JPH07231285A - 伝搬路推定装置及び移動通信受信装置 - Google Patents
伝搬路推定装置及び移動通信受信装置Info
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- JPH07231285A JPH07231285A JP2094994A JP2094994A JPH07231285A JP H07231285 A JPH07231285 A JP H07231285A JP 2094994 A JP2094994 A JP 2094994A JP 2094994 A JP2094994 A JP 2094994A JP H07231285 A JPH07231285 A JP H07231285A
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Abstract
を提供する。また、データ判定精度が高い移動通信受信
装置を提供する。 【構成】 データ変調成分が除去された伝搬路特性だけ
を反映したデータ系列が入力され、そのデータ系列が受
けているドップラ周波数を検出するドップラ周波数推定
器7a、7bと、検出されたドップラ周波数に応じた数
の上記データ系列から、その伝搬路特性の推定値を得る
伝搬路推定器6a、6bとで伝搬路推定装置を構成し
た。適応RAKE合成を適用している移動通信受信装置
において、各受信波用の伝搬路推定器として上記構成の
ものを適用する。
Description
び、移動通信システムの受信装置に関するものである。
化した後、所定の拡散符号系列(例えばPN系列)で直
接拡散し、PSK変調して送信する移動通信システムが
検討されている。このような移動通信システムの受信装
置として、下記文献に記載されている適応RAKE(く
ま手)合成を適用して送信データを復調するものが提案
されている。
mela,”THE ADAPTIVE RAKE MATCHED FILTER IN A TIME
-VARIANT TWO-PATH CHANNEL ”,IEEE PIMRC'92 ,pp.4
41-445,1992年10月』 ここで、適応RAKE合成とは、受信装置又は送信装置
の移動に伴って周波数選択性フェージングを受けている
ベースバンド受信信号を逆拡散することにより、複数の
受信波(一般に、最も早いものは先行波と呼ばれ、それ
以外は全て遅延波と呼ばれている)に分離し、これら先
行波及び遅延波を信頼度に応じて重み付け合成し、パス
ダイバーシチを実現するものである。重み付けパラメー
タを正確に推定できた場合には、最大比合成ダイバーシ
チとなり、S/N比を最も良くすることができる。
有するフェージング伝搬路特性β・exp(jφ)の複
素共役を重み付けパラメータとすることが記載されてお
り、また、先行波及び遅延波についてのフェージング伝
搬路特性はそれぞれ、逆拡散によって得られた複素相関
信号Rに判定データdを乗積してデータ変調成分を除去
し、その信号の時間平均処理(移動平均処理)で推定で
きることが記載されている。
移動通信受信装置では、伝搬路特性の推定において、
『フェージング伝搬路の振幅特性及び位相特性の時間変
化はゆっくりであり、短い時間区間を考えると一定であ
る』、『ノイズは平均値0のランダムな値である』とい
う仮定を導入している。すなわち、上述のように、デー
タ変調成分が除去されたフェージング成分とノイズ成分
とでなる信号の時間平均処理によって伝搬路特性を推定
している。
移動しているときのような伝搬路特性の変化がはやくて
仮定が妥当でない場合には、伝搬路特性を正確に推定で
きず、データ判定が正確に行われないことも生じる。言
い換えると、上記仮定が有効に機能すると考えられる時
間区間は、伝搬路特性の変化の速さ(フェージング速
度)に応じて異なるものであるにも拘らず、処理を切り
替えていないため、伝搬路特性を正確に推定できず、デ
ータ判定が正確に行われないことも生じる。その結果、
データ判定を正確にできる移動通信受信装置が望まれて
いる。
推定器も種々提案されている。しかし、小型、軽量、低
