JPH07230855A - 同軸ケーブル用コネクタプラグ - Google Patents

同軸ケーブル用コネクタプラグ

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JPH07230855A
JPH07230855A JP6040647A JP4064794A JPH07230855A JP H07230855 A JPH07230855 A JP H07230855A JP 6040647 A JP6040647 A JP 6040647A JP 4064794 A JP4064794 A JP 4064794A JP H07230855 A JPH07230855 A JP H07230855A
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fitting
coaxial cable
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Yoshitaka Kimura
孔孝 木村
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KIMURA DENKI KOGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 同軸ケーブル先端への取付作業が簡便で安定
した圧着効果を得ることのできる自己圧着方式の同軸ケ
ーブル用コネクタプラグを提供する。 【構成】 F型接栓に対して同軸ケーブルを接続するた
めにケーブル端部に取りつけられるF型防水コネクタプ
ラグ。中心コンタクト導体の尾端面は自己圧着機能のた
めの縮径作用に関与せず、代わりに中心コンタクト導体
の外周面には先端側に徐々に拡径するテーパー面部分を
有する凹部がコンタクト導体尾端から先端方向に間隔を
おいた位置に形成されている。本体金具内部の環状絶縁
体は中心コンタクト導体の尾端近傍の凹部に係合され、
締付金具が本体金具に螺入されたときに筒状導体フェル
ールを介して先端側へ押圧移動される。環状絶縁体は、
その押圧移動時に前記テーパー面と協動して中心コンタ
クト導体の尾端部を径方向内方に押圧する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一般にはF型防水プラ
グと呼ばれている同軸ケーブル用コネクタプラグに関す
るものであり、更に詳しくは各種の高周波機器に設けら
れたF型接栓に対してF型同軸ケーブルを接続するため
にケーブル端部に取りつけられるF型防水コネクタプラ
グに関するものである。
【0002】
【従来の技術】FL型、HFL型、あるいはFB型等の
各種のF型高周波同軸ケーブルは、いずれにせよ中心の
芯線導体と、該芯線導体の外周を被覆した内部絶縁層
と、該内部絶縁層の外周を被覆した一層又は複数層の外
部導体シース層と、該外部導体シース層の外周を被覆し
た外部絶縁被覆とからなる同心状構造を備えている。
【0003】このようなF型同軸ケーブルの端部に接続
される防水コネクタプラグは、同軸ケーブルの芯線導体
先端部を受け入れるために軸方向の孔が尾端に開口され
た中心コンタクト導体を内部に絶縁状に保持する筒状本
体金具によって構成されている。この筒状金具本体は、
前記中心コンタクト導体と対をなす外部コンタクト導体
としての機能の少なくとも一部を担い、一般には筒状本
体金具の先端側にF型接栓と螺合する締付ナットが回動
自在に取りつけられている。
【0004】前記筒状本体金具の内部には筒状導体フェ
ルールが前記中心コンタクト導体の尾端の近傍に同軸状
に間隔をあけて配置され、この筒状導体フェルールの尾
端側には前記同軸ケーブルの端面から内部に進入して該
同軸ケーブルの外部導体シース層に面接触する先端の鋭
利な筒体が形成されており、このようにして前記筒状本
体金具との電気的接続が筒状導体フェルールによって果
たされる。
