JP2799523B2 - Cdma受信機のコヒーレントトラッキング装置および方法 - Google Patents

Cdma受信機のコヒーレントトラッキング装置および方法

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JP2799523B2
JP2799523B2 JP52085396A JP52085396A JP2799523B2 JP 2799523 B2 JP2799523 B2 JP 2799523B2 JP 52085396 A JP52085396 A JP 52085396A JP 52085396 A JP52085396 A JP 52085396A JP 2799523 B2 JP2799523 B2 JP 2799523B2
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衛 佐和橋
文幸 安達
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エヌ・ティ・ティ移動通信網株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は移動通信における無線受信機に係り、特にス
ペクトル拡散を用いたCDMA(Code Division Multiple A
ccess)における受信機のコヒーレントトラッキング装
置および方法に関する。
背景技術 周知の通り、直接拡散の受信機では、受信拡散信号中
の拡散符号と、受信機側で発生した拡散符号のレプリカ
との同期をとることが必要であり、この同期のプロセス
は、初期同期とトラッキングとに分類される。
図1は、従来のトラッキングに用いるDLL(Delay Loc
ked Loop)のブロック図である。拡散符号レプリカ発生
器1で発生した拡散符号レプリカの位相を1チップ進め
た拡散符号と、1チップ遅らせた拡散符号とが、乗算器
3と4に供給される。乗算器3と4は、これらの拡散符
号と受信拡散信号との相関をとる。乗算器3と4から出
力された相関信号は、BPF5と6で高周波の不要成分を除
去された後、振幅2乗検波器7と8で振幅2乗検波され
る。この振幅2乗検波器7と8の出力は、加算器10で逆
相で加算され、受信拡散符号と拡散符号レプリカとの位
相誤差成分が抽出される。得られた位相誤差成分は、ル
ープフィルタ11を通して電圧制御クロック発生器(Volt
age Controlled Clock Generator)12に帰還され、拡散
符号レプリカの発生位相が制御され、拡散符号レプリカ
の位相が受信拡散符号の位相に同期される。
このDLLでは、相関検出後の信号を振幅2乗検波器に
通している。これは、相関検出後の信号に含まれてい
る、直交検波後の搬送波信号の残留周波数成分や、情報
データ変調成分を、振幅2乗検波によって除去するため
である。この方法は、受信拡散符号と拡散符号レプリカ
との位相誤差を簡単に取り出せる利点があるが、雑音成
分も2乗されるため、雑音強調が生じ、トラッキングジ
ッタが増大する欠点があった。
発明の開示 この発明は、振幅2乗検波を用いることなく、高精度
のトラッキングを実現できるCDMA受信機のコヒーレント
トラッキング装置および方法を提供することを目的とす
る。
第1に、本発明によれば、情報シンボルレートより高
速の拡散符号によって、パターン既知のパイロット信号
と情報データ信号とを一定のパイロット周期で交互に広
帯域信号に拡散して拡散信号を生成し、該拡散信号を送
受信して多元接続伝送を行うCDMAシステムの受信機にお
いて、 受信拡散信号中の拡散符号に位相同期した復調拡散符
号レプリカを発生する復調拡散符号レプリカ発生手段
と、 前記復調拡散符号レプリカの位相を、予め定めた値だ
け、プラス、マイナス両方向にシフトした位相を有す
る、少なくとも一対のトラッキング拡散符号レプリカを
発生するトラッキング拡散符号レプリカ発生手段と、 前記受信拡散信号と前記復調拡散符号レプリカとの相
関を検出する復調相関検出手段と、 前記復調相関検出手段の出力から前記パイロット信号
を抽出し、その位相誤差を検出する位相誤差検出手段
と、 前記復調相関検出手段の出力中の前記情報データ信号
を少なくとも前記パイロット周期だけ遅延する第1の遅
延手段と、 前記パイロット信号の位相誤差を前記情報データ信号
区間に内挿補間して、前記第1の遅延手段から出力され
た情報データ信号の各シンボルを位相補償する第1の位
相補償手段と、 前記第1の位相補償手段の出力を識別判定して、前記
情報データ信号の各シンボルを復調する復調手段と、 前記受信拡散信号と、前記トラッキング拡散符号レプ
リカとの相関を検出する少なくとも一対のトラッキング
相関検出手段と、 前記トラッキング相関検出手段の出力を逆相で加算し
第1の位相誤差信号を出力する加算器と、 前記トラッキング相関検出手段の出力側および前記加
算器出力側のいずれか一方に接続され、前記第1の位相
誤差信号に、少なくとも前記パイロット周期の遅延を与
える第2の遅延手段と、 前記第1の位相誤差信号を前記復調手段の出力によっ
て逆変調し、前記第1の位相誤差信号に含まれる情報デ
ータ変調成分を除去し、第2の位相誤差信号を出力する
逆変調手段と、 前記第2の位相誤差信号によって、前記復調拡散符号
レプリカ発生手段および前記トラッキング拡散符号レプ
リカ発生手段を制御する制御手段と を具備することを特徴とするCDMA受信機のコヒーレン
トトラッキング装置が提供される。
前記トラッキング相関検出手段と前記加算器との間に
接続された第2の位相補償手段を備え、前記加算器は前
記第2の位相補償手段の出力を逆相で加算するようにし
てもよい。
前記逆変調手段と前記制御手段との間に接続された第
2の位相補償手段を備えるようにしてもよい。
前記復調拡散符号レプリカ発生手段および前記トラッ
キング拡散符号レプリカ発生手段は、共通の電圧制御ク
ロック発生器を具備するようにしてもよい。
前記制御手段は、前記第2の位相誤差信号に基づい
て、前記電圧制御クロック発生器に制御電圧を供給する
ループフィルタを具備するようにしてもよい。
前記復調相関検出手段は、前記受信拡散信号と前記復
調拡散符号レプリカとを乗算する乗算器と、該乗算器の
出力を1シンボル周期の間積分する積分ダンプ回路とを
具備し、前記トラッキング相関検出手段は、前記受信拡
散信号と前記トラッキング拡散符号レプリカとを乗算す
る乗算器と、該乗算器の出力を1シンボル周期の間積分
する積分ダンプ回路とを具備するようにしてもよい。
前記トラッキング拡散符号レプリカ発生手段は、前記
復調拡散符号レプリカを±KΔ(Δは予め設定した値:K
=1,2,...N)だけ位相シフトした複数のトラッキング拡
散符号レプリカを発生し、 前記コヒーレントトラッキング装置は、さらに、 前記復調拡散符号レプリカとは±Δだけ位相の異なる
一対のトラッキング拡散符号レプリカと、前記受信拡散
信号との間でとられた2つの相関値を、前記トラッキン
グ相関検出手段の出力から選択し、前記加算器に供給す
る選択手段を具備するようにしてもよい。
前記制御手段は、前記第2の位相誤差信号を平均化し
て第3の位相誤差信号を生成し、該第3の位相誤差信号
が、予め設定されたしきい値を超えた場合には、前記パ
イロット拡散符号レプリカおよび前記情報データ拡散符
号レプリカの位相の更新を、前記パイロット拡散符号レ
