JPH07235614A - 不揮発性半導体記憶装置およびその製造方法 - Google Patents

不揮発性半導体記憶装置およびその製造方法

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JPH07235614A
JPH07235614A JP31652394A JP31652394A JPH07235614A JP H07235614 A JPH07235614 A JP H07235614A JP 31652394 A JP31652394 A JP 31652394A JP 31652394 A JP31652394 A JP 31652394A JP H07235614 A JPH07235614 A JP H07235614A
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conductivity
layer
type impurity
region
impurity layer
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JP31652394A
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Inventor
Kiyohiko Sakakibara
清彦 榊原
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 消去動作時におけるアバランシェ電荷の発生
を抑制することにより、書換え特性の向上を図る。 【構成】 ソース領域8が、半導体基板1表面から所定
の深さにかけて形成された第1のn型不純物層8aと、
それよりも低い濃度で、かつその下側を包囲するように
形成された第2のn型不純物層8bを有している。この
第2のn型不純物層8bは、制御電極3と重なり合う領
域において、半導体基板1の表面から所定の深さにおい
て、チャネル領域側に突き出した部分を有する。その結
果、半導体基板1の比較的深い部分からのポテンシャル
の広がりによって、半導体基板1表面における横方向電
界が緩和され、アバランシェ電荷の発生が抑制される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、一般的には電気的に
書込および消去を行なうことが可能な不揮発性半導体記
憶装置に関し、より特定的にはフラッシュメモリの素子
特性の向上を可能とした不揮発性半導体記憶装置および
その製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】データを自由に書込むことができ、書込
まれた情報電荷を電気的に消去することが可能なフラッ
シュメモリが知られている。
【0003】図17は、フラッシュメモリの一般的な構
成を示すブロック図である。図17においてフラッシュ
メモリは行列状に配置されたメモリセルマトリックス1
00と、Xアドレスデコーダ200と、Yゲート300
と、Yアドレスデコーダ400と、アドレスバッファ5
00と、書込回路600と、センスアンプ700と、入
出力バッファ800と、コントロールロジック900と
を含む。メモリセルマトリックス100は行列状に配置
された複数個のメモリトランジスタをその内部に有して
いる。メモリセルマトリックス100の行および列を選
択するためにXアドレスデコーダ200とYゲート30
0とが接続されている。Yゲート300には、列の選択
情報を与えるYアドレスデコーダ400が接続されてい
る。Xアドレスデコーダ200とYアドレスデコーダ4
00には、それぞれアドレス情報が一次格納されるアド
レスバッファ500が接続されている。Yゲート300
には、データ入力時に書込動作を行なうための書込回路
600と、データ出力時に流れる電流値から“0”と
“1”を判定するセンスアンプ700が接続されてい
る。書込回路600とセンスアンプ700にはそれぞれ
入出力データを一次格納する入出力バッファ800が接
続されている。アドレスバッファ500と入出力バッフ
ァ800にはフラッシュメモリ動作制御を行なうための
コントロールロジック900が接続されている。コント
ロールロジック900はチップイネーブル信号、アウト
プットイネーブル信号およびプログラム信号に基づいた
制御を行なう。
【0004】図18は、図17に示されたメモリセルマ
トリックス100の概略構成を示す等価回路図である。
図18において行方向に延びる複数本のワード線WL
1 ,WL2 ,…,WLi と、列方向に延びる複数本のビ
ット線BL1 ,BL2 ,…,BLj とが互いに直交する
ように配置され、マトリックスを構成している。各ワー
ド線と各ビット線の交点には、それぞれフローティング
ゲートを有するメモリトランジスタQ11,Q12,…,Q
ijが配置されている。各メモリトランジスタのドレイン
は各ビット線に接続されている。メモリトランジスタの
ソースは各ソース線S1 ,S2 ,…に接続されている。
同一行に属するメモリトランジスタのソースは、図18
に示されるように相互に接続されている。図19は、上
記のようなフラッシュメモリを構成する1つのメモリト
ランジスタの断面構造を示す部分断面図である。図19
に示されるフラッシュメモリは、スタックゲート型フラ
ッシュメモリと呼ばれており、その中でも特にNOR型
と呼ばれるものである。図20は従来のスタックゲート
型フラッシュメモリの平面的配置を示す概略平面図であ
る。図21は、図20のY−Y線矢視断面図である。こ
れらの図を参照して、従来のフラッシュメモリの構造に
ついて説明する。
【0005】従来のフラッシュメモリにおいては、主表
面を有するp型半導体基板1と、このp型半導体基板1
の主表面にSiO2 よりなる絶縁膜2を介してm行n列
のマトリックス状に配置された(m×n)個のポリシリ
コンよりなる電荷蓄積電極3が配置されている。この電
荷蓄積電極3の隣接する2列にまたがる各列間ごとには
素子分離領域4が形成されている。また電荷蓄積電極3
上には、SiO2 などよりなる絶縁膜5を介して各行ご
とに形成されたm本のポリシリコンよりなる制御電極6
が形成されている。
【0006】図20の平面図に示す素子分離領域4およ
び電荷蓄積領域3により囲まれたそれぞれの領域におい
て、半導体基板1の主表面から所定の深さにかけて、不
純物濃度5×1019/cm3 、シート抵抗80Ω/□か
らなるn型のドレイン領域7が形成されている。また、
このドレイン領域7を挟む電荷蓄積電極3の外側の領域
の半導体基板1の主表面から所定の深さにかけて不純物
濃度1×1021/cm 3 、シート抵抗50Ω/□からな
るn型のソース領域8が形成されている。
【0007】また、電荷蓄積電極3および制御電極6を
覆い、かつ上記ドレイン領域7に一部が重なるように形
成された第3の層間絶縁膜10が形成されている。
【0008】上記ドレイン領域7あるいはソース領域8
上には、第3の層間絶縁膜10の側壁に沿って形成さ
れ、かつドレイン領域7とソース領域8に各々電気的に
接続されたポリシリコンよりなるパッド層11が設けら
れている。このパッド層11には、ドレイン領域7上に
おいてさらに、上向きに延びるように高融点金属材料た
とえばタングステン(W)などからなる埋込層13が設
けられている。この埋込層13は、上記第3の絶縁膜1
0およびパッド層11を覆うように堆積された層間絶縁
膜12を介して形成されたn本のビット線14にそれぞ
れ接続されている。
【0009】上記のように構成されたフラッシュメモリ
の動作について、図19を参照して説明する。
【0010】まず書込動作においては、n型ドレイン領
域7に3〜7V程度の電圧VD 、制御電極(コントロー
ルゲート)6に9〜13V程度の電圧VG が印加され
る。さらにn型ソース領域8とp型半導体基板1は接地
電位に保たれる。このとき、メモリトランジスタのチャ
ネルには数100μAの電流が流れる。ソースからドレ
インに流れた電子のうちドレイン近傍で加速された電子
は、この近傍で高いエネルギを有する電子、すなわちチ
ャネルホットエレクトロンとなる。この電子の一部は、
酸化膜とシリコン基板界面のエネルギ障壁により、図中
矢印Aに示されるように、電荷蓄積電極(フローティン
グゲート)3に注入される。このようにして、電荷蓄積
電極3に電子の蓄積が行なわれると、メモリトランジス
タのしきい値電圧Vthが高くなる。このしきい値電圧V
thが所定の値よりも高くなった状態が書込まれた状態、
“0”と呼ばれる。
【0011】次に消去動作においては、n型ソース領域
に7〜13V程度の電圧VS が印加され、制御電極6と
p型半導体基板1は接地電位に保持される。さらにn型
ドレイン領域7は開放される。n型ソース領域8に印加
された電圧VS による電界により、図中矢印Bに示され
るように電荷蓄積電極3中の電子は、薄いゲート電極2
をトンネル現象によって通過する。このようにして、電
荷蓄積電極3中の電子が引抜かれることにより、メモリ
トランジスタのしきい値電圧Vthが低くなる。このしき
い値電圧Vthが所定の値よりも低い状態が、消去された
状態、“1”と呼ばれる。各メモリトランジスタのソー
スは、図18に示されるように接続されているので、こ
の消去動作によって、すべてのメモリセルを一括消去で
きる。
【0012】さらに、読出動作においては、制御電極6
に5V程度の電圧VG ′、nドレイン領域に1〜2V程
度の電圧VD ′が印加される。また、n型ソース領域お
よびp型半導体基板1は接地電圧に保持される。このと
き、メモリトランジスタのチャネル領域に電流が流れる
かどうか、すなわちメモリトランジスタがオン状態かオ
フ状態かによって上記の“1”、“0”の判定が行なわ
れる。
【0013】次に、上記構造よりなるNOR型のスタッ
クゲート型フラッシュメモリの製造工程について図22
ないし図33を参照して説明する。図22〜図33は、
図21に示された断面構造を有する従来のスタックゲー