【0005】前記筒状本体金具の外周には尾端側から前
記筒状導体フェルールを囲むように筒状締付金具が螺合
され、この筒状締付金具の内部には、前記筒状締付金具
が前記筒状金具本体に螺入されたときに前記筒状締付金
具の内部で径方向内方に変形することにより前記筒状導
体フェルールと前記外部導体シース層との接触圧の確保
及び前記同軸ケーブルの外部絶縁被覆に対するクランプ
を果たす絶縁体製の筒状クランプが配置されている。
【0006】この他、各嵌め合い部分や隙間部分には絶
縁リングやブッシュ、或はOリングパッキン等が配置さ
れ、適切な組立接続状態ではプラグ内部が外部に対して
ほぼ完全な密閉状態に保持されるように構成されてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このような従来のF型
防水コネクタプラグにおいて、特にケーブルの芯線導体
とプラグの中心コンタクト導体との電気的接続の信頼性
を確保するために、同軸ケーブル先端に対するコネクタ
プラグの接続作業に際して、芯線導体の先端を中心コン
タクト導体の尾端の孔内に挿入したのち、圧着工具によ
って中心コンタクト導体の尾端部を縮径状に圧着するこ
とが一般的に行われているが、この作業は細かな手作業
であることと、圧着力の加減が不適切であると却って接
続の信頼性が低下し、作業に熟練が要求されることなど
の不都合がある。
【0008】一方、上述のような圧着工具による圧着作
業を不要とするために、前記中心コンタクト導体の尾端
面を先端側に傾斜する環状テーパー面に形成し、前記筒
状締付金具を前記筒状金具本体に螺入して締め込むとき
に前記筒状締付金具の内部で軸方向移動する絶縁体リン
グの動きを利用して、前記環状テーパー面に軸方向の力
を与えることにより中心コンタクト導体の尾端部を縮径
状に圧着するようにしたF型コネクタが例えば特開昭6
1−32976号公報によって公知である。
【0009】しかしながら、このような従来の自己圧着
方式のF型コネクタでは、前記中心コンタクト導体の尾
端面が先端側に傾斜する環状テーパー面に形成され、こ
のテーパー面と作用する絶縁体リングが複雑な形状で中
心コンタクト導体から離反可能な別部品として構成され
ているため、ケーブルへの取り付け時に不安定な現場作
業で複雑な形状の複数の小さな精密部品を最新の注意を
払って組み立てなければならず、また現場作業で取り扱
う部品点数が多くなり、更には締付時に筒状本体金具の
内部で絶縁体リングが必ずしも正しい位置関係で環状テ
ーパー面に当接するとは限らないので、ややもすると圧
着が不適切になるなど、数多くの問題点が指摘されてい
る。
【0010】本発明の主目的は、いずれにせよ同軸ケー
ブル先端への取付作業が簡便で安定した圧着効果を得る
ことのできる自己圧着方式の同軸ケーブル用コネクタプ
ラグを提供することである。
【0011】本発明の別の目的は、複雑な形状の絶縁体
リングを不要とし、且つケーブルへの取り付け時に不安
定な現場作業で組み立てる部品点数を極力少なくするこ
とのできる自己圧着方式の同軸ケーブル用コネクタプラ
グを提供することである。
【0012】本発明の更に別の目的は、締付時に筒状本
体金具の内部で絶縁体リングが常に正しい位置関係で中
心コンタクト導体のテーパー面に作用して安定な圧着効
果を得ることができる自己圧着方式の同軸ケーブル用コ
ネクタプラグを提供することである。
【0013】本発明の更に別の目的は、同軸ケーブルの
芯線導体の線径の大小に関してある程度の範囲で共通の
部品で対応できるようにした自己圧着方式の同軸ケーブ
ル用コネクタプラグを提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1による発明は、
同軸ケーブルの芯線導体先端部を受け入れるために軸方
向の孔が尾端に開口された中心コンタクト導体と、前記
中心コンタクト導体を内部に絶縁状に保持すると共に前
記中心コンタクト導体と対をなす外部コンタクト導体と