プリカ発生手段および前記情報データ拡散符号レプリカ
発生手段に指示するようにしてもよい。
前記制御手段によって位相の更新が指示された場合、
前記選択手段は、前記復調拡散符号レプリカおよび前記
トラッキング拡散符号レプリカの選択を、前記位相更新
の指示に応じて更新するようにしてもよい。
第2に、本発明によれば、情報シンボルレートより高
速のパイロット拡散符号によってパターン既知のパイロ
ット信号を広帯域信号に拡散してパイロット拡散信号を
生成し、パイロットチャネルを通して送受信するととも
に、前記パイロット拡散符号とは異なる情報データ拡散
符号によって情報データ信号を広帯域信号に拡散して情
報データ拡散信号を生成し、通信チャネルを通して送受
信し多元接続伝送を行うCDMAシステムの受信機におい
て、 前記パイロット拡散信号中のパイロット拡散符号に位
相同期したパイロット拡散符号レプリカを発生するパイ
ロット拡散符号レプリカ発生手段と、 前記情報データ拡散信号中の情報データ拡散符号に位
相同期した情報データ拡散符号レプリカを発生する情報
データ拡散符号レプリカ発生手段と、 前記パイロット拡散符号レプリカを、予め定めた値±
Δだけ位相シフトした一対のトラッキング拡散符号レプ
リカを発生するトラッキング拡散符号レプリカ発生手段
と、 前記パイロット拡散信号と前記パイロット拡散符号レ
プリカとの相関を検出するパイロット相関検出手段と、 前記パイロット相関検出手段の出力から前記パイロッ
ト信号の位相誤差を検出する位相誤差検出手段と、 前記情報データ拡散信号と前記情報データ拡散符号レ
プリカとの相関を検出する情報データ相関検出手段と、 前記情報データ相関検出手段から出力された前記情報
データ信号の各シンボルを、前記パイロット信号の対応
シンボルの位相誤差によって位相補償する第1の位相補
償手段と、 前記第1の位相補償手段の出力を識別判定して、前記
情報データ信号の各シンボルを復調する復調手段と、 前記パイロット拡散信号と、前記トラッキング拡散符
号レプリカとの相関を検出する一対のトラッキング相関
検出手段と、 前記トラッキング相関検出手段の出力を逆相で加算
し、第1の位相誤差信号を出力する加算器と、 前記第1の位相誤差信号を前記復調手段の出力によっ
て逆変調し、前記第1の位相誤差信号に含まれる情報デ
ータ変調成分を除去し、第2の位相誤差信号を出力する
逆変調手段と、 前記第2の位相誤差信号によって、前記パイロット拡
散符号レプリカ発生手段、前記情報データ拡散符号レプ
リカ発生手段および前記トラッキング拡散符号レプリカ
発生手段を制御する制御手段と を具備することを特徴とするCDMA受信機のコヒーレン
トトラッキング装置が提供される。
前記パイロット拡散符号レプリカ発生手段、前記復調
拡散符号レプリカ発生手段および前記トラッキング拡散
符号レプリカ発生手段は、共通の電圧制御クロック発生
器を具備するようにしてもよい。
前記パイロット相関検出手段は、前記受信拡散信号と
前記パイロット拡散符号レプリカとを乗算する乗算器
と、該乗算器の出力を1シンボル周期の間積分する積分
ダンプ回路とを具備し、前記復調相関検出手段は、前記
受信拡散信号と前記復調拡散符号レプリカとを乗算する
乗算器と、該乗算器の出力を1シンボル周期の間積分す
る積分ダンプ回路とを具備し、前記トラッキング相関検
出手段は、前記受信拡散信号と前記トラッキング拡散符
号レプリカとを乗算する乗算器と、該乗算器の出力を1
シンボル周期の間積分する積分ダンプ回路とを具備する
ようにしてもよい。
第3に、本発明によれば、情報シンボルレートより高
速の拡散符号によって、パターン既知のパイロット信号
と情報データ信号とを一定のパイロット周期で交互に広
帯域信号に拡散して拡散信号を生成し、該拡散信号を送
受信して多元接続伝送を行うCDMAシステムの受信機にお
いて、 受信拡散信号中の拡散符号に位相同期した復調拡散符
号レプリカを発生する復調拡散符号レプリカ発生ステッ
プと、 前記復調拡散符号レプリカの位相を、予め定めた値だ
け、プラス、マイナス両方向にシフトした位相を有す
る、少なくとも一対のトラッキング拡散符号レプリカを
発生するトラッキング拡散符号レプリカ発生ステップ、 前記受信拡散信号と前記復調拡散符号レプリカとの相
関を検出する復調相関検出ステップと、 前記復調相関検出ステップの出力から前記パイロット
信号を抽出し、その位相誤差を検出する位相誤差検出ス
テップと、 前記復調相関検出ステップの出力中の前記情報データ
信号を少なくとも前記パイロット周期だけ遅延する第1
の遅延ステップと、 前記パイロット信号の位相誤差を前記情報データ信号
区間に内挿補間して、前記第1の遅延ステップで出力さ
れた情報データ信号の各シンボルを位相補償する第1の
位相補償ステップと、 前記第1の位相補償ステップの出力を識別判定して、
前記情報データ信号の各シンボルを復調する復調ステッ
プと、 前記受信拡散信号と、前記トラッキング拡散符号レプ
リカとの各相関を検出するトラッキング相関検出ステッ
プと、 前記トラッキング相関検出ステップの出力を逆相で加
算し第1の位相誤差信号を出力する加算ステップと、 前記第1の位相誤差信号に、少なくとも前記パイロッ
ト周期の遅延を与える第2の遅延ステップと、 前記第1の位相誤差信号を前記復調ステップの出力に
よって逆変調し、前記第1の位相誤差信号に含まれる情
報データ変調成分を除去し、第2の位相誤差信号を出力
する逆変調ステップと、 前記第2の位相誤差信号によって、前記復調拡散符号
レプリカ発生ステップおよび前記トラッキング拡散符号
レプリカ発生ステップを制御する制御ステップと を具備することを特徴とするCDMA受信機のコヒーレン
トトラッキング方法が提供される。
前記トラッキング拡散符号レプリカ発生ステップは、
前記復調拡散符号レプリカを±KΔ(Δは予め設定した
値:K=1,2,...N)だけ位相シフトした複数のトラッキン
グ拡散符号レプリカを発生し、 前記コヒーレントトラッキング方法は、さらに、 前記復調拡散符号レプリカとは±Δだけ位相の異なる
一対のトラッキング拡散符号レプリカと、前記受信拡散
信号との間でとられた2つの相関値を、前記トラッキン
グ相関検出ステップの出力から選択し、前記加算器に供
給する選択ステップを具備するようにしてもよい。
第4に、本発明によれば、情報シンボルレートより高
速のパイロット拡散符号によってパターン既知のパイロ
ット信号を広帯域信号に拡散してパイロット拡散信号を
生成し、パイロットチャネルを通して送受信するととも
に、前記パイロット拡散符号とは異なる情報データ拡散
符号によって情報データ信号を広帯域信号に拡散して情
報データ拡散信号を生成し、通信チャネルを通して送受
信し多元接続伝送を行うCDMAシステムの受信機におい
て、 前記パイロット拡散信号中のパイロット拡散符号に位
相同期したパイロット拡散符号レプリカを発生するパイ
ロット拡散符号レプリカ発生ステップと、 前記情報データ拡散信号中の情報データ拡散符号に位
相同期した情報データ拡散符号レプリカを発生する情報
データ拡散符号レプリカ発生ステップと、 前記パイロット拡散符号レプリカを、予め定めた値±
Δだけ位相シフトした一対のトラッキング拡散符号レプ
リカを発生するトラッキング拡散符号レプリカ発生ステ
ップと、 前記パイロット拡散信号と前記パイロット拡散符号レ
プリカとの相関を検出するパイロット相関検出ステップ
と、 前記パイロット相関検出ステップの出力から前記パイ
