JPH07229540A - 伝動ベルト - Google Patents
伝動ベルトInfo
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- JPH07229540A JPH07229540A JP2025394A JP2025394A JPH07229540A JP H07229540 A JPH07229540 A JP H07229540A JP 2025394 A JP2025394 A JP 2025394A JP 2025394 A JP2025394 A JP 2025394A JP H07229540 A JPH07229540 A JP H07229540A
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- Japan
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- belt
- rubber
- canvas
- transmission belt
- rubber layer
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- Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
- Reinforced Plastic Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 RFL組成物のL成分を特定することによ
り、帆布の耐摩耗性、強力保持性およびゴムとの接着力
を向上させ。特に、歯付ベルトの歯元部分の早期切断を
防止して歯付ベルトのクラック寿命を長くする。 【構成】 ベルト本体4の歯ゴム層3を覆う帆布5とし
て、L成分がMBRラテックスであるRFL組成物で基
布を含浸処理したものを採用する。
り、帆布の耐摩耗性、強力保持性およびゴムとの接着力
を向上させ。特に、歯付ベルトの歯元部分の早期切断を
防止して歯付ベルトのクラック寿命を長くする。 【構成】 ベルト本体4の歯ゴム層3を覆う帆布5とし
て、L成分がMBRラテックスであるRFL組成物で基
布を含浸処理したものを採用する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、伝動ベルトの改良に関
し、特にベルト本体を覆う帆布の改良に関するものであ
る。
し、特にベルト本体を覆う帆布の改良に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、伝動ベルトとしての歯付ベルト
は、複数本の心線がベルト長手方向に沿って埋設された
背ゴム層と、該背ゴム層にベルト長手方向に一定のピッ
チで一体に設けられた多数の歯ゴム層とで構成されたベ
ルト本体を備えてなり、該ベルト本体の歯ゴム層が帆布
で覆われている。近年、この種の歯付ベルトは、多分野
に使用されるようになりつつあり、高速回転、高負荷お
よび高温等の過酷な条件下での使用も多くなっている。
そのため、そのような過酷な条件下での使用は、ベルト
の構成材料の劣化も進み易く、歯ゴム層が早期に飛散し
たり心線が切断したりしてベルト寿命が短くなる場合が
多発し、耐久性の向上が切望されている。
は、複数本の心線がベルト長手方向に沿って埋設された
背ゴム層と、該背ゴム層にベルト長手方向に一定のピッ
チで一体に設けられた多数の歯ゴム層とで構成されたベ
ルト本体を備えてなり、該ベルト本体の歯ゴム層が帆布
で覆われている。近年、この種の歯付ベルトは、多分野
に使用されるようになりつつあり、高速回転、高負荷お
よび高温等の過酷な条件下での使用も多くなっている。
そのため、そのような過酷な条件下での使用は、ベルト
の構成材料の劣化も進み易く、歯ゴム層が早期に飛散し
たり心線が切断したりしてベルト寿命が短くなる場合が
多発し、耐久性の向上が切望されている。
【0003】そこで、ベルト本体の改良が盛んに研究さ
れているが、帆布もベルト寿命に重要な影響を及ぼすこ
とから、この研究も並行して行われているのが現状であ
る。
れているが、帆布もベルト寿命に重要な影響を及ぼすこ
とから、この研究も並行して行われているのが現状であ
