JPH07232311A - 耐火物の減圧振動鋳込み方法 - Google Patents

耐火物の減圧振動鋳込み方法

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JPH07232311A
JPH07232311A JP6028282A JP2828294A JPH07232311A JP H07232311 A JPH07232311 A JP H07232311A JP 6028282 A JP6028282 A JP 6028282A JP 2828294 A JP2828294 A JP 2828294A JP H07232311 A JPH07232311 A JP H07232311A
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JP
Japan
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vibrating
vibration
screen
sieve
casting
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JP6028282A
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English (en)
Inventor
Toshihisa Sasaki
俊久 佐々木
Tsutomu Fujiwara
勉 藤原
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KUROSAKI ROZAI KK
Kurosaki Refractories Co Ltd
Original Assignee
KUROSAKI ROZAI KK
Kurosaki Refractories Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐火物の配合物を減圧下で振動を与えながら
鋳込みする減圧振動鋳込みによる気泡を内蔵しない強
度、耐食性に優れた緻密質成形体を効率よく製造する方
法の提供。 【構成】 枠直上に配置した振動篩の上に予め混練した
耐火物配合物を収納した配合物ホッパーを設置してなる
減圧槽を0.5気圧以下に減圧後、篩を加振し、前記ホ
ッパーにより落下した配合物を脱気状態で振動篩を通過
せしめたのち枠内に充填する。これによって、耐火物の
配合物を落下させながら振動篩により脱気して鋳込み、
成形する事により、混練時の配合物の流動性を下げずに
配合物を脱気することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種の冶金炉や窯炉の
内張り材あるいはその他の部品等として使用される緻密
質耐火物を得るための耐火物の減圧振動鋳込みに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、この緻密質耐火物を得るための成
形体は、枠中に収納した耐火物配合物に棒状バイブレー
タを差し混み、収納枠中の配合物を加振しながら鋳込む
方法や電磁振動機やユーラスモーターの振動台の上に収
納枠を固定して振動を加え、更に、この振動に加えて棒
状バイブレーターによって加振する方法が採られてい
る。 しかしこの従来の振動鋳込み方法においては、配
合物中に空気を巻き込んだまま成形体化されるために、
得られた成形体にはその表面及び内部に多数の気泡が残
存する。この気泡は、製鋼炉の内張りに使用された場合
には内張りへの溶鋼やスラグの浸透、ガスの侵入を生じ
るだけでなく、成形体の耐用を低下させる局部溶損の原
因となる。
【0003】この成形体の残留気泡による問題を解決す
るため、この振動過程を減圧下で行う減圧振動鋳造方法
が種々提案されている。
【0004】例えば、特公昭56−43009号公報に
は、配合物を調整するための混練機と鋳込み枠を密閉に
