JPH07229445A - 内燃機関のシリンダブロック - Google Patents

内燃機関のシリンダブロック

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JPH07229445A
JPH07229445A JP2065894A JP2065894A JPH07229445A JP H07229445 A JPH07229445 A JP H07229445A JP 2065894 A JP2065894 A JP 2065894A JP 2065894 A JP2065894 A JP 2065894A JP H07229445 A JPH07229445 A JP H07229445A
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JP
Japan
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cylinder
cylinder block
wall
bore
top deck
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JP2065894A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Sato
裕幸 佐藤
Wataru Ozawa
亘 小澤
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 前端シリンダボアの機関運転時の変形を3次
変形から2次変形にすること。 【構成】 サイアミーズシリンダボア壁12を有するク
ローズドデッキタイプのシリンダブロック10におい
て、前端シリンダボア11aのボア壁12aのブロック
長手方向前端部分とシリンダブロック外壁13の前端と
を連結するトップデッキ前端部分15aを他のトップデ
ッキ部分よりも剛性アップする。これによって、前端シ
リンダボア11aの変形条件が中間シリンダボア11
b、11cに近づいて、2次変形を生じるようになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関のシリンダブ
ロックに関し、とくに端部シリンダボアの変形次数を3
次から2次に是正するためのシリンダブロック構造に関
する。
【0002】
【従来の技術】直列に複数のシリンダボアを有し、シリ
ンダボア壁とシリンダブロック外壁とをブロック上下方
向上端すなわちトップデッキで連結した(クローズドデ
ッキタイプ)の内燃機関のシリンダブロックでは、種々
の要因により、たとえばヘッドボルト締結力、実働時の
各部の熱膨張差、変速機からの振動等の要因により、シ
リンダボアが変形する。図4は、トップデッキ剛性が均
一な場合の従来シリンダブロック1におけるシリンダボ
ア2の変形パターンを示している。中間のシリンダボア
2は2次変形を生じてシリンダ幅方向に長軸が延びる楕
円形となり、両端のシリンダボア2は3次変形を生じ
る。従来、実公昭63−50439号公報は、ヘッドボ
ルト締結によるシリンダボア変形を真円に近づけるため
に、トップデッキの剛性に差をもたせ、両端部のトップ
デッキの剛性を相対的に低くするとともにヘッドボルト
内側部のトップデッキの剛性を高めることを提案してい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ピストンリン
グのシリンダボアへの追従性を考慮すると、3次変形を
2次変形にするだけでもブローバイガス量、オイル消費
量の低減に大きな効果がある。したがって、両端シリン
ダボアの3次変形を、不十分に真円に近づけるよりは、
積極的に2次変形に変化させた方が望ましい。たとえ
ば、実公昭63−50439号公報のように、両端部ト
ップデッキの剛性を相対的に低くするとヘッドボルト締
結力による3次変形は円形に近づくのかもしれないが、
実働時のオイル消費量の低減効果は不十分であることか
ら推察すると、実働時における3次変形抑制効果は小さ
いと考えられる。それよりも、端部シリンダボアの変形
を2次変形に近づけた方がよいということになる。本発
明の目的は、ボア列の端部のシリンダボアの、機関実働
時の変形を、従来の3次変形から2次変形に近づけ、全
ての実働時ボア変形を同一の変形に近づけることができ
る内燃機関のシリンダブロックを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する、本
発明の内燃機関のシリンダブロックは、次の通りであ
る。直列に複数のシリンダボアを有し、シリンダボア壁
とシリンダブロック外壁とをトップデッキで連結した内
燃機関のシリンダブロックにおいて、各シリンダボア間
で隣接するシリンダボア壁同志を連結し、かつトップデ
ッキのうち変速機から遠いボア列方向前端部分の剛性を
他の部分に比して相対的に大にした内燃機関のシリンダ
ブロック。
【0005】
【作用】上記本発明の内燃機関のシリンダブロックで
は、トップデッキの、ボア列方向前端部を剛性大にした
ので、前端シリンダボアのボア壁が剛性大の外壁と連結
されて、剛性が著しく高くなる。その結果、前端シリン
ダボアも、中間シリンダボアと同じような2次変形を示
すようになる。左右対称シリンダボア間に位置するボア
壁はほぼ左右対称構造のため左右変形に対して極めて大
きな剛性を有する壁と見なすことができ、その結果、中