ト型フラッシュメモリの製造方法を工程順に示す断面図
である。
【0014】まず、図22を参照して、p型シリコン基
板1の上面に100Å程度の酸化膜よりなる第1の絶縁
膜2を形成する。この第1の絶縁膜2の上にCVD法に
より炉内において温度約630℃、時間約10分の条件
で厚さ1000Å程度の第1のポリシリコン層3aを形
成する。この第1のポリシリコン層3aの上に第2の絶
縁膜5を形成する。この第2の絶縁膜5は3層の積層膜
となっており、図には示していないが、膜厚100Å程
度の酸化膜とその上にCVD法により膜厚100Å程度
の窒化膜を形成し、さらにこの窒化膜の上に膜厚100
Å程度の酸化膜を形成することにより第2の絶縁膜5が
形成されている。
【0015】さらに、この第2の絶縁膜5の上に、上記
第1のポリシリコン層と同じ条件で厚さ2500Å程度
の第2のポリシリコン層6aを形成し、この第2のポリ
シリコン層6aの上に酸化膜9を形成する。その後この
酸化膜9の上に所定のパターン形状を有するレジスト7
1を形成する。
【0016】次に、図23を参照して、このレジスト膜
71をマスクとして異方性エッチングを行ない酸化膜
9、第2のポリシリコン層6a、第2の絶縁膜5、第1
のポリシリコン層3aを順次エッチングし、電荷蓄積電
極3と制御電極6を形成する。
【0017】次に、図24を参照して、レジスト膜71
を除去した後、ソース領域となる基板上にレジスト膜7
2を形成し、このレジスト膜72、電荷蓄積電極3およ
び制御電極6をマスクとして、砒素(As)を35Ke
V,5×1014/cm2 の条件で導入し、濃度5×10
19/cm3 、シート抵抗80Ω/□のn型不純物領域か
らなるドレイン領域7を形成する。
【0018】次に、図25を参照して、レジスト膜72
を除去した後、ドレイン領域7の表面をレジスト膜73
で覆い、このレジスト膜73、電荷蓄積電極3および制
御電極6をマスクとして、砒素(As)を35KeV,
1×1016/cm2 の条件で導入し、濃度1×1021
cm3 、シート抵抗50Ω/□のn型不純物領域からな
るソース領域8を形成する。
【0019】次に、図26を参照して、レジスト膜73
を除去した後、基板上全面に酸化膜10aを形成する。
その後異方性エッチングにより酸化膜10aをエッチン
グする。これにより、図27に示す酸化膜からなるサイ
ドウォール10が完成する。さらに基板全面に絶縁膜を
形成し、所定箇所のみエッチングする。
【0020】次に、図28を参照して、シリコン基板表
面全面にポリシリコン11aを堆積する。その後、図2
9を参照して、このポリシリコン11aの上面に所定形
状にパターニングしたレジスト膜74を形成する。その
後異方性エッチングによりポリシリコン11aをエッチ
ングして、図に示すようにその底部においてドレイン領
域7あるいはソース領域8と電気的に接続し、サイドウ
ォール10の側壁に沿ったパッド層11を形成する。
【0021】次に、図30を参照して、半導体基板上全
面にTEOSなどを用いて層間絶縁膜12を堆積し、約
900℃ウェットリフローを30分行なった後、表面の
平坦化を行ない、図31に示す層間絶縁膜12を形成す
る。
【0022】次に、図32を参照して、層間絶縁膜12
の上に、ドレイン領域7上方に所定の孔があいたパター
ンを有するレジスト膜75を形成する。その後、異方性
エッチングにより、この層間絶縁膜12をエッチング
し、コンタクトホール13aを形成する。
【0023】次に、図33を参照して、コンタクトホー
ル13aの内部に、たとえばタングステン(W)などの
高融点金属からなる埋込層13を形成させ、その後、ビ
ット線14を形成することにより、スタックゲート型フ
ラッシュメモリが完成する。
【0024】上記従来のフラッシュメモリの書換え回数
を改善する目的で、消去動作においてアバランシェ電荷
の発生を抑えるため、図34に示すように、砒素を注入
して形成された一対の第1のn型不純物層7,8aと、
この第1のn型不純物層よりも低い不純物濃度で、かつ
ソース領域8を構成する側の第1のn型不純物層8aの
下方を包囲するように、リンを注入して形成された第2
のn型不純物層8bとを形成したフラッシュメモリが既
に開発されている。このフラッシュメモリのドレイン領
域7は、その下方をしきい値電圧制御用のp型不純物層
9で包囲されている。
【0025】アバランシェ電荷の発生を抑えるために図
34に示す構造を形成する理由は、次のとおりである。
【0026】図34に示された構造のNOR型フラッシ
ュメモリにおいては、表1に示したセル駆動バイアスに
より、書込時のチャネルホットエレクトロンや消去時の
FN(Fowler−Nordheim)電流を発生さ
せる。
【0027】
【表1】
【0028】セルからの電荷消去時には、ソース領域側
に高い電圧(8〜10V)をかけ、電荷蓄積電極とソー
ス領域との間に高電界領域を設け、FN電流を発生させ
て電荷を引き抜く。この場合、図34中のA−A線で示
す位置の、電荷蓄積電極とソース領域とが重なった領域
では、図35に示すように酸化膜表面においてバンドが
下に凸の曲線になる。その結果、半導体層表面の高電界
領域において、電子が価電子体から伝導体へとトンネル
現象を起こして、電子−正孔対を形成する。図35中の
eは電子、hは正孔を示している。このような接合高電
界領域におけるトンネル現象による電子−正孔対の発生
現象は、一般にバンド間トンネルと呼ばれている。また
バンド間トンネルによって発生される電荷は、バンド間
トンネルリーク電流となり、この発生量は消去時の電源
消費電力やデバイス劣化と関わってくる。
【0029】図36は、このバンド間トンネル電流のソ
ースバイアスによるI−V特性を模式的に表わした図で
あり、横軸にソースバイアスVS を、縦軸にバンド間ト
ンネル電流Ig をとったものである。このようなI−V
特性は、図34に示したフラッシュメモリにおいて電荷
蓄積電極の電位を直接制御できるような電極を接続した
トランジスタによって、セルからの消去を想定して電荷
蓄積電極の電位を−2V程度に設定し、ソースバイアス
を印加することによって得ることができる。図36に示
すように、このI−V特性の曲線は特性的に、3つの領
域I,II,IIIに分けて考えることができる。図3
6中のI領域は、ソースバイアスの増加によってバンド
間トンネル電流が発生し始める領域である。領域IIは
領域Iと同様にソースバイアスの増加によってバンド間
トンネルによる電荷の発生は増えるが、発生した電荷が
ソース領域の電荷によって加速され、エネルギー分布が
高エネルギー側にシフトし、やがてその一部が酸化膜中
に注入される領域である。図34に示したようなn型チ
ャネルトランジスタ構造では、正孔が酸化膜に注入され
トラップされる。その結果、酸化膜にトラップされた正
孔の影響で、半導体基板表面での電界が緩和され、バン
ド間トンネルリークの発生を表わす曲線が見かけ上飽和
したような特性となる。領域IIIでは、さらにソース
バイアスが増加し、バンド間トンネルによって発生した
電荷がさらにソース接合部の高電界領域で加速され、ア
バランシェ電荷を発生させる領域である。通常のデバイ
ス動作時には、消去特性などの要求からソースバイアス
は領域III程度の値を利用することになってしまう。
フラッシュメモリでは、この消去時のソース領域におけ
るアバランシェ電荷の発生を抑えることが、デバイス特
性を良好に維持するうえで重要であることが一般に知ら
れている(株式会社サイエンスフォーラム発行「フラッ
シュメモリ技術ハンドブック」第5章第3節「Flas
h型EEPROMのデータ書換え回数の限界」参照)。
【0030】以上説明したように、デバイス特性を維持
するためには、ソース接合においてバンド間トンネルリ
ーク電荷がソース部高電界領域においてアバランシェ電
荷を発生させないようにすることが必要であり、そのた
めには、図34に示した構造のように、ソース領域に、
主としてFNトンネルを生じさせる領域である、不純物
濃度が1020/cm3 以上である領域よりも不純物濃度
が低い領域である、第2のn型不純物層8bを設けるこ
とが有効である。このような第2のn型不純物層8bの
形成には、たとえばソース領域にリンを注入しそれに適
当な熱処理を加えることによって半導体基板1内に拡散
させる方法が用いられている。この熱処理は、周辺回路
のトランジスタなどのデバイス特性に影響を与えること
を考慮して、第2のn型不純物層8bの不純物濃度分布
の形成を熱処理条件を変えることによって行なうことは
せず、イオン種注入濃度を変えることによってその濃度
分布を変化させることが一般的に行なわれている。
【0031】上述したように、フラッシュメモリの書換
え特性改善を図るためにはバンド間トンネルにおいてア
バランシェ電荷の発生を抑えればよいが、これを実現す
るためには、第2のn型不純物層8bの濃度を増せばよ
いことが、図38のグラフから導かれる。しかしなが
ら、イオン種注入濃度を増すと、その結果として、図3
7に示すグラフからわかるように消去速度が遅くなる。
その理由は、図34中に示すように第2のn型不純物層
8bと電荷蓄積電極3との重なり長であるYjsが長く
なって、ソース領域8と電荷蓄積電極との間での容量比
(以下「カップリング」と記す)が増すためである。カ
ップリングが増すと消去速度が遅くなることの理由は、
次のとおりである。
【0032】消去動作時のFN電流特性は、電荷蓄積電
極3とソース領域8との間の電界に依存する。この電界
は、電荷蓄積電極3と、半導体基板1、ソース領域8、
ドレイン領域7、および制御電極6との間のカップリン
グによって決定される。消去動作時の印加バイアス条件
により、ドレイン領域と半導体基板とは同一容量とみな
して、消去動作時の容量モデルは、図39に示すように
仮定することができる。ここで、制御電極6、ソース領
域8および半導体基板1でのカップリングは、
【0033】
【数1】
【0034】となる。ここで通常、Ccg−fgが0.