し、減圧状態で鋳込枠に振動を与え、少しずつ混練機か
ら枠に配合物を投入して鋳込む減圧振動鋳造方法が開示
されている。
【0005】しかし、この方法は減圧下での混練時間や
鋳込みに時間が掛かるため、配合物中の水分が低下して
流動性が劣化し、いわゆる皮張り現象を生じて脱気不能
となり、脱気の効果を充分にもたらすことはできない。
このため、鋳込み時に配合中の流動性を確保するために
品質を犠牲にして過剰の添加水分で混練した配合物を使
用せざるを得なかったり、鋳込み時に減圧下での配合物
中の添加水分変動が作業性及び成形体の品質を不安定に
していた。
【0006】また、特公平3−54604号公報には、
減圧振動鋳造において、枠内に投入した配合物に上部開
放の小孔を多数形成し、枠内を減圧後、加振して材料を
充填し、加振した状態で大気圧に戻すということが開示
されている。
【0007】しかしながら、この減圧振動鋳造において
も、加振した状態で大気圧に戻す際に空気を巻き込むな
どの問題があるばかりでなく、脱気可能な上部開放の小
孔を多数形成するのは困難で実用的でない。また、上部
開放の小孔は枠に振動をかけることにより閉塞すると共
に、減圧下での鋳込み面の皮張りにより配合物内の脱気
を不能にする。
【0008】さらに、特公昭62−256609号公報
には、セメント組成物の減圧振動鋳込みに際して、下端
部が先細となったホッパーの上部開孔位置に孔あき板を
配置し、この孔あき板の上にセメント組成物を載せた状
態で、減圧下で振動を与えながら孔を通してホッパーの
下端からセメント組成物を流し込み、すなわち、打設)
することが示されている。
【0009】しかし、セメント組成物が減圧前に孔あき
板より落下し易い事や、一旦、減圧をして脱気したセメ
ント組成物を常圧下で打設するものであるためにホッパ
ー口より減圧ホッパー内に空気が流入したり、組成物中
に空気を巻き込む等により脱気が不充分となる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、原料
配合物を減圧下で振動を与えながら鋳込みする減圧振動
鋳込みによる従来の成形体の製造方法における欠点を解
消するもので、気泡を内蔵しない強度、耐食性に優れた
れんが、ブロック、施工体等の緻密質成形体を効率よく
製造あるいは施工する方法を提供することを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の減圧振動鋳込み
方法は、振動型枠と、同振動型枠上に配設した振動篩
と、同振動篩上に配設した材料投入容器と、同投入容器
の下方に配置した成形枠を収納した減圧槽による耐火物
の減圧振動鋳込み方法であって、前記減圧槽内を減圧
後、前記振動篩を加振して前記投入容器より同投入容器
内に収容された配合物を脱気状態で落下せしめ、前記振
動篩を通過せしめたのち、前記振動型枠内に充填するこ
とを特徴とする。
【0012】本発明に適用する耐火物は配合物を予め液
体で混練したものが好ましく、耐火性原料として通常用
いられている耐火骨材を使用し、粒度調整を行って、こ
れに結合剤を添加したものを基本とし、必要により、分
散剤、硬化調整剤の中のいずれか一種以上を添加してな
る通常の流し込み耐火物が使用でき、混練物中の液体は
水のほかに、耐火物のバインダーとして一般に使用され
る有機溶媒、無機溶媒、有機金属溶媒等を単独または組
み合わせて使用することが出来る。本発明の場合、液体
が3〜30重量%特に3〜10重量%の流し込み成形法
などに適している。勿論、液体が0.5〜3重量%程度
のセミウェットタイプの耐火物にも効果がある。
【0013】減圧のために使用される真空ポンプとして
は、汎用のドライ式またはオイル式真空ポンプ等を使用
し、吸気弁等で減圧度を調整する。減圧度については、
少なくとも0.5気圧以下、好ましくは、0.1気圧以
下が必要であり、鋳込み時に配合物中の液体がその液体
の飽和蒸気圧以下にしてはならない。というのは液体が
