JPH0723286Y2 - 自動車のサスペンション - Google Patents
自動車のサスペンションInfo
- Publication number
- JPH0723286Y2 JPH0723286Y2 JP1987160824U JP16082487U JPH0723286Y2 JP H0723286 Y2 JPH0723286 Y2 JP H0723286Y2 JP 1987160824 U JP1987160824 U JP 1987160824U JP 16082487 U JP16082487 U JP 16082487U JP H0723286 Y2 JPH0723286 Y2 JP H0723286Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- suspension
- suspension link
- vehicle
- link
- metal fitting
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Description
【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は自動車のサスペンションに関し、自動車の安全
走行の観点より車両に加わる負荷が所定値以上となった
場合に、舵取り機能を維持しつつ、サスペンションリン
クが破壊するようにしたものである。
走行の観点より車両に加わる負荷が所定値以上となった
場合に、舵取り機能を維持しつつ、サスペンションリン
クが破壊するようにしたものである。
(従来の技術) 自動車用のフロントサスペンションの構造を示すと第2
図の通りであり、図示しない車輪が取付けられるブレー
キディスク1にはナックルスピンドル2によりサスペン
ションリンク3の一端が連結されるようになっており、
このリンク3の他端には車両側のクロスメンバー(図示
省略)に連結される2つの連結部4、5が車両の前後方
向に離れて設けられている。したがって、車両の走行に
より車輪が上下に振動すると、サスペンションリンク3
は他端部の連結部4、5を中心に揺動することになる。
このような自動車のフロントサスペンションは特開昭第
61-282106号公報にも開示されている。
図の通りであり、図示しない車輪が取付けられるブレー
キディスク1にはナックルスピンドル2によりサスペン
ションリンク3の一端が連結されるようになっており、
このリンク3の他端には車両側のクロスメンバー(図示
省略)に連結される2つの連結部4、5が車両の前後方
向に離れて設けられている。したがって、車両の走行に
より車輪が上下に振動すると、サスペンションリンク3
は他端部の連結部4、5を中心に揺動することになる。
このような自動車のフロントサスペンションは特開昭第
61-282106号公報にも開示されている。
前記ブレーキディスク1にはストラット中心軸6が連結
され、このストラット中心軸6にはコイルばね7が備え
られている。尚、車輪はドライブシャフト8の先端に連
結され、このシャフト8により車輪が駆動されるように
なっている。第2図に示された従来のサスペンションリ
ンク3を示すと第3図の通りであり、アーム3の一端に
はナックルスピンドル2をなすボールジョイント2aが取
付けられ、他端にはそれぞれ連結部4、5となるブッシ
ュ4a、5aが取付けられている。
され、このストラット中心軸6にはコイルばね7が備え
られている。尚、車輪はドライブシャフト8の先端に連
結され、このシャフト8により車輪が駆動されるように
なっている。第2図に示された従来のサスペンションリ
ンク3を示すと第3図の通りであり、アーム3の一端に
はナックルスピンドル2をなすボールジョイント2aが取
付けられ、他端にはそれぞれ連結部4、5となるブッシ
ュ4a、5aが取付けられている。
(考案が解決しようとする問題点) 最近では、前記アームを軽量化するためにアルミニュウ
ム合金等を使用するようになっているが、このような材
料によりアームを構成すると、種々の問題が生じること
になっている。サスペンションにおいては、車両の急発
進や急制動によってボールジョイント部2aには大きな前
後方向の力が加わり、これのモーメントにより後方側の
ブッシュ5aの近傍には、曲げ作用により大きな撓みが発
生する。
ム合金等を使用するようになっているが、このような材
料によりアームを構成すると、種々の問題が生じること
になっている。サスペンションにおいては、車両の急発
