JPH072287U - 食肉用包装シート - Google Patents

食肉用包装シート

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JPH072287U
JPH072287U JP029969U JP2996992U JPH072287U JP H072287 U JPH072287 U JP H072287U JP 029969 U JP029969 U JP 029969U JP 2996992 U JP2996992 U JP 2996992U JP H072287 U JPH072287 U JP H072287U
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JP
Japan
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meat
water
sheet
papain
fibers
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JP029969U
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壽 鎗水
文芳 波津久
昇 藤井
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 硬い食肉を包装して放置するのみで、時間、
労力を要する事なく、経済的に肉質を本質から軟化改善
する食肉用の包装シートの提供を目的とする。 【構成】 繊維間結合が耐水性で且つ吸水性の食品包装
紙の繊維にパパインを付着したシート、及びシクロデキ
ストリンを混合した前記繊維にパパインを付着したシー
ト、並びにそれ等の片面に不透水性のフィルムをラミネ
ートしたシートからなる食肉用包装シート。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、蛋白質分解酵素のパパインを食品包装紙の繊維に付着させた食肉用 包装シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、一部の輸入牛肉、老齢牛肉、馬肉、豚肉、マトン肉、廃鶏肉等の硬い食 用肉を軟化させる方法については多くの提案がある。例えば、多数の特殊針状体 を設けた食肉刺突尖刃体を硬い食肉に突き刺して肉質軟化をはかる方法(実公昭 58−28539号公報)、硬い肉塊を歯車間を通過させ、肉塊の筋肉組織、締 結組織を破壊して肉質軟化をはかる方法(特公昭56−38085号公報)、硬 い肉を呈味改善剤含有水に浸漬し、該呈味改善剤含有水に振動運動を与え、該振 動で該呈味改善剤含有水中に配置した膜体に波打ち運動を励起し、該波打ち運動 で浸漬した硬い肉を刺激し、弛んだ肉に前記呈味改善剤含有水を浸透させて軟化 をはかる方法(特公昭64−7737号公報)等、大型の食用肉を工業的に大規 模に処理する方法がある。しかしこれ等は何れも筋を切断したり、肉塊の一部を 引き延ばす機械的手段によっており、硬い食肉を肉質の本質を改善して柔らかく する事が出来ない事から、歯当たりを改善するに到らないのが現状である。
【0003】 これに代わる方法としてプロテアーゼの利用の提案がある。これはプロテアー ゼを溶解した漬け込み液に肉塊を浸漬し、所定時間経過後加工して缶詰にする方 法。プロテアーゼの粉末を肉塊にふりかけて所定時間経過後調理する方法等があ る。しかしプロテアーゼの粉末を肉塊にふりかけて粉衣を施す場合は、刺激臭の ある該粉末を作業者が吸い込んだり、目や皮膚に付着して悪影響を与える事、そ の上何れも多くの手間を要し、上記飛散が避けられない事から、プロテアーゼの 利用よりも高価につくが、前記した大規模で機械的な見せ掛けの軟化処理に頼っ ているのが現状である。それとても十分ではなく、調理に際しては、食肉に包丁 で切れ目を付けるとか、硬いもので肉を殴打する等の前処理が必要である。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
本考案は、食用に供する肉を包装して所定時間放置するのみで、経済的、合理 的且つ効率良く、食肉を本質的に軟化して食べ易くする事は勿論、前述の硬い肉 も容易に食べ易くする食肉用包装シートの提供を課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本考案は上記課題を達成するため、繊維間結合が耐水性で且つ吸水性の食品包 装紙の繊維にパパインを付着した事を特徴とする食肉用包装シートを第1手段と し、
【0006】 繊維間結合が耐水性で且つ吸水性の食品包装紙の繊維にシクロデキストリンを 混合し、パパインを付着した事を特徴とする食肉用包装シートを第2手段とし、
【0007】 繊維間結合が耐水性で且つ吸水性の食品包装紙の繊維にパパインを付着し、該 紙の片面に不透水性フイルムをラミネートした事を特徴とする食肉用包装シート を第3手段とし、
【0008】 繊維間結合が耐水性で且つ吸水性の食品包装紙の繊維にシクロデキストリンを 混合し、パパインを付着し、該紙の片面に不透水性フイルムをラミネートした事 を特徴とする食用肉包装シートを第4手段とするものである。
【0009】
【作用】
本考案は、以上の手段を使用しているので、硬い肉類の調理に先立ち、この食 肉用包装シートに包んで常温雰囲気で2〜3時間保存すると、繊維に付着してい るパパインが該肉に通常含まれている約60/70%前後の水分により酵素液を 形成して該肉内を移行し、蛋白質分解作用を起こして硬い肉も本質的に軟化して 歯当たり、舌触りを向上する。
【0010】 この際、包装時に、前記食肉用包装シートに若干の水分を含ませるか、包装内 に若干の水分を添加すると酵素活性が高まり、更に硬い肉の軟化作用が助長され る。この時、該水分に食肉呈味料として、香辛料、塩を添加したり、ワイン、ブ ランデー等を水分に代替すると、硬い肉の軟化と同時に食味向上も同時に行える 。これ等の一連の作用は、本考案のシートを単なる包装紙として使用する場合も 、袋にして使用する場合も変わらない。
【0011】 何れの場合も、アルミ箔又は合成樹脂等の非透水性のフィルムでシートの片面 をラミネートして包装の外面として使用すると、被包装肉の含有水分、及び添加 水分、並びに同時に添加した食肉呈味料等が包装外に流出する事がなく、パパイ ンの軟化活性作用の低下、呈味状態の低下等を防止できるばかりでなく、包装の 周辺の汚損、それによる不衛生環境の発生を未然に防ぎ、更には被包装肉が外気 と遮断されるので、外気中の多数の腐敗菌を始めとする雑菌からの汚染を完全に 防止する事が可能になる。
【0012】 又前記したワイン、ブランデー、酒等の揮発性の食肉呈味料を使用する時は、 シートの基になる食品包装紙の繊維にシクロデキストリンを混合して食品包装紙 を作成すると、該食肉呈味料はシクロデキストリンに包接されて呈味作用を向上 するので望ましい。
【0013】
【実施例】
繊維間結合が耐水性且つ吸水性で食品衛生法に認められた食品包装紙をパパイ ンの酵素液に浸漬等して後、冷凍乾燥又は約60℃以下の温風、自然乾燥等によ り酵素活性を低下させる事なく、図1(イ)、(ロ)に示す該食品包装紙の繊維 1にパパインを付着させて第1手段のシートを作成した。この時、パパインの酵 素液の濃度は、0.1%、1.0%、10.0%、20.0%、30.0%の5 段階を使用した。それぞれシート面積1000cm2 当たり50ccを含浸して 冷凍乾燥した。得たシートを3等分し、1つはとしてその儘使用に供し、次に 、他の1つはとしてシートの片面にアルミ箔をラミネートし、残る1つはと してシートの片面に合成樹脂フィルムをラミネートして図1に示す不透水性フィ ルム2を施した第3手段のシートを作成し各々使用に供した。
【0014】 は、パパインの酵素液の各濃度別に、厚み3cm、重量300gの老齢牛の 硬い肉片を包装してタッパーに収納し、25℃〜30℃の常温室内に3時間放置 した後、ステーキとして濃度別に各10人のパネラーに提供し、結果をA軟らか い、Bやや硬い、C硬いの3段階の感応判定で歯当たりの調査を行った。評価は 濃度の低い方からAが7人、9人、10人、10人、10人、Bが3人、1人と なった。比較のため無処理のステーキを全パネラー50人に提供したところ全員 が硬いと評価し、38人が途中で試食を放棄した。
【0015】 とは、ラミネート面を外側にしてパパインの酵素液の各濃度別に、厚み2 cm、重量200gの廃鶏のもも肉を包装し、25℃〜30℃の常温室内に3時 間放置した後、ステーキとして濃度別に各10人のパネラーに提供し、結果をA 軟らかい、Bやや硬い、C硬いの3段階の感応判定で歯当たりの調査を行った。 評価は濃度の低い方からAが8人、9人、10人、10人、10人、Bが2人、 1人となった。比較のため無処理のステーキを全パネラー50人に提供したとこ ろ全員が硬いと評価し、28人が途中で試食を放棄した。
【0016】 又、上記した食品包装紙の作成段階にその繊維1にシクロデキストリンを混合 し、これ等の繊維にパパインを付着させて第2手段のシートを作成し、その一部 をと同様に使用し、他の一部のシートの片面にアルミ箔をラミネートし、更に 他の一部のシートの片面に合成樹脂フィルムをラミネートして不透水性フィルム 2を施した第4手段のシートを作成し、及びと同様に使用に供したところ、 試食した各パネラーは揃って肉の軟らかさと同時に味の素晴らしさを認めたが、 比較のために全パネラーに提供した無処理のステーキは全員が途中で試食を放棄 した。
【0017】
【考案の効果】 本考案は、上記の手段を用いたシートを提供して上記の作用の活用を可能とし たので、硬い食用肉の軟化改善を肉質の本質的な改善から行うと共に、硬い食用 肉の運搬中にその軟化作用が自動的に展開されるるので、経済的で、時間、労力 を必要とする事なく、しかもその処理は衛生的である等、この種分野にもたらす 効果は大きく、関連分野への波及効果も大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】(イ)は第1と第2手段、(ロ)は第3と第4
手段の一部の拡大断面図。
【符号の説明】
1:繊維 2:不透水性フィルム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B65D 65/42 A 9145−3E (72)考案者 藤井 昇 宮崎県宮崎市原町1番の37号

