JPH07235296A - リチウム二次電池 - Google Patents
リチウム二次電池Info
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- JPH07235296A JPH07235296A JP6206629A JP20662994A JPH07235296A JP H07235296 A JPH07235296 A JP H07235296A JP 6206629 A JP6206629 A JP 6206629A JP 20662994 A JP20662994 A JP 20662994A JP H07235296 A JPH07235296 A JP H07235296A
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Abstract
池を提供しようとするものである。 【構成】 容器と、前記容器内に収納され、ペリナフタ
レン構造を主たる繰り返し単位として有する重合体を非
酸化性雰囲気中、500〜1000℃で加熱処理するこ
とにより得られるリチウムイオンを吸蔵・放出する高分
子物質を含む負極と、前記容器内に収納され、前記負極
にセパレータを挟んで配置された正極と、前記容器内に
収容された非水電解液とを具備したことを特徴とする。
Description
し、特に負極の構成を改良したリチウム二次電池に係わ
る。
た非水電解液電池は高エネルギー密度電池として注目さ
れている。二酸化マンガン(MnO2 )、フッ化炭素
[(CF2 )n ]、塩化チオニル(SOCl2 )等を正
極活物質として用いた非水電解液一次電池は、既に電
卓、時計の電源やメモリのバックアップ電池として多用
されている。
種の電子機器の小型、軽量化に伴いそれらの電源として
高エネルギー密度の二次電池の要求が高まり、リチウム
を負極活物質とするリチウム二次電池の研究が活発に行
われている。
な負極;炭酸プロピレン(PC)、1,2−ジメトキシ
エタン(DME)、γ−ブチロラクトン(γ−BL)、
テトラヒドロフラン(THF)等の非水溶媒中にLiC
lO4 、LiBF4 、LiAsF6 等のリチウム塩を溶
解した非水電解液やリチウムイオン伝導性固体電解質の
ような電解液;および主にTiS2 、MoS2 、V2 O
5 、V6 O13、MnO2 等のリチウムとの間でトポケミ
カル反応する化合物のような正極活物質を用いることが
研究されている。
は現在まだ実用化されていない。この主な理由は、充放
電効率が低く、しかも充放電が可能な回数(サイクル寿
命)が短いためである。この原因は、負極の金属リチウ
ムと非水電解液との反応によるリチウムの劣化によると
ころが大きいと考えられている。すなわち、放電時にリ
チウムイオンとして非水電解液中に溶解したリチウム
は、充電時にリチウム負極表面に析出する際に電解液の
溶媒と反応し、前記負極表面が一部不活性化される。こ
のため、充放電を繰り返すと、前記負極表面においてリ
チウムがデンドライド状(樹枝状)や小球状に析出し、
さらにはリチウムが集電体より脱離するなどの現象が生
じる。
脂焼成体、炭素繊維、熱分解気相炭素のようなリチウム
イオンを吸蔵・放出する炭素質物質を含む負極を備えた
リチウム二次電池が提案されている。このような二次電
池は、前記負極が炭素質物質を含む構成になっているた
め、リチウムイオンが充電時に負極表面に析出する際に
電解液の溶媒と反応するのを抑制してその表面が一部不
活性化されるのを防止できる。その結果、デンドライド
析出による負極特性の劣化を改善することができる。し
かしながら、前記炭素質物質を含む負極はリチウムイオ
ンの吸蔵放出量が少いために、負極比容量(単位;mA
h/gまたはmAh/cm3 )が小さくなる。その上、
リチウムイオンの吸蔵量を多くする、つまり充電容量を
大きくすると、例えば炭素質物質の構造が劣化したり、
非水電解液中の溶媒が分解する現象が起こる。さらに、
充電電流を高くすると、リチウムイオンの吸蔵量が低下
し、前記負極表面にリチウム金属が析出する。したがっ
て、前記負極が組み込まれたリチウム二次電池はサイク
ル寿命が低下する。
分子の焼成体をリチウム二次電池の負極材料として用い
ることが試みられている。しかしながら、前記焼成体を
含む負極が組み込まれたリチウム二次電池は容量が低
く、しかも容量を高くするとサイクル寿命が低下すると
いう問題があった。
量でサイクル寿命の長いリチウム二次電池を提供しよう
とするものである。
二次電池は、容器と、前記容器内に収納され、下記化4
に示す一般式(I)
もよく、水素、アルキル基、フェニル基またはナフチル
基を示す)にて表されるペリナフタレン構造を主たる繰
り返し単位として有する重合体を非酸化性雰囲気中、5
00〜1000℃で加熱処理することにより得られるリ
チウムイオンを吸蔵・放出する高分子物質を含む負極
と、前記容器内に収納され、前記負極にセパレータを挟
んで配置された正極と、前記容器内に収容された非水電
解液とを具備したことを特徴とするものである。また、
本発明に係わるリチウム二次電池は、容器と、前記容器
内に収納され、下記化5に示す一般式(I)
てもよく、水素、アルキル基、フェニル基またはナフチ
ル基を示す)にて表されるペリナフタレン構造を主たる
繰り返し単位として有する重合体の熱処理物質で、赤外
分光法において1500〜1700cm-1に一つのベン
ゼン環環振動ピークを有するリチウムイオンを吸蔵・放
出する高分子物質を含む負極と、前記容器内に収納さ
れ、前記負極にセパレータを挟んで配置された正極と、
