JPH07232629A - 車両の挙動制御装置 - Google Patents

車両の挙動制御装置

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JPH07232629A
JPH07232629A JP2687694A JP2687694A JPH07232629A JP H07232629 A JPH07232629 A JP H07232629A JP 2687694 A JP2687694 A JP 2687694A JP 2687694 A JP2687694 A JP 2687694A JP H07232629 A JPH07232629 A JP H07232629A
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center
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 前輪及び後輪のうちでグリップ限界に達して
いない車輪側に制動力を付与して車両のドリフトアウト
及びスピンを的確に防止する。 【構成】 マイクロコンピュータにより、前輪及び後輪
のグリップ限界がそれぞれ検出される(ステップ112
〜116)。いずれか一方の車輪がグリップ限界に達し
たとき、他方の車輪に付与される制動力と同他方の車輪
のコーナリングフォースの合力による車両重心回りの回
転モーメントと、前記一方の車輪のコーナリングフォー
スによる車両重心回りのモーメントとが釣り合うよう
に、前記制動力Brl*,Brr*又はBfl*,Bfr*が計算され
る(ステップ120,122,126,128)。これ
らの計算された各制動力はグリップ限界に達していない
車輪に付与される(ステップ124,130)。前輪側
及び後輪側の車両重心回りのモーメントが等しくなり、
車両のドリフトアウト及びスピンが防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両のドリフトアウ
ト、スピンなどの車両の挙動異常を前輪又は後輪に制動
力を付与することにより修正制御する車両の挙動制御装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の装置としては、例えば特開平3
−112754号公報に示されているように、検出した
ハンドル舵角に基づいてタイヤがグリップ限界に達する
グリップ限界車速を求め、検出車速が前記グリップ限界
車速を越えた場合には、前輪及び後輪に制動力を付与し
て車速を前記グリップ限界車速以下に抑えることによ
り、車両の挙動異常を防止するようにしたものは従来か
ら知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の装
置にあっては、前輪又は後輪のいずれか一方の車輪がグ
リップ限界に既に到達した状態又は到達寸前の状態で全
ての車輪に制動力を付与しているために、前記一方の車
輪にあっては、前記制動力の付与のために、ロックした
り、コーナリングフォースが減少したりして、車両の挙
動修正が充分良好に行われない可能性がある。本発明は
上記問題に対処するためになされたもので、前輪又は後
輪のうちでグリップ力を失っていない側の車輪に制動力
を付与して車両の挙動異常を良好に修正できるようにし
た車両の挙動制御装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の構成上の特徴は、前輪及び後輪のうちのい
ずれか一方の車輪がグリップ限界に達したとき、グリッ
プ限界に達していない側の車輪に、グリップ限界に達し
ている車輪のコーナリングフォースによる車両重心回り
のモーメントと、グリップ限界に達していない車輪のコ
ーナリングフォースと制動力の合力による車両重心回り
のモーメントとが釣り合うような大きさの制動力を付与
するようにしたことにある。
【0005】
【発明の作用・効果】上記のように構成した本発明にお
いては、車両重心回りのモーメントに着目して、グリッ
プ限界に達していない車輪側に制動力を付与して前輪側
及び後輪側の車両重心回りのモーメントが等しくなるよ
うにしたので、制動力の付与による制御が効果的になさ
れるとともに車両のドリフトアウト及びスピンが防止さ
れ、車両の挙動が良好に修正される。
【0006】
【実施例】
a.制御手法 本発明を実現する具体的装置を説明する前に、同装置に
て利用される制御手法の特徴を説明しておく。
【0007】図5は、車両旋回時に前輪FW及び後輪R
Wが発生するコーナリングフォースFf,Frを車両モデ
ルを用いて表している。なお、図5中、aは車両重心O
から前輪車軸までの距離を表し、bは車両重心Oから後
輪車軸までの距離を表している。車両が正常に旋回して
いれば、コーナリングフォースFf による車両重心O回
