JPH0722483U - カード型記憶媒体用コネクタのカード取出し機構 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】カ−ド型記憶媒体用コネクタにおいて、回動部
分をリベット不要とし、連結部分も溶接・ネジ等を不要
とすることにより組立時間を短縮し、かつ薄型化を実現
する。 【構成】この考案のカード型記憶媒体用コネクタのカ−
ド取出し機構は移動可能に取り付けられた押出しプレー
ト５０と、前記コネクタに対して回動可能に取り付けら
れ、一端を前記押出しプレートに連結する回動レバー４
０と、前記コネクタに対して移動可能に取り付けられ
て、一端を回動レバーに連結する押出しロッド６０とか
ら構成されたカード型記憶媒体用コネクタへのカードの
挿入および取出において、押出しロッド６０が、その一
端の長手方向へ所定の長さの押圧溝６２を設けて、回動
レバー４０の他端を挿入できるように構成される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、ＩＣカードなどカード型記憶媒体用コネクタのカード取出し機構 に関し、特に、回動部分のリベット継ぎや組立てのネジ、溶接を不要とし、組立 時間の短縮と薄型で増設を可能として製造コストが低減されたコネクタを実現し たカード型記憶媒体用コネクタのカード取出し機構に関する。

【０００２】

【従来の技術】

磁気カードあるいはＩＣカードなどのカード型記憶媒体は、各種の電子・電気 機器で使用されている。とりわけラップトップ型、パームトップ型またはペン型 パーソナルコンピュータでは、その使用が増加している。これは、ＩＣカードな どカード型記憶媒体が、パーソナルコンピュータに必要な記憶容量が保持できる ように開発及び改良が進んできたためであり、カード型記憶媒体のモジュール性 能、記憶容量の増大、より小型という優れた特長を有するためであり、特に、携 帯用の小型パーソナルコンピュータでカード型記憶媒体の利用がはかられている がそのカード型記憶媒体を装着するのに必要なのがカード用コネクタである。 例えばアメリカ特許Ｎｏ．４，８１０，２００，Ｎｏ．５，０１１，４２０，Ｎ ｏ．５，１４９，２７６およびＮｏ．５，１５２，６９７に公知技術が開示され ている。

【０００３】 しかしながら、これらアメリカ特許に開示されたカード用コネクタのカード取 出し機構は、回動部分をリベットでリベット継ぎとしたものであるので、組立に 時間が掛り、製造コストが高く修理も面倒で、しかもコネクタの厚さが厚く、大 量生産および薄型化が困難である。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

この考案が解決しようとする課題は、前記のように連結部分がリベット継ぎの ため組立てに時間が掛り、コネクタの薄型化が困難であることである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

前記の課題を解決するため、この考案は、カード型記憶媒体用コネクタに移動 可能に取り付けた押出しプレートと、前記コネクタに回動可能に取り付け、かつ 、一端を押出しプレートに連結した回動レバーと、前記コネクタに移動可能に取 り付け、かつ一端を回動レバーに連結した押出しロッドとから構成されたカード 型記憶媒体用コネクタのカードの挿入および取出し機構において、前記押出しロ ッドに、その一端の長手方向へ所定の長さの押圧溝を設けて、回動レバーのー端 を挿入することを主要な特徴とするカード取出し機構の回動部分としたので、リ ベット継ぎを不要とし、部材の接続もネジ、リベット等の余分な部品や溶接材料 を使用せず最少の部品数で取外し可能に組み立てるため、製造コストが低く、組 立てや修理も容易で、しかもカード用コネクタの薄型化が実現できる。

【０００６】 特に、この考案のカード取出し機構は、前記の課題を解決するために、下記の 特徴を備えている。 前記押圧溝には、押圧溝に向けて次第に縮小した傾斜受け 部を設けて、回動レバーのー端の挿入を容易にする。 前記回動レバーの前記押圧溝に当接する両側を湾曲させて押圧面積および強度 を大きくする。