前記容器内に収容された非水電解液とを具備したことを
特徴とするものである。さらに、本発明に係わるリチウ
ム二次電池は、容器と、前記容器内に収納され、下記化
6に示す一般式(II)
返し単位として有し、かつX方向の繰り返し単位がY方
向の繰り返し単位と等しいかそれより大きい重合体であ
るリチウムイオンを吸蔵・放出する高分子物質を含む負
極と、前記容器内に収納され、前記負極にセパレータを
挟んで配置された正極と、前記容器内に収容された非水
電解液とを具備したことを特徴とするものである。
(例えば円筒形リチウム二次電池)を図1を参照して詳
細に説明する。有底円筒状の容器1は、底部に絶縁体2
が配置されている。電極群3は、前記容器 1内に収納さ
れている。前記電極群3は、正極4、セパレ―タ5及び
負極6をこの順序で積層した帯状物を前記負極6が外側
に位置するように渦巻き状に巻回した構造になってい
る。
る。中央部が開口された絶縁紙7は、前記容器1内の前
記電極群3の上方に載置されている。絶縁封口板8は、
前記容器1の上部開口部に配置され、かつ前記上部開口
部付近を内側にかしめ加工することにより前記封口板8
は前記容器1に液密に固定されている。正極端子9は、
前記絶縁封口板8の中央には嵌合されている。正極リ―
ド10の一端は、前記正極4に、他端は前記正極端子9
にそれぞれ接続されている。前記負極6は、図示しない
負極リ―ドを介して負極端子である前記容器1に接続さ
れている。
れている。前記正極4は、正極活物質に導電剤および結
着剤を適当な溶媒に懸濁し、この懸濁物を集電体に塗
布、乾燥して薄板状にすることにより作製される。
例えば二酸化マンガン、リチウムマンガン複合酸化物、
リチウム含有ニッケル酸化物、リチウム含有コバルト化
合物、リチウム含有ニッケルコバルト酸化物、リチウム
を含むバナジウム酸化物や、二硫化チタン、二硫化モリ
ブデンなどのカルコゲン化合物などを挙げることができ
る。中でも、リチウムコバルト酸化物(LiCoO
2 )、リチウムニッケル酸化物(LiNiO2 )、リチ
ウムマンガン酸化物(LiMn2 O4 、LiMnO2 )
を用いると、高電圧が得られるために好ましい。
ラック、カーボンブラック、黒鉛等を挙げることができ
る。前記結着剤としては、例えばポリテトラフルオロエ
チレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVD
E)、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体(EPD
M)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)等を用いる
ことができる。
箔、ステンレス箔、ニッケル箔、エキスパンドメタル、
金属製網体等を用いることができる。前記セパレータ5
としては、例えば合成樹脂製不織布、ポリエチレン多孔
質フィルム、ポリプロピレン多孔質フィルム等を用いる
ことができる。
質(1)〜(3)を含む。 高分子物質(1) この高分子物質は、前記一般式(I)にて表されるペリ
ナフタレン構造を主たる繰り返し単位として有する重合
体を例えばアルゴンガス、窒素ガスなどの不活性ガス、
真空中のような非酸化性雰囲気中、500〜1000℃
で加熱処理することにより得られるものである。このよ
うな高分子物質は、例えば赤外分光法において1500
〜1700cm-1に一つのベンゼン環環振動ピークを有
し、かつ固体C13NMRスペクトルにおいて100〜1
50ppmにベンゼン環によるピークを有することが好
ましい。前記加熱処理は、例えば30分から20時間程
度行うことが好ましい。
中のR1 〜R4 が全て水素であることが好ましい。この
ような高分子物質を含む負極を備えたリチウム二次電池
は、容量およびサイクル寿命が向上される。
レン構造を主たる繰り返し単位として有する重合体は、
下記化7に示すペリレン構造を有する化合物を縮合する
ことによって得られる。前記ペリレン構造を有する化合
物としては、例えばペリレン、ペリレンテトラ無水酢
酸、ナフタレン、ナフタレンピッチおよびこれらの誘導
体を挙げることができる。
も、異なってもよく、水素、アルキル基、フェニル基ま
たはナフチル基を示す。前記高分子物質を得るための加
熱処理温度を前記範囲に限定したのは、次のような理由
によるものである。前記加熱処理温度を500℃未満に
すると、前記重合体中の未反応物、または不純物が残留
する。このため、前記高分子物質を含む負極を備えた二
次電池は容量やサイクル寿命が低下する。一方、前記加
熱処理温度が1000℃を越えると前記重合物の炭素化
によってπ共役系によるリチウムイオンの吸蔵が損なわ
れる。このため、前記高分子物質を含む負極を備えた二
次電池は容量が低下する。より好ましい加熱処理温度
は、600〜800℃である。
ナフタレン構造を主たる繰り返し単位として有する重合
体の熱処理物質であって、赤外分光法において1500
cm-1〜1700cm-1に1つのベンゼン環環振動ピー
クを有する。
表されるペリナフタレン構造を主たる繰り返し単位とし
て有する重合体を酸化性雰囲気中、500〜1000℃
で加熱処理することにより得ることができる。より好ま
しい加熱処理温度は、600〜800℃である。前記加
熱処理は、例えば30分から20時間程度行うことが好
ましい。
トルにおいて100〜150ppmにベンゼン環による
ピークを有することが好ましい。前記高分子物質は、赤
外分光法において1500〜1700cm-1に半価幅5
0cm-1以上の一つのベンゼン環環振動ピークを有する