る。
【0004】この帆布の改良手段の1つとして、基布の
接着処理がある。この接着処理は、基布をレゾルシン−
ホルマリン−ゴムラテックス(RFL)組成物の溶液に
浸漬して含浸処理する方法であり、ゴムラテックス
(L)成分として、カルボキシル化アクリロニトリルブ
タジエンを用いることにより、接着性を向上させた帆布
を有する伝動ベルトが提案されている(特公昭60−2
4131号公報)。
接着処理がある。この接着処理は、基布をレゾルシン−
ホルマリン−ゴムラテックス(RFL)組成物の溶液に
浸漬して含浸処理する方法であり、ゴムラテックス
(L)成分として、カルボキシル化アクリロニトリルブ
タジエンを用いることにより、接着性を向上させた帆布
を有する伝動ベルトが提案されている(特公昭60−2
4131号公報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述の如き
RFL組成物で接着処理した帆布では、接着性は良いが
耐熱性が十分とはいえず、特に、伝動ベルトが歯付ベル
トである場合には、歯元部分が応力集中を受けているた
めに歯付ベルトが高温下で走行すると、この歯元部分の
帆布が熱劣化を起こして摩耗し易くなり、歯元部分が早
期に切断して歯付ベルトのクラック寿命が短くなってし
まう。
RFL組成物で接着処理した帆布では、接着性は良いが
耐熱性が十分とはいえず、特に、伝動ベルトが歯付ベル
トである場合には、歯元部分が応力集中を受けているた
めに歯付ベルトが高温下で走行すると、この歯元部分の
帆布が熱劣化を起こして摩耗し易くなり、歯元部分が早
期に切断して歯付ベルトのクラック寿命が短くなってし
まう。
【0006】本発明はかかる点に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、RFL組成物のL成分
を特定することにより、帆布の耐摩耗性、強力保持性お
よびゴムとの接着力を向上させ、耐久性に優れた伝動ベ
ルトを得んとすることにある。特に、歯付ベルトの歯元
部分の早期切断を防止して歯付ベルトのクラック寿命を
長くせんとすることにある。
あり、その目的とするところは、RFL組成物のL成分
を特定することにより、帆布の耐摩耗性、強力保持性お
よびゴムとの接着力を向上させ、耐久性に優れた伝動ベ
ルトを得んとすることにある。特に、歯付ベルトの歯元
部分の早期切断を防止して歯付ベルトのクラック寿命を
長くせんとすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、ベルト本体の少なくとも一部が帆布で覆
われた伝動ベルトを対象とし、次のような解決手段を講
じた。
め、本発明は、ベルト本体の少なくとも一部が帆布で覆
われた伝動ベルトを対象とし、次のような解決手段を講
じた。
【0008】すなわち、本発明の第1の解決手段は、上
記帆布として、基布をレゾルシン−ホルマリン−ゴムラ
テックス(RFL)組成物で含浸処理したものを採用す
る。さらに、上記レゾルシン−ホルマリン−ゴムラテッ
クス(RFL)組成物のゴムラテックス(L)成分をメ
チルメタクリレートとブタジエンの共重合体を主成分と
するゴムラテックス(MBRラテックス)で構成したこ
とを特徴とする。
記帆布として、基布をレゾルシン−ホルマリン−ゴムラ
テックス(RFL)組成物で含浸処理したものを採用す
る。さらに、上記レゾルシン−ホルマリン−ゴムラテッ
クス(RFL)組成物のゴムラテックス(L)成分をメ
チルメタクリレートとブタジエンの共重合体を主成分と
するゴムラテックス(MBRラテックス)で構成したこ
とを特徴とする。
【0009】本発明の第2の解決手段は、第1の解決手
段において、レゾルシン−ホルマリン−ゴムラテックス
(RFL)組成物の基布への付着量を基布の重量に対し
て固形分で5〜15重量%に設定したことを特徴とす
る。
段において、レゾルシン−ホルマリン−ゴムラテックス
(RFL)組成物の基布への付着量を基布の重量に対し
て固形分で5〜15重量%に設定したことを特徴とす
る。
【0010】本発明の第3の解決手段は、第1又は第2
の解決手段において、複数本の心線がベルト長手方向に
沿って埋設された背ゴム層と、該背ゴム層にベルト長手