消費電力化等の要請が高い、しかも伝搬路推定に係る受
信波の数(伝搬路推定器の数)が多いという特質を有す
る移動通信受信装置では、係数固定の伝搬路推定器で十
分な推定精度が得られるならば、適応型の伝搬路推定器
を適用するより好ましい。
数固定の伝搬路推定装置が望まれている。
に、第1の本発明においては、(1) データ変調成分が除
去された伝搬路特性だけを反映したデータ系列が入力さ
れ、そのデータ系列が受けているドップラ周波数を検出
するドップラ周波数推定器と、(2) 上述のデータ系列が
入力され、その伝搬路特性の推定値を得るものであっ
て、検出されたドップラ周波数に応じて、伝搬路特性の
推定値を得るために用いるデータ数を変更する伝搬路推
定器とで、伝搬路推定装置を構成した。
拡散符号系列で直接拡散し、デジタル位相変調して送信
された信号が与えられる移動通信受信装置に関する。
(1) 複数の無線伝搬路を通して受信された複数の受信波
のそれぞれに対応して設けられたものであって、いずれ
かの受信波に同期した拡散符号系列とベースバンド受信
信号との相関演算を行ない、相関演算信号を出力する複
数の相関演算手段と、(2) 各受信波に対応して設けられ
たものであって、判定データに基づいて、対応する相関
演算手段からの相関演算信号からデータ変調成分を除去
する複数のデータ変調成分除去手段と、(3) 各受信波に
対応して設けられたものであって、対応するデータ変調
成分除去手段から出力されたデータ変調成分が除去され
た信号に基づいて、ドップラ周波数を検出する複数のド
ップラ周波数推定手段と、(4) 各受信波に対応して設け
られたものであって、対応するデータ変調成分除去手段
から出力されたデータ変調成分が除去された信号に基づ
いて、無線伝搬路の伝搬路特性を推定し、重み付け用の
信号を出力するものであって、対応するドップラ周波数
推定手段からの検出ドップラ周波数に応じて、伝搬路の
推定に用いるデータ変調成分が除去された信号のデータ
数を変更する複数の無線伝搬路推定手段と、(5) 各受信
波に対応して設けられたものであって、対応する無線伝
搬路推定手段からの信号に基づき、対応する相関演算手
段からの相関演算信号に重み付けを行なう重み付け手段
と、(6) 全ての重み付け手段の出力を加算合成する合成
手段と、(7) この合成手段の出力に基づいてデータ判定
を行なう判定手段とでなる。
を適応的に変更させるものではなく、パラメータが固定
のものである。
では、パラメータが固定されているので、何等かの仮定
を導入して、種々の伝搬路特性に最も応じられるように
パラメータを決定しているが、限界がある。特に、フェ
ージング速度が速い場合に推定が悪くなり易い。そこ
で、完全な適応型ではないにしろ、フェージング速度に
応じた推定をできれば精度を向上できる。フェージング
速度とドップラ周波数とは密接な関係があるが、フェー
ジング速度よりドップラ周波数の方が、検出構成は簡単
になり、高速に検出できる。
は、多ければフェージングの時変性に追従できなくな
り、また、少なければノイズ成分の除去能力が低下し、
フェージング速度によって最適な数が異なっている。従
って、一律のデータ数で推定を行なうと精度が悪いこと
も生じる。
ち、ドップラ周波数を検出し、それに応じて伝搬路特性
の推定に用いるデータ数を切り替えることで、推定精度
を向上させようとしたものである。
伝搬路特性の推定精度が判定データの精度に影響を与え
る適応RAKE合成を適用している移動通信受信装置に
適用したものであり、これにより、構成を大型、複雑化
することなく、判定データの精度の向上を計ったもので
ある。
ら詳述する。この実施例の移動通信受信装置は、送信側
において、送信データを差動符号化した後、所定の拡散
符号系列(例えばPN系列)で直接拡散し、2相PSK
変調して送信した信号を、受信してデータ復調するもの
であり、先行波及び遅延波の計2波からデータを復調す
るものである。
理 移動通信では、当該受信装置又は相手送信装置の移動に
伴ってフェージングが発生する。そのため、ベースバン