ことが好ましい。高分子物質において、多くの芳香環が
縮合していて、芳香環間の共役が強くなると、1500
〜1700cm-1のベンゼン環環振動ピークは半価幅が
50cm-1以上になる。したがって、前記ベンゼン環環
振動ピークの半価幅が50cm-1以上である高分子物質
は芳香環間の共役が強くなるなるため、前記高分子物質
を含む負極を備えた二次電池は容量およびサイクル特性
が向上される。
中のR1 〜R4 が全て水素であり、かつ赤外分光法にお
いて700〜950cm-1に2つまたは3つのベンゼン
環CH面外変角振動ピークを有し、さらにその水素と炭
素の元素比(H/C)が0.35以下であることが好ま
しい。このような高分子物質を含む負極を備えた二次電
池は容量およびサイクル特性が向上される。前記高分子
物質において、前記H/Cが0.35を越えると、この
高分子物質を含む負極を備えた二次電池の容量およびサ
イクル特性を効果的に向上させることが困難になる。
をX方向およびY方向にそれぞれ繰り返し単位として有
し、かつX方向の繰り返し単位がY方向の繰り返し単位
と等しいかそれより大きい重合体である。
して有する高分子物質は、例えば次のような前駆体から
得られる。 (a)前記一般式(I)で表され、R1 〜R4 が全て水
素であるペリナフタレン構造を主たる繰り返し単位とす
る重合体。
ントレンネピレン、ピセン、アセナフチレン、ナフタセ
ン等の芳香族化合物またはピッチ中の芳香族化合物、例
えば下記化8、化9に示す構造式(1),(2)で表さ
れる芳香族化合物を不活性ガス雰囲気中、200〜50
0℃で処理して脱水素縮合することにより得られる脱水
素縮合体。
と下記化10に示す構造式(3)で表される脱水素縮合
体(ナフタレンピッチ)が生成され、前記アントラセン
を脱水素縮合すると下記化11に示す構造式(4)で表
される脱水素縮合体(アントラセンピッチ)が生成され
る。
活性ガス雰囲気中、600〜800℃の温度で加熱処理
するか、50〜200℃の濃硫酸中で加熱処理するかい
ずれかにより下記化12に示す反応式(A)の脱水素縮
合が起き、前述した一般式(II) の構造を繰り返し単位
として有し、かつX方向の繰り返し単位がY方向の繰り
返し単位と等しいかそれより大きい重合体である高分子
物質が得られる。
を前記範囲に規定したのは、次のような理由によるもの
である。前記加熱処理温度を600℃未満にすると、ベ
ンゼン環またはベンゼン環側鎖の脱水素縮合が十分に起
こらないため、得られた高分子物質を含む負極を備えた
リチウム二次電池の容量および寿命が低下する。一方、
前加熱処理温度が800℃を越えると、炭化が生じるた
めに同様に容量低下を招く。
のは、次のような理由によるものである。前記加熱処理
温度を50℃未満にすると、ベンゼン環またはベンゼン
環側鎖の脱水素縮合が十分に起こらないため、得られた
高分子物質を含む負極を備えたリチウム二次電池の容量
および寿命が低下する。一方、前記加熱処理温度が20
0℃を越えるとベンゼン環の分解反応が起こる。
は、その後に不活性雰囲気中または真空中、400〜8
00℃で加熱、脱気することが必要である。この処理
は、得られた重合体に残留する硫酸を熱分解により除去
するためである。前記加熱処理温度を400℃未満にす
ると硫酸の除去が十分に行われず、得られた重合体(高
分子物質)を含む負極を備えたリチウム二次電池の容量
および寿命が低下する。一方、前記加熱処理が800℃
を越えると、炭化が生じるために同様に容量低下を招
く。より好ましい加熱処理温度は、500〜700℃の
範囲である。
トルにおいて100〜150ppmにベンゼン環による
ピークを有することが好ましい。前記高分子物質は、赤
外分光法において1500〜1700cm-1に一つのベ
ンゼン環環振動ピークを有することが好ましい。さら
に、前記高分子物質は赤外分光法において1500〜1
700cm-1に半価幅50cm-1以上の一つのベンゼン
環環振動ピークを有することが好ましい。高分子物質に
おいて、多くの芳香環が縮合していて、芳香環間の共役
が強くなると、1500〜1700cm-1のベンゼン環
環振動ピークは半価幅が50cm-1以上になる。したが
って、前記ベンゼン環環振動ピークの半価幅が50cm
-1以上である高分子物質は芳香環間の共役が強くなるな
るため、前記高分子物質を含む負極を備えた二次電池は
容量およびサイクル特性が向上される。
00〜950cm-1に2つまたは3つのベンゼン環CH
面外変角振動ピークを有することが好ましい。このよう
な高分子物質を含む負極を備えた二次電池は、容量およ
びサイクル特性が向上される。
法による比表面積が500m2 /g以下であることが好
ましい。このような比表面積を有する高分子物質を含む
負極は、非水電解液との反応性が低減されるため、前記
負極を備えた二次電池は充放電効率、容量、サイクル特
性が向上される。より好ましい前記高分子物質(1)〜
(3)の比表面積は、10〜150m2 /gである。
が1.0〜1.9g/cm3 であることが好ましい。こ
のような真密度を有する高分子物質は、それらの内部で
のリチウムイオンの拡散が良好になる。また、前記真密
度を有する高分子物質を含む負極は前記高分子物質等の
充填密度が大きくなる。その結果、前記負極を備えた二
次電池は高容量で、サイクル特性が向上される。ただ
し、前記真密度が1.9g/cm3 を越えると高分子物
質内でのリチウムイオンの拡散が妨げられ、容量、サイ
クル特性の向上化が望めなくなる。一方、前記真密度を
1.0g/cm3未満にすると、負極の充填密度が小さ
くなって電池容量の向上が望めなくなる。