沸騰した後、気化して混練固化するためであり、そし
て、脱気を充分にするためには0.1気圧以下の減圧が
必要である。篩の振動数が300〜20000回/分、
好ましくは、500〜20000回/分が適用される。
そして、篩の振幅は0.05mm以上が必要であり、
0.1〜10mmがよい。より好ましくは、0.1〜5
mmである。
【0014】そして、振動篩と鋳込み型枠を同一の振動
源により振動する構造とすることができる。さらに、篩
の数を1枚とし、篩の大きさが125mm角以上で、か
つ篩の目の開きを0.1〜125mmとした篩を使用す
ることができる。また、篩の数を2枚あるいは2段以上
にし、篩の大きさが125mm角以上で、かつこれらの
正射影による篩の目の開きを0.1〜125mmとする
ことも可能である。
【0015】また、さらに、篩と枠の間に漏斗を設置
し、前記ホッパーより落下した配合物を脱気状態で振動
篩を通過せしめたのち、漏斗を伝わって枠内に充填する
方法とすることができる。
【0016】
【作用】本発明は減圧下でダンパーから配合物を落下す
る場合、短時間で落下しても振動篩の目を通らせること
により効率良く脱気できるという解明に基づいて完成し
たもので、耐火物の配合物を減圧下で落下させながら振
動篩により脱気して鋳込み成形するので、混練時の配合
物を一旦解ぐし、かつ流動性を下げずに脱気し、鋳造す
ることができる。
【0017】すなわち、減圧下において振動篩の目を通
らせない場合には、ダンパーから少量ずつ落下させても
落下時の配合物中の空気排除が不充分な状態で配合物が
型枠に投入されるので、型枠中の配合物に例えば棒状バ
イブレーターを差し込んで振動を与えて脱気促進を図っ
ても型枠内で配合物表面が皮張りをして表面硬化により
脱気不能となる。また、鋳込みに長時間を必要とするの
でホッパー中の配合物が液体の蒸発を起こして鋳込み途
中で配合物の流動性が下がって脱気不能となるばかりで
なく、配合物がダンパーから流れなくなったりする。こ
の様に減圧下での配合物は、時間の経過と共に配合物中
に添加している液体が著しく蒸発するので、鋳込み時間
が掛かると配合物中の流動性が下がってしまい、脱気が
困難になってしまう。
【0018】
【実施例】
実施例1 図1に示す製造装置を用いて本発明の減圧振動製造方法
を適用した例について具体的に説明する。
【0019】同図において、1は、電磁振動機又はユー
ラスモーターのような振幅、振動数が可変できる振動機
2及び発条3を備えた台座4の上に載置され固定金具5
で固定された鋳込み用枠を示す。
【0020】この鋳込み用型枠1の直上には、アームに
よって振動機と接続した篩6と、さらに、その上には、
開閉自在なダンパー7を設けた材料投入容器、実施例で
はホッパー8が設置され、このホッパー8は、上蓋9に
よって完全な密閉が可能となっている。これらは真空ポ
ンプに連通する吸引管10を有する減圧槽11に収納さ
れており、鋳込み用枠1は、パッキンでシールされた扉
12の開閉により出し入れが可能となっている。
【0021】この製造装置のホッパー8中には、予備調
整した耐火物配合物を投入しておく。上蓋9及び扉12
により減圧槽11を密閉した後、吸引管10を空気吸引
により減圧槽11を0.1気圧以下まで減圧しバルブ1
4を閉じる。次に電磁振動機又はユーラスモーターのよ
うな振幅、振動数が可変できる振動機13のスイッチを
入れ、篩6に振動をかけると共に、振動機2を駆動して
鋳込み用型枠1を加振する。その後ダンパー7を開きホ
ッパー8中の配合物を篩上に落とす。
【0022】落下した配合物は、振動機13による加振
により篩6上を転がり、広がりながら目の中を細かく分
散して型枠1の中に充填される。この時、配合物は篩の
目により細かく切られる事により、脱気が促進される。
【0023】ここで注意すべきことは、篩6の目の開き
の大きさは脱気を効率よくするためになるべく小さいも
のを使用する必要があることである。このため、配合物