りの前輪側モーメントa・Ffと、コーナリングフォース
Fr による車両重心O回りの後輪側モーメントb・Frと
は等しく保たれる。一方、車両旋回中に、前輪FWのタ
イヤが後輪RWのタイヤよりも早くグリップ限界に達し
て、同前輪FWによるコーナリングフォースFf が同前
輪FWの発生し得る最大前輪コーナリングフォースFfm
axになり、かつ後輪RWのコーナリングフォースFr が
さらに増加すると、前輪側及び後輪側の両モーメントの
関係はa・Ff(=a・Ffmax) <b・Frになる。したがっ
て、この場合には、車両のヨーレートを打ち消す方向に
ヨーモーメントが生じるので、車両は目標コースに対し
て旋回外側を通過すなわちドリフトアウトする。逆に、
後輪RWのタイヤが前輪FWのタイヤよりも早くグリッ
プ限界に達して、後輪RWによるコーナリングフォース
Fr が同後輪RWの発生し得る最大後輪コーナリングフ
ォースFrmaxになり、かつ前輪FWのコーナリングフォ
ースFf がさらに増加すると、前輪側及び後輪側の両モ
ーメントの関係はa・Ff>b・Fr(=b・Frmax) にな
る。したがって、この場合には、車両のヨーレートと同
方向にヨーモーメントが生じるので、車両は目標コース
に対して旋回内側を通過すなわちスピンする。
【0008】本発明の特徴は、グリップ限界に達してい
ない側の車輪に制動力を付与することにより、車両重心
回りの前輪側モーメントと後輪側モーメントとを釣り合
わせて、車両の挙動異常を修正又は防止しようとするも
のである。すなわち、車両がドリフトアウトする場合に
は後輪RWに制動力を付与し、車両がスピンする場合に
は前輪FWに制動力を付与する。
【0009】まず、ドリフトアウトの場合における前記
制動力の適正値を計算する一方法について説明する。後
輪RWと路面との間に発生する最大摩擦力は前記最大後
輪コーナリングフォースFrmaxに等しいので、各後輪R
Wl,RWrにおける路面接地荷重がそれぞれWrl,Wrr
であるとすると、各後輪RWl,RWrの各最大摩擦力F
rlmax,Frrmaxは最大後輪コーナリングフォースFrmax
を接地荷重Wrl,Wrrの比率に応じて配分した下記数
1,2により表される。なお、下記数1,2中のWrl
0,Wrr0は車両の静止状態又は直進状態における各後輪
RWl,RWrの接地荷重(定数)であり、最大後輪コー
ナリングフォースFrmaxは後述する最大前輪コーナリン
グフォースFfmaxと共にタイヤ特性で決まる定数であ
る。
【0010】
【数1】
【0011】
【数2】
【0012】まず、図6に示すように、各後輪RWl,
RWrの各最大摩擦力Frlmax,Frrmaxを表す摩擦円を
想定する。後輪RWl,RWrに制動力を付与すると、各
最大摩擦力Frlmax,Frrmaxを表す各ベクトルは車両後
方に回転するので、このベクトルと車両横方向とのなす
角をφr とすれば、後輪RWl,RWrの合計コーナリン
グフォースFr 及び後輪RW1,RW2の制動によるモー
メントMb はそれぞれ下記数3,4のように表される。
なお、下記数4中のTr は車両後輪位置のトレッド(定
数)である。
【0013】
【数3】Fr=Frlmax・cosφr+Frrmax・cosφr
【0014】
【数4】 Mb=(Frrmax・sinφr−Frlmax・sinφr)・Tr/2 ここで、車両の挙動が安定することを考えると、前輪F
WのコーナリングフォースFf による車両重心回りのモ
ーメントa・Ff、後輪RWのコーナリングフォースFr
による車両重心回りのモーメントb・Fr及び制動力によ
るモーメントMbは釣り合って、下記数5を満足する必
要がある。
【0015】
【数5】a・Ff−b・Fr−Mb=0 ここで、前記数3,4のコーナリングフォースFr及び
モーメントMbを数5に代入すると、数5は下記数6の
ようになる。
【0016】
【数6】b・(Frlmax・cosφr+Frrmax・cosφr) +(Frrmax・sinφr−Frlmax・sinφr)・Tr/2=a・Ff
=a・Ffmax 前記数6中に含まれる変数(前記数1,2で定義される
Frlmax,Frrmaxも含めて)は、各後輪RWrl,RWrr
の接地荷重Wrl,Wrrと角度φr だけであるので、接地
荷重Wrl,Wrrを検出するようにすれば、前記角度φr
を簡単に計算することができる。そして、この角度φr
及び前記検出する接地荷重Wrl,Wrrを用いれば、各後
輪RWl,RWrの目標制動力Brl*,Brr*を下記数7,
8により計算できる。
【0017】
【数7】
【0018】
【数8】
【0019】そして、前記数7,8により計算された目
標制動力Brl*,Brr*を各後輪RWl,RWrに付与すれ
ば、前輪FWのコーナリングフォースFfによる車両重
心回りのモーメントと、後輪RWのコーナリングフォー
スFr と制動力の合力による車両重心回りのモーメント