ロット信号の位相誤差を検出する位相誤差検出ステップ
と、 前記情報データ拡散信号と前記情報データ拡散符号レ
プリカとの相関を検出する情報データ相関検出ステップ
と、 前記情報データ相関検出ステップから出力された前記
情報データ信号の各シンボルを、前記パイロット信号の
対応シンボルの位相誤差によって位相補償する第1の位
相補償ステップと、 前記第1の位相補償ステップの出力を識別判定して、
前記情報データ信号の各シンボルを復調する復調ステッ
プと、 前記パイロット拡散信号と、前記トラッキング拡散符
号レプリカとの相関を検出する一対のトラッキング相関
検出ステップと、 前記トラッキング相関検出ステップの出力を逆相で加
算し、第1の位相誤差信号を出力する加算ステップと、 前記第1の位相誤差信号を前記復調ステップの出力に
よって逆変調し、前記第1の位相誤差信号に含まれる情
報データ変調成分を除去し、第2の位相誤差信号を出力
する逆変調ステップと、 前記第2の位相誤差信号によって、前記パイロット拡
散符号レプリカ発生ステップ、前記情報データ拡散符号
レプリカ発生ステップおよび前記トラッキング拡散符号
レプリカ発生ステップを制御する制御ステップと を具備することを特徴とするCDMA受信機のコヒーレン
トトラッキング方法が提供される。
トラッキング系の相関検出後の信号のうち、I(同
相)成分またはQ(直交)成分のいずれか一方を用い、
受信拡散符号と拡散符号レプリカとの位相誤差を抽出し
て位相誤差信号を生成すれば、振幅2乗検波を用いる方
法と比較して、平均雑音電力を3dBだけ低減することが
できる。このためには、受信位相がランダムに変動する
フェージング環境下では、受信信号の位相変動を瞬時に
推定、補償するとともに、位相誤差信号に含まれる情報
データ変調成分を、判定データによって極性補正して除
去することが必要となる(これについては後述する)。
本発明では、パイロット信号を利用して位相変動を推
定、補償するとともに、位相補償された情報シンボルを
絶対同期検波して判定データを得、位相誤差信号を判定
データで逆変調することによって、この問題を解決して
いる。
図面の簡単な説明 図1は、従来のDLL(Delay Locked Loop)を示すブロ
ック図である。
図2A、図2Bおよび図3A、図3Bは、本発明によるCDMA受
信機のコヒーレントトラッキング装置の第1実施例を示
すブロック図である。
図4は、パイロットシンボル位相誤差抽出・平均化部
120の構成を示すブロック図である。
図5は、情報シンボル区間へのパイロット信号の内挿
補間を示す線図である。
図6は、本実施例によるトラッキングのタイミングを
示す概念図である。
図7は、本発明によるコヒーレントトラッキングによ
って、雑音を軽減できる理由を示すベクトル図である。
図8は、従来のDLLの各部の波形を示す図であり、図8
Aは図1のBPF5のIチャネル出力、図8BはBPF5のQチャ
ネル出力、図8Cは振幅2乗検波器7の出力を示す。
図9は、本発明によるコヒーレントトラッキング装置
の各部の波形を示す図であり、図9Aは積分ダンプ回路20
3の出力、図9Bは判定符号補正部150の出力を示す。
図10A、図10Bおよび図11A、図11Bは、本発明によるCD
MA受信機のコヒーレントトラッキング装置の第2実施例
を示すブロック図である。
図12は、第2実施例におけるチャネル構成を示す線図
である。
図13Aおよび図13Bは、本発明によるCDMA受信機のコヒ
ーレントトラッキング装置の第3実施例を示すブロック
図である。
図14Aおよび図14Bは、本発明によるCDMA受信機のコヒ
ーレントトラッキング装置の第4実施例を示すブロック
図である。
図15は、第4実施例における固定平均法を説明するた
めの線図である。
図16は、第4実施例における移動平均法を説明するた
めの線図である。
図17Aおよび図17Bは、本発明によるCDMA受信機のコヒ
ーレントトラッキング装置の第5実施例を示すブロック
図である。
発明を実施するための最良の形態 以下、図面を参照して、本発明の実施例を説明する。
実施例1 図2Aおよび図2Bは、本発明によるCDMA受信機のコヒー
レントトラッキング装置の第1実施例を示すブロック図
である。図3Aおよび図3Bは、第1実施例をさらに詳細に
示すブロック図である。
これらの図において、入力端子15に入力された受信拡
散信号は、準同期検出器20に供給される。準同期検波器
20は、局部発振器21と、90度移相器22と、2つの乗算器
23および24とを備え、直交する2つの信号によって、受
信拡散信号を準同期検波し、拡散信号のI,Q成分を出力
する。これらのI,Q成分は、LPF(Lowpass Filter)31と
32を通った後、A/D変換器33と34によってディジタル信
号に変換される。
A/D変換されたディジタル拡散信号は、復調系の相関
検出部(複素乗算器)101と、トラッキング系の相関検
出部(複素乗算器)201と202に供給される。
相関検出部101は、供給されたディジタル拡散信号
と、拡散符号レプリカ発生器300から供給された復調用
拡散符号レプリカ信号とを複素乗算し、それらの相関を
検出し、ディジタル拡散信号を逆拡散する。得られた逆
拡散信号は、積分ダンプ回路103と104とで1シンボル長
の間積分された後、自動周波数制御回路(AFC)105に供
給される。AFC105は、送受の定常的な周波数オフセット
成分を除去する。この周波数オフセットは、送信側の搬
送波周波数と、準同期検波器の局部発振器21の発信周波
数との周波数誤差に起因するものである。AFC105から出
力された逆拡散信号は、情報シンボル遅延部110と、パ
イロットシンボル移相誤差抽出・平均化部120とに供給
され、これ以後のステージで絶対同期検波される。
図4は、パイロットシンボル位相誤差抽出・平均化部
120の構成を示すブロック図である。AFC105から出力さ
れた逆拡散信号は、図4の遅延検波部121に供給され
る。遅延検波部121は、供給された信号と、それを1シ
ンボル間遅延した信号とを複素乗算して遅延検波し、フ
ェージングによる位相変動の影響を除去する。検波され
た逆拡散信号は、サブフレーム同期検出部122供給され
る。サブフレーム同期検出部122は、既知パターンのパ
イロット信号を識別し、各シンボルのクロックタイミン
グを再生するとともに、パイロット信号の繰り返し周期
であるサブフレームタイミングを再生し、シンボル同期
信号とサブフレーム同期信号とを生成する。これらのシ
ンボル同期信号とサブフレーム同期信号は、パイロット
信号生成部123、パイロットシンボル位相変動推定部124
および情報シンボル位相誤差推定部130に供給される。
パイロット信号生成部123は、サブフレーム同期信号に
位相同期した、既知パターンの基準パイロット信号を発
生する。サブフレーム同期検出部122は、また、拡散信
号をパイロットシンボル位相変動推定部124と情報シン
ボル位相誤差推定部130とに供給する。
パイロットシンボル位相変動推定部124は、パイロッ
ト信号生成部123から供給される基準パイロットシンボ
ルと、逆拡散信号に含まれるパイロットシンボルとを比
較し、このパイロットシンボルの基準パイロットシンボ
ルからの位相のずれ、すなわち位相誤差を検出する。パ
イロットシンボルが受信されるごとに、この操作を行う
ことによって、伝送路の変動による位相誤差の変動をリ