に応じて骨材の最大粒径よりわずかに大きい程度のもの
を選定する。篩6は網篩、板篩が考えられるが、いずれ
も標準篩(JIS−Z−8801)を使用する。これ
は、線径があまり大きな網篩や、篩の目開きが小さな打
ち抜き金網を使用すると篩の空間率が少ないため、篩分
効率が低下して減圧下で配合物が篩網を通過する時に時
間がかかり、皮張りをおこして流動性が下がり脱気効率
が低下する。また、篩の枚数は多いほど脱気を促進する
が、1枚でも気泡は激減し充分な脱気効果を得られるの
で、配合物に合わせて1枚以上セットしても良い。但
し、こうした複数の篩を使用する場合には、各々の篩を
同一の振動源により振動をかけることもまた、それぞれ
別の振動源により振動をかけることも、或るいは、それ
らの方法を組み合わせて振動をかけることも可能であ
る。
【0024】本発明における篩の目の開きの大きさは前
述のように配合物や篩の性状により左右されるが、篩の
数を1枚にした場合は、例えば図2のW1で示される様
な目の開きが0.1〜125mmが望ましい。これより
小さいと篩分効率が低下して配合物の流動性が下がると
ともに、目詰まりを起こして脱気不能となる。また、こ
れより大きいと篩による脱気効率が低下する。更に篩の
数が2枚以上の場合には、各々の篩の目の開きが125
mm以上であっても、例えば図3のW2で示される様な
これらの正射影による目の開きが0.1〜125mmと
することで、結果的には篩の目の開きが0.1〜125
mmの篩を使用した場合と同様な脱気効率を奏すること
ができる。なおこの場合には、篩目の対角線方向に他の
篩をずらしても良い。
【0025】振動のかけ方としては、網を使用せず棒
を平行に並べて傾斜させ、配合物が斜面を滑り落ちる間
に篩分を行う棒篩と、篩網を用いるものがあり、篩網に
よる振動のかけ方としては、円筒、角筒状の篩面を水
平より5°前後傾斜した軸の周りに回転させて落下させ
る回転篩、樋状の篩面をその面内に往復的に揺り動か
して篩分と輸送も行う動揺(揺動)篩、篩面に平行な
面内に円運動を行わせ、かつ篩下にゴム球をおき、はね
上がらせる施動篩、篩面に直角方向の面内に振幅の小
さい高速度の振動を与える振動篩があり、これには電磁
石により往復運動を与える電磁式とモーター、爪車、カ
ム、偏心軸、不平衡重錘等の作用により往復運動を与え
る機械的振動式があり、これらの中で最も効率が高く処
理能力が大きい事から振動篩が望ましく、この振動篩と
他の篩方法を組み合わせても差し支えない。
【0026】本発明の場合、篩の振動数は300〜20
000回/分がよく、好ましくは500〜20000回
/分である。また、振幅は0.05mm以上が必要であ
り、0.1〜10mmがよく、好ましくは0.1〜5m
mである。
【0027】以上のように振動の表し方は振動数や振幅
を用いて表すことができるが、実用的には重力加速度G
を用いた振動加速度で表すことも多い。この振動加速度
は、振動のあらゆる波形は正弦波の組み合わせからでき
ていることから一般には振動数や振幅を用いて次のよう
に表される。
【0028】A=(2πf)2 d[cm/sec2 ] =(2πf)2 d/980[G] ここにA;振動加速度 f:振動数[Hz] d;振幅[cm] であり、振動加速度は振動数及び振幅を大きくする程、
その値は大きくなる。従って、例えば振動加速度を1G
から20Gへ上げることにより配合物にかかる振動が増
し、配合物の流動性が良好になる。この時、枠2の大き
さに合わせて、篩の大きさを決定し、落下した配合物が
篩の振動により型枠の外に飛散しない様にする。篩によ
る脱気効果を充分にもたせるには篩の大きさは、125
mm角以上が望ましい。
【0029】しかし、成形体が小型形状の場合、型枠の
大きさも小型になるため、篩の大きさも小さくならざる
を得なくなる。したがって、この様な場合、必要に応じ
て篩下に漏斗15を設置し、前記ホッパーより落下した
配合物が篩の振動により枠の外に飛散しない様にする。