しての機能の少なくとも一部を担う筒状本体金具と、前
記筒状本体金具の内部にて前記中心コンタクト導体の尾
端の近傍に同軸状に間隔をあけて配置されると共に前記
同軸ケーブルの端面から内部に進入して該同軸ケーブル
の外部導体シース層と前記筒状本体金具との電気的接続
を果たす筒状導体フェルールと、前記筒状導体フェルー
ルを囲むように前記筒状本体金具の尾端側から外周に螺
合される筒状締付金具と、前記筒状締付金具が前記筒状
本体金具に螺入されたときに前記筒状締付金具の内部で
径方向内方に変形することにより前記筒状導体フェルー
ルと前記外部導体シース層との接触圧の確保及び前記同
軸ケーブルの外部絶縁被覆に対するクランプを果たす筒
状クランプ手段とを備えた同軸ケーブル用コネクタプラ
グであって、前記中心コンタクト導体の外周面には尾端
から先端方向に間隔をおいた位置に凹部が形成され、該
凹部の底面は先端側でテーパー面によって前記外周面に
連なると共に尾端側で前記外周面との間に段部を形成
し、前記筒状本体金具の内部には、前記筒状締付金具が
前記筒状本体金具に螺入されたときに前記筒状導体フェ
ルールを介して先端側へ押圧移動される環状絶縁体が前
記凹部によって前記中心コンタクト導体の尾端近傍に係
合して配置され、前記環状絶縁体には前記押圧移動時に
前記テーパー面と協動することにより前記中心コンタク
ト導体の尾端部を径方向内方に押圧する締付部が設けら
れていることを特徴とするものである。
【0015】請求項2による発明は、請求項1に記載の
同軸ケーブル用コネクタプラグにおいて、前記中心コン
タクト導体の尾端から前記孔の形成領域に向かって軸方
向のすり割りが形成されていることを特徴とするもので
ある。
【0016】
【作用】請求項1による発明によれば、前記中心コンタ
クト導体の尾端面は前記自己圧着機能のための縮径作用
に関与しない。代わりに、前記中心コンタクト導体の外
周面には尾端から先端方向に間隔をおいた位置に凹部が
形成されている。この凹部の底面は、先端側でテーパー
面によって前記外周面に連なると共に尾端側で前記外周
面との間に段部を形成している。この凹部は全周に亙る
連続凹部または断続する部分的な凹部のいずれでも良
い。
【0017】また前記筒状本体金具の内部には、前述の
絶縁体リングの代わりに環状絶縁体が前記凹部によって
前記中心コンタクト導体の尾端近傍に係合して配置され
ており、これにより環状絶縁体は比較的単純な形状で済
むと共に、プラグ内部の精密部品である中心コンタクト
導体と筒状導体フェルールとを環状絶縁体と共に互いに
分離しない一つの部品セットとして現場での組立作業に
供することができることになる。
【0018】この環状絶縁体は、前記筒状締付金具が前
記筒状本体金具に螺入されたときに前記筒状導体フェル
ールを介して先端側へ押圧移動されるが、前記環状絶縁
体には、前記押圧移動時に前記テーパー面と協動するこ
とにより前記中心コンタクト導体の尾端部を径方向内方
に押圧する締付部が設けられており、しかも環状絶縁体
は、現場での組立作業時には既に中心コンタクト導体の
外周面の尾端から先端側へ間隔をおいた位置に設けられ
た前記凹部に係合されているので、締付時に筒状本体金
具の内部で環状絶縁体が偏心または離心運動することが
なく、常に正しい位置関係で中心コンタクト導体のテー
パー面に作用して安定な圧着効果を得ることができる。
【0019】請求項2の発明によれば、更に加えて同軸
ケーブルの芯線導体の線径の大小に関してある程度の範
囲で共通の部品で対応できるという効果を奏することが
できる。即ち、中心コンタクト導体の尾端に開口する孔
の内径は、本来、接続対象の同軸ケーブルの芯線導体の
外形に対応して定められるが、請求項2に記載の発明に
よれば、前記中心コンタクト導体の尾端から前記孔の形
成領域に向かって軸方向のすり割りが形成されているこ
とから、ケーブルの芯線導体の径が孔の内径よりも小さ
くても、前記自己圧着機能による中心コンタクト導体の