アルタイムで推定することができる。推定された位相誤
差は、パイロット信号区間内で平均化された後、情報シ
ンボル位相誤差推定部130に供給される。情報シンボル
位相誤差推定部130は、パイロット信号区間で求めた平
均位相誤差を内挿して、情報シンボルごとに位相誤差を
推定する。
図5は、情報シンボル位相誤差推定部130による情報
シンボルの位相誤差推定と、情報シンボル位相補償部13
2による情報シンボルの位相誤差補償方法を示す。図6
に示す隣接する2つのパイロット信号PS1およびPS2で求
めた平均位相ベクトルP1およびP2を内挿すると、破線Pi
が得られる。この破線Piと、各情報シンボルのパイロッ
ト信号に対する位置とから、各情報シンボルの位相ベク
トルS1,S2...が求められる。なお、図中のカーブCVは、
各シンボルの実際の位相ベクトルの終点軌跡の一例であ
る。図5は、最も簡単な一次補間を示しているが、2次
補間やガウス補間などの方法を用いることも可能であ
り、その詳細は、たとえば、S.Sampei et al,“Rayleig
h Fading Compensation for QAM in Land Mobile Radio
Communications",IEEE Transactions on Vehicular Te
chnology,VOL.42,No.2,MAY1993に説明されている。こう
して、情報シンボル位相誤差推定部130は、各情報シン
ボルごとに位相誤差推定信号を生成し、それらを情報シ
ンボル位相補償部132へ供給する。情報シンボル位相補
償部132は、推定された位相誤差を用いて、各情報シン
ボルを補償する。
図2A、図2Bおよび図3A、図3Bに戻り、情報シンボル位
相補償部132で補償された情報シンボルは、データ判定
部140に供給される。データ判定部140は、各情報シンボ
ルを絶対同期検波するもので、その結果を出力端子142
から復調出力として出力するとともに、判定符号補正部
150に供給する。
次に、トラッキング系の構成を説明する。乗算器(相
関検出部)201および202に供給されたディジタル逆拡散
信号は、拡散符号レプリカ発生器300からの拡散符号レ
プリカと乗算され、それらの相関が検出される。この場
合、乗算器201および202に供給されるレプリカの位相
は、復調系の拡散符号レプリカの位相と+Δおよび−Δ
だけずれている。Δは通常Tc/2(Tcはチップ周期)に設
定される。乗算器201および202の出力は、積分ダンプ回
路203および204に供給されて積分され、高周波の雑音成
分が除去される。ここまでの構成は、図1の従来回路と
同様である。
積分ダンプ回路203および204の出力は、乗算器205お
よび206でAFC105の出力と乗算される。これは、積分ダ
ンプ回路に含まれる周波数ドリフトを補正し、残留搬送
波成分を除去するためである。乗算器205および206の出
力は、乗算器207および208に供給される。これらの乗算
器は、フェージングに起因するパイロットシンボルおよ
び情報シンボルの位相誤差を補償するパイロット・情報
シンボル位相補償部として機能するものである。すなわ
ち、乗算器207および208は、乗算器205および206の出力
と、パイロットシンボル位相誤差抽出・平均化部120か
ら出力されたパイロットシンボルの位相誤差推定信号と
を乗算し、フェージングに起因するパイロットシンボル
および情報シンボルの位相補償を行う。
位相補償されたこれらの信号のうち、I成分のみ(ま
たはQ成分のみ)が、加算部210に供給され、加算部210
において逆相で加算される。これによって、トラッキン
グに必要なSカーブの位相誤差検出特性を得ることがで
きる。従来のトラッキング装置では、振幅2乗検波によ
って、I,Q両成分の2乗和をとっていたが、本発明で
は、いずれか一方の成分のみを使用する点が特徴であ
る。加算部210から出力された位相誤差信号e1は、判定
データとのタイミングを合わせるために、遅延回路220
において、1サブフレーム(=1パイロット周期)TB
期間だけ遅延され、位相誤差信号e2となる。この遅延
は、情報シンボル遅延部110の遅延時間に対応するもの
である。
こうして得られた位相誤差信号e2には、なお、情報デ
ータ変調成分が含まれている。判定符号補正部150は、
この成分を除去するための回路である。すなわち、デー
タ判定部140から出力された判定データの複素共役を、
位相誤差信号e2に乗算して、位相誤差信号e2に含まれる
情報データ変調成分を除去する。この過程を、本明細書
では、判定データによる、情報データ変調成分の逆変調
と呼ぶ。
図6は、トラッキングのための位相誤差信号の生成タ
イミングを示す図である。加算器210から出力された位
相誤差信号e1は、遅延回路220によって1パイロット周
期TBだけ遅延され、位相誤差信号e2として、判定符号補
正部150に供給される。判定符号補正部150は、位相誤差
信号e2に判定出力を乗算し、信号e2に含まれる情報デー
タ変調成分を除去し、位相誤差信号e3を出力する。この
位相誤差信号e3がループフィルタ260に供給される。ル
ープフィルタ260は、位相誤差信号e3を数シンボルにわ
たって平均化し、雑音の影響を除去して、電圧制御クロ
ック発生器(VCCG)280に供給する。VCCG280は、位相誤
差信号に応じてその発振位相を制御し、拡散符号レプリ
カ発生器300から出力される拡散レプリカ符号の位相を
制御する。なお、図2Aおよび図2Bでは、図3Aおよび図3B
のVCCG280と拡散符号レプリカ発生器300とを合わせて、
拡散符号レプリカ生成部305としている。
このように、1パイロット周期前に検出された位相誤
差信号e1に基づいて、拡散符号レプリカの位相誤差補正
が行われる。これは、情報データを挟む一対のパイロッ
ト信号を内挿補間して、情報データシンボルの位相を補
償するために、情報データを1パイロット周期TBだけ遅
延したことに起因する。
図7は、本発明によるトラッキング装置が、位相誤差
信号に含まれる雑音電力を低減できる理由を説明するた
めのベクトル図である。図において、受信信号ベクトル
V1は、送信信号ベクトルV2と雑音成分ベクトルV3との和
で表すことができる。図1に示す従来のトラッキング装
置では、位相誤差信号から情報データ変調成分を除去す
るのに、振幅2乗検波器を用いていたので、雑音成分ベ
クトルV3が2乗されてしまい増加した。
これに対して、本発明では、振幅2乗検波を用いず
に、相関検出信号のI成分(またはQ成分)のベクトル
V4のみを用いて、情報データ変調成分を除去しているの
で、雑音レベルを平均で3dB減らすことができる。
図8A−Cは、図1に示す従来のトラッキング装置にお
ける位相誤差信号の生成過程と雑音とを示す図であり、
図9A−9Bは、本発明による、トラッキング装置における
位相誤差信号の生成過程と雑音とを示す図である。
図8Aおよび図8Bは、図1のBPF5のIチャネル出力およ
びQチャネル出力を示す波形図である。また、図8Cは、
振幅2乗検波器7の出力を示す波形図である。図に示す
ように、BPF5は、各シンボル周期ごとに、Iチャネル相
関信号とQチャネル相関信号とを出力する。振幅2乗検
波器7は、図8Cに示すように、これらの相関信号の振幅
の2乗和を出力する。そのときの雑音成分が、図8Cに斜
線で描かれている。同様の波形が振幅2乗検波器8から
出力され、加算器10で、これら振幅2乗検波器7および
