JPH0722547B2 - 熱発生調理機を利用した飲食品調理パック - Google Patents

熱発生調理機を利用した飲食品調理パック

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JPH0722547B2
JPH0722547B2 JP1194381A JP19438189A JPH0722547B2 JP H0722547 B2 JPH0722547 B2 JP H0722547B2 JP 1194381 A JP1194381 A JP 1194381A JP 19438189 A JP19438189 A JP 19438189A JP H0722547 B2 JPH0722547 B2 JP H0722547B2
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【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、コーヒー、紅茶、煮物、蒸し物等の各種飲
物、嗜好品、食品等(以下、単に「飲食品」という。)
をパックしておき、薫り、味、鮮度等を損なうことなく
保存しておくとともに、電子レンジのような熱発生調理
機によりその飲食品を簡単に飲食できる状態にすること
ができる飲食品調理パックに関する。
従来技術及びその課題 従来、調理の手間を省くため、いつでも簡単に手に入
り、且つ、容易に飲食できる状態にできるものとして、
各種の冷凍食品、加工食品、電子レンジ食品等が利用さ
れている。
ところが、冷凍食品は、解凍に手間がかかるとともに、
食品の味が悪くなるという問題点を有している。
又、加工食品は、既に味付けがしてあるため、長期間経
過すると味が低下してくるとともに、パッケージに費用
がかかる。
電子レンジ食品は加熱しただけで食べられるものが多い
が、品種が限られており、味付けも簡単なものに限られ
るという問題点を有している。
そして、茶、コーヒーのような加熱を要する飲料は、一
般に用意するのに手間がかかり、加熱するだけで飲むこ
とができる状態になるようなものは従来なかった。
課題を解決するための手段 本発明は、第1発明の、上面に蒸気圧抜き孔が下面に熱
湯抜き孔が夫々形成された耐熱性の外袋と、飲食品を収
納し前記外袋内に具えられた、熱湯の通過を許容する耐
熱性の飲食品収納袋と、液体を収納して、前記飲食品収
納袋の上に重ねられて前記外袋内に具えられた、耐熱性
の液体収納袋とを有し、前記外袋を加熱したとき、前記
液体収納袋内の前記液体が沸騰し、熱湯が前記飲食品収
納袋上に流出することを特徴とする飲食品調理パック
と、第2発明の、食品を収納し、上面に蒸気圧抜き孔が
形成された耐熱性の外袋と、液体を収納して、前記外袋
内に具えられた、耐熱性の液体収納袋とを有し、前記外
袋が加熱されたとき、前記液体収納袋内の前記液体が沸
騰し、前記液体収納袋外に流出することを特徴とする、
食品調理パックとにより、前記の課題を解決したもので
ある。
作用 第1発明では、外袋を熱発生調理機に入れ、熱を加える
と液体収納袋内の液体が沸騰し、液体収納袋が膨れる。
液体収納袋内の蒸気圧が或る一定の圧力になると、液体
収納袋の熱湯が外袋内に流れ出て、外袋内が蒸気圧にな
る。空になった液体収納袋は外袋内の蒸気圧によって、
外袋の上側内面に押し上げられる。そして、熱湯は食品
収納袋を通って外袋の熱湯抜き孔からコーヒー、紅茶と
して外部に流れ出る。外袋内が蒸気圧になった後は、蒸
気圧抜き孔から蒸気圧を逃がすことができ、外袋の過度
の膨張、爆発は防止される。
第2発明では、外袋を熱発生調理機に入れ、熱を加える
と液体収納袋内の液体が沸騰し、液体収納袋が膨れる。
液体収納袋内の蒸気圧が或る一定の圧力になると、液体
収納袋の熱湯が流れ出て、外袋内が蒸気圧になる。空に
なった液体収納袋は外袋内の蒸気圧によって、外袋の上