漏斗の傾斜角は45°〜90°が良好でこれより小さい
と配合が漏斗内で滞留し、減圧下での配合の流動性が下
がる。
【0030】上記の場合、篩6を振動させるための手段
とした型枠1の上にセットしている振動機13で篩を振
動させて脱気を図り、かつ型枠1は専用振動機2により
加振する場合について説明したが、これに限定されず、 .例えば型枠上lに篩6を直接セットして固定し、振
動機2を加振して、あるいは台座4に篩を設けてその振
動を利用して篩を振動させても同様な作用を奏する。但
し、その場合にはダンパー7より落下した配合が篩で良
く流れるために振動機2には充分な加振度を必要とす
る。そのため、型枠や配合物重量の重くなる大型成形体
を鋳込む場合、振動機2以外に型枠に補助バイブレータ
ーを取り付ける等して型枠上に固定した篩に振動が伝わ
る様にしなければならない。その他に、.振動機2は
使用せずに振動機13のみを加振してその振動を利用し
て篩6に振動が伝わせ、かつ型枠にも振動機13の振動
を伝わせるようにする方法も可能である。
【0031】型枠1にかかる振動加速度は型枠内に配合
物が良く充填するように振動成形として既知なる振動を
与える。
【0032】即ち、振動加速度3〜10程度(振動数約
2000〜10000回/分程度)有る事が好ましい。
振動加速度が低すぎると、配合物がしばしばダンゴ状に
なり、成形体のコーナー部が未充填になったり、成形体
の組織劣化を招く。振動加速度が高過ぎると鋳込み時に
骨材中の微粉が分離してブリージングを生じて、成形体
の鋳込み面上部と下部との組織が不均一になる。
【0033】上記の装置を使用して、ホッパー8中にあ
る配合物はダンパー7より、振動篩6を通じて型枠1に
供給されるのであるが、配合物中の空気排除はダンパー
7から落下した配合物が減圧下で振動している篩6を通
過する際に、いったん篩に掛けられて配合物の最大粒径
よりわずかに大きい程度のものに細かく分断して、落下
時の表面積が著しく広がることで可能となる。型枠1に
充填した後の配合物は、型枠振動を停止して減圧槽11
中を常圧に戻し、鋳込み完了する。そして、この後、扉
12を開放し、型枠1を取り出し、養生、脱枠後必要に
より焼成する。 実施例1 上記の装置を用いて、表1に示す鋳込み用キャスタブル
配合物を、混練後ホッパー8に投入して減圧槽11内を
密閉し、0.1気圧に減圧した。上記型枠1には200
×400×600mmの金枠を使用した。その後、配合
物を振動数1715回/分で振動している篩網(目の大
きさ9.5mm)に通しながら約5分かけて鋳込みを行
なった。篩上の振動をデジタル表示式振動計を用いて加
振度と振幅を測定した所、加振度4Gで振幅1.5mm
であった。
【0034】この時型枠にかけた振動は、振動数420
0回/分であり、振幅は0.6mmであった。
【0035】鋳込み終了後、減圧槽11内を常圧に戻
し、金枠を取りだし、養生、脱型、乾燥を行なって成形
体の気泡の確認を行なった。その成形体の表面には、気
泡が認められず、X線TV装置を使用して成形体内部の
径3mm以上の気泡の数をチェックしたところ、ゼロだ
った。
【0036】成形体はその後、1400℃で還元焼成を
行い、サンプルを切り出して物性の測定をした。得られ
た結果を表2に示す。
【0037】なお、図1では型枠1の振動源2と篩用振
動源13とによる両方に振動源を設けた例であったが、
両方に設けることなく、いずれか一方のみでもよい。例
えば篩用振動源13と型枠1とを連結して型枠用振動源
2を略してもよい。
【0038】実施例2 次に、図1に示す装置において、減圧槽11内を0.2
気圧と高くし、他は、前記実施例1と同じ条件、配合物
方法で鋳込み、成形した。得られた成形体の表面、内部
気泡の確認を行ない、実施例1の成形体と比較したが大
差がなかった。得られた結果を表2に示す。
【0039】実施例3 同じく、図1に示す装置において、振動機13の調整を
行い、篩6にかかる振動数を300回/分、振幅を0.
