示される滞留時間カウンタユニット
を接続したものである。滞留時間カウンタユニットは、
滞留時間入力バスからの入力と、1段上の滞留時間カウ
ンタ102からの入力を切り替えるセレクタ151,1
52が付加されている。セレクタ151,152の切り
替え制御は、図66に示されるカラム制御装置によって
行われる。すなわち、セル入力時(IMがイネーブルの
とき)は、セレクタを滞留時間入力バス側に切り替え、
そのカラムが検索されたときに、滞留時間カウンタのロ
ード信号をイネーブルにする。その他の動作は、第2実
施例と同じである。図中の記号は、第1変形例で説明し
た図60と同じであるが、CSLが、追加されている。
CSLは、カウンタの値をロードするときに、1段上の
滞留時間カウンタの値と滞留時間入力バスの値とを切り
替えるための切り替え制御信号である。
【0169】このような構成のATM交換装置により、
ATM交換装置を多段に接続した場合でも、各セル交換
装置での滞留時間の総和を計算することが可能となる。
以下に第2実施例の第3変形例を説明する。
【0170】第3変形例では、ATM交換装置に入力さ
れるセルにあらかじめ、滞留時間の上限値を書き込んで
おき、この値をセル交換装置でセルサイクルが増加する
毎に1づつ減じ、この値が0になったら、そのセルを廃
棄するセル交換装置について述べる。
【0171】第2実施例及びその第1、第2の変形例で
は、各セルの滞留時間の上限は、共通であったが、低遅
延が要求されるセルと、そうでないセルの両方がある。
また、低遅延のセルでも、滞留時間の上限値は、いろい
ろな値を持つ可能性がある。第2実施例及びその第1、
第2変形例では、この値がすべてのセルで共通であっ
た。
【0172】各セル毎に、遅延時間の上限値を設定でき
るようにするために図68に示すように、セル交換装置
に入力される前に、セルの滞留時間フィールドに滞留時
間の上限値を書き込む上限値書き込み装置161,16
2,163を設ける。
【0173】上限値書き込み装置滞留時間上限値は、例
えば、呼ごとに設定する、あるいは、セル交換装置16
4の状態に応じて設定するなどの方法がある。セル交換
装置164のアドレス生成装置5では、滞留時間フィー
ルドの値を滞留時間カウンタにロードする。滞留時間フ
ィールドには、滞留時間の上限値が書き込まれているの
で、滞留時間カウンタは、セルサイクルごとに滞留時間
カウンタの値を1づつ減じていく。このように、カウン
トダウンしていき、滞留時間カウンタの値が0になった
ときに、対応するセルを消去する。
【0174】このような構成により、各セルごとに最大
滞留時間を設定することが可能となる。以下に第4変形
例を図69を用いて説明する。
【0175】第2実施例及びその第1乃至第3変形例で
は、滞留時間の上限値に達したセルは、消去されてい
た。第4変形例では、滞留時間の上限値に達したセルを
優先的に出力するためのセル交換装置について述べる。
【0176】上限値に達したセルを優先的に出力するた
めには、各出力ポート行きのセルの中で、上限値に達し
たセルがあるかどうかを検索する。もし、上限値に達し
たセルがあった場合は、そのセルを出力する。上限値に
達したセルがなかった場合は、各出力ポート行きのセル
の中で最も古いセルを出力する。
【0177】図中において、OMは、出力動作モードで
あることを示す信号、IMは、入力動作モードであるこ
とを信号、CMは、カウントアップ動作モードであるこ
とを示す信号、ROUTは、出力する出力ポートの値、
RTOは、宛先情報レジスタの値、CTOは、滞留時間
カウンタの値、RWEは、宛先情報レジスタの書き込み
許可信号、RSLは、宛先情報レジスタの入力切り替え
信号、RRSは、宛先情報レジスタのリセット信号、A
WEは、アドレスポインタレジスタの書き込み信号、A
OEは、アドレスポインタレジスタの出力許可信号、C
LDは、滞留時間カウンタのロード信号、CRSは、滞
留時間カウンタのリセット信号、CDCは、滞留時間カ
ウンタのデクリメント信号、FDI1は、滞留時間カウ
ンタの値が0で、かつ、出力するポート番号に一致した
ユニットが、このユニットより下方のユニットで検索さ