ド受信信号の同相成分と拡散符号系列との相関を実数
部、ベースバンド受信信号の直交成分と拡散符号系列と
の相関を虚数部とする複素相関信号(逆拡散処理後の信
号)を考えると、先行波についての信号R1 及び遅延波
についての信号R2 はそれぞれ、(1) 式及び(2) 式に示
すようにフェージング伝搬路特性が影響されたものとな
る。
フェージング振幅特性、フェージング位相特性、ノイズ
であり、また、β2 、φ2 、N2 はそれぞれ、遅延波伝
搬路のフェージング振幅特性、フェージング位相特性、
ノイズである。また、dは+1又は−1をとる送信デー
タである。さらに、exp(jφ)は、周知のように、
cos φ+jsin φを指数表現で表したものである。
れぞれ、判定データdを乗算するとデータ変調成分を除
去できる。すなわち、−1又は1をとる判定データdの
成分が自乗されて1となったことになり、データ変調成
分が除去される。データ変調成分を除去された信号か
ら、各伝搬路でのフェージング特性β1 ・exp(jφ
1 )、β2 ・exp(jφ2 )を以下の仮定の基に推定
する。
性β(β1 又はβ2 )及びフェージング位相特性φ(φ
1 又はφ2 )の時間変化は、短い時間区間を考えると、
一定である』、『ノイズは平均値0のランダムな値であ
る』という仮定に基づく。
ージング伝搬路特性β1 ・exp(jφ1 )+d・N1
、β2 ・exp(jφ2 )+d・N2 を時間平均(移
動平均)して、ノイズ成分を除去してフェージング伝搬
路特性β1 ・exp(jφ1 )、β2 ・exp(jφ2
)を推定する。
ング特性β1 ・exp(jφ1 )、β2 ・exp(jφ
2 )が求まると、それぞれの複素共役β1 ・exp(−
jφ1 )、β2 ・exp(−jφ2 )と、対応する複素
相関信号R1 、R2 とを乗算し、その2個の乗算結果を
加算することで、(3) 式に示す重み付け合成値Cを得
る。
成ダイバーシチと呼ばれ、従来から行なわれており、フ
ェージング伝搬路特性β1 ・exp(jφ1 )、β2 ・
exp(jφ2 )の推定精度が高い場合には、S/N比
が最も良くなる合成方法である。
ータ値を判定し、判定したデータに対して差動復号化し
て送信データを復調する。
線伝搬路推定器の詳細構成について説明する。ここで、
図1は、この実施例の移動通信受信装置の全体構成を示
すブロック図であり、図2は、その無線伝搬路推定器の
詳細構成を示すブロック図であり、図3は、そのドップ
ラ周波数/データ数変換部の構成例を示すものである。
なお、図1において、その時点での先行波又は遅延波の
一方に対する専用構成については符号末尾に符号「a」
を付与しており、他方の専用構成については符号末尾に
符号「b」を付与している。
スバンド受信信号(マルチパス波信号:ここでは2波と
する)を入力する端子であり、この入力端子1から入力
された受信信号は、2個の相関器2a及び2b、並び
に、2個の同期捕捉器3a、3bに与えられる。なお、
相関器及び同期捕捉器2a及び3a、2b及び3bが相
関演算手段を構成している。
信号から、先行波、遅延波の同期タイミングを捕捉し、
そのタイミング信号を対応する相関器2a、2bに与え
る。なお、信号線の図示は省略しているが、同期捕捉器
3a及び3b間で信号を授受して、同期捕捉器3aがそ
の時点の先行波又は遅延波用として機能し、他方の同期
捕捉器3bが遅延波又は先行波用として機能するように
なされている。すなわち、異なる伝搬路を経た受信波を
それぞれ対象にするようになされている。
同期捕捉器3a、3bからのタイミング信号に基づい
て、先行波又は遅延波に同期して拡散符号系列(例えば
PN系列)を発生し、ベースバンド受信信号(複素信
号)と拡散符号系列との複素相関演算を行ない、その演
算結果を、対応するデータ変調成分除去器及び重み付け
器4a及び5a、4b及び5bに与える。ここで、複素
相関演算は、ベースバンド受信信号と拡散符号系列の積
を1ビット区間積分する処理である。
は、データ復調モードにおいては後述する判定器9が出
力した判定データが切り替え器10を介して与えられ