とが釣り合うので、車両のドリフトアウトが防止され
る。また、これによれば、各後輪RWl,RWrに各最大
摩擦力Frlmax,Frrmaxを発揮させるとともに、前輪F
Wにその最大摩擦力Ffmaxに等しい最大コーナリングフ
ォースFfmaxを発揮させているので、車両として最大の
コーナリングフォースを利用できる次に、車両がスピン
する場合に前輪FWに付与される制動力の適正値を計算
する一方法について説明する。前記場合と同様に、前輪
FWの最大コーナリングフォースFfmaxであり、各前輪
FWl,FWrの接地荷重がそれぞれWfl,Wfrであると
すると、各前輪FWl,FWrの各最大摩擦力Fflmax,
Ffrmaxは下記数9,10により表される。なお、下記
数9,10中のWfl0,Wfr0は車両の静止状態又は直進
状態における各前輪FWl,FWrの接地荷重(定数)で
ある。
【0020】
【数9】
【0021】
【数10】
【0022】ここで、前記の場合のように、各前輪FW
l,FWr の各最大摩擦力Fflmax,Ffrmaxを表す摩擦
円(図7参照)を想定する。前輪FWl,FWr に制動
力を付与した状態において、各最大摩擦力Frlmax,Fr
rmaxを表す各ベクトルと車両横方向とのなす角をφf と
すると、前輪FWl,FWrの合計コーナリングフォース
Ff 及び前輪FWl,FWrの制動によるモーメントMb
は下記数11,12のように表される。なお、下記数1
2中のTf は車両前輪位置のトレッド(定数)である。
【0023】
【数11】Ff=Fflmax・cosφf+Ffrmax・cosφf
【0024】
【数12】 Mb=(Fflmax・sinφf−Ffrmax・sinφf)・Tf/2 この場合も、前輪FWl,FWrのコーナリングフォース
Ffによる車両重心回りのモーメントa・Ffと、前輪F
Wl,FWrの制動力によるモーメントMbと、後輪RW
l,RWrのコーナリングフォースFrによる車両重心回
りのモーメンb・Frとの釣合を考えると下記数13を満
足するので、下記数14が成立する。
【0025】
【数13】a・Ff+Mb−b・Fr=0
【0026】
【数14】a・(Fflmax・cosφf+Ffrmax・cosφf)+(F
flmax・sinφf−Ffrmax・sinφf)・Tf/2=b・Fr=b・
Frmax 前記数14中に含まれる変数(前記数9,10で定義さ
れるFflmax,Ffrmaxも含めて)は、各前輪FWl,F
Wrの接地荷重Wfl,Wfrと角度φf だけであるので、
接地荷重Wfl,Wfrを検出するようにすれば、前記角度
φf を簡単に計算することができる。そして、この角度
φf 及び前記検出する接地荷重Wfl,Wfrを用いれば、
各前輪FWl,FWrの目標制動力Bfl*,Bfr*を下記数
15,16により計算できる。
【0027】
【数15】
【0028】
【数16】
【0029】そして、前記数15,16により計算され
た目標制動力Bfl*,Bfr*を各前輪FWl,FWrに付与
すれば、前輪FWl,FWrのコーナリングフォースFf
と制動力の合力による車両重心回りのモーメントと、後
輪RWl,RWrのコーナリングフォースFr による車両
重心回りのモーメントとが釣り合うので、車両のスピン
が防止される。また、この場合も、各前輪FWl,FWr
に各最大摩擦力Fflmax,Ffrmax を発揮させるととも
に、後輪RWl,RWrにその最大摩擦力Frmaxに等しい
最大コーナリングフォースFrmaxを発揮させているの
で、車両として最大のコーナリングフォースを利用でき
る。
【0030】なお、前記制御方法においては、後輪RW
l,RWrに制動力を付与する場合でも、前輪FWl,F
Wrに制動力を付与する場合でも、制動力とコーナリン
グフォースの合成力と車両横方向とのなす角度φr,φf
を左右同一にしたが、これら角度φr,φfを左右別々に
してもよい。この場合、各後輪RWl,RWrに関する前
記角度φr をそれぞれφrl,φrrと表すとともに、各前
輪FWl,FWrに関する角度φfをそれぞれφfl,φfr
と表すと、上記数6,14はそれぞれ下記数17,18
のようになる。
【0031】
【数17】b・(Frlmax・cosφrl+Frrmax・cosφrr)+
(Frrmax・sinφrr−Frlmax・sinφrl)・Tr/2=a・Ff
=a・Ffmax
【0032】
【数18】a・(Fflmax・cosφfl+Ffrmax・cosφfr)+
(Fflmax・sinφfl−Ffrmax・sinφfr)・Tf/2=b・Fr
=b・Frmax これらの数17,18においては、接地荷重Wrl,Wrr
を検出するようにしても、数17においては変数として
2つの角度φrl,φrrを含んでいるとともに、数18に
おいては変数として2つの角度φfl,φfrを含んでい