側内面に押し上げられる。この結果、外袋に別に入れら
れている食品を煮たり、蒸したりすることが出来る。そ
して、蒸気圧は蒸気抜き孔から逃げ、外袋の過度の膨
張、爆発は防止される。
実施例 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
飲食品パック10は、外袋11、水収納袋12、飲食品収納袋
13で構成されている。
外袋11は、約120度の高温から、零下約40度までの低温
に範囲において使用に耐えられる、耐熱、耐寒性に優れ
た2枚の合成樹脂素材を重ね、周囲を熱シールを施して
接着して袋状に作られている。なお、低温にされされる
ことがない場合は、勿論耐寒性は必要としない。外袋11
の上面20には蒸気圧抜き孔21が、下面22には熱湯抜き孔
23が夫々形成されている。外袋11は後述するように内部
が高圧になるので、孔21,23が裂けないように孔21,23と
同径の孔24,25を有した補強用シール26,27が上面20の外
側と下面22の内側に貼りつけてある。上面20の内側には
孔21と同径の孔28を有した水蒸気圧排出調整パッキンシ
ール29が貼りりつけてある。水蒸気圧排出調整パッキン
シール29は、水に強く、通気性と弾力に優れた厚み2mm
乃至5mm程度の発砲ポリエステル、植毛ウレタンフォー
ム等からなるものである。
水収納袋12も外袋11と同様の合成樹脂素材を同様に2枚
重ねて周囲を熱シールを施し接着して袋状に作られてお
り、水Wを収納している。下面30には熱湯抜き孔31が形
成されており、内面に補強用シール34が貼りつけてあ
る。孔31は外面に水収納袋12内の水蒸気圧を集中させる
ための糸32(或いは繊維素材からなるネット)が横切る
ようにして、シール33とともに貼り付けられている。
水収納袋12は熱湯抜き孔31を下側にして食品収納袋13の
上に重ねて外袋11に収納されている。
飲食品収納袋13は、紅茶、日本茶、鳥龍茶等の嗜好品A
を収納しており、耐熱、耐寒性に優れた2枚の合成樹脂
素材からなる細毛ネット又は不織物の布を重ね、周囲を
幅5mm乃至10mm程度に接着して作られ、濾過袋の役目も
している。コーヒーの挽き豆を収納する場合は、第7図
に示す飲食品収納袋14のように、挽き豆は上下から濾過
紙40によって挟まれているか、或いは下側のみに濾過紙
を具えている(図示省略)。
飲食品収納袋13,14の下面には、紅茶、或いは、コーヒ
ーになった熱湯の通過を迅速且つ円滑に行なう目的と、
飲食品収納袋内の圧力調整機能を円滑に行なうために、
1本または数本もしくはクロスする形で約0.5mm程度の
合成樹脂素材繊維糸或いはネット41が具えられている。
飲食品収納袋13は外袋11の下面22内側に熱シールを施し
て貼り付けられている。
尚、コーヒー1杯分の平均的標準量は挽き豆7g乃至10g
に対し水200g乃至220gである。
次に動作を説明する。
熱湯抜き孔23を下にして飲食品パック10を容器Cの上に
重ね、容器Cとともに電子レンジに入れ熱を加える。或
る程度時間が経過すると、水収納袋12内の水が沸騰し、
水蒸気圧により水収納袋12は膨れ始め、上面35が外袋11
の上面20内側に密着し、蒸気圧抜き孔21を塞ぐ。水収納
袋12はさらに膨れ、或る一定の水蒸気圧になると、糸或
いはネット32に水蒸気圧が集中的に加わり、シール33が
剥がれ、沸騰した湯が熱湯抜き孔31から噴出する。する
と、今度は外袋11内が水蒸気圧になり、湯が飲食品収納
袋13のみを通過して、外袋11の熱湯抜き孔23から、紅
茶、或いはお茶となって、容器C内に流出する。一方、
空になった水収納袋12は萎み外袋11の上面20の内面に押
付けられ、水蒸気圧排出調整パッキンシール28の凹凸弾
力差により水収納袋12との間に若干の隙間を生じ、外袋
11内の水蒸気が蒸気圧抜き孔21から外袋11内部圧力を一
定圧力に調整しながら噴出し、外袋11の爆発が防止され