【０００７】

【実施例】

この考案にかかわる好適な実施例を図面に基づいて説明する。 図１から図４において、この実施例で開示するカード取出し機構１は、カード 型記憶媒体用コネクタ２に装着し、ＩＣカ−ドのようなカード型記憶媒体（図示 せず）たとえばＩＣカード）を挿入し取出す。カード型記憶媒体用コネクタ２は 、２本１組のガイドフレーム１０，１０、上側をカバーするカバープレート２０ 、コネクタ本体３０及びこの考案のカード取出し機構１とから構成され、当該カ ード取出し機構１は、回動レバー４０と、押出しプレート５０と、押出しロッド ６０とを主要な構成部材としている。

【０００８】 両ガイドフレーム１０，１０は、それぞれガイド溝１２を有して、カード型記 憶媒体（図示せず）をガイド溝１２に沿って出し入れするとともに、両方に係合 溝１４，１４を設けてカバープレート２０と接続する。また、アース片１６（図 ３参照）の連結部１６２をガイドフレーム１０の連結溝１８にはめ込むことで、 アース片１６をガイド溝１２上に配設し、カード型記憶媒体のアース端子（図示 せず）と電気接続させる。なお、このアース片１６は、いずれのガイドフレーム １０，１０にも取り付けられるようになっており、必要に応じて一方のみ、また は両方に取り付けることができる。一方のガイドフレ−ム１０にスライドベース １９を一体形成して押出しロッド６０をスライド可能に挿入する。

【０００９】 カバープレート２０は、プレート本体２２と、そのプレート本体２２の両側部 分を両ガイドフレーム１０，１０の方向へ延長した両支持アーム２４，２４とか らなり、プレート本体２２の所定位置を打ち抜き成形して、その開口縁がコネク タの内側へ突出した両回動軸孔２２２，２２２（図４参照）を設け、回動レバー ４０と押出しプレート５０とが一体的に配置されている（図１参照）。両支持ア ーム２４，２４にはそれぞれ両係合つめ２４２，２４２が打ち抜き成形されて、 前記両ガイドフレーム１０，１０の両係合溝１４，１４に係合し（図３参照）、 両ガイドフレーム１０，１０およびカバープレート２０によりカード型記憶媒体 （図示せず）を収納する空間が形成される。また、このカバープレート２０は、 両係合つめ２４２，２４２の近くに開設した両取付け孔２４４，２４４を介して 、コネクタ本体３０に接続される。

【００１０】 コネクタ本体３０は、カード型記憶媒体（図示せず）との間で電気接続を行う ものであって、その両側部分をカバープレート２０の方向へ延長した両取付けア ーム３２，３２を有するとともに、図３に示すように、両取付けアーム３２，３ ２の先端部分にそれぞれフック３２２，３２２を設けて、前記カバープレート２ ０の両取付け孔２４４，２４４に着脱可能とすることで、このカバープレート２ ０を容易に取り外せるように形成している。

【００１１】 前記カード型記憶媒体用コネクタ２は、ガイドフレーム１０、カバープレート ２０およびコネクタ本体３０とから別個に組み立て構成されるものを実施例とし て示したが、もちろん、ガイドフレーム１０、カバープレート２０およびコネク タ本体３０を一体成形してもよく、あるいは必要に応じて形状や構造を変更し得 るものであり、この考案のカード型記憶媒体用コネクタ２に限定されるものでは ない。

【００１２】 図４は、この考案で採用したカード型記憶媒体のカード取出し機構１を構成す るカバ−プレ−ト、押出しプレ−トおよび回動レバ−の接続を説明する拡大断面 図であり、この図４、図１および図３が示すように、カード取出し機構１の実施 例は、回動レバー４０、押出しプレート５０および押出しロッド６０とから構成 される。

【００１３】 回動レバー４０には、１つの回動孔４２を開設して、カバープレート２０の内 側へ突出した回動軸孔２２２の１つを挿入することで、回動孔４２を中心として 回動自在にカバープレート２０に取り付け、この回動レバー４０の一端に糸巻き 形の連動孔４４（図３参照）を開設して、後述するように、押出しプレート５０ を連動させる。