45〜0.65,Csが0.07〜0.2程度の値にな
るようにセル構造の設計がなされる。
【0035】
【発明が解決しようとする課題】このような従来のカッ
プリングを有するフラッシュメモリのセル構造を用いた
場合、電荷蓄積電極に電荷が蓄えられていない初期状態
でのしきい値電圧Vth int よりもΔVth高いしきい
値電圧値での電荷蓄積電極の電位Vfgは、
【0036】
【数2】
【0037】となる。したがって、電荷蓄積電極3とソ
ース領域8との間に生じる電界Efg−sは、
【0038】
【数3】
【0039】となる。CsはYjsに比例するため、ソ
ース領域8の第2のn型不純物層8b形成のためのイオ
ン種注入濃度を増してYjsを大きくすると、αsが大
きくなり、Vfgが大きな値となり、結果的にEfg−
sは小さくなる。したがって、書換え特性を改善するた
めにソース領域8へのn型イオン種注入量を増してアバ
ランシェ電荷の発生を抑えようとすると、ソース領域8
と電荷蓄積電極3との重なり長Yjsが増すことにな
り、ソースカップリングが増加して消去速度が遅くなる
という問題があった。
【0040】また、素子の微細化を進めた場合、Ccg
−fg,Cbが、素子の微細化とともに小さくなるが、
アバランシェ電荷の発生を抑えるという見地から考える
と、Yjsは所定の値よりも減らすことは好ましくな
く、Csの縮小には限界値が存在する。そのため、相対
的にソースカップリングαsが増加し、消去速度が遅く
なるという問題が顕在化してくる。
【0041】本発明は上記従来の問題点に鑑み、ソース
領域の不純物濃度分布を最適化することによって、バン
ド間トンネルリーク電流の増加と、そのアバランシェ電
荷による高エネルギーキャリアの発生とを抑制すること
を目的とする。
【0042】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する請求
項1に記載の本発明の不揮発性半導体記憶装置は、第1
導電型の半導体層と、その上に第1の絶縁膜を介して形
成された電荷蓄積電極と、その上に第2の絶縁膜を介し
て形成された制御電極と、電荷蓄積電極の下方に形成さ
れるチャネル領域を両側から挟む一対の領域の半導体層
の表面に形成された不純物領域を備える。この不純物領
域は、半導体層の表面から所定の深さにかけて形成され
た第1の第2導電型不純物層と、この第1の第2導電型
不純物層の下方を包囲するように形成され、かつ第1の
第2導電型不純物層よりも低い不純物濃度を有する第2
の第2導電型不純物層とを有している。第2の第2導電
型不純物層は、電荷蓄積電極と重なる領域において、半
導体層の表面から所定の深さの位置で前記チャネル領域
側に突き出した部分を含んでいる。
【0043】請求項2に記載の本発明の不揮発性半導体
記憶装置においては、第2の第2導電型不純物層が、電
荷蓄積電極と重なる領域において、その深さ方向の不純
物濃度分布が、半導体層内部の所定の深さで半導体層表
面よりも高い値を有する部分を含んでいる。
【0044】請求項3に記載の本発明の不揮発性半導体
記憶装置においては、上記請求項1または2における第
2の不純物層が、チャネル長方向には隣接せずかつ深さ
方向に隣接する2つの第2導電型拡散層により構成され
ている。
【0045】請求項4に記載の本発明の不揮発性半導体
記憶装置の製造方法は、次の工程を備える。まず、第1
導電型の半導体層の上に第1の絶縁膜を介して第1の導
電層を形成し、この第1の導電層上に第2の絶縁膜を介
して第2の導電層を形成する。その後、第1の導電層と
第2の導電層とを同一のマスクで各々所定のエッチング
を施し、電荷蓄積電極と制御電極とを形成する。次に、
電荷蓄積電極の下方に形成されるチャネル領域を両側か
ら挟む一対の領域の半導体層の表面に、不純物領域を形
成する。
【0046】その不純物領域を形成する工程は、上記一
対の領域のうちの一方の領域のみに第2導電型の不純物
を注入して半導体層表面から所定の深さにかけて第1の
第2導電型不純物層を形成する工程と、上記一方の領域
のみにおいてさらに第2導電型不純物を注入して、第1
の第2導電型不純物層の下方を包囲するように、かつ第
1の第2導電型不純物層よりも低い不純物濃度を有する
ように、第2の第2導電型不純物層を形成する工程とを
有している。また第2の第2導電型不純物層を形成する
工程は、少なくとも注入エネルギーを異ならせた2回以
上の第2導電型不純物注入工程を含んでいる。
【0047】請求項5に記載の本発明の不揮発性半導体
記憶装置の製造方法においては、第2の第2導電型不純
物層を形成する工程は、所定の注入エネルギーおよび注
入量で第2導電型不純物を注入する第1注入工程と、こ
の第1注入工程よりも注入エネルギーおよび注入量とも
に高い注入条件で、第2導電型不純物層を形成する第2
注入工程とを含んでいる。
【0048】請求項6に記載の本発明の不揮発性半導体
記憶装置の製造方法においては、第2の第2導電型不純
物層を形成する工程は、2回以上の第2導電型不純物を
注入する工程のうちの少なくとも1つの注入工程が、半
導体層表面から0.15μm以上の深さにおいて不純物
濃度分布が最大値を有するように注入エネルギーが設定
される。
【0049】本発明の請求項7に記載の不揮発性半導体
記憶装置は、不純物領域が、チャネル領域を両側から挟
む一対の領域の一方の領域において、第1の第2導電型
不純物層と第2の第2導電型不純物層とを有している点
で、上記請求項1および請求項2に記載された不揮発性
半導体記憶装置と共通している。請求項7に記載の不揮
発性半導体記憶装置の特徴は、チャネル領域の半導体層
表面近傍において第2の第2導電型不純物層に接するよ
うに、半導体層よりも高い第1導電型不純物濃度を有す
る第1導電型不純物領域が形成されていることである。
【0050】請求項8に記載の本発明の不揮発性半導体
記憶装置は、第1導電型の半導体層と、その上に第1の
絶縁膜を介して形成された電荷蓄積電極と、その上に第
2の絶縁膜を介して形成された制御電極と、電荷蓄積電
極の下方に形成されるチャネル領域の両側から挟む一対
の領域の半導体層の表面に形成された不純物領域を備え
る。この不純物領域は、半導体層の表面から所定の深さ
にかけて形成された第1の第2導電型不純物層と、この
第1の第2導電型不純物層の下方を包囲するように形成
され、かつ第1の第2導電型不純物層よりも低い不純物
濃度を有する第2の第2導電型不純物層とを有してい
る。この第2の第2導電型不純物層は、半導体層の表面
から0.15μm以上の深さに濃度分布の最大値が位置
している。
【0051】請求項9に記載の不揮発性半導体記憶装置
の製造方法は、第2の第2導電型不純物層を形成する工
程において、半導体層の表面から0.15μm以上の深
さにおいて濃度分布の最大値を有するように設定された
注入エネルギーで第2導電型不純物を注入することによ
って行なわれる。
【0052】請求項10に記載の本発明の不揮発性半導
体記憶装置は、第1導電型の半導体層の表面にチャネル
領域を挟んで形成された第2導電型の不純物領域からな
るソース領域およびドレイン領域と、半導体層のチャネ
ル領域上に第1の絶縁膜を介して形成された電荷蓄積電
極と、この電荷蓄積電極上に第2の絶縁膜を介して形成
された制御電極とを有したトランジスタからなるメモリ
セルを複数備えている。メモリセルのトランジスタのソ
ース領域は、半導体層の表面にチャネル領域と接して形
成され、チャネル領域と接する側のpn接合面が、チャ
ネル領域とは逆側に凹んだ部分と、この凹んだ部分から
深さ方向に連なりチャネル領域側に突き出した部分とを
有する第2の第2導電型不純物層と、この第2の第2導
電型不純物層内にチャネル領域と所定間隔離隔して形成
され、第2の第2導電型不純物層よりも高い不純物濃度
である第1の第2導電型不純物層とを備えていることを
特徴とする。
【0053】請求項11に記載の本発明の不揮発性半導
体記憶装置は、請求項10に記載のものと同様の基本的
構成を有するものにおいて、メモリセルのトランジスタ
のソース領域が、半導体層の表面にチャネル領域と接し
て形成され、半導体層の深さ方向に沿って複数の不純物
濃度のピークを有する第2の第2導電型不純物層と、こ
の第2の第2導電型不純物層内にチャネル領域と所定間
隔離隔して形成され、前記第2の第2導電型不純物層よ
りも高い不純物濃度である第1の第2導電型不純物層と
を備えていることを特徴とする。
【0054】請求項12に記載の本発明の不揮発性半導
体記憶装置の製造方法は、メモリセルのトランジスタの
ソース領域が、半導体層の表面にチャネル領域と接して
形成された第2の第2導電型不純物層と、この第2の第
2導電型不純物層内にチャネル領域と所定間隔離隔して
形成され、第2の第2導電型不純物層よりも高い不純物
濃度である第1の第2導電型不純物層とを備え、第1の
第2導電型不純物層は第2導電型の不純物がイオン注入
されることによって形成され、第2の第2導電型不純物
層は第2導電型の不純物が注入エネルギーが異なる複数
のイオン注入によって注入されることによって形成され
ることを特徴とする。
【0055】請求項13に記載の本発明の不揮発性半導
体記憶装置の製造方法においては、請求項12に記載し
た第2の第2導電型不純物層の形成工程が、注入エネル
ギーが異なる複数のイオン注入によって第2導電型不純
物を注入することによって行なわれるのに対し、当該第
2の第2導電型不純物層の形成工程が、注入エネルギー
および注入量の両方が異なる複数のイオン注入によって
第2導電型の不純物を注入することによって行なわれる
ことを特徴とする。
【0056】
【作用】請求項1に記載の本発明の不揮発性半導体記憶
装置によれば、第2の第2導電型不純物層が、半導体層
の表面から所定の深さの位置でチャネル領域側に突き出
した部分を含んでいることにより、半導体層の所定の深
さにおいて比較的第2導電型濃度の高い領域が形成され
る。そのため、その濃度の高い領域からのポテンシャル
の広がりによって半導体層表面での横方向電界が緩和さ
れる。この横方向電界の緩和により、アバランシェによ
る高エネルギー正孔の生成が抑制される。