尾端部の縮径変形能が大きくなるため、前記テーパー面
の有効高さの範囲内で比較的小径の芯線導体に対しても
十分な圧着効果で電気的接続の信頼性を確保できる。
【0020】好ましい変形例では、前記すり割りが前記
尾端で閉じ気味の状態になるように中心コンタクト導体
の尾端部が予成形され、これにより、接続作業に際して
ケーブルの芯線導体先端部を前記孔に挿入したときに中
心コンタクト導体の尾端部がその弾性によって芯線導体
を挟着し、手を離しても芯線導体が孔から抜け落ちない
という仮押えの効果を得ることができる。またこの場
合、中心コンタクト導体の尾端面を擂り鉢の内面状に形
成しておくと芯線導体の挿入が容易となる。
【0021】
【実施例】図1において、A図は本発明の一実施例に係
る同軸ケーブル用コネクタプラグの締付前の状態におけ
る断面図、B図はその中心コンタクト導体部端部近傍の
拡大断面図である。また図2において、A図は本実施例
に係る同軸ケーブル用コネクタプラグの締付後の状態に
おける断面図、B図はその中心コンタクト導体部端部近
傍の拡大断面図である。更に図3は中心コンタクト導体
とその関連部品との組立を示す分解斜視図である。いず
れも図が複雑になるのを避けるために同軸ケーブルを省
略した内容で図示されている。
【0022】本実施例は、F型同軸ケーブルの端部に接
続される防水コネクタプラグの場合を示しており、この
プラグは、接続対象の接栓に螺合すべき六角締付ナット
1をCリング8によって先端に回動自在に取りつけ、締
付ナット1の内面側にOリングパッキン7を介装した筒
状本体金具3を備えている。この筒状本体金具3の外面
は六角形状に形成されている。
【0023】この筒状本体金具3の先端側には、中心貫
通孔を有する絶縁体9が圧入されており、この絶縁体9
は、その中心貫通孔によって中心コンタクト導体2を絶
縁された状態で中心位置に保持し、この中心コンタクト
導体2は前記絶縁体9の中心貫通孔に挿入自在である。
中心コンタクト導体2の尾端には、図示しない同軸ケー
ブルの芯線導体先端部を受け入れるために軸方向の孔2
aが開口されており、この開口の端面は、図3にも示す
ように擂り鉢内面状の内向きテーパー面2bとなってい
る。筒状金具本体3は、前記中心コンタクト導体2と対
をなす外部コンタクト導体としての機能を前記締付ナッ
ト1と共に担うものである。
【0024】前記筒状本体金具3の内部には、先端側に
すり割り付きの円筒部4aを向けた筒状導体フェルール
4が前記中心コンタクト導体2の尾端の近傍に同軸状に
間隔をあけて配置され、前記円筒部4aの外周面は筒状
本体金具3の内面と面接触している。筒状導体フェルー
ル4の尾端側には、同軸ケーブルの端面から被覆内部に
進入して該ケーブルの外部導体シース層に面接触する先
端の鋭利な筒体4bが一体形成されており、これによ
り、同軸ケーブルの外部導体シース層と筒状本体金具3
との電気的接続が筒状導体フェルール4によって果たさ
れるようになっている。
【0025】前記筒状本体金具3の外周には尾端側から
前記筒状導体フェルール4を包み込むように筒状締付金
具5が螺合され、この筒状締付金具5の外面も六角形状
に形成されている。筒状締付金具5の内部には、絶縁体
製の筒状クランプ13がストップリング12によって相
対回動可能に取りつけられており、このクランプ13
は、筒状締付金具5が前記筒状金具本体3に所定の締め
込み位置まで一杯に螺入されたときに前記筒状締付金具
5の内部で筒状本体金具3の尾端テーパー内面と作用し
て径方向内方に変形可能であり、これにより前記筒状導
体フェルール4と前記外部導体シース層との接触圧の確
保及び前記同軸ケーブルの外部絶縁被覆に対するクラン
プの役目を果たしている。
【0026】筒状本体金具3の外面にはOリングパッキ
ン10が周溝内に装着されており、このOリングパッキ
ン10は、筒状締付金具5が前記筒状金具本体3に所定
の締め込み位置まで一杯に螺入されたときに筒状締付金
具5の先端部によって図2Aに示すように筒状本体金具