間シリンダボアが、従来、2次変形を示したと考えられ
るが、本発明では端部シリンダボアの外側ボア壁の剛性
が上ることにより、端部シリンダボアも中間シリンダボ
アと同じような変形性状を示すようになる。すなわち、
端部シリンダボアも実働時に2次変形に近い変形を生じ
るようになる。その結果、ピストンリングのボアへの追
従性がよくなり、ブローバイ量、オイル消費量が低減す
る。ここで、後端側(ミッション側)の剛性を大としな
いのは、ミッション振動を遮断するためである。
【0006】
【実施例】図1〜図3は本発明の一実施例を示してい
る。図1において、多気筒内燃機関のシリンダブロック
10には、長手方向に直列に、軸芯を互いに平行にし
て、複数(図では4個)のシリンダボア11が形成され
ている。このうち、11aは前端シリンダボア、11
b、11cは中間シリンダボア、11dは後端シリンダ
ボアである。シリンダブロック10の後端側が変速機取
付け側とされている。シリンダボア11はシリンダボア
壁12内に形成されている。シリンダボア壁12a、1
2b、12c、12dは、それぞれ、シリンダボア11
a、11b、11c、11dを形成している。シリンダ
ボア壁12の外側に間隔をおいてシリンダブロック外壁
13が位置している。シリンダボア壁12とシリンダブ
ロック外壁13との間の空間は、エンジン冷却水が循環
されるウォータジャケット14である。シリンダボア壁
12は、隣り合う2つのシリンダボア間で一体に連結さ
れ、この一体の部分は両シリンダボアにより共有されて
いる。このようなボア壁はサイアミーズタイプと呼ば
れ、ボア壁が各シリンダボアで独立したシリンダブロッ
クよりもブロック全長を短縮できるため、よく使われる
構造である。ウォータジャケット14はボア列方向に4
個一体に結合されたボア壁構造体のまわりに形成されて
いる。ただし、ボア間は上記の共有壁があるので、そこ
にはウォータジャケット14はない。
【0007】図2に示すように、シリンダボア壁12と
シリンダブロック外壁13とは、それらの上端部でトッ
プデッキ15により互いに連結されている。トップデッ
キ15を有さずウォータジャケット14が上方に開口し
たものがオープンデッキ、トップデッキ15を有しウォ
ータジャケット14が水穴16を除いて上方に閉塞して
いるものがクローズドデッキと云われるものであるが、
本発明はクローズドデッキタイプのシリンダブロックに
適用される。トップデッキ15には、ウォータジャケッ
ト14の上方にシリンダブロックからシリンダヘッドへ
とエンジン冷却水を流すための水穴16が設けられてい
る。この水穴16は、図1に示すように、各シリンダボ
ア11のブロック幅方向の両側において、ブロック長手
方向に弧状に長く延びている。水穴16がある部分は、
シリンダボア壁12とシリンダブロック外壁13とのト
ップデッキ15による連結効果が薄く、その部分ではシ
リンダボア壁12は剛性大のシリンダブロック外壁13
によって支持されないので剛性は比較的低くなる。エン
ジン冷却水は、シリンダブロック前端から入り、シリン
ダブロック後端側に流れながら、水穴16から上方のシ
リンダヘッド内ウォータジャケットに流れる。
【0008】図1に示すように、シリンダボア間のシリ
ンダブロック幅方向の両側と、シリンダブロック前、後
端のシリンダブロック幅方向両側とのシリンダブロック
外壁には、シリンダヘッドをシリンダブロック10に締
結するヘッドボルトがねじ込まれるボルト穴17が設け
られている。ボルト穴17と各シリンダボア中心とを結
ぶ線上には、トップデッキ15に水穴は設けられておら
ず、ボルト締付力とそのモーメントがシリンダブロック
外壁13からトップデッキ15を介してシリンダボア壁
12に伝わる。モーメントによるシリンダボア11の変
形は、シリンダボア壁12の上端から下方に若干量(た
とえば、約20mm)隔った位置に生じる。
【0009】トップデッキ15は、前端シリンダボア壁
12aとシリンダブロック外壁13の前端との間と、後
端シリンダボア壁12dとシリンダブロック外壁13の
後端との間にも設けられる。前端側トップデッキ部分1
5aは、他のトップデッキ部分に比べて相対的に剛性を
大にしてある。後端側デッキ部分15dは、その剛性は
従来通りであり、したがって、前端側トップデッキ部分
15aの剛性は後端側トップデッキ部分15dの剛性よ
り大である。前端側トップデッキ部分15aの剛性を大
にするのは、前端シリンダボア11aの機関運転時の変
形を3次変形から2次変形にするためであり、後端側ト
ップデッキ部分15dの剛性を従来通りとするのは、シ
リンダブロック後端に連結される変速機の振動から後端
シリンダボア11dの変形が悪影響を受けないようにす
るためである。
【0010】前端側トップデッキ部分15aの剛性の高
め方は、前端側トップデッキ部分15aのシリンダブ
ロック幅方向全長を後端側トップデッキ部分15dおよ
びその他のトップデッキのそれより長くするか、前端
側トップデッキ部分15aおよびその他のトップデッキ
の厚さ(シリンダブロック高さ方向にみた厚さ)を後端
側トップデッキ部分15dの厚さより大にするか、前
端側トップデッキ部分15aの下面に一体にリブを形成
するか、またはこれらのうち2以上の組合せによる
か、の何れによってもよい。図示例では、によってお
り、との組合せによっている。図示例では、前端側
トップデッキ部分15aの、シリンダブロック幅方向長
さは、図1に示すようにボア間共通ボア壁のシリンダブ