る。この実施例の場合、送信側において2相PSK変調
が行なわれているため、各データ変調成分除去器4a、
4bはそれぞれ、対応する相関器2a、2bからの複素
相関信号に判定データを乗積することにより、複素相関
信号に含まれているデータ変調成分を除去する。データ
変調成分が除去された信号は、対応する無線伝搬路推定
器6a、6b及びドップラ周波数推定器7a、7bに与
えられる。
リアンブルデータ入力端子11から入力されたプリアン
ブルデータ(オール1のデータ)が、切り替え器10を
介して両データ変調成分除去器4a及び4bに与えられ
るようになされている。
ぞれ、対応するデータ変調成分除去器4a、4bの出力
を予め定めた数だけ蓄積しておき、それを用いて周波数
分析し(例えばフーリエ変換を行ない)、ピーク値を有
する周波数をドップラ周波数として対応する無線伝搬路
推定器6a、6bに出力する。
置の移動に伴って周波数選択性フェージングを受けた受
信信号を逆拡散した信号中に、当該受信装置又は相手送
信装置受信機の移動速度に対応するドップラ周波数成分
が含まれているという特徴を利用し、受信信号を周波数
分析することによりドップラ周波数を推定するものであ
る。
れ、対応するデータ変調成分除去器4a及び4bからの
信号に基づいて、対象として先行波又は遅延波に係る無
線伝搬路の特性を推定し、その伝搬路特性(フェージン
グ特性)の複素共役を対応する重み付け器5a、5bに
与える。この際、各無線伝搬路推定器6a、6bは、対
応するドップラ周波数推定器7a、7bからのドップラ
周波数信号に基づいて、伝搬路推定に用いるデータ数を
切り替える。
の詳細構成を有する。図2は、この実施例における無線
伝搬路推定器6a又は6bの詳細構成を示しており、す
なわち、非巡回形フィルタ(トランスバーサルフィル
タ)を中心として構成されたものを示している。
6bは、M段構成のシフトレジスタ20と、M個の係数
乗算器211〜21Mと、総和器22と、複素共役算出
回路23と、ドップラ周波数/データ数変換部24から
構成されている。ここで、Mは、最もデータ数を必要と
するドップラ周波数に対応したデータ数である。
フトレジスタ20の各タップ出力P(1)、…、P
(M)が与えられるようになされており、各係数乗算器
211、…、21Mはそれぞれ、対応するタップ出力P
(1)、…、P(M)に、ドップラ周波数/データ数変
換部24によって後述するように設定された係数A
(1)、…、A(M)を乗算する。このような各乗算結
果の総和が総和器22によって求められる。この総和器
22からの出力が、現時点における伝搬路特性の値であ
り、この複素共役が、複素共役算出回路23によって得
られて、当該無線伝搬路推定器6a又は6bの出力とし
て、対応する重み付け器5a、5bに与えられる。な
お、複素共役算出回路23は、重み付け器5a、5b側
に設けても良い。
例えば、図3に示すような変換テーブルを中心として構
成されている。ドップラ周波数/データ数変換部24
は、対応するドップラ周波数推定器7a、7bから与え
られたドップラ周波数fに基づいて、使用するデータ数
mと、設定係数1/mとを取り出す。そして、シフトレ
ジスタ20の第1段から第m段のタップ出力P(1)〜
P(m)に対する係数A(1)〜A(m)として取り出
した設定係数1/mを設定し、第m+1段から第M段の
タップ出力P(m+1)〜P(M)に対する係数A(m
+1)〜A(M)として0を設定する。これにより、デ
ータ数mに対応する期間の移動平均、すなわち、タップ
出力P(1)〜P(m)と、係数A(1)〜A(m)
(=1/m)との積和が総和器22から得られ、データ
数をm個に限定した伝搬路特性の推定値が得られる。
構成でなり、対応する相関器2a、2bからの複素相関
信号に、対応する無線伝搬路推定器6a、6bからの伝
搬路特性の推定値の複素共役を乗算し、複素相関信号に
伝搬路特性に応じた重み付けを施して合成器8に与え
る。
5a及び5bからの伝搬路特性に応じた重み付けが施さ
れた複素相関信号を加算し、すなわち、最大比合成ダイ
バーシチ値を得て判定器9に与える。