方向に一定のピッチで一体に設けられた多数の歯ゴム層
とでベルト本体を構成し、該ベルト本体の歯ゴム層を帆
布で覆ったことを特徴とする。すなわち、伝動ベルトが
歯付ベルトの場合である。
の解決手段において、複数本の心線がベルト長手方向に
沿って埋設された背ゴム層と、該背ゴム層にベルト長手
方向に一定のピッチで一体に設けられた多数の歯ゴム層
とでベルト本体を構成し、該ベルト本体の歯ゴム層を帆
布で覆ったことを特徴とする。すなわち、伝動ベルトが
歯付ベルトの場合である。
【0011】本発明の第4の解決手段は、第3の解決手
段において、歯ゴム層を水素化ニトリルゴム(H−NB
R)で構成したことを特徴とする。
段において、歯ゴム層を水素化ニトリルゴム(H−NB
R)で構成したことを特徴とする。
【0012】本発明の伝動ベルトとは、歯付ベルト、V
ベルト、平ベルトおよび丸ベルト等噛合いや摩擦によっ
て動力を伝動するベルトであり、ベルト本体の少なくと
も一部が帆布で覆われているものであればその種類は問
わない。例えば、図1に示すように、伝動ベルトが歯付
ベルトAである場合には、複数本の心線1,1,…が埋
設された背ゴム層2と、該背ゴム層2に一体に設けられ
た多数の歯ゴム層3,3,…とでベルト本体4を構成
し、該ベルト本体4の歯ゴム層3,3,…を帆布(歯
布)5で覆うようにする。
ベルト、平ベルトおよび丸ベルト等噛合いや摩擦によっ
て動力を伝動するベルトであり、ベルト本体の少なくと
も一部が帆布で覆われているものであればその種類は問
わない。例えば、図1に示すように、伝動ベルトが歯付
ベルトAである場合には、複数本の心線1,1,…が埋
設された背ゴム層2と、該背ゴム層2に一体に設けられ
た多数の歯ゴム層3,3,…とでベルト本体4を構成
し、該ベルト本体4の歯ゴム層3,3,…を帆布(歯
布)5で覆うようにする。
【0013】心線としては、綿、ポリビニルアルコール
繊維、脂肪族および芳香族ポリアミド繊維、ポリエステ
ル繊維、炭素繊維、ガラス繊維、金属繊維等を挙げるこ
とができるが、特に限定されるものではなく、従来より
ゴムとの接着に用いられるすべての繊維を含む。
繊維、脂肪族および芳香族ポリアミド繊維、ポリエステ
ル繊維、炭素繊維、ガラス繊維、金属繊維等を挙げるこ
とができるが、特に限定されるものではなく、従来より
ゴムとの接着に用いられるすべての繊維を含む。
【0014】また、伝動ベルトのベルト本体を構成する
ゴム種としては、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム
(IR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジ
エンゴム(BR)、クロロプレンゴム(CR)、ニトリ
ルゴム(NBR)、クロロスルフォン化ポリエチレンゴ
ム(CSM)、エチレンプロピレンゴム(EPR,EP
DM)、水素化ニトリルゴム(H−NBR)等が挙げら
れるが、なかでも耐熱性の良好なH−NBRは使用時に
その効果が最も顕著であり、好適である。例えば、伝動
ベルトが歯付ベルトAである場合において、歯ゴム層4
をH−NBRで構成することにより、耐熱性および高温
時のベルト寿命を向上させることができる。
ゴム種としては、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム
(IR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジ
エンゴム(BR)、クロロプレンゴム(CR)、ニトリ
ルゴム(NBR)、クロロスルフォン化ポリエチレンゴ
ム(CSM)、エチレンプロピレンゴム(EPR,EP
DM)、水素化ニトリルゴム(H−NBR)等が挙げら
れるが、なかでも耐熱性の良好なH−NBRは使用時に
その効果が最も顕著であり、好適である。例えば、伝動
ベルトが歯付ベルトAである場合において、歯ゴム層4
をH−NBRで構成することにより、耐熱性および高温
時のベルト寿命を向上させることができる。
【0015】本発明に用いられる帆布を構成する基布と
しては、例えばナイロン6、ナイロン6,6、ポリエス
テル、芳香族ポリアミド、ビニロンおよびレーヨン等の
有機繊維や無機繊維を織成もしくは編成したものであ
