JPH07230879A - 直流電気炉の炉底電極用水冷ジャケット - Google Patents

直流電気炉の炉底電極用水冷ジャケット

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JPH07230879A
JPH07230879A JP2035294A JP2035294A JPH07230879A JP H07230879 A JPH07230879 A JP H07230879A JP 2035294 A JP2035294 A JP 2035294A JP 2035294 A JP2035294 A JP 2035294A JP H07230879 A JPH07230879 A JP H07230879A
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JP
Japan
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water
bottom electrode
electrode
furnace
cooled jacket
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Withdrawn
Application number
JP2035294A
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English (en)
Inventor
Toshio Kato
敏雄 加藤
Arata Ueda
新 上田
Toshifumi Hachiman
稔文 八幡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Daiwa Steel Corp
Original Assignee
Daiwa Steel Corp
Kawasaki Steel Corp
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Publication date
Application filed by Daiwa Steel Corp, Kawasaki Steel Corp filed Critical Daiwa Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】電極材の膨張、収縮に自在に対応でき、またそ
れを効果的に冷却して、寿命を大幅に向上させることの
できる比較的簡単で且つ製作コストの安い直流電気炉の
炉底電極用水冷ジャケットの提供を目的とする。 【構成】リング状水冷ジャケットを円周方向で分割した
複数個のジャケットで形成し、分割した各ジャケット総
合を弾性係止手段で接合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、直流アークによって金
属の溶解、精錬を行う直流電気炉の炉底電極に関し、特
に、その炉底電極を冷却する水冷ジャケットの構造に関
する。
【0002】
【従来の技術】金属の溶解、精錬に用いる電気炉は、近
年交流方式より直流方式に技術者の関心が移っている。
何故ならば、直流電気炉は炉上方の黒鉛電極が交流電気
炉に比べて少ないため、電極まわりがシンプルであり、
電極原単位や電力原単位の低減及びフリッカの減少が期
待できるからである。しかし、直流電気炉にも炉底電極
の寿命が短いこと、及びそれに関連して安全性に問題が
ないわけではない。
【0003】ところで、製鉄用直流電気炉の炉底電極と
しては、約50mmと比較的小径の丸棒鋼を50〜20
0本も用いる小径多電極方式と、約200mmという大
径の丸棒鋼を数本(5本以下)使用する大径少電極方式
がある。最近は直流電気炉の稼動に習熟したこともあっ
て使用炉の大型化が指向されてきているが、小径多電極
方式では電極本数がますます多く必要になるので、管理
上の都合で大径少電極方式の利用が増加する傾向にあ
る。
【0004】図3に、現在実用されている大径少電極方
式の直流電気炉、図4にそこで使用されている炉底電極
3の概要を示す。図4であきらかなように、丸棒鋼から
なる電極は、その上端が炉底表面11と同じレベルにあ
って上部電極との間でアークを発生するが、その側面は
スリーブレンガ5で囲まれ、保護されている。また、電
極下部は銅製のリング状水冷ジャケット6で冷却すると
ともに、底部の円柱状水冷プラグ9で電気的接続を確保
している。この電極は、電気炉を稼動させる当初には、
スリーブレンガ5又は水冷ジャケット6との間に間隙を
若干設けて通電する。それは、丸棒鋼と銅では、温度に
よって熱膨張が異なるための措置である。また、昇温中