実数部の正負に基づいてデータ値を判定し、判定したデ
ータを、切り替え器10を介して、両データ変調成分除
去器4a及び4bにも与える。なお、判定データは、図
示しない差動復号器にも与えられ、1ビット前の判定デ
ータと今回の判定データとが乗算されて差動復号が行な
われる。
復調モードにおいては判定器9から出力された判定デー
タを両データ変調成分除去器4a及び4bに与え、プリ
アンブルモードにおいてはプリアンブルデータ入力端子
11からのプリアンブルデータを両データ変調成分除去
器4a及び4bに与えるものである。
信受信装置の動作を説明する。
調モードの2個のモードがあり、最初にプリアンブルモ
ードの動作が行なわれ、その後、データ復調モードの動
作が行なわれる。
りプリアンブルデータとしてオール1の既知データが、
データ変調されることなく送信され、一方、データ復調
モードにおいては、送信側より実際の送信データが送信
される。
説明する。上述のように、このプリアンブルモードで
は、切り替え器10は、プリアンブルデータ入力端子1
1側を選択しており、オール1のプリアンブルデータが
両データ変調成分除去器4a及び4bに与えられる。従
って、プリアンブルモードにおいては、各データ変調成
分除去器4a、4bは対応する相関器2a、2bからの
複素相関信号をそのまま通過させる状態となり、各複素
相関信号は対応する無線伝搬路推定器6a、6b及び対
応するドップラ周波数推定器7a、7bにそのまま与え
られる。
は、対応する複素相関信号は、シフトレジスタ20(図
2参照)に入力されて順次シフトされる。すなわち、複
素相関信号のビット期間(従ってプリアンブルデータ)
が進むに従って、複素相関信号の値を格納している段が
増大する。やがて、シフトレジスタ20の全ての段に複
素相関信号の値P(1)〜P(M)が格納され、これに
より、伝搬路特性(フェージング特性)の推定値を得る
ための初期状態が得られ、プリアンブルモードからデー
タ復調モードに移行する。
においても、プリアンブルモードではデータが蓄積さ
れ、データ復調モードに移行した際に、ただちにドップ
ラ周波数を推定できる状態になる。
る。上述のように、データ復調モードでは、切り替え器
10は判定器9側に接続される。すなわち、両データ変
調成分除去器4a及び4bには判定器9が出力した判定
データが入力されるようになっている。
毎に繰返し実行される。以下では、k番目のデータの受
信時として動作を説明する。
信信号(複素信号)と、先行波と同期がとれた拡散符号
系列との複素相関信号R1 (k)が出力され、他方の相
関器2bからは、ベースバンド受信信号(複素信号)
と、遅延波と同期がとれた拡散符号系列との複素相関信
号R2 (k)が出力される。
6bのシフトレジスタ20にはそれぞれ、k−1〜k−
M番目のビット期間に係る、データ変調成分除去後の複
素相関信号の値P(1)〜P(M)が格納されている
が、各無線伝搬路推定器6a、6bは、そのときのドッ
プラ周波数f(k)に応じた数のデータから、伝搬路特
性を推定した値p1(k)(=β1 ・exp(jφ1
))、p2(k)(=β2・exp(jφ2 ))の複素
共役q1(k)(=β1 ・exp(−jφ1 ))、q2
(k)(=β2 ・exp(−jφ2 ))を出力してい
る。
て、対応する相関器2a、2bからの複素相関信号R1
(k)、R2 (k)と、対応する無線伝搬路推定器6
a、6bの出力q1(k)、q2(k)とが乗算され、
各重み付け器5a、5bからは、伝搬路特性によって重
み付けられた複素相関信号x1(k)(=β1 {β1 ・
d+N1 ・exp(−jφ1 )})、x2(k)(=β
2 {β2 ・d+N2 ・exp(−jφ2 )})が出力さ
れる。
複素相関信号x1(k)及びx2(k)が与えられた合
成器8では、これら信号x1(k)及びx2(k)が加
算され、その演算結果が最大比合成ダイバーシチ値C
(k)として出力される。
イバーシチ値C(k)に基づき、データを判定して判定
データd(k)を出力する。判定データd(k)は、合
成器7からの最大比合成ダイバーシチ値C(k)の実数