り、この基布をRFL組成物で含浸処理したものが帆布
である。
しては、例えばナイロン6、ナイロン6,6、ポリエス
テル、芳香族ポリアミド、ビニロンおよびレーヨン等の
有機繊維や無機繊維を織成もしくは編成したものであ
り、この基布をRFL組成物で含浸処理したものが帆布
である。
【0016】RFL組成物は、RF液を作成し、このR
F液にL成分としてMBRラテックスを含有するゴムラ
テックスを加えることにより調整する。RF液は、R/
Fモル比で1:1〜5が好ましく、さらに好ましくは
1:1〜2である。RF/L固形分重量比は、1:3〜
40が好ましく、さらに好ましくは1:5〜20であ
り、pH10〜11になるようにRFL組成物を調整す
る。
F液にL成分としてMBRラテックスを含有するゴムラ
テックスを加えることにより調整する。RF液は、R/
Fモル比で1:1〜5が好ましく、さらに好ましくは
1:1〜2である。RF/L固形分重量比は、1:3〜
40が好ましく、さらに好ましくは1:5〜20であ
り、pH10〜11になるようにRFL組成物を調整す
る。
【0017】また、基布へのRFL組成物の含浸処理
は、RFL組成物の固形分の比率および含浸処理時の絞
りロールの間隙量を制御して行う。この含浸処理した基
布を乾燥した後、熱処理してRFL皮膜が形成された帆
布とする。
は、RFL組成物の固形分の比率および含浸処理時の絞
りロールの間隙量を制御して行う。この含浸処理した基
布を乾燥した後、熱処理してRFL皮膜が形成された帆
布とする。
【0018】RFL組成物の基布への付着量を基布の重
量に対して固形分で5〜15重量%に設定したのは、5
重量%未満では帆布の耐摩耗性およびゴムとの接着力が
低下する一方、15重量%を超えると帆布の機械的特性
および耐屈曲疲労性が低下するからである。
量に対して固形分で5〜15重量%に設定したのは、5
重量%未満では帆布の耐摩耗性およびゴムとの接着力が
低下する一方、15重量%を超えると帆布の機械的特性
および耐屈曲疲労性が低下するからである。
【0019】なお、ベルト本体を構成するゴムの加硫系
としては、有機過酸化物、金属酸化物、硫黄のどの加硫
系を用いてもよく、促進剤を用いてもよい。その材料も
従来から知られているものであればよく、特に限定され
るものではない。さらに、このゴム配合物には、通常、
ゴム配合物として知られている種々の補強性充填剤、老
化防止剤、可塑剤、加硫助剤、加工助剤等の適宜量を含
有してもよい。
としては、有機過酸化物、金属酸化物、硫黄のどの加硫
系を用いてもよく、促進剤を用いてもよい。その材料も
従来から知られているものであればよく、特に限定され
るものではない。さらに、このゴム配合物には、通常、
ゴム配合物として知られている種々の補強性充填剤、老
化防止剤、可塑剤、加硫助剤、加工助剤等の適宜量を含
有してもよい。
【0020】
【作用】上記の構成により、本発明の第1の解決手段で
は、帆布の基布に含浸したRFL組成物のL成分として
のメチルメタクリレートとブタジエンの共重合体を主成
分とするラテックス(MBRラテックス)により、帆布
の耐熱性が向上し、高温条件下で長期間に亘って使用し
ても大きな強力保持率が得られる。また、耐摩耗性およ
びゴムとの接着力も向上し、伝動ベルトの寿命が大幅に
長くなる。
は、帆布の基布に含浸したRFL組成物のL成分として
のメチルメタクリレートとブタジエンの共重合体を主成
分とするラテックス(MBRラテックス)により、帆布
の耐熱性が向上し、高温条件下で長期間に亘って使用し
ても大きな強力保持率が得られる。また、耐摩耗性およ
びゴムとの接着力も向上し、伝動ベルトの寿命が大幅に
長くなる。
【0021】本発明の第2の解決手段では、RFL組成
物が固形分で5〜15重量%の割合で基布に含浸されて
いることから、帆布の耐摩耗性、ゴムとの接着力、機械
的特性および耐屈曲疲労性等の物性が理想的に得られ
る。
物が固形分で5〜15重量%の割合で基布に含浸されて
いることから、帆布の耐摩耗性、ゴムとの接着力、機械
的特性および耐屈曲疲労性等の物性が理想的に得られ
る。
【0022】本発明の第3の解決手段では、歯付ベルト
の歯ゴム層が上述の如きRFL組成物で接着処理した帆