れたことを示す信号、FDO0は、滞留時間カウンタの
値が0で、かつ、出力するポート番号に一致したユニッ
トが、このユニット、または、このユニットより下方の
ユニットで検索されたことを示す信号、FDI1は、出
力するポーチ番号に一致したユニットが、このユニッ
ト、または、このユニットより下方のユニットで検索さ
れたことを示す信号、FDI2は、セル入力時に、空き
ユニットがこのユニットより下方のユニット検索された
ことを示す信号、FDO2は、セル入力時に、空きユニ
ットがこのユニット、または、このユニットより下方の
ユニットで検索されたことを示す信号、FDI3は、シ
フト動作時に、空きユニットがこのユニットより下方の
ユニットで検索されたことを示す信号、FDO3はユニ
ット、シフト動作時に、空きユニットがこのユニット、
または、このユニットより下方のユニットで検索された
ことを示す信号、EQは、宛先情報レジスタの値と出力
する出力ポートの値が等しいことを示す信号である。ま
た、COMPは、比較を行う回路、EMPTYは、宛先
情報に記憶されている内容が“Null”であることを
検出する回路、DETOは、滞留時間カウンタの値が0
であることを検出する回路である。このような構成のカ
ラム制御装置を用いることで、滞留時間カウンタ値によ
り、優先的に出力する機能を持つセル交換装置を実現す
ることが可能となる。
【0178】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、パケッ
ト交換装置において容易に同報機能を実現することが可
能となる。また、本発明によれば、パケット交換装置に
おいて容易にセル滞留時間を計算することが可能とな
る。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】異なる複数の入力ポートから入力された宛
    先情報を付加した情報データで構成されるパケットそれ
    ぞれから得られる少なくとも情報データを記憶するため
    の記憶手段と、 前記各パケットから得られる宛先情報それぞれを入力さ
    れた順に記憶するために接続された複数の宛先情報記憶
    手段と、 前記各宛先情報記憶手段それぞれに対応して設けられ、
    前記各宛先情報記憶手段に記憶されている宛先情報に対
    応する少なくとも情報データが記憶された前記記憶手段
    の記憶領域を示すアドレス情報を記憶するために設けら
    れた複数のアドレス情報記憶手段と、 宛先情報が入力された順に前記各宛先情報記憶手段を検
    索して、特定の出力ポートに対応する宛先情報を記憶し
    ている前記宛先情報記憶手段に対応する前記アドレス情
    報記憶手段に記憶された前記アドレス情報を読み出し、
    このアドレス情報によって示された前記記憶手段の記憶
    領域に記憶されている少なくとも情報データを前記特定
    の出力ポートに出力するように制御すると共に、前記特
    定の出力ポートに出力した少なくとも情報データに対応
    する前記宛先情報記憶手段及びアドレス情報記憶手段よ
    り以降に記憶された前記宛先情報手段及びアドレス情報
    記憶手段の記憶内容を順次次の前記宛先情報記憶手段及
    びアドレス情報記憶手段にシフトさせた結果、空状態と
    なった前記宛先情報記憶手段及びアドレス情報記憶手段
    の内、少なくとも前記アドレス情報記憶手段には前記読
    み出されたアドレス情報を記憶させるように制御する制
    御手段と、 から構成されたことを特徴とする異なる出力ポート向け
    のパケットを蓄積して交換処理させるパケット交換装
    置。
  2. 【請求項2】請求項1記載のパケット交換装置は、更に
    前記各宛先情報記憶手段及び各アドレス情報記憶手段に
    対応して前記各宛先情報記憶手段に前記宛先情報が記憶
    されてからの時間をカウントするために複数の滞留時間
    カウンタを備え、前記制御手段は、更に予め定められた
    時間情報と前記各滞留時間カウンタの値とを比較して、
    予め定められた時間情報より前記各滞留時間カウンタの