る。したがって、これらの場合には、下記数19,20
に示す左右の合計制動力Br,Bfが最大になる条件を付
加して非線形計画法などの適用により各角度φrl,φr
r,φfl,φfrを計算する。
【0033】
【数19】Br=Frlmax・sinφrl+Frrmax・sinφrr
【0034】
【数20】Bf=Fflmax・sinφfl+Ffrmax・sinφfr そして、ドリフトアウトの場合には各後輪RWl,RWr
の目標制動力Brl*,Brr* を下記数21,22により
それぞれ計算し、スピンの場合には各前輪FWl,FWr
の目標制動力Bfl*,Bfr*を下記数23,24によりそ
れぞれ計算する。
【0035】
【数21】
【0036】
【数22】
【0037】
【数23】
【0038】
【数24】
【0039】そして、ドリフトアウトの場合には目標制
動力Brl*,Brr* を各後輪RWl,RWrにそれぞれ付
与し、スピンの場合には目標制動力Bfl*,Bfr*を各前
輪FWl,FWr にそれぞれ付与すれば、車両の制動力
がより精度よく制御されて車両の挙動はより良好に修正
される。
【0040】b.具体的な装置 次に、上述した手法を用いた本発明に係る装置の一実施
例を図面を用いて説明する。図1は本発明に係る車両の
挙動制御装置を適用した車両用ブレーキ装置を概略的に
示すとともに、同装置を制御する電気制御装置をブロッ
ク図により示している。
【0041】ブレーキ装置は、ブレーキペダル11の踏
み込み操作に応答して、ブレーキ油を第1及び第2ポー
トから圧送するマスタシリンダ12を備えている。マス
タシリンダ12の第1ポートは、電磁バルブ21,31
が図示状態にあるとき、両バルブ21,31を介して左
右前輪用のホイールシリンダ22,32にそれぞれ連通
する。また、マスタシリンダ12の第2ポートは、電磁
バルブ41,51が図示状態にあるとき、プロポーショ
ナルバルブ13及び電磁バルブ41,51を介して左右
後輪用のホイールシリンダ42,52にそれぞれ連通す
る。
【0042】また、この車両用ブレーキ装置は油圧ポン
プ14を備え、同ポンプ14はリザーバ15から汲み上
げた油を高圧油路L1に供給する。高圧油路L1には高圧油
を蓄えるアキュムレータ16が接続されている。この高
圧油路L1とリザーバ15に接続した低圧油路L2との間に
は、左右前輪及び左右後輪用の各ブレーキ油圧制御装置
20,30,40,50が接続されている。左前輪用の
ブレーキ油圧制御装置20は、前述した電磁バルブ21
及びホイールシリンダ22の他に、増圧用の電磁バルブ
23及び減圧用の電磁バルブ24を備えている。電磁バ
ルブ23は、電磁バルブ21が図示状態から切り換えら
れているとき、図示状態にて高圧油路L1をホイールシリ
ンダ22に連通させ、かつ図示状態から切り換えられた
状態にて前記連通を禁止する。電磁バルブ24は、電磁
バルブ21が図示状態から切り換えられているとき、図
示状態から切り換えられた状態にてホイールシリンダ2
2を低圧油路L2に連通させ、かつ図示状態にて前記連通
を禁止する。
【0043】右前輪用のブレーキ油圧制御装置30も、
前述した電磁バルブ31及びホイールシリンダ32の他
に、左前輪用のブレーキ油圧制御装置20の場合と同様
に機能する電磁バルブ33,34を備えている。左後輪
用のブレーキ油圧制御装置40も、前述した電磁バルブ
41及びホイールシリンダ42の他に、左前輪用のブレ
ーキ油圧制御装置20の場合と同様に機能する電磁バル
ブ43,44を備えている。右後輪用のブレーキ油圧制
御装置50も、前述した電磁バルブ51及びホイールシ
リンダ52の他に、左前輪用のブレーキ油圧制御装置2
0の場合と同様に機能する電磁バルブ53,54を備え
ている。なお、前述した各電磁バルブは非通電時にそれ
ぞれ図示状態に保たれ、通電により図示状態から切り換
えられる。
【0044】次に、これらの電磁バルブを制御する電気
制御装置について説明する。電気制御装置は、車速セン
サ61、舵角センサ62、横加速度センサ63、ヨーレ
ートセンサ64、荷重センサ65a〜65d及び油圧セ
ンサ66a〜66dを備えている。これらの各センサ6
1〜64は、車速V、前輪操舵角(ハンドル舵角)θ
f、横加速度Gy及びヨーレートγをそれぞれ検出して、
これらの物理量を表す各検出信号を出力する。なお、前
輪操舵角(ハンドル舵角)θf、横加速度Gy及びヨーレ
ートγはそれぞれ左方向を正としかつ右方向を負とす
る。荷重センサ65a〜65dは各輪位置のサスペンシ
ョン装置内にそれぞれ装備されているストロークセンサ
で代用することができ、ばね上部材(車体)の車輪(路
面)に対する上下方向の各変位量を測定するとともに同
測定した各変位量とサスペンション装置のばね係数との
積を計算し、同計算した積から車体の振動成分を除去し
た値と予め決められた標準荷重値(初期荷重値)との加