たは繊維の形態で前記負極6に含有されることが好まし
い。このような粒子は、平均粒径が3〜100μmであ
ることが好ましい。前記繊維は、平均径が3〜100μ
mであることが好ましい。
(3)と結着剤とを混合し、これを集電体に塗布するこ
とにより作製される。前記結着剤としては、例えばポリ
テトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニ
リデン(PVDF)、エチレン−プロピレン−ジエン共
重合体(EPDM)、スチレン−ブタジエンゴム(SB
R)、カルボキシメチルセルロース(CMC)等を用い
ることができる。
レス箔、ニッケル箔等を用いることができる。前記容器
1内に収容される前記非水電解液は、非水溶媒に電解質
を溶解することにより調製される。
ーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボ
ネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネー
ト、γ−ブチロラクトン、スルホラン、アセトニトリ
ル、1,2−ジメトキシエタン、1,3−ジメトキシプ
ロパン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、2−
メチルテトラヒドロフラン等を挙げるできる。前記非水
溶媒は、単独で使用しても、2種以上混合して使用して
もよい。
は、例えば過塩素酸リチウム(LiClO4 )、六フッ
化リン酸リチウム(LiPF6 )、ホウフッ化リチウム
(LiBF4 )、六フッ化砒素リチウム(LiAsF
6 )、トリフルオロメタスルホン酸リチウム(LiCF
3 SO3 )、ビストリフルオロメチルスルホニルイミド
リチウム[LiN(CF3 SO2 )2 ]などのリチウム
塩(電解質)が挙げられる。中でもLiPF6 、LiB
F4 、LiN(CF3 SO2 )2 を用いるのが好まし
い。特に、LiN(CF3 SO2 )2 を用いると高温時
(例えば60℃)での正極活物質との反応が少なく、高
温時において優れた充放電サンクル特性を得ることがで
きる。また、前記高分子物質に対して安定であり、サイ
クル寿命を向上できる利点を有する。前記電解質の前記
非水溶媒に対する溶解量は、0.5〜2.0モル/lと
することが望ましい。
によれば、前記一般式(I)にて表されるペリナフタレ
ン構造を主たる繰り返し単位として有する重合体を非酸
化性雰囲気中、500〜1000℃で加熱処理すること
により得られる高分子物質(1)を含む負極を備える。
れば、前記一般式(I)にて表されるペリナフタレン構
造を主たる繰り返し単位として有する重合体の加熱処理
物で、赤外分光法において1500〜1700cm-1に
一つのベンゼン環環振動ピークを有する高分子物質
(2)を含む負極を備える。
池よれば、前記一般式(II)にて表される構造をX方向
およびY方向にそれぞれ繰り返し単位として有し、かつ
X方向の繰り返し単位がY方向の繰り返し単位と等しい
かそれより大きい重合体である高分子物質(3)を含む
負極を備える。
高容量でかつ長いサイクル寿命を有する。すなわち、リ
チウム二次電池に用いられる従来の炭素質物質は、黒鉛
層状構造を有し、リチウムイオンの吸蔵・放出は前記黒
鉛層間での挿入・放出によって行われる。このため、リ
チウムイオンの吸蔵量は化学量論的には炭素原子6個に
対してリチウム原子が1個結合(LiC6 )し、それ以
上結合しない。したがって、黒鉛層状構造を持つ炭素質
物をリチウム二次電池の負極材料として用いた場合に
は、負極の容量(mAh/g)は黒鉛の理論限界値(3
72mAh/g)を越えられない。
は、ポリアセチレンが一般に知られている。しかしなが
ら、前記ポリアセチレンはLiイオンなどの陽イオンを
吸蔵し難く、酸化・還元に対して弱い性質を有する。
て用いられる前記高分子物質(1)、(2)の主要構成
部分であるナフタレンは、リチウムイオンと電荷移動錯
体を形成する。この時、ナフタレン1分子は2個のリチ
ウムイオンと結合し、C10H8 2-Li2 2+を形成する。
これは、ナフタレンのように芳香環同士が接することに
よって共役している共役芳香環では芳香環1つ当り、1
個のリチウムイオンと結合できることを示唆している。
したがって、前記一般式(I)にて表されるポリナフタ
レン構造を有する高分子物質(1)、(2)は最低でも
前記ペリナフタレン1単位(C10)当たり、最大3つの
リチウムイオンを吸蔵できるため、従来の炭素質物質に
比べてリチウムイオンの吸蔵量を著しく増大できる。
をX方向およびY方向にそれぞれ繰り返し単位として有
る高分子物質(3)は芳香環1つ当り、1個のリチウム
イオンを吸蔵するとすれば、最大でC2 Liが形成され
る。つまり、1単位(C8 )当たり、最大4つのリチウ
ムイオンを吸蔵することができるため、従来の炭素質物
質に比べてリチウムイオンの吸蔵量を著しく増大でき
る。
π電子共役主鎖を持ち、良好な電気伝導性を有する。さ
らに、ベンゼン環を主体とした構造であるため、化学的
に安定である。
(3)を含む負極を備えたリチウム二次電池は前記黒鉛
の理論容量を越えた高い容量とサイクル寿命を有する。
また、例えば前記一般式(I)で表され、R1 〜R4 が
全て水素であるポリペリナフタレンを非酸化性雰囲気
中、600℃以上で加熱すると2つ以上のポリペリナフ
タレン鎖間で前述した反応式(A)に示すような脱水素
縮合が起こることにより前記一般式(II)にて表される
構造をX方向およびY方向にそれぞれ繰り返し単位とし
て有する、つまり二次元的に脱水素縮合されたベンゼン