3の外面との間に押え込まれ、筒状本体金具3と筒状締
付金具5との間のシールを果たす。この他、筒状締付金
具5の内部にも筒状クランプ13の尾端との間にOリン
グパッキン6が配置され、このOリングパッキン6は、
筒状締付金具5の尾端側から内部に挿入される同軸ケー
ブルの外部絶縁被覆との間のシールを果たし、このよう
にして適切な組立接続状態ではプラグ内部が外部に対し
てほぼ完全な密閉状態に保持されるように構成されてい
る。
【0027】さて、本実施例において、前記中心コンタ
クト導体2の外周面には、図3に示すように尾端から先
端方向に間隔をおいた位置に全周凹部2cが形成され、
該凹部2cの底面は、先端側で徐々に拡径するテーパー
面2dによって前記外周面に連なると共に尾端側で前記
外周面との間に段部2eを形成している。
【0028】また、前記筒状本体金具3の内部におい
て、前記中心コンタクト導体の尾端部には、先端側に前
記凹部と嵌合する小径筒部11aを一体に備えた環状絶
縁体11が前記筒状導体フェルール4の円筒部4a内に
圧入された状態で配置されており、この環状絶縁体11
は、その小径筒部11aが前記凹部2cに嵌合すること
によって前記中心コンタクト導体の尾端近傍に係合し、
これにより、図3に示すように、環状絶縁体11は従来
の絶縁体リングよりも比較的単純な形状で済むと共に、
プラグ内部の精密部品である中心コンタクト導体2と筒
状導体フェルール4とを環状絶縁体11と共に互いに分
離しない一つの部品セットとして現場での組立作業に供
することができるようになっている。
【0029】この環状絶縁体11は、前記筒状締付金具
5が前記筒状本体金具3に所定の締め込み位置まで一杯
に螺入されたときに前記筒状導体フェルール4を介して
先端側へ押圧移動されるが、前記環状絶縁体11の小径
筒部11aは、前記押圧移動時に前記テーパー面2dと
協動することにより前記中心コンタクト導体2の尾端部
を径方向内方に押圧する締付部として機能する。また環
状絶縁体11は、現場での組立作業時には既に中心コン
タクト導体2の外周面の尾端から先端側へ間隔をおいた
位置に設けられた前記凹部2cに係合されているので、
締付時に筒状本体金具3の内部で環状絶縁体11が偏心
または離心運動することがなく、常に正しい位置関係で
中心コンタクト導体2のテーパー面2dに作用して安定
な圧着効果を得ることができる。
【0030】さらに本実施例では、中心コンタクト導体
2の尾端から前記孔2aの形成領域に向かって軸方向の
すり割り2fが形成されており、これにより、ケーブル
の芯線導体の径が孔2aの内径よりも小さくても、図2
Bに示すように自己圧着機能による中心コンタクト導体
2の尾端部の縮径変形能が大きくなるため、前記テーパ
ー面11dの有効高さの範囲内で比較的小径の芯線導体
に対しても十分な圧着効果で電気的接続の信頼性を確保
できる。
【0031】特にこの場合、前記すり割り2fが中心コ
ンタクト導体の尾端に向かって徐々に閉じるように中心
コンタクト導体2の尾端部が予じめ変形されていること
が好ましく、これにより、接続作業に際してケーブルの
芯線導体先端部を前記孔2aに挿入したときに中心コン
タクト導体2の尾端部がその弾性によって芯線導体を挟
着し、手を離しても芯線導体が孔から抜け落ちないとい
う仮押えの効果を得ることができる。
【0032】
【発明の効果】以上に述べたように、請求項1の発明に
よれば、プラグ内部の精密部品である中心コンタクト導
体と筒状導体フェルールを環状絶縁体と共に分離しない
一つの部品として現場での組立作業に供することがで
き、環状絶縁体は従来の絶縁体リングよりも比較的単純
な形状で済むと共に、締付時に筒状本体金具の内部で環
状絶縁体が偏心または離心運動することがなく、常に正
しい位置関係で中心コンタクト導体のテーパー面に作用
して安定な圧着効果を得ることができ、従って同軸ケー
ブル先端への取付作業が簡便で安定した圧着効果を得る
ことのできる自己圧着方式の同軸ケーブル用コネクタプ