8の出力の差がとられる。したがって、雑音成分も差が
とられて減少するが、雑音成分の2乗差が残留すること
になる。
一方、図9Aおよび図9Bは、本発明によるトラッキング
装置の波形を示す図で、図9Aは、積分ダンプ回路203の
Iチャネル出力を示し、図9Bは、判定符号補正部150の
出力e3を示している。位相誤差信号e3に含まれる残留雑
音は、図9Bに斜線で描かれている。この残留雑音成分
は、乗算器207および208から出力されたI成分信号に含
まれる雑音成分の単純差となる。したがって、従来の2
乗差と比較して、小さい値となる。これによって、雑音
を低減し、高精度のトラッキングを実現するという本発
明の効果が得られる。
実施例2 図10Aおよび図10Bは、本発明によるCDMA受信機のコヒ
ーレントトラッキング装置の第2実施例を示すブロック
図であり、図11Aおよび図11Bは同実施例をさらに詳細に
示すブロック図である。
この実施例が、図2A、図2Bおよび図3A、図3Bに示す第
1実施例と異なる主な点は、次の通りである。
(1) 第1実施例は、パイロット信号が情報データの
間にとびとびに挿入されたチャネルを前提としていた。
これに対して、第2実施例では、パイロット信号を連続
的に送信する専用チャネルを設け、パイロット信号は専
用のパイロットチャネルを通して送信され、情報データ
は通信チャネルを通して送信されるシステムを前提とす
る。この場合、パイロット信号と情報データとは別々の
拡散符号によって拡散され、送信される。
図12は、このようなシステムのチャネル構成例を示
す。N本の通信チャネルに対して、1本の共通パイロッ
トチャネルが設けられている。各通信チャネルは情報デ
ータを連続送信することができ、その位相は、共通パイ
ロットチャネルから得た推定位相によって補償される。
(2) このように、第2実施例では、専用のパイロッ
トチャネルを設けたので、受信側でもこれに対応して、
パイロット信号専用の逆拡散部が設けられている。
図10A、図10Bおよび図11A、図11Bにおける相関検出部
401および積分ダンプ回路403がパイロット信号用の逆拡
散部を構成する。積分ダンプ回路403から出力されたパ
イロット信号の逆拡散信号は、パイロットシンボル位相
誤差抽出・推定部420に供給され、そこでパイロット信
号の位相誤差が推定される。
(3) パイロットチャネル用の拡散符号レプリカ発生
器310と、通信チャネル用の拡散符号レプリカ発生器320
とが設けられている。これは、パイロット信号と情報デ
ータとが、別々の拡散符号によって拡散されて送信され
たことに対応している。なお、図10Aおよび図10Bでは、
これらの拡散符号レプリカ発生器310と320とをまとめ
て、拡散符号レプリカ生成器330としている。
(4) 位相誤差信号が、パイロット信号から連続的に
得られるので、パイロット信号から得た位相誤差信号を
情報データ区間に内挿補間する必要がない。各パイロッ
トシンボルの位相誤差信号が、そのまま、時間的に対応
する情報データの位相誤差補償信号となる。したがっ
て、情報シンボル遅延部110および情報シンボル位相誤
差推定部130は必要なくなる。
(5) パイロット信号が連続的に送信されてくるの
で、本実施例のフェージング位相変動補償部207および2
08は、図2Aおよび図2Bのパイロット・情報シンボル位相
補償部207および208と異なり、情報シンボルの位相誤差
信号を必要としない。パイロットシンボルの位相誤差信
号のみによって、フェージングによる位相変動を連続的
に補償できる。
(6) 情報シンボル遅延部110が必要なくなったこと
に対応して、第1実施例の遅延回路220も不必要とな
る。
(7) 判定符号補正部150へは、データ判定部140のデ
ータではなく、パイロットシンボル位相誤差抽出・推定
部420から、図4のパイロット信号生成部123で発生した
基準パイロット信号の各シンボルのI成分が供給され
る。すなわち、加算器210から出力された位相誤差信号
は、基準パイロットシンボルによって符号補正される。
このように、本トラッキング系は、パイロット信号を用
いてトラッキングを行う。
(8) 本実施例のパイロットシンボル位相誤差抽出・
推定部420は、図4に示す第1実施例のパイロットシン
ボル位相誤差抽出・平均化部120と異なり、サブフレー
ム同期検出部122をもつ必要がない。パイロット信号が
連続的に送信されくるために、情報データに挿入された
パイロット信号の位置を識別するような処理は必要がな
いからである。
このような構成によれば、第1実施例と同様の効果を
あげられるだけでなく、パイロットシンボルから位相誤
差信号が連続的に得られるので、内挿補間や遅延などの
面倒な処理をすることなく、情報データを対応パイロッ
トシンボルの位相誤差信号によって直ちに補償し、補償
された情報データの絶対同期検波を行うことができる。
実施例3 図13Aおよび図13Bは、本発明によるCDMA受信機のコヒ
ーレントトラッキング装置の第3実施例を示すブロック
図である。この実施例が、図10Aおよび図10Bに示す第2
実施例と異なる点は、フェージング位相変動補償部207
を判定符号補正部150の出力側に接続した点である。こ
れによって、フェージングに起因する位相変動の補償
と、パイロット信号変調成分の除去との順序が、第2実
施例とは逆になるが、第2実施例と同様の作用効果が得
られる。
実施例4 図14Aおよび図14Bは、本発明によるCDMA受信機のコヒ
ーレントトラッキング装置の第4実施例を示すブロック
図である。この実施例は、トラッキング系のキャプチャ
ーレンジを拡大したものであり、図2Aおよび図2Bに示す
第1次と異なる主な点は、次の通りである。
(1) (2N+1)個の相関検出部500k(k=−N〜+
N)と、これらの出力をそれぞれ積分する(2N+1)個
の積分ダンプ回路510kを設けた。
(2) これに対応して、拡散符号レプリカ生成部305
も、位相がΔずつシフトした(2N+1)系列の拡散符号
レプリカを発生して、相関検出部500kに供給する。ここ
で、Δは、一般に、Tc/2(Tcはチップ周期)に設定され
る。
(3) 相関検出信号保持・選択部520が新たに設けら
れ、積分ダンプ回路510kの出力は、すべてここへ供給さ
れる。相関検出信号保持・選択部520は、積分ダンプ回
路510kの各出力を予め定めたしきい値と比較し、受信信
号の拡散符号に位相同期した復調用拡散符号レプリカで
逆拡散された逆拡散信号を選択し、情報シンボル遅延部
110およびパイロットシンボル位相誤差抽出・平均化部1
20に供給する。また、この復調用拡散符号レプリカの位
相に対して、位相が+Δおよび−Δずれた、一対のトラ
ッキング用拡散符号レプリカと受信信号との相関値を選
択し、乗算器207および208にそれぞれ供給する。相関検
出信号保持・選択部520の出力は、シンボルごとに行わ
れる。この場合、乗算器207および208への出力は、1パ
イロット周期TBの遅延を与える。このため、図2Aおよび
図2Bの遅延回路220は必要なくなる。
(4) 拡散符号レプリカ位相誤差信号平均化部260
は、判定符号補正部150から供給される位相誤差信号e3
に基づいて、拡散符号レプリカの位相をΔだけ進めた
り、遅らせたりする制御を行う。すなわち、パイロット
周期TB間に供給される(Np+Ns)個の位相誤差信号e
3(ただし、Npはパイロットシンボル数、Nsは情報デー