【0057】本発明の請求項2あるいは請求項3に記載
の不揮発性半導体記憶装置によれば、第2の第2導電型
不純物層が、電荷蓄積電極と重なる領域において、その
深さ方向の不純物濃度分布が、半導体層の内部において
半導体層表面よりも高い値を有する部分を含むことによ
り、あるいは、深さ方向にのみ隣接する2つの第2導電
型拡散層によって構成されることにより、半導体層表面
における横方向電界の緩和がさらに促進され、アバラン
シェによる高エネルギー正孔の生成がさらに低減され
る。
【0058】本発明の請求項4に記載の不揮発性半導体
記憶装置の製造方法によれば、第2の第2導電型不純物
層を形成する工程において少なくとも注入エネルギーを
異ならせた2回以上の第2導電型不純物注入工程を含む
ことにより、請求項1に記載した本発明の不揮発性半導
体記憶装置の構造が形成可能である。
【0059】請求項5に記載の本発明の不揮発性半導体
記憶装置の製造方法によれば、第2の第2導電型不純物
層を形成する工程において、第2導電型不純物の第2注
入工程において第1注入工程よりも注入エネルギーおよ
び注入量ともに高い注入条件で第2導電型不純物を注入
することにより、請求項1あるいは請求項2に記載され
た不純物領域の構造を得ることができる。
【0060】請求項6に記載の本発明の不揮発性半導体
記憶装置の製造方法によれば、第2の第2導電型不純物
層を形成する工程における2回以上の第2導電型不純物
注入工程のうちの少なくとも1つの注入工程が、半導体
層表面から0.15μm以上の深さにおいて最大の不純
物濃度分布を有するように行なわれることにより、注入
後の熱処理による半導体層深部での第2導電型不純物領
域の広がりを抑えることができ、その結果、半導体層表
面において第2導電型不純物領域が広がって消去速度が
劣化するという現象を防止することができる。
【0061】本発明の請求項7に記載の不揮発性半導体
記憶装置によれば、半導体層表面の第2の第2導電型不
純物層に接する第1導電型領域が、半導体層よりも高い
不純物濃度を有していることにより、消去動作時の印加
バイアスによってこの第1導電型領域が空乏化させるこ
とができ、第2の第2導電型不純物層の濃度分布を従来
と変えることなく、請求項1に記載の不揮発性半導体記
憶装置と等価なポテンシャル分布を得ることができる。
その結果、半導体層表面における横方向電界が緩和さ
れ、アバランシェによる高エネルギー正孔の生成が抑制
される。
【0062】請求項8に記載の不揮発性半導体記憶装置
の構造によれば、第2の第2導電型不純物層の濃度分布
の最大値が半導体層表面から0.15μm以上の深さに
位置することにより、半導体層の所定の深さにおいて比
較的第2導電型濃度の高い領域が形成され、その領域か
らのポテンシャルの広がりによって半導体層表面での横
方向電解が緩和され、アバランシェによる高エネルギー
正孔の生成が抑制される。
【0063】請求項8に記載した構造の不揮発性半導体
記憶装置は、たとえば請求項9に記載した製造方法によ
って形成可能である。
【0064】また、請求項10あるいは請求項11に記
載の本発明の不揮発性半導体記憶装置の構造によって
も、上述した請求項1あるいは請求項8の場合と同様
に、半導体層の所定の深さにおいて比較的第2導電型濃
度の高い領域が形成され、その領域からのポテンシャル
の広がりによって半導体層表面での方向展開が緩和さ
れ、アバランシェによる高エネルギー正孔の生成が抑制
される。
【0065】請求項10あるいは請求項11に記載した
構造の不揮発性半導体記憶装置の第2の第2導電型不純
物層は、請求項12あるいは請求項13に記載のよう
に、注入エネルギーが異なる、あるいは注入エネルギー
および注入量の両方が異なる複数のイオン注入により第
2導電型の不純物を注入することによって形成可能であ
る。
【0066】
【実施例】以下、本発明の第1の実施例について図1に
基づいて説明する。本実施例のフラッシュメモリの基本
的構造、すなわち半導体基板1、第1の絶縁膜2、電荷
蓄積電極3、第2の絶縁膜5、制御電極6、ドレイン領
域7、ソース領域8およびp型不純物層9の基本的な配
置構造については、図34を用いて説明した従来のフラ
ッシュメモリと同様である。本実施例が図34に示した
従来のフラッシュメモリと異なるのは、ソース領域8に
おける第2のn型不純物層8bの濃度分布のみである。
すなわち、図34に示した従来のフラッシュメモリにお
いては、第2のn型不純物層8bは、1回のn型不純物
の注入と熱拡散によって形成されているため、半導体基
板1表面からの深さが深くなるに従って不純物濃度が低
くなっている。それに対し本実施例のフラッシュメモリ
においては、図1(a)に示すように、第2のn型不純
物層が、ソース領域と電荷蓄積電極3とが重なり合う領
域の下方において、半導体基板1の表面からの所定の深
さの位置で内側に突き出した部分を有しており、図1
(a)のA−A線断面における不純物濃度は、図1
(b)に示すように分布している。本実施例において
は、第2のn型不純物層8bの半導体基板1表面からの
深さ方向に沿った濃度分布は、図1(b)に示すように
半導体基板1表面において最大値を有し、深くなるに従
って徐々に濃度が減少するが、やがて増加に転じ、所定
の深さにおいて再び減少する変曲点を有している。本実
施例は、この変曲点におけるn型不純物濃度が半導体基
板1表面よりも低い場合の例を示している。
【0067】本実施例のフラッシュメモリの構造によれ
ば、ソース領域8における第2のn型不純物層8bが図
1(b)に示すような濃度分布を有していることによ
り、半導体基板1の表面から所定の深さにおいて、第2
のn型不純物層8bの比較的不純物濃度が高い領域を有
することになる。半導体基板1の比較的深い部分からの
ポテンシャルの広がりによって半導体基板1表面での横
方向電界が緩和される。その結果、図36に示したグラ
フの領域IIIでのアバランシェによる高エネルギー正
孔の生成が抑制され、書換え特性が改善されることにな
る。
【0068】本実施例のフラッシュメモリは、たとえば
次のような工程を経て形成される。まず、図22および
図23を用いて説明した従来例と同様の工程により、電
荷蓄積電極3と制御電極6が形成される。その後、図4
0を参照して、レジスト膜71を除去した後、ソース領
域となる基板上にレジスト膜72を形成し、このレジス
ト膜72、電荷蓄積電極3および制御電極6をマスクと
して、注入エネルギー10KeV〜60KeV、注入量
1×1013/cm2 〜2×1014/cm2 でホウ素をイ
オン注入し、しきい値電圧を制御するためのp+ 不純物
層9を形成する。
【0069】次に、レジスト膜72をそのまま用いて、
図41に示すように、砒素(As)を注入エネルギー3
0KeV〜70KeV、注入量1×1014/cm2 〜1
×1015/cm2 の条件で導入し、ドレイン領域7を形
成する。
【0070】次に、図42を参照して、レジスト膜72
を除去した後、ドレイン領域7の表面をレジスト膜73
で覆い、このレジスト膜73、電荷蓄積電極3および制
御電極6をマスクとして、砒素(As)を注入エネルギ
ー30KeV〜70KeV、注入量2×1015/cm2
〜1×1016/cm2 の条件で導入し、ソース領域を構
成するn+ 拡散層8aを形成する。
【0071】次に、図43に示すように、レジスト膜7
3をそのまま用いて、リンをイオン注入し、ソース領域
にn+ 拡散層8aよりも濃度の低いn- 拡散層8b1
形成する。このn- 拡散層8b1 を形成するためのリン
(P)のイオン注入は、注入エネルギー20KeV〜6
0KeV、注入量1×1013/cm2 〜3×1014/c
2 の条件下で行なわれる。
【0072】次に、図44に示すように、レジスト膜7
3をそのまま用いて、さらにリン(P)をイオン注入
し、ソース領域における半導体基板1表面から0.15
μm以上の深さの位置に濃度分布のピーク値を有するよ
うにn- 拡散層8b2 を形成する。このn- 拡散層8b
2 を形成するためのリンのイオン注入は、注入エネルギ
ー120KeV〜250KeV、注入量1×1013/c
2 〜3×1014/cm 2 の条件下で行なわれる。
【0073】その後、図26ないし図33を用いて説明
した従来例における工程と同様の工程を経て、図45に
示す断面構造が形成される。本実施例の製造方法によっ
て形成されたソース領域における2つのn- 拡散層8b
1 および8b2 は、図44および図45に示すように互
いに半導体基板1の深さ方向にのみ隣接する構造を有
し、両者は図1(a)に示した本実施例のフラッシュメ
モリにおけるソース領域8の第2のn型不純物層8b、
すなわち本発明における第2の第2導電型不純物層を構
成する。
【0074】次に、第2のn型不純物層8bの深さ方向
の濃度分布がピークとなる位置と、ソース領域8のカッ
プリング特性との関係を把握するため、n- 拡散層8b
1 を形成するためのイオン注入を注入エネルギー50K
eV、注入量5×1013/cm2 に固定し、n- 拡散層
8b2 を形成するためのイオン注入を、注入量は5×1
13/cm2 の一定として、注入エネルギーを50Ke
V,90KeV,120KeVおよび150KeVの4
通りに変化させて実験を行なった。その結果、n- 拡散
層8b2 を形成するためのイオン注入における注入エネ
ルギーが50,90,120および150KeVのそれ
ぞれの場合について、ソースのカップリング(αs)の
値はそれぞれ、0.18,0.15,0.13および
0.13となり、注入エネルギーが120KeV以上で
はソースのカップリングの値がほぼ一定になることがわ
かった。注入エネルギーが90KeV以下の場合のソー
スのカップリングの値では、消去速度の低下を招く恐れ
があり、注入エネルギーが120KeV以上におけるソ
ースのカップリングの値を得ることが好ましい。注入エ
ネルギーが120KeV以上であることは、n- 拡散層
8b2 の濃度分布のピーク値が半導体基板1表面から
0.15μm以上の深さに存在することに対応するもの
であり、このことから、第2のn型不純物層8すなわち
本発明の第2の第2導電型不純物層の深さ方向の濃度分