布で覆われていることから、歯付ベルトの歯元部分の早
期切断が防止されて歯付ベルトのクラック寿命が大幅に
長くなる。
の歯ゴム層が上述の如きRFL組成物で接着処理した帆
布で覆われていることから、歯付ベルトの歯元部分の早
期切断が防止されて歯付ベルトのクラック寿命が大幅に
長くなる。
【0023】本発明の第4の解決手段では、歯ゴム層を
構成するH−NBRにより、耐熱性の優れた歯付ベルト
となり、高温時のベルト寿命が長くなる。
構成するH−NBRにより、耐熱性の優れた歯付ベルト
となり、高温時のベルト寿命が長くなる。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明するが、本発明
はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
【0025】本実施例および比較例共に、基布を表1に
示すRFL組成物の処理液で付着量がそれぞれ表1に示
す量になるように含浸処理した後、130℃で乾燥し、
さらに、180℃で熱処理してRFL皮膜が形成された
帆布を得る。この帆布を用いて公知の方法により図1に
示す如き歯付ベルトAを作製した。ベルト本体4(背ゴ
ム層2、歯ゴム層3)のゴム配合を下記に示す。また、
この歯付ベルトAを用いて行った試験データを表1に示
す。なお、表1中、帆布5の摩耗試験のデータは表1と
は別に図2に示す。図2において○印は本実施例1、◇
印は本実施例2、●印は本実施例3、▼印は本実施例
4、▽印は本実施例5、△印は比較例1、□印は比較例
2、×印は比較例3である。
示すRFL組成物の処理液で付着量がそれぞれ表1に示
す量になるように含浸処理した後、130℃で乾燥し、
さらに、180℃で熱処理してRFL皮膜が形成された
帆布を得る。この帆布を用いて公知の方法により図1に
示す如き歯付ベルトAを作製した。ベルト本体4(背ゴ
ム層2、歯ゴム層3)のゴム配合を下記に示す。また、
この歯付ベルトAを用いて行った試験データを表1に示
す。なお、表1中、帆布5の摩耗試験のデータは表1と
は別に図2に示す。図2において○印は本実施例1、◇
印は本実施例2、●印は本実施例3、▼印は本実施例
4、▽印は本実施例5、△印は比較例1、□印は比較例
2、×印は比較例3である。
【0026】表1より明らかなように、各データ共、本
実施例の方が比較例よりも優れていることが判る。特
に、RFL組成物の基布への付着量が基布の重量に対し
て固形分で5〜15重量%の範囲内にある本実施例1,
3,4において著効を奏することができた。
実施例の方が比較例よりも優れていることが判る。特
に、RFL組成物の基布への付着量が基布の重量に対し
て固形分で5〜15重量%の範囲内にある本実施例1,
3,4において著効を奏することができた。
【0027】 <ベルト本体のゴム配合> (重量部) Zetpol 2020 100 カーボンブラック(FEF) 50 可塑剤 7 老化防止剤 3 ステアリン酸 1 亜鉛華 5 硫黄 0.8 加硫促進剤 2.5
【0028】
【表1】
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る本
発明によれば、帆布を構成する基布をMBRラテックス
を含むRFL組成物で含浸処理したので、帆布の耐熱性
を向上させることができ、高温条件下で長期間十分に耐
え得る強力保持率を確保することができる。また、耐摩
耗性およびゴムとの接着力も向上させることができ、伝
動ベルトの寿命を大幅に長くすることができる。
発明によれば、帆布を構成する基布をMBRラテックス
を含むRFL組成物で含浸処理したので、帆布の耐熱性
を向上させることができ、高温条件下で長期間十分に耐
え得る強力保持率を確保することができる。また、耐摩
耗性およびゴムとの接着力も向上させることができ、伝
動ベルトの寿命を大幅に長くすることができる。
【0030】請求項2に係る本発明によれば、RFL組
成物の基布への付着量を基布の重量に対して固形分で5
〜15重量%に設定したので、帆布の耐摩耗性、ゴムと
の接着力、機械的特性および耐屈曲疲労性等の物性を理
想的なものにすることができる。
成物の基布への付着量を基布の重量に対して固形分で5