タシンボル数)のうち、予め定めた基準数以上の位相誤
差信号が位相進みを示している場合には、拡散符号レプ
リカの位相をΔだけ遅らせ、遅れを示していた場合に
は、拡散符号レプリカの位相をΔだけ進める。
図15および図16は、拡散符号レプリカの位相誤差信号
の生成方法を示す図である。位相誤差信号の生成方法に
は、次の2通りの方法が使用される。
(1)固定平均法 これは、各パイロット周期の間、拡散符号レプリカの
位相を固定して、位相誤差信号を生成する方法である。
(2)移動平均法 これは、現シンボルから過去Lシンボルの位相誤差信
号について、進みまたは遅れの個数を調べ、基準数を越
えたときに拡散符号レプリカの位相をシフトさせる方法
である。すなわち、パイロットシンボルおよび情報シン
ボルの区別なく、シンボルごとに拡散符号レプリカの位
相更新の有無を調べる。
図15は、固定平均法を説明するための図であり、図14
Aの相関検出部の個数が5、すなわちN=2の場合を示
している。図15において、横軸は時間を示し、縦軸は拡
散符号レプリカの絶対位相を示している。図15の最初の
パイロット信号の受信完了時刻t1から2番目のパイロッ
ト信号の受信完了時刻t2までの1パイロット周期の間
は、拡散符号レプリカC13を復調用拡散符号レプリカと
し、これと±Δだけ位相のずれた一対の拡散符号レプリ
カC12およびC14をトラッキング用拡散符号レプリカとし
ている。そして、時刻t2に、拡散符号レプリカの位相を
−Δだけ更新せよとの指令が、拡散符号レプリカ位相誤
差平均化部260から、拡散符号レプリカ生成部305と相関
検出信号保持・選択部520とに供給されると、次のパイ
ロット周期t2−t3の間は、位相を−Δシフトした拡散符
号レプリカを採用する。すなわち、拡散符号レプリカC
23を復調用拡散符号レプリカとし、拡散符号レプリカC
22およびC24をトラッキング用拡散符号レプリカとす
る。ここで、C23=C14であり、C22=C12,C24=C15であ
る。
図16は、移動平均法を説明するための図であり、図14
Aの相関検出部の個数が5、すなわちN=2の場合を示
している。図15において、横軸は時間を示し、縦軸は拡
散符号レプリカの絶対位相を示している。ここで、L=
Np+Nsに設定されている。すなわち、拡散符号レプリカ
位相誤差平均化部260は、現在受信中のシンボルから1
パイロット周期前までの、Np個のパイロットシンボルと
Ns個の情報データシンボルの位相誤差信号e3を対象と
し、進みまたは遅れ位相を示す位相誤差信号e3の数がし
きい値を越えたときに、位相更新を指示する。
図16において、データ判定は、相関検出より1パイロ
ット周期TB後に実行される。たとえば、時刻t4におい
て、相関検出は拡散符号レプリカS25によって実行さ
れ、データ判定は、1パイロット周期前の拡散符号レプ
リカS15によって逆拡散されたシンボルに対して実行さ
れる。また、判定符号補正部150による位相誤差信号e2
の補正(逆変調)も、判定データを用いるために、相関
検出よりも1パイロット周期前の拡散符号レプリカS15
によって逆拡散されたシンボルによって実行される。
今、拡散符号レプリカS15によって時刻t2に逆拡散さ
れたシンボルが、時刻t4に判定され、その判定結果によ
って補正された位相誤差信号e3に基づいて、拡散符号レ
プリカを−Δせよとの指令が出されたとする。このと
き、拡散符号レプリカは、S24−S25に示すように、位相
が−Δだけシフトされる。このため、時刻t4より1パイ
ロット周期後のデータ判定は、この拡散符号レプリカS
25で逆拡散されたシンボルに対して行われる。
この実施例において、過去Lシンボルの範囲におい
て、拡散符号レプリカの位相更新がX回あると予想され
る場合は、受信拡散符号に同期した拡散符号レプリカ
と、それとの位相差が±(X+1)Δの拡散符号レプリ
カとを用いて、合計{2(X+1)+1}X個の相関値
を生成して、拡散符号レプリカの位相更新を行う。相関
検出信号保持・選択部520は、これらの相関値を保持す
る。全体の観測シンボル数Lは、伝搬の遅延プロフィー
ルの変動速度に依存する。遅延プロフィールの変動が速
いときには、短い時間範囲でこの変動に追従する必要が
あるため、Lの値を小さく設定する。一般には、観測シ
ンボル数Lの範囲において、拡散符号レプリカの位相更
新数を数回以内に抑えるために、Lの値を小さくとる。
このため、回路規模は、それほど大きくならない。
実施例5 図17Aおよび図17Bは、本発明によるCDMA受信機のコヒ
ーレントトラッキング装置の第5実施例を示すブロック
図である。この実施例が、図14Aおよび図14Bに示す第4
実施例と異なる点は、フェージング位相変動補償部207
を判定符号補正部150の出力側に接続した点である。こ
れによって、フェージングに起因する位相変動の補償
と、パイロット信号変調成分の除去との順序が、第4実
施例とは逆になるが、第4実施例と同様の作用効果が得
られる。

Claims (18)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】情報シンボルレートより高速の拡散符号に
    よって、パターン既知のパイロット信号と情報データ信
    号とを一定のパイロット周期で交互に広帯域信号に拡散
    して拡散信号を生成し、該拡散信号を送受信して多元接
    続伝送を行うCDMAシステムの受信機において、 受信拡散信号中の拡散符号に位相同期した復調拡散符号
    レプリカを発生する復調拡散符号レプリカ発生手段と、 前記復調拡散符号レプリカの位相を、予め定めた値だ
    け、プラス、マイナス両方向にシフトした位相を有す
    る、少なくとも一対のトラッキング拡散符号レプリカを
    発生するトラッキング拡散符号レプリカ発生手段と、 前記受信拡散信号と前記復調拡散符号レプリカとの相関
    を検出する復調相関検出手段と、 前記復調相関検出手段の出力から前記パイロット信号を
    抽出し、その位相誤差を検出する位相誤差検出手段と、 前記復調相関検出手段の出力中の前記情報データ信号を
    少なくとも前記パイロット周期だけ遅延する第1の遅延
    手段と、 前記パイロット信号の位相誤差を前記情報データ信号区
    間に内挿補間して、前記第1の遅延手段から出力された
    情報データ信号の各シンボルを位相補償する第1の位相
    補償手段と、 前記第1の位相補償手段の出力を識別判定して、前記情
    報データ信号の各シンボルを復調する復調手段と、 前記受信拡散信号と、前記トラッキング拡散符号レプリ
    カとの相関を検出する少なくとも一対のトラッキング相
    関検出手段と、 前記トラッキング相関検出手段の出力を逆相で加算し第
    1の位相誤差信号を出力する加算器と、 前記トラッキング相関検出手段の出力側および前記加算
    器出力側のいずれか一方に接続され、前記第1の位相誤
    差信号に、少なくとも前記パイロット周期の遅延を与え
    る第2の遅延手段と、 前記第1の位相誤差信号を前記復調手段の出力によって
    逆変調し、前記第1の位相誤差信号に含まれる情報デー
    タ変調成分を除去し、第2の位相誤差信号を出力する逆
    変調手段と、 前記第2の位相誤差信号によって、前記復調拡散符号レ
    プリカ発生手段および前記トラッキング拡散符号レプリ