布のピーク位置が、半導体基板1表面から0.15μm
以上の深さになるように設定することにより、好ましい
ソースのカップリングを得ることができることがわか
る。
【0075】なお、上述した実施例においては、ドレイ
ン領域7を形成した後に、ソース領域のn+ 拡散層8
a、n- 拡散層8b1 および8b2 をその順に形成した
が、この工程順に限られるものではなく、たとえばドレ
イン領域を形成する前にソース領域の各拡散層8a、8
1 および8b2 を形成することも可能である。またソ
ース領域の形成工程において、n+ 拡散層8aを形成す
る前にn- 拡散層8b1および8b2 を形成することも
可能である。上述したフラッシュメモリの製造方法にお
いては、第2のn型不純物層8bの形成のためのイオン
注入を、注入エネルギーおよび注入量を異ならせた2回
のイオン注入によって行なった場合を示したが、注入条
件の異なる3回以上のイオン注入を繰返すことによって
所望の濃度分布を得ることも可能である。
【0076】また、第2のn型不純物層8bの形成のた
めのイオン注入を、複数回ではなく1回のイオン注入に
よって行なうことも可能である。図46には、1回のイ
オン注入で第2のn型不純物層8bを形成した場合のソ
ース領域近傍の半導体基板1内部の不純物濃度分布のプ
ロファイル例を示している。図46に示したプロファイ
ルを得るための第2のn型不純物層8bを形成するイオ
ン注入工程においては、リンを注入エネルギー150K
eV、注入量3×1014/cm2 で注入し、その後従来
と同様の900℃程度の熱処理を施すことによって得ら
れたものである。この方法により、深く注入されたリン
が熱によって拡散し、半導体基板1表面で従来リンを5
0KeV程度でイオン注入した場合と同程度のプロファ
イルが得られ、また半導体基板1の所定の深さにおいて
本発明の目的を達成する所望のプロファイルを同時に形
成することができた。
【0077】図47には、上述した1回のイオン注入工
程によって第2のn型不純物層8bを形成し、図46に
示すプロファイルを得た場合の、x方向(チャネル長方
向)の不純物濃度分布を示している。図47のグラフで
は、x=0.50μmが電荷蓄積電極3のソース領域側
端部位置であり、第2のn型不純物層8bと電荷蓄積電
極3との重なり長Yjsは、図47に示すように定義さ
れる。図47に示すグラフから、不純物濃度が1×10
18/cm3 となるx方向位置は、従来例の場合とほとん
ど変化しておらず、ソース領域8と電荷蓄積電極3との
カップリングに影響を与えるYjsの長さが従来とほと
んど変わらない程度に良好であることを示している。
【0078】次に、本発明の第2の実施例のフラッシュ
メモリについて、図2に基づいて説明する。本実施例に
ついても、その基本的構造は図34に示した従来のフラ
ッシュメモリあるいは図1に示した第1の実施例と同様
である。本実施例のフラッシュメモリの構造が図1に示
した上記第1の実施例と異なるのは、図2(a)におけ
るA−A断面の不純物濃度分布が、図2(b)に示すよ
うに、半導体基板1表面から所定の深さにおいて最大の
n型不純物濃度を有している点である。このような不純
物濃度分布を有することにより、第2のn型不純物層8
bが、電荷蓄積電極3と重なり合う領域において、半導
体基板1の表面から所定の深さにおいて、上記第1の実
施例の場合よりもさらに大きく内側に突き出すことにな
る。その結果、上記第1の実施例において得られた半導
体基板1の表面から比較的深い部分におけるポテンシャ
ルの広がりがさらに大きくなり、半導体基板1表面での
横方向電界の緩和がさらに促進される。したがって、ア
バランシェによる高エネルギー正孔の生成の抑制効果も
より大きくなる。
【0079】次に、上記第2の実施例のフラッシュメモ
リの作用効果を実証するシミュレーション結果を、図3
ないし図12に基づいて説明する。シミュレーション結
果は、図3ないし図6に基づく第1のシミュレーション
例と、図7ないし図10に示した第2のシミュレーショ
ン例の2通りを示している。
【0080】まず第1のシミュレーション例は、ソース
領域8の第2のn型不純物層8bの形成工程を、2回の
リンの注入工程によって行ない、そのうち1回目は注入
エネルギー30ないし70KeV、注入量3×1014
1×1015/cm2 程度注入し、2回目には注入エネル
ギー150〜300KeV程度、注入量1×1014〜1
×1015/cm2 程度で注入した。その結果、半導体基
板1表面に垂直かつチャネル長方向に平行な半導体基板
1の断面(x−y断面)における活性化状態の不純物濃
度等高線のシミュレーション結果は、図3(a)に示す
ようになる。図3(a)のグラフの横軸に示したx方向
位置はチャネル長方向位置を示し、ゲート左端(制御電
極6および電荷蓄積電極3の左端の直下)位置が0.5
μm、ゲート右端が1.0μmの位置になっている。ま
た縦軸に示したy方向位置は、半導体基板1表面を0と
した半導体基板1内の深さ方向の位置を示している。
【0081】図3(a)に示す2次元的な不純物濃度分
布において、y=0.01μmの位置の半導体基板1表
面近傍における活性化状態の不純物濃度は、図3(b)
に示すように表わされ、活性化状態の不純物濃度が10
18/cm3 以上である部分のx方向長さとして、第2の
n型不純物層8bと電荷蓄積電極3との重なり部分Yj
sが示されている。
【0082】図4には、図3に示したシミュレーション
結果と対比するため、従来のフラッシュメモリに対応す
る不純物濃度分布、すなわち第2のn型不純物領域8b
の形成工程において1回目の注入工程のみを同様の注入
条件で行ない、2回目の注入工程を省略した場合につい
て示している。図4(a)(b)を図3(a)(b)と
対比するとわかるように、Yjsについては、両者にお
いてほとんど変化していないことがわかる。
【0083】しかしながら、消去動作時を想定したバイ
アス電圧を印加した場合には、図5および図6に示され
たシミュレーション結果を対比することによって説明さ
れるような相違点が生じる。ここで図5(a)には、図
3(a)に示された不純物濃度分布の場合において電荷
蓄積電極電位Vfg=−1V、ソースバイアス電圧Vs
=6Vを印加した場合の、図3(a)と同様の断面にお
ける横方向電界Ex等高線分布を示している。また図5
(b)は、図5(a)の2次元的な横方向電界Ex分布
の場合の、y=0.01μmの位置における半導体基板
1表面近傍の横方向電界Ex分布を示している。図6
(a)(b)は、それぞれ、図4(a)に示した従来の
フラッシュメモリにおける不純物濃度分布の場合の、そ
れぞれ図5(a)(b)に対応するシミュレーション結
果を示している。
【0084】これらの結果のうち、特に図5(b)と図
6(b)を対比するとわかるように、横方向電界Exの
半導体基板1表面近傍における分布の最大値は、本発明
の実施例の場合すなわち図5(b)において約0.93
MV/cmであるのに対して、図6(b)に示す従来例
では1.08MV/cm程度になっている。このシミュ
レーション結果から、従来例に比べて実施例におけるフ
ラッシュメモリの場合、アバランシェによる高エネルギ
ー正孔の生成を抑制させるうえで重要な、半導体基板1
表面近傍の横方向電界の緩和を、Yjsを大きく変える
ことなく実現し得ることがわかる。
【0085】次に、本発明の第2の実施例のフラッシュ
メモリの作用効果を実証するための第2のシミュレーシ
ョン例について、図7ないし図10を参照して説明す
る。この第2のシミュレーション例では、第2のn型不
純物層8b形成のための2回のリンの注入工程におい
て、注入エネルギーについては第1のシミュレーション
例の場合と同様の条件を用い、注入量について、1回目
をやや低い値に抑えている。具体的なリンの注入工程
は、1回目が30〜70KeV、注入量1×1013〜1
×1014/cm2 、2回目が注入エネルギー150〜3
00KeV、注入量1×1014〜1×1015/cm2
している。図7(b)には、図7(a)に示した場合に
おけるY=0.01μmの位置の半導体基板1表面近傍
の不純物濃度分布を示し、図8(a)には、図7(a)
に示した不純物濃度分布の場合の、消去動作時を想定し
たソースバイアス電圧を印加した場合の横方向電界分布
を示している。図8(b)は、図8(a)の横方向電界
分布の場合のY=0.01μmの位置における半導体基
板1表面近傍の横方向電界分布を示している。
【0086】図9および図12は、図7および図8に対
応して、従来構造のフラッシュメモリ、すなわち第2の
n型不純物層8bの形成を、1回目の工程のみ同様に行
ない、2回目の注入工程を省略した場合のシミュレーシ
ョン結果を示している。
【0087】これらの結果から、半導体基板1表面の第
2のn型不純物層8bの濃度を低くした場合に、従来例
においては図10(b)に示すように横方向電界の最大
値が1.2MV/cm程度にまで大きくなるのに対し
て、図8(b)に示した実施例の場合には、0.95M
V/cm程度にまで緩和されていることがわかる。
【0088】第1のシミュレーション例と第2のシミュ
レーション例とを対比すると、図3(b)と図7(b)
との比較からわかるように、第2のシミュレーション例
において半導体基板1表面近傍のn型不純物濃度を薄く
することにより、Yjsが小さくなっている。消去動作
時の動作速度を速くするためには、このYjsをより小
さくすることが有効であるが、従来例のフラッシュメモ
リでは、図10(b)からわかるように、横方向電界の
最大値が大きくなり、アバランシェによる高エネルギー
正孔の生成が増加し、書換え特性が劣化するという問題
がある。それに対し本発明を適用した実施例では、Yj
sを小さくしかつアバランシェによる高エネルギー正孔
の生成を抑えることを可能にしている。
【0089】図11および図12には、図34に示した
従来例のフラッシュメモリにおいて、半導体基板1の表
面近傍におけるリンの注入量を1×1015〜2×1015
/cm2 程度に増加させた場合の不純物濃度および消去
動作時を想定した横方向電界分布を示している。これら
のシミュレーション結果から、従来のフラッシュメモリ
