JPH07227694A - サブマージアーク溶接用混合型フラックス - Google Patents

サブマージアーク溶接用混合型フラックス

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JPH07227694A
JPH07227694A JP6024018A JP2401894A JPH07227694A JP H07227694 A JPH07227694 A JP H07227694A JP 6024018 A JP6024018 A JP 6024018A JP 2401894 A JP2401894 A JP 2401894A JP H07227694 A JPH07227694 A JP H07227694A
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JP
Japan
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flux
welding
slag
bulk density
foamed
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Pending
Application number
JP6024018A
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English (en)
Inventor
Shigeo Oyama
繁男 大山
Ryuichi Motomatsu
隆一 元松
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Nippon Steel Welding and Engineering Co Ltd
Original Assignee
Nippon Steel Welding and Engineering Co Ltd
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Publication date
Application filed by Nippon Steel Welding and Engineering Co Ltd filed Critical Nippon Steel Welding and Engineering Co Ltd
Priority to JP6024018A priority Critical patent/JPH07227694A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 溶接スラグの再利用を図り、安価な溶接材料
を提供する。 【構成】 発泡状フラックスとサブマージアーク溶接後
に発生した溶接スラグを機械混合して製造するフラック
スであって、粒子径が1.40〜2.36mmかつ嵩密度
が0.45〜0.75g/cm3 の発泡状フラックスを4
0〜80wt%(以下%)、粒子径が0.30〜1.40
mmの溶接スラグを20〜60%含有することを特徴とす
るサブマージアーク溶接用混合型フラックス。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、従来産業廃棄物として
廃棄していた溶接スラグを再利用すると共に、薄鋼板を
溶接欠陥が発生することなくサブマージアーク溶接する
混合型フラックスに関し、詳しくは高速継手溶接、すみ
肉溶接において、ビード形状、溶接作業性、特にスラグ
剥離が良好なサブマージアーク溶接用混合型フラックス
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、サブマージアーク溶接後に発生し
た溶接スラグは(以下溶接スラグという)は産業廃棄物
として廃棄されていた。しかしながら昨今における環境
問題に鑑み、再利用可能な廃棄物を資源として使うこと
により、環境の改善のみならず資源の有効活用も可能と
なる。特開昭57−181796号、特開平1−181
993号公報等に示されている如く、溶接スラグに未使
用のフラックス等を混合して再利用する方法が提案され
ている。しかし、特開昭57−181796号は、混合
比率を規定しているにすぎない。また、特開平1−18
1993号は混合型フラックスの粒度についてのみ検討
されている。混合型フラックスは、溶融型や焼成型フラ
ックスと異なり、粒子形状や成分の異なるフラックスを
そのまま機械混合するため、溶融池にフラックスの均一
な供給が行われるように粒度、嵩密度を調整しなければ
ならないが、溶接スラグと未使用のフラックス等を混合
したフラックスについてこれらを検討した例はない。
【0003】一方、通常のフラックスを用いた薄板溶接
では、特開昭51−12352号公報、特開昭51−4
6653号公報に示されているが如く、ビード外観形状
および溶接作業性を改善する目的としてフラックス粒子
を発泡させ、多孔質粒子とし、嵩密度を1.3g/cm3
以下に低減することが有利であることが知られている。
即ち、フラックス粒子を多孔質とすることで表面積を大
きくし、かつ保温性がよいために溶接時の熱エネルギー
を有効に活用することができるばかりでなく、凝固過程
にあるビードを圧迫せずかつ通気性もよいため、ガスの
放出が容易となり、良好なビード外観形状および溶接作
業性が得られる。
【0004】しかしながら、特開昭51−12352号
公報、特開昭63−60096号公報に示されている如
く、フラックス粒子を発泡させ、多孔質粒子としたため