進や急制動によってボールジョイント部2aには大きな前
後方向の力が加わり、これのモーメントにより後方側の
ブッシュ5aの近傍には、曲げ作用により大きな撓みが発
生する。
しかして、自動車のサスペンションリンクにおいては、
安全性の面よりボールジョイント部2aに加わる荷重があ
る値以上となった場合にはサスペンションリンク3が変
形し、かつその荷重以上となっても車両の舵取り機能が
不能とならないようにする必要がある。
安全性の面よりボールジョイント部2aに加わる荷重があ
る値以上となった場合にはサスペンションリンク3が変
形し、かつその荷重以上となっても車両の舵取り機能が
不能とならないようにする必要がある。
通常のサスペンションリンク3は鉄鋼材料によって製造
されており、この場合には降伏応力と引張強さの差が大
きい。例えば、SAPH45の場合には引張強さが45kgf/mm2
以上であり、降伏応力が31kgf/mm2以上である。これに
対して、サスペンションリンク3のアルミ合金化を考慮
すると、例えばアルミニュウム合金の6061-T6の引張強
さが22.5kgf/mm2であり、降伏応力が19.1kgf/mm2であ
る。したがって、アルミニュウム等の材料をサスペンシ
ョンリンク3の材料として使用した場合には、降伏応力
と引張強さとの差が小さいために、上述したサスペンシ
ョンリンクとしての条件を満たすことができない。
されており、この場合には降伏応力と引張強さの差が大
きい。例えば、SAPH45の場合には引張強さが45kgf/mm2
以上であり、降伏応力が31kgf/mm2以上である。これに
対して、サスペンションリンク3のアルミ合金化を考慮
すると、例えばアルミニュウム合金の6061-T6の引張強
さが22.5kgf/mm2であり、降伏応力が19.1kgf/mm2であ
る。したがって、アルミニュウム等の材料をサスペンシ
ョンリンク3の材料として使用した場合には、降伏応力
と引張強さとの差が小さいために、上述したサスペンシ
ョンリンクとしての条件を満たすことができない。
そこで、本考案はアルミニュウム合金等のように引張強
さと降伏応力との差が小さい材料でも、サスペンション
リンクが舵取り機能を維持しつつ、一定の負荷が加わっ
た場合には変形し得るようにすることを目的とする。
さと降伏応力との差が小さい材料でも、サスペンション
リンクが舵取り機能を維持しつつ、一定の負荷が加わっ
た場合には変形し得るようにすることを目的とする。
(問題点を解決するための手段) 上記目的を達成するための本考案は、一端において車輪
を支持し、他端が車体に対して前後の2点の連結部で上
下に揺動可能に結合されたサスペンションリンクを備え
た自動車のサスペンションにおいて、前記2点の連結部
のうち一方側の連結部に前記サスペンションリンクとは
別体の連結金具を設け、この連結金具は、車両の前後方
向に所定の間隔隔てた複数の固定金具で前記サスペンシ
ョンリンクに取付けるとともにこれら複数の固定金具の
間の位置に応力集中用の切欠き部を形成したことを特徴
とする自動車のサスペンションである。
を支持し、他端が車体に対して前後の2点の連結部で上
下に揺動可能に結合されたサスペンションリンクを備え
た自動車のサスペンションにおいて、前記2点の連結部
のうち一方側の連結部に前記サスペンションリンクとは
別体の連結金具を設け、この連結金具は、車両の前後方
向に所定の間隔隔てた複数の固定金具で前記サスペンシ
ョンリンクに取付けるとともにこれら複数の固定金具の
間の位置に応力集中用の切欠き部を形成したことを特徴
とする自動車のサスペンションである。
(作用) サスペンションリンクの素材として降伏応力と引張強さ
との差が小さいものを用いても、連結金具には応力集中
用の切欠き部が形成されているので、車輪に対して所定
値以上の負荷が加わると、連結金具が折損ないし破損す
ることになるが、連結金具は車輪とサスペンションリン
クとを確実に連結させた状態を維持することから、車両
の走行の安全を確実に保障することになる。
との差が小さいものを用いても、連結金具には応力集中
用の切欠き部が形成されているので、車輪に対して所定
値以上の負荷が加わると、連結金具が折損ないし破損す
ることになるが、連結金具は車輪とサスペンションリン
クとを確実に連結させた状態を維持することから、車両
の走行の安全を確実に保障することになる。
(実施例) 以下、図示する本考案の一実施例に係る自動車のサスペ
ンションリンクについて説明する。第1図は本考案の一
実施例に係るサスペンションリンクを示す図であり、前