部が0又は正ならば1になり、その実数部が負ならば−
1になる。
られた図示しない差動復号器においては、直前の判定デ
ータd(k−1)と今回の判定データd(k)とを乗算
して、送信データを再生する(差動復号を行なう)。
タd(k)がフィードバックされた各データ変調成分除
去器4a、4bにおいてはそれぞれ、対応する相関器2
a、2bからの複素相関信号R1 (k)、R2 (k)
に、今回の判定データd(k)を乗算して、複素相関信
号R1 (k)、R2 (k)に含まれているデータ変調成
分を除去し、その除去結果b1(k)、b2(k)を対
応する無線伝搬路推定器6a、6b及び対応するドップ
ラ周波数推定器7a、7bに出力する。
は、この除去結果b1(k)、b2(k)を、シフトレ
ジスタ20の初段の値P(1)として取込み、今まで格
納していた値をそれぞれ1段ずつずらせる(P(i)を
P(i+1)とする)。
においても、この除去結果b1(k)、b2(k)を取
り込んで蓄積し、ドップラ周波数f(k+1)の見直し
を行なう。
ける一連のデータ復調動作は終了し、k+1番目のデー
タの受信時における動作に進むことになる。
有するドップラ周波数を検出し、伝搬路特性の推定に用
いるデータ数を切り替えるようにしたので、伝搬路特性
の変化がはやい場合や遅い場合であっても、伝搬路特性
の推定を正確に行なうことができる。
も、正確に推定された伝搬路特性に応じて特性補償を行
なっているので、正確な判定データを得ることができ
る。
ために2波を補償する構成を示したが、実際上、補償し
ようとする受信波はそれより多く、そのため、伝搬路推
定器の数も多くなる。このような状況下で、消費電力が
高い、構成が複雑となる適応型の伝搬路推定器は適用し
難く、係数固定型の伝搬路推定器が高精度に伝搬路特性
を推定できるという効果の意義は大きい。
路を除く)が図2に示す非巡回型フィルタ構成を有する
ものであったが、本発明は、推定演算を実行できるもの
であれば良く、図2に示す構成のものに限定されるもの
ではない。
い。本件出願人によって別途出願されている発明では、
『伝搬路のフェージング振幅特性及びフェージング位相
特性の時間変化は、短い時間区間を考えると、時間の1
次関数である』を導入し、この仮定下では、m段構成の
非巡回形フィルタでなる伝搬路推定器のタップ係数A
(i)を(−6i+4m+2)/{m(m−1)}に設
定すれば良いことが記載されている。このようなタップ
係数の選定方法を採用している伝搬路推定器であって
も、ドップラ周波数に応じて伝搬路推定に用いるデータ
数を変更するようにしても良い。
ップ係数を0とすることで伝搬路推定に用いるデータ数
を変更するものを示したが、段数が異なる複数のシフト
レジスタを用意しておき、シフトレジスタを切り替える
ことで伝搬路推定に用いるデータ数を変更する方法等、
他のデータ数変更方法を適用しても良いことは勿論であ
る。
側において、送信データを差動符号化した後、所定の拡
散符号系列で直接拡散し、PSK変調して送信したもの
を受信する移動通信受信装置を示したが、本発明は、こ
れに限定されるものではなく、直接拡散される以前にど
のような処理がなされていたかは無関係であり、また、
PSK変調も4相や8相PSK変調等であっても良い。
なお、このような変形例によっては、判定データを複素
相関信号に直接乗算してもデータ変調成分を除去できな
い場合があり、その場合には、複素相関信号の複素共役
に乗算する等、送信側の処理に応じて変更する必要があ
る。
通信受信装置だけでなく、他の無線受信装置にも適用で
きる。
形で処理していくものを示したが、信号の表現形式はこ
れに限定されるものではない。
信波を処理する移動通信受信装置を示したが、3波以上
の受信波を処理する装置にも本発明を当然に適用でき
る。
定装置によれば、データ変調成分が除去された伝搬路特
性だけを反映したデータ系列が入力され、そのデータ系
列が受けているドップラ周波数を検出するドップラ周波
数推定器と、上述のデータ系列が入力され、その伝搬路
特性の推定値を得るものであって、検出されたドップラ