算値を各前輪及び後輪の各荷重Wfl,Wfr,Wrl,Wrr
として検出する。油圧センサ66a〜66dはホイール
シリンダ22,32,42,52にそれぞれ付与されて
いるブレーキ油圧を測定することにより各輪に付与され
ている制動力Ba〜Bd を検出して、同制動力Ba〜Bd
を表す検出信号を出力する。
【0045】これらの各センサ61〜64,65a〜6
5dにはマイクロコンピュータ70が接続されている。
マイクロコンピュータ70は図2のフローチャートに対
応したプログラムを実行して、車両がドリフトアウト状
態又はスピン状態になったとき、ブレーキ装置を制御し
て前記ドリフトアウト状態又はスピン状態を自動的に是
正するための制御信号をブレーキ制御回路80に出力す
る。ブレーキ制御回路80は油圧センサ66a〜66d
にも接続されており、各電磁バルブ21,23,24,
31,33,34,41,43,44,51,53,5
4の通電及び非通電を制御することにより、ホイールシ
リンダ22,32,42,52に対するブレーキ油の給
排を制御する。
【0046】次に、上記のように構成した実施例の動作
を説明する。マイクロコンピュータ70は車両の始動に
より図2のステップ100にてプログラムの実行を開始
して、ステップ102〜130からなる循環処理を繰り
返し実行する。ステップ102にて各センサ61〜6
4,65a〜65dからそれぞれ車速V、前輪操舵角θ
f、横加速度Gy,ヨーレートγ及び荷重Wfl,Wfr,W
rl,Wrr を表す検出信号を入力して、ステップ104
にて前記入力した車速V、横加速度Gy 及びヨーレート
γを用いて下記数25の演算の実行により車両のスリッ
プ角βを計算する(図3参照)。
【0047】
【数25】β=∫(GY/V−γ)dt なお、本実施例では車両のスリップ角βを前述のように
前記数25の積分演算により計算するようにしたが、こ
の積分演算に代えて1次遅れ疑似積分演算によりスリッ
プ角βを計算するようにしてもよい。また、車両のスリ
ップ角βを実測するようにしてもよい。
【0048】次に、ステップ106にて前記計算した車
両のスリップ角β、前記入力したヨーレートγ、車速V
及び前輪操舵角θf を用いて下記数26,27により前
輪FWl,FWrのスリップ角αf及び後輪RWl,RWr
のスリップ角αrを計算する(図3参照)。なお、下記
数26,27中、aは車両重心Oと前輪車軸の距離を表
す予め与えられた固定値であり、bは車両重心Oと後輪
車軸の距離を表す予め与えられた固定値である。
【0049】
【数26】αf=θf−β+a・γ/V
【0050】
【数27】αr=β−b・γ/V 次に、ステップ108にて前記入力したヨーレートγの
時間微分値dγ/dtを計算するとともに、この時間微分値
dγ/dtと横加速度Gy を用いた下記数28,29により
FWl,FWrのコーナリングフォースFf および後輪R
Wl,RWrのコーナリングフォースFr を計算する。な
お、下記数28,29中、Mは車両重量を表す予め与え
られた固定値であり、Iは車両のヨー慣性モーメントを
表す予め与えられた固定値である。
【0051】
【数28】
【0052】
【数29】
【0053】このようなステップ106,108の処理
においては前回計算されたスリップ角αf,αr及びコー
ナリングフォースFf,Frもマイクロコンピュータ70
内のRAMに記憶されているようになっており、次のス
テップ110にて前回計算したスリップ角αf(n-1),α
r(n-1)およびコーナリングフォースFf(n-1),Fr(n-1)
と今回計算したスリップ角αf(n),αr(n)およびコーナ
リングフォースFf(n),Fr(n)とを用いた下記数30,
31の微分演算によりコーナリングフォースFf,Frを
スリップ角αf,αrでそれぞれ偏微分した偏微分値H
f,Hrを計算する。
【0054】
【数30】
【0055】
【数31】
【0056】次に、ステップ112にて前記偏微分値H
f,Hrのいずれか一方が負であるか否かを判定する。こ
こで、これらの偏微分値Hf,Hrの物理的意味について
説明しておく。スリップ角αf,αrがタイヤの特性など
で定まる所定角α0 以下では、図4に示すように、スリ
ップ角αf,αrの増加にしたがってコーナリングフォー
スFf,Frが増加して最大コーナリングフォースFfma
x,Frmaxに達する。しかし、スリップ角αf,αrが同
所定角α0 を越えるとコーナリングフォースFf,Frは
減少し始める。このスリップ角αf,αrが所定角α0に
達した時点が前輪FWl,FWr及び後輪RWl,RWrの
グリップ限界であり、同スリップ角αf,αrが所定角α
0 を越えると車両はドリフトアウト又はスピンすること
になる。したがって、偏微分値Hf,Hrの正負を判定す
ることにより、前輪FWl,FWr及び後輪RWl,RWr
がスリップ限界に達していることを検出できる。