るとともに、外袋11内部圧力により強制的に湯抜き効果
を促進させる役目を果たしている。
次に、第10図乃至第13図は他の一実施例で、煮魚、おで
ん等の煮物食品を調理することのできる食品パック50で
ある。
この食品パック50は、外袋51、液体収納袋52、飲食品F
で構成されている。
外袋51は、前記外袋11と同様に、耐熱、耐寒性に優れた
2枚の合成樹脂素材を重ね、周囲を熱シールを施して接
着し袋状に作られている。外袋51の上面60と下面62の間
には水、スープ、出汁(だしじる、いわゆる「だ
し」。)等の液体を通過させやすい合成樹脂素材からな
る細毛ネット又は不織布等の仕切りシート68が具えられ
ている。外袋51の上面60には蒸気圧抜き孔61が形成され
ている。外袋51は孔61が蒸気圧によって裂けないように
孔61と同径の孔64を有する補強用シール66が外側に、水
蒸気圧排出調整パッキンシール69が内側に貼りつけてあ
る。水蒸気圧排出調整パッキンシール69は水に強く通気
性の優れた厚み2mm乃至程度の発砲ポリエステル、植毛
ウレタンフォーム等からなる。
液体収納袋52も前記外袋11と同様の合成樹脂素材を2枚
重ねにして周囲に熱シールを施して接着して袋状に作ら
れ、出汁Sを収納している。下面70には液体抜き孔71が
形成されており、孔71には、図示しないが前記水収納袋
12と同様に、外面に液体収納袋72内の水蒸気圧を集中さ
せるための糸(或いは繊維素材からなるネット)が横切
るようにして、シール73と一緒に貼り付けられている。
液体収納袋52は孔71を下側にして仕切りシート68と外袋
51の上面60との間に具えられている。
飲食品Fが魚であるときは、鱗及び内蔵等を処理して、
且つ、種類によって丸ごと、或いは、食べやすい大きさ
に一次処理した生又は冷凍状態になっており、味付け調
理をすれば直ちに食べられる状態になっている。
次に動作を説明する。
出汁約100g、飲食品Fが魚約200gの場合について説明す
る。
飲食品Fを下側にして電子レンジに入れ熱を加える。入
れてから約2分20秒経過すると食品F(魚)が冷凍され
ている場合は解凍され、液体収納袋52内の出汁が沸騰を
開始する。その後、約25秒経過すると蒸気圧により、液
体収納袋52は膨れ始め上面75が外袋11の上面60内側に密
着し、蒸気圧抜き孔61を塞ぐ。液体収納袋52はさらに膨
れ、或る一定の蒸気圧になると、液体抜き孔71に貼って
ある糸(図示省略)に蒸気圧が集中的に加わり、シール
73が剥がれ、沸騰した出汁が液体抜き孔71から噴出す
る。すると、今度は外袋51内が蒸気圧になり、出汁が仕
切りシート68を濾過されながら通過して外袋51下面の内
側に溜り、飲食品Fは出汁に浸る。一方、空になった液
体収納袋52は萎み、外袋51の上面の内面に押付けられ蒸
気圧排出調整パッキンシール69の凹凸弾力差により液体
収納袋52との間に隙間を生じ、外袋51内の蒸気が蒸気圧
抜き孔61から外袋51内部蒸気圧力を低下させない程度に
調整噴出するので、外袋51の爆発が防止されるととも
に、外袋51内部の蒸し効果を最大限に発揮させる役目を
している。外袋51の下部内部は仕切りシートにより、上
部温度(約95度乃至約100度)より若干高い温度(約105
度乃至約120度)の状態を作り上げ、圧力と蒸気対流に
よって蒸し効果を引き出し、出汁が魚にほどよく浸透
し、身崩れ、形崩れが起きることなく、味付けが行なわ
れる。
出汁が噴出してから約1分45秒経過すると、味付けが終
了する。その後、外袋51を開封して魚を取出す。
なお、以上の説明では、煮魚に出汁を泌み込ませて調理
する説明をしたが、これまでの説明とは逆に、液体
(水)収納袋を下側に、食品を上側に配置しておくと、
上側の食品を下側から発生する蒸気によって蒸すという
調理方法が可能となる。その際、液体収納袋は、蒸気抜
き孔を具えた外側の耐熱性袋に収納しておくとよい。こ
の場合、水に酒類を混ぜておくと、さらに優れた味付け