【００１４】 押出しプレート５０には、縦長となった２つの誘導孔５２，５２を開設して、 カバープレート２０の突出した両回動軸孔２２２，２２２の先端をそれぞれ挿入 しこの押出しプレート５０を両誘導孔５２，５２の開口範囲内で移動可能として いる。また、両誘導孔５２，５２の間に回動レバー４０の連動孔４４の内部へ挿 入される連動片５４を凸設して、回動レバー４０の回動孔４２を中心とした回動 により、この押出しプレート５０が駆動されるように構成し、また両ガイドフレ ーム１０，１０寄りの一辺を湾曲させてカード型記憶媒体の一辺と当接する誘導 部５６を設けている。

【００１５】 押出しロッド６０は、スライド可能に一方のガイドフレーム１０のスライドベ ース１９に配設されるもので、図２が示すように、その一端の長手方向へ一定の 長さの押圧溝６２を開設して、回動レバー４０の他端を挿入保持し、また、この 押圧溝６２の先端開口部分を次第に押圧溝６２内部に向けて縮小した傾斜受け部 ６２２として成形し、回動レバー４０の他端の挿入を容易にすると同時に、回動 レバーが押圧溝６２に当接する両側を湾曲させて湾曲部４６として成形し、押圧 面積および強度を大きくしている。

【００１６】

【考案の効果】

この考案は、前記の構成により、カード型記憶媒体用コネクタの回動部分のリ ベット継ぎを不要とし、押出しロッドの一端に長手方向へ一定の長さの押圧溝を 開設し、押圧溝の先端開口部分を次第に押圧溝内部に向けて縮小した傾斜受け部 として成形し、回動レバーの他端の挿入を容易にしているので、ネジ、リベット 等の余分な部品や溶接材料を使用せずに最少の部品数で取外し可能に組み立てら れるため製造コストが低く、組立てや修理も容易で、しかもカード用コネクタの 薄型化も実現できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の実施例の装着状態を示す拡大平面図
である。

【図２】この考案の回動レバーと押出しロッドとの連結
を説明する要部拡大斜視図である。

【図３】この考案のカード取出し機構を含むコネクタ全
体を示す分解斜視図である。

【図４】この考案のカバ−プレ−ト、押出しプレ−ト及
び回動レバ−の組み立てを説明する要部拡大断面図であ
る。

【符号の説明】 １ カード取出し機構 ２ カード型記憶媒体用コネクタ １０ ガイドフレーム １２ ガイド溝 １４ 係合溝 １６ アース片 １６２ 連結部 １８ 連結溝 １９ スライドベース ２０ カバープレート ２２ プレート本体 ２２２ 回動軸孔 ２２４ 突出収納部 ２４ 支持アーム ２４２ 係合つめ ２４４ 取付け孔 ３０ コネクタ本体 ３２ 取付けアーム ３２２ フック ４０ 回動レバー ４２ 回動孔 ４４ 連動孔 ４６ 湾曲部 ５０ 押出しプレート ５２ 誘導孔 ５４ 連動片 ５６ 誘導部 ６０ 押出しロッド ６２ 押圧溝 ６２２ 傾斜受け部

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】カード型記憶媒体用コネクタに移動可能に
   取り付けた押出しプレートと、 前記カ−ド型記憶媒体
   用コネクタに回動可能に取り付け、一端を前記押出しプ
   レートに連結した回動レバーと、 前記カ−ド型記憶媒体用コネクタに移動可能に取り付
   け、一端を前記の回動レバーに連結した押出しロッドと
   から構成されたカード型記憶媒体用コネクタのカードの
   挿入および取出し機構において、 前記押出しロッドに
   前記の一端の長手方向へ所定の長さの押圧溝を設けて前
   記回動レバーの他端を挿入することを特徴とするカード
   型記憶媒体用コネクタのカード取出し機構。
2. 【請求項２】前記押圧溝には、押圧溝に向けて次第に縮
   小した傾斜受け部を形成して、回動レバーの他端の挿入
   を容易にした請求項１記載のカード型記憶媒体用コネク
   タのカード取出し機構。
3. 【請求項３】 前記回動レバーが、前記の押圧溝に当接
   する両側を湾曲させて押圧面積および強度を大きくした
   請求項１または２記載のカード型記憶媒体用コネクタの
   カード取出し機構。