は丸棒鋼の一部(上部)は溶融状態になり、出鋼後の温
度低下時には再凝固するといった、電極の膨張、収縮の
繰り返し現象が必ずおきている。そのため、炉底電極3
は溶損が激しく、その寿命延長が炉の操業にとって重要
な課題になっている。
【0005】そこで、この方式の炉底電極3の構造に関
し、従来より研究開発が盛んであり、種々の電極構造が
提案されてている。例えば、特開平3−53491号公
報は、大径電極の丸棒鋼上部を円柱状、下部を逆さの円
柱状として、溶鋼と接する上部円柱内には炉床と同じ耐
火物を充填し、下部の逆さ円柱内部には水冷ジャケット
が入り込む構造のものを開示した。しかし、これは溶損
防止に重点をおいた構造であり、炉底電極の溶融、凝固
の繰り返しに基づく水冷ジャケットの破壊対策について
は、考慮が払われていない。特開平5−94871号公
報に開示された炉底電極は、通常用いられる丸棒鋼を側
面が複数平面からなる多角柱状に変更し、各側面毎に分
割した冷却板で囲み、その冷却板に押圧手段を設けたも
のである。しかし、この構造では電極が収縮する方向で
の対応は取れても、膨張に対しては対処できない欠点が
ある。つまり、冷却板の電極側面への押しつけが、スク
リューロッドをモータで回転させて行うので、電極が膨
張しても戻す方向の対応が迅速に取れない。さらに、特
開昭61−190283号公報は、丸棒鋼周囲を円筒状
の銅製スリーブで、底部を円柱状水冷プラグで囲み、丸
棒鋼とスリーブとの間に存在する間隙を弾性係止手段で
押える構造を提案している。この弾性係止手段として
は、バネが用いられているので、丸棒鋼やスリーブの膨
張、収縮に対しては都合が良いように思える。しかし、
この炉底電極は、その冷却よりも電気的接続に注目して
いるため、バネが上下方向に作用するように設けられて
おり、側部に対しては、不十分な効果しかないという問
題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる事情
を鑑み、大径電極の膨張、収縮に自在に対応でき、また
電極を効果的に冷却してその寿命を大幅に向上させる、
比較的簡単で、且つ製作コストの安い炉底電極用水冷ジ
ャケットの提供を目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】発明者は、上記目的を達
成するため、水冷ジャケットの構造について種々検討を
加え、それを円周方向で分割すると同時に、弾性のある
係止手段で係止することに着眼した。本発明は、その着
眼に電気的接続、水冷効果の点から改良して具体化した
ものである。すなわち、本発明は、直流電気炉の炉底電
極下部を冷却するリング状の水冷ジャケットにおいて、
上記ジャケットを円周方向で分割した複数個のジャケッ
トで形成し、その分割したジャケット相互の接合面を段
違いにし、弾性係止手段で接合したことを特徴とする直
流電気炉の炉底電極用水冷ジャケットである。また、実
用の便宜から、本発明は、弾性係止手段がバネを介在し
たボルトナットであることを特徴とする請求項1記載の
直流電気炉の炉底電極用水冷ジャケットである。
【0008】この場合、分割数は特に限定しないが、あ
まり多くしても構造が複雑になるだけでメリットが少な
いので、実際上は2〜3分割が好適である。
【0009】
【作用】本発明では、水冷ジャケットを複数個に分割し
たジャケットで形成し、その接合面を段違いとし、各ジ
ャケット相互を弾性係止手段で係止するようにしたの
で、炉底電極の丸棒鋼がその半径方向で膨張、収縮して
も、その変化に対応して一体に組み合わせた水冷ジャケ
ット全体の内径も自在に変化するようになる。その結
果、水冷ジャケットと丸棒鋼の接触は常に良好状態を維
持して熱伝導を阻害せず、水冷効果が良くなるので、炉
底電極の溶損が少なくなり、寿命が延長できる。以下、
本発明の内容を図1〜2に基づき説明する。
【0010】図1は、本発明に係る水冷ジャケト6の縦
断面図であり、図2は、図1のA−A断面図である。図
2に示すように、水冷ジャケット6は円周方向で左右に
2分割されているが、相互の分割ジャケットの接合面が
単に平面状ではないことに特徴がある。接合面が平面で
あると、丸棒鋼の膨張が大きい時、水冷ジャケット6が
囲みきれなくなって間隙が生じてしまい、冷却効果が著
しく低下する。そこで、本発明では、分割した水冷ジャ
ケット6の接合面を段違いとして互いに摺動しても、完
全に水冷ジャケット6が分離しない構造としたのであ
る。
【0011】弾性係止手段としては、図2に示すよう
に、簡単なもので良く、例えばスプリング状バネ12を
介在したボルトナット13、14が有効である。バネ1
2の替わりに、厚いゴムリングの使用も考えられるが、