    カ発生手段を制御する制御手段と を具備することを特徴とするCDMA受信機のコヒーレント
    トラッキング装置。
  2. 【請求項2】前記トラッキング相関検出手段と前記加算
    器との間に接続された第2の位相補償手段を備え、前記
    加算器は前記第2の位相補償手段の出力を逆相で加算す
    ることを特徴とする請求の範囲第1項記載のCDMA受信機
    のコヒーレントトラッキング装置。
  3. 【請求項3】前記逆変調手段と前記制御手段との間に接
    続された第2の位相補償手段を備えたことを特徴とする
    請求の範囲第1項記載のCDMA受信機のコヒーレントトラ
    ッキング装置。
  4. 【請求項4】前記復調拡散符号レプリカ発生手段および
    前記トラッキング拡散符号レプリカ発生手段は、共通の
    電圧制御クロック発生器を具備することを特徴とする請
    求の範囲第1項記載のCDMA受信機のコヒーレントトラッ
    キング装置。
  5. 【請求項5】前記制御手段は、前記第2の位相誤差信号
    に基づいて、前記電圧制御クロック発生器に制御電圧を
    供給するループフィルタを具備することを特徴とする請
    求の範囲第4項記載のCDMA受信機のコヒーレントトラッ
    キング装置。
  6. 【請求項6】前記復調相関検出手段は、前記受信拡散信
    号と前記復調拡散符号レプリカとを乗算する乗算器と、
    該乗算器の出力を1シンボル周期の間積分する積分ダン
    プ回路とを具備し、前記トラッキング相関検出手段は、
    前記受信拡散信号と前記トラッキング拡散符号レプリカ
    とを乗算する乗算器と、該乗算器の出力を1シンボル周
    期の間積分する積分ダンプ回路とを具備することを特徴
    とする請求の範囲第1項記載のCDMA受信機のコヒーレン
    トトラッキング装置。
  7. 【請求項7】前記トラッキング拡散符号レプリカ発生手
    段は、前記復調拡散符号レプリカを±KΔ(Δは予め設
    定した値:K=1,2,...N)だけ位相シフトした複数のトラ
    ッキング拡散符号レプリカを発生し、 前記コヒーレントトラッキング装置は、さらに、 前記復調拡散符号レプリカとは±Δだけ位相の異なる一
    対のトラッキング拡散符号レプリカと、前記受信拡散信
    号との間でとられた2つの相関値を、前記トラッキング
    相関検出手段の出力から選択し、前記加算器に供給する
    選択手段を具備することを特徴とする請求の範囲第1項
    記載のCDMA受信機のコヒーレントトラッキング装置。
  8. 【請求項8】前記制御手段は、前記第2の位相誤差信号
    を平均化して第3の位相誤差信号を生成し、該第3の位
    相誤差信号が、予め設定されたしきい値を超えた場合に
    は、前記パイロット拡散符号レプリカおよび前記情報デ
    ータ拡散符号レプリカの位相の更新を、前記パイロット
    拡散符号レプリカ発生手段および前記情報データ拡散符
    号レプリカ発生手段に指示することを特徴とする請求の
    範囲第7項記載のCDMA受信機のコヒーレントトラッキン
    グ装置。
  9. 【請求項9】前記制御手段によって位相の更新が指示さ
    れた場合、前記選択手段は、前記復調拡散符号レプリカ
    および前記トラッキング拡散符号レプリカの選択を、前
    記位相更新の指示に応じて更新することを特徴とする請
    求の範囲第7項記載のCDMA受信機のコヒーレントトラッ
    キング装置。
  10. 【請求項10】情報シンボルレートより高速のパイロッ
    ト拡散符号によってパターン既知のパイロット信号を広
    帯域信号に拡散してパイロット拡散信号を生成し、パイ
    ロットチャネルを通して送受信するとともに、前記パイ
    ロット拡散符号とは異なる情報データ拡散符号によって
    情報データ信号を広帯域信号に拡散して情報データ拡散
    信号を生成し、通信チャネルを通して送受信し多元接続
    伝送を行うCDMAシステムの受信機において、 前記パイロット拡散信号中のパイロット拡散符号に位相
    同期したパイロット拡散符号レプリカを発生するパイロ
    ット拡散符号レプリカ発生手段と、 前記情報データ拡散信号中の情報データ拡散符号に位相
    同期した情報データ拡散符号レプリカを発生する情報デ
    ータ拡散符号レプリカ発生手段と、 前記パイロット拡散符号レプリカを、予め定めた値±Δ
    だけ位相シフトした一対のトラッキング拡散符号レプリ
    カを発生するトラッキング拡散符号レプリカ発生手段
    と、 前記パイロット拡散信号と前記パイロット拡散符号レプ
    リカとの相関を検出するパイロット相関検出手段と、 前記パイロット相関検出手段の出力から前記パイロット
    信号の位相誤差を検出する位相誤差検出手段と、 前記情報データ拡散信号と前記情報データ拡散符号レプ
    リカとの相関を検出する情報データ相関検出手段と、 前記情報データ相関検出手段から出力された前記情報デ
    ータ信号の各シンボルを、前記パイロット信号の対応シ
    ンボルの位相誤差によって位相補償する第1の位相補償
    手段と、 前記第1の位相補償手段の出力を識別判定して、前記情
    報データ信号の各シンボルを復調する復調手段と、 前記パイロット拡散信号と、前記トラッキング拡散符号
    レプリカとの相関を検出する一対のトラッキング相関検
    出手段と、 前記トラッキング相関検出手段の出力を逆相で加算し、
    第1の位相誤差信号を出力する加算器と、 前記第1の位相誤差信号を前記復調手段の出力によって
    逆変調し、前記第1の位相誤差信号に含まれる情報デー
    タ変調成分を除去し、第2の位相誤差信号を出力する逆
    変調手段と、 前記第2の位相誤差信号によって、前記パイロット拡散
    符号レプリカ発生手段、前記情報データ拡散符号レプリ
    カ発生手段および前記トラッキング拡散符号レプリカ発
    生手段を制御する制御手段と を具備することを特徴とするCDMA受信機のコヒーレント
    トラッキング装置。
  11. 【請求項11】前記トラッキング相関検出手段と前記加
    算器との間に接続された第2の位相補償手段を備え、前
    記加算器は前記第2の位相補償手段の出力を逆相で加算
    することを特徴とする請求の範囲第10項記載のCDMA受信
    機のコヒーレントトラッキング装置。
  12. 【請求項12】前記逆変調手段と前記制御手段との間に
    接続された第2の位相補償手段を備えたことを特徴とす
    る請求の範囲第10項記載のCDMA受信機のコヒーレントト
    ラッキング装置。
  13. 【請求項13】前記パイロット拡散符号レプリカ発生手
    段、前記復調拡散符号レプリカ発生手段および前記トラ
    ッキング拡散符号レプリカ発生手段は、共通の電圧制御
    クロック発生器を具備することを特徴とする請求の範囲
    第10項記載のCDMA受信機のコヒーレントトラッキング装
    置。
  14. 【請求項14】前記制御手段は、前記第2の位相誤差信
    号に基づいて、前記電圧制御クロック発生器に制御電圧
    を供給するループフィルタを具備することを特徴とする