07mmとして、他は前記実施例1と同じ条件、配合物
方法で鋳込み、成形した。ダンパー7より落下した配合
物は、篩6上でやや滞留気味であったが、それでも約5
分で鋳込み終えることが出来た。得られた結果は表2に
示すとおり、実施例1の場合と大差がなかった。
【0040】実施例4 さらに、図1に示す装置において、振動機13の調整を
行い、篩6にかかる振動数を420回/分、振幅を0.
14mmとして、他は前記実施例1と同じ条件、配合物
方法で鋳込み形成した。タンパー7より落下した配合物
は、実施例3と同様に篩6上でやや滞留気味であった
が、それでも約5分で鋳込み終えることが出来た。得ら
れた結果を表2に示すが、実施例1と大差がなかった。
【0041】実施例5 さらに、図1に示す装置において、振動機13の調整を
行い、篩6にかかる振動数を20000回/分、振幅を
3mmとして、他は前記実施例1と同じ条件、配合物方
法で鋳込み成形した。ダンパー7より落下した配合物
は、篩6上で急速にほぐれたため、ダンパー7の調整に
より約3分で鋳込むことが出来た。得られた結果を表2
に示すが、実施例1と大差がなかった。
【0042】実施例6 次に振動機13の調整を行い、篩6にかかる振動数を4
50回/分、振幅をl0mmとして、他は前記実施例1
と同じ条件、配合物方法で鋳込み成形した。実施例5同
様にダンパー7より落下した配合物は、篩6上で急速に
ほぐれたため、ダンパー7の調整により約3分で鋳込む
ことが出来た。得られた結果を表2に示すが、実施例1
と大差がなかった。
【0043】実施例7 次に、図4に示す製造装置によって、上記各実施例の場
合と同一の配合物を使用し、同形状の鋳込み成形を行っ
た。図4に示す製造装置において、図1に示す装置と異
なるのは、篩6を振動機13から切離し、型枠1に篩6
を篩、型枠にピン挿入孔を形成したフランジを設ける
か、篩と型枠をヒンジ結合させておき、型枠上端に篩が
嵌合するように、両者間を凹部や凸部を設けた脱着自在
部17によって固定した点である。他の部分は図1の場
合と同様である。同装置において、振動機2の振動を利
用して篩6に振動をかけた。これより、篩6の振動数と
振動の値は前記同様4200回/分で0.6mmにな
る。
【0044】他は、前記実施例1と同じ方法で鋳込み成
形した。得られた結果を表2に示すが、実施例1と大差
がなかった。
【0045】実施例8 次に、実施例7と同じく、図4に示す製造装置を使用
し、表5に示す配合物によって同形状の鋳込み、成形を
行った。表5に示す配合物が、前述の各実施例と異なる
のは、添加水分が15%でJIS R2553で示され
る標準軟度状態になる様に配合物の成分、粒度の調整を
した点である。これより、配合の状態は前述の実施例と
同じ様に、どちらも鋳込みに最適な標準軟度状態である
が、添加水分が10.5%増加した。その他は、前述の
実施例1と同じ方法で鋳込みを行った。その後、養成、
脱枠、乾燥を行って成形体の気泡の確認を行った。
【0046】その成形体の表面には、気泡が認められ
ず、X線TV装置を使用して成形体内部の径3mm以上
の気泡の数をチェックしたところ、前記実施例同様にゼ
ロだった。
【0047】実施例9 次に図5に示す製造装置によって、実施例1の場合と同
一の配合物を使用し、同形状の鋳込み成形を行った。図
5に示す製造装置において、図1および図4に示す装置
と異なるのは、篩6と同一形状の篩61を新たに上下2