において単に半導体基板1表面近傍の第2のn型不純物
層8bのn型不純物濃度を増加させるのみでは、横方向
電界の最大値の緩和の効果が得られないことがわかる。
【0090】次に、上記シミュレーション結果が、実際
のサンプルを用いた実測結果とよく一致していること
を、図13および図14に示したデータに基づいて説明
する。まず図13(a)は、消去動作時のソースバイア
ス電圧を種々に変えた場合の消去特性を示しており、横
軸に消去時間、縦軸にしきい値電圧Vthをとったグラ
フで示している。このグラフにおいて点線上に載ってい
るデータはシミュレーション結果を示し、点線上から少
しはずれて示されたデータは実測結果を示している。図
13(b)は、ソースバイアス電圧を一定にして、Yj
sが異なる2つのサンプルについて、図13(a)と同
様の消去特性データを示した図である。この図から、Y
jsの相違を考慮したシミュレーション結果について
も、実測結果とよく一致していることがわかる。
【0091】図14(a)は、図13(a)と同様の消
去特性について、ソースバイアス電圧を一定にしてトン
ネル酸化膜厚(第1の絶縁膜の膜厚)を100Åに設定
し、Yjsを種々に変えた場合のシミュレーション結果
を示している。このデータは、Yjsの変化と消去特性
との関係を示すものである。
【0092】図14(b)には、ソースバイアス電圧を
9Vおよび10Vの2通りに設定した場合の、図14に
示した従来品と図7に示した実施例品について、消去特
性の実測結果を示したグラフである。測定した従来品と
しては、第2のn型不純物層8bを形成するためのリン
の注入条件を、注入エネルギー50KeV,注入量1×
1014〜1×1015/cm2 の1回のみとし、実施例品
としては、それに加えてさらに2回目のリン注入を、注
入エネルギー150〜300KeV,注入量1×1014
〜1×1015/cm2 で注入したものを用いている。こ
の結果から、本発明の実施例品のように第2のn型不純
物層8bが半導体基板1表面から所定の深さにかけてチ
ャネル領域側へ突き出した部分を有することによって、
特に消去特性に対して悪影響を与えることがないことを
実証している。
【0093】次に、本発明の実施例におけるフラッシュ
メモリが、従来品に対してI−V特性が改善されている
ことについて、図15を参照して説明する。図15に示
したグラフは、横軸にソースバイアス電圧Vs、左側の
縦軸にソース電流Is、右側の縦軸にゲート電流にとっ
ており、制御電極のバイアス電圧は−3Vに設定されて
いる。このグラフからわかるように、いずれのデータに
おいても、破線で示した従来例のデータが、実線で示し
た本発明の実施例のデータに比べて、Vs=10Vの近
傍においてより大きくなっており、本発明によって、す
なわちソース領域の第2のn型不純物層8bの下部にお
けるチャネル領域側に突き出した部分の存在により、高
いソースバイアス電圧でのアバランシェの発生が抑制さ
れていることがわかる。
【0094】次に、本発明の第3の実施例のフラッシュ
メモリの構造について、図16を参照して説明する。本
実施例における基本的な断面構造は、図34に示した従
来のフラッシュメモリと同様であり、第2のn型不純物
層8bの濃度分布についても、図34に示した従来例と
同様である点で、上記第1および第2の実施例と異なっ
ている。本実施例においては、第2のn型不純物層8b
とチャネル領域の半導体基板1表面近傍において接する
ように、半導体基板1のp型不純物濃度(p2)よりも
高いp型不純物濃度(p1)を有するp型不純物領域3
0が形成されている。このp型不純物領域30の不純物
濃度は、このフラッシュメモリの消去動作時に印加され
る消去バイアス電圧によって空乏化されるように設定さ
れている。
【0095】本実施例の構造により、第2のn型不純物
層8bの半導体基板1の深さ方向の濃度分布が半導体基
板1表面において最も高くなっていても、上記第1の実
施例と等価なポテンシャル分布が得られる。したがって
第2のn型不純物層8bが従来例と同様の濃度分布を有
していたとしても、半導体基板1表面における横方向電
界が緩和され、アバランシェによる高エネルギー正孔の
生成が緩和され、フラッシュメモリにおける書換え特性
の改善を図ることができる。
【0096】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
に記載の不揮発性半導体記憶装置によれば、第2の第2
導電型不純物層が半導体層の表面から所定の深さの位置
でチャネル領域側に突き出した部分を含んでいることに
より、その領域からのポテンシャルの広がりによって半
導体層表面での横方向電界が緩和され、その結果アバラ
ンシェによる高エネルギー正孔の生成が抑制され、書換
え特性の改善を図ることができる。
【0097】本発明の請求項2あるいは請求項3に記載
の不揮発性半導体記憶装置によれば、第2の第2導電型
不純物層が、電荷蓄積電極と異なる領域において、その
深さ方向の不純物濃度分布が半導体層内部の所定の深さ
で半導体層表面よりも高い値を有する部分を含むことに
より、あるいは、深さ方向にのみ隣接する2つの第2導
電型拡散層によって構成されることにより、横方向電解
緩和の効果がさらに促進され、書換え特性の改善が一層
顕著となる。
【0098】請求項1ないし3に記載した構造の不揮発
性半導体記憶装置は、請求項4あるいは請求項5に記載
された製造方法により、イオン注入条件を適宜選択する
ことによって比較的容易に形成することができ、製造コ
ストを大きく上昇させることなく、良好な書換え特性を
有する不揮発性半導体記憶装置を製造することができ
る。
【0099】本発明の請求項7に記載の不揮発性半導体
記憶装置によれば、半導体層表面の第2の第2導電型不
純物層に接する第1導電型不純物領域を設けることによ
り、この領域の第1導電型不純物濃度を消去動作時のバ
イアス電圧によって空乏化されるように設定することが
可能となり、第2の第2導電型不純物層の濃度分布を従
来と変えることになく半導体層表面における横方向電界
の緩和を実現し、書換え特性の改善を図ることができ
る。
【0100】さらに、請求項8に記載の本発明の不揮発
性半導体記憶装置のように、第2の第2導電型不純物層
の濃度分布が半導体層表面から0.15μm以上の深さ
において最大値を有することにより、その濃度がピーク
となる領域からのポテンシャルの広がりによって半導体
層表面での横方向電解が緩和され、やはり書換え特性の
改善を図ることができる。このような構造の第2の第2
導電型不純物層は、請求項9に記載の製造方法のイオン
注入条件を用いることによって、1回の第2導電型不純
物の注入によって効率良く形成することができ、本発明
の目的を達成する不揮発性半導体記憶装置の生産効率を
さらに高めることができる。
【0101】請求項10あるいは請求項11に記載の本
発明の不揮発性半導体記憶装置の構造によれば、ソース
領域における第2の第2導電型不純物層の所定の深さの
領域からのポテンシャルの広がりによって、半導体層表
面での横方向電界が緩和され、その結果アバランシェに
よる高エネルギー正孔の生成が抑制されて、書換え特性
の改善を図ることができる。このような構造の不揮発性
半導体記憶装置は、請求項12あるいは請求項13に記
載の本発明の製造方法により、製造コストを上昇させる
ことなく高い生産効率で製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は本発明の第1の実施例における不揮
発性半導体記憶装置の構造を示す断面図、(b)は
(a)のA−A断面における半導体基板1表面からの深
さ方向の不純物濃度分布を示す図である。
【図2】 (a)は本発明の第2の実施例における不揮
発性半導体記憶装置の構造を示す断面図、(b)は
(a)のA−A断面における半導体基板1表面からの深
さ方向の不純物濃度分布を示す図である。
【図3】 (a)は、本発明の第2の実施例の不揮発性
半導体記憶装置において、第2のn型不純物層8bの形
成を、不純物注入量をほぼ一定とし、注入エネルギーの
みを変えた2回の注入工程で形成した場合のシミュレー
ション結果(第1のシミュレーション例)として、半導
体基板1表面に垂直かつ制御電極6および電荷蓄積電極
3が延びる方向に垂直な断面における活性化状態の不純
物濃度分布を等高線によって2次元的に示す図、(b)
は、(a)に示す不純物濃度分布のy=0.01μmに
おける活性化状態の不純物濃度分布を示す図である。
【図4】 (a)は、図34に示した従来の不揮発性半
導体記憶装置の場合のシミュレーション結果(第1のシ
ミュレーション例)として、図3(a)と同様の2次元
的な活性化状態の不純物濃度分布の等高線を示す図、
(b)はそのy=0.01μmにおける不純物濃度分布
を示す図である。
【図5】 (a)は、図3に示した不純物濃度分布を有
する場合の第1のシミュレーション例において、電荷蓄
積電極の電位(Vfg)が−1V、ソース領域に印加さ
れるバイアス電圧(Vs)が6Vの場合の、図3(a)
と同じ断面における横方向電界Exの等高線を示す図、
(b)は、(a)と同様の濃度分布におけるy=0.0
1μmでの横方向電界Ex分布を示す図である。
【図6】 (a)は、図4に示した従来の不揮発性半導
体記憶装置の不純物濃度分布において、図5に示した場
合と同様のバイアス電圧を印加した場合の、図3(a)
と同じ断面の横方向電界Exの等高線を示す図、(b)
はそのy=0.01μmにおける横方向電界Ex分布を
示す図である。
【図7】 (a)は、本発明の第2の実施例の不揮発性
半導体記憶装置の第2のn型不純物層を形成する工程に
おいて、注入エネルギーを変えた2回のn型不純物の注
入工程のうち、注入エネルギーの小さい方の工程におい
て注入量を小さくした場合のシミュレーション結果(第
2のシミュレーション例)として、図3(a)と同様の
不純物濃度分布を2次元的に示す断面図、(b)はその
y=0.01μmにおける不純物濃度分布を示す図であ
る。
【図8】 (a)は、図7に示した不純物濃度分布の場
合の、図5(a)に対応する図、(b)はそのy=0.