〜15重量%に設定したので、帆布の耐摩耗性、ゴムと
の接着力、機械的特性および耐屈曲疲労性等の物性を理
想的なものにすることができる。
【0031】請求項3に係る本発明によれば、歯付ベル
トの歯ゴム層を上述の如きRFL組成物で接着処理した
帆布で覆ったので、歯付ベルトの歯元部分の早期切断を
防止することができて歯付ベルトのクラック寿命を大幅
に長くすることができる。
トの歯ゴム層を上述の如きRFL組成物で接着処理した
帆布で覆ったので、歯付ベルトの歯元部分の早期切断を
防止することができて歯付ベルトのクラック寿命を大幅
に長くすることができる。
【0032】請求項4に係る本発明によれば、歯ゴム層
をH−NBRで構成したので、優れた耐熱性によって高
温時の歯付ベルトの寿命を長くすることができる。
をH−NBRで構成したので、優れた耐熱性によって高
温時の歯付ベルトの寿命を長くすることができる。
【図1】歯付ベルトの斜視図である。
【図2】帆布の摩耗試験のデータである。
1 心線 2 背ゴム層 3 歯ゴム層 4 ベルト本体 5 帆布 A 歯付ベルト(伝動ベルト)
Claims (4)
- 【請求項1】 ベルト本体の少なくとも一部が帆布で覆
われた伝動ベルトであって、 上記帆布は、基布をレゾルシン−ホルマリン−ゴムラテ
ックス組成物で含浸処理して構成され、 上記レゾルシン−ホルマリン−ゴムラテックス組成物の
ゴムラテックス成分は、メチルメタクリレートとブタジ
エンの共重合体を主成分とするゴムラテックスで構成さ
れていることを特徴とする伝動ベルト。 - 【請求項2】 レゾルシン−ホルマリン−ゴムラテック
ス組成物の基布への付着量は、基布の重量に対して固形
分で5〜15重量%に設定されていることを特徴とする
請求項1記載の伝動ベルト。 - 【請求項3】 ベルト本体は、複数本の心線がベルト長
手方向に沿って埋設された背ゴム層と、該背ゴム層にベ
ルト長手方向に一定のピッチで一体に設けられた多数の
歯ゴム層とで構成され、該歯ゴム層が帆布で覆われてい
ることを特徴とする請求項1又は2記載の伝動ベルト。 - 【請求項4】 歯ゴム層は、水素化ニトリルゴムで構成
されていることを特徴とする請求項3記載の伝動ベル
ト。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2025394A JPH07229540A (ja) | 1994-02-17 | 1994-02-17 | 伝動ベルト |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2025394A JPH07229540A (ja) | 1994-02-17 | 1994-02-17 | 伝動ベルト |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07229540A true JPH07229540A (ja) | 1995-08-29 |
Family
ID=12022040
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2025394A Withdrawn JPH07229540A (ja) | 1994-02-17 | 1994-02-17 | 伝動ベルト |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07229540A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015034086A (ja) * | 2013-08-09 | 2015-02-19 | 株式会社ブリヂストン | コンベヤベルトの製造方法 |
-
1994
- 1994-02-17 JP JP2025394A patent/JPH07229540A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015034086A (ja) * | 2013-08-09 | 2015-02-19 | 株式会社ブリヂストン | コンベヤベルトの製造方法 |
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