に吸着水分や結晶水等を十分に取り除けず水分が多くな
り、溶接時この水分がガス化しピット、ブローホール、
ポックマーク等の溶接欠陥が発生し易くなることも知ら
れている。そこで、特公昭59−10875号公報、特
開昭60−191692号公報および特開昭63−60
096号公報に開示されているが如く、発泡粒子の含有
量を一定量以下とした嵩密度の小さいガラス状のフラッ
クスが提案された。
【0005】このフラックスは、ジェット水流中に溶融
したフラックスを投入し、急冷、水砕することにより、
針状、鹿角状、球状および鱗片状粒子の混在したフラッ
クスを得るものであり、ガラス状であるにもかかわらず
嵩密度を小さくすることができるものである。しかしな
がら、これらのフラックスはジェット水流の水圧、水量
および溶融したフラックスの出湯量を変えることにより
嵩密度を調整するためコントロールは難しく、かつ特殊
な装置が必要となる。そこで、本発明者らは、一般的な
製造方法で作られる発泡多孔質フラックスとガラス質の
溶接スラグとを混合したフラックスで薄鋼板のサブマー
ジアーク溶接の問題点が解決できると考え、高SiO2
−MnO系発泡状フラックスの溶接スラグについて検討
した。
【0006】この結果、(1)溶接スラグの嵩密度は、
1.30〜1.70g/cm3 とかなり大きく、そのまま
で溶接するとスラグ剥離性、ビード外観形状が悪い。
(2)同一粒度の発泡状フラックス(嵩密度:0.90
g/cm3 )と混合した場合、良好なスラグ剥離性を有す
るためには、フラックスが80%以上必要となり、工業
的価値が低くなる。(3)発泡状フラックスの粒度が粗
粒の部分は、嵩密度が極端に小さいばかりでなく、細粒
部に比べ表面積が小さく、含有水分量が少ない。(4)
発泡状フラックスの粗粒部分だけで混合すると、溶接が
安定せず、ビード外観形状が悪い。ことを見いだした。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述の如く、
薄鋼板のサブマージアーク溶接を行うに際して発生する
ピット、ブローホール、ポークマーク等の溶接欠陥を防
止し、良好なビード形状とスラグ剥離性が得られる、発
泡状フラックスと溶接スラグの混合型フラックスを提供
することを目的としたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨とするとこ
ろは、発泡状フラックスと溶接スラグを機械混合して製
造するフラックスであって、粒子径が1.40〜2.3
6mmかつ嵩密度が0.45〜0.75g/cm3 の発泡状
フラックスを40〜80%、粒子径が0.30〜1.4
0mmの溶接スラグを20〜60%含有することを特徴と
するサブマージアーク溶接用混合型フラックスにある。
【0009】
【作用】以下に、本発明について詳細に説明する。ま
ず、発泡状フラックスと溶接スラグを混合したフラック
スであることが必要である。溶接スラグは、溶接される
前はフラックスであり、これを溶接時に溶融したもので
ある。よって、既に均一な成分となっているため再溶融
等の必要はない。ただし、溶接スラグは、ガラス質のス
ラグ塊を粉砕するだけであるため、その粒子形状は多孔
質、針状、球状等にはならず、嵩密度が大きくなる。こ
の部分を発泡状フラックスにより補えば溶接に際しては
十分であり、混合型フラックスとすることで混合工程の
みで安価に製造できる点が大きな特徴である。
【0010】この場合、発泡状フラックスの嵩密度は小
さい方が望ましいが、嵩密度が0.45g/cm3 未満で
は、嵩密度が小さくフラックスとしてのシールド効果が
不足し、溶接時の吹き上げが多くなり、ブローホール、
ヘリボーン等の溶接欠陥が発生し易くなる。また、0.
75g/cm3 を超える嵩密度では、溶接スラグと混合し
た場合全体の嵩密度は大きくなり、散布したフラックス
の重さにアーク空洞が耐えきれず、アーク空洞を一定に
保持することができなくなり、ビードが蛇行してアンダ
ーカットが発生し易く、波目が粗くなる等ビード外観形
状ばかりでなく、スラグ剥離性も劣化する。よって、発
泡状フラックスの嵩密度は0.45〜0.75g/cm3
とすることが必要である。なお、本発明における嵩密度
は、JIS K−6721に規定された粗充填嵩密度を
意味する。
【0011】また、発泡状フラックスの粒子径は1.4
0〜2.36mmにしなければならないが、これは、1.
40mm未満の粒子径では、嵩密度が大きくなるため上記
の嵩密度は得られないばかりでなく、フラックスの表面
積が大きくなり、含有水分量が高くなるため溶接した際
にピット、ポックマーク、ブローホールが発生し易くな
る。一方、2.36mmよりも大きいフラックスは、混合
フラックス全体の粒度が大きくなり、溶融池に加わるガ
ス圧が一定とならず、ビードの波目が粗くなる等ビード
外観形状が悪化する。また、現状の製造方法では一定量
確保することが困難であり、確保したとしてもコストが
上がるため、本発明の特徴の一つである安価に製造でき
る点が損なわれる。
【0012】次に、溶接スラグの粒子径は0.30〜
1.40mmにしなければならないが、0.30mm未満の
粒子径では、溶接スラグの嵩密度が大きくなり粗粒の発
泡状フラックスと分離し、スラグ剥離性、ビード外観形
状が悪化する。一方、1.40mmよりも大きくなると混
合フラックス全体の粒度が大きくなり、ビードの波目が
粗くなる等ビード外観形状が悪化する。更に溶接スラグ
の含有量については、これが20%未満では溶接スラグ
を有効活用するという本発明の主旨に反しており、ま