段に2枚間隔を設けて、篩6は振動機13に取り付け、
篩61は実施例6の図4の装置と同様の要領によって型
枠1に固定した。他の条件は実施例4と同じにした。す
なわち、実施例1と同じ配合物をホッパーに投入し、振
動機13により振動している篩を通過せしめた後、振動
機2の振動を利用して型枠1に固定されて振動している
篩6を通過させて、篩を2枚使用して振動鋳込み成形を
行った。得られた結果を表2の示すが、実施例1と大差
はなかった。
【0048】なお、この図5の場合の篩6を型枠1に固
定することなく、篩6振動用振動源13に点線で示す連
結アーム16を設けて振動を伝えてもよい。
【0049】また、複数の篩を用いる場合、上述による
他、複数の各篩6、61にそれぞれ独立した振動源13
を設けるとともに、型枠1にも独立した振動源2を設け
てもよい。また、複数の各篩6、61と型枠1とを連結
し、型枠用振動源2のみによる構成としてもよい。ま
た、複数の各篩6、61と型枠1とを連結し、篩用振動
源のみによる構成としてもよい。
【0050】表3に示す比較例1は、実施例1と同じ配
合物をホッパーに投入し、篩6を通さず直接枠に鋳込
み、他の条件は前記実施例1と同じ方法で減圧振動成形
した。得られた成形体はその表面、及び内部に多くの気
泡が残存していた。
【0051】比較例2は、実施例1と同じ配合物をホッ
パーに投入し、篩6を通さずに直接型枠1に鋳込み、
0.1気圧の減圧下で型枠の中に棒状バイブレーターを
差し込んで5分の加振をかけて脱気を図った。他の条件
は実施例1と同じであった。得られた成形体はその表面
の上部に多くの気泡が残存した。
【0052】比較例3は、実施例1と同じ配合物を比較
例1同様にホッパーに投入した配合物を篩を通さずに直
接枠に鋳込んだ。但し、鋳込み時間を約10分掛けて少
量ずつ型枠の中に投入した。こうして得られた成形体の
気泡の状態は比較例1と大差がなかった。
【0053】比較例4は、実施例1と同じ配合物を常圧
下でホッパーに投入した配合物を篩を通さずに直接型枠
に鋳込んだ後、そのまま棒状バイブレーターを差し込ん
で5分の加振をかけて脱気を図り、鋳込み成形した。得
られた成形体の残存気泡は比較例1〜4の中で最も多く
認められた。
【0054】更に比較例1〜4の他に振動機13の加振
度を下げ、他の条件は実施例1と同じで鋳込みを行った
所、篩の振動数が300回/分未満、又は、振幅が0.
1mm以下になると配合物が篩を通過する際に時間がか
かりすぎて、配合物が篩上で流動性を失い、固化して成
形体が得られなかった。
【0055】表2及び表3に示す様に、本発明による減
圧振動鋳込み方法により得られた成形体は、その表面及
び内部の気泡を消失させると共に、組織が緻密になるた
めに低気孔率、高かさ比重で高強度の組織を得ることが
できる。
【0056】実施例10 図6に示す製造装置は、外径φ55mm、内径φ40m
m、長さ700mmの形状のセラミックスパイプの鋳込
み装置である。図6に示す製造装置において、前述の装
置と異なるのは、鋳込み口が狭い場合の例であり、ホッ
パー8より落下した配合物が、篩6の振動により枠1の
外に飛散しない様に篩下に漏斗15を配設した。これに
より、ホッパー8より落下した配合物は落下状態で振動
篩6を通過せしめた後、漏斗15を伝わって型枠1内に
充填される。また、配合物は表4に示す鋳込み用配合物
であり、脱気効果を高めるため、篩は目の大きさが2.