01μmにおける横方向電界分布を示す図である。
【図9】 (a)は、図34に示した従来のフラッシュ
メモリの場合の図7(a)に対応する図、(b)はその
y=0.01μmにおける不純物濃度分布を示す図であ
る。
【図10】 (a)は、図9に示す不純物濃度分布の場
の横方向電界分布を2次元的に示す図、(b)はそのy
=0.01μmにおける横方向電界分布を示す図であ
る。
【図11】 (a)は、図34に示す従来のフラッシュ
メモリにおいて半導体基板1表面の第2のn型不純物層
8bの不純物濃度を高くした場合の、図3(a)に対応
する図、(b)はそのy=0.01μmにおける不純物
濃度分布を示す図である。
【図12】 (a)は、図11に示した不純物濃度分布
を有する場合の、図5(a)に対応する図、(b)はそ
のy=0.01μmにおける横方向電界分布を示す図で
ある。
【図13】 (a)は、本発明の実施例のフラッシュメ
モリについて、ソースバイアス電圧を種々に変えた場合
の消去時間−Vth特性について、シミュレーション結
果と実測結果との両方を併せて示す図、(b)は、ソー
スバイアス電圧を一定にして、Yjsを2通りに変えた
場合の消去特性を示す図である。
【図14】 (a)は、本発明の実施例のフラッシュメ
モリについて、バイアス電圧を一定とし、トンネル酸化
膜厚を100Åとした場合に、Yjsを種々に変えたと
きの消去時間−しきい値電圧Vth特性を示す図、
(b)は、ソースバイアス電圧を9Vと10Vに変えた
ときの、従来のフラッシュメモリと本発明の実施例にお
けるフラッシュメモリとの消去時間−しきい値電圧Vt
h特性の実測結果を示す図である。
【図15】 従来例と実施例のフラッシュメモリについ
て、ソースバイアス電圧Vsを変えた場合の、ソース電
流Isとゲート電流Igとの変化を対比して示す図であ
る。
【図16】 本発明の第3の実施例におけるフラッシュ
メモリの構造を示す断面図である。
【図17】 従来のフラッシュメモリの一般的な構成を
示すブロック図である。
【図18】 図18に示すメモリセルマトリックス10
0の概略構成を示す等価回路図である。
【図19】 従来のフラッシュメモリの構造の一例を示
す断面図である。
【図20】 従来のフラッシュメモリを示す平面概略図
である。
【図21】 図20におけるY−Y線矢視断面図であ
る。
【図22】 従来技術における不揮発性半導体記憶装置
の製造方法における第1工程を示す断面図である。
【図23】 同第2工程を示す断面図である。
【図24】 同第3工程を示す断面図である。
【図25】 同第4工程を示す断面図である。
【図26】 同第5工程を示す断面図である。
【図27】 同第6工程を示す断面図である。
【図28】 同第7工程を示す断面図である。
【図29】 同第8工程を示す断面図である。
【図30】 同第9工程を示す断面図である。
【図31】 同第10工程を示す断面図である。
【図32】 同第11工程を示す断面図である。
【図33】 同第12工程を示す断面図である。
【図34】 書換え特性の向上を図った従来のフラッシ
ュメモリの構造を示す断面図である。
【図35】 電荷蓄積電流とソース領域との重なり領域
のトンネル接合のバンド図である。
【図36】 バンド間トンネル電流のソースバイアスに
よるI−V特性を模式的に示す図である。
【図37】 第2のn型不純物層8bの濃度と消去速度
との関係を示す図である。
【図38】 第2のn型不純物層8bとVs−Ig特性
との関係を示す図である。
【図39】 NOR型不揮発性半導体記憶装置の消去動
作時の容量モデルを示す図である。
【図40】 本発明の第1の実施例のフラッシュメモリ
を製造する方法において、ドレイン領域にしきい値電圧
を制御するためのp+ 拡散層9を形成するためのホウ素
注入工程を示す断面図である。
【図41】 本発明の第1の実施例のフラッシュメモリ
を製造する方法において、ドレイン領域7を形成するた
めの砒素を注入する工程を示す断面図である。
【図42】 本発明の第1の実施例のフラッシュメモリ
を製造する方法において、ソース領域にn+ 拡散層8a
を形成するための砒素を注入する工程を示す断面図であ
る。
【図43】 本発明の第1の実施例のフラッシュメモリ
を製造する方法において、n+ 拡散層8aを形成した後
に、n- 拡散層8b1 を形成するためのリンを注入する
工程を示す断面図である。
【図44】 本発明の第1の実施例のフラッシュメモリ
を製造する方法において、n- 拡散層8b1 を形成した
後に、さらにn- 拡散層8b2 を形成するためのリンを
注入する工程を示す断面図である。
【図45】 図26ないし図33に基づいて説明した従
来例の工程と同様の工程を経て形成された、本発明の第
1の実施例のフラッシュメモリを示す断面図である。
【図46】 本発明の第1の実施例のフラッシュメモリ
を製造する方法において、第2のn型不純物層8bを1
回のイオン注入によって形成した場合の不純物濃度のプ
ロファイルの一例を示す等高線図である。
【図47】 図46に示したプロファイルを有する不純
物濃度分布の場合の、基板表面から深さ0.01μmに
おけるx方向(チャネル長方向)の不純物濃度分布を、
従来例の場合と対比して示した図である。
【符号の説明】
1 半導体基板、2 第1の絶縁膜、3 電荷蓄積電
極、5 第2の絶縁膜、6 制御電極、7 ドレイン領
域、8 ソース領域、8a 第1のn型不純物層、8b
第2のn型不純物層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 29/78 21/336 7514−4M H01L 29/78 301 L 7514−4M 301 P

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1導電型の半導体層と、 前記半導体層の上に第1の絶縁膜を介して形成された電
    荷蓄積電極と、 前記電荷蓄積電極の上に第2の絶縁膜を介して形成され
    た制御電極と、 前記電荷蓄積電極の下方に形成されるチャネル領域を両
    側から挟む一対の領域において、前記半導体層の表面に
    形成された不純物領域とを備え、 前記不純物領域の、前記一対の領域のうちの一方には、
    前記半導体層の表面から所定の深さにかけて形成された
    第1の第2導電型不純物層と、この第1の第2導電型不
    純物層の下方を包囲するように形成され、かつ前記第1
    の不純物層よりも低い不純物濃度を有する第2の第2導
    電型不純物層とを有し、 前記第2の第2導電型不純物層は、前記電荷蓄積電極と
    重なる領域において、前記半導体層の表面から所定の深
    さの位置で前記チャネル領域側に突き出した部分を含
    む、不揮発性半導体記憶装置。
  2. 【請求項2】 前記第2の第2導電型不純物層が、前記
    電荷蓄積電極と重なる領域において、その深さ方向の不
    純物濃度分布が、前記半導体層内部の所定の深さで前記
    半導体層表面よりも高い値を有する部分を含む、請求項
    1記載の不揮発性半導体記憶装置。
  3. 【請求項3】 前記第2の第2導電型不純物層が、チャ
    ネル長方向には隣接せずかつ深さ方向に隣接する2つの
    第2導電型拡散層により構成される、請求項1または2
    のいずれかに記載の不揮発性半導体記憶装置。
  4. 【請求項4】 第1導電型の半導体層の上に第1の絶縁
    膜を介して第1の導電層を形成する工程と、 この第1の導電層上に第2の絶縁膜を介して第2の導電
    層を形成する工程と、 前記第1の導電層と前記第2の導電層とを同一のマスク
    で各々所定のエッチングを行ない、電荷蓄積電極と制御
    電極とを形成する工程と、 前記電荷蓄積電極の下方に形成されるチャネル領域を両
    側から挟む一対の領域の半導体層の表面に不純物領域を
    形成する工程とを備え、 前記不純物領域を形成する前記工程は、 前記一対の領域のうちの一方の領域のみに第2導電型の
    不純物を注入して、前記半導体層表面から所定の深さに
    かけて第1の第2導電型不純物層を形成する工程と、 前記一方の領域のみにさらに第2導電型の不純物を注入
    して、前記第1の第2導電型不純物層の下方を包囲する
    ように、かつ前記第1の第2導電型不純物層よりも低い
    不純物濃度になるように、第2の第2導電型不純物層を
    形成する工程とを有し、 前記第2の第2導電型不純物層を形成する工程は、少な
    くとも注入エネルギーを異ならせた2回以上の第2導電
    型不純物注入工程を含む、不揮発性半導体記憶装置の製
    造方法。
  5. 【請求項5】 前記第2の第2導電型不純物層を形成す
    る前記工程は、 所定の注入エネルギーおよび注入量で第2導電型不純物
    を注入する第1注入工程と、 前記第1注入工程よりも注入エネルギーおよび注入量と
    もに高い注入条件で、第2導電型不純物を注入する第2
    注入工程とを含む、請求項4記載の不揮発性半導体記憶
    装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記第2の第2導電型不純物層を形成す