【0057】いま、前輪FWl,FWrも後輪RWl,R
Wrもスリップ限界に達していなくて偏微分値Hf,Hr
が共に正であれば、ステップ112にて「NO」と判定
してプログラムをステップ118に進める。ステップ1
18においては、制動力制御を行わないことを表す制御
信号をブレーキ制御回路80に出力する。ブレーキ制御
回路80は同制御信号に応答して全ての電磁バルブ2
1,23,24,31,33,34,41,43,4
4,51,53,54の通電を解除して、同バルブ2
1,23,24,31,33,34,41,43,4
4,51,53,54を図示状態に保つ。このような状
態で、ドライバが車両走行中にブレーキペダル11を踏
み込み操作すると、マスタシリンダ12の第1及び第2
ポートからブレーキ油が吐出される。第1ポートから吐
出されたブレーキ油は電磁バルブ21,31を介してホ
イールシリンダ22,32に供給されるとともに、第2
ポートから吐出されたブレーキ油はプロポーショナルバ
ルブ13及び電磁バルブ41,51を介してホイールシ
リンダ42,52に供給される。これにより、この場合
には、ブレーキペダル11の踏み込み操作に応じた制動
力が各輪に付与されて、車両は制動される。
【0058】一方、前輪FWl,FWr又は後輪RWl,
RWrの一方がスリップ限界に達して両偏微分値Hf,H
rのいずれか一方が負になると、ステップ112にて
「YES」と判定してプログラムをステップ114,1
16に進める。ステップ114,116においては、前
輪FWl,FWrのコーナリングフォースFf による車両
重心回りのモーメントa・Ff と、後輪RWl,RWrの
コーナリングフォースFrによる車両重心回りのモーメ
ントb・Frとを比較する。
【0059】前輪側モーメントa・Ffが後輪側モーメン
トb・Frより小さければ、すなわち前輪FWl,FWrが
スリップ限界に達していて車両がドリフトアウト状態に
あれば、ステップ114にて「YES」と判定してプロ
グラムをステップ120〜124に進める。ステップ1
20においては、前記入力した左右後輪RWl,RWrに
関する荷重Wrl,Wrrを用いて上記数1,2,6を解く
ことによって角度φrを計算する。ステップ122にお
いては、前記解いた角度φr 及び荷重Wrl,Wrrを用い
た数7,8の計算により、左右後輪RWl,RWrの各目
標制動力Brl*,Brr*を計算する。ステップ124にお
いては、左右後輪RWl,RWr の制動力制御を行うこ
とを表す制御信号と同後輪RWl,RWrの各目標制動力
Brl*,Brr*を表す制御信号をブレーキ制御回路80に
出力する。
【0060】ブレーキ制御回路80はまず電磁バルブ2
1,31,41,51に通電する。これにより、電磁バ
ルブ21,31,41,51が図示状態から切り換えら
れるので、マスタシリンダ12からホイールシリンダ2
2,32,42,52へのブレーキ油の供給路は閉ざさ
れて、同シリンダ22,32,42,52に対するブレ
ーキ油の給排は電磁バルブ23,24,33,34,4
3,44,53,54の制御下におかれる。 この状態
で、ブレーキ制御回路80は左右前輪FWl,FWr 用
のブレーキ油圧制御装置20,30内の電磁バルブ2
3,24,33,34を通電する。これにより、ホイー
ルシリンダ22は電磁バルブ21,24を介して低圧油
路L2に接続されるとともに、ホイールシリンダ32も電
磁バルブ31,34を介して低圧油路L2に接続されるの
で、左右前輪FWl,FWrには制動力は付与されない。
【0061】また、ブレーキ制御回路80は前記計算し
た左右後輪RWl,RWrの各目標制動力Brl*,Brr*と
油圧センサ66c,66dにより検出された各検出制動
力Bc,Bdとをそれぞれ比較しながら、ブレーキ油圧制
御装置40,50内の各電磁バルブ43,44,53,
54の通電・非通電を制御して、 左右後輪RWl,RW
r に目標制動力Brl*,Brr*をそれぞれ付与する。すな
わち、各目標制動力Brl*,Brr*が各検出制動力Bc,
Bdより大きければ、電磁バルブ43,44,53,5
4の通電を解除し、高圧油路L1を電磁バルブ43,4
1,53,51を介してホイールシリンダ42,52に
接続して、同シリンダ42,52内のブレーキ油圧を増
加させる。各目標制動力Brl*,Brr*が各検出制動力B
c,Bdより小さければ、電磁バルブ43,44,53,
54に通電して、ホイールシリンダ42,52を電磁バ
ルブ41,44,51,54を介して低圧油路L2に接続
して、同シリンダ42,52内のブレーキ油圧を減少さ
せる。また、各目標制動力Brl*,Brr*が各検出制動力
Bc,Bdに等しければ、電磁バルブ43,53に通電す
るとともに電磁バルブ44,54の通電を解除し、ホイ
ールシリンダ42,52を高圧油路L1及び低圧油路L2か