記第2、3図に示す従来のサスペンションリンクと共通
する部位には同一の符号を付してある。
ンションリンクについて説明する。第1図は本考案の一
実施例に係るサスペンションリンクを示す図であり、前
記第2、3図に示す従来のサスペンションリンクと共通
する部位には同一の符号を付してある。
第1図に示すサスペンションリンク3はアルミニュウム
合金を素材として、鋳造や溶湯鍛造等の鍛造等の手段に
より形成されている。このサスペンションリンク3の一
端には図示しない車輪が連結されるボールジョイント2a
が取付けられるようになっており、この部分2aの車幅方
向の内側の延長上には、車体にクロスメンバーの部分で
連結される連結部4が設けられている。この部分は従来
例と同様にブッシュ4aとなっている。また、この連結部
4に対して車両の後方側には、他の連結部5が設けら
れ、この部分も車両に連結されるようになっている。
合金を素材として、鋳造や溶湯鍛造等の鍛造等の手段に
より形成されている。このサスペンションリンク3の一
端には図示しない車輪が連結されるボールジョイント2a
が取付けられるようになっており、この部分2aの車幅方
向の内側の延長上には、車体にクロスメンバーの部分で
連結される連結部4が設けられている。この部分は従来
例と同様にブッシュ4aとなっている。また、この連結部
4に対して車両の後方側には、他の連結部5が設けら
れ、この部分も車両に連結されるようになっている。
この部分5には、ボルト等からなる2つの固定金具10、
11によって、アルミニュウム合金からなる連結金具12が
取付けられている。また、この連結金具12には車両に連
結されるねじ部13が設けられている。このねじ部13の軸
心と前記連結部4としてのスリーブ4aの軸心とが相互に
一致している。
11によって、アルミニュウム合金からなる連結金具12が
取付けられている。また、この連結金具12には車両に連
結されるねじ部13が設けられている。このねじ部13の軸
心と前記連結部4としてのスリーブ4aの軸心とが相互に
一致している。
連結金具12には前記2つの固定金具10、11の間に位置さ
せて応力集中用の切欠き部14が形成されており、この部
分の連結金具12の幅が狭くなっている。このように連結
金具12に切欠き部14を形成すると、この連結金具12をア
ルミニュウム合金で製造しても、引張強さに対して降伏
応力の値がより小さくなり、車輪を介してサスペンショ
ンリンク3の一端に所定値以上の負荷が加わると、切欠
き部14の部分で連結金具12が破壊されることになる。
せて応力集中用の切欠き部14が形成されており、この部
分の連結金具12の幅が狭くなっている。このように連結
金具12に切欠き部14を形成すると、この連結金具12をア
ルミニュウム合金で製造しても、引張強さに対して降伏
応力の値がより小さくなり、車輪を介してサスペンショ
ンリンク3の一端に所定値以上の負荷が加わると、切欠
き部14の部分で連結金具12が破壊されることになる。
しかも、連結金具12は2つの固定金具10、11でサスペン
ションリンク3に止め付けられているために、連結金具
12はサスペンションリンク3から外れることがなく、車
両の舵取り機能を充分に維持し続けることが可能とな
る。
ションリンク3に止め付けられているために、連結金具
12はサスペンションリンク3から外れることがなく、車
両の舵取り機能を充分に維持し続けることが可能とな
る。
尚、サスペンションリンクと連結金具の素材としては、
前記アルミニュウム合金以外にも、どのようなものを用
いても良い。また、フロントサスペンション以外に、リ
ヤサスペンションにも本考案を具体化することは可能で
ある。また、前記固定金具は、図示のボルト及びナット
により構成されたもののみでなく、ねじ込みボルトある
いはカシメ固定されるピン等から構成しても良い。
前記アルミニュウム合金以外にも、どのようなものを用
いても良い。また、フロントサスペンション以外に、リ
ヤサスペンションにも本考案を具体化することは可能で
ある。また、前記固定金具は、図示のボルト及びナット
により構成されたもののみでなく、ねじ込みボルトある
いはカシメ固定されるピン等から構成しても良い。
(考案の効果) 以上のように本考案によれば、一端において車輪を支持
し、他端が車体に対して前後の2点の連結部で上下に揺
動可能に結合されたサスペンションリンクを備えた自動
車のサスペンションにおいて、前記2点の連結部のうち
一方側の連結部に前記サスペンションリンクとは別体の