    請求の範囲第13項記載のCDMA受信機のコヒーレントトラ
    ッキング装置。
  15. 【請求項15】前記パイロット相関検出手段は、前記受
    信拡散信号と前記パイロット拡散符号レプリカとを乗算
    する乗算器と、該乗算器の出力を1シンボル周期の間積
    分する積分ダンプ回路とを具備し、前記復調相関検出手
    段は、前記受信拡散信号と前記復調拡散符号レプリカと
    を乗算する乗算器と、該乗算器の出力を1シンボル周期
    の間積分する積分ダンプ回路とを具備し、前記トラッキ
    ング相関検出手段は、前記受信拡散信号と前記トラッキ
    ング拡散符号レプリカとを乗算する乗算器と、該乗算器
    の出力を1シンボル周期の間積分する積分ダンプ回路と
    を具備することを特徴とする請求の範囲第10項記載のCD
    MA受信機のコヒーレントトラッキング装置。
  16. 【請求項16】情報シンボルレートより高速の拡散符号
    によって、パターン既知のパイロット信号と情報データ
    信号とを一定のパイロット周期で交互に広帯域信号に拡
    散して拡散信号を生成し、該拡散信号を送受信して多元
    接続伝送を行うCDMAシステムの受信機において、 受信拡散信号中の拡散符号に位相同期した復調拡散符号
    レプリカを発生する復調拡散符号レプリカ発生ステップ
    と、 前記復調拡散符号レプリカの位相を、予め定めた値だ
    け、プラス、マイナス両方向にシフトした位相を有す
    る、少なくとも一対のトラッキング拡散符号レプリカを
    発生するトラッキング拡散符号レプリカ発生ステップ、 前記受信拡散信号と前記復調拡散符号レプリカとの相関
    を検出する復調相関検出ステップと、 前記復調相関検出ステップの出力から前記パイロット信
    号を抽出し、その位相誤差を検出する位相誤差検出ステ
    ップと、 前記復調相関検出ステップの出力中の前記情報データ信
    号を少なくとも前記パイロット周期だけ遅延する第1の
    遅延ステップと、 前記パイロット信号の位相誤差を前記情報データ信号区
    間に内挿補間して、前記第1の遅延ステップで出力され
    た情報データ信号の各シンボルを位相補償する第1の位
    相補償ステップと、 前記第1の位相補償ステップの出力を識別判定して、前
    記情報データ信号の各シンボルを復調する復調ステップ
    と、 前記受信拡散信号と、前記トラッキング拡散符号レプリ
    カとの各相関を検出するトラッキング相関検出ステップ
    と、 前記トラッキング相関検出ステップの出力を逆相で加算
    し第1の位相誤差信号を出力する加算ステップと、 前記第1の位相誤差信号に、少なくとも前記パイロット
    周期の遅延を与える第2の遅延ステップと、 前記第1の位相誤差信号を前記復調ステップの出力によ
    って逆変調し、前記第1の位相誤差信号に含まれる情報
    データ変調成分を除去し、第2の位相誤差信号を出力す
    る逆変調ステップと、 前記第2の位相誤差信号によって、前記復調拡散符号レ
    プリカ発生ステップおよび前記トラッキング拡散符号レ
    プリカ発生ステップを制御する制御ステップと を具備することを特徴とするCDMA受信機のコヒーレント
    トラッキング方法。
  17. 【請求項17】前記トラッキング拡散符号レプリカ発生
    ステップは、前記復調拡散符号レプリカを±KΔ(Δは
    予め設定した値:K=1,2,...N)だけ位相シフトした複数
    のトラッキング拡散符号レプリカを発生し、 前記コヒーレントトラッキング方法は、さらに、 前記復調拡散符号レプリカとは±Δだけ位相の異なる一
    対のトラッキング拡散符号レプリカと、前記受信拡散信
    号との間でとられた2つの相関値を、前記トラッキング
    相関検出ステップの出力から選択し、前記加算器に供給
    する選択ステップを具備することを特徴とする請求の範
    囲第16項記載のCDMA受信機のコヒーレントトラッキング
    方法。
  18. 【請求項18】情報シンボルレートより高速のパイロッ
    ト拡散符号によってパターン既知のパイロット信号を広
    帯域信号に拡散してパイロット拡散信号を生成し、パイ
    ロットチャネルを通して送受信するとともに、前記パイ
    ロット拡散符号とは異なる情報データ拡散符号によって
    情報データ信号を広帯域信号に拡散して情報データ拡散
    信号を生成し、通信チャネルを通して送受信し多元接続
    伝送を行うCDMAシステムの受信機において、 前記パイロット拡散信号中のパイロット拡散符号に位相
    同期したパイロット拡散符号レプリカを発生するパイロ
    ット拡散符号レプリカ発生ステップと、 前記情報データ拡散信号中の情報データ拡散符号に位相
    同期した情報データ拡散符号レプリカを発生する情報デ
    ータ拡散符号レプリカ発生ステップと、 前記パイロット拡散符号レプリカを、予め定めた値±Δ
    だけ位相シフトした一対のトラッキング拡散符号レプリ
    カを発生するトラッキング拡散符号レプリカ発生ステッ
    プと、 前記パイロット拡散信号と前記パイロット拡散符号レプ
    リカとの相関を検出するパイロット相関検出ステップ
    と、 前記パイロット相関検出ステップの出力から前記パイロ
    ット信号の位相誤差を検出する位相誤差検出ステップ
    と、 前記情報データ拡散信号と前記情報データ拡散符号レプ
    リカとの相関を検出する情報データ相関検出ステップ
    と、 前記情報データ相関検出ステップから出力された前記情
    報データ信号の各シンボルを、前記パイロット信号の対
    応シンボルの位相誤差によって位相補償する第1の位相
    補償ステップと、 前記第1の位相補償ステップの出力を識別判定して、前
    記情報データ信号の各シンボルを復調する復調ステップ
    と、 前記パイロット拡散信号と、前記トラッキング拡散符号
    レプリカとの相関を検出する一対のトラッキング相関検
    出ステップと、 前記トラッキング相関検出ステップの出力を逆相で加算
    し、第1の位相誤差信号を出力する加算ステップと、 前記第1の位相誤差信号を前記復調ステップの出力によ
    って逆変調し、前記第1の位相誤差信号に含まれる情報
    データ変調成分を除去し、第2の位相誤差信号を出力す
    る逆変調ステップと、 前記第2の位相誤差信号によって、前記パイロット拡散
    符号レプリカ発生ステップ、前記情報データ拡散符号レ
    プリカ発生ステップおよび前記トラッキング拡散符号レ
    プリカ発生ステップを制御する制御ステップと を具備することを特徴とするCDMA受信機のコヒーレント
    トラッキング方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009201083A (ja) * 2008-01-22 2009-09-03 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 無線送信装置、無線受信装置、無線通信システム、無線通信方法、無線送信方法、及び無線受信方法

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