周波数に応じて、伝搬路特性の推定値を得るために用い
るデータ数を変更する伝搬路推定器とで構成したので、
伝搬路特性の変化の速さ等に関係なく伝搬路特性を正確
に推定できる。
よれば、適応RAKE合成で必要となる各受信波につい
ての伝搬路特性の推定構成に、第1の本発明の特徴構成
を適用しているので、構成を大型、複雑化することな
く、判定データの精度を向上できる。
ロック図である。
ロック図である。
成例を示す説明図である。
b…同期捕捉器、4a、4b…データ変調成分除去器、
5a、5b…重み付け器、6a、6b…無線伝搬路推定
器、7a、7b…ドップラ周波数推定器、8…合成器、
9…判定器、20…シフトレジスタ、211〜21M…
可変係数乗算器、22…総和器、24…ドップラ周波数
/データ数変換部。
Claims (4)
- 【請求項1】 データ変調成分が除去された伝搬路特性
だけを反映したデータ系列が入力され、そのデータ系列
が受けているドップラ周波数を検出するドップラ周波数
推定器と、 上記データ系列が入力され、その伝搬路特性の推定値を
得るものであって、検出されたドップラ周波数に応じ
て、伝搬路特性の推定値を得るために用いるデータ数を
変更する伝搬路推定器とでなることを特徴とした伝搬路
推定装置。 - 【請求項2】 上記伝搬路推定器が、 タップ数がM個のシフトレジスタと、このシフトレジス
タの対応するタップ出力が入力され、このタップ出力
に、可変係数を乗算するM個の可変係数乗算器と、全て
の係数乗算器からの出力の和を求める総和器とを備え、 検出されたドップラ周波数に応じた数の可変係数乗算器
の可変係数を0にすることにより、伝搬路特性の推定値
を得るために用いるデータ数を変更することを特徴とす
る請求項1に記載の伝搬路推定装置。 - 【請求項3】 送信側で、送信データを拡散符号系列で
直接拡散し、デジタル位相変調して送信された信号が与
えられる移動通信受信装置において、 複数の無線伝搬路を通して受信された複数の受信波のそ
れぞれに対応して設けられたものであって、いずれかの
上記受信波に同期した拡散符号系列とベースバンド受信
信号との相関演算を行ない、相関演算信号を出力する複
数の相関演算手段と、 上記各受信波に対応して設けられたものであって、判定
データに基づいて、対応する上記相関演算手段からの相
関演算信号からデータ変調成分を除去する複数のデータ
変調成分除去手段と、 上記各受信波に対応して設けられたものであって、対応
する上記データ変調成分除去手段から出力されたデータ
変調成分が除去された信号に基づいて、ドップラ周波数
を検出する複数のドップラ周波数推定手段と、 上記各受信波に対応して設けられたものであって、対応
する上記データ変調成分除去手段から出力されたデータ
変調成分が除去された信号に基づいて、無線伝搬路の伝
搬路特性を推定し、重み付け用の信号を出力するもので
あって、対応する上記ドップラ周波数推定手段からの検
出ドップラ周波数に応じて、伝搬路の推定に用いるデー
タ変調成分が除去された信号のデータ数を変更する複数
の無線伝搬路推定手段と、 上記各受信波に対応して設けられたものであって、対応
する上記無線伝搬路推定手段からの信号に基づき、対応
する上記相関演算手段からの相関演算信号に重み付けを
行なう重み付け手段と、 全ての上記重み付け手段の出力を加算合成する合成手段
と、 この合成手段の出力に基づいてデータ判定を行なう判定
手段とを備えたことを特徴とする移動通信受信装置。 - 【請求項4】 上記各無線伝搬路推定手段がそれぞれ、 タップ数がM個のシフトレジスタと、このシフトレジス
タの対応するタップ出力が入力され、このタップ出力
に、可変係数を乗算するM個の可変係数乗算器と、全て
の係数乗算器からの出力の和を求める総和器とを備え、 検出されたドップラ周波数に応じた数の可変係数乗算器
の可変係数を0にすることにより、伝搬路特性の推定値
を得るために用いるデータ数を変更することを特徴とす
る請求項3に記載の移動通信受信装置。
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