0mmのものを使用した。その他は、前述の実施例1と
同じ方法で鋳込みを行なった。その後、養生、脱型、乾
燥を行なって成形体の気泡の確認を行なった。その成形
体の表面には、気泡が認められず、X線TV装置を使用
して成形体内部の径3mm以上の気泡の数をチェックし
たところ、前記実施例同様にゼロだった。
【0057】なお、実施例及び比較例における物性値は
次の方法で測定した。
【0058】 かさ比重、気孔率・・・・JIS R2205−74 圧縮強さ・・・・・・・・JIS R2206−77 曲げ強さ・・・・・・・・JIS R2213−78
【表1】
【表2】
【表3】
【表4】
【表5】
【0059】
【発明の効果】本発明の減圧鋳込み方法によって以下の
効果を奏する。
【0060】(1)耐火物配合物を落下させながら振動
篩により脱気して鋳込み成形する事により、混練時の配
合を一旦ほぐし、かつ流動性を下げずに配合物を脱気す
る事ができる。
【0061】(2)短時問鋳込みが可能であるため、鋳
込み時間を短縮出来ると共に鋳込み時の水分の蒸発が少
ないので過剰の水分で混練した混練配合物を使用せずに
適正な液体量の鋳込みが可能となる。
【0062】(3)得られた成形体は、残留気泡が消失
して組織が緻密化し、耐食性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を実施する装置の例を示す断面図であ
る。
【図2】 本発明で使用する篩目の例を示す。
【図3】 本発明で使用する篩目の他の例を示す。
【図4】 本発明を実施する装置の他の例を示す断面図
である。
【図5】 本発明を実施する装置のさらに他の例を示す
断面図である。
【図6】 本発明を実施する装置のさらに他の例を示す
断面図である。
【符号の説明】
1 成形用枠 2 振動機 3 発条 4 台座 5 固定金具 6、61 篩 7 ダンパー 8 ホッパー 9 上蓋 10 吸引管 11 減圧槽 12 扉 13 振動機 14 バルブ 15 漏斗 16 連結ア
ーム 17 着脱自在部 W1 目の開き W2 正射影による目の開き

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動型枠と、同振動型枠上に配設した振
    動篩と、同振動篩上に配設した材料投入容器と、同投入
    容器の下方に配置した成形枠を収納した減圧槽による耐
    火物の減圧振動鋳込み方法であって、前記減圧槽内を減
    圧後、前記振動篩を加振して前記投入容器より同投入容
    器内に収容された配合物を脱気状態で落下せしめ、前記
    振動篩を通過せしめたのち、前記振動型枠内に充填する
    耐火物の減圧振動鋳込み方法。
  2. 【請求項2】 請求項1の記載において、混練物中の液
    体量を0.5〜30重量%とする耐火物の減圧振動鋳込
    み方法。
  3. 【請求項3】 請求項1の記載において、減圧槽内を減
    圧度を0.5気圧以下とし、かつ篩の振動数を300〜
    20000回/分とする耐火物の減圧振動鋳込み方法。
  4. 【請求項4】 請求項1の記載において、振動篩と振動
    型枠を同一の振動源によって振動する耐火物の減圧振動
    鋳込み方法。
  5. 【請求項5】 請求項1の記載において、振動篩と振動
    型枠を各々別の振動源によって振動する耐火物の減圧振
    動鋳込み方法。
  6. 【請求項6】 請求項1の記載において、振動篩の数が
    1枚又は複数枚であって、且つ同振動篩の大きさが12
    5mm角以上で、かつこれらの正射影による篩の目の開
    きを0.1〜125mmである耐火物の減圧振動鋳込み
    方法。
  7. 【請求項7】 請求項6の記載において、複数の振動篩
    の中の一つは篩用振動源によって振動せしめ、他の振動
    篩は型枠用振動源により型枠とともに振動する耐火物の
    減圧振動鋳込み方法。
  8. 【請求項8】 請求項6の記載において、複数の振動篩
    の中の何れか又は全てを篩用振動源によって振動せし
    め、他の振動篩は型枠用振動源により型枠とともに振動
    する耐火物の減圧振動鋳込み方法。
  9. 【請求項9】 請求項6の記載において、複数の振動篩
    の中の何れか又は全てを篩用振動源によって振動せしめ
    る耐火物の減圧振動鋳込み方法。
  10. 【請求項10】 請求項6の記載において、複数の振動
    篩の中の何れか又は全てを型枠用振動源によって振動せ
    しめる耐火物の減圧振動鋳込み方法。
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