ラグを提供することが可能である。
【0033】また請求項2の発明によれば、前述の効果
に加えて、中心コンタクト導体の尾端から軸方向のすり
割りが形成されていることから、ケーブルの芯線導体の
径が中心コンタクト導体の孔の内径より小さくても、自
己圧着機能による中心コンタクト導体の尾端部の縮径変
形能が大きくなるため、比較的小径の芯線導体に対して
も十分な圧着効果で電気的接続の信頼性を確保でき、従
って同軸ケーブルの芯線導体の線径の大小に関してある
程度の範囲で共通の部品で対応できるという効果を奏す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】A図は、本発明の一実施例に係る同軸ケーブル
用コネクタプラグの締付前の状態における断面図、B図
は、その中心コンタクト導体部端部近傍の拡大断面図で
ある。
【図2】A図は、本実施例に係る同軸ケーブル用コネク
タプラグの締付後の状態における断面図、B図は、その
中心コンタクト導体部端部近傍の拡大断面図である。
【図3】中心コンタクト導体とその関連部品との組立を
示す分解斜視図である。
【符号の説明】
1 :六角締付ナット 2 :中心コンタクト導体 2a:孔 2c:凹部 2d:テーパー面 2e:段部 2f:すり割り 3 :筒状本体金具 4 :筒状導体フェルール 5 :筒状締付金具 9 :中心貫通孔付絶縁体 11 :環状絶縁体 11a:小径筒部(締付部) 12 :ストップリング 13 :筒状クランプ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同軸ケーブルの芯線導体先端部を受け入
    れるために軸方向の孔が尾端に開口された中心コンタク
    ト導体と、前記中心コンタクト導体を内部に絶縁状に保
    持すると共に前記中心コンタクト導体と対をなす外部コ
    ンタクト導体としての機能の少なくとも一部を担う筒状
    本体金具と、前記筒状本体金具の内部にて前記中心コン
    タクト導体の尾端の近傍に同軸状に間隔をあけて配置さ
    れると共に前記同軸ケーブルの端面から内部に進入して
    該同軸ケーブルの外部導体シース層と前記筒状本体金具
    との電気的接続を果たす筒状導体フェルールと、前記筒
    状導体フェルールを囲むように前記筒状本体金具の尾端
    側から外周に螺合される筒状締付金具と、前記筒状締付
    金具が前記筒状本体金具に螺入されたときに前記筒状締
    付金具の内部で径方向内方に変形することにより前記筒
    状導体フェルールと前記外部導体シース層との接触圧の
    確保及び前記同軸ケーブルの外部絶縁被覆に対するクラ
    ンプを果たす筒状クランプ手段とを備えた同軸ケーブル
    用コネクタプラグにおいて、 前記中心コンタクト導体の外周面には尾端から先端方向
    に間隔をおいた位置に凹部が形成され、該凹部の底面は
    先端側でテーパー面によって前記外周面に連なると共に
    尾端側で前記外周面との間に段部を形成し、 前記筒状本体金具の内部には、前記筒状締付金具が前記
    筒状本体金具に螺入されたときに前記筒状導体フェルー
    ルを介して先端側へ押圧移動される環状絶縁体が前記凹
    部によって前記中心コンタクト導体の尾端近傍に係合し
    て配置され、 前記環状絶縁体には前記押圧移動時に前記テーパー面と
    協動することにより前記中心コンタクト導体の尾端部を
    径方向内方に押圧する締付部が設けられていることを特
    徴とする同軸ケーブル用コネクタプラグ。
  2. 【請求項2】 前記中心コンタクト導体の尾端から前記
    孔の形成領域に向かって軸方向のすり割りが形成されて
    いることを特徴とする請求項1に記載の同軸ケーブル用
    コネクタプラグ。
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