    値の方が大きい時に、この滞留時間カウンタに対応する
    宛先情報記憶手段及びアドレス情報記憶手段以降に記憶
    されている宛先情報記憶手段及びアドレス情報記憶手段
    の記憶内容を順次次の宛先情報記憶手段及びアドレス情
    報記憶手段にシフトさせた結果、空状態となった前記宛
    先情報記憶手段及びアドレス情報記憶手段のアドレス情
    報記憶手段に前記読み出されたアドレス情報を記憶する
    ように制御することを特徴とする請求項1記載のパケッ
    ト交換装置。
  3. 【請求項3】宛先情報を付加した情報データで構成され
    るそれぞれのパケットを入力するための複数の入力ポー
    トと、 少なくとも前記情報データを出力すための出力ポート
    と、前記複数の入力ポートから入力された前記各パケッ
    トを多重化する多重化手段と、 前記多重化手段で多重化された前記各パケットから得ら
    れる少なくとも情報データを記憶するための記憶手段
    と、 前記各パケットから得られる宛先情報それぞれを入力さ
    れた順に記憶するために接続された複数の宛先情報記憶
    手段と、 前記各宛先情報記憶手段それぞれに対応して設けられ、
    前記各宛先情報記憶手段に記憶されている前記宛先情報
    に対応する少なくとも情報データが記憶された前記記憶
    手段の記憶領域を示すアドレス情報を記憶するための複
    数のアドレス情報記憶手段と、 前記宛先情報が入力された順に前記各宛先情報記憶手段
    を検索して、特定の前記出力ポートに対応する前記宛先
    情報を記憶している前記宛先情報記憶手段に対応する前
    記アドレス情報記憶手段に記憶されたアドレス情報を読
    み出し、このアドレス情報によって示された前記記憶手
    段の記憶領域に記憶されている少なくとも情報データを
    読み出すように制御すると共に、前記特定の出力ポート
    に出力した少なくとも情報データに対応する前記宛先情
    報記憶手段及びアドレス情報記憶手段より以降に記憶さ
    れた前記宛先情報記憶手段及びアドレス情報記憶手段の
    記憶内容を順次次の宛先情報記憶手段及びアドレス情報
    記憶手段にシフトさせた結果、空状態となった宛先情報
    記憶手段及びアドレス情報記憶手段のアドレス情報記憶
    手段に前記読み出されたアドレス情報を記憶するように
    制御する制御手段と、 前記制御手段で読み出された前記特定の出力ポート宛の
    少なくとも情報データを前記特定の出力ポート宛に分離
    して出力するための分離手段と、 から構成されたことを特徴とする異なる出力ポート向け
    のパケットを蓄積して交換処理するパケット交換装置。
  4. 【請求項4】宛先情報をそれぞれに付加した複数の情報
    データそれぞれから得られる少なくとも情報データを記
    憶するための記憶手段と、 前記各情報データから得られる宛先情報それぞれを入力
    された順に記憶するために接続された複数の宛先情報記
    憶手段と、 前記各宛先情報記憶手段それぞれに対応して設けられ、
    前記各宛先情報記憶手段に記憶されている宛先情報に対
    応する情報データが記憶された前記記憶手段の記憶領域
    を示すアドレス情報を記憶するための複数のアドレス情
    報記憶手段と、 宛先情報が入力された順に前記各宛先情報記憶手段を検
    索して、特定の宛先情報を記憶している前記宛先情報記
    憶手段に対応する前記アドレス情報記憶手段に記憶され
    たアドレス情報を読み出し、このアドレス情報によって
    示された前記記憶手段の記憶領域に記憶されている少な
    くとも情報データを読み出すように制御すると共に、前
    記読み出された少なくとも情報データに対応する前記宛
    先情報記憶手段及びアドレス情報記憶手段より以降に記
    憶されている前記宛先情報記憶手段及びアドレス情報記
    憶手段の記憶内容順次次の前記宛先情報記憶手段及びア
    ドレス情報記憶手段にシフトさせた結果、空状態となっ
    た前記宛先情報記憶手段及びアドレス情報記憶手段の内