環を含む高分子物質が得られる。このような高分子物質
を含む負極を備えたリチウム二次電池は、高容量で安定
的に充放電を繰り返すことができる。一般的にピッチな
どの易黒鉛化炭素材料を加熱すると、炭素六角網面が三
次元的に形成されるが、このような炭素質物質は前記一
般式(II)で表される高分子物質とはリチウムイオンの
吸蔵特性等が根本的に異なる。
て水素でない場合、もしくは前記一般式(I)で表され
るペリナフタレン構造を主たる繰り返し単位として有す
る重合体を600℃未満で加熱処理された場合、の前記
高分子物質(1)、(2)は前記一般式(II)にて表さ
れる構造をX方向およびY方向にそれぞれ繰り返し単位
として有し、かつX方向の繰り返し単位がY方向の繰り
返し単位と等しいかそれより大きい重合体を部分的に有
するものと考えられる。
1を参照して詳細に説明する。 (実施例1)まず、リチウムコバルト酸化物(Lix C
oO2 (0.8≦x≦1))粉末80重量%をアセチレ
ンブラック15重量%およびポリテトラフルオロエチレ
ン5重量%と共に混合し、シート化した後、エキスパン
ドメタルからなる集電体に圧着して正極を作製した。
無水酢酸をアルゴン気流中、530℃、12時間加熱処
理することにより前記一般式(I)で示されるペリナフ
タレン構造を繰り返し単位として有する高分子を生成
し、この高分子をアルゴン気流中、550℃、5時間加
熱処理することにより高分子物質を得た。
による光音響スペクトルを測定した。その結果、図2に
示す光音響スペクトルが得られた。なお、図2の横軸は
波数(cm-1)、縦軸は光音響信号強度を示す。図2よ
り前記高分子物質は、1500〜1700cm-1に半価
幅82cm-1のベンゼン環環振動ピークを、720〜9
10cm-1に3つのベンゼン環CH面外変角振動ピーク
を有することが確認された。また、前記高分子物質はS
iを基準としたC13MAS(Magic Angle Spinning)N
MR分析において、100〜150ppmにベンゼン環
炭素によるピークを有することが確認された。前記高分
子物質は、元素分析から水素と炭素の元素比(H/C)
が0.35、BET法による比表面積が18m2 /g、
真密度が1.3g/cm3 であった。なお、前記高分子
物質の赤外分光法音響スペクトル、C13MASNMR、
水素と炭素の元素比、比表面積および真密度は前述した
530℃の加熱処理により得られた高分子について同様
に測定した結果と同じであった。このような特性を有す
る前記高分子物質を粉砕した平均粒径10μmの粒子9
8重量%をエチレンプロピレン共重合体2重量%と共に
混合し、これを集電体としてのステレンス箔に塗布し、
乾燥することにより負極を作製した。
からなるセパレ―タおよび前記負極をそれぞれこの順序
で積層した後、前記負極が外側に位置するように渦巻き
状に巻回して電極群を作製した。
F6 )をプロピレンカーボネートとエチレンカーボネー
トとジメトキシエタンの混合溶媒(混合体積比率25:
25:50)に1.0モル/1溶解して非水電解液を調
製した。
の有底円筒状容器内にそれぞれ収納して前述した図1に
示す円筒形リチウム二次電池を組み立てた。 (実施例2)実施例1と同様な高分子をアルゴン気流
中、650℃、5時間加熱処理することによりポリペリ
ナフタレン鎖間で脱水縮合された前記一般式(II)で示
される構造をX方向およびY方向にそれぞれ繰り返し単
位として有する脱水素縮合体を含む高分子物質を得た。
による光音響スペクトルを測定した。その結果、図3に
示す光音響スペクトルが得られた。図3より前記高分子
物質は、1500〜1700cm-1に半価幅95cm-1
のベンゼン環環振動ピークを、700〜950cm-1に
2つのベンゼン環CH面外変角振動ピークを有すること
が確認された。また、前記高分子物質はC13MASNM
R分析において110〜140ppmでベンゼン環によ
るピークを有することが確認された。前記高分子物質
は、元素分析から水素と炭素の元素比(水素/炭素)が
0.16、BET法による比表面積が16m2 /g、真
密度が1.6g/cm3 であった。
の粒子を用いて実施例1と同様な方法により負極を作製
した。このような負極を用いた以外、実施例1と同様で
前述した図1に示す円筒形リチウム二次電池を組み立て
た。
00℃の濃硫酸(98重量%)中で3時間加熱した後、
濾別し、炉液がpH5〜6になるまで水洗した。つづい
て、真空下、550℃、3時間の脱気を行うことによっ
て高分子物質を得た。
による光音響スペクトルを測定した。その結果、図4に
示す光音響スペクトルが得られた。図4より前記高分子
物質は、1500〜1700cm-1に半価幅66cm-1
のベンゼン環振動によるピークを、800〜950cm
-1に2つのベンゼン環CH面外変角振動ピークを有する
ことが確認された。また、C13MASNMR分析におい
て100〜150ppmでベンゼン環によるピークが検
出された。なお、C13MASNMR分析におけるピーク
位置および形状は実施例2と同様であった。これらの分
析から前記高分子物質は実施例2と同様、前記一般式
(II)で示される構造をX方向およびY方向にそれぞれ
繰り返し単位として有するポリペリナフタレンの脱水素
縮合体であることが確認された。また、前記脱水素縮合
体は元素分析から水素と炭素の元素比(水素/炭素)が
0.10、BET法による比表面積が18m2 /g、真
密度が1.7g/cm3 であった。
mの粒子を用いて実施例1と同様な方法により負極を作
製した。このような負極を用いた以外、実施例1と同様
で前述した図1に示す円筒形リチウム二次電池を組み立