ら切り離して、同シリンダ42,52内のブレーキ油圧
をそのままに維持する。
【0062】これにより、上記制御手法で説明したよう
に、前輪FWl,FWrのコーナリングフォースFf(=
Ffmax)による車両重心回りのモーメントと、後輪RW
l,RWrのコーナリングフォースFrと制動力Brl*,B
rr*の合力による車両重心回りのモーメントとが釣り合
うので、車両のドリフトアウトが防止される。また、こ
れによれば、各後輪RWl,RWrに各最大摩擦力Frlma
x,Frrmaxを発揮させるとともに、前輪FWにその最大
摩擦力Ffmaxに等しい最大コーナリングフォースFfmax
を発揮させているので、車両として最大のコーナリング
フォースを利用できる前記場合とは逆に、前輪側モーメ
ントa・Ffが後輪側モーメントb・Frより大きければ、
すなわち後輪RWl,RWrがスリップ限界に達していて
車両がスピン状態にあれば、ステップ116にて「YE
S」と判定してプログラムをステップ126〜130に
進める。ステップ126においては、前記入力した左右
前輪FWl,FWrに関する荷重Wfl,Wfrを用いて上記
数9,10,14を解くことによって角度φfを計算す
る。ステップ128においては、前記解いた角度φf及
び荷重Wfl,Wfrを用いた数15,16の計算により、
左右前輪FWl,FWrの各目標制動力Bfl*,Bfr*を計
算する。ステップ130においては、左右前輪FWl,
FWrの制動力制御を行うことを表す制御信号と同前輪
FWl,FWrの各目標制動力Bfl*,Bfr*を表す制御信
号をブレーキ制御回路80に出力する。
【0063】ブレーキ制御回路80は、前述の場合と同
様に、まず電磁バルブ21,31,41,51に通電す
るとともに、左右後輪RWl,RWr用のブレーキ油圧制
御装置40,50内の電磁バルブ43,44,53,5
4を通電して左右後輪RWl,RWr に制動力が付与さ
れないようにする。また、ブレーキ制御回路80は、前
記場合のように、前記計算した左右前輪FWl,FWrの
各目標制動力Bfl*,Bfr*と油圧センサ66a,66b
により検出された各検出制動力Ba,Bbとをそれぞれ比
較しながら、ブレーキ油圧制御装置20,30内の各電
磁バルブ23,24,33,34の通電・非通電を制御
して、左右前輪FWl,FWrに各目標制動力Bfl*,Bf
r*をそれぞれ付与する。
【0064】これにより、上記制御手法で説明したよう
に、前輪FWl,FWrのコーナリングフォースFfと制
動力Bfl*,Bfr*の合力による車両重心回りのモーメン
トと、後輪RWl,RWr のコーナリングフォースFr
(=Frmax)による車両重心回りのモーメントとが釣り
合うので、車両のスピンが防止される。また、この場合
も、各前輪FWl,FWrに各最大摩擦力Fflmax,Ffrm
axを発揮させるとともに、後輪RWl,RWrにその最大
摩擦力Frmaxに等しい最大コーナリングフォースFrmax
を発揮させているので、車両として最大のコーナリング
フォースを利用できる。
【0065】以上説明したように、上記実施例によれ
ば、マイクロコンピュータ70は、ステップ112〜1
16の処理(検出手段)により前輪FWl,FWr及び後
輪RWl,RWrがグリップ限界にあることをそれぞれ検
出し、前輪FWl,FWrがグリップ限界にあれば、ステ
ップ120,122の処理(第1計算手段)により後輪
RWl,RWrの目標制動力Brl*,Brr* を計算してい
る。また、後輪RWl,RWr がグリップ限界にあれ
ば、ステップ126,128の処理(第2計算手段)に
より前輪FWl,FWrの目標制動力Bfl*,Bfr*を計算
している。これらの各目標制動力Brl*,Brr*,Bfl
*,Bfr*は、グリップ限界に達している車輪のコーナリ
ングフォースによる車両重心回りのモーメントと、グリ
ップ限界に達していない車輪に付与された制動力と同車
輪のコーナリングフォースの合力による車両重心回りの
モーメントとが釣り合うように定められ、ステップ12
4,130の処理(制御手段)により、ブレーキ制御回
路80(制御手段)と協働して、前記各目標制動力Brl
*,Brr*,Bfl*,Bfr*を後輪RWl,RWr又は前輪F
Wl,FWr に付与するようにしたことを特徴としてい
る。このように、上記実施例によれば、車両重心回りの
モーメントに着目して、グリップ限界に達していない車
輪側に制動力を付与して前輪側及び後輪側の車両重心回
りのモーメントが等しくなるようにしたので、制動力の
付与が効果的になされるとともに車両のドリフトアウト
及びスピンが防止される。
【0066】なお、上記実施例においては、ステップ1
20,126にて上記数1,2,6,9,10,14を
用いて角度φr,φfを計算するとともに、ステップ12
2,128にて上記数7,8,15,16を用いて 目