をすることができることはいうまでもない。
また、液体収納袋内の液体が一定の蒸気圧のもとで外に
流出するようにするには、必ずしも図示したようなシー
ルによらず、袋自体が破裂するようにしてもよい。
なお、液体収納袋を調味類別にパックしておいて、水を
ベースとしたスープ類を自動的に外袋51内で作ることも
可能である。
第10図乃至第13図の実施例において、外袋51内に固形の
食品Fがある場合、外袋51の厚さは食品Fの厚さ以下に
はならないから、液体の量を適切な範囲にとどめておけ
ば、液体収納袋52から液体が流出後、その液体が蒸気圧
抜き孔61から外へ出てしまうことはない。また、固形の
食品がない場合でも、外袋51の、少なくとも下側の部分
を、「鍋」のような形状を保つことができる剛性のある
ものにしておけば、液体が蒸気圧抜き孔61から外へ出て
しまうことはない。
発明の効果 以上に説明した、本発明の飲食品調理パックによると、
電子レンジのような熱発生調理機を使用した、全く新し
い、簡便で、且つ、優れた味付けのできる飲食品の調理
方法を提供することができ、その普及に多大な貢献をす
ることができる。
又、冷凍食品業界において、元来一次、二次調理素材と
して扱われ、保存食品として扱われなかった素材に、全
く手を加えること無く、インスタント風的取り扱いによ
って簡単に調理ができるようになるので、冷凍食品の有
効利用ができ、料理コストを下げることができる。
更に、熱発生調理機内に入れて熱を加えるだけでコーヒ
ー、お茶等の嗜好品が飲める状態となり、或いは、種々
の食品に従来なかった優れた味付けを行なうことができ
るという顕著な効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の飲食品調理パックの概略断面図、第2
図は外袋の断面図、第3図は液体(水)収納袋の断面
図、第4図は液体収納袋の熱湯抜き孔付近の詳細図、第
5図は第4図中5−5矢視断面図、第6図は飲食品収納
袋の断面図、第7図は第6図と異なる形態の飲食品収納
袋の断面図、第8図、第9図は動作説明図、第10図は他
の実施例の食品調理パックの概略断面図、第11図は外袋
の断面図、第12図、第13図は動作説明図である。 10,50……飲食品パック 11,51……外袋、12……液体収納袋 13……飲食品収納袋、20,60……上面 21,61……蒸気圧抜き孔、22,62……下面 23……熱湯抜き孔、31……熱湯抜き孔 33,73……シール 52……液体収納袋、71……液体抜き孔 W……水、F……食品

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上面に蒸気圧抜き孔が下面に熱湯抜き孔が
    夫々形成された耐熱性の外袋と、 飲食品を収納し前記外装内に具えられた、熱湯の通過を
    許容する耐熱性の飲食品収納袋と、 液体を収納して、前記飲食品収納袋の上に重ねられて前
    記外袋内に具えられた、耐熱性の液体収納袋とを有し、 前記外袋が加熱されたとき、前記液体収納袋内の前記液
    体が沸騰し、熱湯が前記飲食品収納袋上に流出すること
    を特徴とする、 飲食品調理パック。
  2. 【請求項2】食品を収納し、上面に蒸気圧抜き孔が形成
    された耐熱性の外袋と、 液体を収納して、前記外袋内に具えられた、耐熱性の液
    体収納袋とを有し、 前記外袋が加熱されたとき、前記液体収納袋内の前記液
    体が沸騰し、前記液体が前記液体収納袋外に流出するこ
    とを特徴とする、 食品調理パック。
JP1194381A 1989-07-28 1989-07-28 熱発生調理機を利用した飲食品調理パック Expired - Fee Related JPH0722547B2 (ja)

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