てた。
ルゴン気流中、500℃、10時間加熱処理して重合体
を生成した。前記ナフタレンピッチは、下記化13に示
す構造式(5)で表される有機物を主成分とするもので
ある。前記重合体は、C13NMR、元素分析からナフチ
ル基を置換基として有するペリナフタレン構造を繰り返
し単位とするものであることが確認された。つづいて、
前記重合体をアルゴン気流中、700℃、5時間加熱処
理することにより高分子物質を得た。
て1500〜1700cm-1に半価幅83cm-1の一つ
のベンゼン環環振動によるピークを有することが確認さ
れた。また、前記高分子物質はC13MASNMR分析に
おいて100〜150ppmでベンゼン環によるピーク
が検出されたが、その形状は実施例2、3とは異なって
いた。さらに、前記高分子物質は元素分析から水素と炭
素の元素比(水素/炭素)が0.05、BET法による
比表面積が53m2 /g、真密度が1.5g/cm3 で
あった。
mの粒子を用いて実施例1と同様な方法により負極を作
製した。このような負極を用いた以外、実施例1と同様
で前述した図1に示す円筒形リチウム二次電池を組み立
てた。
ピッチをアルゴン気流中、350℃、10時間加熱した
後、アルゴン気流中、600℃、5時間加熱処理するこ
とにより高分子物質を得た。
にによる光音響スペクトルを測定したところ、1500
〜1700cm-1に半価幅98cm-1の一つのベンゼン
環環振動によるピークと700〜950cm-1に2つの
ベンゼン環CH面外変角振動ピークが現れることが確認
された。また、前記高分子物質はC13MASNMR分析
において100〜150ppmでベンゼン環によるピー
クが検出され、そのピーク位置および形状は実施例2、
3と同じであった。これらの分析から前記高分子物質は
実施例2、3と同様、前記一般式(II)で示される構造
をX方向およびY方向にそれぞれ繰り返し単位として有
するポリペリナフタレンの脱水素縮合体であることが確
認された。さらに、前記高分子物質は元素分析から水素
と炭素の元素比(水素/炭素)が0.12、BET法に
よる比表面積が40m2 /g、真密度が1.6g/cm
3 であった。
mの粒子を用いて実施例1と同様な方法により負極を作
製した。このような負極を用いた以外、実施例1と同様
で前述した図1に示す円筒形リチウム二次電池を組み立
てた。
式(6)で表される有機物を平均分子構造とするコール
タールピッチをアルゴン気流中、400℃、10時間加
熱した後、アルゴン気流中、650℃、5時間加熱処理
することにより高分子物質を得た。
にによる光音響スペクトルを測定したところ、1500
〜1700cm-1に半価幅78cm-1の一つのベンゼン
環環振動によるピークと700〜900cm-1に2つの
ベンゼン環CH面外変角振動ピークが現れることが確認
された。また、前記高分子物質はC13MASNMR分析
において100〜150ppmでベンゼン環によるピー
クが検出され、そのピーク位置および形状は実施例2、
3、5と同じであった。これらの分析結果から、前記高
分子物質は実施例2、3、5と同様、前記一般式(II)
で示される構造をX方向およびY方向にそれぞれ繰り返
し単位として有するポリペリナフタレンの脱水素縮合体
であることが確認された。さらに、前記高分子物質は元
素分析から水素と炭素の元素比(水素/炭素)が0.1
8、BET法による比表面積が11m2 /g、真密度が
1.5g/cm3 であった。
mの粒子を用いて実施例1と同様な方法により負極を作
製した。このような負極を用いた以外、実施例1と同様
で前述した図1に示す円筒形リチウム二次電池を組み立
てた。
ルピッチをアルゴン気流中、400℃、10時間加熱し
た後、150℃の濃硫酸(98重量%)中で3時間加熱
し、さらに固形物を濾別した。得られた固形物を水洗
し、炉液がpH5〜6になるまで繰り返した。その後、
真空下、600℃、5時間、脱気を行いながら加熱処理
することにより高分子物質を得た。
にによる光音響スペクトルを測定したところ、1500
〜1700cm-1に半価幅121cm-1の一つのベンゼ
ン環環振動によるピークと700〜900cm-1に2つ
のベンゼン環CH面外変角振動ピークが現れることが確
認された。また、前記高分子物質はC13MASNMR分
析において100〜150ppmで実施例2、3、5、
6と同じ形状のベンゼン環によるピークが検出された。
これらの分析結果から、前記高分子物質は実施例2、
3、5、6と同様、前記一般式(II)で示される構造を
X方向およびY方向にそれぞれ繰り返し単位として有す
るポリペリナフタレンの脱水素縮合体であることが確認
された。さらに、前記高分子物質は元素分析から水素と
炭素の元素比(水素/炭素)が0.13、BET法によ
る比表面積が32m2 /g、真密度が1.7g/cm3
であった。
mの粒子を用いて実施例1と同様な方法により負極を作
製した。このような負極を用いた以外、実施例1と同様
で前述した図1に示す円筒形リチウム二次電池を組み立
てた。
(I)で示されるペリナフタレン構造を繰り返し単位と
して有する高分子をアルゴン気流中、1100℃、5時
間加熱処理することにより高分子物質を得た。
による光音響スペクトルを測定した。その結果、図5に
示す光音響スペクトルが得られた。図5より前記高分子
物質は、ベンゼン環環振動ピークおよびベンゼン環CH
面外変角振動ピークのいずれも有さないことが確認され
た。また、C13MASNMR分析においてベンゼン環に
由来するピークは検出されなかった。さらに、元素分析
から水素と炭素の元素比(H/C)が0.02以下であ