ロック幅方向長さにほぼ等しく、前端側トップデッキ部
分15aの、シリンダブロック高さ方向に見た厚さは、
図2に示すように、従来の厚さに比べて約1.5〜3倍
に増大されている。前端側トップデッキ部分15a以外
のトップデッキ部分の厚さは、従来通りである。また、
後端側トップデッキ部分15dのシリンダブロック幅方
向長さは、図1に示すように従来通りで、前端側トップ
デッキ部分15aのシリンダブロック幅方向長さに比べ
て短かく、その両側の水穴16の大きさ(面積)を十分
にとってある。これによって、後端側にとりつけられる
変速機の振動が、後端側トップデッキ部分15dを介し
て後端シリンダボア壁12dに過大に伝わることが防止
される他、後端側で水穴16を通してエンジン冷却水が
円滑にシリンダヘッドに循環できるようにしてある。
【0011】つぎに、作用を説明する。トップデッキの
厚さを均一にした場合(従来)には、機関実働時に、シ
リンダボア2は図4の破線で示すように変形する。すな
わち、中間シリンダボア2b、2cはシリンダブロック
幅方向に長軸を有する楕円形となる2次変形を生じ、両
端シリンダボア2a、2dはシリンダブロック長手方向
内側部分がシリンダブロック幅方向外側に変形しシリン
ダブロック長手方向外側部分がシリンダブロック長手方
向外側に変形する3次変形を生じる。中間シリンダボア
2b、2cが2次変形を生じることはボア中間のシリン
ダボア壁がシリンダブロック幅方向には変形するが、シ
リンダブロック長手方向には変形せずシリンダブロック
長手方向に実質的に非常に大きな剛性を有していること
に対応する。また、両端シリンダボア2a、2dが3次
変形をするのは、両端シリンダボア壁3a、3dのシリ
ンダブロック前後端部分の剛性が同じボア壁3a、3d
のシリンダブロック長手方向内側部分の剛性に比べて低
いからであると考えられる。したがって、両端シリンダ
ボア壁3a、3dのシリンダブロック前後端部分の剛性
を十分に大きくすれば、両端シリンダボア2a、2d
は、中間シリンダボア2b、2cのように2次変形をす
ると考えられる。
【0012】本発明では、前端側トップデッキ部分15
aの剛性を増大させたので、前端シリンダボア11aは
機関実働時に、図3に示すように、2次変形を示すよう
になる。ピストンリング、オイルリングはボアの高次変
形には追従しにくいが、2次変形ではまだ追従するの
で、ブローバイガス量、オイル消費量を、従来の3次変
形の前端シリンダボアに比べて低減でき、改善できる。
【0013】後端側トップデッキ部分15dの剛性は従
来通りとし、増大させない。これは、シリンダブロック
後端側には変速機が連結され、変速機の振動が後端側ト
ップデッキ部分15dを介して後端シリンダボア壁12
dに多く伝わって後端シリンダボア壁12dを大きく振
動させるのを防止するためである。したがって、後端シ
リンダボア11dの、機関実働時の変形は、図3に示す
ように、従来通りの3次変形である。そのため、後端シ
リンダボア11dでは前端シリンダボア11aにおける
ような、2次変形とすることによるブローバイガス量、
オイル消費量の低減は得られない。
【0014】
【発明の効果】本発明によれば、トップデッキのうち、
変速機から遠い、ボア列方向前端部分を相対的に剛性を
増大させたので、前端シリンダボアの変形を3次変形か
ら中間シリンダボアと同じような2次変形にすることが
でき、ピストンリングのボア壁の追従性を向上でき、ブ
ローバイガス量、オイル消費量を低減できる。なお、後
端側(ミッション側)の剛性を大としないのは、ミッシ
ョン振動を遮断するためである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る内燃機関のシリンダブ
ロックの平面図である。
【図2】図1のA−A線に沿う断面を従来から本発明で
どのように変えたかを示す断面図である。
【図3】図1のシリンダブロックのシリンダボアの機関
実働時の変形パターンを示す、概略平面図である。
【図4】従来の、均一厚さのトップデッキを有するシリ
ンダブロックのシリンダボアの機関実働時の変形パター
ンを示す、概略平面図である。
【符号の説明】
10 シリンダブロック 11 シリンダボア 11a 前端シリンダボア 12 シリンダボア壁 13 シリンダブロック外壁 15 トップデッキ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直列に複数のシリンダボアを有し、シリ
    ンダボア壁とシリンダブロック外壁とをトップデッキで
    連結した内燃機関のシリンダブロックにおいて、各シリ
    ンダボア間で隣接するシリンダボア壁同志を連結し、か
    つトップデッキのうち変速機から遠いボア列方向前端部
    分の剛性を他の部分に比して相対的に大にしたことを特
    徴とする内燃機関のシリンダブロック。
JP2065894A 1994-02-17 1994-02-17 内燃機関のシリンダブロック Pending JPH07229445A (ja)

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JP2065894A JPH07229445A (ja) 1994-02-17 1994-02-17 内燃機関のシリンダブロック

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