    る工程は、2回以上の前記第2導電型不純物注入工程の
    うちの少なくとも1つの注入工程が、前記半導体層表面
    から0.15μm以上の深さにおいて濃度分布の最大値
    を有する注入エネルギーで注入される、請求項4記載の
    不揮発性半導体記憶装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 第1導電型の半導体層と、 前記半導体層の上に第1の絶縁膜を介して形成された電
    荷蓄積電極と、 前記電荷蓄積電極の上に第2の絶縁膜を介して形成され
    た制御電極と、 前記電荷蓄積電極の下方に形成されるチャネル領域を両
    側から挟む一対の領域において、前記半導体基板の表面
    に形成された不純物領域とを備え、 前記不純物領域は、前記一対の領域のうちの一方の領域
    のみにおいて前記半導体層の表面から所定の深さにかけ
    て形成された第1の第2導電型不純物層と、この第1の
    第2導電型不純物層の下方を包囲するように形成され、
    かつ前記第1の第2導電型不純物層よりも低い不純物濃
    度を有する第2の第2導電型不純物層とを有し、 前記チャネル領域の前記半導体層表面近傍には、前記第
    2の第2導電型不純物層と接するように形成された、前
    記半導体層よりも高い第1導電型不純物濃度を有する第
    1導電型不純物領域をさらに備えた不揮発性半導体記憶
    装置。
  8. 【請求項8】 第1導電型の半導体層と、 前記半導体層の上に第1の絶縁膜を介して形成された電
    荷蓄積電極と、 前記電荷蓄積電極の上に第2の絶縁膜を介して形成され
    た制御電極と、 前記電荷蓄積電極の下方に形成されるチャネル領域を両
    側から挟む一対の領域において、前記半導体層の表面に
    形成された不純物領域とを備え、 前記不純物領域の、前記一対の領域のうちの一方には、
    前記半導体層の表面から所定の深さにかけて形成された
    第1の第2導電型不純物層と、この第1の第2導電型不
    純物層の下方を包囲するように形成され、かつ前記第1
    の不純物層よりも低い不純物濃度を有する第2の第2導
    電型不純物層とを有し、 前記第2の第2導電型不純物層は、前記半導体層の表面
    から0.15μm以上の深さに濃度分布の最大値が位置
    する、不揮発性半導体記憶装置。
  9. 【請求項9】 第1導電型の半導体層の上に第1の絶縁
    膜を介して第1の導電層を形成する工程と、 この第1の導電層上に第2の絶縁膜を介して第2の導電
    層を形成する工程と、 前記第1の導電層と前記第2の導電層とを同一のマスク
    で各々所定のエッチングを行ない、電荷蓄積電極と制御
    電極とを形成する工程と、 前記電荷蓄積電極の下方に形成されるチャネル領域を両
    側から挟む一対の領域の半導体層の表面に不純物領域を
    形成する工程とを備え、 前記不純物領域を形成する前記工程は、 前記一対の領域のうちの一方の領域のみに第2導電型の
    不純物を注入して、前記半導体層表面から所定の深さに
    かけて第1の第2導電型不純物層を形成する工程と、 前記一方の領域のみにさらに第2導電型の不純物を注入
    して、前記第1の第2導電型不純物層のうちの一方の下
    方を包囲するように、かつ前記第1の第2導電型不純物
    層よりも低い不純物濃度になるように、第2の第2導電
    型不純物層を形成する工程とを含み、 前記第2の第2導電型不純物層を形成する工程は、少な
    くとも前記半導体層の表面から0.15μm以上の深さ
    において濃度分布の最大値を有するように設定された注
    入エネルギーで第2導電型不純物を注入する、不揮発性
    半導体記憶装置の製造方法。
  10. 【請求項10】 第1導電型の半導体層の表面にチャネ
    ル領域を挟んで形成された第2導電型の不純物領域から
    なるソース領域およびドレイン領域と、前記半導体層の
    チャネル領域上に第1の絶縁膜を介して形成された電荷
    蓄積電極と、この電荷蓄積電極上に第2の絶縁膜を介し
    て形成された制御電極とを有したトランジスタからなる
    メモリセルを複数備えたものにおいて、 前記メモリセルのトランジスタのソース領域は、 前記半導体層の表面に前記チャネル領域と接して形成さ
    れ、前記チャネル領域と接する側のpn接合面が、前記
    チャネル領域とは逆側に凹んだ部分と、この凹んで部分
    から深さ方向に連なり前記チャネル領域側に突き出した
    部分とを有する第2の第2導電型不純物層と、 この第2の第2導電型不純物層内に前記チャネル領域と
    所定間隔離隔して形成され、前記第2の第2導電型不純
    物層よりも高い不純物濃度である第1の第2導電型不純
    物層とを備えていることを特徴とする不揮発性半導体記
    憶装置。
  11. 【請求項11】 第1導電型の半導体層の表面にチャネ
    ル領域を挟んで形成された第2導電型の不純物領域から
    なるソース領域およびドレイン領域と、前記半導体層の
    チャネル領域上に第1の絶縁膜を介して形成された電荷
    蓄積電極と、この電荷蓄積電極上に第2の絶縁膜を介し
    て形成された制御電極とを有したトランジスタからなる
    メモリセルを複数備えたものにおいて、 前記メモリセルのトランジスタのソース領域は、 前記半導体層の表面に前記チャネル領域と接して形成さ
    れ、前記半導体層の深さ方向に沿って複数の不純物濃度
    のピークを有する第2の第2導電型不純物層と、 この第2の第2導電型不純物層内に前記チャネル領域と
    所定間隔離隔して形成され、前記第2の第2導電型不純
    物層よりも高い不純物濃度である第1の第2導電型不純
    物層とを備えていることを特徴とする不揮発性半導体記
    憶装置。
  12. 【請求項12】 第1導電型の半導体層の表面にチャネ
    ル領域を挟んで形成された第2導電型の不純物領域から
    なるソース領域およびドレイン領域と、前記半導体層の
    チャネル領域上に第1の絶縁膜を介して形成された電荷
    蓄積電極と、この電荷蓄積電極上に第2の絶縁膜を介し
    て形成された制御電極とを有したトランジスタからなる
    メモリセルを複数備えた不揮発性半導体記憶装置におい
    て、 前記メモリセルのトランジスタのソース領域は、 前記半導体層の表面に前記チャネル領域と接して形成さ
    れた第2の第2導電型不純物層と、この第2の第2導電
    型不純物層内に前記チャネル領域と所定間隔離隔して形
    成され、前記第2の第2導電型不純物層よりも高い不純
    物濃度である第1の第2導電型不純物層とを備え、 前記第1の第2導電型不純物層は第2導電型の不純物が
    イオン注入されることによって形成され、 前記第2の第2導電型不純物層は第2導電型の不純物が
    注入エネルギーが異なる複数のイオン注入にて注入され
    ることによって形成されることを特徴とする不揮発性半
    導体記憶装置の製造方法。
  13. 【請求項13】 第1導電型の半導体層の表面にチャネ
    ル領域を挟んで形成された第2導電型の不純物領域から
    なるソース領域およびドレイン領域と、前記半導体層の
    チャネル領域上に第1の絶縁膜を介して形成された電荷
    蓄積電極と、この電荷蓄積電極上に第2の絶縁膜を介し
    て形成された制御電極とを有したトランジスタからなる
    メモリセルを複数備えた不揮発性半導体記憶装置におい
    て、 前記メモリセルのトランジスタのソース領域は、 前記半導体層の表面に前記チャネル領域と接して形成さ
    れた第2の第2導電型不純物層と、この第2の第2導電
    型不純物層内に前記チャネル領域と所定間隔を離隔して
    形成され、前記第2の第2の導電型不純物層よりも高い
    不純物濃度である第1の第2導電型不純物層とを備え、 前記第1の第2導電型不純物層は第2導電型の不純物が
    イオン注入されることによって形成され、 第2の第2導電型不純物層は第2導電型の不純物が注入
    エネルギーおよび注入量が異なる複数のイオン注入にて
    注入されることによって形成されることを特徴とする不
    揮発性半導体記憶装置の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5847411A (en) * 1996-04-11 1998-12-08 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Semiconductor device having a channel region including a vacancy-introduced polysilicon layer

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