連結金具を設け、この連結金具は、車両の前後方向に所
定の間隔隔てた複数の固定金具で前記サスペンションリ
ンクに取付けるとともにこれら複数の固定金具の間の位
置に応力集中用の切欠き部を形成したので、車両の急発
進や急制動によって車輪に所定値以上の負荷が加わった
場合でも、サスペンションではなく連結金具が折損ない
し破損し、これにより一義的にはサスペンションを保護
し、また、連結金具が破損しても、サスペンションから
分離されないので、車両の舵取り機能が維持され、車両
の安全走行が確保される。
し、他端が車体に対して前後の2点の連結部で上下に揺
動可能に結合されたサスペンションリンクを備えた自動
車のサスペンションにおいて、前記2点の連結部のうち
一方側の連結部に前記サスペンションリンクとは別体の
連結金具を設け、この連結金具は、車両の前後方向に所
定の間隔隔てた複数の固定金具で前記サスペンションリ
ンクに取付けるとともにこれら複数の固定金具の間の位
置に応力集中用の切欠き部を形成したので、車両の急発
進や急制動によって車輪に所定値以上の負荷が加わった
場合でも、サスペンションではなく連結金具が折損ない
し破損し、これにより一義的にはサスペンションを保護
し、また、連結金具が破損しても、サスペンションから
分離されないので、車両の舵取り機能が維持され、車両
の安全走行が確保される。
第1図は本考案の一実施例に係る自動車のサスペンショ
ンリンクを示す正面図、第2図は従来のサスペンション
リンクが組付けられたフロントサスペンションを示す斜
視図、第3図は第2図に示された従来のサスペンション
リンクを示す正面頭である。 3……サスペンションリンク、4、5……連結部、10、
11……固定金具、12……連結金具、14……切欠き部。
ンリンクを示す正面図、第2図は従来のサスペンション
リンクが組付けられたフロントサスペンションを示す斜
視図、第3図は第2図に示された従来のサスペンション
リンクを示す正面頭である。 3……サスペンションリンク、4、5……連結部、10、
11……固定金具、12……連結金具、14……切欠き部。
Claims (1)
- 【請求項1】一端において車輪を支持し、他端が車体に
対して前後の2点の連結部で上下に揺動可能に結合され
たサスペンションリンクを備えた自動車のサスペンショ
ンにおいて、前記2点の連結部のうち一方側の連結部に
前記サスペンションリンクとは別体の連結金具を設け、
この連結金具は、車両の前後方向に所定の間隔隔てた複
数の固定金具で前記サスペンションリンクに取付けると
ともにこれら複数の固定金具の間の位置に応力集中用の
切欠き部を形成したことを特徴とする自動車のサスペン
ション。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1987160824U JPH0723286Y2 (ja) | 1987-10-22 | 1987-10-22 | 自動車のサスペンション |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1987160824U JPH0723286Y2 (ja) | 1987-10-22 | 1987-10-22 | 自動車のサスペンション |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0165703U JPH0165703U (ja) | 1989-04-27 |
JPH0723286Y2 true JPH0723286Y2 (ja) | 1995-05-31 |
Family
ID=31443227
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1987160824U Expired - Lifetime JPH0723286Y2 (ja) | 1987-10-22 | 1987-10-22 | 自動車のサスペンション |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0723286Y2 (ja) |
-
1987
- 1987-10-22 JP JP1987160824U patent/JPH0723286Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0165703U (ja) | 1989-04-27 |
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