標制動力Brl*,Brr*,Bfl*,Bfr*を計算するように
したが、上述の制御手法で説明したように、ステップ1
20,126にて上記数1,2,9,10,17〜20
を用いて角度φrl,φrr,φfl,φfrを計算するととも
に、ステップ122,128にて上記数21〜24を用
いて目標制動力Brl*,Brr*,Bfl*,Bfr*を計算する
ようにしてもよい。これにより、上述のように、車両の
制動力が上記制御手法の説明のように精度よく制御され
て車両のドリフトアウト及びスピンはより良好に修正さ
れる。
【0067】また、上記実施例においては、ステップ1
12〜116の処理により前輪FWl,FWr及び後輪R
Wl,RWrがグリップ限界にあることをそれぞれ検出す
るようにした。しかし、前輪FWl,FWrがグリップ限
界にあることは偏微分値Hfが負であることに対応する
とともに、後輪RWl,RWrがグリップ限界にあること
は偏微分値Hr に対応するので、ステップ114,11
6の処理を省略して、ステップ112の判定処理にて、
偏微分値Hf が負であればプログラムをステップ120
に進め、かつ偏微分値Hr が正であればプログラムをス
テップ126に進めるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係る車両のブレーキ装置
と同装置のための電気制御装置を概略的に示す図であ
る。
【図2】 図1のマイクロコンピュータにて実行される
プログラムのフローチャートである。
【図3】 車両、前輪及び後輪の各スリップ角を説明す
るための車両の2輪モデル図である。
【図4】 前輪及び後輪のスリップ角に対するコーナリ
ングフォースの変化特性を示すグラフである。
【図5】 本発明の特徴に係る前輪及び後輪の各コーナ
リングフォースによる車両重心回りのモーメントを説明
するための車両の2輪モデル図である。
【図6】 後輪に制動力を付与した場合における前記モ
ーメントの変化状態を説明するための車両モデル図であ
る。
【図7】 前輪に制動力を付与した場合における前記モ
ーメントの変化状態を説明するための車両モデル図であ
る。
【符号の説明】
11…ブレーキペダル、12…マスタシリンダ、20,
30,40,50…各輪用のブレーキ油圧制御装置、2
2,32,42,52…ホイールシリンダ、61…車速
センサ、62…舵角センサ、63…横加速度センサ、6
4…ヨーレートセンサ、65a〜65d…荷重センサ、
66a〜66d…油圧センサ、70…マイクロコンピュ
ータ、80…ブレーキ制御回路。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】前輪及び後輪がグリップ限界に達している
    ことをそれぞれ検出する検出手段と、 前記検出手段によって前輪がグリップ限界に達したこと
    が検出されたとき、前輪のコーナリングフォースによる
    車両重心回りの前輪側モーメントと、後輪のコーナリン
    グフォースと制動力の合力による車両重心回りの後輪側
    モーメントとが釣り合うように後輪のための第1目標制
    動力を計算する第1計算手段と、 前記検出手段によって後輪がグリップ限界に達したこと
    が検出されたとき後輪のコーナリングフォースによる車
    両重心回りの後輪側モーメントと、前輪のコーナリング
    フォースと制動力の合力による車両重心回りの前輪側モ
    ーメントとが釣り合うように前輪のための第2目標制動
    力を計算する第2計算手段と、 前記検出手段によって前輪がグリップ限界に達したこと
    が検出されたとき、前記計算された第1目標制動力に基
    づく制御信号を後輪用のブレーキ装置に出力して後輪に
    同第1目標制動力を付与するとともに、前記検出手段に
    よって後輪がグリップ限界に達したことが検出されたと
    き前記計算された第2目標制動力に基づく制御信号を前
    輪用のブレーキ装置に出力して前輪に同第1目標制動力
    を付与する制御手段とを備えた車両の挙動制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09193776A (ja) * 1996-01-16 1997-07-29 Toyota Motor Corp 車輌の挙動制御装置
KR19980080743A (ko) * 1997-03-27 1998-11-25 제임스이.미러 차량의 자세 제어장치

Cited By (3)

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KR19980080743A (ko) * 1997-03-27 1998-11-25 제임스이.미러 차량의 자세 제어장치
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