ゴムリングは弾性力の作用が一定でない欠点もあるの
で、膨張、収縮が大きくない場合にしか実用できない。
図1は、図2に示した水冷ジャケット6の縦断面を表わ
している。縦方向の係止位置は、ジャケットの長さによ
って異なって良く、図1では図示していないが、2ケ所
とした。
【0012】
【実施例】大径少電極方式の100t直流電気炉に、本
発明に係る炉底電極3用水冷ジャケット6を適用した。
電気炉の操業は、中炭素高マンガン鋼(JIS G31
01)を溶製することであり、電気炉は溶解、精錬中の
平均溶鋼温度1630℃、出鋼後の空炉状態での炉内雰
囲気温度50℃で、繰り返し使用された。
【0013】水冷ジャケット6は、図1に示した如く左
右に2分割したもので、係止手段は縦方向で2ケ所とし
た。また、水冷ジャケット6の大きさは、一体のように
組み立てた物としてみれば、内径300mm,高さ10
00mm,厚み100mmで,接合面における段差と段
幅はそれぞれ20mmと50mmであった。電気炉の稼
動当初、水冷ジャケット6と丸棒鋼の間に1mmの空隙
を設け、また接合面には間隙がない状態にセットしてか
ら最初の通電を始めた。操業が繰り返えされたが、炉底
電極3周囲に何らトラブルなく、1850ヒートの溶製
ができた。
【0014】この成績は、従来に比べ、炉底電極3の寿
命が20%も伸びたことを示している。なお、上記実施
例では、水冷ジャケットの分割数を2としたが、本発明
はそれに限るものではなく、実用できる範囲のすべての
数を含むものである。また、操業も鉄鋼材料の溶製のみ
に限らず、非鉄金属材料の溶製であっても良い。但し、
その場合には、電極材が丸棒鋼から他の金属に変更され
ることは言うまでもない。
【0015】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、直流電
気炉の炉底電極用水冷ジャケットを円周方向で分割した
複数個のジャケットで形成し、相互をバネ等の弾性材を
介在した係止手段で接合するようにした。その結果、電
気炉の操業期間中に炉底電極の膨張、収縮が繰り返えさ
れても、それらは水冷ジャッケットが対処し、炉底電極
の寿命が大幅に延長された。また、炉底電極が通電中に
溶け出し、炉底鉄皮とスパークを起こすことも防止でき
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る水冷ジャケットの縦断面図であ
る。
【図2】図1の水冷ジャケットのA−A断面図である。
【図3】現在使用されている大径少電極方式の直流電気
炉の概要を示す図である。
【図4】図3の電気炉で使用中の炉底電極とその付属装
置の縦断面図である。
【符号の説明】
1 炉蓋 2 上部電極 3 炉底電極(丸棒鋼) 4 炉底耐火材 5 耐火物製スリーブレンガ 6 水冷ジャケット 7 スクラップ 8 炉底鉄皮 9 水冷プラグ 10 空隙 11 炉底表面 12 バネ 13 ナット 14 ボルト 15 分割線 16 サイリスタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上田 新 倉敷市水島川崎通1丁目(番地なし) ダ イワスチール株式会社水島事業所内 (72)発明者 八幡 稔文 倉敷市水島川崎通1丁目(番地なし) 川 崎製鉄株式会社水島製鉄所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流電気炉の炉底電極下部を冷却するリ
    ング状の水冷ジャケットにおいて、上記ジャケットを円
    周方向で分割した複数個のジャケットで形成し、その分
    割したジャケット相互の接合面を段違いにし、弾性係止
    手段で接合したことを特徴とする直流電気炉の炉底電極
    用水冷ジャケット。
  2. 【請求項2】 弾性係止手段がバネを介在したボルトナ
    ットであることを特徴とする請求項1記載の直流電気炉
    の炉底電極用水冷ジャケット。
JP2035294A 1994-02-17 1994-02-17 直流電気炉の炉底電極用水冷ジャケット Withdrawn JPH07230879A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10029956B2 (en) 2008-03-14 2018-07-24 Retrotope, Inc. Therapies for cancer using isotopically substituted lysine

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Effective date: 20010508