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維間結合が耐水性で且つ吸水性の食品
    包装紙の繊維にパパインを付着した事を特徴とする食肉
    用包装シート。
  2. 【請求項2】 繊維間結合が耐水性で且つ吸水性の食品
    包装紙の繊維にシクロデキストリンを混合してパパイン
    を付着した事を特徴とする食肉用包装シート。
  3. 【請求項3】 繊維間結合が耐水性で且つ吸水性の食品
    包装紙の繊維にパパインを付着し、該紙の片面に不透水
    性フイルムをラミネートした事を特徴とする食肉用包装
    シート。
  4. 【請求項4】 繊維間結合が耐水性で且つ吸水性の食品
    包装紙の繊維にシクロデキストリンを混合し、パパイン
    を付着し、該紙の片面に不透水性フイルムをラミネート
    した事を特徴とする食肉用包装シート。
JP029969U 1992-04-07 1992-04-07 食肉用包装シート Pending JPH072287U (ja)

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JP029969U JPH072287U (ja) 1992-04-07 1992-04-07 食肉用包装シート

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019103414A (ja) * 2017-12-11 2019-06-27 株式会社武蔵野化学研究所 老齢動物の食肉軟化剤及び老齢動物の食肉の軟化方法

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JP2019103414A (ja) * 2017-12-11 2019-06-27 株式会社武蔵野化学研究所 老齢動物の食肉軟化剤及び老齢動物の食肉の軟化方法

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