JPH0722660U

JPH0722660U - 中通し釣竿

Info

Publication number: JPH0722660U
Application number: JP059128U
Authority: JP
Inventors: 道武沼尻
Original assignee: 道武沼尻
Priority date: 1993-09-29
Filing date: 1993-09-29
Publication date: 1995-04-25

Abstract

(57)【要約】【目的】本考案は中通し釣竿での穂先の一部分を中実
にして、弾力性に富んだ釣竿を提供する。【構成】本考案は穂先を中実の穂先部分と、中空の継
ぎ部分とで構成し、継ぎ部分に道糸を導入する孔を設け
ている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、釣竿、特に釣り糸を竿の内部を通して導くようにした中通し釣竿に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来における中通し釣竿は、一般に、穂先先端から手元までの全長にわたって中空とし、穂先先端に設けられたトップガイドから直ぐに竿内部に道糸を導入する構成になっている。こうした構成は、延べ竿又は継ぎ竿いかんにかかわらず、採用されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

このように、穂先部分が中空になっていると、穂先にしなやかさを与える加工に物理的な限界があり、無理に直径を細くし、対応的に肉厚を薄くすると折れやすくなる。材質による程度差はあるが、現在、経済性に見合ったグラスファイバなどで、穂先の太さに関する制約は当然のこととして認めざるを得なかった。

【０００４】従って、釣人は、道糸の振り出しに際して硬直さを感じる上に、魚の小さなあたりを見逃しがちであるという欠点があった。また、魚が餌を食い渋っているときには、魚に抵抗を与えて用心されるという欠点もあった。

【０００５】本考案は、上記のような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、穂先の加工に自由度を持たせるとともに、細くしても、折れにくい弾力性に富んだ釣竿を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上述した目的を達成するために、この考案では、穂先先端から手元に向う所定の長さ部分を中実に、引き続く部分を中空に構成し、その中実部分に隣接した中空部分に道糸を導入するための孔を設けて、在来の問題点を解決している。

【０００７】

【作用】

上記のように構成した釣竿では、必要十分な強度を維持しつつ、所望のしなやかさを持つ穂先を作ることができる。

【０００８】

【実施例】

以下図面を参照して本考案の実施例を説明する。図１は本考案を継ぎ竿の穂先に適用して構成した第１の実施例であって、明瞭化のために、円形断面の太さ方向に拡大誇張して示してある。この実施例での穂先１０は、一体構成としたことで機械加工による大量生産に向いており、図の右方向に先細りに終端する中実の領域１２と、左端で別な竿につながれる中空の領域１４とから成っている。中実の領域１２には先端でのトップガイド１６と、中継ガイド１８とが周知の方法で設けられ、中継ガイド１８の数は中実の領域１２の長さにより決められる。

【０００９】中実の領域１２と中空の領域１４との境界部分を拡大して示すＡ−Ａ破断断面図から見られるように、中空の領域１４には中実の領域１２上のガイド１６、１８を通して与えられる道糸（図示していない）を導入するための貫通孔２０（たとえば、直径で０．６ｍ／ｍ）がガイド１６、１８に整列して設けられ、孔２０は道糸の移動を容易にするために、長手方向に沿いかつ中実側から中空側に向って傾斜して与えられるのが好ましい。

【００１０】図２は、穂先１０を２つの別個の部品、つまり、先端側に向って先細りになっている中実の穂先部材２２と、中空の継ぎ部材２６とで構成する第２の実施例を示し、穂先部材２２と継ぎ部材２６とは嵌合連結されるか、または、必要ならば、適当な接着剤を用いて付加的に接合されても良い。

【００１１】中実の穂先部材２２と中空の継ぎ部材２６との嵌合連結領域を抽出し、拡大して示すＢ−Ｂ破断断面図から見られるように、中実部材２２の根元端面２３には先端に向けて浅くなるＶ字溝２４がガイド１６、１８に整列して設けられている。Ｖ字溝２４の長さは、中実部材２２と中空部材２６とが定位置に嵌合連結されたときに、中空部材２６に与えられている貫通孔２０がＶ字溝２４内に収まるように決められている。また、中実部材２２は、ガイド１６、１８が孔２０に整列して固定されるので、Ｖ字溝２４は孔２０に導入される道糸の通路として作用する。

【００１２】

【考案の効果】

以上詳細に説明したように、本考案では穂先先端を中実に構成したことにより以下のような効果を奏する。

【００１３】まず、物理的には弾力性に富み、折れにくいという性質が得られ、使用面では魚の微妙なあたりが判別できるとともに、餌を物色中の魚に不自然な違和感を与えないという効果がある。更に、海釣り、川釣り、対象とする魚の種類、その大きさなど、その目的に応じて削り直すなどの再加工、また、破損時における穂先部分（特に、図２の第２実施例）の交換を簡単に行なえるという効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案による中通し釣竿の第１の実施例の一部
分の側方平面図である。

【図２】本考案による中通し釣竿の第２の実施例の一部
分の側方平面図である。

【符号の説明】

１０穂先１２中実領域１４中空領域２０貫通孔２２穂先部分２４継ぎ部分

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】釣竿の内部を通して道糸を導く中通し釣
竿において、穂先先端から手元に向う所定の長さ領域を
中実に、引き続く領域を中空に形成し、前記中実の領域
に道糸を導入するための孔を設けたことを特徴とする中
通し釣竿。