    アドレス情報記憶手段には前記読み出されたアドレス情
    報を記憶するように制御する制御手段と、 から構成されたことを特徴とするバッファ装置。
  5. 【請求項5】異なる複数の入力ポートから入力された宛
    先情報を付加した情報データで構成されるパケットそれ
    ぞれから得られる少なくとも情報データを記憶するため
    の記憶手段と、前記各パケットから得られる宛先情報そ
    れぞれを入力された順に記憶するために接続された複数
    の宛先情報記憶手段と、前記各宛先情報記憶手段それぞ
    れに対応して設けられ、前記各宛先情報記憶手段に記憶
    されている宛先情報に対応する情報データが記憶された
    前記記憶手段の記憶領域を示すアドレス情報を記憶する
    ための複数のアドレス記憶手段と、前記記憶手段から読
    み出された少なくとも情報データを出力するための複数
    の出力ポートから構成されたパケット交換装置であっ
    て、 (a) 前記宛先情報が入力された順に前記各宛先情報記
    憶手段を検索するステップと、 (b) 特定の前記出力ポートに対応する宛先情報を記憶
    している前記宛先情報記憶手段に対応する前記アドレス
    情報記憶手段に記憶された前記アドレス情報を読み出す
    ステップと、 (c) 前記読み出されたアドレス情報によって示された
    前記記憶手段の記憶領域に記憶されている前記少なくと
    も情報データを読み出すステップと、 (d) 前記特定の出力ポートに出力した前記少なくとも
    情報データに対応する前記宛先情報記憶手段及びアドレ
    ス記憶手段より以降に記憶されている前記宛先情報記憶
    手段及びアドレス情報記憶手段の記憶内容を順次次の前
    記宛先情報記憶手段及びアドレス情報記憶手段にシフト
    するステップと、 (e) 前記シフトするステップを実行した結果、空状態
    となった前記宛先情報記憶手段及びアドレス情報記憶手
    段のアドレス情報記憶手段に前記読み出されたアドレス
    情報を記憶するように制御するステップと、 から構成されたことを特徴とするパケット交換装置の情
    報データ記憶管理制御方法。
  6. 【請求項6】宛先情報をそれぞれに付加した情報データ
    それぞれから得られる少なくとも情報データを記憶する
    ための記憶手段と、前記各情報データに付加された宛先
    情報それぞれを入力された順に記憶するために接続され
    た複数の宛先情報記憶手段と、前記各宛先情報記憶手段
    それぞれに対応して設けられ、前記各宛先情報記憶手段
    に記憶されている宛先情報に対応する情報データが記憶
    された前記記憶手段の記憶領域を示すアドレス情報を記
    憶するための複数のアドレス情報記憶手段とで構成され
    たバッファ装置であって、 (a) 前記宛先情報が入力された順に前記各宛先情報記
    憶手段を検索するステップと、 (b) 特定の宛先情報を記憶している宛先情報記憶手段
    に対応するアドレス情報記憶手段に記憶されたアドレス
    情報を読み出すステップと、 (c) このアドレス情報によって示された前記記憶手段
    の記憶領域に記憶されている少なくとも情報データを読
    み出すステップと、 (d) 前記読み出すステップで読み出された少なくとも
    情報データに対応する前記宛先情報記憶手段及びアドレ
    ス情報記憶手段より以降に記憶されている前記宛先情報
    記憶手段及びアドレス情報記憶手段の記憶内容を順次次
    の前記宛先情報記憶手段及びアドレス情報記憶手段にシ
    フトするステップと、 (e) 前記シフトするステップを実行した結果、空状態
    となった前記宛先情報記憶手段及びアドレス情報記憶手
    段のアドレス記憶手段に前記読み出されたアドレス情報
    を記憶するように制御するステップと、 から構成されたことを特徴とするバッファ装置のバッフ
    ァ制御方法。
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