ることが確認された。
の粒子を用いて実施例1と同様な方法により負極を作製
した。このような負極を用いた以外、実施例1と同様で
前述した図1に示す円筒形リチウム二次電池を組み立て
た。
ルピッチをアルゴン気流中、400℃、10時間加熱し
た後、アルゴン気流中、1100℃、5時間加熱処理す
ることにより高分子物質を得た。
による光音響スペクトルの測定およびC13MASNMR
分析をそれぞれ行ったところ、ベンゼン環に由来するい
かなるピークも検出されなかった。また、前記高分子物
質は元素分析から水素と炭素の元素比(水素/炭素)が
0.03以下であることが確認された。
mの粒子を用いて実施例1と同様な方法により負極を作
製した。このような負極を用いた以外、実施例1と同様
で前述した図1に示す円筒形リチウム二次電池を組み立
てた。
ウム二次電池について、充電電流50mAで4.2Vま
で充電をし、2.5Vまで50mAの電流で放電する充
放電を繰り返し行い、各電池の1サイクル目および30
サイクル目の放電容量を測定した。その結果を下記表1
に示す。
のリチウム二次電池は、30サイクル後において極めて
高い放電容量を有することがわかる。また、前述した一
般式(II)で表される構造をX方向およびY方向にそれ
ぞれ繰り返し単位として有する重合体で、赤外分光法に
おいて1500〜1700cm-1に半価幅50cm-1以
上一つのベンゼン環環振動ピークと700〜950cm
-1に2つのベンゼン環CH面外変角振動ピークを有し、
固体C13NMRスペクトルにおいて100〜150pp
mにベンゼン環によるピークを持つ高分子物質を含む負
極を備えた実施例2、3、5〜7の二次電池は実施例
1、4に比べてサイクル的に高容量であることがわか
る。
れ同様な原料を用い、この原料を異なる手法で脱水素縮
合した高分子物質を含む負極を備えている。実施例6、
7の二次電池もそれぞれ同様な原料を用い、この原料を
異なる手法で脱水素縮合した高分子物質を含む負極を備
えている。このような二次電池において、濃硫酸により
脱水素縮合した高分子物質を含む負極を備えた二次電池
(実施例3、7)は加熱により脱水素縮合した高分子物
質を含む負極を備えた二次電池(実施例2、6)に比べ
て高容量であることがわかる。これは、加熱による脱水
素縮合の場合には、その温度範囲(600〜800℃)
において脱水素縮合と同時に炭素化が起こり、リチウム
イオンを吸蔵・放出するベンゼン環またはπ電子共役系
が減少するためであると予想される。一方、濃硫酸によ
る処理では脱水素の温度が200℃以下であり、脱気温
度も加熱によって脱水素縮合させる場合よりも低く、炭
素化の程度も低い。このため、濃硫酸処理による脱水素
縮合体(高分子物質)を含む負極を備えた二次電池は加
熱処理による脱水素縮合体を含む負極を備えた二次電池
に比べて容量が高くなるものと考えられる。
し、完全に炭化している高分子物質を負極材料とした比
較例1、2の二次電池では、サイクル特性は良好である
ものの、容量は従来の炭素質物質を負極材料として用い
た場合と同様に低いことがわかる。
電池に適用した例を説明したが、角形リチウム二次電池
にも同様に適用できる。また、前記電池の容器内に収納
される電極群は渦巻形に限らず、正極、セパレータおよ
び負極をこの順序で複数積層した形態にしてもよい。
容量でサイクル寿命に長いリチウム二次電池を提供でき
る。
部分断面図。
スペクトルを示す特性図。
スペクトルを示す特性図。
スペクトルを示す特性図。
す特性図。
パレ―タ、6…負極、8…絶縁封口板、9…正極端子。
Claims (11)
- 【請求項1】 容器と、 前記容器内に収納され、下記化1に示す一般式(I) 【化1】 (ここで、式中のR1 〜R4 は同じであっても、異なっ
てもよく、水素、アルキル基、フェニル基またはナフチ
ル基を示す)にて表されるペリナフタレン構造を主たる
繰り返し単位として有する重合体を非酸化性雰囲気中、
500〜1000℃で加熱処理することにより得られる
リチウムイオンを吸蔵・放出する高分子物質を含む負極
と、 前記容器内に収納され、前記負極にセパレータを挟んで
配置された正極と、 前記容器内に収容された非水電解液とを具備したことを
特徴とするリチウム二次電池。 - 【請求項2】 前記一般式中のR1 〜R4 は、全て水素
であることを特徴とする請求項1記載のリチウム二次電
池。 - 【請求項3】 容器と、 前記容器内に収納され、下記化2に示す一般式(I) 【化2】 (ここで、式中のR1 〜R4 は同じであっても、異なっ
てもよく、水素、アルキル基、フェニル基またはナフチ
ル基を示す)にて表されるペリナフタレン構造を主たる
繰り返し単位として有する重合体の熱処理物質で、赤外
分光法において1500〜1700cm-1に一つのベン
ゼン環環振動ピークを有するリチウムイオンを吸蔵・放
出する高分子物質を含む負極と、 前記容器内に収納され、前記負極にセパレータを挟んで
配置された正極と、 前記容器内に収容された非水電解液とを具備したことを
特徴とするリチウム二次電池。 - 【請求項4】 前記高分子物質は、赤外分光法において
1500〜1700cm-1に半価幅50cm-1以上の一
つのベンゼン環環振動ピークを有することを特徴とする
請求項3記載のリチウム二次電池。 - 【請求項5】 前記高分子物質は、固体C13NMRスペ
クトルにおいて100〜150ppmにベンゼン環によ
るピークを有することを特徴とする請求項3記載のリチ
ウム二次電池。 - 【請求項6】 前記高分子物質は、前記一般式(I)中
のR1 〜R4 が全て水素であり、かつ赤外分光法におい