た、60%を超える含有量では混合フラックス全体の嵩
密度が大きくなるため、スラグ剥離性、ビード外観形状
が悪化する。また、発泡状フラックスの含有量について
は、これが40%未満では、混合フラックス全体の嵩密
度が大きくなるため、スラグ剥離性、ビード外観形状が
悪化し、80%を超えると溶接スラグを有効活用すると
いう本発明の主旨に反する。
【0013】
【実施例】表1に示す成分で粒度、嵩密度の異なる発泡
状フラックス、溶接スラグを試作し、機械混合により混
合型フラックスを試作した。表2に示す鋼板を図1,図
2に示す如く両端に仮付け溶接を行い組み立て、表2に
示すワイヤを用い、表3に示す溶接条件で下向すみ肉溶
接、継手溶接を実施し溶接作業性を調査した。それらの
結果を表4に示す。
【0014】
【表1】
【0015】
【表2】
【0016】
【表3】
【0017】
【表4】
【0018】表中、フラックスNo.F1〜F3が本発明
例でF4〜F8が比較例である。本発明例であるF1〜
F3のフラックスによる溶接では、いずれも溶接欠陥が
全く発生せず、スラグ剥離性は自然剥離または軽打で剥
離し、ビード外観形状はビードの揃いもよく、波目は細
かく良好で、継手溶接でも平滑なビードが得られた。比
較例中F4フラックスを用いた場合、発泡状フラックス
の嵩密度が小さくフラックスとしてのシールド効果不足
のため、溶接時の吹き上げが多くなり、すみ肉溶接では
ブローホール、継手溶接ではヘリボーンが発生した。
【0019】F5は混合する溶接スラグの粒度が細かい
ため、発泡状フラックスと分離し、かつ混合フラックス
の嵩密度が大きくなり、F6は発泡状フラックスの粒度
が細かいため嵩密度が大きくなり、F7は発泡状フラッ
クスの含有量が少なく、溶接スラグの含有量が多くなっ
たため、嵩密度が大きくなり、フラックスにアーク空洞
が耐えきれず一定に保持することができなくなり、それ
ぞれの溶接でビードは蛇行しアンダーカットが発生し、
すみ肉溶接では凸ビードとなり、スラグ剥離性も劣化し
た。さらにF6の溶接では、発泡状フラックスの粒度が
細かいため、フラックスの表面積が大きくなり、水分量
が多くなるためピットが発生した。F8は発泡状フラッ
クス、溶接スラグの粒度が大きいため、混合フラックス
全体の粒度が大きくなり、溶融池に加わるガス圧が一定
とならずビードの波目が粗くなった。
【0020】
【発明の効果】本発明サブマージアーク溶接用混合型フ
ラックスを用いることによって、溶接スラグを再利用す
るとともに、薄鋼板のサブマージアーク溶接に際し、継
手溶接、すみ肉溶接で溶接欠陥が発生することなく、良
好なビード形状とスラグ剥離性が得られる。その結果、
従来に比べ安価な溶接材料を提供すると共に、溶接作業
能率が向上することとなり、その効果は非常に大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に用いた下向すみ肉溶接試験方
法を示す説明図。
【図2】本発明の実施例に用いた継手溶接試験方法を示
す説明図。
【符号の説明】
1 鋼板 2 溶接ワイヤ 3 鋼板仮付け溶接部 4 銅当金

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発泡状フラックスとサブマージアーク溶
    接後に発生した溶接スラグを機械混合して製造するフラ
    ックスであって、粒子径が1.40〜2.36mmかつ嵩
    密度が0.45〜0.75g/cm3 の発泡状フラックス
    を40〜80wt%(以下%)、粒子径が0.30〜1.
    40mmの溶接スラグを20〜60%含有することを特徴
    とするサブマージアーク溶接用混合型フラックス。
JP6024018A 1994-02-22 1994-02-22 サブマージアーク溶接用混合型フラックス Pending JPH07227694A (ja)

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JP6024018A JPH07227694A (ja) 1994-02-22 1994-02-22 サブマージアーク溶接用混合型フラックス

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JP6024018A JPH07227694A (ja) 1994-02-22 1994-02-22 サブマージアーク溶接用混合型フラックス

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ID=12126805

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JP6024018A Pending JPH07227694A (ja) 1994-02-22 1994-02-22 サブマージアーク溶接用混合型フラックス

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JP (1) JPH07227694A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100451142C (zh) * 2005-09-30 2009-01-14 池州市金山矿业有限公司 埋弧自动焊剂生产工艺及设备

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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