て700〜950cm-1に2つまたは3つのベンゼン環
CH面外変角振動ピークを有し、さらにその水素と炭素
の元素比(H/C)が0.35以下であることを特徴と
する請求項3記載のリチウム二次電池。 - 【請求項7】 容器と、 前記容器内に収納され、下記化3に示す一般式(II) 【化3】 にて表される構造をX方向およびY方向にそれぞれ繰り
返し単位として有し、かつX方向の繰り返し単位がY方
向の繰り返し単位と等しいかそれより大きい重合体であ
るリチウムイオンを吸蔵・放出する高分子物質を含む負
極と、 前記容器内に収納され、前記負極にセパレータを挟んで
配置された正極と、 前記容器内に収容された非水電解液とを具備したことを
特徴とするリチウム二次電池。 - 【請求項8】 前記高分子物質は、赤外分光法において
1500〜1700cm−1に一つのベンゼン環環振動
ピークを有することを特徴とする請求項7記載のリチウ
ム二次電池。 - 【請求項9】 前記高分子物質は、赤外分光法において
1500〜1700cm-1に半価幅50cm-1以上の一
つのベンゼン環環振動ピークを有することを特徴とする
請求項7記載のリチウム二次電池。 - 【請求項10】 前記高分子物質は、赤外分光法におい
て700〜950cm-1に2つまたは3つのベンゼン環
CH面外変角振動ピークを有することを特徴とする請求
項7記載のリチウム二次電池。 - 【請求項11】 前記高分子物質は、固体C13NMRス
ペクトルにおいて100〜150ppmにベンゼン環に
よるピークを有することを特徴とする請求項7記載のリ
チウム二次電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20662994A JP3519462B2 (ja) | 1993-09-17 | 1994-08-31 | リチウム二次電池 |
Applications Claiming Priority (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23128293 | 1993-09-17 | ||
JP5-231282 | 1993-09-17 | ||
JP35132593 | 1993-12-29 | ||
JP5-351325 | 1993-12-29 | ||
JP20662994A JP3519462B2 (ja) | 1993-09-17 | 1994-08-31 | リチウム二次電池 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07235296A true JPH07235296A (ja) | 1995-09-05 |
JP3519462B2 JP3519462B2 (ja) | 2004-04-12 |
Family
ID=27328659
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20662994A Expired - Lifetime JP3519462B2 (ja) | 1993-09-17 | 1994-08-31 | リチウム二次電池 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3519462B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5773166A (en) * | 1995-11-28 | 1998-06-30 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Non-aqueous electrolyte secondary battery |
WO2012121146A1 (ja) * | 2011-03-10 | 2012-09-13 | 株式会社 村田製作所 | 電極活物質、電極、及び二次電池 |
CN103804599A (zh) * | 2012-11-14 | 2014-05-21 | 三星电子株式会社 | 聚合物、含其的用于锂电池的电极、和含该电极的锂电池 |
-
1994
- 1994-08-31 JP JP20662994A patent/JP3519462B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5773166A (en) * | 1995-11-28 | 1998-06-30 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Non-aqueous electrolyte secondary battery |
WO2012121146A1 (ja) * | 2011-03-10 | 2012-09-13 | 株式会社 村田製作所 | 電極活物質、電極、及び二次電池 |
CN103804599A (zh) * | 2012-11-14 | 2014-05-21 | 三星电子株式会社 | 聚合物、含其的用于锂电池的电极、和含该电极的锂电池 |
CN103804599B (zh) * | 2012-11-14 | 2019-05-03 | 三星电子株式会社 | 聚合物、含其的用于锂电池的电极、和含该电极的锂电池 |
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---|---|
JP3519462B2 (ja) | 2004-04-12 |
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